JPH0659874B2 - 船外機のチルトロック装置 - Google Patents

船外機のチルトロック装置

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JPH0659874B2
JPH0659874B2 JP1326985A JP32698589A JPH0659874B2 JP H0659874 B2 JPH0659874 B2 JP H0659874B2 JP 1326985 A JP1326985 A JP 1326985A JP 32698589 A JP32698589 A JP 32698589A JP H0659874 B2 JPH0659874 B2 JP H0659874B2
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outboard motor
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rod
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孝 岩下
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Yamaha Motor Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Actuator (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は船外機のチルトロック装置に関する。
(従来技術) 船体に対して船外機を上下回動自在に軸支せしめるクラ
ンプブラケットとスイベルブラケットとの間に設置する
船外機のチルトロック装置は、次のような基本的機能を
満足する必要がある。
即ち、先ず第1に後進時プラペラの回転に伴って発生す
る推力によって船外機が跳ね上がらないようその掛止状
態を保持すること。
第2に減速時或いは制動時船外機の水の抵抗によって跳
ね上がらないようその掛止状態を保持すること。
第3に走行時船外機が流木等の障害物に衝突した際、船
外機を変位させてその損傷を防止できるよう掛止状態が
自動的に解除されること。
第4に浅瀬走行或いは陸揚げするために船外機を引き上
げる所謂チルトアップ操作を行う場合、掛止状態を解除
できること。
しかるに、従来のチルトロック装置は上記基本的機能を
満足するためにリンクやバネを多用し、しかも多数の掛
止機構を備え、部品点数がいたずらに増大して構造が複
雑になったり、大型化を招いていた。
また、チルトロック装置を備える従来の船外機の中には
船外機のクランクブラケットとスイベルブラケットとの
間に油を収容したシリンダを設け、油圧回路により上記
シリンダの伸縮動作を制御することにより上記した機能
を発揮するように構成したものがある。
例えば、特開昭51−131092号や特開昭49−1
26097号がそれである。
前者のチルトロック装置はシリンダと共に作動気体を収
容するタンクを備え、これらを油圧回路を介して連絡す
ることにより、上記した機能を具備せしめている。
しかし、上記したものは、船外機を取り外して船外機本
体の姿勢を変化させるとタンク内に収容した気体が油圧
回路を介してシリンダの一室、即ち船外機を跳ね上げる
際にシリンダロッド内端のピストンにより圧縮される側
の一室に流れ込んでしまう問題があった。
そして、上記したようにシリンダ内の一室に気体が混入
した状態で再び船外機を船体に取付け後進走行すると船
外機が跳ね上がる問題がある。跳ね上がるとプロペラの
推力の方向が変化して船体が傾くため後進でスロットル
弁を開閉するとその度に船がピッチングすることとな
る。これを防ぐため、横置き保管後再び船外機を船体に
取り付ける毎に第2室から気体を抜く作業が必要となる
問題があった。
また、後者のものも同様なシリンダを備え、該シリンダ
内の一室に気体を収容し、シリンダ内の一室と他室とを
常時連通させるように構成してある。
従って、上記したものと同様に、後進時にシリンダ一室
内の気体が圧縮される上、作動気体が他室側に移動する
為に僅かな後進スラストにより船外機が跳ね上がってし
まう問題があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は叙上事情に鑑みなされたものであり、その課題
は、上記したチルトロック装置の基本機能を小型で簡素
