JPH0656150A - 容器の注出具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器の注出具本体が容器から簡単に外れない
ようにすること。 【構成】 カートン容器１の開口２に、注出具本体１０
をその内端の外フランジ１４が開口周縁部の内面に接す
るように取付ける。注出具本体１０の筒部１５をカート
ン容器１外へ突出させ、筒部１５の外周面のおねじ１６
に、環状締付部材１２の筒部２６のめねじ２８をねじ込
み、締付部材１２の外フランジ２７と注出具本体１０の
外フランジ１４との間で容器開口周縁部を挾持する。お
ねじ１６はキャップ１１の螺合にも用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、容器の開口部に取付け
られる注出具に関する。

【０００２】

【従来の技術】液体や粉粒体のような流動体を収容する
容器、例えば内面にライニングを施したカートン容器、
に設けられる開閉可能な注出口としての注出具は、カー
トン容器の開口に取付けられる注出具本体と、この注出
具本体の口を開閉自在に閉じるキャップとから構成した
ものが知られている。

【０００３】この公知の注出具は、図７に示すように、
カートン容器１に設けた開口２にはめ込まれる筒状の注
出具本体３の内端に外フランジ４を一体に備えている。
この外フランジ４はカートン容器１の開口２の周縁内面
に接合されて容器と一体化されている。注出具本体３の
外周面にはおねじ５が形成されている。

【０００４】一方、符号６で示されるキャップは端部が
天壁７で閉じた外筒８を備えており、この外筒８の内面
にめねじ９が形成されている。このめねじ９を前記おね
じ５に螺合させることによりキャップ６を注出具本体３
にはめ込むと、注出具は閉じられることになる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】以上に述べた従来の注
出具では、注出具を装着したカートン容器を厳しい条件
下、例えば高温、多湿の環境中に保管した場合、容器内
部に重量の大きい液体、粉粒体などが入っていると、そ
の重量により容器１と外フランジ４の接合部が剥がれ易
くなる。接合部に剥がれが生じると、注出具が容器１内
に嵌没することがあり、これにより容器内容物が漏れ出
す。

【０００６】本発明は、上記問題を解消するためになさ
れたもので、その目的は、厳しい保管条件のもとでも、
容器から剥がれることのない注出具を得ることにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、容器に
形成した開口の周縁内面に接合される外フランジ、およ
びこのフランジから一体的に立上り外面におねじを有す
る内筒からなる注出具本体と、注出具本体の外側のおね
じにねじ込み可能なめねじを設けた外筒を有し、注出具
本体に着脱可能にねじ込まれるキャップとからなる容器
の注出具において、前記注出具本体の内筒の前記おねじ
にねじ込まれためねじを有する短筒と、前記注出具本体
の外フランジに対向するように前記短筒と一体的に形成
した外フランジとからなる締付部材を設ける。

【０００８】

【作用】上記構成により、注出具本体の外フランジを容
器の開口の周縁内面に当接してから、締付部材を注出具
本体の内筒のまわりにねじ込むと、締付部材の外フラン
ジが注出具本体の外フランジに向かって進み、容器の開
口周縁部が両外フランジにより挟圧されて注出具が完全
に固定される。

【０００９】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。

【００１０】図１に示すように、本発明の注出具は、注
出具本体１０と、キャップ１１と、締付部材１２とから
構成される。これらはいずれも、合成樹脂により成形さ
れる。

【００１１】注出具本体１０は外フランジ１４と円形の
筒体１５とから一体成形されている。筒体１５は組立て
時に内側の筒となるので、以下内筒と呼ぶ、。内筒１５
の外周面にはおねじ１６が形成されている。注出具本体
１０の形状は図２にも示されている。

【００１２】キャップ１１は、図１に示すように天壁１
８が閉じており、それと一体的に外筒１９が形成されて
いる。外筒１９の内側には、比較的長い筒体２０が同様
に一体的に形成されている。外筒１９と筒体２０との間
には環状空間２１が形成され、この空間２１内に、第２
の天壁２２から環状の垂壁２３が突設されている。ま
た、外筒１９の内周壁にはめねじ２４が形成されてい
る。

【００１３】締付部材１２は環状をなし、図２にも示す
ように、短筒２６と外フランジ２７とから一体的に形成
されている。短筒２６の内面にはめねじ２８が設けられ
ている。また、短筒２６の外面には手による回動を容易
にする低い滑り止めリブ２９が形成されている。

