JPH0662283A - ビデオ信号のノイズ低減システム - Google Patents

ビデオ信号のノイズ低減システム

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JPH0662283A
JPH0662283A JP4232868A JP23286892A JPH0662283A JP H0662283 A JPH0662283 A JP H0662283A JP 4232868 A JP4232868 A JP 4232868A JP 23286892 A JP23286892 A JP 23286892A JP H0662283 A JPH0662283 A JP H0662283A
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篤 山中
Takashi Nishimura
崇 西村
Kengo Takahama
健吾 高濱
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康邦 山根
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静止画に対しても動画に対しても、残像など
の副作用を生じることなくノイズを低減できるようにし
たビデオ信号のノイズ低減システムを得る。 【構成】 入力の映像信号を近傍変換回路11によって
近傍画素のデータに変換する一方、本システムの出力を
画像メモリー13を用いて1フレームまたは1フィール
ド遅延させた信号を近傍変換回路14によって近傍画像
データに変換し、両者のデータを非線形フィルター12
によって処理してノイズを低減させた信号を得る。非線
形フィルター12が多くの近傍画素データから相関の高
いデータを選択して計算に用いるため、被写体の動きの
程度によって適応的にフィルターの特性を変化させ、静
止画に対しても動画に対してもノイズ低減効果を維持し
て発揮することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオ信号のディジタ
ル信号処理によるノイズ低減システムに関し、より詳細
には、フレームまたはフィールド相関を利用したノイズ
低減システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のノイズ低減システムを図15に基
づいて説明する。図中、21,22は加算器、23は乗
算器、24は動き検出器、25は画像メモリーである。
出力信号を画像メモリー25に入力し、該画像メモリー
25によって1フレームまたは1フィールド遅れた信号
と入力された信号の差を加算器21で計算し、この差に
基づいて動き検出回路24が動きの検出を行い、動きを
検出した場合は乗算器23の係数を小さくし、動きを検
出しない場合は乗算器23の係数を大きくする。乗算器
23の出力は加算器22によって入力信号と加算され出
力されるので、画面内の静止画部分は加算器21,22
と乗算器23と画像メモリー25で構成されるリカーシ
ブフィルターによりノイズが低減されるが、動画部分は
入力信号に近い値が出力されるので、ノイズ低減効果が
少ない。
【0003】また、第2の従来例として、例えば、特開
平1−314477号公報のものがある。前述した第1
の従来例では、入力信号にちょうど対応した位置の1フ
レーまたは1フィールド前の画素データが用いられてい
たのに対して、第2の従来例では1フレームまたは1フ
ィールド前の近傍の画像データが用いられ、これらのデ
ータ中から入力信号と最も相関が高いデータが1個だけ
選択されてリカーシブフィルターの計算に使用するよう
に改良されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、第1の
従来例においては、画面内の動画部分のノイズ低減効果
が少なく、係数を変化させてノイズを除去しようとする
残像が生じるという欠点がある。また、第2の従来例で
は、被写体の動きが早い場合、入力信号と1フレーム前
の信号との間に相関が少なくなるのでノイズ低減効果が
低下する。また、静止画でノイズが多い場合、フレーム
前の近傍にはノイズに乱されて広くばらついて値が存在
することになるので、ノイズを含んだデータが入力され
たとしても、偶然1フレーム前の近傍に高い相関を持つ
値が存在する可能性が高くなる。この2個のデータを荷
