JPH0660156B2 - フェノール系化合物およびその製造方法 - Google Patents

フェノール系化合物およびその製造方法

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JPH0660156B2
JPH0660156B2 JP5028963A JP2896393A JPH0660156B2 JP H0660156 B2 JPH0660156 B2 JP H0660156B2 JP 5028963 A JP5028963 A JP 5028963A JP 2896393 A JP2896393 A JP 2896393A JP H0660156 B2 JPH0660156 B2 JP H0660156B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機材料用の抗酸化剤と
して有用な新規化合物類および標準的な抗酸化剤化合物
類から該新規化合物類を製造する方法に関する。
【0002】多くの有機材料は酸化劣化をうける。この
問題はゴムおよびプラスチック工業において特に切実で
ある。酸化劣化をうけると、これらの製品の有用性は急
激に失なわれるので、抗酸化剤をこれらの製品中に添合
しなければならない。
【0003】
【従来の技術】多くの化合物が提案され抗酸化剤として
使用されてきた。これらは単独で、あるいは他の化合物
と併用し、必要な抗酸化作用を発揮する。これらの化合
物を併用すると高い酸化安定性が得られる、ということ
は当業者に公知である。また、抗酸化剤の特定の組合せ
は、これらを別々に使用したときのこれらの化合物の抗
酸化作用の総和よりも一層高い抗酸化性をもたらすこと
は当業者に周知である。この事実はフランス特許第12
45606号明細書、英国特許第851,670号明細
書および米国特許第3,535,277号明細書に例証さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、二種類以上の
別々の成分をポリマー中に均質に配合させることは困難
である。ポリマー中の多成分系の効果は、別々の成分を
特定の比率で含有するポリマー組成物をもたらす、該成
分の均質な混合により左右される。例えば、フェノール
/硫化物の組合せの最適効果を得るには、ポリマー中に
添合される二種類の別々の成分の比率をきっちりとコン
トロールしなければならない。二種類の抗酸化剤が不均
一に分散されていると、ポリマーのそれぞれの製造バッ
チで望ましからざる、バラツキのある抗酸化性がもたら
される。また、様々な抗酸化剤の比率は各々の単体とし
ての抗酸化剤のそれぞれの揮発速度および/または抽出
速度によってもかく乱される。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は当業界で
周知の様々な抗酸化剤を化学反応により結合させ、その
抗酸化性を高める方法を提供することである。
【0006】本発明の他の目的は耐抽出性および耐揮発
性にすぐれた抗酸化剤を提供することである。
【0007】本発明の他の目的は以下の記載がすすむに
つれて当業者に明らかとなろう。
【0008】前記の目的は元になる抗酸化剤を化学的に
結合させ、すぐれた抗酸化特性を有する一個の高分子量
分子を製造することによって達成される。
【0009】本発明の抗酸化剤はポリフェノール抗酸化
剤を部分的にエステル化して一層活性な形にし、次い
で、エステル化ポリフェノール化合物二分子を硫黄原子
により結合させ、活性な高分子量抗酸化剤を製造するこ
とによって得られる。
【0010】本発明の抗酸化剤は一連の反応生成物であ
る。大抵の場合、樹脂状生成物が得られる。多くのポリ
フェノール出発化合物は当業者に周知である。 本発明
の抗酸化剤はポリフェノールの部分エステルから製造で
きる。“部分エステル”という用語はポリフェノールの
フェノール性ヒドロキシ基の一部がエステル化されてい
るエステル化ポリフェノール類を意味する。
【0011】前記の化合物類は、(A) それぞれフェノー
ル性ヒドロキシ基を含有する二個以上の芳香環を有する
ポリフェノール化合物を(B) 酸ハロゲン化物または不飽
和エステルを形成することのできる同様な誘導体を反応
させることによって製造される。これらの生成物を硫化
水素または3−メルカプトプロピオン酸のようなチオー
ルと反応させ、本発明の抗酸化剤化合物を製造する。ポ
リフェノール出発物質は当業者に周知の方法によって最
初に製造できる。または、市販のポリフェノールを使用
できる。これらのポリフェノール化合物類の製造例は米
国特許第3,036,138号および同第3,305,52
2号明細書に開示されている。
【0012】本発明の抗酸化剤を製造するのに使用でき
るポリフェノール化合物は次の構造式で示される。
【0013】 [R1およびR2は同一または異なった基であって、水
素、C1〜C16アルキル基、C5〜C8シクロアルキル
基、C7〜C12アラルキル基、C6〜C12置換アリール基
および未置換C6〜C12アリール基より成る群から選択
される;R1がヒドロキシ基に対してパラ位にある場
合、R1は好ましくは炭素原子を1個または2個有す
る;Xは同一または異なった基であり、(i) C5〜C20
の環構造中に隣接しない炭素二重結合を有する環状ジエ
ンから形成される二価の基および(ii) -S-、-O-、-
CH2-、-S-S- および より成る群から選択される二価の基、より成る群から選
択され;nは0および1〜5の整数より成る群から選択
される。]。
【0014】ポリフェノール化合物をエステルを形成す
ることのできる、次の一般式で示される化合物と反応さ
せる; [R3は水素およびC1〜C2アルキル基より成る群から
