JPH0655745B2 - ベンゾセレニノ〔4,3,2‐cd〕インダゾール化合物およびその製法 - Google Patents

ベンゾセレニノ〔4,3,2‐cd〕インダゾール化合物およびその製法

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JPH0655745B2
JPH0655745B2 JP60140708A JP14070885A JPH0655745B2 JP H0655745 B2 JPH0655745 B2 JP H0655745B2 JP 60140708 A JP60140708 A JP 60140708A JP 14070885 A JP14070885 A JP 14070885A JP H0655745 B2 JPH0655745 B2 JP H0655745B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規な置換されたベンゾセレニノ〔4,3,
2−cd〕インダゾール、該化合物の製法および該化合
物を含有する治療剤に関するものである。本発明の化合
物は、薬理学的性質を有しそして抗菌剤、抗かび剤およ
び抗腫瘍剤として有用である。
ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール環系
は新規でありそして式 によつて示される。
一見地においては、本発明は、遊離塩基形態の構造式
(1) を有するベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾ
ール化合物およびその薬学的に許容し得る塩に関するも
のである。
式中、R7、R8、R9およびR10は水素またはヒドロキ
シを示し、 R2はANR′R″〔式中Aは場合によってはヒドロキ
シルで置換されていてもよい2〜5個の炭素原子の直鎖
状または有枝鎖状のアルキレン鎖であり、R′および
R″は水素または場合によってはヒドロキシルで置換さ
れていてもよい1〜4個の炭素原子のアルキルであるか
またはR′およびR″は一緒になって (式中nおよびmはそれぞれ2〜3の整数でありそして
Bは直接的な結合である)を示す〕であり、そしてR5
はニトロ、NH2またはNHR2である。
本発明の化合物は、有機および無機酸と薬学的に許容し
得る塩を形成する。塩形成のための適当な酸の例は、塩
酸、硫酸、燐酸、酢酸、枸櫞酸、蓚酸、マロン酸、サリ
チル酸、林檎酸、フマール酸、琥珀酸、アスコルビン
酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、イセチオン酸、乳
酸、グルコン酸、グルクロン酸、スルフアミン酸、安息
香酸、酒石酸、パモイツク酸(pamoic acid)などであ
る。塩は、在来の方法で遊離塩基形態を望ましい酸の相
当量と接触させることによつて製造される。遊離塩基形
態は、塩形態を塩基で処理することによつて再生するこ
とができる。例えば塩基の稀水溶液を使用することがで
きる。水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニアお
よび重炭酸ナトリウムの稀水溶液がこの目的に適してい
る。遊離塩基形態は、極性溶剤中の溶解度のようなある
物理的性質においてそれぞれの塩形態とは若干異なつて
いるけれども、塩は本発明の目的に対しては遊離塩基形
態と均等である。
本発明の化合物は、未溶媒和形態ならびに水和形態を包
含する溶媒和形態で存在することができる。一般に、
水、エタノールなどのような薬学的に許容し得る溶剤と
の溶媒和形態は、本発明の目的に対して未溶媒和形態と
均等である。
本明細書で使用されるハロゲンなる語は、弗素、塩素、
臭素および沃素を包含するよう企図するものである。
他の見地においては、本発明は構造式(2) (式中、R2およびR5は前述した意識を有す)を有する
ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール化合
物およびその薬学的に許容し得る塩に関するものであ
る。
他の見地においては、本発明は構造式(3) (式中R2は前述した意識を有す)を有するベンゾセレ
ニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール化合物およびそ
の薬学的に許容し得る塩に関するものである。
他の見地においては、本発明は構造式(4) (式中R2に前述した意識を有す)を有するベンゾセレ
ニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール化合物およびそ
の薬学的に許容し得る塩に関するものである。
他の実施例においては、本発明は構造式(5) (式中R2は前述した意識を有す)を有するベンゾセレ
ニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール化合物およびそ
の薬学的に許容し得る塩に関するものである。
他の実施態様においては、本発明は構造式(6) (式中R2は前述した意識を有しそしてR9は低級アルコ
キシである)を有するベンゾセレニノ〔4,3,2−c
d〕イミダゾール化合物およびその薬学的に許容し得る
塩に関するものである。
他の実施態様においては、本発明は構造式(7) 〔式中R2は前述した意識を有しそしてR9は低級アルコ
キシである)を有するベンゾセレニノ〔4,3,2−c
d〕イミダゾール化合物およびその薬学的に許容し得る
塩に関するものである。
他の実施態様においては、本発明は構造式(8) (式中R2は前述した意識を有しそしてR9を低級アルコ
キシである)を有するベンゾセレニノ〔4,3,2−c
d〕イミダゾール化合物およびその薬学的に許容し得る
塩に関するものである。
他の実施態様においては、本発明は構造式(9) (式中R2およびR5は前述した意義を有す)を有するベ
ンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール化合物
およびその薬学的に許容し得る塩に関するものである。
他の実施態様においては、本発明は、構造式(10) (式中R2は前述した意義を有しそしてR8は低級アルコ
キシである)を有するベンゾセレニノ〔4,3,2−c
d〕インダゾール化合物およびその薬学的に許容し得る
塩に関するものである。
他の実施態様においては、本発明は、構造式(11) (式中R2は前述した意義を有しそしてR8は低級アルコ
キシである)を有するベンゾセレニノ〔4,3,2−c
d〕インダゾール化合物およびその薬学的に許容し得る
塩に関するものである。
他の実施態様においては、本発明は、構造式(12) (式中R2は前述した意義を有しそしてR8は低級アルコ
キシである)を有するベンゾセレニノ〔4,3,2−c
d〕インダゾール化合物およびその薬学的に許容し得る
塩に関するものである。
