JPH0662501B2 - α−ケトジアシルオキシ化合物およびこの化合物を含有する食品 - Google Patents

α−ケトジアシルオキシ化合物およびこの化合物を含有する食品

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JPH0662501B2
JPH0662501B2 JP57106635A JP10663582A JPH0662501B2 JP H0662501 B2 JPH0662501 B2 JP H0662501B2 JP 57106635 A JP57106635 A JP 57106635A JP 10663582 A JP10663582 A JP 10663582A JP H0662501 B2 JPH0662501 B2 JP H0662501B2
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    • A23L27/00Spices; Flavouring agents or condiments; Artificial sweetening agents; Table salts; Dietetic salt substitutes; Preparation or treatment thereof
    • A23L27/70Fixation, conservation, or encapsulation of flavouring agents
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は各種食品に有用な風味効果を与える隣位ジケ
トン類の発生剤として有用な新規な群の化合物に関す
る。
隣位ジケトンは焼き製品、すなわちベークド製品(bake
d goods)、カンキツ類や赤味果物を含めて各種果物
類、醸造製品、食肉類、コーヒー、ココア、乳製品、豆
類、トマト、カリフラワーおよび他の野菜類、堅果類お
よび穀類製品のような種々の製品の風味および芳香に著
しく寄与している。
この隣位ジケトン類の最も重要なものの1つはジアセチ
ル(2,3−ブタンジオン)で、バター、りんご、カン
キツ類の果物、ツルコケモモ、干ぶどう、ぶどう、西洋
梨、パイアップル、木いちご、黒いちご、いちご、キャ
ベツ、ニンジン、セロリ、じやがいも、トマト、ハツ
カ、酢、白ぱん、クリスプブレッド(crisp bread)、
あらゆるタイプのチーズ、牛乳、鶏肉、シチメンチョウ
の肉、牛肉、豚肉、ブランデイー、ワイン、アルクテイ
ック ブランブル(Arctic bramble)、ポテトチップ、
ポプコーン、堅果の仁、ビール、穀類および豆類のよう
な種々の食品製品の中に見い出される。
上記の系列におけるその次の同族列、すなわち、2,3
−ペンタンジオンも豚肉、ビール、ブランデイー、ココ
ア、コーヒー、堅果の仁、ポテトチップ、大豆、白パ
ン、牛乳、鶏肉および牛肉のような種々の材料の中に見
い出された。
他の隣位ジケトン類およびそれらが検出される食品を次
に記す。
2,3−ヘキサンジオン コーヒー、ビール 4−メチルペンタン−2,3 コーヒー、ビール −ジオン 2,3−ヘプタンジオン ビール 3,4−ヘプタンジオン コーヒー 4,5−オクタンジオン ココア 3,4−ヘキサンジオン コーヒー、カリフラワ
ー 5−メチルヘキサン−2,3 −ジオン コーヒー、ポテトチッ
プ 5−メチルヘプタン−3,4 −ジオン コーヒー 6−メチルヘプタン−3,4 −ジオン コーヒー 4,5−オクタンジオン ココア 2,3−オクタンジオン 牛肉(火を通した)、 コーヒー、大豆 1−(フリル−2)−プロ 白パン、クリスプブレ
ッド、 パン−1,2−ジオン コーヒー 1−(5−メチル フリル −2)−プロパン− 焼きタマネギ、コーヒ
