JPH0656725A - tert−アルキルエーテルに富むFCCガソリンの製法 - Google Patents

tert−アルキルエーテルに富むFCCガソリンの製法

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JPH0656725A
JPH0656725A JP5130395A JP13039593A JPH0656725A JP H0656725 A JPH0656725 A JP H0656725A JP 5130395 A JP5130395 A JP 5130395A JP 13039593 A JP13039593 A JP 13039593A JP H0656725 A JPH0656725 A JP H0656725A
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etherification
zeolite
alkyl
hydrogen
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JP5130395A
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Quang N Le
クアン・エヌ・リー
Robert T Thomson
ロバート・ティ・トムソン
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C41/00Preparation of ethers; Preparation of compounds having groups, groups or groups
    • C07C41/01Preparation of ethers
    • C07C41/05Preparation of ethers by addition of compounds to unsaturated compounds
    • C07C41/06Preparation of ethers by addition of compounds to unsaturated compounds by addition of organic compounds only

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 イソオレフィンに富み、触媒を失活させうる
量のジエンを含有するC4+炭化水素供給原料を、アルカ
ノールおよび共供給水素と共に、エーテル化条件下にあ
り、貴金属を含浸させたゼオライトを酸性ゼオライト触
媒とするエーテル化ゾーンに通して処理する。 【効果】 ガソリン中のジエン含量を減少させて触媒の
失活速度を低下し、α-オレフィンを有用な内部オレフ
ィンに異性化させ、ガソリン中にアルキルtert-アルキ
ルエーテルを生成させて、高オクタン価のガソリンが得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】本発明は、ガソリン中のイソオレフィン
成分を、高オクタン価のアルキルtert-アルキルエーテ
ルに転化することにより、C5+オレフィンガソリンの酸
素含有量を増加する方法に関する。本発明は特に、貴金
属で変性した再生可能な酸性ゼオライト触媒を、共供給
水素と共に使用してtert-アルキルエーテルを製造する
エーテル化プロセスに関する。エーテル化工程におい
て、ゼオライト触媒変性と水素の共供給を組合わせるこ
とにより、ガソリンのオクタン価を向上させながら触媒
の失活速度の減速を非常に有利に行うことができる。
【0002】炭化水素の分解により生成するイソブチレ
ンおよびイソアミレンならびに他のイソアルキレンまた
はイソオレフィンと、メタノールおよび他のC1-C4
級脂肪族アルコールまたはアルカノールとを酸性触媒上
で反応させて、メチルtert-ブチルエーテル(MTB
E)またはこれに類するエーテルを製造できることが知
られている。一般に、式(CH3)3C-O-R[式中、R
はC1-C4アルキル基である]で示される非対象エーテ
ルは、液体燃料、特にガソリン用のオクタン価向上剤と
して特に有用である。
【0003】MTBE、エチルt-ブチルエーテル(ET
BE)、tert-アミルメチルエーテル(TAME)およびイ
