JPH0661299B2 - 電気炊飯器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、電気炊飯器に係わり、更に詳しくはお粥炊用
のお粥蓋に関するものである。

［従来の技術］ 第４図は、従来の電気炊飯器の構成説明図である。

第４図において、(1)ハンドル、(2)は外蓋、(3)は押し
ボタン、(4)は掛け金である。(5)はケース、(6)は遮熱
筒、(7)は外釜、(8)は外釜(7)の胴部に設けられた保温
用の胴ヒータ、(9)は内釜、(10)は内釜(9)の上部を覆う
内蓋である。内蓋(10)の周囲には、炊飯時に発生する蒸
気をシールするための弾性体のパッキン(11)が取付けら
れ、中心には外蓋(2)に内蓋(10)を着脱可能に連結する
ための連結ゴム(12)が設けられている。(21)はケース
(5)の側面に配置された表示ランプ、(22)はタイマ、(2
3)は操作ボタン、(24)は電源コードのプラグである。ま
た、(25)はヒンジ、(26)はレバーである。

電源コードのプラグ(24)をAC100Ｖのコンセントに差し
込んでタイマ(22)をセットすると、設定された時間に食
べ頃の御飯が炊き上って食事を始めることができる。食
事後、内蓋(10)が付けられた外蓋(2)を閉めてから操作
ボタン(23)を操作して保温に切換えると、胴ヒータ(8)
が通電して内釜(9)内に残った米飯が保温される。

お粥炊きを行うときは、第５図の(A)に示すように、レ
バー(26)を押し下げながら、外蓋(2)を矢印方向に引い
て外蓋(2)をケース(5)から外す。そして、説明書にした
がってお粥炊きに応じた量の米と水を内釜(9)内に入
れ、(B)図のような円形のお粥蓋(30)を内釜(9)に被せて
から、タイマ(22)をセットする。お粥炊きのときは普通
の炊飯に比較して水量が多く、したがって炊飯時間が長
くなって蒸気が多量に発生する。このため、お粥蓋(30)
には、４個の四分円弧状の大きな吹出し口(31)が円環状
に設けられている。

内釜(9)内の水が沸騰すると、多量の蒸気がこれらの吹
出し口(31)から周り中に吹出される。タイマ(22)の設定
した時間になると、炊飯ヒータの通電が停止してお粥が
炊き上がる。

［発明が解決しようとする課題］ 上記のように構成された従来の電気炊飯器は、外蓋(2)
がヒンジ(25)のところで取り外せる着脱式に構成されて
いる。外蓋(2)を着脱式にすると、便利になる反面、ヒ
ンジ(25)のレバー(26)が必要になる等嵌め合い機構が複
雑になる。したがって、部品点数や組み立て工数が増
え、それだけコスト高になる。また、お粥炊きを行うと
きは、その都度外蓋(2)を取り外すという煩わしさもあ
る。

一方、このような煩わしさのない外蓋固定式のものもあ
るが、上記のような構造のお粥蓋(30)では周り中に吹き
出す蒸気によって、ヒンジ(25)や外蓋(2)の内部付近が
蒸気中の水分や澱粉質で故障を起こす等の問題があっ
た。

本発明は、このような従来の電気炊飯器のお粥炊き上の
問題点を解決するためになされたもので、特別なお粥蓋
を利用して蒸気で故障しない電気炊飯器を実現するよう
にしたものである。

［課題を解決するための手段］ この発明は、ヒンジの対向部分以外の部分に蒸気の吹出
し口とストッパーとを設けたお粥蓋を備えた電気炊飯器
を構成したものである。

［作用］ お粥炊きをするときは、適量の米と水を内釜に入れてお
粥蓋をする。お粥蓋はストッパーが働いて、ケースに対
して正しい位置に置かれる。そして、タイマをセットし
てから、スイッチを入れる。時間が過ぎると水が沸騰し
て炊き出しが始まり、吹出し口から蒸気が吹き出る。吹
き出した蒸気は、ヒンジには掛からない。設定時間が来
ると、お粥が炊き上がる。

［発明の実施例］ 第１図は本発明の実施例の構成説明図、第２図はその要
部の斜視説明図で、ここでは、角が丸められて四角形に
角張っていてハンドルのない自動開放式の電気炊飯器が
例示されている。

第１図と第２図において、(1)は外蓋、(2)は外蓋(1)に
設けられた蒸気穴、(3)は押しボタンである。(4)はケー
ス、(5)は表示ランプ、(6)は炊飯と保温の２つのボタン
(61)と(62)とからなる操作ボタン、(7)はタイマであ
る。(8)は掛け金、(9)は内蓋である。内蓋(9)には外蓋
(1)との間の蒸気洩れを防ぐために、図示されていない
が、蒸気穴(2)に通じる連通管が設けられている。(10)
はヒンジである。ヒンジ(10)は固定式になっていて、外
蓋(1)はケース(4)から外せないように作られている。