ー、 1,2−ジオン パン 1−(フリル−2)−ブタ クリスプブレッド、 ン−1,2−ジオン コーヒー 1−フエニルプロパン−1,2 −ジオン コーヒー 1−(5−メチル フリル −2)−ブタン−1,2 コーヒー −ジオン 隣位ジケトン類が重要な寄与剤である天然の食品を料理
するとき、ジケトンの風味効果および芳香効果は料理の
間中連続発生している。たとえジケトンが揮発性であっ
ても、料理中ずつとジケトンの連続更新がある。ジケト
ンそのものを使用している風味組成物で天然食品の風味
および芳香をそつくり再現することはジケトンの揮発性
に基づいてほとんどの場合困難である。ジケトンが料理
のサイクル中ずつと連続的に発生し、更新される自然に
発生する風味とは違つて、風味組成物からのジケトンは
料理の最初の数分以内に揮発、散失してしまう。
ジケトンそのものを使用する場合のもう1つの困難はジ
ケトンが空気酸化を非常に受け易く、対応するカルボン
酸に変化することである。かくして未加工食品の場合で
も、ジケトンの風味効果はもし空気が周到に除かれてい
なければ貯蔵中に容易に失われ、あるいは望ましくない
ほどに変化してしまうことがあり得る。
この発明の目的は風味組成物における使用のために隣位
ジケトンを固定および保護してジケトンの風味効果を天
然食品と同様に使用条件下で有効に保持させつつそれら
の揮発性および酸化の受け易さを低下させる新規な方法
を提供することである。
この発明のもう1つの目的は食品における隣位ジケトン
の発生剤として有用な新規な群の化合物を提供すること
である。
この発明のさらに他の目的は隣位ジケトンを上記の目的
を達成するのに有用な形に改変する方法を提供すること
である。
この発明の目的は隣位ジケトンを一般式 (式中、RおよびRは同一または異なる、総炭素数
が2〜10個のC−Cの炭化水素基またはフエニル
基であり、そしてRおよびRは同一または異なる、
〜C18のアルキル、シクロアルキル、アルケニ
ル、アリールまたはアルカリール基である) のα−ケトジアシルオキシ誘導体に転化させることによ
つて達成される。
このα−gem−ジアシルオキシ化合物は隣位ジケトンを
酸触媒の存在下でカルボン酸無水物と反応させることに
よつて合成される。
この反応に適当な酸触媒に硫酸、塩酸およびp−トルエ
ンスルホン酸のようなプロトン酸、塩化亜鉛のようなフ
リーデル−クラフト触媒、硫酸銅のような酸座位形成性
塩または塩化銅トリエチルアミン錯体のような遷移金属
錯体(Pi酸)がある。プロトン酸が好ましいタイプの
酸触媒である。
一般則として、使用される酸無水物はRおよびR
相当する残基が、風味に全く影響を及ぼさないように無
刺激で、かつ無味の酸を与えるか、または、理想的に
は、ジケトンによつて与えられるべき風味をよくする酸
を与えるものであるべきである。例えば、酸無水物がバ
ターの風味におけるジアセチルの発生剤であるべきとき
は、ジアセチルジブチレートが加水分解でジアセチルと
ともに酪酸も生成させることから有利に使用することが
できる。同様に、チーズの風味においてはジアセチルジ
イソバレレートがチーズの成分でかつチーズの風味剤で
ある3−メチル酪酸を加水分解で生成させる限りにおい
て使用することができる。
前記式に相当するα−ケトgem−ジアシルオキシ化合物
は酸性、塩基性または中性のいずれかの環境下で加熱す
るとジケトンとカルボン酸に容易に分解する。より低い
温度においては、これらのジアシルオキシ化合物は比較
的安定であり、従つて実質的に全てのジケトンは加熱が
開始されるまで有効性を保持している。これらのジケト
ンは水性環境下で加水分解可能であるから、これらは一
層風味よく供するために加工する必要があるか、または
単に加熱する必要がある実質的に全てのタイプの風味組
成物に用いることができる。さらにその加水分解速度は
ジケトンが料理にかかる時間中ずつと連続放出され、そ
のためその芳香が料理中に発生し、かつそのジケトンが
所望とされる風味効果を与え続けることができるような
