JPH0658041U - 携帯用パテ供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 パテ供給用チューブ１に連結する押出口２を
有するパテ供給シリンダー部３と、このパテ供給シリン
ダー部３内をスライドして押出口２よりパテ４を押出す
ピストン部５と、ピストン部５を押圧する弾性圧付加部
６とを備え、携帯用係止具８を装着する。弾性圧付加部
６は、圧縮エアータンク６１とこの圧縮エアータンクか
ら供給される圧縮エアーの保持空間６２とからなるもの
等によって構成する。 【効果】 携帯可能で、小型、軽量な、作業性に極めて
優れたパテ供給装置が実現される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は携帯用パテ供給装置に関するものである。さらに詳しくは、この考 案は、パテ塗布作業において携帯でき、パテ供給が片手操作可能で、作業性に優 れた軽量、小型の新しいパテ供給装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術とその課題】

従来より、建物の室内に天井パネル、壁パネル等を取付け、その表面にクロス 貼着するような場合には、パネル接続部の目地や、さらには釘頭等にパテを塗布 し、平坦な仕上げ作業を可能とするようにしている。 通常、このパテ塗布においては、手持ち操作用のガンタイプの塗布機を使用す るか、あるいはパテベラを使用した手作業での塗布がなされてきている。

【０００３】 しかしながら、前者のガンタイプの塗布機は、Ｖ目地には比較的有効であるも のの、パネル、ボード等の取付用の釘頭へのパテ処理には不向きであり、また、 施工場所によってはその有効性にはかなりの制約があった。 そこで、より一般的には、パテベラを使用した塗布が能率が良いとされている 。

【０００４】 しかしながら、このパテベラ使用による塗布については、パテを載せたパテ板 を片手に持ち、他方の手に持ったパテベラでパテ板上のパテを小量づつ取って塗 り付け、パテベラの先端部でこれを平坦にならす作業が行われているため、パテ 板の上に載くパテの量にはおのずと制限があり、パテが尽きる都度、作業者は足 場から降りる等して、床面に置かれているパテを補給しなければならない。

【０００５】 このため、パテの塗布に付随するパテの補給作業は煩わしく、面倒なもので、 作業効率の向上を大きく制約する要因となっていた。 このような問題を解決するものとして、床面に置いたモータ駆動ポンプによっ て、パテタンクからパテ板にチューブを介してパテを供給する方式が提案されて もいる。

【０００６】 確かにこのポンプ圧送によるパテ供給方式の場合には、上記のような面倒なパ テ補給作業は必要のないものの、逆に、ポンプ圧送タンク部が非常に大型化し、 重いものとなり、その搬送、設置が面倒で、スペースの制約も生じることになる 。さらにこの方式の場合には、床置タンクからパテ板までのチューブは長い距離 となり、チューブが長くなると、パテは高粘性であるために圧送する駆動源もよ り大型化せざるを得ないという悪循環が生じていた。

【０００７】 この考案は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであって、従来のパテ供 給の欠点を解消し、パテ塗布作業において携帯でき、パテ供給が片手操作可能で 、作業性に優れた軽量、小型の新しいパテ供給装置を提供することを目的として いる。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この考案は、パテ供給用チューブに連結する押出口を有するパテ供給シリンダ ー部と、このシリンダー部内をスライドして押出口よりパテを押出すピストン部 と、ピストン部を押圧する弾性圧付加部とを備え、携帯用係止具を装着してなる ことを特徴とする携帯用パテ供給装置を提供する。

【０００９】 そして、この考案においては、上記の弾性圧付加部が圧縮エアータンクとこの 圧縮エアータンクから供給される圧縮エアーの保持空間とからなるものとするこ とや、弾性圧付加部が弾性体とその圧縮手段とからなるものとすること、さらに は、パテ供給用チューブをパテ板の供給口に連結することを好ましい態様の一つ としてもいる。

【００１０】

【作用】

この考案のパテ供給装置においては、上記の通りのシリンダー部とピストン部 、そして弾性圧付加部とを有し、かつ携帯用係止具を装着した携帯用パテ供給装 置としているため、片手操作でパテ板、さらにはガンタイプのパテ塗布機類似の 塗布部にパテを随時供給することができ、短いチューブでのパテ供給が可能であ るため、軽量、小型化でき、携帯用として優れた作業性を保証する。

【００１１】 以下、実施例を示し、さらに詳しくこの考案のパテ供給装置について説明する 。

【００１２】

【実施例】

添付した図面の図１は、この考案のパテ供給装置の一例を示した一部切欠側面 図である。 たとえばこの図１に例示したように、この考案のパテ供給装置は、パテ供給用 チューブ（１）に連結する押出口（２）を有するパテ供給シリンダー部（３）と 、このシリンダー部（３）内をスライドして押出口（２）よりパテ（４）を押出 すピストン部（５）と、このピストン部（５）を押圧する弾性圧付加部（６）と を備え、所望のフレーム（７）に装置するとともに、このフレーム（７）には、 ベルト、バンド等の作業者の身体に係止するための携帯用係止具（８）を装着し ている。

【００１３】 そしてこの例においては、弾性圧付加部（６）は、圧縮エアータンク（６１） と、この圧縮エアータンク（６１）から供給される圧縮エアーの保持空間（６２ ）、さらには、圧縮エアー供給のＯＮ−ＯＦＦを行うための操作コック（６３） 、これらを連結するチューブ（６４）とによって構成されている。圧縮エアータ ンク（６１）には、その充填のための導入口（６５）、圧力計（６６）等を備え てもいる。

【００１４】 この構成において、パテ（４）を押出口（２）よりパテ供給用チューブ（１） に押出すには、まず、操作コック（６３）をＯＮの状態に開き、圧縮エアータン ク（６１）から保持空間（６２）に圧縮エアーを供給する。この供給の度合の大 きさに応じて、ピストン部（５）は押圧され、図４の矢印方向にパテ（４）を圧 縮する。この圧縮力によって、パテ（４）は押出されることになる。

【００１５】 押出されたパテ（４）は、パテ供給用チューブ（１）を介して、たとえば図２ に例示したパテ板（９）に供給される。 パテ（４）のこのパテ板（９）への供給量は、パテ板把手部（９１）の開閉操 作ボタン（９２）等によって制御してもよいし、あるいは、パテ供給シリンダー 部（３）の押出口（２）に弁構造を設けて、一定圧以上の場合に開放されるよう にしてもよい。

【００１６】 フレーム（７）へのパテ供給シリンダー部（３）や圧縮エアータンク（６１） 等の取付けは、その大きさ、構造に応じて適宜とすることができ、図１のように 重ね構造としてもよいし、あるいは図３のように直列配置としてもよい。 また携帯用係止具も適宜とすることができ、肩から下げる、背負う、腰につけ る等の態様に応じたものとすることができる。係止具の取付は、フレーム（７） に限られず、パテ供給シリンダー部（３）、その他の適宜な個所で行うことがで きる。

【００１７】 いずれにしても、小型、軽量化が図られ、片手で操作コック（６３）を開き、 簡便にパテ供給を可能とすることのできるパテ供給装置が実現される。 なお、弾性圧付加部（６）については、以上の空圧方式に限定されることはな く、さらには弾性体とその圧縮手段とによって適宜に構成してもよい。図４は、 その一つの例を示したものである。この図４の例においては、ピストン部（５） に圧縮コイルバネ（１０）が当接し、この圧縮コイルバネ（１０）をネジ棒体（ １１）が手動回転操作にともなって押圧するようになっている。

【００１８】 パテ（４）は高粘性であるため、圧縮エアー、あるいはこの例のように圧縮コ イルバネ（１０）による弾性圧の付加によって圧縮するのが好ましいことから、 この考案の装置によってパテ（４）を円滑に供給することができる。手動のネジ 棒体（１１）に代えて、小型のモーター駆動としてもよいことは言うまでもない 。また、圧縮バネとしては、圧縮コイルバネ（１０）だけでなく、皿バネ体等に よっても構成することができる。

【００１９】 パテ（４）は、紙器等に入れ、これをパテ供給シリンダー部（３）に装入して ピストン部（５）によって圧縮押出しするようにしてもよい。 押出されたパテ（４）は、図２のようにパテ板（９）に供給してもよいし、ガ ンタイプ塗布機に類似の塗布口に直接供給するようにしてもよい。いずれにして もこの考案によって、携帯用とするため、パテの供給距離は短く、その結果とし て、圧送力を小さくし、小型、軽量化が図られる。

【００２０】 弾性圧を継続して制御し、パテベラで処理する速度に合わせた量を少しづつ供 給するようにすることもできる。

【００２１】

【考案の効果】

この考案によって、以上詳しく説明した通り、携帯可能で、小型、軽量な、作 業性に極めて優れたパテ供給装置が実現される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一例を示した一部切欠き側面図であ
る。

【図２】パテ板を例示した断面図である。

【図３】図１の例の変形例を示した側面図である。

【図４】この考案の他の例を示した要部断面図である。

【符号の説明】

１ パテ供給用チューブ ２ 押出口 ３ パテ供給シリンダー部 ４ パテ ５ ピストン部 ６ 弾性圧付加部 ７ フレーム ８ 携帯用係止具 ９ パテ板 １０ 圧縮コイルバネ １１ ネジ棒体 ６１ 圧縮エアータンク ６２ 保持空間 ６３ 操作コック ６４ チューブ ６５ 導入口 ６６ 圧力計 ９１ パテ板把手部 ９２ 開閉操作ボタン

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パテ供給用チューブに連結する押出口を
   有するパテ供給シリンダー部と、このシリンダー部内を
   スライドして押出口よりパテを押出すピストン部と、ピ
   ストン部を押圧する弾性圧付加部とを備え、携帯用係止
   具を装着してなることを特徴とする携帯用パテ供給装
   置。
2. 【請求項２】 弾性圧付加部が圧縮エアータンクとこの
   圧縮エアータンクから供給される圧縮エアーの保持空間
   とからなる請求項１の携帯用パテ供給装置。
3. 【請求項３】 弾性圧付加部が弾性体とその圧縮手段と
   からなる請求項１の携帯用パテ供給装置。
4. 【請求項４】 パテ供給用チューブをパテ板の供給口に
   連結してなる請求項１、２または３の携帯用パテ供給装
   置。