な構成によって具備せしめることである。
また、後進スラストによる跳ね上がりを防止することで
ある。
(課題を解決するための手段) 上記した課題を解決する為に、本発明のチルトロック装
置は、船体に取りつける支持ブラケットと推進ユニット
を担持して上記支持ブラケットに対して上下回動自在に
軸支される自在ブラケットとの一方に回動自在に支持さ
れ作動液体を収容するシリンダと、このシリンダに進入
及び退出自在に挿入され前記両ブラケットの残る一方に
回動自在に支持されるロッドと、該ロッドの内端に配置
されシリンダに摺動自在に嵌め合って該シリンダ内を上
記ロッドに退出方向の外力が作用した際に膨張する第1
室と逆に圧縮される第2室との二つの室に区画するピス
トンと、第2室から第1室への作動液体の移動を阻止す
るとともに第2室の圧力が所定以上に上昇した時に開き
第1室から第2室への作動液体の移動を許容し、推進ユ
ニットに水面下の障害物に当たった場合の緩衝作用をす
るリリーフ弁よりなる緩衝手段と、第1室と第2室との
連通路に配置され、上記ロッドに挿入方向の外力を作用
させる時第1室から第2室への作動液体の移動を許容す
るチルトダウン可能状態を取りうるとともに、少なくと
も推進ユニットが発生する後進スラストにより上記ロッ
ドに退出方向の外力を作用させる時、第2室から第1室
への作動液体の移動を阻止可能とする連通手段と、上記
シリンダと前記連通路とよりなる作動液体収容部の外部
に配置され、上記連通手段を境としてシリンダ第1室側
の連通路あるいは/及び第1室に連通され、容積変化自
在に作動液体を収容し、上記ロッドがシリンダ内に挿入
する時、第1室と第2室とからなるシリンダ内作動液体
収容部の容積が減少する分の作動液体を収容し、上記ロ
ッドをシリンダから退出させる時、上記シリンダ内作動
液体収容部の容積が増加する分の作動液体をシリンダ内
作動液体収容部に供給可能とする補償手段を配置したも
のである。
上記連通手段の構成部材として、前進航行時第2室から
第1室への作動液体の移動を阻止するとともに、前進航
行時の衝撃により推進ユニットが跳ね上がった後、直ち
にチルトダウンを可能とすべく、第1室から第2室への
作動液体の移動を許容する逆止弁を配置するとよい。
また、逆止弁はピストンに配置してもよい。
緩衝手段はピストンに配置することができる。
そして連通手段はシリンダの外部に設けることもでき
る。
連通手段は第1室から第2室への作動液体の移動を許容
する時同時に第2室から第1室への作動液体の移動を許
容するようにしてもよい。
緩衝手段はシリンダの外部に配置することもできる。
逆止弁をピストンに配置し、且つ第2の緩衝手段をシリ
ンダの外部に配置してもよい。
連通手段は緩衝手段を兼ね、上記リリーフ弁を開閉可能
とする開閉手段を有することもできる。
連通手段は、開状態において第1室から第2室への作動
液体の移動を許容し、且つ第2室から第1室への作動液
体の移動をも許容するとともに、閉状態において、第1
室と第2室とを遮断する開閉弁より成してもよい。
(実施例) 本発明実施の一例を図面により説明すると、第1図にお
いて(A)は船体、(B)は船外機、(b)は推進ユニ
ットである船外機本体、(1)はプロペラである。
上記船外機本体(b)はアッパーケーシング(b1)と
ロワーケーシング(b2)とにより構成され、そのアッ
パーケーシング(b1)が支持ブラケットであるクラン
プブラケット(2)及び自在ブラケットであるスイベル
ブラケット(3)を介して船体(A)に取付支持されて
いる。
前記両ブラケット(2)(3)を第2図及び第3図に拡
大して示す。
クランプブラケット(2)は船体(A)の船尾(a)上
端部に嵌め合ってそれを内外から挾持するように固定さ
れている。
(4)はクランプブラケット(2)の下部に前後に間隔
をおいて複数個開穿された挿着孔であり、ピン(5)が
選択的に挿着されるようになっている。
一方、スイベルブラケット(3)はその上端部がクラン
プブラケット(2)上部に回動自在に軸支され、該ブラ
ケット(2)の内側にゆるく嵌め合うと共に後縁に船外
機本体(b)のアッパーケーシング(b1)が取付固定
されている。
従って、上記スイベルブラケット(3)の軸支点を中心
にして船外機(B)が上下回動自在とされる。
(6)はスイベルブラケット(3)の下部前縁に切欠形
成された係止部であり、この係止部(6)を介してスイ
ベルブラケット(3)が上記ピン(5)に係止され、前