速度である。
前記式に包含されるα−ケトgem−ジアシルオキシ化合
物の典型的な例一ただし全てを含むものではない−は次
の通りである。
2−ケト−3,3−ジアセチルオキシブタン 2−ケト−3,3−ジフタノイルオキシブタン 4−ケト−3,3−ジアセチルオキシオクタン 4−ケト−3,3−ジプロパノイルオキシヘプタン 2−ケト−3,3−ジステアロイルオキシブタン 2−ケト−3,3−ジイソペンタノイルブタン 6−ケト−7,7−ジアセチルオキシドデカン 2−ケト−3,3−ジブタノイルオキシペンタン 2−ケト−3,3−ジアセチルオキシヘプタン 1−ケト−2,2−ジアセチルオキシ−1−フエニルプ
ロパン 1−ケト−2,2−ジブタノイルオキシ−1−フエニル
プロパン 4−ケト−3,3−ジベンゾイルオキシヘキサン 「食品」という用語はこの発明では通常栄養価を持つ
が、栄養価を持つことが必要条件ではなく、かつ食事に
出す前または包装する前に加熱することが必要である固
体および液体の摂取可能の物質の両者を包含する用語と
して用いられている。かくして、食品は、例えばスナッ
ク食品、パン菓子、インスタントポテト、パンケーキお
よびワッフル、ドライスープ、調理加工済みチーズ製
品、穀物食品、キャンデイーおよび加熱ソース、プデイ
ングおよびトッピングを包含することができる。
「風味組成物」という用語は風味を他の無刺激性の摂取
物質に与え、あるいはすでに持つている風味効果を高
め、または変えるために配合される風味成分の組み合わ
せを意味する。「風味向上用」組成物は食品中にすでに
あるが、初めから良くないか、または加工によつて低下
してしまう1つ異常の特色を強化するものである。風味
を「変える」とは食品中に初めから存在しなかつた風味
を創り出し、かくして存在している風味の質と性格を変
性することを意味する。
風味組成物は普通は水または無刺激性アルコールのよう
な感能的に不活性なキャリアーに必ずしも溶解または懸
濁しない。さらにまた、1種異常の共成分、または安定
剤、増粘剤、界面活性剤、コンデイショナーを含めて風
味補助剤、ならびに他の風味剤および風味強化剤を含有
する。このような物質は調味料および食品の技術分野に
おいて周知であり、そしてこれらには摂取し得るもので
あることの外、得られる食品の風味および/または芳香
に許容できない芳香または味のニュアンスを付加しない
ように感能上の観点から無害であることが必要とされ
る。
安定剤化合物には防腐剤、例えば塩化ナトリウムまたは
サッカロース;酸化防止剤、例えばアスコルビン酸ナト
リウム、アスコルビン酸、ブチレート化ヒドロキシアニ
ソール、テトラブチルハイドロキノン、没食子酸プロピ
ル、ジブチルヒドロキトルエン、アスコルビルパルミテ
ートおよび同様の化合物;および金属イオン封鎖剤、例
えばくえん酸またはエチレンジアミンテトラ酢酸があ
る。
増粘剤化合物にはガーガム、カラゲーナン;カルボキシ
メチルセルロースおよびメチルセルロースのようなセル
ロースおよびセルロース誘導体;アラビアゴム、トラガ
カントゴムのような天然ゴムおよび合成ゴム;ゼラチ
ン、タンパク質製品および脂質;炭水化物;澱粉;ペク
チン;乳化剤例えば脂肪酸のモノ−およびジグリセリ
ド;砂糖例えばヘキソース、ペトース;ジサッカライド
例えばサンカロースコーンシロップ;および同様のもの
を典形例とするキャリアー、バインダー、保護コロイ
ド、沈殿防止剤および乳化剤がある。
界面活性剤には乳化剤、例えばカプリン酸、カプリル
酸、パルミチン酸、ミリスチン酸および同様の酸のよう
な脂肪酸;脂肪酸のモノ−およびジグリセリド:レシチ
ン;ソルビタンモノステアレート、ステアリン酸カリウ
ム、水添獣脂アルコールおよび同様の化合物のような脱
泡剤および調味料分散剤がある。
コンディショナーには漂白剤および熟成剤、例えば過酸
化ベンゾイル、過酸化カルシウム、過酸化水素および同
様の過酸化物のような化合物;過酢酸、亜鉛素酸ナトリ
ウム、次亜鉛素酸ナトリウム、プロピレンオキサイド、
無水こはく酸および同様の化合物のような殿粉改質剤;
緩衝剤および中和剤、例えば酢酸ナトリウム、重炭酸ア
ンモニウム、リン酸アンモニウム、くえん酸、乳酸、ビ
ネガーおよび同様の化合物;着色剤、例えばカルミン
酸、コチニール、ツメリックとウコンおよび同様の化合
物;硫酸アルミニウムナトリウム、塩化カルシウムおよ
びグルコン酸カルシウムのような固化剤(firming agen
t);テクスチャライザー;凝結防止剤、例えば硫酸ア
ルミニウムカルシウムおよび三塩基性リン酸カルシウ
ム;酵素;イースト食品、例えば乳酸カルシウムおよび
硫酸カルシウム;栄養補助剤、例えばリン酸第二鉄、グ
ルコン酸第一鉄および同様の化合物のような鉄塩、リボ
フラビン、ビタミン、塩化亜鉛、硫酸亜鉛および同様の
化合物のような亜鉛源がある。
食品に添加すべきα−ケトgem−ジアシルオキシ化合物
の量は単に所望の風味効果を達成するのに有効であるこ
とが見い出されるその量である。正確な量は処理される
べき材料に存在する風味の量と質に依存してかなり変わ
り、そして概してあまり刺激のない材料にはより多くの
量が必要とされる。必要とされる量はまた使用条件下で
の前記化合物の変水分解の容易さと速度にも依存する。
一般に、有効量は食品に基づいて約1ppmと2,000p
pmの間、好ましくは約5ppmと1,000ppmの間であ
る。
この発明のα−ケトジアシルオキシ化合物を配合する風
味組成物は得ようとする風味効果に応じて約1%から5
0%もの多量までの量で同化合物を含有しているのが好
ましい。この量は普通それ自体特に臨界的ではない。そ
して臨界的パラメーターは食品に用いられる風味組成物
の量である。この後者の量は上記の正しい量を与えるよ
うな量でなければならない。
多くの適用例において、前記α−ケトジアシルオキシ化
合物をそれ自体で使用して風味の向上を達成することが
可能である。これは、しばしば起るように、食品の風味
が劣つている多くの例、例えば果物や野菜が完全には新
鮮でなく、また天然の風味の幾らかが失われていると
き、すなわち交配が期待した天然の風味を激減させてし
まつたそれらの色々な変種により失われているときに望
ましい。加工中に存在する少量のα−ケトジアシルオキ
シ化合物は失われる、あるいは減少した風味効果の実質
的部分をもどすことができる。
ほとんどのα−ケトジアシルオキシ化合物は室温におい
て液体またはワックス状固体である。それらは従つてそ
れらが実質的に加工の直前に、または加工中に食品に添
加されるべきときはそれらの自然の状態で使用すること
ができる。しかしながら、風味組成物が使用される前に
用意することが必要とされるその風味組成物にこれらの
化合物を配合すべき場合は、その化合物を、あるいは風
味組成物全体でさえ無毒性の、実質的に風味が問題にな
らないマトリックス材料でカプセル化するのが望ましい
だろう。殿粉またはガムマトリックスの中え噴霧乾燥す
るのが好ましいカプセル化法である。固体形のカプセル
化風味剤が取り扱いと製品への均質な配合を著しく容易
にする。カプセル化は液体のジアシルオキシ化合物また
は液体の風味組成物の場合に特に有用である。液体の風
味剤を乾燥材料、例えば飲料粉末に配合すべきとき液体
風味剤をカプセル化するのが特に望ましい。
実施例 1. 2−ケト−3−アセチルオキシ−3−ブタノイルオキシ
ブタン(混合ケタール) 500mlの三つ口丸底フラスコに86g(1モル)のジ
アセチル、76.5g(0.75モル)の無水酢酸およ
び118.5g(0.75モル)の無水酪酸を加えた。
この溶液を窒素ふん囲下で5℃に冷却し、そして濃硫酸
を10g(0.1モル)加えた。冷却浴を取り除き、そ
の混合物を室温まで暖め、20分間保持した。この反応
系に重炭酸ナトリウムを84g加え、30分の撹拌後生
成物を過した。GLCは3種の可能なケタール(ジア
セテート、アセテート−ブチレートおよびジブチレー
ト)がそれぞれ40:37:23の比で存在しているこ
とを示した。単離したアセテート−ブチレートは次のス
ペクトルを有していた。
赤外 1750、1735cm-1 C=O振縮; 1230、1125、1115、1110、 1020cm-1 C−O振縮。
NMR (TMSからのダウンフイールド〔downfield〕、
ppm) 0.94(三重線、J=7Hz、3H)CH−CH
−; 1.66(四重線、J=7Hz、2H)CH−CH
−; 1.83(S.3H)CH−C(O−C=0); 2.10(S.3H)CH−CO−;2.34
(S.3H)CH−CO; 2.33に重なり(多重
線、2H)−CH−CO−。
実施例 2. 2−ケト−3,3−ジアセチルオキシブタン 500mlの三つ口丸底フラスコに86g(1モル)のジ
アセチルおよび122.4g(1.2モル)の無水酢酸
を加えた。この溶液を窒素ふん囲気下で5℃に冷却し、
濃硫酸を10g(0.1モル)加えた冷却浴を取り除
き、その混合物を室温まで暖め、20分間保持した。6
8gの水および18gの重炭酸ナトリウムを含有する溶
液をこの反応系に加えた。撹拌10分後、各層を分離
し、その有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥した。生成物
を6インチのビグローカラムを通して蒸留した。
留分6は2−ケト−3,3−ジアセチルオキシブタンの
モル収率が35.6%であることを示している。
赤外 1750cm-1および1735cm-1C=O振縮; 1010、1115および1230cm-1 C−O振縮。
NMR (TMSからのダウンフイールド、ppm) 1.82(一重線、3H)CH−C(O−C=
O); 2.10(一重線、6H)CH−CO−; 2.33(一重線、3H)CH−CO−; 2.33(一重線、3H)CH−C=O。
実施例 3. 2−ケト−3,3−ジ(3′−メチルブタノイルオキ
シ)ブタン 250mlの三つ口丸底フラスコに21.5g(0.25
モル)のジアセチルおよび55.8g(0.3モル)の
無水イソバレリアン酸を加えた。この溶液を窒素ふん囲
気下で5℃に冷却し、そして濃硫酸を3.0g(0.0
3モル)加えた。冷却浴を取り除き、その混合物を室温
まで暖め、2時間保持した。これに約25.2gの固体
の重炭酸ナトリウムおよび50ccのヘキサンを加えた。
生成物を真空過し、そして残留ヘキサンを真空中で除
去した。生成物を6インチのビグローカラムを通して蒸
留した。
81.6gの生成物が得られた。これはモル収率が2
4.9%であることを示す。
赤外 1760cm-1よび1737cm-1C=O振縮; 1065cm-1および1120cm-1C−O振縮。
NMR (TMSからのダウンフイールド、ppm) 0.94(二重線、J=7Hz、12H)CH(CH
; 1.83(一重線、3H)CH−C(O−C=
O); 1.90〜2.3(多重、6H)CH−CH−(C
; 2.36(一重線、3H)CH−C=O。
実施例 4. 3−ケト−2,2−ジアセチルオキシペンタン 100mlの三つ口丸底フラスコに25g(0.25モ
ル)の2,3−ペンタンジオンおよび51g(0.5モ
ル)の無水酢酸を加えた。この溶液を窒素ふん囲気下で
5℃に冷却し、そして濃硫酸2.5g(0.025モ
ル)を加えた。冷却浴を取り除き、その混合物を室温ま
で暖め、30分間保持した。これに10gの固体の炭酸
ナトリウムを加えた。生成物を真空過し、そして6イ
ンチのビグローカラムを通して蒸留した。
生成物の収量は16.9gで、モル収率では33.5%
であつた。留出物は67%の3−ケト−2,2−ジアセ
チルオキシペンタンと33%の2−ケト3,3−ジアセ
チルオキシペンタンの混合物であつた。
赤外 1760cm-1よび1735cm-1C=O振縮; 1010、1110、1215および1235cm-1 C−O振縮。