ソプロピルt-ブチルエーテル(IPTBE)は、高オク
タン価エーテルであることが知られている。オイル・ア
ンド・ガス・ジャーナル(Oiland Gas Jarnal)、197
9年4月9日号のジェイ・ディ・チェイス(J. D. Chas
e)らの論文は、このような物質を使用してガソリンのオ
クタン価を向上することができることの利点について論
じている。10%をベース燃料(R+O=91)に添加
したときのMTBEの混合オクタン価は、約120であ
る。低モータ価(M+O=83)オクタン燃料の場合、
10%水準におけるMTBEの混合オクタン価は約10
3である。他方、(R+O)が95のオクタン燃料の場
合、10%MTBEの混合オクタン価は約114であ
る。
【0004】メタノールに、イソブチレンおよびイソア
ミレンを樹脂触媒を使用して適度な条件で液相反応させ
ることは、アール・ダブリュー・レイノルズ(R. W. Rey
nolds)らのジ・オイル・アンド・ガス・ジャーナル(The
Oil and Gas Journal)、1975年6月16日号、な
らびにエス・ペッチ(S. Pecci)およびティ・フローリス
(T. Floris)のハイドロカーボン・プロセシング(Hydroc
arbon Processing)、1977年12月号に示されてい
るように既知の技術である。ジェイ・ディ・チェイスら
による「MTBE・アンド・TAME−ア・グッド・オ
クタン・ブースティング・コンボ(A Good Octane Boost
ing Combo.)」と題する論文およびジ・オイル・アンド
・ガス・ジャーナル、1979年4月9日号、第149
〜152頁は、その技術を論じている。
【0005】好ましい触媒は、アンバーライスト(Amber
lyst)15のような高分子スルホン酸交換樹脂、および
ゼオライトベータおよびZSM-5のようなゼオライト
である。酸性樹脂触媒は、90℃以下の温度において効
果的な触媒である。これより高温では、樹脂触媒は不安
定である。酸性樹脂触媒を使用するエーテル化反応は、
典型的に、液相で行われる。しかし、混合相エーテル化
は、反応生成物を分離し、および、エーテル化条件にお
いて触媒を含む容器としての操作する両方のはたらきを
する精留塔の固定床として触媒が含まれる場合に、特に
知られている。米国特許第4,978,807号(スミス
(Smith))は、蒸留塔内に含まれるエーテル化触媒反応ゾ
ーンを記載している。
【0006】エーテル化反応用の典型的な炭化水素供給
原料は、ブテン異性体を、n-ブタンおよびイソブタン
を含有する実質的な量のパラフィンとの混合物として含
む分解プロセス軽質ガスなどのオレフィン系ストリーム
を含有する。C4成分は、通常、大量の不飽和化合物、
例えば10〜40%のイソブチレン、20〜55%の直
鎖ブテンなど、および少量のブタジエンを含有する。C
4+重質オレフィン系炭化水素ストリーム、特にイソブチ
レンおよびイソアミレンの混合物も使用できる。流動接
触分解(FCC)ガソリンを含んでなるイソアミレン含
有のC5+オレフィン系炭化水素ストリームは、特に重要
な供給原料である。
【0007】C5+FCCガソリン中のイソアミレンをエ
ーテル化してTAMEとする方法の改質は、C4-炭化水
素の蒸発による消失を避ける際のガソリン酸素含有量に
関する空気清浄化法(クリーン・エア・アクト(Clean A
ir Act))の修正要求に適合するために非常に望ましい。
この修正は、冬期月間にCO未達成領域において販売さ
れるガソリンは、1992年までに2.7重量%の酸素
を有し、一方、オゾン未達成領域においては1995年
までに年間で2.0重量%を達成しなければならないと
明記している。
【0008】上述のように、ゼオライト触媒を、低級ア
ルカノールとイソオレフィンからMTBEおよび/また
はTAMEを製造するエーテル化反応に使用すること
は、当業者に知られている。酸性ゼオライトをエーテル
化の触媒として使用することの利点の一つに、酸性樹脂
触媒に比べて再生が非常に容易であるという点がある。
アンバーライスト-15のようなスルホン化樹脂触媒は
エーテル化触媒として非常に効果的であるが、これらが
有機性樹脂であるという点により、分解せずに使用でき
る温度が制限される。一方、ゼオライトは高温において
安定であり、そのため、失活した触媒を繰り返して再生