方即ち船体(A)側への回動を規制されるようになって
いる。
従って、前進時船外機(B)がその推力により船体
(A)側へ移動しようとしても、上記スイベルブラケッ
ト(3)がピン(5)に係止されることによりその移動
が規制される。
また、ピン(5)を他の挿着孔(4)に差し換えること
によってスイベルブラケット(3)の係止位置が変更さ
れ、それに伴って船外機(B)の取付角度が変更され
る。
(7)はスイベルブラケット(3)の上部に回動自在に
軸支された係止レバーであり、L字形に屈曲している。
この係止レバー(7)は船外機(B)の引き上げに伴っ
てスイベルブラケット(3)が上方へ回動した際下端が
クランプブラケット(2)の上縁に係合され、スイベル
ブラケット(3)を係止して船外機(B)の引き上げ状
態を保持するようにする。
(8)は前記両ブラケット(2)(3)の一方例えばス
イベルブラケット(3)に回動自在に取付支持されたシ
リンダであり、ロッド(11)及びピストン(12)が嵌挿され
るがその構造を第4図に拡大して示す。
シリンダ(8)はその内部に作動液体として油(9)が
収容されている。
ロッド(11)はシリンダ(8)に進入及び退出自在に挿入
され、その外端が上記両ブラケット(2)(3)の残る
一方即ちクランプブラケット(2)に回動自在に取付支
持されている。
ピストン(12)はロッド(11)の内端に連結されてシリンダ
(8)に摺動自在に嵌め合い、シリンダ(8)内を二つ
の室即ち第1室(8a)と第2室(8b)に区画するものであ
り、その第1室(8a)及び第2室(8b)には夫々油(9)が
収容される。
(13)(14)は前記ピストン(12)に形成された通路であり、
上記両室(8a)(8b)を連絡するようにする。
(15)(16)は前記通路(13)(14)に設けられた逆止弁であ
り、各通路(13)(14)において油(9)の一方向の流動の
みを許容するようになっている。
その一方即ち第4図において左側の逆止弁(15)は本発明
緩衝手段の構成部材でありリリーフ弁であり、第2室(8
b)の圧力が所定以上上昇した際に開弁して該室(8b)から
第1室(8a)への油(9)の流動を許容するもので、通路
(13)の途中に形成された弁座(17)とそれに対応する球状
の弁体(29)とからなっている。
(19)は支持部材(20)を介して前記弁体(18)を閉弁方向に
付勢するバネであり、このバネ(19)のバネ力よりも第2
室(8b)の圧力が上昇した際に弁体(18)が開動し、逆止弁
(15)が開弁されるようになっている。
残る一方即ち第4図において右側の逆止弁(16)は本発明
連通手段の構成部材であり、第1室(8a)から第2室(8b)
への油(9)の流動を許容するもので、前記逆止弁(15)
と同様に弁座(21)と弁体(22)とからなっている。
(23)は前記弁体(22)の閉弁状態を保持するバネであり、
そのバネ力が上記バネ(19)のそれよりも弱く設定されて
いる。
(24)は前記ピストン(12)をバイパスして第1室(8a)と第
2室(8b)を連絡するパイプ状の連通路であり、その下部
において小通路(25)を介して第2室(8b)と連通し、上部
において同じく小通路(26)を介して第1室(8a)と連通し
ている。
第5図及び第6図にて示す様に、上記連通路(24)の途中
に該連通路(24)を開閉する開閉弁が設けられるが、この
開閉弁は図示せる例では切換弁(37)が使用されている。
この切換弁(37)は第1,第2の二つの弁室(39)(40)と、
その各弁室(39)(40)に設けられ夫々弁座(41)(42)に対応
する二つの弁体(43)(44)を備えている。
前記第1の弁室(39)はシリンダ(8)内の第2室(8b)と
連通し、第2の弁室(40)はガス室(38)を構成する気体シ
リンダ(45)及びシリンダ(8)内の第1室(8a)と連通し
ている。
弁体(43)(44)は連繋部材(46)を介して連繋され、第2の
弁室(40)の弁体(44)に背部に弾装させたバネ(47)によっ
て夫々閉弁方向に付勢された状態で支持されている。
このバネ(47)のバネ力は逆止弁(15)のバネ(19)のそれと
同等又はそれ以上に設定されている。
上記したバネ(47)はそのバネ力の範囲内において第2室
(8b)から第1室(8a)への油(9)の移動を阻止すると同
時に、第2室(8b)内の圧力が所定以上に上昇した際には
その圧力によって圧縮されて第1室(8a)側へ退動し、弁
