JPH0660385U - 菓子の焼成装置 - Google Patents

菓子の焼成装置

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JPH0660385U
JPH0660385U JP731993U JP731993U JPH0660385U JP H0660385 U JPH0660385 U JP H0660385U JP 731993 U JP731993 U JP 731993U JP 731993 U JP731993 U JP 731993U JP H0660385 U JPH0660385 U JP H0660385U
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baking
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confectionery dough
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JP731993U
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行正 山室
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有限会社大和製工
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 品質を一定に保持しつつ短時間で焼き上げる
ことができ、これにより大量生産を容易に行なえるよう
にする。 【構成】 菓子生地CAKEの供給位置(a)にある焼
成ユニット20に種が付着された菓子生地CAKEが載
置されると、この焼成ユニット20の各伝熱ブロック2
2等が菓子生地CAKEの全表面に当接され、これによ
り菓子生地CAKEの全表面が加熱される。次に、各焼
成ユニット20は菓子生地CAKEの供給位置(a)か
ら取出位置(j)に向けて順次搬送される。一方、この
各伝熱ブロック22等は菓子生地CAKEの供給位置
(a)から取出位置(j)に搬送される途中で、菓子生
地CAKEを焼き上げるように加熱部26等によって一
定温度に保持されている。従って、焼成ユニット20が
取出位置(j)に移動されたときには、菓子生地CAK
Eの焼成が完了している。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、和,洋菓子分野における例えばきんつばや六面焼きと呼ばれている 菓子等を品質一定の状態で自動的に焼成することができる菓子の焼成装置に関す る。
【0002】
【従来の技術】
従来の菓子の焼成工程の一例としてきんつば等の和菓子の六面焼きについて説 明すると、 ・生地となるあんの一面に水状の種(小麦粉を溶かしたもの又は黄身)を薄く付 着させる。 ・種を付着させた生地を、ガス等の加熱手段で過熱された鉄板上に人手によって 載せ、この状態で所定時間だけ焼く。 ・次に、上記生地の他の一面に種を薄く付着させて、この面を同様に鉄板上で所 定時間だけ焼く。 このような作業を上記生地の各六面に対して繰り返して行ない、全面を焼くよ うにしている。
【0003】 このような手作業できんつば等の菓子を焼く場合には、大量に製造するために 鉄板上に一つずつ生地を載せていき、所定の個数だけ載せた後に、各生地を回転 させるとともに種付けを行ないつつ鉄板上で焼くという作業を繰り返すようにし ている。このために、作業者は休む暇もなく、肉体的にも精神的にも苦痛であっ た。
【0004】 上記手作業の欠点を除去しようとして、特開昭4−4836に菓子等の焼成装 置が開示されている。この明細書に添付された主要図面を図18と図19に示す 。 ・図示菓子等の焼成装置1は、菓子等の生地を前部のピックアンドプレース装置 2の挟持部2aで挟み上げ、腕が水平方向に90度回転する。 ・腕が下降して種ストック槽3の種を生地の下面に付着させ、その後腕が上昇し さらに腕が伸びてホットプレート4上に生地を載置し、所定時間焼成する(第1 面焼成)。
【0005】 ・所定時間焼成した後、ピックアンドプレース装置2の挟持部2aが生地を持ち 上げ、挟持部2aを180度回転させ、腕を縮ませるとともに下降させて生地の 下面に種を付着させ、再びホットプレート4上に生地を載置し、所定時間焼成す る(第2面焼成)。 ・所定時間焼成した後ホットプレート4がピックアンドプレース装置に沿って移 動し、2回焼成した生地を第2のピックアンドプレース装置5の前まで搬送させ る。このとき、該装置の腕の先端に装着された挟持部5aが前述とは異なる方向 (厚さ方向)で生地を挟んで持ち上げ、生地を90度回転させる。なお、ホット プレート4は元に戻る。そして、生地に種を付着させ、ホットプレート4上に載 置し所定時間焼成する(第3面焼成)。
【0006】 ・所定時間焼成した後ピックアンドプレース装置5の挟持部5aがホットプレー ト4上の生地を挟んだ後に180度回転し種を付着させ、ホットプレート4上に 載置し、所定時間焼成する(第4面焼成)。 ・所定時間焼成した後ホットプレート4がピックアンドプレース装置に沿って移 動し、第4面が焼かれた生地を第3のピックアンドプレース装置6の前に搬送さ せ、該装置の腕の先端に装着された挟持部6aが前述とは異なる方向で該生地を 挟んで持ち上げる。この時ホットプレート4は元に戻る。生地を90度回転させ た後に生地に種を付着させ、ホットプレート4上に載置し所定時間焼成する(第 5面焼成)。
