JPH0659741A - 軌道制御装置 - Google Patents

軌道制御装置

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JPH0659741A
JPH0659741A JP21158192A JP21158192A JPH0659741A JP H0659741 A JPH0659741 A JP H0659741A JP 21158192 A JP21158192 A JP 21158192A JP 21158192 A JP21158192 A JP 21158192A JP H0659741 A JPH0659741 A JP H0659741A
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JP
Japan
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trajectory
vibration
moving
maximum allowable
signal
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JP21158192A
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Hideki Tsuji
英樹 辻
Hiroyuki Ito
博幸 伊藤
Shinji Mitsuta
慎治 光田
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】運動を伴う構造物の最適な制振軌道制御を効率
よく行う。 【構成】被制振体を移動させて位置決めを行う駆動部と
駆動パターンを計算して制御する演算部を備え、制御対
象および駆動系の動特性、それらに対応する状態量、お
よび制御対象に加える操作量により記述された状態方程
式を、駆動部の定めた許容最大速度、許容最大加速度、
移動距離および残留振動などのいくつかのパラメータを
制約条件として数理計画法を用いて解くことにより操作
量を求め、求められた操作量を制御対象に加えることに
より制御対象の運動を制御する軌道制御装置において、
状態量にさらにジャーク値を含めて状態方程式を記述す
るとともに、制約条件に駆動部の定めた許容最大ジャー
ク値を含めて最短時間で移動するための軌道を数理計画
法により求めて最適な制振軌道を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、起動、移動、搬送を繰
り返す装置に関し、特に可動部分の振動を低減し、装置
の高速での移動、位置決めを可能とする軌道制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】起動、移動、停止のサイクルを繰り返す
搬送装置、たとえば、X−Yテーブル、トランスファフ
ィーダ等においては、近年大型化、高速化が進められて
いる。このためサーボ系、構造系両者の剛性が相対的に
低下してしまい移動中の振動、停止後の残留振動が発生
するとともに、位置決め精度が低下するといった問題が
招来している。
【0003】ここに、一般的に運動を伴う系の振動を低
減するためには、系の固有振動数および減衰を増大させ
ればよいことがわかっている。そこで、サーボ系の剛性
および構造系の剛性を増加させたり、サーボ系、構造系
両者の状態フィードバックをとって減衰を付加させる等
して、相対的に剛性を増大させる手法が採られている。
【0004】しかし、これらの手法は、サーボ系の出力
増加に対して制約があることや発振が招来するなどして
実際には限界に達することが多い。そこで、以下のよう
な手法が現実には採られている。
【0005】1)カム駆動式の場合において、移動後半
のジャーク値を低減して残留振動を抑制する、トラペク
ロイド軌道に沿うよう制御するもの(Jones,J.
R.and Reeve,J.E,Cams and
Cam Mechanisms,IME,Londo
n,(1978),1075.) 2)サーボ駆動式の場合において、モータの特性を考慮
し、入力エネルギを最小化することを条件とする時変係
数フィードバックの最適レギュレータ問題として位置決
め制御を行ったもの(山田、中川、「計測自動制御論文
集」、18−1、(1982)、84)。
【0006】3)モータの消費エネルギを最小化する条
件と残留振動に対する拘束条件から決定される多項式近
似解による運動軌道を柔軟アームに適用し、さらに駆動
点速度フィードバック制御を併用したもの(小野、「機
論」、51−469、C(1985)、2233)、
(山浦、小野、「機論」、54−508、C(198
8)、2997)。
【0007】4)線形計画法を用いた最短時間制御とし
て、サーボモータの操作量の振幅や、駆動電流の制約の
もとに最短時間で位置決めが可能な最適軌道を求め、フ
ィードバック制御との併用により系の摩擦や不感帯の影
響を補正するもの(黄ほか2名、「信学技報」、NLP
85−1、(1985)、1.)、(黄ほか3名、「信
学技報」、NLP86−4、(1986)、19.)。
【0008】5)線形計画法を用いてモータの駆動力と
ステージの速度の制約のもとに、X−Yステージの残留
振動を抑制し、さらにモデル化誤差の影響を学習制御に
より補正するもの(浜田ほか6名、「機構論」、No.