体(44)を開弁させて第2室(8b)から第1室(8a)への油
(9)の移動を許容するものである。而して、切換弁(3
7)は連通手段の開閉弁であると同時に、逆止弁(15)と同
様に、緩衝手段のリリーフ弁を兼ねている。
(48)は上記切換弁(37)の開閉手段である操作軸であり、
第1の弁室(39)に進退自在に臨んで弁体(43)(44)を押動
して開弁させるようにする。
一方、上記ガス室(38)を構成する気体シリンダ(45)は本
発明補償手段を構成するものであり、上記シリンダ
(8)とは別に設けられ、該シリンダ(45)内を摺動自在
に内嵌される区画壁(45a)によって区画し、その一方即
ちガス室(38)にチッ素ガス等の不活性ガス(10)を封入
し、他方に油(9)を収容し、その油(9)を連絡管(4
5b)を介して前記した切換弁(37)の弁室(40)に連通させ
ることにより、気体シリンダ(45)をシリンダ(8)の第
1室(8a)に対して連絡せしめてある。尚、上記した区画
壁(45a)は必ずしも設けなくともよく、区画壁(45a)を設
けない場合、油(9)と不活性ガス(10)は自然と分離す
る。
上記した様にシリンダ(8)と気体シリンダ(45)とを別
々に設けると、例えばシリンダの一端に気体シリンダを
一体に連設した場合と比較すると、クランプブラケット
(2)とスイベルブラケット(3)との間における狭い
範囲内に配置しなければならない制約を受けるシリンダ
(8)の長さを短くして小型化できる利点がある。
また、シリンダ(8)と分離した気体シリンダ(45)は例
えば両ブラケット(2)(3)と干渉しない様に、シリ
ンダ(8)の一側に沿わせる様に固定するものである。
通常走行時船外機(B)の掛止状態を保持する場合ロッ
ド(11)がシリンダ(8)内に最大限進入しピストン(12)
が上方に位置して第1室(8a)がせばめられると共に、切
換弁(37)が閉じられている。
この状態で第1室(8a)と連絡する気体シリンダ(45)内の
不活性ガスは油(9)の流入によって圧縮され、ロッド
(11)の進入に伴う容積の増大を補償している。
そして、斯る状態で後進時における推力によって船外機
(B)にそれを跳ね上げようとする力が作用すると、ロ
ッド(11)がシリンダ(8)から退出しようとして第2室
(8b)の圧力が上昇するが、この程度の圧力上昇では逆止
弁(15)は開かず又連通路(24)が閉じられているから、第
2室(8b)の油(9)が第1室(8a)へ流動することはな
い。
従って、ロッド(11)の退出が規制されて船外機(B)の
掛止状態が保持される。
これと同様にして通常の走行中に行なわれる減速時或い
は制動時においても船外機(B)が跳ね上げられること
がなく、掛止状態を保持する。
次に、浅瀬走行又は陸揚げする際に船外機(B)の掛止
状態を解除する場合は、切換弁(37)を開弁させて連通路
(24)を開く。
従って、船外機(B)を引き上げるチルトアップ操作を
行うと、ロッド(11)がシリンダ(8)から退出してピス
トン(12)が下方へ変位し、それに伴って第2室(8b)が縮
小され該室(8b)の油(9)が連通路(24)を介して第1室
(8a)へ流入する。
ロッド(11)をシリンダ(8)から退出させると、第1室
(8a)と第2室(8b)よりなるシリンダ内作動液体収容部の
合計容積がシリンダ(8)外にロッド(11)が退出した分
増加するが、この容積増加に対応する分の作動液体は気
体シリンダ(45)内に収容されていた油(9)が第1室(8
a)内に供給されることで補償される。
反対に、ロッド(11)をシリンダ(8)内に挿入させた状
態では上記シリンダ内作動液体収容部の合計容積がシリ
ンダ(8)内にロッド(11)が挿入された分減少すること
になるが、この容積減少に伴なってシリンダ(45)から流
出した作動液体が上記気体シリンダ(45)内に区画壁(45
a)を押し上げながら収容されることで補償される。
また、チルトアップ操作以前において、船外機(B)の
自重はロッド(11)を介してピストン(12)を第1室側へ押
し上げ、第1室(8a)と連通する気体シリンダ(45)内の不
活性ガス(10)を圧縮する状態にある。そして、上記の如
くチルトアップ操作によって船外機(B)が引上げる
と、圧縮状態にある不活性ガス(10)による反発力が第1
室(8a)内の圧力を高めてロッド(11)を退出させる方向へ
働き、それによって船外機(B)自体を引き上げる際の
荷重が低減され、その分チルトアップ操作を楽に行なう