重平均してもノイズを効果的に除去できないので、やは
りノイズ低減効果は低下するという問題点があった。
【0005】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たもので、動きのある画像に対しても残像などの副作用
を出さずにノイズを低減できるようにしたビデオ信号の
ノイズ低減システムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、(1)ビデオ信号のノイズ低減システム
の出力を1フレームまたは1フィールド遅延させる画像
メモリーと、新たに入力された画素データと該画素デー
タの近傍の画素データと前記画像メモリーの出力である
1フレームまたは1フィールド前の画面上の近傍の画素
データからノイズを低減した信号を計算する非線形フィ
ルターとを備えたこと、更には、(2)入力信号を1ラ
イン遅延させるラインメモリーと、新たに入力された画
素データと前記ラインメモリーの出力である1ライン前
の画素データとを加算する加算器と、該加算器の出力を
2で割る除算器を有する補間回路と、該補間回路を奇数
フィールドと偶数フィールドでフィルター回路の前後に
切り替えて接続するための切替回路とを備えたこと、更
には、(3)前記入力信号の近傍画素データの平均を計
算する空間フィルターと、1フレームまたは1フィール
ド前記近傍画素データの平均を計算する空間フィルター
と、前記2個の空間フィルターからの出力の差を計算す
る減算器と、該減算器の出力から絶対値を計算する絶対
値計算回路と、該絶対値計算回路の出力と事前に設定さ
れたしきい値を比較する比較回路と、該比較回路の出力
から誤判定を除くための論理フィルターを有する動き検
出回路と、該動き検出回路の出力に基づいて画面内の静
止画部分にはリカーシブフィルターを適用し、動画部分
には非線形フィルターを適用するように切り替えるフィ
ルター切替回路とを備えたこと、更には、(4)前記
(3)において、前記動き検出回路の出力をカウントし
て画面内の動き検出画素数を求めるカウンターと、1フ
ィールドが終了した時点で前記カウンターの出力と事前
に設定したしきい値を比較する比較回路と、該比較回路
の出力に基づいて、カウント数がしきい値よりも小さい
場合は、完全静止画と判断して、1フレーム中の一方の
フィールドデータに対してだけリカーシブルフィルター
を適用するように切り替え、カウント値がしきい値以上
の場合は、動画と判断して、請求項3記載のフィルター
に切り替えるフィルター切替回路とを備えたことを特徴
としたものである。
【0007】
【作用】本願の第1の発明では、入力された画素データ
と、該画素データの近傍の画素データと、画像メモリー
の出力である1フレームまたは1フィールド前の画面上
の近傍の画素データが非線形フィルターに入力される。
非線形フィルターは、入力データに近い値を持つ近傍画
素データには大きな荷重を付け、入力データから遠い値
を持つ近傍画素データには小さい荷重を付けて平均する
ように構成されているので、時間方向、空間方向の両方
に関して入力信号と相関をもつデータを探しだし、これ
らを平均してノイズを除去した信号を求めることができ
る。つまり、被写体の動きが早く時間方向の相関が少な
い場合には、入力データの近傍画素のデータを用いて空
間的なフィルター効果を強め、静止画で時間的な相関の
方が高くなると時間的なリカーシブフィルターの効果を
高めるので、いずれの場合にも被写体の移動速度に応じ
て自動的にノイズ低減効果を発揮することができる。
【0008】本願の第2の発明では、前述した本願の第
1の発明の構成要素に加えて、入力信号を1ライン遅延
させる画像メモリーと、新たに入力された画素データと
前記メモリーの出力である1ライン前の画素データとを
加算する加算器と、該加算器の出力を2で割る除算器を
備えた補間回路が備えられているので、画質を維持しつ
つ、より安価なフィールドメモリーを使用してノイズ低
減システムを構成することが可能になる。また、前記補
間回路を奇数フィールドと偶数フィールドでフィルター
回路の前後に切り替えて接続するための切り替え回路が
備えられているので、前記補間回路を入力側と出力側で
共用し回路規模を半減することが可能である。
【0009】本願の第3の発明では、前述した本願の第
1の発明に加えて動き検出回路とフィルター切り替え回
路を備えているので、画面内の静止画部分に対して静止
