JPH0656741A - O−トルイル酸の固結防止法 - Google Patents

O−トルイル酸の固結防止法

Info

Publication number
JPH0656741A
JPH0656741A JP21145192A JP21145192A JPH0656741A JP H0656741 A JPH0656741 A JP H0656741A JP 21145192 A JP21145192 A JP 21145192A JP 21145192 A JP21145192 A JP 21145192A JP H0656741 A JPH0656741 A JP H0656741A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toluic acid
drying treatment
concretion
flaky
carried out
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP21145192A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3275270B2 (ja
Inventor
Akiyuki Ninomiya
暎之 二宮
Shuji Ozaki
修二 尾崎
Teruo Aratake
輝夫 荒武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority to JP21145192A priority Critical patent/JP3275270B2/ja
Publication of JPH0656741A publication Critical patent/JPH0656741A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3275270B2 publication Critical patent/JP3275270B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】固体状のO−トルイル酸を温度30〜100 ℃で10
分以上乾燥処理する。 【効果】O−トルイル酸は完全に固結防止され、高温に
おいても長期間固結することなく保存することができ
る。本発明の乾燥処理は容易に低コストで行うことがで
き、また添加剤を用いないので純度を低下させることも
無く、工業的に極めて優れた方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は農薬、医薬および重合開
始剤等の原料として広く用いられるO−トルイル酸の固
結防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】O−トルイル酸は、例えば米国特許第3
607920号に記載されているように、一般にO−キ
シレンの液相酸化反応によって製造され、反応生成液は
蒸留操作により未反応O−キシレン等を分離した後、晶
析させ、結晶を分離・乾燥して製品が得られる。製品の
O−トルイル酸は、通常、フレーク状、粉末状または粒
状として市販されている。
【0003】このようなフレーク状、粉末状または粒状
のO−トルイル酸は包装体として長期間保存した場合に
固結する性質があり、特に35℃以上の雰囲気で保存した
場合には激しく固結する。固結したものは簡単な機械的
手段では容易に破砕することができない。固結防止の対
症療法としては、製造後の短期間の固結しない内に使用
する方法や、保管場所を25℃以下とする方法がとられて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】O−トルイル酸は再結
晶などの方法によって非常に高純度のO−トルイル酸と
すれば固結しにくくなるが、精製のための費用が大きく
なり、また極微量の固結起因物質の残存は依然として固
結の危険が残るのが現状である。また一旦固結したもの
に対しては、強力な機械的手段による破砕処置が必要で
あり、その破砕設備と手間の経費が大きい。25℃以下の
低温保管はある程度の効果をもたらす手段であるが完璧
でなく、また特に我国のような高温多湿の立地では空調
設備を有した低温倉庫が必要となるので経済的な負担が
大きくなる。本発明の目的は、工業的に製造されている
O−トルイル酸の純度を下げることなく、経済的に有利
な固結防止法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者等は上記の如き課
題を有するO−トルイル酸の固結防止法について鋭意検
討した結果、O−トルイル酸の固結現象は粒子間の空隙
部或いは粒子表面に存在する微量の揮発性物質が大きく
影響することに着目し、固体状のO−トルイル酸を乾燥
処理することにより固結性が著しく低下することを見い
出して本発明に到達した。すなわち本発明は、固体状の
O−トルイル酸を乾燥処理することを特徴とするO−ト
ルイル酸の固結防止方法である。
【0006】本発明における固体状のO−トルイル酸
は、前述の如く一般にO−キシレンの液相酸化によって
製造され、通常フレーク状、粉末状または粒状の結晶で
ある。これらの固体状のO−トルイル酸には固結起因物
質となる微量の揮発性物質が含まれている。この揮発性
物質を揮発させるための乾燥処理は、常圧もしくは減圧
下に、30〜100℃、好ましくは50〜95℃に結晶
を10分以上加温し、揮発面ができる限り広くなるような
状態、或いはこのようなO−トルイル酸の結晶に不活性
ガスを吹き込むことによって行われる。加熱温度が30
℃より低い場合には揮発性物質が実質上揮発しないか僅
かであるので乾燥処理の効果が得られない。また加熱温
度が100℃より高い場合にはO−トルイル酸の融点
(104℃)に近づくのでO−トルイル酸自体の溶融化
が起こり、揮発性物質の揮散が抑制される。揮発面がで