【0007】 ・所定時間焼成した後ピックアンドプレース装置6の挟持部6aがホットプレー ト4上の生地を挟んだ後に180度回転し種を付着させ、ホットプレート4上に 載置し、所定時間焼成する(第6面焼成)。 ・所定時間焼成した後ホットプレート4がピックアンドプレース装置に沿って摺 動し、第6面まで焼かれた生地が第4のピックアンドプレース装置7の前に位置 し、該装置の腕の先端に装着された挟持部7aが該生地を挟んで垂直方向に90 度回転させるとともに腕が水平方向に90度回転して排出ステーション8上に供 給して作業が完了する、というものである。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開昭4−4836に開示された装置では、生地をホット プレート4上で一面ずつ焼成しているために、生地の6面が全て焼成し終るまで に相当の時間を要する。 また、生地の一面の焼成が完了するごとに、ピックアンドプレース装置の挟持 部で生地を挟み上げる動作を伴うために、生地自体の変形が生じやすく、変形に よる品質の低下を招く。また、一面の焼成が完了するごとに種を別の面に付着さ せるが、このときにすでに焼成が完了した面にも種が付着されてしまう。 さらに、生地の回転、搬送や1面毎の種付け等の焼成以外の時間を余分に必要 とするために、焼き上りまでに長時間を要するという問題が未解決のままであっ た。
【0009】 そこで本考案は、品質を一定に保持しつつ短時間で焼き上げることができ、こ れにより大量生産に好適な菓子の焼成装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための手段は、水状の種を表面に付着させた菓子生地を焼 成する無端軌道上を循環搬送される複数の焼成ユニットを備えた菓子の焼成装置 であって、上記焼成ユニットは、菓子生地の載置位置の両側に対向して配置され 、互いの当接端部に菓子生地の側面形状となる凹部が形成された一対の伝熱ブロ ックと、この載置された菓子生地の上下面にそれぞれ当接する伝熱ブロックとを 具備しており、上記各焼成ユニットへの菓子生地の供給位置から取出位置への移 動中に焼き上がるように、上記各伝熱ブロックを一定温度に加熱する加熱部を設 けたものとしている。
【0011】
【作用】
上記手段では、菓子生地の供給位置にある焼成ユニットに種が付着された菓子 生地が載置されると、この焼成ユニットの各伝熱ブロックが菓子生地の全表面に 当接し、これにより菓子生地の全表面が加熱される。次に、各焼成ユニットは菓 子生地の供給位置から取出位置に向けて順次搬送される。一方、この各伝熱ブロ ックは菓子生地の供給位置から取出位置に搬送される途中で、菓子生地を焼き上 げるように加熱部によって一定温度に保持されている。従って、焼成ユニットが 取出位置に移動したときには、菓子生地の6面の全ての焼成が同時に完了してい る。このようにして、品質を一定に保持しつつ短時間で焼き上げることができ、 これにより品質の安定した菓子の大量生産が可能になる。
【0012】
【実施例】
以下、本考案について図面を参照して説明する。 図1は、一実施例としての菓子の焼成装置の概略構成を示す上面図、図2は、 図1にてII−II線で示す部分の仕切パネルを省略して示す断面図、図3乃至 図5は、図1等に示す仕切パネルのそれぞれ正面図、側面図、上面図である。 まず、図1等に示す焼成装置を構造的に大別すると、供給された菓子生地を自 動的に焼き上げる駆動部100と、この駆動部100の上部に設けられ、この駆 動部100等の各部を制御する電装部ユニット50とから成る。これらの各部の 周囲は図3乃至図5に示す仕切パネル11によって覆われた構造となっている。
【0013】 上記駆動部100は、図示しないフレームに固定された円筒状の支持部材14 を中心として図1にて時計回りまたは反時計回りに間欠駆動される円板状の駆動 テーブル30と、この駆動テーブル30の下側にてこれと平行で且つ上記支持部 材14に固定された円板状の固定テーブル40とを備えている。上記駆動テーブ ル30には、供給された菓子生地を焼き上げる12個の焼成ユニット20と、こ の焼成ユニット20のそれぞれに対応して設けられたブロック昇降機構80とが 設けられている。この焼成ユニット20とブロック昇降機構80は、図1に示す ように30度の等角度間隔で搭載されている。なお、図1には12個の焼成ユニ ット20を配置したものを示すが、6個乃至24個程度の焼成ユニット20とし てもよい。
【0014】 図3乃至図5に示す仕切パネル11の各面には、内部の様子が確認できるよう にアクリル板などの透明板が設置された窓11a乃至11cが形成されている。 また、図3に示すように仕切パネル11の正面には、搬入コンベア12の終端部 12aと搬出コンベア13の始端部13aとをこの仕切パネル11内部に挿入す るための切欠部11dが形成されている。 図1に示す駆動テーブル30の手前側に符号(a)で示す位置が焼成ユニット 20に菓子生地を供給する供給位置であり、符号(j)で示す位置が焼成ユニッ ト20で焼き上げられた菓子を取り出す取出位置である。
【0015】 上記供給位置(a)には、きんつばの材料となるあん等が6面体形状に成形さ れたものを順次搬送して供給する上記搬入コンベア12と、この搬入コンベア1 2によって上記供給位置(a)近傍に移動した菓子生地CAKEに付着させる上 述した水状の種(小麦粉を溶かしたもの又は卵、飴、小麦粉以外の粉等)を貯え る種ストック60と、上記搬入コンベア12上の菓子生地CAKEをピックアッ プし、これに種ストック60内の種を付着させ、この種が付着された菓子生地C AKEを供給位置(a)に停止している焼成ユニット20に移載する移載機構部 70とが配置されている。