【００１４】キャップ１１のめねじ２４と、締付部材１
２のめねじ２８は同じピッチをもち、前記注出具本体１
０のおねじ１６に螺合できるようになっている。

【００１５】図３は締付部材１２の外フランジ２７の裏
面を示す。外フランジ２７の内周縁寄りには環状の凹凸
面３１が形成され、また周方向に間隔をおいて半径方向
リブ３２が設けられている。凹凸面３１およびリブ３２
はきわめて低いものである。

【００１６】図４は、締付部材１２を注出具本体１０の
内筒１５のまわりにはめてねじ込んだ状態を示す。この
状態では、締付部材１２の短筒２６が短いために、内筒
１５が上方へ突出し、両外フランジ１４、２７は軸方向
に対向する。

【００１７】以上に述べた構成をもつ注出具を容器に取
付けるには次のようにする。まず、図５のように、注出
具本体１０を、その外フランジ１４がカートン容器１の
開口２の周縁部内面に接するように挿入し、外フランジ
１４をカートン容器１内面に超音波シール等の方法によ
り接合する。次いで、注出具本体１０の内筒１５に締付
部材１２を嵌合し、おねじ１６とめねじ２８の螺合によ
り締付部材１２をねじ込む。これにより、締付部材１２
の外フランジ２７は注出具本体１０の外フランジ１４へ
向かって送られ、開口２の周縁部は両フランジ１４、２
７により挟圧され、注出具は容器１に強固に固定され
る。この際、図３に示した凹凸面３１とリブ３２は開口
２の周縁部に押しつけられてねじ１６、２８のゆるみを
防止する。

【００１８】このようにして装着された注出具本体１０
に従来の場合と同様にキャップ１１をねじ込むと図６の
状態が得られ、キャップ１１の外筒１９は締付部材１２
の短筒２６の上端縁に当接する。これにより、締付部材
１２は不動になる。この状態では、前記垂壁２３は注出
具本体の内筒１５の内面にはめ込まれる。

【００１９】注出具を開くにはキャップ１１をねじ戻し
て取外せばよい。これにより、容器１内の流動物を注出
具の注出口を経て取出すことができる。

【００２０】

【発明の効果】本発明では、締付部材を設けたことによ
って、注出具を取付けた容器の開口周縁部が、注出具本
体の外フランジと締付部材の外フランジとの間で挟圧さ
れるので、注出具本体の外フランジと容器の接合が剥が
れても、注出具は容器内に嵌没することがなく、常に容
器に保持され続け、内容物の漏れは生じない。そして、
本発明では、キャップをねじ込むに必要な注出具本体の
おねじを用いて締付部材をもねじ込むことができるので
構造がその分だけ簡素化される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の注出具の分解断面図である。

【図２】図１に示す注出具本体と締付部材の斜視図であ
る。

【図３】締付部材の背面図である。

【図４】注出具本体に締付部材をねじ込んだ状態を示す
斜視図である。

【図５】図４の状態で容器開口周縁部を挾持する状態を
示す一部断面図である。

【図６】図５の状態でキャップをねじ込んだ状態を示す
図である。

【図７】従来の注出具の一部断面正面図である。

【符号の説明】

１ 容器 ２ 容器の開口 １０ 注出具本体 １１ キャップ １２ 締付部材 １４ 注出具本体の外フランジ １５ 同、内筒 １６ おねじ １９ キャップの外筒 ２４ 同、めねじ ２６ 締付部材の短筒 ２７ 同、外フランジ ２８ 同、めねじ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】容器に形成した開口の周縁内面に接合され
   る外フランジ、およびこのフランジから一体的に立上り
   外面におねじを有する内筒からなる注出具本体と、 注出具本体の外側のおねじにねじ込み可能なめねじを設
   けた外筒を有し、注出具本体に着脱可能にねじ込まれる
   キャップと、 からなる容器の注出具において、 前記注出具本体の内筒の前記おねじにねじ込まれためね
   じを有する短筒と、 前記注出具本体の外フランジに対向するように前記短筒
   と一体的に形成した外フランジと、 からなる締付部材を設け、 この締付部材の締付けにより、締付部材の外フランジと
   前記注出具本体の外フランジとの間で容器の開口周縁を
   挟圧するように構成したことを特徴とする容器の注出
   具。