選択され;R4は水素、C1〜C4アルキル、C7〜C9
ラルキル基、C6〜C8置換アリールおよびC6〜C8置換
アリールから成る群から選択され;そしてVは塩素、ヨ
ウ素および臭素よりなる群から選択される。]エステル
化量は当然、使用する化合物のモル比および立体障害に
依存する。好ましくは、ポリフェノール化合物を各ヒド
ロキシ官能基について1モル〜0.1モルのエステル形
成性化合物で処理する。一層好ましくは、ポリフェノー
ル分子あたり少なくとも1個のヒドロキシ官能基をエス
テル化する。
【0015】ポリフェノールおよびエステル形成性化合
物を1対1のモル比で反応させる場合、ほぼ理論的な反
応がおこる。例えば、式(A)中、Xが−S−、−CH
2−、からなる群から選択される二価の基であり、そし
て、R2がC4以上の炭化水素(好ましくは3級基)であ
ってヒドロキシ基に対してオルト位にある式(A)の化合
物は易反応性ヒドロキシ基が1個しかない。この唯一の
ヒドロキシ基をエステル化すると、第二ヒドロキシ基部
分における反応を抑制するように立体障害が作用する。
例えば、メタクリロイルクロリド1モルを2,2’−メ
チレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)1モルと反応させると、ほぼ理論量の2−(2−ヒ
ドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルベンジル)−4
−メチルフェニルメタクリレートが得られる。
【0016】構造式(A)(式中、R2(好ましくは3級
基)がヒドロキシ基に対してオルト位にある)で示され
るポリフェノール化合物を構造式(B)のエステル形成性
化合物n+2モルと反応させる場合、n+2モル未満の
化合物(B)が反応する。一般的に、ポリフェノール反応
混合物と反応するエステル基の数はn+1.5以下また
はn−0.75未満である。nが0である場合、ポリフ
ェノール化合物と反応するエステル基の数は通常、1.
5以下または0.25未満である。
【0017】エステル化反応は大気圧および0℃〜反応
化合物の沸点までの範囲内の温度で容易に実施できる。
好ましくは、0℃〜60℃の温度を使用する。エステル
形成性化合物は通常、トリエチルアミン、炭酸ナトリウ
ム、ピリジンまたは炭酸カリウムのような塩基の存在下
でフェノール化合物に添加する。
【0018】エステル化が行なわれたら、生成された不
飽和エステルをメタノールまたはトルエンのような溶剤
の存在下で硫化水素ガスと反応させることによって、該
不飽和エステルを硫黄原子により結合させる。
【0019】硫黄原子によるエステル化フェノール分子
の結合は有機溶剤中で、0℃〜溶剤の沸点の範囲内の温
度で実施できる。好ましい温度は25℃〜65℃であ
る。反応が完了するまでガスの発生が最小であるような
ゆっくりとした速度で硫化水素ガスを溶液中に通す。斯
くして、一般構造式IIを有する化合物が生成される。こ
の反応は水酸化カリウム、酢酸ナトリウムまたはナトリ
ウムメトキシドのような塩基によって触媒することがで
きる。一般構造式(II)の化合物を製造する場合、硫化水
素を3−メルカプトプロピオン酸のようなチオールまた
は2−メルカプトプロピオン酸または3−メルカプトプ
ロピオン酸メチルのようなチオール誘導体におきかえる
ことができる。
【0020】本発明の化合物類は次式(I)および(II)よ
りなる群から選択される一般構造式で示される; [式中、Zは構造式(A)で示されるフェノール化合物か
ら誘導されるフェノキシ基であり;Yは水素、C1〜C
20アルキル基、C5〜C8シクロアルキル基、C7〜C12
アラルキル基、C6〜C16置換アリール基およびC6〜C
16未置換アリール基からなる群から選択される;R3
よびR4は前記に定義したとうりの基である。]。
【0021】前記式の基の代表例は、メチル、エチル、
ブチル、ペンチル、ヘキシルおよびデシルのようなアル
キル基;シクロペンチル、シクロヘキシルのようなシク
ロアルキル基;メチルフェニルおよびヘキシルフェニル
のようなアルキルアリール基;フェニルおよびナフチル
のようなアリール基;ベンジルおよび4−メチルベンジ
ルのようなアラルキル基;および臭素、ヨウ素および塩
素のようなハロゲンである。
【0022】本発明で有用な環状ジエンの代表例は、
1,5−シクロオクタジエン;シクロペンタジエン;ビ
シクロ[2.2.1]−2,5−ヘプタジエン;ジシク
ロペンタジエン; および1,5,9−シクロドデカジエンである。
【0023】本発明を実施するのに有用なフェノール化
合物の代表例は、2,6−ビス−(2−ヒドロキシ−3
−t−ブチル−5−メチルベンジル)−4−メチルフェ
ノール;2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6
−t−ブチルフェノール);2,2’−メチレン−ビス
−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール);2,
2’−チオ−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール);2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)−4−メチルフェノール;4−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノー
ル;2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)フェノール;2−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルフェノール;