きる限り広くなるような状態とする方法としては、例え
ばバッフル付きのロータリードライヤーやパドルドライ
ヤー等を用いてO−トルイル酸の結晶を連続的に掘り返
す操作が行われる。
【0007】固体状のO−トルイル酸の固結現象は、粒
子間の空隙部に存在する微量の揮発性物質が一種のバイ
ンダーとなり、粒子間の固結を惹き起こし塊となる現象
と見られる。本発明の方法では何らの添加剤を使用しな
いので、O−トルイル酸の純度を低下させることなく固
結防止が行われる。従って本発明を用いたO−トルイル
酸は、工業的原料として何らの障害を与えず、高温にお
いても全く固結すること無しに包装体のまま長期間保存
することができる。
【0008】
【実施例】次に実施例および比較例を用いて本発明を更
に具体的に説明する。但し本発明はこれらの実施例によ
り制限されるものではない。
【0009】実施例1 フレーク状O−トルイル酸 300g を 1リットルのフラス
コに仕込んだ後、ロータリーエバポレーター装置 (柴田
器械製、形式SPC)にセットした。回転速度を50rpm とし
てO−トルイル酸の入ったフラスコの内部を80℃に加温
し、この中に窒素ガスを 0.5 Nリットル/分の速度で連
続30分間吹込みながら乾燥処理した。この乾燥処理によ
るO−トルイルの減量率は 0.2 wt%であった。
【0010】この乾燥処理によるO−トルイル酸を 150
g づつに二分し、一つは現状のフレーク状のままにポリ
エチレン内装の紙袋に充填し密封した。また残りの半量
は破砕して粉末にした後に上記と同様の紙袋に充填し密
封した。各々を 15 g/cm2 の加重下、50℃の恒温室に入
れ、30日間堆積テストを行った。堆積テスト後の固結状
態を調べるため、紙袋からO−トルイル酸を静かに取り
出し、そのままデジタル硬度計 (木屋式 KHT-20)を用い
て、各サンプルについて6箇所の硬度を測定した。この
測定値の最大値と最小値を除いた4箇所の平均値を固結
強度とした。この結果、フレーク状のものも、粉末状の
ものも、固結強度0 kg/mm2 で全く固結していなかっ
た。
【0011】比較例1 実施例1と同様なO−トルイル酸を乾燥処理することな
く、一つはフレークのまま、他の一つは破砕して粉末に
した後にポリエチレン内装の紙袋に充填し密封した。こ
れを実施例1と同様の方法で堆積テストを行った。堆積
テスト後の固結状態を実施1と同様にデジタル硬度計を
用いてで測定した結果、固結強度はフレーク状のもので
12.5kg/mm2 、粉末状のもので 20kg/mm2 であって、何
れも堅固に固結していた。
【0012】実施例2 実施例1と同様な装置に 300g のフレーク状O−トルイ
ル酸を仕込み、フラスコ部に入れたO−トルイル酸を55
℃に加温した状態で空気 0.6 Nリットル/分の速度で連
続60分間吹込みながら乾燥処理した。この乾燥処理によ
るO−トルイルの減量率は 0.3 wt%であった。このよう
にして得たフレーク状O−トルイル酸を破砕して粉末に
した後、実施例1と同様な方法で堆積テストを行った。
この結果、固結強度は 0 kg/mm2 で全く固結していなか
った。
【0013】実施例3 フレーク状O−トルイル酸 300g を内径 75 mmの円筒状
の充填塔に詰め、静置させた状態で下部から70℃の温風
を 2 Nリットル/分の速度で30分間送風した。この乾燥
処理によるO−トルイルの減量率は 0.8 wt%であった。
このようにして得たフレーク状O−トルイル酸をフレー
クのまま実施例1と同様な方法で堆積テストを行った。
この結果、固結強度は 0 kg/mm2 で全く固結していなか
った。
【0014】実施例4 フレーク状O−トルイル酸 500g を縦 600mm、横 400mm
のステンレス製容器に厚みが均一になるように仕込み、
温度90℃に保った乾燥器の中に入れて 3時間放置の状態
で乾燥した。この乾燥処理によるO−トルイルの減量率
は 0.2 wt%であった。このようにして得たフレーク状O
−トルイル酸をフレークのまま実施例1と同様な方法で
堆積テストを行った。この結果、固結強度は 0 kg/mm2
で全く固結していなかった。
【0015】
【発明の効果】上記の実施例に示される如く本発明の方
法により乾燥処理することによって、固体状のO−トル
イル酸は完全に固結防止され、高温においても長期間固
結することなく保存することができる。本発明の乾燥処
理は容易に低コストで行うことができ、また添加剤を用
いないので純度を低下させることも無い。従って本発明
は工業的に極めて優れた方法である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体状のO−トルイル酸を乾燥処理するこ
    とを特徴とするO−トルイル酸の固結防止法
  2. 【請求項2】乾燥処理を、温度30〜100 ℃で10分以上で
    行う請求項1のO−トルイル酸の固結防止法
JP21145192A 1992-08-07 1992-08-07 O−トルイル酸の固結防止法 Expired - Fee Related JP3275270B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21145192A JP3275270B2 (ja) 1992-08-07 1992-08-07 O−トルイル酸の固結防止法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21145192A JP3275270B2 (ja) 1992-08-07 1992-08-07 O−トルイル酸の固結防止法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0656741A true JPH0656741A (ja) 1994-03-01
JP3275270B2 JP3275270B2 (ja) 2002-04-15