他の実施態様においては、本発明は構造式(13) (式中R2およびR5は前述した意義を有す)を有するベ
ンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール化合物
およびその薬学的に許容し得る塩に関するものである。
他の見地においては、本発明は、薬理学的性質について
もつとも好適である化合物に関するものであつてそして
これらの化合物は次の通りである。
N,N−ジエチル−5−ニトロ−2H−〔1〕ベンゾセ
レニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール−2−エタン
アミン 5−アミノ−N,N−ジエチル−2H−〔1〕ベンゾセ
レニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール−2−エタン
アミン N−〔2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−2H−
〔1〕−ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾ
ール−5−イル〕−1,2−エタンジアミン N,N−ジエチル−5−〔〔2−(ジエチルアミノ)エ
チル〕アミノ〕−2H−〔1〕−ベンゾセレニノ〔4,
3,2−cd〕インダゾール−2−エタンアミン N−〔2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−2H−
〔1〕−ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾ
ール−5−イル〕−1,3−プロパンジアミン 5−〔(2−アミノエチル)アミノ〕−2−〔2−(1
−ピロリジニル)エチル〕2H−〔1〕−ベンゾセレニ
ノ〔4,3,2−cd〕インダゾール 2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−5−ニトロ−
2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕イン
ダゾール−9−オール 2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−5−ニトロ−
2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕イン
ダゾール−8−オール 5−〔(2−アミノエチル)アミノ〕−2−〔2−(ジ
エチルアミノ)エチル〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ
〔4,3,2−cd〕インダゾール−9−オール 5−〔(2−アミノエチル)アミノ〕−2−〔2−(ジ
エチルアミノ)エチル〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ
〔4,3,2−cd〕インダゾール−8−オール 2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−5−〔〔2−
〔(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕
−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕イ
ンダゾール−8−オール 2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−5−〔〔2−
〔(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕
−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕イ
ンダゾール−9−オールおよびこれらの薬学的に許容し
得る塩 本発明の化合物のあるものは、また、好適な種類の化合
物更に詳しくはR5がNO2またはNH2を示す構造式(1)
の化合物および保護基を含有している以下に記載する構
造式(7)、(8)および(9)の化合物のような化合物の製造
における中間体としても有用である。
本発明は、また、式(14) (式中、R7、R8、R9およびR10は、水素、ヒドロキ
シまたは1〜4個の炭素原子のアルコキシである)の新
規な中間体を包含する。好適な中間体を、また式(15) (式中、R9は水素、ヒドロキシまたは1〜4個の炭素
原子のアルコキシである)の化合物を包含する。
一つの方法の見地においては、本発明は、1−ハロ−4
−ニトロ−9H−セレノキサンテン−9−オンおよび構
造式H2NNHR2を有するR2−置換ヒドラジンを反応
せしめて構造式(1a) を有する化合物を製造する方法からなる。式中、R2
7、R8、R9およびR10は前述した意義を有す。反応
条件は広範囲に変化することができる。反応は、通常、
溶剤中において約25〜140℃の温度で実施される。
適当な溶剤は、キシレン、ピリジンまたはDMFである。
必要なヒドラジンは、適当なアルキルハライドXR2(式
中R2は前述した意義を有す)とヒドラジンとの反応
〔J.Med.Chem.7巻403頁(1964年)〕または以
下に記載するような当該技術において知られている他の
方法によつて製造される。
1−ハロ−4−ニトロ−9H−セレノキサンテン−9−
オンは、好適には五酸化燐およびメタンスルホン酸によ
るまたは五酸化燐およびヘキサメチルジシロキサンによ
る相当する2−〔(5−クロロ−2−ニトロフエニル)
セレノ〕安息香酸の環化によつて製造される。この必要
な安息香酸は、0−セレノシアノ安息香酸と2,4−ジ
クロロニトロベンゼンとの反応によつて製造される。こ
の方法は次の通り示される。
他の見地においては、本発明は、構造式(1a) を有する化合物を還元にうけしめることによつて構造式
(1b) を有する化合物を製造する方法からなる。式中R2
7、R8、R9およびR10は前述した意識を有す。還元
は、適当な手段によつて好適にはメタノールまたは酢酸
のような溶剤中においてパラジウム/木炭触媒を使用し
て室温で水素添加することによつて実施される。酢酸が
好適である。
他の見地においては、本発明は、構造式(1b) を有する化合物を式XR2を有するハロアルキルアミン
と反応せしめることによつて構造式(1c) を有する化合物を製造する方法からなる。式中、R2
7、R8、R9およびR10は前述した意識を有しそして
Xはハロゲンである。R2が感受性基を含有する場合
は、これは、反応前に保護基によつて適当に保護され
る。反応は溶剤の不存在下でまたはCHCまたはDM
Pのような適当な非反応性溶剤中で実施される。溶剤の
不存在下においては、反応温度は約150℃である。溶
剤を使用する場合は、還流温度例えば約60〜150℃
が使用される。Et3NまたはK2CO3のような塩基を酸補集
剤として使用することができるが、必ずしも必要なこと
ではない。
他の見地においては、本発明は、還流温度例えば約65
〜140℃で上記式(1b)を有する化合物を適当に置換さ
れたアルデヒドまたはアセタール、ケトンまたはケター
ルと反応せしめそして得られたシツフ塩基を還元せしめ
ることによつて上記構造式(1c)を有する化合物を製造す
る方法からなる。該反応において、上記式中のR2
7、R8、R9およびR10は前述した意義を有す。
一つの好適な実施態様においては、本発明は、任意的に
置換された1−クロロ−4−ニトロ−9H−セレノキサ
ンテン−9−オンおよびR2−置換ヒドラジンを反応せ
しめてR5がニトロである構造式(1)を有する化合物を形
成させそしてもし必要ならば還元によつて該化合物をR
5がNH2である構造式(1)を有する化合物に変換せしめ
そして更にもし必要ならば場合によつては感受性基を保
護基で保護した後式XR2を有するハロアルキルアミン
でアルキル化することによつてまたは場合によつては感
受性基を保護基で保護した後式R′COOHのアシル
化剤の反応性誘導体でモノアシル化せしめそしてアシル
化生成物を還元せしめることによつて該化合物をR5
NHR2である構造式(1)を有する化合物に変換させそし
てもし必要ならば保護基を加水分解または還元によつて
除去しそして遊離塩基または酸付加塩形態の生成物を単
離することからなる構造式(1) を有するベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾ
ール化合物の製法からなる。上記説明において、Xは塩
素または臭素でありそしてR2、R′、R5、R7
8、R9およびR10は前述した意義を有す。
他の実施態様においては、本発明は、構造式 (式中、R7、R8、R9およびR10は水素、ヒドロキシ
ル、低級アルコキシ、またはベンジルオキシまたはp−
ハロまたはp−メトキシ置換ベンジロキシである)を有
する化合物を3−(β−ハロエチル)−2−オキサゾリ
ジノンと反応せしめて構造式 を有するオキサゾリジノン化合物を得そして後者の化合
物をアルカリ性加水分解にうけしめて構造式 を有する化合物を得、そしてもし必要ならば水素添加分
解によつてベンジルオキシ基を除去しそして遊離塩基ま
たは酸付加塩形態の生成物を単離することによつて遊離
塩基形態の構造式 を有するベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾ
ール化合物を製造する方法からなる。本発明は、また、
7、R8、R9およびR10の1個またはそれ以上か、ベ
ンジルオキシまたはアルコキシでありそしてベンジルオ
キシおよびアルコキシを水素添加分解または三臭化硼素
による処理によつて除去する実施態様を企図する。
他の実施態様においては、本発明は構造式(16) (式中、R2、R7、R8、R9、R10およびR′は前述
した意義を有す)を有する化合物を還元にうけしめるこ
とによつて構造式(1c) を有する化合物を製造する方法からなる。好適にはエー
テル、ジオキサン、THFまたはエチレングリコールジメ
チルエーテルのようなエーテル性溶剤中において適当な
還元剤を使用する。典型的にはLiAHが使用され
るが、他の還元剤例えばAHのようなアルミニウム
誘導体を使用することができる。
更に他の実施態様においては、本発明は、構造式(15) (式中R9はヒドロキシまたは1〜4個の炭素原子のア
ルコキシでありそしてまたベンジルオキシまたはハロ−
またはメトキシ−置換ベンジロキシであつてもよい)を
有する化合物を構造式H2NNHR2(式中R2は前述し
た意義を有す)を有する置換ヒドロラジンと反応せしめ
ることによつて構造式(6) を有する化合物を製造する方法からなる。
更に他の実施化においては、本発明は、式(6) (式中、R2は前述した意義を有しそしてR9はヒドロキ
シまたは1〜4個の炭素原子のアルコキシでありそして
またベンジロキシまたはハロ−またはメトキシ−置換ベ
ンジロキシであつてもよい)を有する化合物を還元にう
けしめることによつて構造式(7) を有する化合物を製造する方法に関するものである。好
適には、還元は、メトキシ置換化合物に対しては触媒と
してPd/Cを使用してAcOH中でそしてベンジロキシ置換
化合物に対しては触媒としてラネニツケルを使用してMe
OH中で実施される。
本発明は、また、構造式(7) (式中R2は前述した意義を有しそしてR9はヒドロキシ
または1〜4個の炭素原子のアルコキシでありそしてま
たベンジロキシまたはp−ハロ−またはp−メトキシ−
置換ベンジロキシであつてもよい)を有する化合物をア
ルキル化することによつて構造式(8) を有する化合物を製造する方法からなる。
他の実施態様においては、本発明は構造式(6) (式中R2は前述した意義を有しそしてR9は1〜4個の
炭素原子のアルコキシでありそしてまたベンジロキシま
たはp−ハロ−またはp−メトキシ−置換ベンジロシキ
であつてもよい)を有する化合物から構造式(9) (式中R2は前述した意義を有しそしてR5はニトロであ
る)を有する化合物を製造する方法からなる。変換は、
好適にはR9がアルコキシである化合物に対しては48
%HBrのような酸による加水分解によつてまたはR9がベ
ンジロキシである化合物に対しては水素添加分解によつ
て達成される。
更に他の実施態様においては、本発明は、構造式(14) (式中R8はヒドロキシまたは1〜4個の炭素原子のア
ルコキシでありそしてまたベンジロキシまたはハロ−ま
たはメトキシ−置換ベンジロキシであつてもよい)を有
する化合物を構造式H2NNHR2(式中R2は前述した意義を
有す)を有する置換ヒドラジンと反応せしめることによ
つて構造式(10) を有する化合物を製造する方法からなる。
更に他の実施態様においては、本発明は構造式(10) (式中、R2は前述した意義を有しそしてR8はヒドロキ
シまたは1〜4個の炭素原子のアルコキシでありそして
またベンジロキシまたはハロ−またはメトキシ−置換ベ
ンジロキシであつてもよい)を有する化合物を還元にう
けしめることによつて構造式(11) を有する化合物を製造する方法からなる。好適には、還
元はメトキシ置換化合物に対しては触媒としてPd/Cを
使用してAcOH中でそしてベンジロキシ置換化合物に対し
ては触媒としてラネーニツケルを使用してMeOH中で実施
される。
本発明は、また構造式(11) (式中、R2は前述した意義を有しそしてR8はヒドロキ
シまたは1〜4個の炭素原子のアルコキシでありそして
またベンジルオキシまたはp−ハロ−またはp−メトキ
シ−置換ベンジロキシであつてもよい)を有する化合物
をアルキル化することによつて構造式(12) を有する化合物を製造する方法からなる。
他の実施態様においては、本発明は、構造式(10) (式中R2は前述した意義を有しそしてR8は1〜4個の
炭素原子のアルコキシでありそしてまたベンジロキシま
たはp−ハロ−またはp−メトキシ−置換ベンジロキシ
であつてもよい)を有する化合物から構造式(13) (式中R5はニトロである)を有する化合物を製造する
方法からなる。変換は、好適には、R8がアルコキシで
ある化合物に対しては48%HBrのような酸で加水分解
することによつてまたはR8がベンジロキシである化合
物に対しては水素添加分解によつて達成される。
本発明の方法によつて得られた化合物または生成物の精
製は、何れかの適当な方法好適にはカラムクロマトグラ
フイー処理または結晶化によつて達成される。
組成物の見地においては、本発明は、薬学的に許容し得
る担体と組合せた構造式(1)を有する化合物およびその
薬学的に許容し得る塩からなる薬学的組成物に関するも
のである。
他の見地においては、本発明は薬学的に許容し得る担体
と組合せた構造式(2)を有する化合物およびその薬学的
に許容し得る塩からなる薬学的組成物に関するものであ
る。
他の見地においては、本発明は薬学的に許容し得る担体
と組合せた構造式(3)を有する化合物およびその薬学的
に許容し得る塩からなる薬学的組成物に関するものであ
る。
他の薬学的見地においては、本発明は薬学的に許容し得
る担体と組合せた構造式(7)を有する化合物およびその
薬学的に許容し得る塩からなる薬学的組成物に関するも
のである。
他の薬学的見地においては、本発明は、薬学的に許容し
得る担体と組合せた構造式 を有する化合物およびその薬学的に許容し得る塩からな
る薬学的組成物に関するものである。
他の方法の見地においては、本発明は、薬学的に許容し
得る担体と組合せた構造式(7)を有する化合物およびそ
の薬学的に許容し得る塩の充分な量を治療を必要とする
哺乳動物に投与することからなる哺乳動物の充実性腫瘍
を治療する方法に関するものである。
他の方法の見地においては、本発明は、薬学的に許容し
得る担体と組合せた構造式(1)を有する化合物およびそ
の薬学的に許容し得る塩の充分な量を治療を必要とする
哺乳動物に投与することからなる哺乳動物の微生物感染
を治療する方法に関するものである。
他の方法の見地においては、本発明は、薬学的に許容し
得る担体と組合せた構造式(1)を有する化合物およびそ
の薬学的に許容し得る塩の充分な量を治療を必要とする
哺乳動物に投与することからなる哺乳動物の白血病を治
療する方法に関するものである。
他の方法の見地においては、本発明は、薬学的に許容し
得る担体と組合せた構造式(2)を有する化合物およびそ
の薬学的に許容し得る塩の充分な量を治療を必要とする
哺乳動物に投与することからなる哺乳動物の白血病を治
療する方法に関するものである。
他の方法の見地においては、本発明は、薬学的に許容し
得る担体と組合せた構造式(1)を有する化合物およびそ
の薬学的に許容し得る塩の充分な量を治療を必要とする
哺乳動物に投与することからなる哺乳動物の充実性腫瘍
を治療する方法に関するものである。
他の方法の見地においては、本発明は、薬学的に許容し
得る担体と組合せた構造式(2)を有する化合物およびそ
の薬学的に許容し得る塩の充分な量を治療を必要とする
哺乳動物に投与することからなる哺乳動物の充実性腫瘍
を治療する方法に関するものである。
他の方法の見地においては、本発明は、薬学的に許容し
得る担体と組合せた構造式(7)を有する化合物およびそ
の薬学的に許容し得る塩の充分な量を治療を必要とする
哺乳動物に投与することからなる哺乳動物の充実性腫瘍
を治療する方法に関するものである。
本発明のベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾ
ール化合物は、ベージユ色〜黄色の範囲の色を有してい
る。これらの化合物は、一般に通常の大気条件下で安定
な結晶性の固体である。化合物は、典型的に約100〜
250℃の範囲の融点を有す。
化合物は、温血動物における細菌およびかび感染の治療
に対する薬剤として有用である。本発明の代表的化合物
の活性度は、以下に記載する試験プロトコールによつて
確立された。
抗菌剤および抗かび剤としての有用性のほかに、本発明
の化合物は、試験管内および生体内抗腫瘍活性を示す。
試験プロトコール 試験管内 一つの試験プロトコールは、5%胎児牛血清およびゲン
タマイシン(50μg/m)を補充したRPMI 1640中
で生長せしめたネズミ白血病細胞株であるL 1210細胞を
使用する。薬剤稀釈液を適当な溶剤中で製造しそしてそ
れぞれの稀釈液20μを24−穴リンブロ組織培養プ
レートに加え次で1m当り3×104細胞を含有する細
胞分散液20mを加える。溶剤および培地対照をそれ
ぞれの試験に含有せしめる。5%CO2中で37℃で3日
間培養した後、それぞれの穴の内容物を取出しそして細
胞をZBIコールター計数器で計算する。生長%を対照に
関して計算しそして薬剤活性度の程度をLD50(モル/
)として示す。
更に他の試験プロトコールは、試験管内抗菌抗かび(AB
MF)試験である。化合物を、半自動化ブロス稀釈技術対
微生物のパネルにおいて抗菌活性度について試験する。
試験微生物は、5種のグラム−陰性菌、7種のグラム−
陽性菌、4種の酵母および2種のかびを包含する。評価
した化合物の濃度は0.46〜1000μg/mの範囲にあ
る。
ブロス稀釈試験は、“抗微生物感受性試験に対するもつ
とも定量的な方法”(シエリスおよびワシントン:19
80年のワシントンの米国微生物学学会レンネテE.H.編
集 臨床微生物学の手引446〜452頁)であるとみなされ
る。
稀釈試験は、ブロス中の試験化合物の連続稀釈液を製造
し、試験微生物を接種し次に接種した培地を培養するこ
とによつて遂行される。最低阻止濃度(MIC)を、試験微
生物の可視生長を与えない化合物の最低濃度として測定
する。
便宜上、値を、3種のグラム−陰性菌〔サンモネラ・チ
フイムリウム(Salmonella typhimurium)、エシエリヒ
ア・コリ(Escherichia coli)およびブランハメラ・カ
タルハリス(Branhamelle Catarrhalis)〕および2種
のグラム−陽性菌〔シトレプトコツカス・ニユーモニア
エ(Streptococcus pneumoniae)およびストレプトコツ
カス・フエーリカス(Streptococcus faecalis)〕につ
いて記録する。
生体内 他の試験プロトコールは、生体内リンパ球白血病P388試
験である。使用した動物は、雄または雌のCD2F1マウス
である。一試験群当り6または7匹の動物を使用した。
腫瘍移植は、リンパ球白血病P388の細胞を含有する
稀腹水液の腹腔内注射によつて行った。試験化合物は、
腫瘍接種後種々な投与量で連続して5日間毎日1回腹腔
内的に投与する。動物の体重を計りそして生存動物を3
0日間規則的に記録する。もし与えられた投与量におい
てすべての動物が薬剤のはじめの注射後4日前に死亡し
た場合は、化合物は有毒であるとみなされる。試験動物