することができる。高温における触媒再生は、特にエー
テル化炭化水素供給ストリーム中のジエン汚染物質によ
り生じる炭素質付着物の除去を行う再生に関して、はる
かに好ましい経路である。
【0009】米国特許第4,605,787号(チュウ(C
hu)ら)は、イソブチレンとメタノールをゼオライト触媒
の存在下、気相で反応させることを含んでなるメチルte
rt-ブチルエーテルの調製法を記載している。これに記
載されている気相エーテル化のため条件下では、副反
応、特にイソブチレンのダイマー化が実質的に排除され
る。欧州特許出願第0055045号(ダニエルズ(Dan
iels))も、貴金属を含むことができるゼオライトベータ
などのゼオライト触媒を使用するメチルtert-ブチルエ
ーテルの製法を教示している。米国特許第4,330,6
79号(コーラー(Kohler))は、周期表第VI、VIIまたは
VIII族の金属を含むことができる触媒酸性樹脂を使用す
るアルキルtert-アルキルエーテルの調製法を記載して
いる。使用した触媒は、有意量のオレフィンのオリゴマ
ー化を起こさず、エーテル化において効果的である。前
述の特許は、ゼオライトもしくは貴金属を含浸させたゼ
オライトまたは貴金属を含浸させた酸性樹脂触媒を含ん
でなるエーテル化触媒について記載しているが、以下に
記載するような本発明の方法は、特に教示していない。
【0010】
【発明の構成および効果】本発明は、触媒を失活させる
量のジエンおよび/またはヘテロ原子を含有する化合物
を典型的に含み、イソオレフィンに富むC4-C5+炭化水
素ストリーム中のアルキルtert-アルキルエーテルの製
法を提供する。この方法は、触媒の老化速度を減速する
ことにより、C5+FCCガソリン中のイソオレフィンの
エーテル化を触媒するゼオライトのサイクル寿命を長く
するという点で、特に有利である。水素をアルカノール
およびC4-C5+イソオレフィンに富む供給ストリームに
共供給して、ゼオライトに貴金属を含浸させた酸性ゼオ
ライトを触媒とするエーテル化反応に付する場合、触媒
の老化速度または失活速度は実質的に低下することが判
明している。本発明の方法は、パラジウム含有の酸性ゼ
オライトベータ触媒を使用するエーテル化反応に水素を
共供給する場合、特に効果的であり、即ち、触媒の老化
が特に遅くなる。
【0011】本発明により、供給ストリーム中のモノオ
レフィン、特にα-オレフィンを有利に異性化して一層
有用な内部オレフィンを生成することも判明している。
更に、本発明は、触媒の失活速度の遅い、高オクタン価
アルキルtert-アルキルエーテルを製造する方法におい
て、イソオレフィンに富み、ジエンおよび/またはヘテ
ロ原子を含むC4+炭化水素を含む供給ストリーム、アル
カノール供給ストリームおよび共供給水素供給ストリー
ムを、エーテル化条件下にあるエーテル化ゾーンにおい
て、元素周期表第VIIIA族から選ばれる金属を含む再生
可能な酸性メタロシリケート、好ましくはアルミノシリ
ケートの触媒粒子に接触させることを含んでなる方法を
提供する。流出ストリームは、アルキルtert-アルキル
エーテル、未転化のイソオレフィンおよび未転化のアル
カノールを含んで製造され、触媒の失活速度は遅い。
【0012】好ましい態様において、供給ストリーム
は、イソオレフィンに富み、ジエンおよび/またはα-
オレフィンを含むC5+炭化水素、アルカノール供給スト
リームおよび共供給水素供給ストリームを含んでなり、
これによりTAMEに富むガソリンを製造する。
【0013】本発明におけるイソオレフィンまたはイソ
アルケンは、式R2C=CH2またはR2C=CHRの構
造を有しており、特にC4-C7イソオレフィンである。
本発明に使用できるアルカノールは、メタノール、エタ
ノール、1-プロパノール、イソプロパノール、1-ブタ
ノールおよび2-ブタノールを含む。無水メタノールが
好ましいアルコールである。低級アルキルという用語
は、メチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピル
を含むC1-C4アルキルをいう。
【0014】エーテル化プロセスにおいて、アルカノー
ルおよびイソオレフィンを等モル量で反応させるか、あ
るいは一方の反応体を、他方の反応体を完全に転化させ