【0016】 一方、前記取出位置(j)には、上記搬入コンベア12の終端部12a側に配 置された移載機構部70と同等の構造を備えて上記取出位置(j)に移動した焼 き上がった菓子生地CAKEをピックアップして搬出コンベア13に移載する移 載機構部70と、この移載機構部70によって移載された菓子生地CAKEを外 部に搬出する搬出コンベア13とが配置されている。 また菓子生地CAKEの供給位置(a)と取出位置(j)には、搬入コンベア 12と排出コンベア13のそれぞれの端部12aと13a側に配置されたドグユ ニット120が設けられている。
【0017】 次に、上記図1等において説明した焼成装置の各部の詳細について、図6等を も参照しつつ、搬入される菓子生地の流れに沿って説明する。 図6は、図1にてAで示す部分の部分拡大詳細図、図7は、図6に示す移載機 構部の詳細な構造を示す正面図、図8(A),(B)は、種ストックの詳細な構 造を示す正面図である。 図6と図7に詳細を示すように、移載機構部70は菓子生地CAKEをピック アップするピックアップアーム71と、このピックアップアーム71が上端部に 回転自在に取り付けられ且つ支持板70aに嵌入された軸受70bによって垂直 方向へ摺動自在に支持された昇降ロッド72と、この昇降ロッド72を昇降駆動 する昇降駆動部73とを有している。
【0018】 上記ピックアップアーム71の上部には、解放端部に設けられた菓子生地CA KEを挟持するハンド71aと、このハンド71aを駆動するリニアアクチュエ ータ74とが搭載されている。このリニアアクチュエータ74の駆動軸74aと ハンド71aとは駆動ロッド71bで連結されている。このピックアップアーム 71と昇降ロッド72とは歯車71cを介して取り付けられ、この歯車71cに は昇降ロッド72の上端部近傍に取り付けられたアーム用モータ75の駆動軸に 取り付けられた歯車75aが噛合っている。
【0019】 昇降駆動部73には、モータ76と、このモータ76の駆動軸76aに偏心し て取り付けられた円形状のカム77とが設けられ、このカム77の周面に上記昇 降ロッド72の下端部72aが当接している。この構造では、リニアアクチュエ ータ74の駆動によってハンド71aによる菓子生地CAKEの挟持動作が行な われ、アーム用モータ75の駆動によってピックアップアーム71の旋回動作が 行なわれる。このピックアップアーム71の旋回途中の停止位置は、図6に示す ように上記搬入コンベア12上の所定位置(ア)と、種ストック60の上部位置 (イ)、供給位置(a)の三箇所である。また、昇降駆動部73のモータ76が 駆動されてカム77が符号(ニ)で示す位置に移動したときには昇降ロッド72 が上昇移動し、カム77が符号(ホ)で示す位置に移動したときには、昇降ロッ ド72が下降移動する。
【0020】 次に、種ストックについて主に図6と図8(A),(B)を参照して説明する 。 種ストック60は、図8(A),(B)に詳細を示すように、上述した種が貯 えられたバス61と、上記バス61の底部に垂直方向に固定された2本のロッド 62,62と、上記バス61をロッド62を介して昇降駆動するバス駆動部63 とを備えている。 上記ロッド62,62は、装置内に固定された取付板60aに取り付けられた 軸受60b,60bを介して垂直方向へ摺動自在に支持されている。この双方の ロッド62,62の下端部間には連結部材62aが取り付けられている。この連 結部材62aの中央部分には円形状のカム64の周面が当接し、このカム64は 偏心してモータ65に固定されている。この構造では、バス駆動部63のモータ 65が駆動されてカム64が図8(A)に符号(ヘ)で示す位置に移動したとき にはバス61が下降移動し、反対にカム64が図8(B)に符号(ト)で示す位 置に移動したときには、バス61が上昇移動する。
【0021】 次に、駆動部各部の詳細について説明する。図9は、駆動部の詳細な構造を示 す図1にIII−IIIで示す部分の断面図である。 駆動テーブル30は、上述した支持部材14の下端部に回転自在に配置された 回転支持部材15に固定されている。この回転支持部材15は、この装置内に固 定された固定テーブル40の中心に軸受16を介して回転自在に支持され、この 下端部には歯付プーリ40aが固定されている。一方、固定テーブル40の一部 には駆動軸41aに歯付プーリ41bが取り付けられたモータ41が取り付けら れている。そして、上記駆動テーブル40側の歯付プーリ40aとモータ側41 の歯付プーリ41bとの間に歯付ベルト17が張設され、これにより駆動テーブ ル30が間欠駆動される。
【0022】 次に、上記駆動テーブル30に取り付けられた焼成ユニットの詳細について説 明する。図10は焼成ユニットの上面図、図11は図10に示す焼成ユニットの 正面図、図12は図10に示す焼成ユニットの側面図である。 図10乃至図12等に示す焼成ユニット20は、支持部材14を中心とする駆 動テーブル30の同一円周上に配置されている。焼成ユニット20は、仮想円周 に接する接線を挟む両側に平行に配置された2本のガイドレール21,21と、 このガイドレール21,21に沿ってそれぞれA1及びA2方向へ移動自在に配 置された一対の伝熱ブロック22,22と、上記一対のガイドレール21,21 の中央部分を横断するように配置された支持台23と、この支持台23上に弾性 的に支持された下部伝熱ブロック24と、移動機構に支持された上部伝熱ブロッ ク27とを有している。また、上記ガイドレール21,21の中央には、伝熱ブ ロック22,22の移動範囲の一方を規制するストッパ21aが取り付けられて いる。