また、(40)は、例えばポリプロピレンのような半透明の
合成樹脂からなるお粥蓋である。お粥蓋(40)の具体的な
構造を、第３図(A)，(B)に示す。お粥蓋(40)はケース
(4)の外郭に類似させてほぼ四角形に作られ、中心にツ
マミ(41)が突出して形成されている。また、ヒンジ(10)
に対応する１辺部を除く３辺にには、長溝状の吹出し口
(42)と半円形のストッパー(43)が設けられている。(44)
はお粥蓋(40)の下面側に形成された嵌合溝で、内釜の鍔
部が挿入されて蒸気が洩れないようになっている。

上記のような構成の本発明の炊飯器において、普通の御
飯を炊くために押しボタン(3)を押すと、第２図のよう
に外蓋(1)がほぼ90度開いた位置でロックされて開放さ
れる。そして、取り出した内釜内に磨いだ米を入れ、内
蓋(9)と共に外蓋(1)を閉めてから、操作ボタン(6)を操
作すると炊飯ヒータ（図示省略）が発熱して炊飯が始ま
る。炊飯ヒータの加熱で内釜内の水が沸騰して、発生し
た蒸気は内蓋の連通管を通って蒸気穴(2)から外に吹き
出される。タイマ(7)でセットした時間が来ると、食べ
頃の御飯が炊き上る。

また、お粥炊きを行うときは、第２図に示すように固定
的な上蓋(1)を開けたまま適量の米と水を内釜内に入れ
てから、お粥蓋(40)を内釜に被せる。この場合、例え
ば、お粥蓋(40)が図示の位置からツマミを中心に90度ま
たは180度ズレた状態にあると、ストッパ(43)がヒンジ
(10)に当って内釜を覆うことが出来なくなる。したがっ
て、お粥蓋(40)は必ず、ストッパ(43)のない辺部をヒン
ジ(10)に対向させた正しい位置にセットされることにな
る。

このようにして、お粥蓋(40)を正しい位置にセットして
から、タイマ(7)を規定された時間にセットする。お粥
炊きが始まって多量に発生する蒸気は、お粥蓋(40)の吹
出し口(42)から３方向に吹出される。吹出された蒸気
は、ヒンジ(10)の付近には及ばない。また、ストッパ(4
3)の１つは、掛け金(8)に係合するケース(4)側の受け金
具の部分を覆うので、この付近から蒸気がケース(4)の
内部に侵入するのを防止することもできる。タイマ(7)
で設定した時間になると、炊飯ヒータの通電が停止して
お粥が炊き上がる。

なお、上述の実施例ではお粥蓋(40)に３個の吹き出し口
(42)とストッパ(43)を設けた場合を例示して説明した
が、必ずしも３個に限定するものではない。また、蓋が
着脱式の炊飯器にも、本発明を適用することができる。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明はヒンジの対向部分以外の
部分に蒸気の吹出し口とストッパーとを設けたお粥蓋を
備えた電気炊飯器を構成した。

この結果、お粥蓋はストッパーが働いて、ケースに対し
て常に正しい位置に置かれ、しかもケースの内部への蒸
気の侵入が防止される。そして、炊飯中の水の沸騰で発
生する蒸気は、ヒンジの方向には吹き出ないので澱粉質
による開閉不能等の故障の心配がない。

よって、本発明のお粥蓋を適用すれば、簡単な構成で故
障が発生しない電気炊飯器を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の構成説明図、第２図はその要
部の斜視説明図、第３図の(A)と(B)は本発明お粥蓋の実
施例の構成説明図、第４図は従来の電気炊飯器の構成説
明図、第５図の(A)及び(B)は従来の電気炊飯器の動作説
明図である。 第１図と第２図において、(1)は外蓋、(2)は蒸気穴、
(3)は押しボタン、(4)はケース、(5)は表示ランプ、(6)
操作ボタン、(7)はタイマ、(8)は掛け金、(9)は内蓋、
(10)はヒンジ、(40)はお粥蓋、(41)はツマミ、(42)は吹
出し口、(43)はストッパである。 なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小佐野 義博 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地１ 三菱電機ホーム機器株式会社内 (72)発明者 大島 孝夫 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地１ 三菱電機ホーム機器株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ケースに設けられたヒンジを支点に外蓋が
   内蓋と共に回転して開放され、外蓋の開放状態において
   内釜の上に被せて使用するお粥炊用のお粥蓋を備えた炊
   飯器において、 前記ヒンジの対向部分以外の部分に蒸気の吹出し口とス
   トッパーとを設けたお粥蓋を備えたことを特徴とする電
   気炊飯器。