るために過剰なモル量で反応させることができることが
知られている。エーテル化は不完全な反応であるので、
エーテル化流出液は未反応アルカノールおよび未反応炭
化水素を含んでいる。化学量論的に等価であることを基
本として、等モル量のメタノールおよびイソオレフィン
が有利であるが、いずれか一方の成分が2〜200%の
範囲で過剰であっても、エーテル化反応装置に導入する
ことができる。本発明において、アルカノール:イソオ
レフィン、例えばメタノール:イソブチレンのモル比は
0.7〜2の範囲であってよいが、液相でのエーテル化
におけるメタノール:イソブチレンのモル比は1である
ことが好ましい。好都合であるのは、炭化水素供給スト
リームが相当な量のイソアミレンを含む場合、メタノー
ルは40%以上過剰であってよいが、炭化水素供給スト
リームのイソオレフィン成分が本質的にC4炭化水素か
らなる場合には等モル量であることが好ましい。
【0015】本発明の方法ではFCCガソリンが好まし
い炭化水素であるが、イソオレフィンに富むC4または
4+炭化水素ストリームも使用できる。FCCガソリン
は、典型的に、エーテル化可能なイソオレフィン、特に
イソアミレンを25%含むC5-C7炭化水素を、主とし
て含んでいる。FCCガソリン中にはジエンも少量(1
%未満)存在しており、これが従来技術のエーテル化プ
ロセスにおいて、触媒の失活を引き起こしていたことが
知られている。少量のα-オレフィンが存在することも
ある。また、供給ストリームは、微量のヘテロ原子、例
えば窒素および硫黄原子を触媒の老化速度に影響を及ぼ
すのに充分な量で含む。
【0016】本発明のエーテル化プロセスにおいて有用
な触媒は、ここに記載するように、中孔型またはZSM
-5型と称されることがあるゼオライトを含む。ZSM-
5、ZSM-11、ZSM-12、ZSM-22、ZSM-
23、ZSM-35、ZSM-50、MCM-22から選
ばれる中孔形状選択性酸性メタロシリケートゼオライ
ト、ならびに大孔ゼオライトYおよびゼオライトベータ
を、本発明の方法に用いる触媒のゼオライト成分として
使用することが好ましい。酸性ゼオライトベータが好ま
しいゼオライトである。ZSM-5は米国再発行特許第
29,948号(元の特許第3,702,886号)に更
に詳細に記載されている。
【0017】ZSM-11は米国特許第3,709,97
9号に更に詳細に記載されている。ゼオライトZSM-
12は米国特許第3,832,449号に記載されてい
る。ZSM-22は米国特許第4,046,859号に更
に詳細に記載されている。ZSM-23は米国特許第4,
076,842号に更に詳細に記載されている。ZSM-
35は米国特許第4,016,245号に更に詳細に記載
されている。ゼオライトZSM-50は米国特許第4,6
40,829号に記載されている。ゼオライトベータは
米国再発行特許第28,341号(元の特許第3,30
8,069号)に記載されており、この触媒に関する詳
細はこれを参照する。MCM-22は米国特許第4,95
4,325号に更に詳細に記載されている。ゼオライト
Yは、米国特許第3,130,007号に記載されてお
り、この触媒に関する詳細はこれを参照する。
【0018】ここで使用するゼオライトに含まれていた
元のカチオンは、例えばイオン交換などの公知の技術に
よって多種の他のカチオンに置換することができる。典
型的な置換カチオンは、水素、アンモニウム、アルキル
アンモニウムおよび金属カチオンならびにこれらの混合
物を含む。金属カチオンをゼオライト内に導入すること
もできる。金属カチオンの場合、例えば、鉄、ニッケ
ル、コバルト、銅、亜鉛、パラジウム、カルシウム、ク
ロム、タングステン、モリブデン、稀土類金属などを含
む周期表第IB〜VIIIA族の金属が特に好ましい。
【0019】典型的イオン交換技術は、ゼオライトを所
望する交換カチオンの塩に接触させることを含む。多種
の塩を使用することができるが、塩化物塩、硝酸塩、硫
酸塩が特に好ましい。代表的イオン交換技術は、米国特
許第3,140,249号、同第3,140,251号およ
び同第3,140,253号を含む多くの特許に開示され
ている。所望の置換カチオン溶液との接触に続いて、好
ましくはゼオライトを水洗し、約82〜316℃(15
0〜約600゜F)の範囲の温度で乾燥した後、空気中