【0023】 一対の伝熱ブロック22,22は、双方ともにほぼ同一の形状、構造を備えた もので、支持台23を挟む両側に対向して配置されている。図11に示すように 、各伝熱ブロック22,22は側面から見た形状がL字状の支持部材25と、こ の支持部材25の上部に回動自在に取り付けられた加熱部26と、一対のガイド レール21,21に沿って摺動するために上記支持部材25の底面25aに取り 付けられた摺動部材25b,25bとを備えている。 また、上記両支持部材25の各底面25aには、上記摺動部材25bの他に駆 動テーブル30の下面側に突出する長さ寸法を備えた拡開部材28,28がそれ ぞれ設けられている。また、図示右側の伝熱ブロック22の支持部材25の底面 25aには、拡開部材28等の他に、さらに板状のスプリング係止部材29が突 出している。図示左側の伝熱ブロック22側の駆動テーブル30の下面には円柱 状のスプリング係止部材31が設けられている。上記二つのスプリング係止部材 31,29の間に引張スプリング18が張設され、これにより図示右側の伝熱ブ ロック22には、常時ストッパ21a方向に付勢力が作用している。
【0024】 上記各拡開部材28,28には、図示下端部に水平方向で回動自在なカムフォ ロワ28a,28aが設けられている。本実施例では、このカムフォロワ28a が駆動テーブル30の下面側に突出する。この両カムフォロワ28aの軸間には 引張スプリング19の両端部がそれぞれ係止されている。これにより、一対の伝 熱ブロック22,22は、この引張スプリング19によって双方が当接する方向 に引張力が常時作用し、これらの伝熱ブロック22に外部から力が加えられない ときには加熱部26,26どうしが当接し、且つ、摺動部材25b,25bのそ れぞれ一方の端部がストッパ21aの両端部にそれぞれ当接した状態となってい る。
【0025】 加熱部26は、本実施例では熱伝導の良好なアルミ合金を切削形成し、表面に フッ素樹脂(テフロン)がコーティングされたものであり、内部にはそれぞれ電 熱ヒータ26a,26aが埋設されている。この各加熱部26の一方の端部の下 面側には軸26bが水平にそれぞれ突設されている。一方、各支持部材25の起 立片25cの背面側には上記加熱部26に設けられた軸26bの両端部近傍を回 動自在に支持する軸受25dが形成されている。この構造により、加熱部26は 軸26bを中心として図示水平状態からほぼ90度だけ起立した姿勢(図11に (ウ)で示す姿勢)となる範囲で揺動自在となっている。
【0026】 上記加熱部26の図示他方の端面は、図10と図11に示すように両伝熱ブロ ック22,22どうしが当接した時に菓子生地の側面形状となる空間αが形成さ れるように、それぞれ直角V字形状の凹部26c,26cが形成されている。本 実施例では、この空間α内に菓子生地が挿入され、二つの加熱部26,26によ って菓子生地の全側面(4側面)が焼かれ、下部伝熱ブロック24と上部伝熱ブ ロック27によって菓子生地の上下面(上下2面)がそれぞれ焼かれることにな る。なお、この各凹部26cによって形成される空間形状は、本実施例では図1 0に示すように正方形となっているが、焼き上げる菓子生地の側面形状に対応し て形成すればよい。
【0027】 この加熱部26の下面側には、上記支持台23上に弾性的に支持された下部伝 熱ブロック24が密着して配置されている。この下部伝熱ブロック24は、上記 加熱部26と同様にアルミ合金を切削加工して形成し、フッ素樹脂がコーティン グされた板状体のもので、内部に電熱ヒータ24a,24aが埋設されている。 また、この下部伝熱ブロック24の下面24aの四隅には、それぞれ4個の孔2 4bが穿設されている。 一方、上記支持台23の上面には下部伝熱ブロック24に形成された孔24b に嵌入固定されるピン部材23aがそれぞれ突出して設けられている。また、各 ピン部材23aには圧縮スプリング23bがそれぞれ嵌装され、この圧縮スプリ ング23bによって下部伝熱ブロック24は支持台23上に弾性的に支持され、 これにより上記加熱部26の下面に向けて上方へ付勢された状態となっている。
【0028】 このように、下部伝熱ブロック24が弾性的に支持されていることにより、こ の上に移載される菓子生地CAKEの外径寸法の違いや、移載機構部70による 菓子生地の挟持位置,姿勢のばらつき等による菓子生地自体の変形が防止されて いる 一方、加熱部26の上面には上部伝熱ブロック27が接触して配置されている 。この上部伝熱ブロック27も、上記下部伝熱ブロック24と同様のアルミ合金 にて切削形成され且つフッ素樹脂がコーティングされたものである。この上部伝 熱ブロック27の下面には、前記凹部26c,26cが合って形成される空間α の上部に嵌入する平面が正方形状の嵌入部27bが形成されている。この下部伝 熱ブロック27の内部には、電熱ヒータ27aが埋設されている。この上部伝熱 ブロック27は、各焼成ユニット20の内側にそれぞれ配置されているブロック 昇降機構80によって、図11等に示す加熱部26上面に当接した位置と、加熱 部から上方向に離間した位置とに移動させられる。
【0029】 次に、図13乃至図15を参照してブロック昇降機構の詳細について説明する 。図13は、図1に符号Aで示す部分の詳細を示すもので、上記移載機構部を省 略した部分拡大詳細図、図14は、図13に示すブロック昇降機構の側面図、図 15は、図14に示すブロック昇降機構の動作状態を示す説明図である。 図示ブロック昇降機構80は、上記各焼成ユニット20毎にそれぞれ設けられ ており、上記上部伝熱ブロック27を垂直方向へ昇降させる昇降部81と、上記 各焼成ユニット20の伝熱ブロック22,22どうしの当接を一時的に規制する 規制部87とを備えている。