870−3、(1987)、157)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記1)、
2)のように最適軌道を求め、この軌道に沿うよう指令
を与えて制振を行うものは、各種制約条件が厳しくなる
につれて最適軌道は複雑な曲線となり、最適軌道を求め
る上でのモデル化誤差、機械系のガタや摩擦、サーボ系
の非線形性などの影響を受けやすくなる。さらには、系
の特性が時間とともに変化するものに対しては十分な効
果が得られないという傾向がある。
【0010】また、上記3)、4)の手法は、制御系
を、実構造物における軌道が数理計画法などにより求め
た最適制振軌道に沿うようにするために用いているた
め、モデル化誤差等がない場合には柔軟構造物が動く軌
道は上記求められた最適なものとなり、所望の制振効果
を達成できる。しかし、モデル化誤差等がある場合に
は、動かそうとする求めた軌道は最適なものではなくな
り、所望の制振効果を達成できなくなる。
【0011】また、上記5)の手法は、学習に時間を要
するとともに、制振のために、さらにフィードバック制
御系を付加しなければならなく、高コストが招来するこ
とになっている。
【0012】本発明はこうした実状に鑑みてなされたも
のであり、振動を低減させるためにフィードバック制御
系を付加することなく、最適軌道を求め、これに応じた
指令を付与するだけでよく、しかも制御対象の機械系に
ガタや摩擦等があり、かつサーボ系にも非線形要素があ
り、このためモデル化が正確に行われていない場合であ
ったとしても、これら影響をあまり受けずに振動を低減
させることができる制御装置を提供することをその目的
としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明では、
被制振体を移動させて位置決めを行う駆動部と駆動パタ
ーンを計算して制御する演算部を備え、制御対象および
駆動系の動特性、それらに対応する状態量、および制御
対象に加える操作量により記述された状態方程式を、駆
動部の定めた許容最大速度、許容最大加速度、移動距離
および残留振動などのいくつかのパラメータを制約条件
として数理計画法を用いて解くことにより操作量を求
め、求められた操作量を制御対象に加えることにより制
御対象の運動を制御する軌道制御装置において、状態量
にさらにジャーク値を含めて状態方程式を記述するとと
もに、制約条件に駆動部の定めた許容最大ジャーク値を
含めて制振最適軌道を数理計画法により求めて被制振体
を移動させる。
【0014】
【作用】かかる構成によれば、ジャーク値を考慮したこ
とにより得られた軌道は加速度の変化が小さいため比較
的滑らかな曲線となり、ガタや摩擦などの非線形性やそ
れに伴う高周波振動の励起などの影響を低減する効果を
もたらす。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る制御装置
の実施例について説明する。
【0016】図1は、実施例の装置構成をブロック図で
示しており、この実験装置はワークが搬送される際に発
生する振動を制御する。
【0017】同図に示すように、鋼板1bの先端には、
付加マス1aが配設されており、これら付加マス1aと
鋼板1bとからなる柔軟構造物1は1次振動モードが支
配的となっている。鋼板1bの他方の端は、テーブル2
に固定されており、テーブル2は油圧サーボアクチュエ
ータ(油圧シリンダ)3によってX軸方向に移動され
る。なお、テーブル2の車輪は図示せぬレール上にのっ
ており、テーブル2はレール上において起動、移動、停
止の運動を繰り返し行う。
【0018】以上のように制御対象が構成されている。
【0019】レーザ変位計4、5は、かかる制御対象の
状態量を検出するが、検出結果は実験内容を検討するた
めに使用され、制御には使用されない。コントロールユ
ニット6は、後述する演算を行い制御対象に操作量を出
力する。
【0020】コントロールユニット6の軌道信号作成部
7では、後述するようにして油圧アクチュエータ3を駆
動するための駆動信号uが演算され、これを軌道信号変
換部8に出力する。軌道信号変換部8では所要の工学単
位の変換等の処理がなされて、操作量uをD/Aコンバ
ータ9に加える。このD/Aコンバータ9から出力され
た操作量uはアンプ10によって所要に増幅され、アク
チュエータ駆動信号として油圧アクチュエータ3に加え
られる。この結果、油圧アクチュエータ3のストローク
量は、加えられたアクチュエータ駆動信号に応じて制御
され、同駆動信号に応じてテーブル2が移動されること
になる。
【0021】上記コントロールユニット6の軌道信号作
成部7で行われる演算内容について以下、図4に示す等
価モデルを参照しつつ説明する。
【0022】図4に示すように、柔軟構造物1は質量m
