JPH0662522U

JPH0662522U - 負荷時タップ切換器用の多段粗調整選択器を備えたタップ選択器

Info

Publication number: JPH0662522U
Application number: JP5590093U
Authority: JP
Inventors: デイーター・ドーナル; レオンハルト・ピルマイアー
Original assignee: マシイネンフアブリーク・ラインハウゼン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング
Priority date: 1992-10-16
Filing date: 1993-10-15
Publication date: 1994-09-02
Also published as: SE9302858D0; DE9308424U1; FR2697105B1; AT405581B; ATA204893A; SE9302858L; FR2697105A1

Abstract

(57)【要約】【目的】特殊構成部品ができるだけ少なく、できるだ
け密調整選択器に必要とされる伝動装置部品によってユ
ニット状に形成可能であり、選択器ケーシングの横断面
を円形に形成することができ、そして必要スペースが狭
くて済む負荷時タップ切換器用タップ選択器を提供する
ことである。【構成】多段粗調整選択器は、広い調整範囲を有する
タップ付変圧器において、多数の粗調整タップを主巻線
に選択的に枢着するために役立つ。密調整選択器と多段
粗調整選択器からなるタップ選択器は、別個のケーシン
グまたは絶縁材骨組み内で別個の構造グループとして形
成されている。両構造グループを駆動するために、実質
的に同じゼネバ機構が使用される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、特に大きな電圧ステップ数のためのタップ付変圧器の負荷時タップ切換器用の多段（多重）粗調整選択器（転位選択器）を備えたタップ選択器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

タップ付変圧器の場合、主巻線に粗調整タップ（転位タップ）を設けることがかなり前から知られている。この粗調整タップには、密調整タップ巻線の一方または他方の端部が粗調整選択器によって選択的に枢着可能である。特殊目的のための変圧器の場合には、ときどき大きな調整範囲が必要とされるかあるいは多数の運転位置を有する次のような密調整ステップ状の電圧調整が必要である。すなわち、タップ付変圧器の主巻線の多数の粗調整タップと関連して多段粗調整選択によってのみ実施できるような密調整ステップ状の電圧調整が必要である。

【０００３】本出願人の文献“タイプＭの負荷時タップ切換器の技術的データ”（刊記：ＴＤ５０／８５ｄｅ−３９０／５００）により、タップ選択器が各相で二つの平面内に設けられた選択器接触子を備えた密調整選択器と、普通の簡単な２個の粗調整選択器からなる多段粗調整選択器を備えた負荷時タップ切換器が既に知られている。その際、両粗調整選択器は密調整選択器の両側に構築されている。選択器を操作するために、ゼネバドライバによって一緒に駆動される２個のゼネバ歯車が上方に設けられている。この場合、各ゼネバ歯車はそれぞれ各相の密調整選択器平面を有し、側方の両粗調整選択器の一つを操作する。それによって、例えば５ステップの粗調整巻線と１８個のタップを有する密調整ステップ巻線によって、１０７個の運転位置が達成される。

【０００４】多段粗調整選択器を備えたこの公知のタップ選択器は、その両側の配置構造によって、非常に大型になるという欠点がある。この選択器のケーシングは横断面が卵形であるかあるいは円形ではない形をしており、非常に大きなスペースを必要とし、変圧器容器内に収納困難である。更に、負荷転換スイッチとの機械的な連結に問題がある。

【０００５】更に、横断面が円形ではない選択器ケーシングを含めて、多数の特殊部品が必要であるという欠点がある。この部品は、特殊実施の一つであり、通常は顧客の特別な希望があった場合にのみ製作される。