【0030】 昇降部81は、駆動テーブル30に形成された貫通孔30bに嵌入されている 軸受30cによって垂直方向へ摺動自在に支持された摺動ロッド82と、この摺 動ロッド82の上部に取り付けられて上記上部伝熱ブロック27を支持する水平 アーム82aと、上記摺動ロッド82の下端部に取り付けられたローラ支持部材 83と、上記摺動ロッド82の駆動テーブル30上面側に離間して固定されたリ ング部材84とを備えたものである。上記ローラ支持部材83と軸受30cとの 間には、圧縮スプリング85が介装され、摺動ロッド82は、この圧縮スプリン グ85によって上記垂直下向きに付勢された状態となっており、これにより水平 アーム82aに取り付けられている上記上部伝熱ブロック27は加熱部26,2 6の上面に密着する方向に常時付勢されている。 規制部87は、上記摺動ロッド82よりも回転中心側の駆動テーブル30上に 立設された支持部材88と、この支持部材88の上端部側に水平に取り付けられ た軸88aと、この軸88aを中心した所定角度範囲内で揺動自在に取り付けら れた規制部材89とを備えている。
【0031】 この規制部材89は、1枚の金属板を図示コ字状の折曲形成したもので、上側 の折曲片89aは、上記摺動ロッド82に取り付けたリング部材84の上面に当 接するように短くなっている。下側の折曲片89bは、解放端部が上記一対の伝 熱ブロック22の加熱部26,26間に挿入されるように長く設定されている。 上記リング部材84により折曲片89aが持ち上げられているときには、規制部 材89が図15に示すように水平姿勢となるが、リング部材84が折曲片89a から下方へ離れているとき、下側の折曲片89bの自重により規制部材89は図 14に示すように図示反時計方向へ回動した状態となる。 この規制部材89は、この下側の折曲片89bによって加熱部26,26どう しが所定寸法だけ離間した状態を保持させるためのもので、摺動ロッド82が上 昇駆動されて、リング部材84が上側の折曲片89aを押し上げたときに、下側 の折曲片89bの先端部89cが加熱部26,26の間に介入する。
【0032】 上述した菓子生地CAKEの取出位置(j)から供給位置(a)にかけた範囲 において、固定テーブル40の下側には、ロッド駆動部110が設けられている 。 ロッド駆動部110には、取出位置(j)から供給位置(a)にかけて、部分 円弧状に延びる転動ブロック111が設けられている。前記摺動ロッド82の下 端部に取り付けられたローラ支持部材83により支持されたローラ83aは、取 出位置(j)から供給位置(a)に移動する間は、転動ブロック111上を転動 し、それ以外の(b)から(i)へ移動する間は、固定テーブル40の上面を転 動する。
【0033】 転動ブロック111の下面には押し上げロッド112が連結され、押し上げロ ッド112の下端部にはカム従動部材113が取付けられている。押し上げロッ ド112は固定テーブル40に保持された軸受40bにより上下方向へ摺動自在 に支持されており。前記カム従動部材113はカム114の上面に圧接されてお り、またカム114はモータ116の駆動軸116aに対して偏心して取付けら れている。 図14に示すように、上記カム114がモータ116によって符号(チ)で示 す位相に回動したときに、転動ブロック111が下降し、その上面は固定テーブ ル40の上面40aと一致する。また、図15に示すように、カム114が符号 (リ)で示す位相に回転したときに、押し上げロッド112が上昇させられる。
【0034】 次に、菓子生地CAKEの供給位置(a)と取出位置(j)に配置されたドグ ユニットについて、図16と図17をも参照して説明する。図16は、図1にB で示す焼き上がった菓子生地の取出位置の近傍を拡大し、ドグユニット120を 中心として示す拡大詳細図、図17は、図16に示すドグユニットの部分側面図 である。なお、菓子生地の供給位置(a)に設けられるドグユニット120の構 造は、図16などに示すものと同じである。 ドグユニット120は、供給位置(a)と取出位置(j)のそれぞれに移動し た焼成ユニット20内で焼き上げられている菓子を移載機構部70で取り出すた めに加熱部26,26どうしの当接状態を解除するものである。
【0035】 ドグユニット120は、図示しないフレームに固定され駆動テーブル30の外 側に配置された取り付け板120aに支持されている。図16に示すように、ド グユニット120は、前述した支持部材14を中心とする半径方向と平行に、且 つ、互いに離間して配置された一対のガイド部材121,121と、このガイド 部材121,121に沿って移動自在に配置された移動部材122と、この移動 部材122を摺動させる移動機構部123とを備えている。 移動部材122は、図16に符号(ヌ)で示す位置と、符号(ル)で示す位置 との間で移動機構部123によって往復駆動されるようになっており、符号(ヌ )で示す位置に移動されたときに、その先端部122aが供給位置(a)と取出 位置(j)に停止している焼成ユニット20の拡開部材28,28のカムフォロ ワ28a,28a(図11参照)の間に挿入される。このため、この先端部12 2aの両側端面は、図示斜めに切断されたような台形状となっている。また、後 端部近傍の下面側にはガイドピン122bが突出している。