Family

ID=16606169

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21145192A Expired - Fee Related JP3275270B2 (ja) 1992-08-07 1992-08-07 O−トルイル酸の固結防止法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3275270B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3275270B2 (ja) 2002-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3853490A (en) Granulation of potassium sulfate
CA2280592A1 (en) Dicarboxylic acid crystallizates
JP5269091B2 (ja) 持続的な粉体流動性を示すエチレン尿素
JPH0331242A (ja) ヒドロキシフェニル基を含有するアルキルエステルの顆粒
US3030179A (en) Production of ammonium nitrate compositions
JPH0656741A (ja) O−トルイル酸の固結防止法
US6051729A (en) Process for preparing organosilazanes
US6214988B1 (en) Process for making an HMX product
US1891891A (en) Granular organic material
EP3157871B1 (en) Method for producing anhydrous calcium nitrate powder
JP2631296B2 (ja) カルシウム−尿素硝酸塩の製法
JPH0470309B2 (ja)
NO180714B (no) Fremgangsmåte til fremstilling av oksamid
KR100327679B1 (ko) 미세과립을제조하는방법
EP0578240B1 (en) Process for producing oxamide granules
CA1105674A (en) Method of crystallizing aluminum sulphate solutions to form dust-free granules having uniform grain size
US3287408A (en) Process for rendering urea anti-caking
JP3711574B2 (ja) ショ糖脂肪酸エステルの製品化方法
JPS597143A (ja) グリシンγ晶の製造法
US3321142A (en) Method for the production of an abrasion-resistant discoloration-free caffeine granulate
JPH07304725A (ja) タウリンの固結防止方法
US20040242927A1 (en) Method for making adipic acid crystals and resulting crystals
JPH0674232B2 (ja) 粒状プロピオン酸ナトリウムの製造方法
US3726959A (en) Process for making sodium perborate tetrahydrate
EP0214645B1 (en) Process for preparing fine crystal particle of maleic anhydride and maleic anhydride composition containing such maleic anhydride particle

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees