JPH0656925B2 - 空中線放射素子の特性測定装置 - Google Patents

空中線放射素子の特性測定装置

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JPH0656925B2
JPH0656925B2 JP60140983A JP14098385A JPH0656925B2 JP H0656925 B2 JPH0656925 B2 JP H0656925B2 JP 60140983 A JP60140983 A JP 60140983A JP 14098385 A JP14098385 A JP 14098385A JP H0656925 B2 JPH0656925 B2 JP H0656925B2
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radiation
measured
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義彦 桑原
立吉 小塩
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はフェーズドアレイ空中線などの各放射素子から
放射される放射信号の振幅と位相とを検出する空中線監
視装置、すなわち空中線放射素子の特性測定装置に関す
る。
〔従来の技術〕
従来、この種の空中線監視装置を含むシステムとして、
第3図のブロック図に示す構成のものがある。図中、1
1は送信機、12は電力分配器、13は移相器、14は
放射素子、15はマニホールドモニタ、16はビームス
テアリングユニット、17a,bは検波器、18はマル
チプレクサ、19はA/D変換器、20はCPU、21は
90゜遅相器、22a,bは合成器、23a,bはバン
ドパスフィルタ(BPF)である。CPU20は、アン
テナのビーム方向をマニホールドモニタ15の受信角に
固定する信号をビームステアリングユニット16に送
り、このビームステアリングユニット16はアンテナの
ビーム方向がその方向に固定するよう各放射素子14と
接続された各移相器13を制御し、被測定放射素子(1
個)に接続された移相器を除く全ての移相器13はこの
状態で保持される。CPU20は被測定放射素子を指定
し、これに接続される移相器13の位相値を22.5゜ステ
ップで360゜回転させる命令をビームステアリングユニ
ット16に送る。送信機11から出力された高周波信号
は、電力分配器12、移相器13を通り、放射素子14
から空間に放射され、各放射素子14に一対一に対応し
てスリットが切られているマニホールドモニタ15によ
って、高周波信号が受信される。
この受信信号は、2分配されて送信機11からの一部の
分岐信号と合成器22a,bによってそれぞれ合成され
る。この受信信号と合成される送信機11からの分岐信
号の一方は、ディレイライン21によって90゜遅相さ
れたものである。
各合成信号は、この時、第2図に示す様にエンベロープ
が90゜ずれるが、エンベロープの90゜遅れている方
をQチャネル、遅れていない方をIチャネルと称す。
I、Q各チャネルの信号は、各検波器17a,17bによって
検波され、バンドパスフィルタ23a,23bによって波さ
れる。それぞれの信号は、マルチプレクサ18によって
切り換えられ、A/Dコンバータ19によってデジタル
量に変換されてCPU20にとり込まれる。
このCPU20にとり込まれたデータは、次の手順で処
理される。ここでI、Qは各々I、Qチャネルの出力電
圧値を示し、添字iは被測定移相器の位相値を22.5゜ス
テップで360゜回した時の状態を示し、jは放射素子の
番号を示す。
1)振幅の計算 各放射素子から放射される放射電流の振幅Aは次の
(1)式の計算により求められる。
送信機のパワードリフトを考慮するために次の(2)式に
よりキャリブレーション振幅Acを求める。ここでNは
放射素子の数とする。
(1)式で求めたAjは、(2)式のAcにより校正される。
2)位相の計算 各放射素子から放射される放射電流の位相φjおよび基
準位相φcは次の(3),(4)式の計算により求められる。
放射電流の位相φjは基準位相φcとの差がとられ、これ
が測定位相として扱われる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述した従来の空中線監視装置はI,Q両チャネルの信
号処理系統が必要でハードウェア構成が複雑となり、振
幅、位相を求める処理アルゴリズムも複雑で、処理時間
がかかり、コストが高いという問題があった。
本発明の目的は、このような問題点を解決し、ハードウ
ェアが簡単でその処理時間を短縮した空中線放射素子の
特性測定装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の空中線放射素子の特性測定装置の構成は、送信
信号を複数の岐路に分配する手段と、前記各岐路にそれ
ぞれ接続される複数の移相器と、これら移相器の出力を
それぞれ受け電波として放射する複数の放射素子と、前
記各移相器の移相量を指定する信号を前記各移相器にそ
れぞれ与える移相指定信号発生器とを含むフェーズドア
レイ空中線における空中線放射素子の特性測定装置にお
いて;前記フェーズドアレイ空中線のビームと対向して
配設され前記各放射素子に対応してスロットがそれぞれ
設けられ前記各放射素子からの放射信号をそれぞれ受信