2,6−ビス−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5
−エチルベンジル)−4−エチルフェノール;および2
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
−4−イソプロピルフェノールおよび米国特許第3,6
25,874号、同第3,036,138号および同第3,
305,522号明細書で製造されたものと同様な化合
物類である。
【0024】本発明を実施するのに使用できるエステル
形成性化合物の代表例はアクリロイルクロリド、メタク
リロイルクロリド、シンナモイルクロリド、アクリロイ
ルブロミド、エタクリロイルクロリドおよびβ−(4−
メチルシクロヘキシル)アクリロイルクロリドである。
【0025】本発明を実施するのに有用なフェノール系
エステル化合物の代表例は、2−(2−ヒドロキシ−3
−t−ブチル−5−メチルベンジル)−4−メチル−6
−t−ブチルフェニルアクリレート;2−(2−ヒドロ
キシ3−t−ブチル−5−メチルベンジル)−4−メチ
ル−6−t−ブチルフェニルメタクリレート;2−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
−4−メチルフェニルメタクリレート;2−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチ
ルフェニルアクリレート;4−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)フェニルアクリレート;
2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフ
ェニルチオ)−4−メチル−6−t−ブチルフェニルメ
タクリレート;2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)フェニルメタクリレート;2,6−
ビス(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルベ
ンジル)−4−メチルフェニルメタクリレートである。
【0026】本発明を実施することによって製造された
構造式(I)で示される化合物類の代表例は、ビス[2−
(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルベンジ
ル)−4−イソプロピル−6−t−ブチルフェニル]チ
オジプロピオネート;ビス[2−(2−ヒドロキシ−3
−t−ブチル−5−メチルベンジル)−4−メチル−6
−t−ブチルフェニル]チオジプロピオネート;ビス
[2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)−4−メチルフェニル]チオジプロピオネート;
ビス[4−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)フェニル]チオジプロピオネート;ビス[2
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)フェニル]チオジプロピオネートである。
【0027】本発明を実施することによって製造された
構造式(II)で示される化合物類の代表例は、2−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−
メチルフェニルフェニルチオジプロピオネート;2−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
−4−メチルフェニル−4−デシルフェニルチオジプロ
ピオネート;2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)−4−メチルフェニルベンジルチオジ
プロピオネート;2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチ
ル−5−メチルベンジル)−4−メチル−6−t−ブチ
ルフェニルシクロヘキシルチオジプロピオネート;4−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
フェニルシクロオクチルチオジプロピオネート;2−
(3,5−ジ−t−ヘキシル−4−ヒドロキシベンジ
ル)−4−メチルフェニル−6−フェニルヘキシルチオ
ジプロピオネート;2−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニル−6−フ
ェニルヘキシルチオジプロピオネート;2−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチ
ルフェニル−2−ヘキシルフェニルチオジプロピオネー
ト;2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)−4−メチルフェニルエイコシルチオジプロピ
オネートである。
【0028】ポリフェノール化合物をエステル形成性化
合物と反応させる場合に有用な溶剤の代表例はベンゼ
ン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、エタノール、および2−B−エタノールである。
本発明のフェノールエステルを硫化水素と反応させるの
に有用な溶剤の代表例はメタノール、エタノール、イソ
プロパノール、ベンゼン、トルエン、キシレンおよびテ
トラヒドロフランである。
【0029】本発明のフェノールエステルを硫化水素と
反応させるのに有用な触媒の代表例は水酸化ナトリウ
ム、ナトリウムメトキシド、酢酸ナトリウムおよび水酸
化カリウムである。