【0036】 移動機構部123は、上記移動部材122の下面側に突設されたガイドピン1 22bが挿入される長穴124aが一方の端部側に形成され、他方の端部に揺動 軸124bが形成された揺動部材124と、この揺動部材124の他方の端部の 一方の側部124cに常時当接するように配置された円板状のカム125と、こ のカム125が偏心して駆動軸126aに取り付けられたモータ127とを備え ている。この構造では、カム125の回転位相により揺動部材124が揺動され 、この揺動部材124の位置によって移動部材122が上記カムフォロワ28a ,28aの間に挿入される位置(ヌ)と、カムフォロワ28aから離間した位置 (ル)との間で往復駆動される。
【0037】 上記ドグユニット120の移動部材122の先端部がカムフォロワ28a,2 8a間に挿入されると、加熱部26,26どうしが強制的に開かれるが、菓子生 地CAKEの取出位置(j)では、このとき上述したブロック昇降機構80の規 制部87に設けられた規制部材89がリング部材84により持ち上げられ、下側 の折曲片89b(図13と図15参照)が、離間されている加熱部26と26の 間に挿入され、移動部材122が、カムフォロワ28a,28aから抜け出たと きに互いに圧接する加熱部26と26の間に挟みこまれる。また供給位置(a) では、移動部材122の先端がカムフォロワ28a,28aの間に入り込み、加 熱部26と26が互いにさらに開かれ、このときブロック昇降機構80のリング 部材84が下がることにより、規制部材89が自重により反時計方向へ回動し、 折曲片89bが加熱部26と26との間から抜け出る。
【0038】 電装部ユニット50は、図2や図9に示すように上記支持部材14の上部に水 平状態で固定された円板状の支持板14a上に搭載されており、本装置の制御中 枢となるシーケンサ、上記各モータの駆動ドライバ、各電熱ヒータの温度制御部 、装置内の各部に配置されたセンサ類の入出力部等を備えている。そして、この 周囲がプラスチックのケース50aで覆われて、種の飛散,ごみ等による汚れを 防止するとともに、食品の衛生に影響を与えないようにしている。 上記温度制御部によって、各電熱ヒータによる加熱温度は焼成ユニット20に 投入された菓子生地CAKEが供給位置(a)から取出位置(j)に間欠的に移 動する間に、所定の状態に焼き上げられるように一定温度にコントロールされて いる。
【0039】 以上の電気的,機械的構造を備えた焼成装置の動作について説明する。 図1に示す搬入コンベア12によって菓子生地CAKEが供給位置(a)に向 けて搬送されて所定位置(ア)に移動すると、この搬入コンベア12の終端部側 12aに配置されたセンサ(図示しない)によって菓子生地CAKEが検知され る。 この菓子生地CAKEの検知によって、図6に示すように移載機構部70のピ ックアップアーム71が搬入コンベア12上の所定位置(ア)に移動した菓子生 地CAKEをピックアップし、種ストック60の上部位置(イ)に移動させる。 この種ストック60の上部位置(イ)への移動が検知されると、種ストック60 のバス61が図8(A)に示す位置から図8(B)に示す位置に上昇移動し、ハ ンド71aに挟持されている菓子生地CAKEの6面全体に種が付着させられる 。一方、菓子生地CAKEが供給される焼成ユニット20は、各部が埋設された 電熱ヒータ26a等によって所定温度に加熱された状態となっている。
【0040】 駆動テーブル30は、図9に示すモータ41により30度ずつ間欠回動させら れるが、図14と図15に示すロッド駆動部110では、駆動テーブル30が間 欠回動している間は、カム114が図14にて(チ)で示す位相となり、押し上 げロッド112は下降し、転動ブロック11の上面は固定テーブル40の上面と 一致する。また駆動テーブル30が間欠的に停止している間、カム114は図1 5にて(リ)で示す位相となり、押し上げロッド112が上昇し、転動ブロック 11が固定テーブル40の上方へ持ち上げられる。
【0041】 すなわち、取出位置(j)から供給位置(a)までの範囲では、駆動テーブル 30が停止している間、図15に示すように、転動ブロック11により昇降ロッ ド82が持ち上げられ、また(j)から(k)、(k)から(m)、および(m )から(a)の位置へ焼成ユニット20が移動する間は、図14に示すように、 転動ブロック11の上面に当たっている昇降ロッド82は下降させられる。ただ し、(j)から(a)の位置までの間は、図11に示すスプリング19により加 熱部26と26が互いに圧接方向へ付勢されているが、この間では、コの字状の 規制部材89の下側の折曲片89bが、前記スプリング19の付勢力を受けた加 熱部26と26との間に挟み込まれている。よって(j)から(a)の位置まで は、加熱部26と26が互いに開いた状態である。
【0042】 前記供給位置(a)に焼成ユニット20が移動して停止すると、この位置にあ るドグユニット120の移動部材122の先端がカムフォロワ28aと28aの 間に入り込み、加熱部26,26が折曲片89bを挟んでいる状態よりもさらに わずかに広く強制的に離間させられる。なお、(a)位置での停止時では、前述 のように昇降ロッド82が上昇しているので、上部伝熱ブロック27は加熱部2 6と26から上方へ離れている。 これに同期して前記種ストック60のバス61が下降駆動され、さらにピック アップアーム71が供給位置(a)に移動する。このとき、ピックアップアーム 71は焼成ユニット20とこの上方に移動した上部伝熱ブロック27の間の空間 に位置する。その後さらにピックアップアーム71が下降駆動され、菓子生地C AKEは離間した状態に保持されている焼成ユニット20の加熱部26,26間 であって、下部伝熱ブロック24上に載置される。そして、ハンド71aによる 菓子生地CAKEの挟持動作が解除される。これにより、菓子生地CAKEは、 図13に示すように供給位置(a)に停止している焼成ユニット20の所定位置 (エ)(図13に示す)に載置される。