またはその他の不活性気体中、260〜816℃(約5
00〜約1500゜F)で1〜48時間またはそれ以上
の範囲の時間焼成する。
【0020】本発明において有用なゼオライト中に取り
込ませるのには、元素周期表第VIIIA族の金属が好まし
い。パラジウムを(0.3%)含み、高いアルファ値
(400)を有するジルコニア結合ゼオライトベータ
が、本発明の新規なエーテル化プロセスのために特に好
ましい触媒である。アルファ値、即ちアルファ数は、ゼ
オライトの酸性官能価の尺度であって、その測定方法と
共に、米国特許第4,016,218号、ジャーナル・オ
ブ・キャタリシス(J. Catalysis)、第6巻、第278〜
287頁(1966年)および同誌第61巻、第390
〜396頁(1980年)に詳説されている。
【0021】本発明のゼオライト触媒中にパラジウムを
取り込ませる方法により、触媒に、幅広く変化するエー
テル化活性を持たせうることが見出された。この発見を
説明するために、二つの方法、即ち例AおよびBを記載
して、市販のゼオライトベータ触媒へのパラジウムの導
入を説明する。例Cに記載したエーテル化活性試験によ
れば、触媒Aは、触媒の1グラム当たり、時間当たりに
換算して、0.021gのエーテル化活性を有してお
り、一方、触媒Bの活性は、触媒1グラム当たり、時間
当たりに換算して、0.004gである。例Aに記載し
たゼオライトベータ触媒にパラジウムを含浸させる方法
は、本発明の方法として好ましい。
【0022】例A ゼオライトベータ70部、酸化ジルコニウム24部およ
びAZC(マグネシウム・エレクトロン・アンモニウム
・ジルコニウム・カーボネート20%ZrO2)30部の
物理的混合物を練り混ぜて、均一な混合物にした。充分
な量の脱イオン水(DI)を加えて延展性ペーストを形成
した。この混合物を、1.59mm(1/16インチ)の
四葉形状にオーガー押出しして、オーブン中、120℃
で乾燥した。次に、押出し品を窒素中、480℃で3時
間焼成した後、538℃で6時間焼成した。この押出し
品をまず湿潤させ、次に循環する水溶液(4ml/g触
媒)に浸漬する。この水溶液に、0.069M(モル濃
度)の塩化パラジウム(II)四アミン塩溶液(1ml/g触
媒)を4時間で添加した。8時間循環させた後、押出し
品を120℃のオーブンで乾燥した。乾燥した押出し品
を288℃で2時間および350℃で3時間、空気焼成
した。できあがったパラジウム/ベータ/ZrO2触媒
は、0.30重量%のPdを有していた。
【0023】例B ゼオライトベータ70部、酸化ジルコニウム24部およ
びAZC30部の物理的混合物を練り混ぜて、均一な混
合物にした。充分な量の脱イオン水を加えて延展性ペー
ストを形成した。この混合物を、1.59mm(1/16イ
ンチ)の四葉形状にオーガー押出しして、オーブン中、
120℃で乾燥した。次に、押出し品を窒素中480℃
で3時間焼成した後、538℃で6時間空気焼成した。
この押出し品をまず湿潤させ、次に循環するNH4NO3
の0.2M溶液(3.5ml/g触媒)に浸漬した。このN
4NO3溶液に、0.62Mの塩化パラジウム四アミン
塩溶液を4時間で添加した。8時間循環させた後、押出
し品を脱イオン水で洗浄し、オーブン中120℃で乾燥
した。押出し品を288℃で3時間空気焼成した。でき
あがったパラジウム/ベータ/ZrO2触媒は、0.32
重量%のPdを有していた。
【0024】例C エーテル化活性試験の手順 容量150mlのオートクレーブ中で、6.54gの粉砕
したPd/ゼオライトベータ/ZrO2ならびに、2-メチ
ル-1-ペンテン25.2g、n-ヘキサン25.8gおよ
び無水メタノール14.4gからなる溶液を使用してエ
ーテル化の活性を測定した。反応器を、448kPa(5
0psig)で、15分かけて82℃(180゜F)に加熱
した。加熱開始から2時間後、反応器内の液体試料を採
取し、これをガスクロマトグラフィー装置で分析した。
触媒のエーテル化活性を、触媒1グラム当たり、時間当
たりの、C6メチルエーテルに転化したグラム数で表
す。本発明の方法は、特にFCC供給ストリームを使用
して、イソオレフィンエーテル化反応に水素を共供給す
ることを含み、パラジウムまたは他のVIII族金属を含有
する再生可能な酸性ゼオライト触媒粒子を使用してお
り、以下の利点、即ち触媒の失活速度または老化速度の