【0030】本明細書に開示したポリフェノール化合物
を前記のような比率でエステル形成性化合物と反応させ
ることができる。好ましくは、エステル形成性化合物1
モル以上をポリフェノール化合物1モルと反応させる。
二個のエステル化ポリフェノール化合物を硫化水素と反
応させることによって結合し、構造式(I)の化合物を生
成する。エステル化は部分的に行なうことができ、ま
た、各分子の立体障害に依存して変化させることもでき
る。このような化合物は全て本発明で有効である。
【0031】本明細書に開示した化合物によって効果的
に保護することのできるポリマーは天然ゴム、バラタ、
ガタパーチャおよび炭素−炭素二重結合を含有するゴム
状合成ポリマーのような酸化劣化をうけやすい加硫およ
び未加硫ゴムである。
【0032】本発明を実施するのに使用される合成ポリ
マーの代表例は、ポリクロロプレン;スチレンおよびア
クリロニトリルのような少なくとも一種類の共重合可能
なモノマーを40重量%以下含有する、イソプレンおよ
びブタジエンのような共役1,3−ジエンとのコポリマ
ー;ブチルゴム(これは、過半量のモノオレフィンと少
量のブタジエンまたはイソプレンのようなマルチオレフ
ィンとの重合生成物である);炭素−炭素二重結合を含
有するポリウレタン類;ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレンコポリマーおよびエチレン−
プロピレン−非共役ジエンターポリマーのような不飽和
結合をほとんどあるいは全く含有しないモノオレフィン
のポリマーおよびコポリマーである。使用すべき耐老化
剤の正確な量はポリマーの性質およびポリマーがさらさ
れる劣化条件の過酷度に多少依存する。共役ジエンから
製造されるような不飽和ポリマーでは、耐老化剤の必要
量はポリエチレンのような飽和ポリマーによる必要量よ
りも高い。
【0033】一般的に、本発明の安定剤は安定化される
組成物の重量を基準にして約0.0005%〜約10%の量で
使用される。しかし、この量は特定のポリマーにより変
化する。特に好ましい範囲は約0.25%〜約1.5%で
ある。本発明の化合物類はポリエチレンおよびポリプロ
ピレンの安定化に特に有用である。本発明の抗酸化剤は
高分子量である。そのため、本発明の抗酸化剤は低分子
量抗酸化剤に比べて低揮発性であり、しかもポリマーか
ら抽出されにくい。
【0034】ポリマー組成物は通常、加硫ゴム製品につ
いて使用されるような添加剤および補強剤などの他の配
合成分を含有している。このような添加剤の代表例は金
属酸化剤類、補強剤、顔料、充てん剤、軟化剤、別の抗酸化
剤、可塑剤、硬化剤等である。
【0035】本発明の化合物を合成するのに必要な装置
は当業者に周知である。以下、本発明の抗酸化剤を製造
するのに行なわれた代表的実施例をあげる。特にことわ
らない限り、実施例中に示された部および%は全て重量
基準である。
【0036】実施例1は代表的なポリフェノール抗酸化
剤の製造を例証している。実施例2,3および4はポリ
フェノール化合物の様々なエステル化度を例証してい
る。その他の実施例は不飽和エステルと硫化水素との結
合による置換チオジプロピオネートの製造を例証してい
る。
【0037】
【実施例】
【0038】
【実施例1】温度計、水冷凝縮器および撹拌器をそなえ
た容量1lの三頸フラスコに324gのp−クレゾール
および5.5gの三フッ化ホウ素エーテレートを添加し、
そして、90℃にまで加熱した。20分間以上をかけて
ジシクロペンタジエン132gを滴加した。この溶液を
更に15分間撹拌した。反応容器温度190℃および1
5mmHgの条件下で未反応クレゾールを留去した。得
られた樹脂をトルエン300mlに溶かした。トルエン
硫酸25gを添加し、続いて60〜70℃でできるだけ
沢山のイソブチレンを添加した。水層をデカントして除
き、乾燥炭酸ナトリウム2gを添加した。反応容器温度
180℃および15mmHgの条件下で揮発性成分を留
去した。残留物の重量は360gであり、ヒドロキシル価
は347であった。この化合物の物性は米国特許第3,
305,522号明細書に開示されている。
【0039】
【実施例2】実施例1に述べたものと同一の装置を使用
し、実施例1に述べたようにして製造した樹脂150g
をトリエチルアミン30gと共にテトラヒドロフラン1
50mlにとかした。35℃以下の温度で7分間以上か
けてアクリロイルクロリド19gを添加した。30分間
撹拌した後、トルエン150mlを添加した。この反応生
成物を温水で洗浄した。乾燥炭酸ナトリウム1gの存在
下で、反応容器温度180℃および真空下の条件下で揮
発性成分を除去した。この生成物のヒドロキシル価は3
13であった。
【0040】
【実施例3】実施例1に述べたようにして製造した生成
物150gをテトラヒドロフラン(150ml)/トリ
エチルアミン(55g)混液にとかした。25℃〜33
℃の温度で15分間以上かけてアクリロイルクロリド3
9gを添加した。この反応生成物を50分間撹拌し、そ
して、トルエン150mlで希釈した。この混合物を温
水で洗浄した。乾燥炭酸ナトリウム2gを添加し、そし
て、反応容器温度170℃および真空の条件下で揮発性
成分を反応生成物から除去した。この生成物のヒドロキ
シル価は262であった。
【0041】
【実施例4】実施例1に述べたようにして製造した生成
物150gをテトラヒドロフラン(150ml)/トリエ
チルアミン(75g)混液にとかした。22℃〜32℃
の温度で25分間以上かけてアクリロイルクロリド58
gを添加した。この反応生成物を50℃で45分間かけ
て撹拌し、次いで、トルエン200mlで希釈した。更
に2時間反応させた後、反応生成物を水で洗浄した。炭酸
