JPH065951U - 乳半色板 - Google Patents

乳半色板

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Publication number
JPH065951U
JPH065951U JP5218492U JP5218492U JPH065951U JP H065951 U JPH065951 U JP H065951U JP 5218492 U JP5218492 U JP 5218492U JP 5218492 U JP5218492 U JP 5218492U JP H065951 U JPH065951 U JP H065951U
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JP
Japan
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light
inorganic powder
synthetic resin
dispersion layer
powder dispersion
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Pending
Application number
JP5218492U
Other languages
English (en)
Inventor
泰三 宇野
民幸 和気
克盛 兵頭
公申 矢野
守宏 世古
明 松井
Original Assignee
タキロン株式会社
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Publication date
Application filed by タキロン株式会社 filed Critical タキロン株式会社
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Publication of JPH065951U publication Critical patent/JPH065951U/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 物性劣化がなく、しかも光の透過量や透視性
を簡単に調節でき、材質や厚みの変更も自在であって、
種々のタイプのものを容易に小ロット生産することがで
きる乳半色板を提供する。 【構成】 透光性合成樹脂基板1の表面に、遮光性無機
粉末分散層2と透光性合成樹脂フィルム3を熱融着によ
り積層一体化した構成とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ある程度の遮光性が要求されるサンルーム、テラス、天窓、カーポ ート、アーケード等の用途に適した乳半色板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、上記の用途には、酸化チタン等の無機粉末を全体に分散させた乳半 色のポリ塩化ビニル板、アクリル板、ポリカーボネート板等のプラスチック板が 多用されている。
【0003】 これらプラスチック板は、分散した無機粉末によって光を散乱させながら透過 させるため、直射日光を遮ることができ、輻射熱による温度上昇を抑制できるも のであるが、その反面、次のような問題があった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
即ち、上記のプラスチック板に無機粉末を全体に分散させると、ポリマーの劣 化が促進されて強度その他の物性が低下するという問題がある。また、太陽光の 反射率を上げる場合には、粉末の添加量を多く用いなければならず、光の透過率 が悪く透視できないという問題があった。しかも、無機粉末の配合量を変えなけ れば光の透過量を増減調節できないので、光の透過量が種々異なるプラスチック 板を少ロットづつ生産するには極めて不利という問題があった。更にプラスチッ ク板に均一に無機粉末を分散する方法では、模様をつけたり光量を調節すること が困難であった。
【0005】 本考案は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、物性劣 化がなく、しかも光の透過量や透視性の調節さらに模様の付与も容易な乳半色板 を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本考案の乳半色板は、透光性合成樹脂基板の表面に 遮光性無機粉末分散層と透光性合成樹脂フィルムを単に粘着剤で貼合わせたもの ではなく、熱融着により積層一体化したことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】
本考案の乳半色板によれば、光の一部が遮光性無機粉末分散層の表面で反射さ れ、その残りの光が該粉末層を透過するときに散乱されるので、従来の無機粉末 を分散させたプラスチック板と同じような乳半色を呈するが、本考案の乳半色板 は透光性合成樹脂基板中に遮光性無機粉末を含まないので物性劣化を生じること がない。
【0008】 しかも、遮光性無機粉末分散層の粉末量を変えるばかりでなく、厚さを増して 単位面積当たりの無機粉末量を多くすればするほど、光の透過量が減少し、透視 性が低下するので、この無機粉末層の厚さを変えるだけでも簡単に光の透過量や 透視性を調節することができ、また、合成樹脂基板を種々の厚みや材質のものに 変更することも自在である。従って、光の透過量、透視性、材質、厚さ等が異な る各種タイプの乳半色板を容易に小ロットづつ生産することができる。
【0009】 また、遮光性無機粉末層は透光性合成樹脂フィルムによって被覆保護されるた め、この無機粉末層が損傷したり剥脱したりすることもない。
【0010】
【実施例】
以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。
【0011】 図1は本考案乳半色板の一実施例を示す断面図であって、図示のように、この 乳半色板は透光性合成樹脂基板1の表面に遮光性無機粉末分散層2と透光性合成 樹脂フィルム3を熱融着により積層一体化した三層構造をしている。
【0012】 透光性合成樹脂基板1はポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、 アクリル系樹脂、その他の透明な熱可塑性合成樹脂より成る板で、種々の厚さを 有するものが使用される。この合成樹脂基板1は、透光性を損なわない程度に顔 料や染料を配合して淡く着色してもよいし、また、ポリカーボネート板のように 耐候性に劣る場合は紫外線吸収剤を含有させてもよい。
【0013】 遮光性無機粉末分散層2は、バインダー樹脂中に遮光性無機粉末を比較的高密 度で分散させた薄い層であり、バインダー樹脂としては、アクリル系、ウレタン 系、塩化ビニル系、エポキシ系など種々の樹脂が単独或は混合して使用される。 このバインダー樹脂は透光性合成樹脂基板1や透光性合成樹脂フィルム3との接 着性に優れたものを選択使用することが望ましく、例えば、合成樹脂基板1がポ リカーボネート板で合成樹脂フィルム3がアクリル樹脂フィルムである場合には 、アクリル系樹脂や塩化ビニル共重合樹脂が好適である。また、遮光性無機粉末 としては、酸化チタン、酸化マグネシウム、亜鉛華、炭酸カルシウム、二酸化珪 素などの白色顔料や、アルミニウム粉などの金属粉末が使用され、中でも光反射 性に優れた酸化チタン粉末は好適である。
【0014】 この無機粉末分散層2は、その表面に存在する無機粉末で光の一部を反射して 光の透過量を減少させ、透過する光を層内の無機粉末で散乱させるものであるか ら、その厚みを増して単位面積当たりの無機粉末量を多くすればするほど、光の 透過量が少なくなり、透過光の散乱が強くなって透視性も低下する。従って、こ の無機粉末分散層2の粉末分散密度あるいは厚さを変えて単位面積当たりの無機 粉末量を増減すれば、光の透過量や透視性を容易にコントロールすることができ る。但し、無機粉末分散層2が厚過ぎると透視が不可能になり、逆に薄過ぎると きは光の透過量の減少が少なく、遮光性が極端に低下するという不都合を生じる ので、無機粉末分散層2の厚さは0.2〜5μm、好ましくは0.5〜2μmの 範囲内で適宜調節するのが良い。無機粉末分散層2として上記厚さ範囲の酸化チ タン粉末層を形成した場合、1m2 当たりの酸化チタン粉末量は約0.5〜13 .5g、好ましくは約1.4〜5.5gの範囲となる。
【0015】 この遮光性無機粉末分散層2は均一な面状に形成させるほか、例えば図2に示 すような細かい格子状、或は図3に示すような細かい梨地状、或は図4に示すよ うな細かい縞状など、種々パターン化して形成することができる。このようにパ ターン化すると、無機粉末分散層2の厚さだけでなく面積をコントロールするこ とによって、太陽光の波長分布を変えることなく可視光領域の光透過量を有効に 調節することが可能となり、また、透過光線のうち平行光線の占める割合が大き くなるので透視性を向上させることもできる。そして、無機粉末分散層2のパタ ーンを大きくすれば、乳半色の柄模様を有する板を得ることもできる。
【0016】 透光性合成樹脂フィルム3は、無機粉末分散層2が傷付いたり剥脱することの ないように被覆保護するもので、厚さが25〜75μm、好ましくは50μm前 後の透明な各種の熱可塑性合成樹脂フィルムが使用され、特に、耐候性に優れた アクリル系樹脂フィルムが好適に使用される。
【0017】 以上のような三層構造の乳半色板は、例えば次の方法で製造される。
【0018】 まず、遮光性無機粉末とバインダー樹脂を溶剤(トルエン、キシレン、酢酸エ チル等)に配合して塗料を調製する。そして、この塗料を透光性合成樹脂フィル ム3の片面全体に塗布するか、又は図2〜図4に示すような格子状、梨地状、縞 状のパターンを刻印したロールを用いて印刷し、溶剤を乾燥除去して遮光性無機 粉末分散層2を形成する。その場合、塗料を一層塗りするか、多層塗りするかに よって、無機粉末分散層2の厚さや模様を調節することができる。次いで、透光 性合成樹脂基板1の上に、上記の合成樹脂フィルム3を無機粉末分散層2を下側 にして積層し、例えばホットプレス機等で熱圧着一体化して乳半色板を得る。
【0019】 得られた乳半色板は、光の一部を無機粉末分散層2の表面で反射し、透過する 光を該粉末分散層2内部の無機粉末で散乱させるため、従来の酸化チタン粉末を 混練分散させたポリカーボネート板、ポリ塩化ビニル板、アクリル板と同じよう な乳半色を呈するが、この乳半色板は合成樹脂基板1中に遮光性無機粉末を含ま ないので物性劣化を生じることがない。しかも無機粉末分散層2の粉末分散密度 あるいは厚さを変えるだけで前述のように簡単に光の透過量や透視性を調節する ことができ、特に無機粉末分散層2をパターン化して形成する場合は、厚さと面 積をコントロールすることにより、透視性を極端に低下させることなく可視光領 域の光を有効に減少させて遮光性や熱遮蔽性を向上させることができる。このよ うに本考案の乳半色板は光の透過量や透視性の調節が簡単であり、合成樹脂基板 1を種々の厚みや材質のものに変更することも自在であるから、前記の製造方法 に従って、光の透過量、透視性、材質、厚さ等が異なる各種タイプの乳半色板を 容易に小ロットづつ製造することができる。
【0020】 尚、熱遮蔽性を更に向上させたい場合は、図5に示す実施例のように赤外線吸 収フィルム4を透光性合成樹脂基板1と遮光性無機粉末結合層2の間に設けるか 、或は、図6に示す実施例のように赤外線吸収フィルム4を透光性合成樹脂基板 1の裏面に積層すればよい。
【0021】 下記の表1は、本考案乳半色板の試験片1〜3と厚さ2.5mmのポリカーボ ネート板について、全光線透過率、平行光線透過率、照度、遮光率をそれぞれ示 したものである。この試験片1は、厚さ0.5μmの酸化チタン粉末分散層を片 面に形成した厚さ50μmのアクリル樹脂フィルムを、厚さ2.5mmの無色透 明のポリカーボネート板に貼り合わせて作製したものであり、また、試験片2〜 3は、酸化チタン粉末分散層の厚さをそれぞれ1.0μm、2.0μmに変更し て同様に作製したものである。尚、照度は照度計((株)竹村電機製作所のDM −28型)で測定した値であり、遮光率(%)は次式1から求めた値である。
【0022】
【数1】
【0023】
【表1】
【0024】 この表1を見ると、本考案の乳半色板は、試験片1のように酸化チタン粉末分 散層が0.5μmと薄いものでも全光線透過率が約71%(遮光率:約71%) と低く、良好な遮光性を発揮することが判る。そして、酸化チタン粉末分散層が 2μmの試験片3では全光線透過率が47%(遮光率:95.3%)となり、優 れた遮光性を発揮することが判る。しかも、この試験片3は平行光線透過率が3 %で透視可能であり、最も薄い酸化チタン粉末分散層を形成した試験片1では、 平行光線透過率が32.9%で優れた透視性を有することが判る。
【0025】 図7,図8,図9はそれぞれ上記の試験片1,2,3の透視性を確認するため の図面代用写真である。この図7,図8は遠景の景色を試験片1および試験片2 を通して写したものであり、また図9は近景の蛍光灯を試験片3を通して写した ものである。この図7の写真を見れば、試験片1は優れた透視性を有し、背後の 物体を比較的明瞭に透視できることが判る。また、図8の写真を見れば、試験片 2は比較的良好な透視性を有し、あまりぼやけないで背後の物体を透視できるこ とが判る。更に、図9の写真を見れば、試験片3は限定された透視性を有し、不 明瞭ではあるが背後の物体が明るい場合に限り判別することができる。
【0026】 また、図10は前記試験片1,2,3と厚さ2.5mmのポリカーボネート板 の各波長光線に対する透過率を示すグラフである。これを見れば、試験片1,2 ,3は可視光領域の光の透過量を大幅に減少させることが判る。
【0027】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案の乳半色板は、透光性合成樹脂基板の 表面に遮光性無機粉末分散層と透光性合成樹脂フィルムを熱融着により積層一体 化した構成であるため、従来の無機粉末分散タイプの合成樹脂板に見られるよう な物性劣化を生じることがなく、しかも無機粉末分散層の厚み等を変えるだけで 簡単に光の透過量や透視性を調節することができ、また合成樹脂基板を種々の厚 みや材質のものに変更することも自在であるから、光の透過量、透視性、材質、 厚さ等が異なる各種タイプの乳半色板を製造することが容易で、小ロットの生産 に極めて有利なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の乳半色板の一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】細かい格子状に形成した遮光性無機粉末層を示
す平面図である。
【図3】細かい梨地状に形成した遮光性無機粉末層を示
す平面図である。
【図4】細かい縞状に形成した遮光性無機粉末層を示す
平面図である。
【図5】本考案の乳半色板の他の実施例を示す断面図で
ある。
【図6】本考案の乳半色板の更に他の実施例を示す断面
図である。
【図7】本考案乳半色板の試験片1の透視性を確認する
ための図面代用写真である。
【図8】本考案乳半色板の試験片2の透視性を確認する
ための図面代用写真である。
【図9】本考案乳半色板の試験片3の透視性を確認する
ための図面代用写真である。
【図10】本考案乳半色板の試験片1,2,3と厚さ
2.5mmのポリカーボネート板の各波長光線に対する
透過率を示すグラフである。
【符号の説明】
1 透光性合成樹脂基板 2 遮光性無機粉末分散層 3 透光性合成樹脂フィルム 4 赤外線吸収フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 矢野 公申 大阪市中央区安土町2丁目3番13号 タキ ロン株式会社内 (72)考案者 世古 守宏 大阪市中央区安土町2丁目3番13号 タキ ロン株式会社内 (72)考案者 松井 明 大阪市中央区安土町2丁目3番13号 タキ ロン株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性合成樹脂基板の表面に、遮光性無機
    粉末分散層と透光性合成樹脂フィルムを熱融着により積
    層一体化して成る乳半色板。
JP5218492U 1992-06-30 1992-06-30 乳半色板 Pending JPH065951U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5218492U JPH065951U (ja) 1992-06-30 1992-06-30 乳半色板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5218492U JPH065951U (ja) 1992-06-30 1992-06-30 乳半色板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH065951U true JPH065951U (ja) 1994-01-25

Family

ID=12907721

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5218492U Pending JPH065951U (ja) 1992-06-30 1992-06-30 乳半色板

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Country Link
JP (1) JPH065951U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008002087A (ja) * 2006-06-20 2008-01-10 Kawashima Selkon Textiles Co Ltd 一方向透視眩惑シート

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19980929