低下、α-オレフィンの更に有用な内部オレフィンへの
異性化、ジエン含量の減少、触媒の水素による再活性の
容易さの向上を提供する。
【0025】パラジウムを含有する酸性ゼオライトベー
タ触媒の老化速度を低下させ、望ましい副反応を促進す
るため、水素の共供給が効果的であることを、促進した
老化試験により説明する。図1に示すように、水素を供
給ストリームに添加した場合、メチルエーテルの生成を
介してFCCガソリン中に取り込まれた酸素の量として
測定した触媒活性は、高いままであった。水素を共供給
すると、表1に示すように、オレフィン異性化などの望
ましい副反応を促進する。この望ましい副反応は、ガソ
リン中に酸素を取り込む程度を増大する。ジエンの減少
も、炭化水素生成物中でのガムの生成を減少させる。
【0026】以下の実施例により、本発明の方法および
触媒の老化における本発明の方法の効果を説明する。
【0027】実施例1 FCCガソリンのエーテル化を固定床反応器中で行う。
内径6.35mm(1/4インチ)のステンレス鋼製反応器
で、パラジウム含浸酸性ゼオライトベータ触媒粒子(2
0/60メッシュ)4gを、30容量%の砂(60/1
20メッシュ)と混合して、水素雰囲気中、2800kPa
(400psig)で205℃(400゜F)に加熱し、こ
の条件を16時間保持した後、温度を93℃(200゜
F)まで降下させる。C5-215゜F(102℃)FC
Cガソリンを含む炭化水素供給原料に、無水メタノール
を3:1の重量比(75重量%炭化水素/25重量%ア
ルコール)で混合する。供給原料が液体である場合には
流下式反応器を使用し、水素の供給を止めて、FCCガ
ソリン/メタノール混合物を、触媒のグラム数当たり、
時間当たり液体10gとなる速度で反応器に供給して、
反応を開始する。混合した液体/水素反応体を、同じ液
体供給速度および5ml/分の気体供給速度を使用して昇
流させる。いずれの場合にも、全液体生成物を水に接触
させて、炭化水素から未反応のメタノールを除去する。
【0028】実施例2 この例の結果に示すように、エーテル化中の水素添加速
度は、Pd/ゼオライトベータ触媒の触媒能に影響を及
ぼしうる。実施例1の方法に従ってエーテル化した後、
触媒を水素により399℃(750゜F)で72時間処理
して最初の活性を回復させて、より高い全圧および高い
水素流速におけるエーテル化条件下で触媒の評価を行っ
た。図2に示すように、この新しい条件下で、失活速度
は低下した。実施例2Aのエーテル化条件は、2860
kPa(400psig)において104℃(220゜F)の反応
温度で、水素供給速度5ml/分とし、実施例2Bのエー
テル化条件は、4240kPa(600psig)において10
4℃(220゜F)の反応温度で、水素供給速度10ml/
分とした。ペンテン異性体の範囲も、表1に示すように
異なる操作パラメーターにより拡大した。
【0029】
【表1】 Pd/ゼオライトベータ触媒上でのFCCエーテル化中の直鎖ペンテンの水素異 性化における水素共供給の効果 実施例 供給原料 2C 2D 2E 反応条件 温度(℃(゜F)) − 97(206) 107(224) 112(233) 圧力(kPa(psig)) − 2861(400) 2861(400) 4240(600) 液体供給(WHSV) − 10.0 10.0 10.0 水素供給(SCCM) − 0 5.0 10.0 直鎖ペンテンの蒸留 1-ペンテン 17.5 17.4 5.0 4.7 シス-2-ペンテン 29.9 29.8 70.0 71.5 トランス-2-ペンテン 52.5 52.7 25.0 23.8
【0030】直鎖末端オレフィンは、内部オレフィンよ
りもオクタン価が低い傾向があるので、本発明の表1に
示すように、末端オレフィンの濃度を減少させることは
非常に有利であり、そして、ジエンの減少と共に流下式
アルキル化における利益を与える。表2に示すように、
本発明の方法により、軽質FCCガソリン中の分枝オレ
フィンのメタノールによるエーテル化を行うと、炭化水
素中の酸素含量を1.9重量%に増加し、臭素価を大き
く減少させ、そして(R+M)/2で表すオクタン価を
変化させずにリード蒸気圧(RVP)を減少させる。
【0031】