ことができる。
また、チルトアップ操作が行なわれてロッド(11)がシリ
ンダ(8)から退出するとその退出容積分だけ第1室(8
a)の不活性ガス(10)が膨張し、容積の減少が補償され
る。
而して、補償手段となる気体シリンダ(45)はロッド(11)
を挿入させる方向に加わる外力を圧力エネルギーとして
蓄え、チルトアップ操作を行なう時に蓄えた圧力エネル
ギーをロッド(11)を退出させる力として利用して、チル
トアップ荷重の軽減を行なう蓄力装置としての機能をも
具備するものである。
また、チルトアップした状態で切換弁(37)を閉じて船外
機(B)を離すと、連通路(24)は閉じられているからそ
こからは油(9)は流動しないが、船外機(B)の自重
によってロッド(11)に進入方向の力が作用し第1室(8a)
の圧力が上昇する。
そして、この第1室(8a)の圧力上昇によって逆止弁(16)
が開弁し、第1室(8a)の油(9)が第2室(8b)へと流入
してロッド(11)がシリンダ(8)内へ進入する。
従って、このままでは船外機(B)が下方へ回動してし
まうので、船外機(B)の引き上げ状態を保持するには
前記の如く係止レバー(7)をクランプブラケット
(2)に係合させるようにする。
船外機(B)が障害物に衝突した場合は、その衝撃によ
って逆止弁(15)が開くことは同様であるが、切換弁(37)
におけるバネ(47)のバネ力が逆止弁(15)のバネ(19)と同
等である場合は第1室(8a)から第2室(8b)への油(9)
の移動を阻止していた弁体(44)が開く。
即ち、第2室(8b)の圧力がそれと連通路(24)を介して連
通する第1の弁室(39)に作用し、該室(39)の圧力上昇に
伴って弁体(44)が開く。
従って、第2室(8b)の油(9)がピストン(12)の通路(1
3)及び連通路(24)を介して第1室(8a)へ流入する。
また、バネ(47)のバネ力が前記バネ(19)よりも大きく設
定されている場合は、船外機(B)が逆止弁(15)を開弁
させる力よりも大きな衝撃を受けた際に、逆止弁(15)の
開弁後更に弁体(44)の開動に伴って切換弁(37)が開き、
連通路(24)からも油(9)を流動させることにより衝撃
を二段階に緩和できる。
次いで、衝撃が解除された後は逆止弁(15)が閉弁する
が、その状態で船外機(B)の自重がロッド(11)に作用
して第1室(8a)の圧力が上昇し、それに伴って逆止弁(1
6)が開弁して第1室(8a)の油(9)が第2室(8b)へと流
入する。
これにより、ロッド(11)がシリンダ(8)へ進入して船
外機(B)は第1図に示した元の状態に復帰する。
上記した様に船外機(B)が障害物に衝突したり、急発
進する際の衝撃によりピストン(12)が退出若しくは進入
方向へ移動されると、シリンダ(8)の第1室(8a)と連
通する気体シリンダ(45)内の不活性ガス(10)が弾性的に
圧縮若しくは膨張して上記した衝撃力を緩和することが
できる。
また、船外機(B)は保管場所に保管する際などに船体
(A)から脱着されるが、この時、船外機(B)が横倒
しされるなどして姿勢が大きく変化する場合がある。そ
して、切換弁(37)が開弁する状態にあると、気体シリン
ダ(45)内の不活性ガス(10)が連絡管(45b)を通過して第
2室(8b)内に流れ込もうとする。第5図及び第6図にて
示した実施例においては気体シリンダ(45)内に区画壁(4
5a)を設けてあるので不活性ガス(10)が流出することは
ない。
しかし、気体シリンダ(45)内に区画壁(45a)を設けてい
ない場合は、切換弁(37)が開弁されていると、姿勢の変
化に伴って気体シリンダ(45)内の不活性ガス(10)が連絡
管(45b)を経由して第2室(8b)内に不活性ガス(10)が侵
入することになる。
そして、第2室(8b)内に不活性ガス(10)が侵入すると、
後進の際に生じるスラスト荷重により第2室(8b)内に侵
入した不活性ガス(10)が圧縮され、その分、船外機
(B)が跳ね上がって船の後進が非常に不安定になる。
しかし、上記した切換弁(37)を閉弁させておくことによ
れば、バネ(31)のばね力の範囲内で気体シリンダ(45)と
第2室(8b)との間の油(9)2移動を抑止することがで
きる。従って、上記したように船外機(B)を船体
(A)から取り外した場合にも、気体シリンダ(45)内に
不活性ガス(10)が連絡管(45b)を経由して第2室(8b)内
に流れ込む不具合を防止することができる。
一方、上記した気体シリンダ(45)内に内嵌する区画壁(4
5a)は必ずしも設けなくとも良く、設けない場合でも上
記した衝撃緩和を発揮することができる。しかし、上記
実施例の様に区画壁(45a)を内嵌させた場合において
は、衝撃力による振動やエンジン等からの振動を受けた
としても、油(9)の中に不活性ガス(10)が混入するの
を区画壁(45a)によって完全に防止することができるの
で、前記した衝撃緩和特性を非常に安定させることがで
きる。
(発明の効果) 本発明の船外機のチルトロック装置は以上の如く構成し
たものであるから以下に記載する様な効果を奏する。
1.本発明のチルトロック装置は、第2室から第1室へ
の作動液体の移動を阻止するとともに第2室の圧力が所
定以上に上昇した時に開き第2室から第1室への作動液
体の移動を許容し、推進ユニットに水面下の障害物に当
たった場合の緩衝作用をするリリーフ弁よりなる緩衝手
段と、第1室と第2室との連通路に配置され、上記ロッ
ドに挿入方向の外力を作用させる時第1室から第2室へ
の作動液体の移動を許容するチルトダウン可能状態を取
りうるとともに、少なくとも推進ユニットが発生する後
進スラストにより上記ロッドに退出方向の外力を作用さ
せる時第2室から第1室への作動液体の移動を阻止可能
とする連通手段とを備えている。従って、通常走行時に
生じる範囲内のバックスラスト荷重を受け止めて、後進
時や急減速時における推進ユニットの跳ね上がりを確実
に防止すると共に、流木等の障害物に衝突した際におい
ては、急激に上昇した第2室内の圧力を緩衝手段のリリ
ーフ弁から第1室へ向けて退出させて推進ユニットの跳
ね上げを可能にし、その際に生じる衝撃力を緩和するこ
とができ、さらに、推進ユニットがチルトアップ状態に
ある時には、連通手段によって第1室から第2室への作
動液体の移動を行なって推進ユニットをチルトダウン状
態に復帰させることもでき、チルトロック装置に必要な
基本的機能を不具合なく具備し得るものである。
2.作動液体収容部の外部に配置され、上記連通手段を
境としてシリンダ第1室側の連通路あるいは/及び第1
室に連通され、容積変化自在に作動液体を収容し、上記
ロッドがシリンダ内に挿入する時、第1室と第2室とか
らなるシリンダ内作動液体収容部の容積が減少する分の
作動液体を収容し、上記ロッドをシリンダから退出させ
る時、上記シリンダ内作動液体収容部の容積が増加する
分の作動液体をシリンダ内作動液体収容部に供給可能と
する補償手段を備えているので、チルトアップの際にロ
ッドがシリンダ内から退出することにより生じるシリン
ダ内作動収容部の容積増加に対応する作動液体を上記補
償手段から供給し、反対に、チルトダウンの際にロッド
がシリンダ内に挿入されることによって生じるシリンダ
内作動収容部の容積減少に対応する作動液体を同補償手
段に収容することができる。よって、ロッドの挿入及び
退出に伴なって生じるシリンダ内作動液体収容部の容積
の増減を上記補償手段によって確実に補償することが可
能となる。
3.シリンダ内作動液体収容部、連通路、補償手段の配
置によれば、最初に上記した全ての部分を作動液体で満
たすように気体を抜けば、それ以降船外機がどのような
姿勢で扱われようともシリンダの第2室内に気体が侵入
することがない。
よって、作動気体が第2室に侵入することにより発生す
る後進時における船外機の跳ね上がりを防止することが
できる。
4.作動液体を収容するシリンダと、このシリンダに挿
入したロッド及び緩衝手段,連通手段,補償手段によっ
て、推進ユニットの掛止及びその解除、衝突時における
衝撃力の緩衝、及びシリンダ内作動液体収容部における
容積増減の補償を行なう様にしたので、チルトロック装
置の基本的機能と上記容積増減の補償機能とを簡素な構
成よって具備することができ、低コスト化を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置を示す側面図、第2図及び第3図は
装置の拡大側面図、第4図はシリンダの拡大断面図、第
5図,第6図は同装置の概略図である。 尚図中 (B)…船外機 (b)…船外機本体(推進ユニット) (A)…船体 (2)…クランプブラケット(支持ブラケット) (3)…スイベルブラケット(自在ブラケット) (8)…シリンダ (8a)…第1室 (8b)…第2室 (9)…油(作動液体) (10)…不活性ガス (11)…ロッド (12)…ピストン (13)…通路 (15)…逆止弁(リリーフ弁) (16)…逆止弁 (24)…連通路 (37)…切換弁(リリーフ弁)・(開閉弁) (44)…弁体 (45)…気体シリンダ(補償手段) (45a)…区画壁 (47)…バネ (48)…操作軸(開閉手段)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】船体に取りつける支持ブラケットと推進ユ
    ニットを担持して上記支持ブラケットに対して上下回動
    自在に軸支される自在ブラケットとの一方に回動自在に
    支持され作動液体を収容するシリンダと、このシリンダ
    に進入及び退出自在に挿入され前記両ブラケットの残る
    一方に回動自在に支持されるロッドと、該ロッドの内端
    に配置されシリンダに摺動自在に嵌め合って該シリンダ
    内を上記ロッドに退出方向の外力が作用した際に膨張す
    る第1室と逆に圧縮される第2室との二つの室に区画す
    るピストンと、第2室から第1室への作動液体の移動を
    阻止するとともに第2室の圧力が所定以上に上昇した時
    に開き第2室から第1室への作動液体の移動を許容し、
    推進ユニットに水面下の障害物に当たった場合の緩衝作
    用をするリリーフ弁よりなる緩衝手段と、第1室と第2
    室との連通路に配置され、上記ロッドに挿入方向の外力
    を作用させる時第1室から第2室への作動液体の移動を
    許容するチルトダウン可能状態を取りうるとともに、少
    なくとも推進ユニットが発生する後進スラストにより上
    記ロッドに退出方向の外力を作用させる時、第2室から
    第1室への作動液体の移動を阻止可能とする連通手段
    と、上記シリンダと連通路とよりなる作動液体収容部の
    外部に配置され、上記連通手段を境としてシリンダ第1
    室側の連通路あるいは/及び第1室に連通され、容積変
    化自在に作動液体を収容し、上記ロッドがシリンダ内に
    挿入する時、第1室と第2室とからなるシリンダ内作動
    液体収容部の容積が減少する分の作動液体を収容し、上
    記ロッドをシリンダから退出させる時、上記シリンダ内
    作動液体収容部の容積が増加する分の作動液体をシリン
    ダ内作動液体収容部に供給可能とする補償手段とからな
    る船外機のチルトロック装置。
  2. 【請求項2】連通手段の構成部材として、前進航行時第
    2室から第1室への作動液体の移動を阻止するととも
    に、前進航行時の衝撃により推進ユニットが跳ね上がっ
    た後、直ちにチルトダウンを可能とすべく、第1室から
    第2室への作動液体の移動を許容する逆止弁を配置した
    請求項1記載の船外機のチルトロック装置。
  3. 【請求項3】ピストンに逆止弁を配置したことを特徴と
    する請求項2記載の船外機のチルトロック装置。
  4. 【請求項4】ピストンに緩衝手段を配置したことを特徴
    とする請求項1記載の船外機のチルトロック装置。
  5. 【請求項5】シリンダの外部に連通手段を配置したこと
    を特徴とする請求項1記載の船外機のチルトロック装
    置。
  6. 【請求項6】連通手段は第1室から第2室への作動液体
    の移動を許容する時同時に第2室から第1室への作動液
    体の移動を許容するようにしたことを特徴とする請求項
    1記載の船外機のチルトロック装置。
  7. 【請求項7】シリンダの外部に緩衝手段を配置したこと
    を特徴とする請求項1記載の船外機のチルトロック装
    置。
  8. 【請求項8】シリンダの外部に第2の緩衝手段を配置し
    たことを特徴とする請求項3記載の船外機のチルトロッ
    ク装置。
  9. 【請求項9】連通手段は緩衝手段を兼ねリリーフ弁を開
    閉可能とする開閉手段を有してなる請求項1記載の船外
    機のチルトロック装置。
  10. 【請求項10】連通手段は、開状態において第1室から
    第2室への作動液体の移動を許容し、且つ第2室から第
    1室への作動液体の移動をも許容するとともに、閉状態
    において、第1室と第2室とを遮断する開閉弁よりなる
    ことを特徴とする請求項1記載の船外機のチルトロック
    装置。
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