(T)/対照動物(C)に対する生存時間の比を計算する。有
効性の判断基準は、125より大なるまたは125に等
しい比T/C×100である。プロトコールの包括的な論議に
ついてはキヤンサー・ヘモセラピー・レポーツ(Cancer
Chemotherapy Reports)3部、3巻1頁(1972
年)を参照されたい。
これらの試験プロトコール操作は、本発明の代表的化合
物について第1表に示した結果を与える。
抗菌および抗かび剤として使用される場合、本発明の化
合物は広範囲な種々な局処、経口および非経口使用形態
で製造および投与することができる。当該技術に精通せ
し者に明らかであるように、次の使用形態は活性成分と
して1種またはそれ以上の式(1)の化合物、これらの化
合物の相当する薬学的に許容し得る塩またはこのような
化合物および(または)塩の混合物を含有する。
本発明によつて記載された化合物から薬学的組成物を製
造する場合、不活性の薬学的に許容し得る担体は、固体
または液体である。固体形態の製剤は、粉剤、錠剤、分
散性顆粒、カプセル、カシエーおよび坐剤を包含する。
固体担体は、希釈剤、風味剤、可溶化剤、潤滑剤、懸濁
剤、結合剤または錠剤崩壊剤としても作用し得る1種ま
たはそれ以上の物質である。それは、また、封入物質で
あつてもよい。粉剤においては、担体は微細な活性化合
物と混合される微細な固体である。錠剤においては、活
性化合物を適当な割合で必要な結合性を有する担体と混
合しそして所望の形状および大きさに圧搾する。粉剤お
よび錠剤は、好適には活性成分5または10〜約70%
を含有する。適当な固体担体は、炭酸マグネシウム、ス
テアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクヒーズ、ペ
クチン、デキストリン、殿粉、ゼラチン、トラガントゴ
ム、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセ
ルロース、低融点ワツクス、ココア・バターなどであ
る。“製剤”なる語は、活性成分(他の担体とともにま
たは他の担体なしに)が担体よつて囲まれそして活性成
分が結果として担体と一緒になつたカプセルを与える担
体のような封入物質と活性化合物との処方を包含するよ
う企図するものである。同様に、カシエーも包含され
る。錠剤、粉剤、カシエーおよびカプセルは、経口投与
に適した固体の使用形態として使用することができる。
液状使用形態は、溶液、懸濁液および乳濁液を包含す
る。例として、非経口的注射用の水または水−プロピレ
ングリコール溶液をあげることができる。液状製剤は、
また、ポリエチレングリコール水溶液中の溶液として処
方することもできる。経口的使用に適した水溶液は、活
性成分を水に溶解しそして所望に応じて適当な着色剤、
風味剤、安定剤および濃化剤を加えることによつて製造
することができる。経口的使用に適した水性懸濁液は、
微細な活性成分を粘稠な物質即ち天然または合成ゴム、
樹脂、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチル
セルロースおよび他の公知の懸濁剤とともに水中に分散
することによつて製造することができる。
局処製剤は、撒布粉剤、クリーム、ローシヨン、ゲルお
よび噴霧剤を含有する。これらの種々な局処製剤は、公
知の操作によつて処方することができる。例えば、US
A、ペンシルバニア18042、イーストンのマック・
バブリツシング・カンパーのレミングトンのフアーマソ
イチカル・サイエンス(Pharmaceutical Sciences)43
章(1970年14版)を参照されたい。
好適には、薬学的製剤は、単位使用形態にある。このよ
うな形態においては、製剤は活性成分の適当な量を含有
する単位投与量に分割される。この単位使用形態は、例
えば包装された錠剤、カプセルおよびバイアルまたアン
プル中の粉末のような不連続の量の製剤を含有する包装
された製剤であり得る。この単位使用形態は、また、カ
プセル、カシエーまたは錠剤それ自体であつてもよいま
たはそれはこれらの包装された形態の何れかの適当な数
であつてもよい。
製剤の単位投与量中の活性化合物の量は、特定の適用お
よび活性成分の力価によつて50〜500mgに変化または
調節することができる。
抗菌および抗かび剤としての治療的使用においては、本
発明の薬学的方法に使用される化合物は、1kg当り約0.
1〜50mgの初期使用量で投与される。1kg当り約0.5〜10
mgの投与量範囲が好適である。しかしながら使用量は、
患者の必要条件、治療される病気の程度および使用され
る化合物によつて変化することができる。特定の情況下
における適当な使用量の決定は、当該技術の精通の範囲
にある。一般に、治療は、化合物の最適の投与量および
少ない小使用量ではじめられる。その後、情況下におけ
る最適の効果に達するまで使用量を小量づつ最大させ
る。便宜上、もし必要ならば全体の1日当りの使用量を
分割しそして1日中少量づつ投与することができる。
活性化合物は、また、非経口的または腹腔内的に投与す
ることもできる。遊離塩基または薬学的に許容し得る塩
としての活性化合物の溶液は、水中で好適にはヒドロキ
シプロピルセルロースのような界面活性剤と混合するこ
とによつて製造することができる。分散液は、また、グ
リセロール、液状ポリエチレングリコールおよびこれら
の混合物および油中で製造することができる。通常の貯
蔵および使用条件下において、これらの製剤は、微生物
の生長を防止するために防腐剤を含有する。
注射使用に適した薬学的形態は、滅菌した水溶液または
分散液および滅菌した注射用溶液または分散液の既席製
造のための滅菌粉末を包含する。すべての場合におい
て、薬学的形態は滅菌されていなければならずそして容
易に注射できる程度に流動性でなければならない。それ
は、製造および貯蔵条件下で安定でなければならずそし
て細菌およびかびのような微生物の不純化作用に対して
防止されていなければならない。担体は、例えば水、エ
タノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレ
ングリコールおよび液状ポリエチレングリコールな
ど)、N,N−ジメチルアセトアミド、これらの適当な
混合物および植物油を含有する溶剤または分散媒質であ
る。例えば、レシチンのような被覆の使用によつて、分
散液の場合の必要な粒子の大きさの維持によつておよび
界面活性剤の使用によつて適当な流動性を維持すること
ができる。微生物の作用の防止は、種々な抗菌および抗
かび剤例えばパラベン、クロロブタノール、フエノー
ル、ソルビン酸、チメロサールなどによつて行うことが
できる。多くの場合において、等張剤例えば糖または塩
化ナトリウムを含有させることが好適である。注射用組
成物の延長された吸収は、組成物中に吸収遅延剤例えば
モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを使用す
ることによつて行われる。
滅菌注射用溶液は適当な溶剤中において必要な量の活性
化合物を必要に応じて前述した種々な他の成分と混合し
次で過によつて滅菌を達成することによつて製造させ
る。一般に、分散液は、種々な滅菌した活性成分を、基
分散媒質および前述した成分からの必要な他の成分を含
有する滅菌ベヒクルに混合することによつて製造され
る。滅菌注射用溶液の製造に使用される滅菌粉末の場合
においては、好適な製法は、予め滅菌−過した溶液か
ら活性成分および追加的な望ましい成分の粉末を与える
真空乾燥および凍結乾燥技術である。
本明細書中で使用される“薬学的に許容し得る担体”な
る語は、すべての溶剤、分散媒質、被膜、抗菌および抗
かび剤、等張剤および吸収遅延剤などを包含する。薬学
的に活性な物質に対するこのような媒質および剤の使用
は、当該技術において公知である。在来の媒質または剤
が活性成分と相容性でない場合を除いて、治療組成物に
おけるその使用が企図される。補助的な活性成分もまた
組成物中に混合することができる。
投与の容易さおよび使用量の一様性のために単位使用形
態の非経口的組成物を処方することが特に有利である。
本明細書中に使用される単位使用形態は、治療される哺
乳動物に対する単位使用量として適した物理的に不連続
な単位を意味し、それぞれの単位は必要な薬学的担体と
ともに望ましい治療効果を生ずるように計算された活性
物質の予定された量を含有している。本発明の新規な単
位使用形態の明細は、直接(a)活性物質の特有の特性お
よび達成されるべき特定の治療効果および(b)本明細書
中に詳述したような身体健康が害される病気を有する生
きている患者の病気の治療のためにこのような活性物質
を配合する場合の当該技術において固有の制限によつて
きまつてくる。
主たる活性成分は、有利且つ効果的な投与のために有効
な量で前述したような単位使用形態として適当な薬学的
に許容し得る担体と配合される。例えば、単位使用形態
は、約0.1〜500mgの範囲の量の主たる活性化合物を含有
する。約0.5〜250mgが好適である。割合で示した場合、
活性化合物は一般に担体1m当り約0.1〜500mgで存在
する。補助活性成分を含有する組成物の場合において
は、使用量は、該成分の通常の投与量および投与方法に
関連して決定される。治療される哺乳動物に対する1日
当りの非経口的投与量は0.1mg/kg〜100mg/kgの範囲にあ
る。好適な1日当りの使用量範囲は、0.3mg/kg〜10mg/k
gである。
本発明および本発明を実施する最良の方法を、選択され
た化合物およびその製造の好適な実施態様の以下の例に
よつて説明する。
実施例1 1−クロロ−4−ニトロ−9H−セレノキサンテン−9
−オン 80℃の五酸化燐32gおよびメタンスルホン酸320g
の攪拌溶液を、2−〔(5−クロロ−2−ニトロフエニ
ル)セレノ〕安息香酸16g(0.045モル)で処理す
る。混合物を80℃で2時間攪拌し、25℃に冷却しそ
して冷却水900mに注加する。懸濁液を30分攪拌し
そして固体を過によつて集め次に順次に水、5%水性
重炭酸ナトリウムおよび2−プロパノールで洗浄して融
点189〜190℃の乾燥した生成物6.2gを得る。
このようにする代りに、1−クロロ−4−ニトロ−9H
−セレノキサンテン−9−オンは次のようにして製造す
ることができる。
ジクロロメタン700mの五酸化燐140gの懸濁液をヘキ
サメチルジシクロキサン350mと共に2時間還流す
る。溶液を真空濃縮して透明な無色のシロツプを得る。
このシロツプ125gおよび追加的な五酸化燐15.5gの混
合物を210℃で加熱する。この機械的に攪拌した懸濁液
に2−〔(5−クロロ−2−ニトロフエニル)セレノ〕
安息香酸4.75g(0.016モル)を加える。15分後に、
反応混合物を25℃に冷却しそして氷冷6N水性塩酸に
注加する。1時間攪拌した後、金色の固体を集めそして
70℃で13時間真空乾燥して融点196〜197℃の乾燥し
た生成物4.47gを得る。
2−〔(5−クロロ−2−ニトロフエニル)セレノ〕安
息香酸は次のようにして製造される。
アルゴン下の0℃の2−セレノシアノ安息香酸20g
(0.088モル)およびエタノール300mの攪拌混合物
を、少量づつ加える硼水素化ナトリウム13.5g(0.36モ
ル)で処理する。混合物を25℃で40分攪拌しそして
エタノール50m中の2,4−ジクロロニトロベンゼ
ン17g(0.089モル)の溶液で滴加処理する。混合物
を15時間加熱還流し、0℃に冷却し、更に硼水素化ナ
トリウム1.7g(0.045モル)で処理しそして更に2時間
還流する。冷却した混合物を1N水性塩酸で酸性にし次
に酢酸エチルで抽出する。合した抽出液を濃縮して固体
の残留物を得、これをアセトニトリルから結晶化せしめ
て融点226〜228℃の生成物26.3gを得る。
2−セレノシアノ安息香酸は以下のようにして製造され
る。
2−ブロモ安息香酸ナトリウム塩54.7g(0.25モル)、
N,N−ジメチルアセトアミド中のナトリウムシアノセ
レネートの2.36モル溶液105m〔J.Org.Chem.43巻1689
頁(1978年)〕、銅粉末200mg、およびN,N−ジメチ
ルアセトアミド50mの混合物を、窒素下150℃で
4時間加熱する。熱溶液を氷水450mに注加する。
水性混合物を濃塩酸30mで酸性にし次にジクロロメ
タン100mづつで3回抽出する。合した抽出液を木炭
で清浄化し次に窒素下において水300m中の重炭酸ナ
トリウム28gの溶液とともに4時間攪拌する。水性層
を木炭で清浄化し、冷却しそして濃塩酸28mで酸性
にする。固体を集め、氷冷水で洗浄し次に乾燥して融点
170〜174℃の生成物38.6gを得る。
実施例2 1−クロロ−7−メトキシ−4−ニトロ−9H−セレノ
キサンテン−9−オン ヘキサメチルジシロキサン/五酸化燐シロツプ200gお
よび追加的な五酸化燐24gの混合物を210℃に加熱
する。この機械的に攪拌した懸濁液に、2−〔(5−ク
ロロ−2−ニトロフエニル)セレノ〕−5−メトキシ安
息香酸塩酸塩6.0g(0.015モル)を加える。20分後
に、反応混合物を25℃に冷却しそして氷上に注加す
る。3時間攪拌した後、オレンジ色の固体をセライト
床上に集める。生成物をセライト 床と共に酢酸エチル
中で25℃で13時間攪拌する。混合物を過しそして
セライト を熱酢酸エチルで洗浄する。液を濃縮して
明るいオレンジ色の固体を得、これをアセトニトリルか
ら再結晶して融点222〜224℃の乾燥した生成物3.58gを
得る。
2−〔(5−クロロ−2−ニトロフエニル)セレノ〕−
5−メトキシ安息香酸塩酸塩は次のようにして製造され
る。
アルゴン雰囲気下0℃のエタノール290m中の2−セ
レノシアノ−5−メトキシ安息香酸7.68g(0.030モ
ル)および2,4−ジクロロニトロベンゼン6.90g(0.