【0043】 上記ピックアップアーム71が搬入コンベア12の所定位置(ア)に向けて復 帰移動すると、駆動テーブル30が回動を開始する直前に、カム114が図14 にて(チ)で示す位相となり、転動ブロック111が固定テーブル40と同一面 となる位置まで下降する。このとき昇降ロッド82が下降し、上部伝熱ブロック 27が下降して、加熱部26と26との間にある菓子生地CAKEの上面に当た る。また昇降ロッド82が下降すると、リング部材84が規制部材89の上側の 折曲片89aから下方へ離れる。この時点ではドグユニット120の移動部材1 22がカムフォロワ28aと28aとの間に介入し、加熱部材26と26が強制 的に開かれた状態であるため、自由状態となった規制部材89は自重により反時 計方向へ回動し、図14に示すように、規制部材89の下側の折曲片89bは加 熱部26と26の間から抜け出る。
【0044】 その直後に、供給位置(a)のドグユニット120の移動部材122が後退し 、その先端122aがカムフォロワ28aと28bとの間から抜け出る。これに より加熱ブロック22,22どうしは、図11等で説明した上記各引張スプリン グ18,19の引張力により双方が当接する方向に移動する。そして、加熱部2 6,26どうしが当接し、この当接端面に形成された凹部26c,26cによっ て形成される正方形の空間α内に菓子生地CAKEが収納される。 その直後に駆動テーブル30が回動し始めるが、このとき昇降ロッド82の下 端に支持されているローラ83aは転動ブロック111から離れ、固定テーブル 40の上面40aを転動する。この状態は図1にて(b)で示し位置から(i) で示す位置まで継続され、菓子生地CAKEの全側面に、加熱部26,26の凹 部26cの側壁26d、上部伝熱ブロック27、および下部伝熱ブロック24が 密着した状態のまま間欠回動し、菓子生地CAKEは、全表面が同時に加熱され 続ける。
【0045】 焼成ユニット20が取出位置(j)に移動すると、焼成ユニット20内の菓子 生地CAKEが焼き上がる。 焼成ユニット20が取出位置(j)に移動した時点では、転動ブロック111 図14に示すように、下降している。そして昇降ロッド82の下端に支持されて いるローラ83aは固定ベース40の上面40aから転動ブロック111の上に 移動する。ローラ83aが転動ブロック111に乗った直後に、取出位置(j) に対向して位置するドグユニット120の移動部材122が符号(ヌ)方向に向 けて移動し、その先端部122aがカムフォロワ28a,28a間に挿入される 。この挿入によって、加熱部26,26どうしが当接状態から互いに離れる。加 熱部26と26が離れた直後に、カム114が図15にて(リ)で示す位相とな り、転動ブロック111が持ち上げられ、上記昇降ロッド82が上昇し、上部伝 熱ブロック27が菓子生地CAKEから離れる。なお昇降ロッド82の上昇途中 で、リング部材84が規制部材89の上側の折曲片89aを下側から押し上げる ため、規制部材89の下側の折曲片89bは、上記ドグユニット120によって 離間した状態に保持されている加熱部26と26間に挿入される(図13の状態 )。
【0046】 この加熱部26,26が離間した状態で焼成ユニット20が取出位置(j)に 停止している間、移載装置70が駆動され、当該焼成ユニット20内の焼き上げ られた菓子がピックアップされて、搬出コンベア上13に移載される。この搬出 コンベア13上に配置された菓子生地CAKEは、順次仕切パネル11外に搬出 され、たとえば包装等の処理が行なわれる。 取出位置(j)にて菓子生地が取り出されると、まずドグユニット120の移 動部材122が後退し、その先端122aがカムフォロワ28aと28aの間か ら抜け出て、加熱部26と26は図11に示すスプリング19により互いに閉じ る方向へ駆動されるが、加熱部26と26との間には規制部材89の下側の折曲 片89bが介在しているため、この折曲片89bが加熱ブロック26と26との 間に挟圧され、加熱部26と26は互いに離れた状態に支持される。
【0047】 その後に駆動テーブル30が回動し始め、このときにカム114が図14にて (チ)で示す位相となり、転動ブロック111と昇降ロッド82とが下降する。 よって焼成ユニット20が(j)から(k)へ移動する間、昇降ロッド82に設 けられたリング部材84が規制部材89の上側の折曲片89aから離れる。しか しながら、規制部材89の折曲片89bが加熱部26と26との間に挟持された ままとなり加熱部材26と26は互いに開いたままである。 また焼成ユニット20が、次に図1に(k)から(m)さらに(a)の位置へ 順次移動する間、昇降ロッド82の下端のローラ83aは転動ブロック111の 上面を転動し続ける。この間前記のように加熱部26と26は離れたままであり 、また(k)の位置と(m)の位置に停止したときには、転動ブロック111が 上昇し、上部伝熱ブロック27が加熱部26から上方へ離れる。よってこのとき 、焼成ユニット20の清掃が可能になる。この清掃作業では、図11にて(ウ) で示すように、両加熱部26を開くことも可能である。
【0048】 以上のように、本実施例ではあん等の菓子生地を搬入コンベア上に載置するだ けで、後の焼成工程は自動的に行なわれる。しかも、本実施例では菓子生地が供 給位置(a)から取出位置(j)に移動される間、全表面が連続して同時に加熱 される。従って、菓子生地を一面ずつ焼成する従来の装置と比較して、焼成工程 に費す時間を著しく短縮することができる。 また、本実施例では菓子生地を焼成ユニット20に供給すれば、取出位置(j )に移動されるまでハンド等で姿勢を変えてやる必要がない。従って、焼成中に おける菓子生地の変形を防止することができる。さらに、本実施例では加熱に使 用する部材が一対の加熱部26、上部伝熱ブロック27、下部伝熱ブロック24 の4個だけである。従って、あん等の付着する部分の掃除を容易に行なうことが できる。
