JPH0661669U - 連結車用連結器の連結解除レバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、トレーラにトラクタを連結してな
る連結車において、両者間を機械的に連結する連結器に
連結状態を手動解除するために設けられた連結解除レバ
ーに関し、連結車の旋回走行中に、ジャンパケーブル、
ホース等が解除レバーに引っ掛かることにより生じる連
結解除を防止することを目的とする。 【構成】 カプラ本体に設けられた連結器に連結解除レ
バーを取り付けてその連結解除レバーの先端に把手を設
け、前記連結解除レバーの一側部にロック突出部を設
け、連結解除レバーのロック突出部をカプラ本体のロッ
ク受け側に移動することにより連結をロックし、他の方
向に移動することによりロックを解除する連結車用連結
器の連結解除レバーにおいて、上記把手を連結解除レバ
ーの一側部に設けられたロック突出部とは逆の方向に突
出するように設けて構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、トレーラにトラクタを連結してなる連結車において、両者間を機械 的に連結する連結器に連結状態を手動解除するために設けられた連結解除レバー に関する。

【０００２】

【従来の技術】

連結車では、図２に示すように、トレーラ２１とそのトレーラを牽引するトラ クタ２２との間は、連結器２３を介して機械的に連結され、さらに、ジャンパホ ース２４を介してブレーキ系統、ジャンパケーブル２５を介して電気系統がそれ ぞれ接続される。また、連結器２３には、トレーラ２１とトラクタ２２との間の 機械的な連結を手動により解除する連結解除レバー２６が設けられる。

【０００３】 図３は、連結器の構造を示す図である。 図において、連結解除レバー２６の一端は、連結器２３の内部に設けられた連 結機構部３１に連結される。連結解除レバー２６の他端には、その連結解除レバ ーの軸に対称に形成されたループからなる把手３２が設けられる。連結器２３は カプラ本体３３に設けられ、その連結器の外筐の内、連結解除レバー２６と交差 する点には、そのレバーが軸方向に連通する筒体からなるロック受け３４が設け られる。連結解除レバー２６の側面の内、把手３２に近いロック受け３４の端部 に当接する部分には突起状の形状を有するロック突出部３５が突設される。連結 解除レバー２６の側面の内、連結機構部３１とロック突出部３４との間のほぼ中 央は、バネ３６を介して連結器２３の筐体の所定の点に引っ張られる。

【０００４】 このような構成の連結器では、連結機構部３１を介してトレーラ２１とトラク タ２２とが機械的に連結されると、ロック突出部３５は、操作者が操作する把手 ３２の動きに応じてロック受け３４に係合し、このような係合状態は連結解除レ バー２６がバネ３６によって引っ張られることにより保持される。

【０００５】 また、トラクタ２２からトレーラ２１を切り離す場合には、操作者が行う把手 ３２の操作に応じてロック突出部３５とロック受け３４との係合が解除され（図 ３）、さらに、ロック受け３５内に形成された空洞部からロック突出部３５が 抜き出される（図３）。連結機構部３１では、このような把手３２の操作に応 じて連結解除レバー２６が所定の長さ抜き出されることにより、トレーラ２１と トラクタ２２との間の機械的な連結が解除される。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、このような従来の連結解除レバーでは、把手３２が連結解除レバー ２６の軸から大きく突出してループを形成しているために、連結車両の走行中に おける旋回に際してトラクタ３２とトレーラ２１とがなす角度が大きくなると、 図２(b) に示すように、ジャンパホース２４やジャンパケーブル２５が路面に平 行な方向に引っ張られてこれらのホースやケーブルが把手３２に引っ掛かり、ロ ック突出部３５とロック受け３４との係合が外れて連結状態が解除される可能性 があった。