画に適したリカーシブフィルター処理を行うことがで
き、静止画部分の画質を向上させることができる。ま
た、動き検出回路中で動き検出の前に置かれた空間フィ
ルターと、動き検出の後に置かれた論理フィルターは動
き検出の精度を高める効果を持っている。
【0010】本願の第4の発明は、前述した本願の第3
の発明に示された動き検出回路を備え、かつフィールド
メモリーを使用しているノイズ低減システムにおいて、
画面全体が静止画であるような画像の画質を向上させる
ことを目的としている。画面全体が静止画である画像を
特に区別するために以下では完全静止画と呼ぶことにす
る。まず、完全静止画を検出するために、1フィールド
内の動き検出画素数をカウントし事前に設定されたしき
い値と比較している。そして、完全静止画を検出した場
合は、フィルターを完全静止画に最も適した1フレーム
内の一方のフィールドデータのみを用いたリカーシブフ
ィルターに切り替える。このような働きによって完全静
止画の画質を向上させる効果がある。
【0011】
【実施例】実施例について図面を参照して以下に説明す
る。図1は、本発明によるビデオ信号のノイズ低減シス
テムの一実施例を説明するための構成図で、図中、11
は近傍変換回路、12は非線形フィルター、13は画像
メモリー、14は近傍変換回路である。入力は、ディジ
タル化された映像信号で輝度と色の両方の信号が同様の
処理を受ける。まず、入力信号は近傍変換回路11に入
力される。該近傍変換回路11は、入力信号の近傍画像
のデータを取り出して出力する。このような機能を持つ
回路は、図2に示すようにして構成できる。図2におい
て、入力信号は、画素メモリー33とラインメモリー3
1に入力され、そのまま端子iにも出力される。画素メ
モリー33,34は、信号を1クロックの遅延させるの
で、端子g,hには、図3に示すように、端子iの左側
の画素データが出力される。また、ラインメモリー3
1,32は信号を1ライン遅延させるので、c,fの端
子には、端子iの上側の位置の画素データが出力され、
さらに、画素メモリー35〜38も信号を1クロック遅
延させるので、端子a,b,d,eには、図3に示すよ
うに、端子hの左上方の画素データが得られる。従っ
て、図2の端子eの出力を中心の画像データとすれば、
それ以外の端子から近傍画素のデータを得ることができ
る。
【0012】図1において、近傍変換回路11の出力は
非線形フィルターに入力される。一方、画像メモリー1
3は、1フレームまたは1フィールド信号を遅延させる
ので、該画像メモリーからは1フレームまたは1フィー
ルド前のノイズ低減システムの出力が出力されている。
近傍変換回路14はこの信号を受取り、入力側の前記近
傍変換回路11と同様にして1フレームまたは1フィー
ルド前の近傍データを取り出して非線形フィルター12
へデータを送る。非線形フィルター12は、式(1)の
計算を行う。
【0013】
【数1】
【0014】ここで、xは入力の中心画素データ、zi
は入力の近傍画素と画像メモリー13から近傍変換回路
14を通じて入力されたデータ、関数Fは、図4(a)
に示す特性を持つ非線形関数、Nは近傍数、Kはフィル
ターの強度を決定するリカーシブ係数、yは非線形フィ
ルター12の出力である。この非線形フィルター12
は、関数Fの非線形性によって、中心画素の値と相関の
高い近傍画素のデータには大きな重みを付け、逆に相関
が低い画素には小さな重みを付けて平均する。この時、
前記第2の従来例で記述したように最も相関の高い1画
素のデータのみで計算するのではなく、多くの近傍画素
を用いて連続的な荷重を付けて平均しているので、前記
第2の従来例に比べて高いノイズ除去効果を得ることが
できる。
【0015】また、関数Fの形状は、図4(a)に限ら
れない。中心画素と近傍画素の差に対してどのような荷
重を付けるかによって、図4(b)または図4(c)の
ような形状も用いることができる。最後に非線形フィル
ター12の出力はノイズ低減システムの出力となり、同
時に画像メモリー14に記憶される。以上述べた構成に
よって、本願の第1の発明のノイズ低減システムは被写
体の動きが早く時間方向の相関が少ない場合には、入力
データの近傍画素のデータを用いて空間的なフィルター
効果を強め、静止画で時間的な相関の方が高くなると時
間的なリカーシブフィルターの効果を高めるので、被写
体の速度に応じて自動的にノイズ低減効果を発揮するこ
とができる。