1 、ばね定数k1 、減衰係数c1 の1自由度の質量−ば
ね−粘性減衰系と等価であり、またテーブル2と油圧ア
クチュエータ3は質量m2 、ばね定数k2 、減衰係数c
2 の2次遅れ要素としての質量−ばね−粘性減衰系と等
価であり、また油圧アクチュエータ3の信号入力系は質
量m3 、ばね定数k3 、減衰係数c3 の質量−ばね−粘
性減衰系と等価であり、図1に示す装置はこれらの結合
として表される。図4においてfは操作量uに応じて油
圧アクチュエータ3で発生する力であり、これは質量m
3 のマスに作用する力で表される。
【0023】ところで、振動は、運動の起動時と停止時
および移動中の速度が最大のとき、すなわち加速域から
減速域に変化するときに励起されやすい。このような状
態のときには、一般にジャーク値(加速度の1階微分
値)も高い値を示していることが多い。そこで、テーブ
ル2とアクチュエータで構成される駆動系の速度、加速
度に加えてジャーク値を、また柔軟構造物1のテーブル
2に対する相対変位を、それぞれ制約の対象とし、これ
ら対象を所定の制約条件のもとで停止時の残留振動を最
小にすることを考える。
【0024】いま、x1 、x1 ・、x1 ・・、x1 ・・
・はそれぞれ柔軟構造物1の変位、速度、加速度、ジャ
ーク値を表すものとし、x2 、x2 ・、x2 ・・、x2
・・・はそれぞれテーブル2とアクチュエータで構成さ
れる駆動系の変位、速度、加速度、ジャーク値を表すも
のとする。同様にx3 、x3 ・、x3 ・・、x3 ・・・
はそれぞれ上記信号入力系の変位、速度、加速度、ジャ
ーク値を表すことにする。
【0025】そこで、図4の等価モデルにつき運動方程
式を立てると以下のようになる。
【0026】 m1 x1 ・・+c1 (x1 ・−x2 ・)+k1 (x1 −x2 )=0 …(1)´ m2 x2 ・・+c1 (x2 ・−x1 ・)+c2 (x2 ・−x3 ・) +k1 (x2 −x1 )+k2 (x2 −x3 )=0 …(2)´ m3 x3 ・・+c2 (x2 ・−x3 ・)+c3 x3 ・+k2 (x2 −x3 ) +k3 x3 =f …(3)´ つぎに、ジャーク値を得るために、上記運動方程式を1
階微分してu=f・とすると(f・はfの1階時間微分
を表す)、以下のようになる。
【0027】 x1 ・・・=(-c1/m1)x1 ・・+( c1/m1)x2 ・・−( k1/m1)x1 ・ +( k1/m1)x2 ・=0 …(1) x2 ・・・=( c1/m2)x1 ・・−((c1+c2)/ m2)x2 ・・ +( c2/m2)x3 ・・+( k1/m2)x1 ・ −((k1+k2)/ m2)x2 ・+( k2/m2)x3 ・=0 …(2) x3 ・・・=( c2/m2)x2 ・・−((c2+c3)/ m3)x3 ・・ +( k2/m3)x2 ・−((k2+k3)/ m3)x3 ・+u/ m3 …(3 ) ここで、状態量Xを X(t)=[x1 ・・ x2 ・・ x3 ・・ x1 ・ x2 ・ x3 ・ x1 x2 x3 ]T …(4) とすると、上記(1)、(2)、(3)式は、 X・(t)=AX(t)+bu(t) …(5) という具合に、状態量X(t)と操作量u(t)によっ
て記述された状態方程式で表すことができる。
【0028】ここで、 b=[0 0 1/ m3 0 0 0 0 0 0]T …(7) である。
【0029】いま上記(5)式の状態方程式を連続時間
系からサンプリング時間Δtの離散時間系に変換する
と、時刻(k+1)Δtにおける状態は、 X(k+1)=PX(k)+qu(k) …(8) となり、その解として次式が得られる。
【0030】 X(k)=P<k >X(0)+ΣP<k-1-i >qu(k) …(9) ただし「P<n>」はPのn乗を表すものとする。ま
た、Σはi=0からk−1までである。
【0031】ここで、 P=e<A Δt > …(10) q=(e<A Δt >−I)A-1b …(11) となる。ただし「e<n>」はeのn乗を表すものとす
る。
【0032】つぎに制約条件を規定する出力方程式を求
める。制約の対象を、柔軟構造物1の駆動系に対する相
対変位x1 −x2 、駆動系の速度x2 ・、加速度x2 ・
・、ジャーク値x2 ・・・とし、これらを表す状態量y
(k)を導入すると、上記(9)式は、 y(k)=[x1 −x2 x2 ・ x2 ・・ x2 ・・・]T =CX(k) =CP<k >X(0)+ΣCP<k-1-i >qu(k) (ただし、Σはi=0からk−1までである)…(12) となる。ここで、 である。そこで駆動系の移動中の制約条件を「最大許容
値R」とすると、状態量y(k)に関して、 −R≦y(k)≦R …(14) となる。ただし、制約条件の最大許容値が正側と負側で
異なる場合は、RとR´を異なる値として、−R´≦y
(k)≦Rとしてもよい。この(14)式に上記(1
2)式を代入すると、操作量u(k)に関して次式を得
る。
【0033】 −R−CP<k >X(0)≦ΣCP<k-1-i >qu(k) ≦RーCP<k >X(0) (ただし、Σはi=0からk−1までである) …(15) なお、テーブル2の移動中におけるkの値は0からNま
での範囲である。
【0034】また、テーブル2の移動開始時の状態量X
の初期条件、 X(0)=[0 0 0 0 0 0 0 0 0]T …(16) と、距離dを時間Te をもって移動し停止したとき(T
e =N×Δt)に残留振動が零になる終端条件、 X(N)=[0 0 0 0 0 0 d d d]T …(17) と、上記(9)式から、操作量u(k)に関して次式を
得る。
【0035】 X(N)−P<N >X(0)≦ΣP<k-1-i >qu(k) ≦X(N)−P<N >X(0) (ただし、Σはi=0からk−1までである) …(18) こうして(15)、(18)式に示される、移動中およ
び停止時の制約条件に基づく線形不等式が得られたなら
ば、これら不等式の解として操作量uを求めることがで
きる。
【0036】そこで、まず、移動時間を固定(N固定)
にして残留振動レベルが最小となる解uを求める処理手
順について図2に示すフローチャートを参照して説明す
る。まず、最初に終端条件X(N)を上記(17)式に
示す値に初期設定する(ステップ101)。つぎに上記
(15)式に示す移動中の制約条件(ステップ10
2)、上記(18)式に示す停止時の制約条件(ステッ
プ103)を満足する解u(k)が存在するか否かを線
形計画法、たとえばシンプレックス法により探索する
(ステップ104)。この結果、解u(k)が存在する
場合には(ステップ105の判断YES)、(15)、
(18)式を満足する操作量u(k)、つまり残留振動
レベルが最小となる軌道指令信号を起動信号変換部8に
出力する(ステップ107)。
【0037】一方、ステップ105において(15)、
(18)式をともに満足する解u(k)が存在しないと
判断されたならば、つぎに終端条件X(N)を緩和して
再設定する。これは現在のx1 、x1 ・、x1 ・・をそ
れぞれ微小量ずつ逐次増分することによって行われる
(ステップ106)。こうして再度ステップ102〜1
06の処理が繰り返し実行され、やがて(15)、(1
8)式を満足する操作量u(k)が得られたならば、こ
れを残留振動レベルが最小となる軌道指令信号として軌
道信号変換部8に出力する(ステップ107)。
【0038】こうして軌道信号変換部8、D/Aコンバ
ータ9、アンプ10を介して、残留振動レベルを最小に
すべく得られた操作量uが油圧アクチュエータ3に加え
られ、テーブル2は加えられた操作量に応じて所定距離
dだけ移動し停止する。この結果、移動中は柔軟構造物
1、テーブル2等が制約条件Rを満たしつつ振動レベル
等が所定範囲内に収まって移動するとともに所定距離d
だけ移動して停止したときには残留振動レベルが最小の
ものとなる。
【0039】以上の処理は移動時間固定と考えたが、今
度は残留振動レベルを固定として移動時間を最短にする
解uを求める処理手順について図3に示すフローチャー
トを参照して説明する。
【0040】まず、最初にNを1に初期設定する(ステ
ップ201)。つぎに上記(15)式に示す移動中の制
約条件(ステップ202)、上記(18)式に示す停止
時の制約条件(ステップ203)を満足する解u(k)
が存在するか否かを線形計画法、たとえばシンプレック
ス法により探索する(ステップ204)。この結果、解
u(k)が存在する場合には(ステップ205の判断Y
ES)、(15)、(18)式を満足する操作量u
(k)、つまりN=1で移動時間Te が最短となる軌道
指令信号を軌道信号変換部8に出力する(ステップ20
7)。
【0041】一方、ステップ205において(15)、
(18)式をともに満足する解u(k)が存在しないと
判断されたならば、つぎにNを+1インクリメントする
ことにより最短時間の条件を緩和する(ステップ20
6)。こうして再度ステップ202〜206の処理が繰
り返し実行され、やがて(15)、(18)式を満足す
る操作量u(k)が得られたならば、これを移動時間T
e が最短となる軌道指令信号として軌道信号変換部8に
出力する(ステップ207)。
【0042】こうして軌道信号変換部8、D/Aコンバ
ータ9、アンプ10を介して、移動時間Te を最小にす
べく得られた操作量uが油圧アクチュエータ3に加えら
れ、テーブル2は加えられた操作量に応じて所定距離d
を最短時間で移動し停止する。この結果、移動中は柔軟
構造物1、テーブル2等が制約条件Rを満たしつつ振動
レベル等が所定範囲内に収まって移動するとともに所定
距離dを最短時間で移動したときには残留振動レベルが
所定レベル内に収まることになる。
【0043】図5は、実施例の効果を説明するグラフで
ある。同図(a)はジャーク値を制約の対象としない従
来制御による実験結果を示し、同図(b)はジャーク値
を制約の対象とした実施例の制御による実験結果を示し
ている。
【0044】図から明かなように、実施例では従来のも
のに較べて残留振動が十分に抑制されているのがわか
る。しかも実験装置にはガタや摩擦等の非線形要素が存
在しており、モデル化が正確に行われていないと考えら
れる。このような場合では残留振動が抑制されており、
ロバスト性にも優れているのがわかる。
【0045】なお、実施例では、移動中における相対変
位x1 ーx2 、つまり移動中の振動レベルを制約してい
るが、場合によってはこれを省略するような実施も可能
である。ただ、移動中の振動レベルを制約した場合に
は、系の固有振動数の変化に対してロバスト性があるこ
とが実験結果よりわかっている。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、制
御対象の機械系にガタや摩擦等があり、かつサーボ系に
も非線形要素があり、このためモデル化が正確に行われ
ていない場合であったとしても、これら影響にかかわり
なく振動の制御が効果的に行われ、振動を十分に低減す
ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る制御装置の実施例装置の構
成を示すブロック図で、振動を制御する装置の構成を示
す図である。
【図2】図2は図1に示すコントロールユニットで行わ
れる、振動レベルを最小にする処理の手順を示すフロー
チャートである。
【図3】図3は図1に示すコントロールユニットで行わ
れる、移動時間を最小にする処理の手順を示すフローチ
ャートである。
【図4】図4は図1に示す装置の等価モデルを3自由度
系で示す図である。
【図5】図5は実施例の効果を説明するために、従来の
制御の実験結果と実施例の実験結果とを比較して示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 柔軟構造物 2 テーブル 3 油圧サーボアクチュエータ 6 コントロールユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 19/407 K 9064−3H G05D 19/02 D 8914−3H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被制振体を移動させて位置決めを行
    う駆動部と駆動パターンを計算して制御する演算部を備
    え、制御対象および駆動系の動特性、それらに対応する
    状態量、および制御対象に加える操作量により記述され
    た状態方程式を、駆動部の定めた許容最大速度、許容最
    大加速度、移動距離および残留振動などのいくつかのパ
    ラメータを制約条件として数理計画法を用いて解くこと
    により操作量を求め、求められた操作量を制御対象に加
    えることにより制御対象の運動を制御する軌道制御装置
    において、 状態量にさらにジャーク値を含めて状態方程式を記述す
    るとともに、制約条件に駆動部の定めた許容最大ジャー
    ク値を含めて最短時間で移動するための軌道を数理計画
    法により求めることを特徴とする軌道制御装置。
  2. 【請求項2】 移動時間を定めて、残留振動の制約
    条件を緩和していくことにより最小残留振動の軌道を数
    理計画法で求めることを特徴とする請求項1記載の軌道
    制御装置。
  3. 【請求項3】 制約条件に移動中の被制振体の振
    動レベルを制約条件に入れて最短時間で移動するための
    軌道あるいは任意の時間で最小振動で移動するための軌
    道を数理計画法により求めることを特徴とする請求項1
    記載の軌道制御装置。
  4. 【請求項4】 前記最短振動軌道、最小振動軌道
    を求めるための制約条件に最大許容制御力、最大許容制
    御パワーを含めることを特徴とする請求項3記載の軌道
    制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009277181A (ja) * 2008-05-19 2009-11-26 Mitsubishi Electric Corp 運動指令生成装置
JP2015216326A (ja) * 2014-05-13 2015-12-03 キヤノン株式会社 露光装置及びその制御方法、並びにデバイスの製造方法

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