【０００７】 本考案は、連結車の旋回走行中に、ジャンパケーブル、ホース等が解除レバー に引っ掛かることにより生じる連結解除を防止することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、カプラ本体に設けられた連結器に連結解除レバーを取り付けてその 連結解除レバーの先端に把手を設け、前記連結解除レバーの一側部にロック突出 部を設け、連結解除レバーのロック突出部をカプラ本体のロック受け側に移動す ることにより連結をロックし、他の方向に移動することによりロックを解除する 連結車用連結器の連結解除レバーにおいて、上記把手を連結解除レバーの一側部 に設けられたロック突出部とは逆の方向に突出するように設けたことを特徴とす る。

【０００９】

【作用】

本考案にかかわる連結解除レバーでは、把手を連結解除レバーの一側部に設け られたロック突出部とは逆の方向に突出するように設けたことにより、ジャンパ ホース、ジャンパケーブル等が引っ掛かるときは、ロックがかかっている方向に 力が作用し、ロックは解除されない。一方、ジャンパホース、ジャンパケーブル が把手にロックを解除する方向に接触しても、把手部がロック突出部側には突出 してないので、すべって引っ掛かることはなく、連結解除が防止される。

【００１０】

【実施例】

以下、図面に基づいて本考案に実施例について詳細に説明する。 図１は、本考案の一実施例を示す図である。

【００１１】 本実施例の特徴は、従来例に比べて形状が異なる把手１１を有する点を除いて 同じ構成の連結解除レバー１２を備えた点にあり、その把手１１は、連結解除レ バー１２の軸を基準としてロック突出部３５と反対側に形成されたループからな る。

【００１２】 このような構成の実施例では、把手１１は、図１に点線で示されるように、ロ ック突出部３５が突設された側面と同じ方向に突出した部分を含まない。したが って、ジャンパホース２４やジャンパケーブル２５はこのような部分に走行中の 旋回により引っ掛かっても滑り、ロック突出部３５とロック受け３４との係合状 態が保たれるので、このような場合に従来例で生じていたトラクタ２２とトレー ラ２１との間の連結解除が回避される。

【００１３】 なお、本実施例では、把手１１が連結解除レバー１２を形成する棒状の部材を 折り曲げ成形して構成されているが、本考案では、このような構成に限定されず 、例えば、連結レバー１２の把手に対応した端部から一定の長さの側面に板状部 材を突設したり、その端部にＬ字状やコの字状の部材を連ねて固定することによ り同様の把手を形成してもよい。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案では、連結解除レバーの側面の内、ロック突出部 が突設された側面とは逆の方向に把手が形成されるので、このような把手の部分 に走行中の旋回によりジャンパホースやジャンパケーブルが引っ掛かってもすべ り、ロック突出部とロック受けとの係合状態を解除するには至らない。

【００１５】 したがって、ジャンパホースやジャンパケーブルが引っ掛かることに起因して 従来例で走行中に生じる可能性があったトラクタとトレーラとの間の連結解除が 回避され、連結車両の運行の安全性が高められる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す図である。

【図２】従来の連結解除レバーの構成例を示す図であ
る。

【図３】連結器の構造を示す図である。

【符号の説明】

１１，３２ 把手 １２，２６ 連結解除レバー ２１ トレーラ ２２ トラクタ ２３ 連結器 ２４ ジャンパホース ２５ ジャンパケーブル ３１ 連結機構部 ３３ カプラ本体 ３４ ロック受け ３５ ロック突出部 ３６ バネ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カプラ本体に設けられた連結器に連結解
   除レバーを取り付けてその連結解除レバーの先端に把手
   を設け、前記連結解除レバーの一側部にロック突出部を
   設け、連結解除レバーのロック突出部をカプラ本体のロ
   ック受け側に移動することにより連結をロックし、他の
   方向に移動することによりロックを解除する連結車用連
   結器の連結解除レバーにおいて、上記把手を連結解除レ
   バーの一側部に設けられたロック突出部とは逆の方向に
   突出するように設けたことを特徴とする連結車用連結器
   の連結解除レバー。