【0016】本願の第1の発明のノイズ低減システムを
設計する場合、より安価なフィールドメモリーを使用す
る場合が多いが、画質を維持するためには補間回路が必
要である。本願の第2の発明は回路規模が小さい補間回
路に関するものである。以下、本願の第2の発明の一実
施例を説明する。
【0017】図5は、本発明による補間回路のブロック
図で、図中、41はライトメモリー、42は加算器、4
3は除算器である。加算器42は入力と入力からライン
メモリー41を通って1ライン遅れたデータを加算し、
除算器43はこの結果を2で割るので、出力としては、
常に入力された2ラインの走査線データの中間のライン
を補間したものが得られる。前記補間回路を使用する場
合、従来は次のように設計していた。フィルター回路の
フィールドメモリーに奇数フィールドの走査線の位置の
データを記録すると仮定すると、奇数フィールドの入出
力に関しては補間処理は必要ないが、偶数フィールドの
入出力に関しては入出力の両方で補間が必要になる。つ
まり、図6(a),(b)の構成になる。しかし、この
方式には問題点が2点ある。第1は、奇数フィールドと
偶数フィールドで補間回路を通過する回数が異なるので
垂直方向の空間分解能が不釣り合いになり画質の劣化を
引き起こすことである。第2は、補間回路が2個必要に
なることである。これらの問題を解決するための本願の
第2の発明の一実施例を図7に示す。
【0018】図7は、本発明によるノイズ低減システム
の他の実施例(請求項2)を示す図で、図中、61,6
4,66はセレクター、62は補間回路、65はフィル
ター処理回路、67はフィールド信号発生回路である。
フィールド信号発生回路67は入力された同期信号に基
づいて、現在の映像信号が奇数フィールドであれば1を
出力し、偶数フィールドであれば0を出力する。セレク
ター61,64,66はこのフィールド信号発生回路6
7の出力を受取り、このフィールド信号が1であればセ
レクターにおいて2個接続されている側の図面で下側の
信号線と、1個接続されている側の信号線とを接続し、
逆にこのフィールド信号が0であればセレクターの2個
接続されている側の図面で上側の信号線と、1個接続さ
れている側の信号線とを接続する働きをする。従って、
補間回路62とフィルター処理回路65は、奇数フィー
ルド時と偶数フィールド時で、図8(a),(b)のよ
うに接続されることになる。この構成によれば、どちら
のフィールドの信号も補間回路を1回ずつ通過するので
前記第1の問題点を解決でき、また、入力と出力の補間
回路を共用しているので、前記第2の問題点も解決でき
るので、画質の劣化が少なく、かつ回路規模の小さい補
間回路を実現することが可能となる。
【0019】本願の第1の発明のノイズ低減システム
に、動き検出回路とフィルター切替回路を付加し、両面
内の静止画部分に対する性能向上をはかったシステムが
本願の第3の発明のノイズ低減システムである。図9に
このシステム一実施例のブロック図を示す。
【0020】図9は、本発明によるノイズ低減システム
の更に他の実施例(請求項3)を示す図で、図中、8
1,87は近傍変換回路、82はリカーシブフィルタ
ー、83は非線形フィルター、84は動き検出回路、8
5はフィルター切替回路、86は画像メモリーである。
近傍変換回路81,87、非線形フィルター83、画像
メモリー86は、前記本願の第1の発明の実施例と同様
の機能と構造を持っている。入力信号は近傍変換回路8
1で処理されて、近傍の画像データとしてリカーシブフ
ィルター回路82と非線形フィルター回路83と動き検
出回路84に入力される。また、画像メモリー86から
出力される1フレームまたは1フィールド前の映像信号
は、近傍変換回路87で処理されて、1フレームまたは
1フィールド前の近傍の画素データとしてリカーシブフ
ィルター回路82と非線形フィルター回路83と動き検
出回路84に入力される。
【0021】リカーシブフィルター回路82では、式
(2)の計算が行われる。 y=Kr・z+(1−Kr)・x (2) ここで、xは入力の中心画素、zは1フレームまたは1
フィールド前の中心画素、Krはリカーシブ係数、yは
リカーシブフィルター回路の出力である。リカーシブフ
ィルター回路82の出力と、非線形フィルター83の出
力はフィルター切替回路85に入力される。該フィルタ
ー切替回路85は動き検出回路84の指命に従って、画
面内の静止画部分の場合はリカーシブフィルター回路8