ナトリウム2gを添加し、180℃の反応容器温度およ
び真空下で反応生成物から揮発性成分を除去した。この
生成物のヒドロキシル価は215であった。
【0042】
【実施例5】実施例2に述べたようにして製造した生成
物100gおよび酢酸ナトリウム触媒6gを、温度計、
撹拌羽、水冷凝縮器およびガス送入管をそなえた容量1
lのフラスコ中のメタノール500mlおよびトルエン
100ml中でスラリー化させた。50℃〜55℃の温
度で3.5時間ガスが発生しないような速度で硫化水素
ガスを添加した。実施例1の反応生成物とアクリロイル
クロリド/H2S付加物(モル比1対1)を反応容器温
度180℃および35mmHgの条件下で揮発性成分から
分離した。この生成物の硫黄含量は2.24%であった。
【0043】好ましくは、酢酸ナトリウム触媒は溶液中
にあるうちに水洗または濾過によって生成物から除去す
る。ベンゼンまたはトルエンのような溶剤を使用でき
る。
【0044】
【実施例6】実施例3で製造された生成物100gを2
−B−アルコール400mlおよびトルエン100ml
にとかし、続いて酢酸ナトリウム6gをとかした。55
℃〜65℃の温度で6時間硫化水素が発生しないような
速度で硫化水素ガスを添加した。次いで、反応容器温度
150℃および真空の条件下で蒸留し、揮発性成分を除
去した。実施例1の反応生成物とアクリロイルクロリド
(モル比1対2)のH2S付加物の硫黄含量は2.64%で
あった。触媒は実施例5に述べたようにして除去するこ
とが好ましい。
【0045】
【実施例7】前記の実施例5に述べたものと同一の装置
を使用し、実施例4で製造した樹脂100gを酢酸ナト
リウム6gと共に2−B−アルコール400mlおよび
トルエン150mlにとかした。60℃〜70℃の温度
で5.25時間硫化水素ガスが発生しないような速度で硫化
水素ガスを添加した。メタノールを除去するために、反
応容器温度75℃および真空の条件下で反応生成物を加
熱した。トルエン500mlを添加した。この樹脂は7
0℃では完全には溶解しなかった。従って、酢酸ナトリ
ウムは除去されなかった。反応容器温度160℃および
真空の条件下でトルエンを留去した。生成物はH2Sと
反応した、実施例1の反応生成物およびアクリロイルク
ロリドのモル比は1対3であった。また、硫黄含量は2.
98%であった。
【0046】
【実施例8】2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル
−6−t−ブチルフェノール)116gをテトラヒドロ
フラン100mlおよびトリエチルアミン42gにとか
した。45分間かけて、アクリロイルクロリド33.7gを
30℃で添加した。フラスコ内容物を1.5時間撹拌し、
次いで、トルエン150mlで希釈した。フラスコ内容
物を水で洗浄した。最後のデカンテーションを行なった
後、残った痕跡量の水を留去し、そして、反応生成物を
濾過した。反応容器温度65℃で、濾液から揮発性成分
を除去した。蒸留中、生成物は晶出を始めた。少量のメ
タノールを含有する石油エーテルを添加し、生成物を再
結晶した。生成物の2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブ
チル−5−メチルベンジル)−4−メチル−6−t−ブ
チルフェニルアクリレートの融点は128℃〜131℃
であった。
【0047】
【実施例9】前記の実施例5に述べたものと同一の装置
を使用し、実施例8の2−(2−ヒドロキシ−3−t−
ブチル−5−メチルベンジル)−4−メチル−6−t−
ブチルフェニルアクリレート60gおよび酢酸ナトリウ
ム5.2gをメタノール400mlにとかした。反応容器
を60℃に加熱した。8.5時間硫化水素ガスが発生しな
いような速度で硫化水素ガスを添加した。薄層クロマト
グラフで分析したところ、実施例8の生成物が全て反応
したことが確認された。フラスコ内容物を真空下で65
℃にまで加熱し、メタノールを除去した。ベンゼンを添
加し、そして、生成物を温水で洗浄した。60℃の真空
下で蒸留することによって揮発性成分を除去し、白色の
ロウ様生成物を得た。この生成物はビス[2−(2−ヒ
ドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルベンジル)−4
−メチル−6−t−ブチルフェニル]チオジプロピオネ
ートであった。硫黄含量は4.1%であった。
【0048】
【実施例10】2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)−4−メチルフェノール110gを
テトラヒドロフラン150mlおよびトリエチルアミン
45gにとかした。35℃以下の温度で20分間かけて
アクリロイルクロリド43.4gを添加した。この反応生成
物を2.5時間撹拌し、次いでトルエン250mlで希釈
した。続いて、温水で洗浄した。反応容器温度75℃の
真空下で生成物から揮発性成分を留去した。生成物が1
46g得られた。この生成物は2−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニ
ルアクリレートであった。
【0049】
【実施例11】実施例10で製造した2−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチル
フェニルアクリレート100gおよび酢酸ナトリウム9
gをメタノール550mlに溶解した。硫化水素ガスが
6.5時間発生しないような速度で55℃の温度で硫化水
素ガスを添加した。メタノールを留去し、ベンゼン60
0mlを添加した。フラスコ内容物を温水で洗浄し、そ
して、80℃、22mmHgの条件下でフラスコ内容物
からベンゼンを留去した。生成物が108g得られた。
