JPH0656700A - 細粒用コーティング核 - Google Patents
細粒用コーティング核Info
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- JPH0656700A JPH0656700A JP12388992A JP12388992A JPH0656700A JP H0656700 A JPH0656700 A JP H0656700A JP 12388992 A JP12388992 A JP 12388992A JP 12388992 A JP12388992 A JP 12388992A JP H0656700 A JPH0656700 A JP H0656700A
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Abstract
とを含む細粒用コ−ティング核。 〔効果〕この細粒用コーティング核は、主薬を含有し、
真球度が高く、かつ粒度分布が小さいので、コ−ティン
グ時の割れ、欠け、粉化が少なく、より精密で効率のよ
いコ−ティングができる。
Description
およびその製造方法とこれを用いた細粒剤に関するもの
である。
剤、結合剤、滑沢剤等、および必要に応じてこれに主薬
を加えて形成されるものであるが、従来はこのような細
粒用コーティング核の賦形剤としては、澱粉、白糖、乳
糖、D−マンニト−ル、第二燐酸カルシウム等が用いら
れていた。一方、細粒用コ−ティング核を得る一般的製
造方法としては、押し出し造粒法、核への層積法および
撹拌造粒法等が知られている。
うな従来の賦形剤では、真球度が高く、しかも粒度分布
の小さい細粒用コーティング核を得ることは困難であっ
た。
造粒法で細粒用コーティング剤を製造した場合、得られ
た細粒用コーティング核は、粒度分布が均一でなく、コ
ーティング核の細粒化が困難であり、さらに形状も球状
でないため、得られるコーティング核にコ−ティングを
施す際に、その効率や再現性が悪いなどの問題を有する
ものであった。
ィング用の原核に賦形剤を噴霧して球形のコ−ティング
核を得る方法であるが、製造工程が長くなるなどの不利
益があった。得られた細粒用コーティング核は、マスキ
ング(コ−ティング)効率が悪く、特に主薬が苦味その
他の不快な味のために服用しにくいものである場合は大
きな問題を有するものであった。
の賦形剤を用いた場合、撹拌速度、結合液量および処理
時間等の製造条件を一定にしても再現性に乏しいことが
多く、製造工程の綿密なコントロ−ルが必要であるとい
う問題点を有するものであった。事実、この課題を解決
するために添加物の順序を変えたり(第8回製剤と粒子
設計シンポジウム要旨集、1991、P141)、消費
電力の変動量に基づく撹拌造粒終点の決定(第6回製剤
と粒子設計シンポジウム要旨集、1989、P26;C
hem.Pharm.Bull,38,1977(19
90))などの試みがなされている。
て結晶セルロ−スを3.9〜25重量%程度用いて撹拌
造粒法で製造した場合に、比較的良好なコ−ティング核
を製造することができることが報告されている(第5回
製剤と粒子設計シンポジウム要旨集、1988、P6
8;第6回製剤と粒子設計シンポジウム要旨集、198
9、P26;第8回製剤と粒子設計シンポジウム要旨
集、1991、P141,P146;薬学雑誌107、
317(1987))。しかしながら、このようにして
得られた細粒用コ−ティング核は、核表面が粗く(鏡検
で毬状突起が認められる)磨損し易いため、コ−ティン
グの均一性が損なわれ、製剤にした場合薬物の放出が一
定でないという問題点を有するものであった。また、こ
の細粒用コーティング核は過剰のコ−ティング材料を必
要とするものであり、作業時間も長いなどの問題点を有
し、その効率は満足できるものではなかった。さらに、
多くの場合これらのコ−ティング核には、主薬が含まれ
ておらず、細粒を製造する際には、さらに主薬のコ−テ
ィング工程が加わることになる等の問題点を有するもの
であった。
で、真球度が高く、粒度分布の小さい主薬を含有する細
粒用コーティング核を提供することを目的とするもので
ある。
と少なくとも26重量%の結晶セルロ−スを含む細粒用
コ−ティング核により上記目的を達成するようにした。
来用いられているものや市販のもの(例えば、旭化成ア
ビセル(R)PH−101、PH−102、PH−30
1、PH−302、あるいはそれらの粉砕品など)が用