036モル)の攪拌混合物を少量づつ加えられる硼水素化
ナトリウム3.42g(0.090モル)で処理する。添加完了
後に、反応混合物を25℃に加温する。混合物を18時
間加熱還流し、冷却し、1N水性塩酸で酸性にしそして
次に酢酸エチル中に抽出する。抽出液を濃縮して塩化水
素0.10当量との塩としてそして水0.13当量での溶媒和物
として分析的に純粋な生成物9.8gを得る。融点194
〜196℃。
2−セレノシアノ−5−メトキシ安息香酸は次のように
して製造される。
2−ブロモ−5−メトキシ安息香酸ナトリウム塩〔J.Am
er.Chem.Soc.68巻1599頁(1946年)〕15.0g(0.059モ
ル)、N,N−ジメチルアセトアミド225m、カリウ
ム、セレノシアネート11.10g(0.077モル)および銅粉
0.75gの混合物をアルゴン下150℃で4時間加熱する。
反応混合物を冷却し、破砕氷上に注加しそして濃塩酸2
5mで酸性にする。沈殿を集めそしてジクロロメタン
およびテトラヒドロフランの5:1(v/v)混合物でス
ラリー化する。混合物を木炭とともに一夜攪拌する。セ
ライト 床を通した過によつて淡黄色の液を得、こ
れに水150m中の重炭酸ナトリウム14gの溶液を加
える。アルゴン雰囲気下で数時間攪拌した後、有機層を
分離しそして飽和重炭酸ナトリウム水溶液で1回抽出す
る。合した水溶液を破砕氷で冷却しそして濃塩酸で酸性
にする。固体を集め、冷水で洗浄しそして乾燥して融点
183〜186℃(分解)を有する生成物7.71gを得る。
実施例3 1−クロロ−6−ヒドロキシ−4−ニトロ−9H−セレ
ノキサンテン−9−オン 塩化アルミニウム(無水の粉末、2.34g)を、1,2−
ジクロロエタン25m中の1−クロロ−6−メトキシ
−4−ニトロ−9H−セレノキサンテン−9−オン2.16
g(0.006モル)の懸濁液に加える。混合物を75℃で
1.5時間加熱し次に真空濃縮する。残留物を濃塩酸50
mで25℃で6時間処理する。固体を集め、水で洗浄
しそして真空乾燥して水0.74当量で溶媒和した生成物1.
73gを得る。そのようにして得られた生成物は、更に反
応に使用するのに充分に純粋である。
1−クロロ−6−メトキシ−4−ニトロ−9H−セレノ
キサンテン−9−オン〔融点229〜232(分解)〕は、1
−クロロ−7−メトキシ−4−ニトロ−9H−セレノキ
サンテン−9−オンの製造について記載した方法と同様
な方法で製造される。必要な2−〔(5−クロロ−2−
ニトロフエニル)セレノ−4−メトキシ安息香酸は、同
様に、2−セレノシアノ−4−メトキシ安息香酸および
2,4−ジクロロニトロベンゼンのカツプリングによつ
て得られる。2−ヨード−4−メトキシ安息香酸〔Col
l.Czech.Chem.Comm.39巻3548頁(1974年)〕30.0gを
カリウムセレノシアネートで処理することによつて、融
点225〜228℃(脱カルボキシル化)を有する2−セレノ
シアノ−4−メトキシ安息香酸21.13gが得られる。
1−(2−ヒドロジノエチル)ピロリジン 85%ヒドラジン水和物200g、水200m、N−クロロ
エチルピロリジン塩酸塩170gおよび炭酸カリウム70
gの混合物を、7時間沸騰還流せしめる。水酸化ナトリ
ウム(390g)を加えそして混合物をエーテルで抽出す
る。エーテル抽出液を乾燥しそして蒸留して沸点107〜1
11°(18.5mm)の標記化合物を得る。
実施例4 N,N−ジエチル−5−ニトロ−2H−〔1〕ベンゾセ
レニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール−2−エタン
アミン 1−クロロ−4−ニトロ−9H−セレノキサンテン−9
−オン6.2g(0.018モル)、N,N−ジメチルホルムア
ミド90mおよびジイソプロピルエチルアミン9.6m
の氷冷溶液を2−(ジエチルアミノエチル)−ヒドラ
ジン〔J.Med.Chem.7巻493頁(1964年)〕3.3g(0.032
モル)で5分滴加処理する。冷却浴を10分後に取除き
そして混合物を25℃で30分攪拌する。混合物を真空
濃縮してオレンジ色の固体を得、これを熱プロパノール
とともにすりつぶして塩化水素0.7当量との塩としてそ
して水0.2当量での溶媒和物として乾燥生成物7.0gを得
る。融点246〜248℃。
実施例5 5−アミノ−N,N−ジエチル−2H−〔1〕ベンゾセ
レニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール−2−エタン
アミン N,N−ジエチル−5−ニトロ−2H−〔1〕ベンゾセ
レニノ〔4,3,2−cd〕インゾール−2−エタンア
ミン塩酸塩1.5g(0.003モル)、20%パラジウム付炭
素60mgおよび酢酸9mの混合物を大気圧下で18時
間水素添加する。混合物を過しそして真空濃縮して固
体の残留物を得る。2−プロパノール中の塩化水素の溶
液に溶解して塩化水素2.0当量との塩としてそして水0.4
当量および2−プロパノール0.6当量での溶媒和物とし
て乾燥生成物1.4gを得る。融点262〜264℃(分解) 実施例6 N−〔2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−2H−
〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾー
ル−5−イル〕−1,2−エタンジアミン 5−アミノ−N,N−ジエチル−2H−〔1〕ベンゾセ
レニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール−2−エタン
アミン3.7g(0.01モル)、2−プロモエチルアミン臭
化水素酸塩5.9g(0.029モル)およびエタノール25m
の混合物を10時間加熱還流する。更にブロモエチル
アミン臭化水素酸塩(2.0g)を加えそして溶液を38
時間加熱還流し次に25℃に冷却する。固体を集めそし
て冷エタノールで洗浄して臭化水素2.8当量との塩とし
て乾燥生成物3.5gを得る。融点268〜270℃(分解)。
実施例7 N,N−ジエチル−5−〔〔2−(ジエチルアミノ)エ
チル〕アミノ〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,
3,2−cd〕インダゾール−2−エタンアミン 5−アミノ−N,N−ジエチル−2H−〔1〕−ベンゾ
セレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール−2−エタ
ンアミン1.47g(0.004モル)、2−ジエチルアミノエ
チルブロマイド臭化水素酸塩3.0g(0.02モル)および
無水エタノール25mの混合物を24時間加熱還流す
る。更に2−ジエチルアミノエチルブロマイド臭化水素
酸塩(3.0g)を次の64時間の間に少量づつ加える。
88時間後に、反応混合物を0℃に冷却する。固体を集
めそして冷エタノールで洗浄して乾燥した粗生成物1.20
gを得る。エタノール/2−プロパノール(3/1)か