硫黄含量は4.45%であった。生成物はビス[2−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−
メチルフェニル]チオジプロピオネートであった。生成
物を単離する別法によれば、メタノール溶液を冷却する
ことによって生成物が沈殿する。水で洗浄し、そして、
乾燥後、白色の粉末が得られた。融点は139〜142
℃であった。
【0050】
【実施例12】実施例1に述べた装置を使用し、実施例
2で製造した樹脂50gおよび酢酸ナトリウム3gを2
%B−アルコール(ベンゼン−アルコール混液)300
mlにとかした。3−メルカプトプロピオン酸15gを
添加し、そして、40℃〜50℃で12時間反応させ
た。反応容器温度80℃の真空下で溶剤を留去した。ト
ルエン200mlを添加し、樹脂を溶解した。フラスコ
内容物を温水で数回洗浄した。Na2CO31gを添加し
た。反応容器温度80℃で12mmHgの条件下で蒸留
することによって生成物から揮発性成分を除去した。生
成物が56g得られた。硫黄含量は4.3%であった。
【0051】従来、抗酸化効果は、異なった機構により
作用する抗酸化剤類を単に機械的に混合することによっ
て得られてきた。例えば、英国特許第10782明細書
には、チオジプロピオン酸ジラウリルとジ−t−ブチル
p−クレゾールを混合することが開示されている。しか
し、このような抗酸化剤系は本明細書に開示したような
化学的に結合された高分子量分子よりもはるかに抽出さ
れやすいし、また揮発もしやすい。
【0052】本発明の化合物類を酸素吸収により評価し
た。得られたデータを下記に示す。対照化合物は米国特
許第3,305,522号に開示されている。酸素が1%
吸収されるまでの時間(単位:hr)を測定した。この
結果を表1に示す。試験方法は、Industrial and Engin
eering Chemistry,Vol.43,456頁(1951年)
および同書、Vol.45,392頁(1953年)に詳記
されている。 実施例2,3および4は実施例5,6および7に対する
典型的な実施例である。実施例8は実施例9に対する対
照例である。
【0053】表2および表3において、使用されている
記号はポリプロピレン中の様々な着色特性を表わす。着
色特性は下記に定義されるようにして測定した。 記号
“Rd”は91.1の値をもつMgO標準物を基準にしたGa
rdner比色計による反射速度である。この値の黒色から
白色までの無彩色軸にそった位置を示す。この値が高け
れば反射または光沢が強いことを示す。
【0054】記号“a”は赤色が優勢(値が+の場合)
であり、また、緑色が優勢(値が−の場合)であること
を示す。いずれかの色の強度は記号にかかわらず、値の大
きさによって示される。標準値はMgOについて与えら
れた値0.0である。
【0055】記号“b”は黄色が優勢(値が+の場合)
であり、また、青色が優勢(値が−の場合)であること
を示す。いずれかの色の強度は記号にかかわらず、値の
大きさによって示される。標準値はMgOについて与え
られた値0.0である。
【0056】カラーインデックスはポリマーの全体的着
色特性の尺度であり、Rd/a+bの式に従って計算さ
れる。
【0057】 本発明の化合物を更に所定の配合処方により試験した。
得られたデータを下記の表4に示す。
【0058】 以上、この発明を説明するために代表的な具体例および
詳細を記載したが、これらに限定されることなく、本発
明の精神の範囲内での種々の変更および改善ができるこ
とは当業者には明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 21/00 23/00 7107−4J C09K 15/12 // C07B 61/00 300

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(A) で示されるポリフェノール化合物を次式(B) で示されるエステル形成性化合物と反応させ、次いで硫
    黄原子を介して結合させることによって一般式: で示される化合物を生成させることによって得られる反
    応生成物から成る化合物:[式中、Zは構造式(A)を有
    するポリフェノール化合物から誘導されるフェノキシ基
    であり;R1およびR2は同一または異なった基であっ
    て、水素、C1〜C16アルキル基、C5〜C8シクロアル
    キル基、C7〜C12アラルキル基、C6〜C12置換アリー
    ル基および未置換C6〜C12アリール基より成る群から
    選択され;Xは同一または異なった基であって、(i) C
    5〜C20の環構造中に隣接しない炭素−炭素二重結合を
    有する環状ジエンから形成される二価の基および(ii)-
    S-、-O-、-CH2-、-S-S- および より成る群から選択される二価の基、より成る群から選
    択され;Yは水素、C1〜C20アルキル基、C5〜C8
    クロアルキル基、C7〜C12アラルキル基、C6〜C16
    換アリール基およびC6〜C16未置換アリール基より成
    る群から選択され;nは0および1〜5の整数より成る
    群から選択され;R3は水素およびC1〜C2アルキル基
    より成る群から選択され;R4は水素、C1〜C4アルキ
    ル基、C7〜C9アラルキル基、C6〜C8置換アリール基
    および未置換C6〜C8アリール基より成る群から選択さ
    れ;そしてVは塩素、ヨウ素および臭素よりなる群から
    選択される。]。
  2. 【請求項2】 R1がC1〜C2アルキル基であり、そし
    て該R1基はフェノール性ヒドロキシル基に対してパラ
    位にある請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 ポリフェノール化合物(A)をヒドロキシ
    ル官能基1個あたり1モル〜0.1モルのエステル形成
    性化合物(B)で、一層好ましくは、エステル化されるポ
    リフェノール分子1分子あたり少なくとも1個のヒドロ
    キシル官能基で処理する請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 ポリフェノール化合物が、2,6-ビス-
    (2-ヒドロキシ-3-t-ブチル-5-メチルベンジル)-4
    -メチルフェノール;2,2’−メチレン−ビス−(4−
    メチル−6−t−ブチルフェノール);2,2’−メチ
    レン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
    ル);2,2′-チオ-ビス-(4-メチル-6-t-ブチルフ
    ェノール);2-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ
    ベンジル)-4-メチルフェノール;4-(3,5-ジ-t-
    ブチル-4-ヒドロキシベンジル)フェノール;2-(3,
    5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)フェノー
    ル;2-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジ
    ル)-5-メチルフェノール;2,6-ビス-(2-ヒドロ
    キシ-3-t-ブチル-5-エチルベンジル)-4-エチルフ
    ェノール;および2-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロ
    キシベンジル)-4-イソプロピルフェノールより成る群
    から選択される請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 環状ジエンが1,5-シクロオクタジエ
    ン;シクロペンタジエン;ビシクロ[2.2.1]-2,5-
    ヘプタジエン;ジシクロペンタジエン; および1,5,9-シクロドデカジエンより成る群から選
    択される請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 エステル形成性化合物がアクリロイルク
    ロリドおよびメタクリロイルクロリドより成る群から選
    択される請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】 次式(A) で示されるポリフェノール化合物を次式(B) で示されるエステル形成性化合物と反応させ、次いで硫
    黄原子を介して結合させることによって一般式: で示される化合物を生成させることによって得られる反
    応生成物から成る化合物を含有する非加硫ポリマー組成
    物:[式中、Zは構造式(A)を有するポリフェノール化
    合物から誘導されるフェノキシ基であり;R1およびR2
    は同一または異なった基であって、水素、C1〜C16
    ルキル基、C5〜C8シクロアルキル基、C7〜C12アラ
    ルキル基、C6〜C12置換アリール基および未置換C6
    12アリール基より成る群から選択され;Xは同一また
    は異なった基であって、(i) C5〜C20の環構造中に隣
    接しない炭素−炭素二重結合を有する環状ジエンから形
    成される二価の基および(ii)-S-、-O-、-CH2-、-S
    -S- および より成る群から選択される二価の基、より成る群から選
    択され;Yは水素、C1〜C20アルキル基、C5〜C8
    クロアルキル基、C7〜C12アラルキル基、C6〜C16
    換アリール基およびC6〜C16未置換アリール基より成
    る群から選択され;nは0および1〜5の整数より成る
    群から選択され;R3は水素およびC1〜C2アルキル基
    より成る群から選択され;R4は水素、C1〜C4アルキ
    ル基、C7〜C9アラルキル基、C6〜C8置換アリール基
    および未置換C6〜C8アリール基より成る群から選択さ
    れ;そしてVは塩素、ヨウ素および臭素よりなる群から
    選択される。]。
  8. 【請求項8】 次式(A) で示されるポリフェノール化合物を次式(B) で示されるエステル形成性化合物と反応させ、次いで硫
    黄原子を介して結合させることによって一般式: で示される化合物を生成させることによって得られる反
    応生成物から成る化合物を含有する加硫ゴム組成物:
    [式中、Zは構造式(A)を有するポリフェノール化合物
    から誘導されるフェノキシ基であり;R1およびR2は同
    一または異なった基であって、水素、C1〜C16アルキ
    ル基、C5〜C8シクロアルキル基、C7〜C12アラルキ
    ル基、C6〜C12置換アリール基および未置換C6〜C12
    アリール基より成る群から選択され;Xは同一または異
    なった基であって、(i) C5〜C20の環構造中に隣接し
    ない炭素−炭素二重結合を有する環状ジエンから形成さ
    れる二価の基および(ii)-S-、-O-、-CH2-、-S-S-
    および より成る群から選択される二価の基、より成る群から選
    択され;Yは水素、C1〜C20アルキル基、C5〜C8
    クロアルキル基、C7〜C12アラルキル基、C6〜C16
    換アリール基およびC6〜C16未置換アリール基より成
    る群から選択され;nは0および1〜5の整数より成る
    群から選択され;R3は水素およびC1〜C2アルキル基
    より成る群から選択され;R4は水素、C1〜C4アルキ
    ル基、C7〜C9アラルキル基、C6〜C8置換アリール基
    および未置換C6〜C8アリール基より成る群から選択さ
    れ;そしてVは塩素、ヨウ素および臭素よりなる群から
    選択される。]。
  9. 【請求項9】 ポリエチレンおよびポリプロピレンより
    成る群から選択され、 次式(A) で示されるポリフェノール化合物を次式(B) で示されるエステル形成性化合物と反応させ、次いで硫
    黄原子を介して結合させることによって一般式: で示される化合物を生成させることによって得られる反
    応生成物から成る化合物を抗酸化量含有するポリマー:
    [式中、Zは構造式(A)を有するポリフェノール化合物
    から誘導されるフェノキシ基であり;R1およびR2は同
    一または異なった基であって、水素、C1〜C16アルキ
    ル基、C5〜C8シクロアルキル基、C7〜C12アラルキ
    ル基、C6〜C12置換アリール基および未置換C6〜C12
    アリール基より成る群から選択され;Xは同一または異
    なった基であって、(i) C5〜C20の環構造中に隣接し
    ない炭素−炭素二重結合を有する環状ジエンから形成さ
    れる二価の基および(ii)-S-、-O-、-CH2-、-S-S-
    および より成る群から選択される二価の基、より成る群から選
    択され;Yは水素、C1〜C20アルキル基、C5〜C8
    クロアルキル基、C7〜C12アラルキル基、C6〜C16
    換アリール基およびC6〜C16未置換アリール基より成
    る群から選択され;nは0および1〜5の整数より成る
    群から選択され;R3は水素およびC1〜C2アルキル基
    より成る群から選択され;R4は水素、C1〜C4アルキ
    ル基、C7〜C9アラルキル基、C6〜C8置換アリール基
    および未置換C6〜C8アリール基より成る群から選択さ
    れ;そしてVは塩素、ヨウ素および臭素よりなる群から
    選択される。]。
  10. 【請求項10】 R4がC1〜C2アルキル基およびフェ
    ニル基より成る群から選択される請求項1記載の化合
    物。
  11. 【請求項11】 次式(A) で示されるポリフェノール化合物を次式(B) で示されるエステル形成性化合物と反応させ、そして、
    該生成物を、硫化水素、チオール類およびチオ誘導体類
    から成る群から選択される化合物と反応させ、一般式: で示される化合物を生成させることから成るフェノール
    系抗酸化剤の製造方法:[式中、Zは構造式(A)を有す
    るポリフェノール化合物から誘導されるフェノキシ基で
    あり;R1およびR2は同一または異なった基であって、
    水素、C1〜C16アルキル基、C5〜C8シクロアルキル
    基、C7〜C12アラルキル基、C6〜C12置換アリール基
    および未置換C6〜C12アリール基より成る群から選択
    され;Xは同一または異なった基であって、(i) C5
    20の環構造中に隣接しない炭素−炭素二重結合を有す
    る環状ジエンから形成される二価の基および(ii)-S-、
    -O-、-CH2-、-S-S- および より成る群から選択される二価の基、より成る群から選
    択され;Yは水素、C1〜C20アルキル基、C5〜C8
    クロアルキル基、C7〜C12アラルキル基、C6〜C16
    換アリール基およびC6〜C16未置換アリール基より成
    る群から選択され;nは0および1〜5の整数より成る
    群から選択され;R3は水素およびC1〜C2アルキル基
    より成る群から選択され;R4は水素、C1〜C4アルキ
    ル基、C7〜C9アラルキル基、C6〜C8置換アリール基
    および未置換C6〜C8アリール基より成る群から選択さ
    れ;そしてVは塩素、ヨウ素および臭素よりなる群から
    選択される。]。
  12. 【請求項12】 ポリフェノール化合物とエステル形成
    性化合物を1対1のモル比で反応させることから成る請
    求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】不飽和エステルを生成するエステル化反
    応が0℃〜反応化合物の沸点の範囲内の温度で行われる
    請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】 不飽和エステルをトルエンまたはメタ
    ノールより成る群から選択される溶剤の存在下で、0℃
    〜65℃の範囲内の温度で硫化水素ガスと反応させるこ
    とによって、硫黄原子を介して結合させることから成る
    請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 エステル化フェノールの結合を水酸化
    カリウム、酢酸ナトリウムおよびナトリウムメトキシド
    より成る群から選択させる塩基で触媒することから成る
    請求項11記載の方法。
  16. 【請求項16】 チオールまたはチオール誘導体が3-
    メルカプトプロピオン酸、2-メルカプトプロピオン酸
    および3-メルカプトプロピオン酸メチルより成る群か
    ら選択される請求項11記載の方法。
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