【表2】 FCCガソリン特性におけるエーテル化の効果 処理済供給原料 エーテル化生成物 酸素含量(重量%) 0.0 1.9 TAME(重量%) 0.0 5.8 C6メチルエーテル(重量%) 0.0 5.4 C7メチルエーテル(重量%) 0.0 2.0 臭素価 85 69 リード蒸気圧(kPa(psig)) 152(7.0) 147(6.3) (R+M)/2 86.2 86.1
【0032】本発明の方法における以下の実施例では単
流転化固定床反応器を使用するが、他の構成(例えば、
循環式固定床反応器など)をとることもできる。図3を
参照しながら、酸樹脂を触媒とするエーテル化に関連し
て、本発明の方法の装置について説明する。パラジウム
含浸ゼオライトベータは、オレフィンの異性化およびジ
エンの削減などの多くの重要な触媒機能を果たすので、
この触媒および合成樹脂を使用する多段階法は、オレフ
ィン供給燃料を改質して「清浄燃料」とするための独特
の有効な経路を与える。図3において、FCCガソリ
ン、メタノールおよび水素を含んでなる供給ストリーム
301を、パラジウム含浸ゼオライトベータ触媒を含む
エーテル化反応器302を通過させる。この段階でエー
テル化を中〜高温で行い、エーテル化反応ならびにオレ
フィンの異性化およびジエンの飽和を完結する。エーテ
ル化ゾーンからの、未転化のアルカノールおよびイソオ
レフィンを含む流出液は、303を通過させて、アンバ
ーライスト-15エーテル化触媒を含む第2エーテル化
ゾーン304に導入する。この第2段階反応器における
エーテル化は低温で行う。反応器からの流出液305
を、脱ブタン装置または脱ペンタン装置に通過させ、ア
ルキルtert-アルキルエーテルに富むC5+ガソリンの製
品を回収する。
【0033】イソアルケン、即ちイソオレフィンを含む
4+またはC5+供給ストリームのいずれかのための、本
発明において有用なエーテル化条件は、38〜260℃
(約100〜500゜F)の温度、793〜7000kP
a(約100〜1000psig)の圧力、触媒を基準とし
て0.1〜10のWHSV(重量空間速度)の炭化水素供
給速度、1.8〜360V/V(10〜2000SFC/Bb
l)の水素流速を含む。エーテル化条件が、66〜20
4℃(約150〜400゜F)の温度、1482〜42
40kPa(約200〜600psig)の圧力、触媒を基準
として0.5〜5のWHSVの炭化水素供給速度、およ
び9〜180V/V(約5〜1000SCF/Bbl)の水素流
速を含んでなることが好ましい。
【0034】ゼオライトをベースとする触媒の特性を向
上させるために、白金などの他の金属およびシリカまた
はシリカ-アルミナなどの他の触媒バインダーを使用す
るような改良を、本発明の範囲内で考慮することができ
る。ゼオライト触媒は、本発明の方法に使用する前に水
素型に転化する。本発明の方法は触媒活性の有効寿命を
延長させるが、結局は、本発明の方法によって延長して
使用した後、再生して活性を回復させる必要がある。再
生は高温において水素ガスを使用して果たすことができ
る。要すれば、触媒を空気または酸素で処理して燃焼さ
せ、炭素質付着物を除去することによる酸化的再生また
は再活性を行うこともできる。また、酸化的再生と水素
ガスを組合せて使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 共供給水素を伴う場合および伴わない場合
の、本発明の好ましい触媒でのエーテル化における触媒
老化速度を表すグラフ図である。
【図2】 本発明の異なる処理条件におけるエーテル化
プロセスを比較するグラフ図である。
【図3】 ゼオライトおよび酸性樹脂触媒を使用する本
発明における二段階プロセスの概略図である。
【符号の説明】
301 供給ストリーム 302 エーテル化反応器 304 第2エーテル化ゾーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート・ティ・トムソン アメリカ合衆国08648−2845ニュージャー ジー州ローレンスビル、クリークサイド・ コート9233番

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒の失活速度の遅い、高オクタン価ア
    ルキルtert-アルキルエーテルを製造する方法におい
    て、 イソオレフィンに富み、ジエンを含むC4+炭化水素を含