【0049】 なお上記実施例では、図9などに示す転動ブロック111が取出位置(j)か ら供給位置(a)にかけて円弧状に1個だけ設けられ、図14などに示すロット 駆動部110によって1個の転動ブロック111が昇降駆動されるようになって いる。しかしながら、取出位置(j)と供給位置(a)のそれぞれに、図14な どに示すロット駆動部110が別々に設けられ、(j)と(a)の位置で昇降ロ ッド82が独立して昇降動作できるようにしてもよい。この場合、(j)の位置 のロッド駆動部と(a)の位置でのロッド駆動部の間に、図15にて上昇した位 置にある転動ブロック111と同じ高さの円弧状の転動連結板を設ければよい。 これによれば、焼成ユニット20が(j)の位置の転動ブロック111から移動 するときにローラ83aが前記転動連結板の上を転動し、(a)の位置に至った ときにこの位置にある転動ブロック111上へ移行することになる。
【0050】 この実施例では焼成ユニット20が(k)(m)の位置にて停止するときのみ ならずこれらの間を通過する間、常に上部伝熱ブロック27が加熱部26と26 とから上方へ離れていることになるので、焼成ユニット20内を常に清掃できる 状態になる。 さらに、上記実施例では菓子としてきんつばを例として説明したが、たとえば 饅頭,鯛焼き,大判焼きなどの和菓子類や、カステラ,シュークリームなどの洋 菓子類に対しても対応できることは勿論である。この場合であっても、上記実施 例と同様の効果を得ることができる。
【0051】
【考案の効果】
請求項1に記載した考案では、水状の種を表面に付着させた菓子生地を焼成す る無端軌道上を循環搬送される複数の焼成ユニットを備えた菓子の焼成装置であ って、上記焼成ユニットは、菓子生地の載置位置の両側に対向して配置され、互 いの当接端部に菓子生地の側面形状となる凹部が形成された一対の伝熱ブロック と、この載置された菓子生地の上下面にそれぞれ当接する伝熱ブロックとを具備 しており、上記各焼成ユニットへの菓子生地の供給位置から取出位置への移動中 に焼き上がるように、上記各伝熱ブロックを一定温度に加熱する加熱部を設けた ことにより、品質を一定に保持しつつ短時間で焼き上げることができ、これによ り大量生産を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例としての菓子の焼成装置の概略構成を
示す上面図である。
【図2】図1にII−II線で示す部分の仕切パネルを
省略して示す断面図である。
【図3】図1等に示す仕切パネルの正面図である。
【図4】図1等に示す仕切パネルの側面図である。
【図5】図1等に示す仕切パネルの上面図である。
【図6】図1にAで示す部分の部分拡大詳細図である。
【図7】図6に示す移載機構部の詳細な構造を示す正面
図である。
【図8】(A),(B)は、種ストックの詳細な構造を
示す正面図である。
【図9】駆動部の詳細な構造を示す図1にIII−II
Iで示す部分の断面図である。
【図10】焼成ユニットの上面図である。
【図11】図10に示す焼成ユニットの正面図である。
【図12】図10に示す焼成ユニットの側面図である。
【図13】図1に符号Aで示す部分の詳細を示すもの
で、移載機構部を省略した部分拡大詳細図である。
【図14】図13に示すブロック昇降機構の側面図であ
る。
【図15】図14に示すブロック昇降機構の動作状態を
示す説明図である。
【図16】図1にBで示す焼き上がった菓子生地の取出
位置の近傍を拡大し、ドグユニットを中心として示す拡
大詳細図である。
【図17】図16に示すドグユニットの部分側面図であ
る。
【図18】従来の菓子等の焼成装置の正面図である。
【図19】図18に示す菓子等の焼成装置の上面図であ
る。
【符号の説明】
11 仕切パネル 12 搬入コンベア 13 搬出コンベア 14 支持部材 20 焼成ユニット 22 伝熱ブロック 24 下部伝熱ブロック 26 加熱部 27 上部伝熱ブロック 30 駆動テーブル 40 固定テーブル 50 電装部ユニット 60 種ストック 70 移載機構部 80 ブロック昇降機構 100 駆動部 (a) 供給位置 (j) 取出位置

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水状の種が表面に付着した菓子生地を焼
    成する無端軌道上を循環搬送される複数の焼成ユニット
    を備えた菓子の焼成装置であって、上記焼成ユニット
    は、菓子生地の載置位置の両側に対向して配置され、互
    いの当接端部に菓子生地の側面形状となる凹部が形成さ
    れた一対の伝熱ブロックと、載置された菓子生地の上下
    面にそれぞれ当接する伝熱ブロックとを具備しており、
    上記各焼成ユニットへの菓子生地の供給位置から取出位
    置への移動中に焼き上がるように、上記各伝熱ブロック
    を一定温度に加熱する加熱部が設けられたことを特徴と
    する菓子の焼成装置。
JP731993U 1993-02-02 1993-02-02 菓子の焼成装置 Pending JPH0660385U (ja)

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