いられ、これらを単独または2つ以上組み合わせて用い
ることができるが、これらの種類に限定されるものでは
ない。
ルロ−スを26重量%以上用いたところにその主たる特
徴がある。ここで、結晶セルロースが26重量%より少
ない場合は、従来のコ−ティング核と同様、核表面が粗
く、磨損し易いため、コ−ティングの均一性が損なわ
れ、過剰のコ−ティング材料を必要とし、作業時間も長
いなどの問題点が生じ、効率が悪いという問題を有す
る。
重量%から主薬を除いた全量まで種々の割合で用いるこ
とができるが、60重量%以上用いることが特に好まし
い。これは、結晶セルロ−スが60重量%以上である場
合には、造粒過程で、通常、水(精製水など)のみを滴
下すればよく、何ら結合剤等を用いる必要がないという
利点を有するからである。
として投与されうるものならば限定されないが、特に苦
味などの不快な味を有する薬物に適応する時、本発明の
効果が著しい。その様な薬物としては、塩酸バカンピシ
リン、トシル酸スルタミシリン、塩酸タランピシリン等
のβ−ラクタム系抗生物質のエステルプロドラッグ、ア
ジスロマイシンに代表されるマクロライド系抗生物質、
β−ブロッカ−である塩酸インデノ−ル、抗鬱薬の塩酸
ヒドララジン、トランキライザ−の塩酸クロルプロマジ
ン、鎮咳薬の燐酸ベンプロピリン、トリアゾール系の抗
真菌薬、フルコナゾ−ルなどが挙げられる。また、主薬
は単独または2つ以上の薬物を組み合わせて用いてもよ
い。
が含まれていればよく、その量は特に限定されるもので
はないが、通常0. 01から74重量%程度含まれるこ
とが好ましい。
ルロースおよび主薬の他、崩壊剤、結合剤、滑沢剤を含
むものであってもよい。
いものが好ましく、例えば低置換度ヒドロキシプロピル
セルロ−ス(L−HPC)、カルボキシメチルセルロ−
スカルシウム、カルボキシメチルセルロ−スナトリウ
ム、アルギン酸などが挙げられ、単独または2つ以上組
み合わせて用いてもよいがこれらに限定されるものでは
ない。この膨潤剤の含有量は、特に限定されるものでは
ないが、50重量%以下であることが好ましい。これ
は、膨潤剤が50重量%を越えると、粒子が大きくな
り、球形化が困難となるという不都合が生じるためであ
る。
ドロキシプロピルセルロ−ス、カルボキシメチルエチル
セルロ−ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス、セ
ルロ−スアセテ−ト等、アクリルポリマ−系例えば、各
種アミノアルキルメタアクリレ−トポリマ−等、ビニル
ポリマ−系例えば、ポリビニルアセタ−ルジエチルアミ
ノアセテ−ト等、あるいはアラビアゴム、ポリビニルピ
ロリドン、ポリビニルアルコ−ル、プルラン、白糖、シ
エラック、ゼラチン等が挙げられ、単独または2つ以上
組み合わせて用いてもよいがこれらに限定されるもので
はない。
れるものではないが、通常25重量%以下であることが
好ましい。これは、25重量%を越えると粒子形のコン
トロ−ルが困難であり、球形化も難しいという問題が生
じるためである。
よび細粒剤中には必要に応じ、薬学上許容される添加
剤、例えば、タルク、ベンガラ、タ−ル系色素などの着
色剤、滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウ
ムなどや、炭酸マグネシウムなどの安定化剤を加えるこ
とができる。
造方法について説明する。本発明の細粒用コーティング
核の製造方法は、湿式造粒法、中でも転動作用による転
動造粒法を用いるのが好ましい。特に好ましくは撹拌型
造粒機を用いる造粒法である。
少なくとも26重量%の結晶セルロ−ス、必要に応じて
0〜50重量%の水に膨潤するが溶解しない崩壊剤、0
〜25重量%の結合剤、滑沢剤および添加剤などを撹拌
型造粒機内に仕込み、結合液(精製水等)を定量滴下す
ることにより造粒することができる。この場合の撹拌機
(アジテ−タ−これはメインブレ−ド、ロ−タディスク
などと呼ばれることもある)の好ましい回転速度は、機
種、全容量などによって異なるが、25〜600回転/
分、特に好ましくは60〜550回転/分であり、粉砕
機(チョッパ−これはクロススクリュ−、ランプブレカ
−などと呼ばれることもある)の回転速度は、機種、全
容量などによって異なるが、0〜4600回転/分、好
ましくは2600〜4600回転/分である。製造温度
は、特に調整する必要はなく、一般に室温でよいが、必
要に応じ加温、冷却等を施すことができる。