してベクトル合成するマニホールドモニタと;このマニ
ホールドモニタからの出力信号を検波して検波出力を得
る検波器と;前記フェーズドアレイ空中線の各放射素子
の移相器をそれぞれ制御して前記マニホールドモニタが
前記各放射素子の放射信号により形成される主ビームを
受けるようにし、第1の時間に前記各放射素子のうちの
被測定放射素子の移相器の位相を基準として前記検波器
からの第1の検波出力を求め、第2の時間に前記被測定
放射素子の移相器の位相を90゜移相して第2の検波出
力を求め、第3、第4の時間に前記被測定放射素子の移
相器の位相をそれぞれ180゜、270゜移相して第
3、第4の検波出力をそれぞれ求め、前記被測定放射素
子の放射信号の振幅が第1、第3の検波出力の差および
第2、第4の検波出力の差の二乗平均により、前記放射
信号の位相が前記第1、第3の検波出力の差および前記
第2、第4の検波出力の差の比の正接により演算する演
算装置とを備えることを特徴とする。
〔発明の原理〕
本発明の空中線監視装置の動作原理を第2図(a),(b)に
よって説明する。
フェーズドアレイアンテナの各放射素子に対応する移相
器の位相を制御してつくられたアンテナビームをある方
向に向け、次に被測定放射素子に対応する移相器の位相
値をさらに90゜ごとに回転させて測定する。この場
合、アンテナビームの最大受信レベル(主ビーム)で受
信すれば良好な状態で測定できる。
ここで被測定放射素子に対応する移相器の位相値の回転
角を0゜,90゜,180゜,270゜とした時に測定
された受信信号ベクトルをV,V,V,V
し、被測定放射素子を除いた場合の受信合成ベクトルを
Vとし、このベクトルを0、V1〜V4の先端点をE,
F,G,Hとする。
次に、ベクトルVに平行に点Fより直線をおろし、円C
との交点をJとし、同様に点EよりベクトルVに平行に
直線をおろし円Cとの交点をKとし、EKとFHとの交
点をLとする。ΔEKGとΔHJFについて次式に成立
する。
∠JFH=∠ELF,∠HJF=∠LOE=90゜ ∴∠KEG=∠JHF ………(5) ∴∠EGK=∠HFJ ………(6) ▲▼=▲▼ ………(7) 1返と2角とが等しいからΔEKGとΔHJFは合同で
ある。よって被測定放射素子の放射信号の振幅を求める
には、▲▼(=▲▼)および▲▼(=▲
▼)が判れば良い。被測定放射素子の放射信号が、メ
インベクトルVに比べて小さい時次の近似式が成り立
つ。
▲▼≒|V4−V2| ………(8) ▲▼≒|V1−V3| ………(9) よって、被測定放射素子の放射電流ベクトルの振幅は次
式のようになる。
メインベクトルに対する被測定放射素子の放射信号の位
相は、∠KEG(=∠JHF)に等しいから次式で求め
られる。
この位相φの符号は、メインベクトルVより右まわり
に(+)、左まわりに(−)である。
マニホールドモニタは一般に導波管スロットアレーが用
いられる。被測定アンテナが等間隔リニアアレイの場
合、マニホールドモニタは、等間隔の一定傾斜のスロッ
トを切った導波管で実現される、このマニホールドモニ
タのスロットの間隔をd、管内波長をλgとするとマニ
ホールドモニタで得られる合成ベクトル(モニタ信号)
の最大値は、ビーム走査角θを次式で与えた時に得られ
る。
ここでλは自由空間波長を示す。
すなわちフェーズドアレイアンテナのビーム方向を上の
(12)式で与えられる方位にすると、マニホールドモニタ
の各々のスロットに励振される電流の位相が同相になっ
て合成エクトルのスカラー量が最大となる。本発明で
は、この状態に位相器を設定してマニホールドモニタか
ら得られる受信信号を用いて上に述べた原理によって各
々の放射素子の放射信号の振幅・位相測定を行なう。
被測定放射素子の放射信号がメインベクトルに比べて非
常に小さい時、被測定放射素子に接続される移相器を制
御してもノイズに埋れてその差分を正確に検知できない
ことがある。そのためにV1,V2,V3,V4を複数サンプ
ルし、その和あるいは平均値を求めてから前述の処理を
行なえばS/Nの問題が改善できる。
この原理を用いれば、簡単なハードウェア構成で、しか
も高速に各放射素子から放射される放射電流ベクトルの
振幅・移相を測定することができる。
〔実施例〕
次に本発明の実施例について図面を参照して説明する。
第1図は本発明の一実施例を含むシステムのブロック図
である。電力分配器12、移相器13、放射素子14、
ビームステアリングユニット16でフェーズドアレイア
ンテナが構成され、マニホールドモニタ15、検波器1
7a,b、マルチプレクサ18、A/Dコンバータ1
9、CPU20およびビームステアリングユニット16
でモニタ回路が構成される。
CPU20は、ビームステアリングユニット16にアンテ
ナのメインビームをあらかじめ設定された角度、すなわ
ちマニホールドモニタの最大レベル受信角に固定する命
令を与え、このビームステアリングユニット16はCP
U20によって指示された角度にメインビームを固定す
るために各移相器13を制御する。次に、CPU20は
被測定放射素子番号を指定し、ビームステアリングユニ
ット16は、指定された放射素子14以外の移相器13
の状態を保持する。
この状態で送信機11は高周波信号を送出し、放射素子
14より高周波信号がマニホールドモニタ15に向って
放射される。マニホールドモニタ15で受信された信号
は検波器17aに入力して検波され、マルチプレクサ1
8を通った後A/Dコンバータ19でA/D変換され、