2の出力を選択し、動画部分の場合は非線形フィルター
回路83の出力が選択して、本システムの出力とする。
画面内の静止画部分のノイズ低減処理としては、非線形
フィルターよりもリカーシブフィルターの方がノイズ低
減効果が高いので、本願の第3の発明の改良によって画
面内の静止画部分の画質を向上させることが可能とな
る。
【0022】次に、動き検出回路について説明する。図
10は、本発明による動き検出回路の構成図で、図中、
91,92は空間フィルター、93は減算器、94は絶
対値回路、95は比較器、96は近傍変換回路、97は
論理フィルターである。入力された現在の入力の近傍画
像データは、空間フィルター回路91で処理されて減算
器93に入力され、また、1フレームまたは1フィール
ド前の近傍画素のデータは空間フィルター回路92で処
理されて減算器93に入力される。空間フィルター9
1,92は入力された近傍画像データに関して加算平均
する回路で、実現することができる。これらの空間フィ
ルターを設けることによって、ノイズを低減させ、後続
の動き検出の精度を向上させることが可能となる。
【0023】続いて減算器93でノイズが低減された現
在の画素データと1フレームまたは1フィールド前の画
素データが減算され画素データの変化量が求められ、絶
対値計算回路94では変化量の絶対値が求められ、比較
器5ではこの変化量の絶対値とあらかじめ設定しておい
たしきい値を比較して、変化量の絶対値がしきい値以上
の場合は1を出力し、しきい値以下の場合は0を出力す
る。以上の処理で動き検出の暫定的な結果が求まるが、
本願の第3の発明では、さらに精度を向上させるため次
に説明する論理フィルターを備えている。
【0024】図10の比較器95から出力された暫定的
な動き検出結果は、近傍変換回路96に入力され、前記
図2で説明した回路での近傍の動き検出結果に変換され
て論理フィルター97に入力される。図11の論理フィ
ルターの一例である。図11中で入力に記されたa〜i
の記号は入力信号が図3に示す位置関係にあることを示
している。この論理フィルターは、入力a〜fがすべて
動き検出されている場合か、または入力d〜iがすべて
動き検出されている場合のみ、中心のeのデータの最終
的な動き検出結果を「1」つまり「動いている」とし、
その以外の場合は中心eのデータにかかわらず最終的な
動き検出結果を「0」つまり「静止している」とする。
従って、ノイズのように孤立点として動き検出された場
合は、この論理フィルターによって除去されるので、動
き検出の誤検出を低減し精度を向上させることが可能と
なる。
【0025】本願の第4の発明は、本願の第3の発明の
ノイズ低減システムに関して、特に画像メモリーとして
フィールドメモリーを使用する場合に完全静止画(画面
全体が静止している画像)の画質の向上を目的とする。
完全静止画をフィールドメモリーを持つノイズ低減シス
テムで処理すると、異なるフィールドの画素データを同
一のメモリーで処理するために補間処理を加えてもなお
画像が劣化する。この問題を解決するために、本願の第
4の発明では、まず完全静止画を検出し、完全静止画の
場合は1フレーム中の一方のフィールドデータだけを使
ってリカーシブフィルター処理を行う、出力側で補間し
て完全なフレームデータに復元する方式を提案した。
【0026】図12は、本発明によるノイズ低減システ
ムの更に他の実施例(請求項4)を示す図で、図中、1
01,109は近傍変換回路、102はリカーシブフィ
ルター、103は非線形フィルター、104は動き検出
回路、105はフィルター切替回路、106は完全静止
画判定回路、107はフィールド信号発生回路、108
は画像メモリーである。近傍変換回路101,109、
リカーシブフィルター回路102、非線形フィルター回
路103、動き検出回路104は前記本願の第3の発明
の説明と同様の機能と構造を持っており、画像メモリー
108はフィールドメモリーである。また、フィールド
信号発生回路107は、前記本願の第2の発明の説明と
同様の機能を持つとする。
【0027】次に、本願の第3の発明と異なる部分につ
いて説明する。図12において、動き検出回路104か
らの出力はフィルター切替回路105と完全静止画判定
回路106に入力される。
【0028】図13は、本発明による完全静止画判定回
路を示す図で、図中、111はカウンター、112は比
較器、113は記憶回路である。まず、動き検出結果は
カウンター111に入力され、フィールド信号が一定で
ある間、つまり1フィールド間カウントされる。その結
果は比較回路112であらかじめ設定されているしきい
値と比較され、カウンター111の出力がしきい値以上
の場合は完全静止画でないと判断して1を出力し、しき
い値未満の場合は完全静止画と判断して0を出力する。
続いて記憶回路113は比較回路112の結果をフィー
ルド信号に基づいて1フィールド間保持する。つまり完
全静止画判定回路は1フィールド前のフィールドデータ
の完全静止画判定結果を出力していることになる。図1
2に戻って、フィルター切替回路105は動き検出回路
104の出力と完全静止画判定回路106の出力とフィ
ールド信号発生回路107の出力に基づいて、リカーシ
ブフィルター回路102の出力と非線形フィルター回路
103の出力とフィルター処理をしない近傍変換回路1
09の出力から1個を選択して出力する。
【0029】選択の方法を図14に示す。完全静止画で
ない場合は、本願の第3の発明と同一の処理を行い(S
1〜S4)、完全静止画の場合は、奇数フィールドか偶
数フィールドかによって(S5)、奇数フィールドの場
合は、画面全体に対してリカーシブフィルター処理を行
い(S6)、偶数フィールドの場合は、前フィールドの
データをフィルター処理しないでそのまま出力する(S
7)。つまり、前述した完全静止画に適した処理が行わ
れるので、完全静止画の画質を向上させることが可能に
なる。
【0030】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下のような効果を奏する。 (1)本願の第1の発明では、入力された画素データ
と、その近傍の画素データと、画像メモリーの出力であ
る1フレーム(または1フィールド)前の画面上の近傍
の画素データが非線形フィルターに入力される。非線形
フィルターは、入力データに近い値を持つ近傍画素デー
タには大きな荷重を付け、入力データから遠い値を持つ
近傍画素データには小さい荷重を付けて平均するように
構成されているので、時間方向、空間方向の両方に関し
て入力信号と相関をもつデータを探しだし、これらを平
均してノイズを除去した信号を求めることができる。つ
まり、被写体の動きが早く時間方向の相関が少ない場合
には、入力データの近傍画素のデータを用いて空間的な
フィルター効果を強め、静止画で時間的な相関の方が高
くなると時間的なリカーシブフィルターの効果を高める
ので、いずれの場合にも被写体の移動速度に応じて自動
的にノイズ低減効果を発揮することができる。 (2)本願の第2の発明では、本願の第1の発明の構成
要素に加えて、入力信号を1ライン遅延させる画像メモ
リーと、新たに入力された画素データと前記メモリーの
出力である1ライン前の画素データとを加算する加算器
と、該加算器の出力を2で割る除算器を備えた補間回路
が備えられているので、画質を維持しつつ、より安価な
フィールドメモリーを使用してノイズ低減システムを構
成することが可能になる。また、前記補間回路を奇数フ
ィールドと偶数フィールドでフィルター回路の前後に切
り替えて接続するための切替回路が備えられているの
で、前記補間回路を入力側と出力側で共用し回路規模を
半減することが可能である。 (3)本願の第3の発明では、本願の第1の発明に加え
て動き検出回路とフィルター切替回路を備えているの
で、画面内の静止画部分に対して静止画に適したリカー
シブフィルター処理を行うことができ、静止画部分の画
質を向上させることができる。また、動き検出回路中で
動き検出の前に置かれた空間フィルターと、動き検出の
後に置かれた論理フィルターは動き検出の精度を高める
効果を持っている。 (4)本願の第4の発明は、本願の第3の発明に示され
た動き検出回路を備え、かつフィールドメモリーを使用
しているノイズ低減システムにおいて、完全静止画の画
質を向上させることを目的としている。まず、完全静止
画を検出するために、1フィールド内の動き検出画素数
をカウントし事前に設定されたしきい値と比較してい
る。そして、完全静止画を検出した場合は、フィルター
を完全静止画に最も適した1フレーム内の一方のフィー
ルドデータのみを用いたリカーシブフィルターに切り替
え、その以外の場合は、本願の第3の発明に示された方
式を用いる。このような働きによって動画に対する性能
を維持したまま完全静止画に対する画質を向上させる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるビデオ信号のノイズ低減システム
の一実施例を説明するための構成図である。
【図2】本発明の近傍変換回路のブロック図である。
【図3】本発明による画像データを得る端子近傍配置の
説明図である。
【図4】図1における非線形フィルターの特性の説明図
である。
【図5】本発明の補間回路のブロック図である。
【図6】従来の補間方式の説明図である。
【図7】本発明によるノイズ低減システムの他の実施例
を示す図である。
【図8】図7における補間方式の説明図である。
【図9】本発明によるノイズ低減システムの更に他の実
施例を示す図である。
【図10】本発明の動き検出回路のブロック図である。
【図11】図10における論理フィルターの構成図であ
る。
【図12】本発明によるノイズ低減システムの更に他の
実施例を示す図である。
【図13】図12における完全静止画判定回路のブロッ
ク図である。
【図14】図12におけるフィルター切替回路の動作を
説明するためのフローチャートである。
【図15】従来のノイズ低減システムを示す図である。
【符号の説明】 11…近傍変換回路、12…非線形フィルター、13…
画像メモリー、14…近傍変換回路、31,32…ライ
ンメモリー、33〜38…画素メモリー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山根 康邦 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビデオ信号のノイズ低減システムの出力
    を1フレームまたは1フィールド遅延させる画像メモリ
    ーと、新たに入力された画素データと該画素データの近
    傍の画素データと前記画像メモリーの出力である1フレ
    ームまたは1フィールド前の画面上の近傍の画素データ
    からノイズを低減した信号を計算する非線形フィルター
    とを備えたことを特徴とするビデオ信号のノイズ低減シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 入力信号を1ライン遅延させるラインメ
    モリーと、新たに入力された画素データと前記ラインメ
    モリーの出力である1ライン前の画素データとを加算す
    る加算器と、該加算器の出力を2で割る除算器を有する
    補間回路と、該補間回路を奇数フィールドと偶数フィー
    ルドでフィルター回路の前後に切り替えて接続するため
    の切替回路とを備えたことを特徴とする請求項1記載の
    ビデオ信号のノイズ低減システム。
  3. 【請求項3】 前記入力信号の近傍画素データの平均を
    計算する空間フィルターと、1フレームまたは1フィー
    ルド前記近傍画素データの平均を計算する空間フィルタ
    ーと、前記2個の空間フィルターからの出力の差を計算
    する減算器と、該減算器の出力から絶対値を計算する絶
    対値計算回路と、該絶対値計算回路の出力と事前に設定
    されたしきい値を比較する比較回路と、該比較回路の出
    力から誤判定を除くための論理フィルターを有する動き
    検出回路と、該動き検出回路の出力に基づいて画面内の
    静止画部分にはリカーシブフィルターを適用し、動画部
    分には非線形フィルターを適用するように切り替えるフ
    ィルター切替回路とを備えたことを特徴とする請求項1
    記載のビデオ信号のノイズ低減システム。
  4. 【請求項4】 前記動き検出回路の出力をカウントして
    画面内の動き検出画素数を求めるカウンターと、1フィ
    ールドが終了した時点で前記カウンターの出力と事前に
    設定したしきい値を比較する比較回路と、該比較回路の
    出力に基づいて、カウント数がしきい値よりも小さい場
    合は、完全静止画と判断して、1フレーム中の一方のフ
    ィールドデータに対してだけリカーシブルフィルターを
    適用するように切り替え、カウント値がしきい値以上の
    場合は、動画と判断して、請求項3記載のフィルターに
    切り替えるフィルター切替回路とを備えたことを特徴と
    する請求項3記載のビデオ信号のノイズ低減システム。
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