うに攪拌造粒法により製造されることが好ましいが、こ
れに限定されるものではなく、従来より用いられている
一般的方法である押し出し造粒法、核への層積法等のい
かなる造粒法で製造されてもよい。
グ核は、一般に500μm以下、好ましくは80〜40
0μmの平均粒子径を有する。また、乾燥後篩過するこ
とにより粒度の揃った球形の細粒が得られることは言う
までもない。用いられる篩としては、例えば18号(8
50μm)、30号(500μm)、42号(355μ
m)、50号(300μm)、83号(180μm)、
100号(150μm)、140号(106μm)、2
00号(75μm)、330号(45μm)などが挙げ
られる。
グ核は、味のマスキング、腸溶性あるいは胃溶性、持続
性を持たせる目的等で、公知の方法によりコ−ティング
して細粒剤としてもよく、また、公知の方法でカプセル
に詰めてもよく、公知の方法により錠剤に成形してもよ
い。
業中しばしば転動性がみられ、また、他の粒子径が異な
る造粒製剤や、粉末状の散剤と混合すると分離が生じや
すいという欠点がが指摘されている(第12改正日本薬
局方解説書A−71)。この問題を解決するために顆粒
剤よりも粒子径の小さい造粒製剤が調剤上要望されるよ
うになり、所謂細粒剤や造粒散剤が使用されてきた。
ジテ−タ−)、粉砕機(チョッパ−)回転速度等を調整
することにより、粒子径の設計も容易であり細粒なども
同様に製造できる。
し、本発明は、これらの実施例において特定された事項
に限定されるものではない。
通過し200号篩に残留する範囲の造粒物量/全造粒物
量で求めた。平均粒子径は、粒径分布より通常行われて
いる荷重平均で求めた。評価各項目は、該範囲の粒子に
ついて測定した値である。真球度(形状指数)は、試料
(30検体)を光学顕微鏡の視野下に置き、適当な倍率
で写真を撮り、長径と短径の比を測定してその平均値で
表した。見かけ比容積(疎)は、試料30gを100m
lメスシリンダ−に充填し、その容積を1g当たりの容
積に換算して示した。見かけ比容積(密)は、試料30
gを100mlメスシリンダ−に充填した後、嵩減りし
なくなるまでタッピングし、その容積を1g当たりの容
積に換算して示した。磨損度は、磨損度測定器(萱垣)
に試料10g及びガラスビ−ズ(直径6.9±0.1m
m、質量0.47±0.04g)50±0.5gを仕込
み、25回転/分で30分間回転させ、粉化による重量
減少分を%で表示した。比較例としては、製剤と粒子設
計シンポジウムに記載された製剤と粒子設計部会および
粒子加工技術分科会の標準処方に主薬を追加したもの、
および薬学雑誌107、377(1987)に記載され
たものを用いた。溶出試験は日本薬局方のパドル法に基
づいて、精製水中、50回転/分で行った。
シリン(100g、ファイザ−製薬)、結晶セルロ−ス
(2450g、旭化成工業、PH−101)を撹拌型造
粒機(深江工業、ハイスピイドミキサ−、FS−GS−
5型)内に仕込み、アジテ−タ−およびチョッパ−の回
転速度を各々500回転/分、3000回転/分に設定
し、精製水(2000ml)を滴下しながら室温で造粒
を行った。
シリン(100g、ファイザ−製薬)、結晶セルロ−ス
(2150g、旭化成工業、PH−101)、L−HP
C(100g、信越化学)、ヒドロキシプロピルセルロ
−ス(50g、日本曹達)、タルク(50g、村松産
業)を用い実施例1と同様な方法で造粒を行った。
コ−ティング核を製造した後、CF−コ−ティング機
(フロイント産業、CF−360)を用いて、ポリビニ
ルアセタ−ルジエチルアミノアセテ−ト(三共)の5重
量%エタノ−ル溶液で、コ−ティング核に対して10重
量%コ−ティングして細粒剤を得た。
シリン(100g、ファイザ−製薬)、結晶セルロ−ス
(250g)、乳糖(1500g)、コ−ンスタ−チ
(700g)を用い実施例1と同様な方法で造粒を行っ
た。
コ−ティング核を製造した後、CF−コ−ティング機を
用いて、ポリビニルアセタ−ルジエチルアミノアセテ−
トの5%エタノ−ル溶液で、細粒用コ−ティング核に対
して10重量%コ−ティングして細粒剤を得た。
造した細粒の粒度分布を表1に、収率および特性を表2
に示す。 (以下、余白)
は、比較例と対比して平均粒子径が小さい。したがっ
て、秤量時や分包時などの調剤作業中しばしばみられる
転動性、並びに、他の粒子径が異なる造粒製剤や、粉末
状の散剤と混合すると分離が生じやすいという従来の細
粒剤が持つ欠点を改善することができる。また、粒度分