CPU20に「V1」データとしてとり込まれる。次に、C
PU20は被測定素子の移相器13の出力位相値を90゜
回転させる。この時の受信信号は同様のシーケンスでC
PU20に「V2」データとしてとり込まれる。同様にし
て、移相器13の出力位相値を180゜,270゜と回転させ
「V3」,「V4」データをとり込む。
次に、電力レベルによる振幅の校正を行なうために送信
機11の出力の一部をとり出し、検波器17bにより検
波し、マルチプレクサ18によってマニホールドモニタ
1からの信号を停止させ、電力レベル校正用の信号とし
てA/D変換器19に供給する。このA/D変換された
信号は基準信号VRとしてV1〜V4と同様CPU20に
とり込まれる。
このシーケンスが終了すると、CPU20は複数回同一
シーケンスをくり返し、V1〜V4,VRをその都度加算す
る。このくり返し回数は、例えばフェーズドアレイの放
射素子数を「62」、電力分配器12の電力分配器をサ
イドローブー30dB,=5のテーラー分布に従っていた
時、送信機11から検波器17の出力までのS/N比が−
45dBの場合、約16回となる。この時の振幅検出及び位
相検出の精度は、最小振幅の放射素子で各々約±2dB以
内、約±5゜以内であり、この程度であれば充分実用に
供せられる。
CPU20は、加算したデータΣV1,ΣV2,ΣV3,ΣV4
VR,を用いて、前述の(10)(11) 式に基づいて被測定素子
の振幅、移相を計算する。この計算された振幅について
は、ΣVを用いてレベル校正される。
以上の一連の処理が終了すると、CPU20は別の放射
素子を指定して、その放射素子の放射電流ベクトルの移
相と振幅を計算する。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明は、メインビーム方向をマ
ニタホールドモニタの受信角に固定し、被測定放射素子
の移相器の位相値のみ90゜毎に回転させ、4つの状態
のモニタピックアップの合成ベクトルのスカラー量から
三角法及び平均化の手法を用いて被測定放射素子の放射
信号の振幅と位相とを検出することにより、ハードウェ
ア構成及びソフトウェアの処理アルゴリズムが簡単にな
り、このため信頼性の向上、製造コストの低廉化、監視
周期時間の短縮を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を説明するシステムのブロッ
ク図、第2図(a),(b)は本実施例の動作原理を説明する
ベクトル図、第3図は従来の空中線監視装置を含むシス
テムのブロック図、第4図は従来の空中線監視装置の動
作を示す動作波形図である。図において 11……送信機、12……電力分配器、13……移相
器、14……放射素子、15……マニホールド・モニ
タ、16……ビームステアリングユニット、17a,b
……検波器、18……マルチプレクサ、19……A/D
変換器、20……CPU、21……90゜遅相器、22
a,b……合成器、23a,b……バンドパスフィルタ
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送信信号を複数の岐路に分配する手段と、
    前記各岐路にそれぞれ接続される複数の移相器と、これ
    ら移相器の出力をそれぞれ受け電波として放射する複数
    の放射素子と、前記各移相器の移相量を指定する信号を
    前記各移相器にそれぞれ与える移相指定信号発生器とを
    含むフェーズドアレイ空中線における空中線放射素子の
    特性測定装置において;前記フェーズドアレイ空中線の
    ビームと対向して配設され前記各放射素子に対応してス
    ロットがそれぞれ設けられ前記各放射素子からの放射信
    号をそれぞれ受信してベクトル合成するマニホールドモ
    ニタと;このマニホールドモニタからの出力信号を検波
    して検波出力を得る検波器と;前記フェーズドアレイ空
    中線の各放射素子の移相器をそれぞれ制御して前記マニ
    ホールドモニタが前記各放射素子の放射信号により形成
    される主ビームを受けるようにし、第1の時間に前記各
    放射素子のうちの被測定放射素子の移相器の位相を基準
    として前記検波器からの第1の検波出力を求め、第2の
    時間に前記被測定放射素子の移相器の位相を90゜移相
    して第2の検波出力を求め、第3、第4の時間に前記被
    測定放射素子の移相器の位相をそれぞれ180゜、27
    0゜移相して第3、第4の検波出力をそれぞれ求め、前
    記被測定放射素子の放射信号の振幅が第1、第3の検波
    出力の差および第2、第4の検波出力の差の二乗平均に
    より、前記放射信号の位相が前記第1、第3の検波出力
    の差および前記第2、第4の検波出力の差の比の正接に
    より演算する演算装置とを備えることを特徴とする空中
    線放射素子の特性測定装置。
JP60140983A 1985-06-27 1985-06-27 空中線放射素子の特性測定装置 Expired - Lifetime JPH0656925B2 (ja)

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JPS621303A JPS621303A (ja) 1987-01-07
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