    んでなる供給ストリーム、アルカノール供給ストリーム
    および共供給水素供給ストリームを、エーテル化条件下
    にあるエーテル化ゾーンにおいて、元素周期表第VIIIA
    族の金属を含む再生可能な酸性メタロシリケート触媒粒
    子に接触させて、アルキルtert-アルキルエーテル、未
    転化イソオレフィンおよび未転化アルカノールを含む流
    出ストリームを製造し、その際、触媒の失活速度が低下
    している方法。
  2. 【請求項2】 流出ストリームを脱ブタン装置で分離
    し、アルキルtert-アルキルエーテルを含有するC5+炭
    化水素を含んでなる脱ブタン装置の底部ストリームを回
    収する工程をさらに含む請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 流出ストリームをエーテル化条件下にあ
    り酸性樹脂触媒粒子を含む第2エーテル化ゾーンに通過
    させて、未転化イソオレフィンおよび未転化アルカノー
    ルの一部をアルキルtert-アルキルエーテルに転化し、
    第2エーテル化ゾーンからの生成物ストリームを脱ブタ
    ン装置で分離して、アルキルtert-アルキルエーテルに
    富むC5+炭化水素を含んでなる脱ブタン装置底部ストリ
    ームを回収する段階を更に含む請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 使用済のメタロシリケート触媒粒子を、
    水素気流中、121℃〜538℃の温度で再活性化する
    工程を更に含む請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 アルカノールが、メタノール、エタノー
    ル、イソプロパノールおよび2-ブタノールを含む請求
    項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 イソオレフィンがイソブテンおよびイソ
    アミレンを含み、アルカノールがメタノールを含んでお
    り、メチルtert-ブチルエーテルおよびメチルtert-アミ
    ルエーテルを生成する請求項1〜5のいずれかに記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 メタロシリケート触媒がアルミノシリケ
    ートゼオライトを含んでなる請求項1〜6のいずれかに
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 ゼオライトが、ZSM-5、ゼオライト
    ベータおよびMCM-22からなる群から選ばれる請求
    項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 ゼオライトがパラジウムおよび/または
    白金を含む請求項7記載の方法。
  10. 【請求項10】 ゼオライトが、パラジウムを有するゼ
    オライトベータを含んでなる請求項8記載の方法。
  11. 【請求項11】 供給ストリームが、イソオレフィンに
    富むC5+炭化水素を含んでなり、ジエンおよびα-オレ
    フィンを含有する請求項1〜10のいずれかに記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 エーテル化条件が、38〜260℃の
    温度、793〜7000kPaの圧、触媒を基準として0.
    1〜10のWHSVのC4+炭化水素供給速度、1.8〜
    360V/Vの水素流速を含んでなる請求項1〜11のい
    ずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 エーテル化条件が、66〜204℃の
    温度、1482〜4240kPaの圧、触媒を基準として
    0.5〜5のWHSVのC4+炭化水素供給速度、5〜1
    000SCF/Bblの水素流速を含んでなる請求項12記載
    の方法。
  14. 【請求項14】 使用済の触媒を酸化的再生により再活
    性化する請求項4記載の方法。
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