【０００６】公知の選択器が硬質紙棒またはＧＦＫ棒として構成されている場合、特別な底と蓋部分を有する円筒形と異なる保持器が必要である。ケーシングとして閉じた絶縁材円筒を備えたタップ選択器の場合には、通常ＧＦＫで作られるこの絶縁材ケーシングは巻取り技術において認容できるコストでは、円筒、すなわち回転対称の部品としてしか作ることができない。技術水準に従って形成された回転対称でない選択器横断面は、製作のコストが大である。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は、必要スペースを節約する、冒頭に述べた種類の次のようなタップ選択器を提供することである。すなわち、このタップ選択器は、特殊構成部品ができるだけ少なく、できるだけ密調整選択器に必要とされる伝動装置部品によってユニット状に形成可能であり、選択器ケーシングの横断面を円形に形成することができる。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この課題は、密調整選択器と多段粗調整選択器を備え、密調整選択器が各相で二つの平面内においてケーシングの壁にそれぞれ円状に配置された選択器固定接触子を備え、この選択器固定接触子が同心の駆動軸に案内された接触子ブリッジによって擦過可能であり、駆動軸がタップ切換器駆動部に連結されたゼネバ機構によって別々に操作可能であり、前記多段粗調整選択器が他の固定接触子を備え、この固定接触子がそれぞれ、タップ付変圧器の主巻線の粗調整タップの導出部に連結され、かつ他の可動の接触子ブリッジによって擦過可能である、大きな電圧ステップ数のためのタップ付変圧器の負荷時タップ切換器用タップ選択器において、粗調整選択器固定接触子が他のケーシングの壁に設けられるように、密調整選択器と粗調整選択器が別個の構造グループとして分離されたケーシング内に形成され、粗調整選択器固定接触子を擦過する他の可動の接触子ブリッジが他の同心的な駆動軸に連結され、この駆動軸が他のケーシングの中央を通って垂直に延び、更に、駆動軸が負荷時タップ切換器駆動部に連結された他のゼネバ機構によって操作可能であることによって解決される。従属請求項は本考案の有利な実施形を含んでいる。

【０００９】本考案によるタップ選択器は別個の二つのケーシングを備えている。一方のケーシングは公知のごとく、密調整選択器を収容している。他方のケーシングは多段粗調整選択器全体を含んでいる。

【００１０】その際、ケーシングとしては、硬質紙棒またはＧＦＫ棒からなる支台と、閉じた絶縁材円筒が使用可能である。本考案による多段粗調整選択器は、ケーシングの横断面が円形であるという利点のほかに、粗選択器のために、実質的に密調整選択器と同じ駆動軸が使用可能であるという利点がある。特に密選択器タップの数に一致して、同じように割り出された同じゼネバ歯車を使用可能である。

【００１１】更に、本考案によるタップ選択器はその円筒状の両ケーシングが変圧器へのフレキシブルな収納を可能にする。なぜなら、両ケーシングを互いに離して配置することができるからである。この場合、ケーシングの間隔はその都度の使用状態に依存して変更可能である。

【００１２】

【実施例】

次に、本考案を例示的に詳しく説明する。多段粗調整選択器（多重転移選択器）は駆動ヘッド１と円筒状ケーシング２からなっている。このケーシングは既述のように、絶縁棒または絶縁円筒から構成可能である。ケーシング２の壁には、固定された粗調整選択器接触子２．１，２．３，・・・２．ｍが水平平面Ｉ内に設けられ、固定された粗調整選択器接触子２．２，２．４・・・２．ｍ＋１が他の水平平面ＩＩ内に設けられている。

【００１３】駆動ヘッド１は後で詳述する伝動装置を備えている。この伝動装置は駆動機構（モータ駆動部）１７から来る駆動軸３の回転運動を、同心的に軸承された２個のゼネバ歯車（マルタクロス）４，５の回転運動に変換される。このゼネバ歯車４，５は同心的に軸承され互いに独立して回転可能である駆動軸６，７に連結されている。この駆動軸はそれぞれ、回転可能な粗調整選択器接触子８，９を支持している。その際、粗調整選択器接触子８は第１の水平平面Ｉの固定された粗調整選択器接触子２．１，２．３，・・・２．ｍを操作し、粗調整選択器接触子９は第２の水平平面ＩＩの固定された粗調整選択器接触子２．２，２．４・・・２．ｍ＋１を操作する。可動の粗調整選択器接触子は公知の如く例えばドイツ連邦共和国特許第３９２８３５９号に従って、接触子ブリッジとして形成されている。この接触子ブリッジはそれぞれ、ケーシング２の壁の固定接触子を同心的な導電性誘導リング１０，１１に接続する。この誘導リングはそれぞれ、図示していない接触子誘導部に接続されている。