NMR (TMSからのダウンフイールド、ppm) 0.87(二重線、J=8Hz、0.67×3H)、 1.09(三重線、J=8Hz、0.33×3H)CH
−CH; 2.09(一重線、0.33×6H)、 2.11(一重線、0.67×6H)CH−CO
−; 1.81(一重線、0.67×CH)CH−C(O−
C=O); 2.34(一重線、0.33×3H)CH−C=O; 2.25(広い多重線、2H)CH−CH−。
実施例 5. 硫酸触媒による2−ケト−3,3−ジブタノイルオキシ
ブタンの合成 1の三つ口丸底フラスコに129g(1.5モル)の
ジアセチルおよび306g(1.93モル) の無水酪酸を加えた。この溶液を室素ふん囲気下で5℃
に冷却し、そして濃硫酸15g(0.15モル)を加え
た。冷却浴を取り除き、その混合物を室温まで暖め、2
時間保持した。重炭酸ナトリウム(52g)を加え、そ
の反応混合物を10分間撹拌した。生成物を真空過
し、そして1フィートのビグローカラムを通して蒸留し
た。
留分5および6は生成物のモル収率が21%であること
を表わす。
実施例 6. 2−ケト3,3−ジステアロイルオキシブタン 500mlの三つ口丸底フラスコに55g(0.1モル)
の無水ステアリン酸、8.6g(0.1モル)のジアセ
チルおよび200ccのエーテルを加えた。この混合物を
窒素ふん囲気下で36℃まで加温しそして濃硫酸3.0
g(0.03モル)を加えた。この溶液を次に33゜〜
36℃に保持し、その時間に45.1gの水の中に5.
3gの重炭酸ナトリウムを含有する溶液を加えた。10
分間の撹拌後、各相を分離した。有機相を0℃まで冷却
し、その溶剤を真空度30トルにおいて除去した。溶剤
の除去後、生成物を室温まで暖め、4トルにおいて4時
間、次いで0.1トルで4時間保持した。
実施例 7. p−トルエンスルホン酸触媒による2−ケト−3,3−
ジブタノイルオキシブタンの合成 1の三つ口丸底フラスコに86g(1モル)のジアセ
チルおよび316g(2モル)の無水酪酸を加えた。こ
の溶液を窒素ふん囲気下で5℃まで冷却した。無水のp
−トルエンスルホン酸86g(0.5)モルを加えた。
30分後、冷却浴を取り除き、室温まで暖めてからその
混合物をその温度に7.5時間保持した。1.400ml
の水および200mlのヘキサンの中に62gの重炭酸ナ
トリウムを含有する溶液を加えた。30分の撹拌後、各
相を分離した。その有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し
た。そのヘキサンを真空下で除去して195gの粗生成
物を得た。この生成物を次に8インチのビグローカラム
を通して蒸留した。
留分4および5はモル収率が24%であることを示す。
赤外 1755cm-1および1735cm-1C=O振縮; 1075、1110、1125、1155および118
0cm-1C−O振縮。
NMR (TMSからのダウンフイールド、ppm) 0.94(三重線、J=8Hz、6H)CH−CH; 1.64(多重線、4H)CH−CH=O; 2.33に重なり(三重線、J=7Hz、4H) CH−CH−C=O。
実施例 8. 2−ケト−3,3−ジアセチルオキシブタンの加水分解 2−ケト−3,3−ジアセチルオキシブタンの1%水溶
液の試料を水浴中81゜+1℃で加熱するか、または2
5℃に保持した。加水分解の進行すなわち発生剤化合物
の消失とジアセチルの出現をガスクロマトグラフイー
(6′×1/8″の、15%のカーボワックス〔Carbowa
x〕−20Mカラム、4゜/分において100゜〜21
0℃)で監視した。
実施例 9. 2−ケト−3,3−ジブタノイルオキシブタンの加水分
解 2−ケト−3,3−ジブタノイルオキシブタンの2%水
性エタノール(50%)溶液を水浴中で81゜+1℃に
おいて加熱した。発生剤化合物の消失をガスクロマトグ