布がシャ−プであるため、効率および再現性のよいコ−
ティングが可能である。
は、比較例に比べいずれも細粒収率が高く効率がよい。
また、真球度が高く、粒度分布の均一性も高いので、よ
り精密で効率のよいコ−ティングが可能である。さら
に、磨損度が小さいことは、機械的強度が高いことを意
味し、コ−ティング時の割れ、欠け、粉化が少ないとい
う利点を有する。
たコ−ト細粒について、トシル酸スルタミシリンの溶出
率を示す。
率が、実施例3の場合には10分で約15%に抑えられ
たのに対し、比較例2では2倍の約30%に達し、溶出
率に差が出ている。これは、コ−ティングの精密さと効
率の違いを明確に示すものである。
表面には、多くのクラックがみられた。比較例2の場
合、コ−ティング核の表面が粗野のため、コ−ティング
剤が表面の小孔等に浸入し、実施例3と同じ条件では、
均一なコ−ティングがなされなかったものと考えられ
る。
たコ−ト細粒について、トシル酸スルタミシリンの嗜好
試験の結果を示す。
2点嗜好試験法により実施した。この結果、本発明によ
るトシル酸スルタミシリンのコ−ト細粒は、苦くなく服
用し易いことが更に明確となった。
の結晶セルロ−スを含む細粒用コーティング核であるの
で、真球度が高く、粒度分布の小さい主薬を含有する細
粒用コーティング核を提供するという効果を奏するもの
であり、より精密で効率のよいコ−ティングができると
いう効果を有するものである。
Claims (7)
- 【請求項1】 主薬と少なくとも26重量%の結晶セル
ロ−スとを含むことを特徴とする細粒用コ−ティング
核。 - 【請求項2】 前記結晶セルロースの含有量が60重量
%以上であることを特徴とする請求項1記載の細粒用コ
ーティング核。 - 【請求項3】 前記主薬が、スルタミシリンまたはその
薬学的に許容される塩であることを特徴とする請求項1
または2記載の細粒用コ−ティング核 - 【請求項4】 80〜400μmの平均粒子径を有する
ことを特徴とする請求項1から3までのいずれかの請求
項に記載の細粒用コーティング核。 - 【請求項5】 攪拌造粒法により請求項1記載の細粒用
コーティング核を製造することを特徴とする細粒用コー
ティング核の製造方法。 - 【請求項6】 撹拌機(アジテ−タ−)の回転速度が2
5〜600回転/分であり、粉砕機(チョッパ−)の速
度が0〜4600回転/分であることを特徴とする請求
項4記載の細粒用コ−ティング核の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1または2記載の細粒用コーティ
ング核をコーティングしてなることを特徴とする細粒
剤。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP4123889A JP2576927B2 (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 細粒核 |
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Publications (2)
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JPH0656700A true JPH0656700A (ja) | 1994-03-01 |
JP2576927B2 JP2576927B2 (ja) | 1997-01-29 |
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Family Applications (1)
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JP4123889A Expired - Lifetime JP2576927B2 (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 細粒核 |
Country Status (1)
Country | Link |
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- 1992-05-15 JP JP4123889A patent/JP2576927B2/ja not_active Expired - Lifetime
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