【００１４】駆動ヘッド１内の伝動装置はゼネバドライバ１２からなっている。このゼネバドライバは方向転換装置を介して、駆動機構１７から来る駆動軸３によって直接操作される。このゼネバドライバ１２は水平に見て両側に、それぞれ１８０°ずらして上側のドライバカム１２．１と下側のドライバカム１２．２を備えている。上側のドライバカム１２．１は上側のゼネバ歯車４の切り込みに係合し、下側のドライバカム１２．２は下側のゼネバ歯車５の切り込みに係合する。

【００１５】上側のゼネバ歯車４は上側のゼネバカム４．１を備え、下側のゼネバ歯車５は下側のゼネバカム５．１を備えている。これらのゼネバカムはそれぞれ上側のスリット付ホイール１３または下側のスリット付ホイール１４に係合する。上側のスリット付ホイール１３の回転運動は上側の歯車対１５．１，１５．２を介して内側の駆動軸６に伝達される。下側のスリット付ホイール１４の回転運動は下側の歯車対１６．１，１６．２を介して外側の駆動軸７に伝達される。

【００１６】作用は次の通りである。切換の度に、詳しく示していない駆動機構１７が駆動機構の軸１８の回転運動を開始する。この回転運動は密調整選択器（ＦＷ）の駆動軸１９と多段粗調整選択器（ＧＷ）の駆動軸３に伝達され、そこでゼネバドライバ１２をそれぞれ１８０°だけ回転させる。それによって切換の度に交互に、上側のドライバカム１２．１が上側のゼネバ歯車４に係合するかあるいは下側のドライバカム１２．２が下側のゼネバ歯車５に係合し、それぞれのゼネバ歯車はその割り出しに依存する角度だけ回転する。この割り出しは、密調整選択器（ＦＷ）の各操作平面における密調整選択器接触子の数から生じる。各ゼネバ歯車４，５が完全に回転した後で、すなわちすべての密調整選択器接触子を完全に通過した後で、上側のゼネバカム４．１が上側のスリット付ホイール１３に係合するかまたは下側のゼネバカム５．１が下側のスリット付ホイール１４に係合し、所定の角度だけ回転する。

【００１７】この回転運動は、上側の歯車対１５．１，１５．２または下側の歯車対１６．１，１６．２によって、内側の駆動軸６または外側の駆動軸７に伝達される。内側の駆動軸６は平面ＩＩ内の粗調整選択器接触子を切換え、外側の駆動軸７は水平平面Ｉ内の粗調整選択器接触子を切換える。

【００１８】既に述べたように、ゼネバ歯車４，５は、別個の密調整選択器を駆動するためのゼネバ歯車と同じように分割されている。しかし、密調整選択器の場合には、ゼネバ歯車が切換の度に密調整選択器の接触子平面を交互に切換えるのに対し、多段粗調整選択器の場合には空転する。３６０°だけ完全に回転した後初めて、それぞれのゼネバカムを介して粗調整選択器のための切換運動が発生する。

【００１９】

【考案の効果】

本考案のタップ選択器は、特殊構成部品が少なく、密調整選択器に必要とされる伝動装置部品によってユニット状に形成可能であり、選択器ケーシングの横断面を円形に形成可能であり、そして必要スペースが狭いという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】タップ選択器の本考案による多段粗調整選択器
を前側から見た概略断面図である。

【図２】多段粗調整選択器の駆動部の概略斜視図であ
る。

【図３】密調整選択器ケーシングと多段粗調整選択器ケ
ーシングからなるタップ選択器の全体の原理的な配置構
造を示す図である。

【符号の説明】

２ケーシング２．１，２．２・・・２，ｍ，２．ｍ＋１粗調
整選択器接触子３，６，７駆動軸４，５ゼネバ歯車８，９接触子ブリッジ１７駆動機構ＦＷ密調整選択器ＧＷ粗調整選択器

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者レオンハルト・ピルマイアードイツ連邦共和国、レーゲンスブルク、ホルツガルテン−シユトラーセ、40

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】密調整選択器と多段粗調整選択器を備
え、密調整選択器が各相で二つの平面内においてケーシ
ングの壁にそれぞれ円状に配置された選択器固定接触子
を備え、この選択器固定接触子が同心の駆動軸に案内さ
れた接触子ブリッジによって擦過可能であり、駆動軸が
タップ切換器駆動部に連結されたゼネバ機構によって別
々に操作可能であり、前記多段粗調整選択器が他の固定
接触子を備え、この固定接触子がそれぞれ、タップ付変
圧器の主巻線の粗調整タップの導出部に連結され、かつ
他の可動の接触子ブリッジによって擦過可能である、大
きな電圧ステップ数のためのタップ付変圧器の負荷時タ
ップ切換器用タップ選択器において、粗調整選択器固定
接触子（２．１・・・２．ｍ＋１）が他のケーシング
（２）の壁に設けられるように、密調整選択器（ＦＷ）
と粗調整選択器（ＧＷ）が別個の構造グループとして分
離されたケーシング内に形成され、粗調整選択器固定接
触子を擦過する他の可動の接触子ブリッジ（８，９）が
他の同心的な駆動軸（６，７）に連結され、この駆動軸
が他のケーシング（２）の中央を通って垂直に延び、更
に、駆動軸（６，７）が負荷時タップ切換器駆動部（１
７）に連結された他のゼネバ機構によって操作可能であ
ることを特徴とする負荷時タップ切換器用タップ選択
器。
【請求項２】他のゼネバ機構が駆動軸（３）によって
駆動可能なゼネバドライバ（１２）を備え、このゼネバ
ドライバが１８０°だけずらして上側のドライバカム
（１２．１）と下側のドライバカム（１２．２）を備
え、上側のドライバカム（１２．１）が上側のゼネバ歯
車（４）に係合し、下側のドライバカム（１２．２）が
下側のゼネバ歯車（５）に係合し、各ゼネバ歯車（４，
５）にゼネバカム（４．１，５．１）が設けられ、この
ゼネバカムが所属のゼネバ歯車（４，５）の完全回転の
後でその都度上側のスリット付ホイール（１３）または
下側のスリット付ホイール（１４）に係合し、各スリッ
ト付ホイール（１３，１４）が他の同心的な駆動軸
（６，７）に連結されていることを特徴とする請求項１
のタップ選択器。
【請求項３】多段粗調整選択器（ＧＷ）を操作する他
のゼネバ機構の駆動軸（３）と、密調整選択器（ＦＷ）
を操作するゼネバ機構の駆動軸（１９）が、駆動機構
（１７）の回転運動を同じように変速することを特徴と
する請求項１または２のタップ選択器。
【請求項４】密調整選択器（ＦＷ）を操作するゼネバ
駆動装置のゼネバ歯車と、多段粗調整選択器（ＧＷ）を
操作する他のゼネバ駆動装置のゼネバ歯車（４，５）
が、同じように割り出されていることを特徴とする請求
項１〜３のいずれか一つのタップ選択器。
【請求項５】上側のスリット付ホイール（１３）と下
側のスリット付ホイール（１４）の切り込みの数が、水
平平面内に円状に配置された粗調整選択器固定接触子の
数に一致していることを特徴とする請求項１〜４のいず
れか一つのタップ選択器。