ラフイー(6′×8″の15%のカーボワックス−20
Mカラム、4゜/分において150゜〜210℃)で監
視した。時間(分) 発生剤の加水分解、% 15 2.1 61 8.6 122 17.2 187 22.9 308 38.5 424 49.9 実施例 10. 適用下におけるジアセチルの発生 前記の発生剤化合物をバター、チーズ、またはバタータ
イプの風味が望ましい各種適用例に用いる。幾つかの適
用について以下に詳細に述べるが、しかしながらこれは
包含される全ての使用リストであるとされるものではな
いし、特定用途の排除がこの発明の発生剤化合物がその
ような方法で使用することができないということも意味
しない。
全発生剤を典型的な食品の適用において試験し、そして
同等量のα−ジオン/カルボン酸対照化合物と比較し
た。発生剤および対照化合物を両者共食品のベースだけ
を含有するブランクに比較した。発生剤、対照化合物お
よびブランクの各試料はすべて同じ処理を受けた。これ
ら3種の試料を5人の専問の風味検査員の目かくし検査
で評価した。
ホワイトソースに対する適用 発生剤および対照化合物を各々2回沸とうさせたミルク
−ショートニングの混合物に加えた。
ビスケットに対する適用 発生剤および対照化合物を各々仕上げビスケットのドウ
に加えた。約230℃で10分間焼いてビスケットを得
た。
チーズソースに対する適用 発生剤および対照化合物を各々ソースベースの暖めた仕
上げ混合物に加えた。この混合物を90℃に加熱し、次
いで117℃で50分間滅菌した。このソースを3日間
放置し、次いで加温し、味見した。
バタークッキーに対する適用 発生剤および対照化合物を各々バタークッキーのドウに
添加し、クッキー焼き用すず薄板の上で204℃におい
て7分間調理した。評価は12人の風味検査員が行つ
た。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の構造式 (式中、RおよびRは同一または異なる、合計の炭
    素数が2〜10個であるC〜Cの炭化水素基または
    フエニル基であり、そしてRおよびRは同一または
    異なる、C〜C18のアルキル、シクロアルキル、ア
    ルケニル、アリールまたはアルカリール基である) を有するα−ケトジアシルオキシ化合物が重量で1〜
    2,000ppm添加されている食品。
  2. 【請求項2】ジアシルオキシ化合物が2−ケト−3,3
    −ジブタノイルオキシブタンである前記特許請求の範囲
    第1項に記載の食品。
  3. 【請求項3】ジアシルオキシ化合物が2−ケト−3,3
    −ジアセチルオキシブタンである前記特許請求の範囲第
    1項に記載の食品。
  4. 【請求項4】ジアシルオキシ化合物が2−ケト−3,3
    −ジステアロイルオキシブタン前記特許請求の範囲第1
    項に記載の食品。
  5. 【請求項5】ジアシルオキシ化合物が3−ケト−2,2
    −ジアセチルオキシブタンである前記特許請求の範囲第
    1項に記載の食品。
JP57106635A 1981-06-24 1982-06-21 α−ケトジアシルオキシ化合物およびこの化合物を含有する食品 Expired - Lifetime JPH0662501B2 (ja)

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EP0068774B1 (en) 1985-10-30
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DE3267141D1 (de) 1985-12-05
US4395430A (en) 1983-07-26
IL66110A0 (en) 1982-09-30
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