ら再結晶せしめて臭化水素1.98当量との塩としてそして
水0.06当量での溶媒和物として乾燥生成物1.1gを得
る。融点243〜244℃(分解)。
実施例8 N−〔2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−2H−
〔1〕−ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾ
ール−5−イル〕−1,3−プロパンジアミン 5−アミノ−N,N−ジエチル−2H−〔1〕ベンゾセ
レニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール−2−エタン
アミン3.08g(0.008モル)、3−ブロモプロピルアミ
ン臭化水素酸塩5.26g(0.02モル)および無水のエタノ
ール50mの混合物を24時間加熱還流する。更に2
−ブロモプロピルアミン臭化水素酸塩(4.5g)を次の
40時間中に少量づつ加える。64時間後に、反応混合
物を0℃に冷却する。固体を集めそして冷エタノールで
洗浄して乾燥粗生成物1.92gを得る。エタノール/メタ
ノール(1/1)から2回再結晶せしめて臭化水素2.91
当量との塩としてそして水1.9当量での溶媒和物として
乾燥した生成物0.375gを得る。これは、高性能液体ク
ロマトグラフイーによつて87%純度である。融点255
〜256℃(分解)。
実施例9 5−ニトロ−2−〔2−(1−ピロリジニル)エチル〕
−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕イ
ンダゾール塩酸塩 ジイソプロピルエチルアミン7mとともにN,N−ジ
メチルホルムアミド50m中の1−クロロ−4−ニト
ロ−9H−セレノキサンテン−9−オン4.47g(0.013
モル)の氷冷溶液を、1−(2−ヒドラジノエチル)ピ
ロリジン3.4gで滴加処理する。10分後に冷却浴を除
去しそして反応混合物を25℃で1時間攪拌する。反応
混合物を真空濃縮してオレンジ色の固体を得、これを沸
騰2−プロパノールとともにすりつぶして水1.18当量お
よび塩化水素0.81当量を有する塩として生成物4.78gを
得る。融点258〜262℃ 実施例10 5−アミノ−2−〔2−(1−ピロリジニル)エチル〕
−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕イ
ンダゾール塩酸塩 メタノール100mおよび氷酢酸20m中の5−ニト
ロ−2−〔2−(1−ピロリジニル)エチル〕−2H−
〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾー
ル塩酸塩3.09g(0.006モル)および20%パラジウム
付炭素0.250gの懸濁液を大気圧で13時間水素添加す
る。混合物をセライト を通して過しそして真空濃縮
してオレンジ色の固体を得る。この固体をn−ヘプタン
から数回蒸発して残留酢酸を除去する。得らえた固体を
温2−プロパノールに溶解しそして2−プロパノール中
の塩化水素の溶液で酸性にしてけば状の灰白色の固体を
得る。この固体を集めそして真空乾燥して塩化水素1.94
当量との塩としてそして水0.52当量での溶媒和物として
生成物2.99gを得る。融点>300℃。
実施例11 5−〔(2−アミノエチル)アミノ〕−2−〔2−(1
−ピロリジニル)エチル〕−2H−〔1〕ベンゾセレニ
ノ〔4,3,2−cd〕インダゾール塩酸塩 メチルヒドラジン4.5mとともにメタノール80中
の2−〔2−〔〔〔2−(1−ピロリジニル)エチル〕
−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕イ
ンダゾール−5−イル〕アミノ〕エチル〕−1−H−イ
ソインドール−1,3(2H)−ジオン2.10g(0.003
モル)の懸濁液を、アルゴン雰囲気下で17時間加熱還
流する。溶液を2−プロパノールから数回真空濃縮しそ
して残留物をメタノールおよび2−プロパノールの1:
1混合物に溶解する。この溶液に、2−プロパノール中
の塩化水素の溶液(2−プロパノール10m中塩化水
素1.22g)5mを加える。得られた固体を沸騰2−プ
ロパノールとともにすりつぶして塩化水素2.74当量との
塩としてそして水0.61当量および2−プロパノール0.14
当量での溶媒和物として生成物1.34gを得る。融点265
〜272℃(分解) 2−〔2−〔〔〔2−(1−ピロリジニル)エチル〕−
2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕イン
ダゾール−5−イル〕アミノ〕エチル−1−H−イソイ
ンドール−1,3(2H)−ジオンは、以下のようにし
て製造される。
5−アミノ−2−〔2−(1−ピロリジニル)エチル〕
−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕イ
ンダゾールをN−(2−ブロモエチル)フタルイミド2.
39g(0.009モル)に加えそして混合物をアルゴン雰囲
気下で110℃で24時間加熱する。更にN−(2−ブロ
モエチル)フタルイミド1.2gを加えそして加熱を更に
6時間つづける。反応混合物を室温に冷却しそしてジク
ロロメタンをジイソプロピルエチルアミン2.5mとと
もに加える。混合物をアルゴン下で10時間加熱還流す
る。25℃に冷却した後、反応混合物を酢酸エチルでう
すめそして飽和水性重炭酸ナトリウムで2回洗浄する。
有機部分を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、過し
そして濃縮して暗色の油を得る。
5%ジクロロメタンの溶液を使用してシリカゲル上でク
ロマトグラフイー処理して、更に反応に対して使用する
のに充分に純粋であるホーム状固体として生成物2.10g
を得る。
実施例12 2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−5−ニトロ−
2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕イン
ダゾール−9−オール塩酸塩 1−クロロ−7−メトキシ−4−ニトロ−9H−セレノ
キサンテン−9−オン(3.49g、0.010モル)を乾燥
1,2−ジクロロエタン50mに懸濁する。この混合
物に、粉末状塩化アルミニウム3.77g(0.028モル)を
加えそして懸濁液をアルゴン雰囲気中において2.5時間
加熱還流する。反応混合物を室温に冷却しそして真空蒸
発して暗色の残留物を得る。この残留物をアルゴン下で
濃塩酸100mとともに15時間攪拌する。固体を集
め、冷水ですすぎ、温2−プロパノールとともにすりつ
ぶしそして70℃で真空乾燥して粗生成物4.74gを得
る。N,N−ジメチルホルムアミド5m中の粗製フエ
ノール0.536g(0.015モル)の氷冷溶液をジイソプロピ
ルエチルアミン0.525mとともに2−(ジエチルアミ
ノエチル)ヒドラジン0.350mで滴加処理する。10
分後に冷却浴を除去しそして混合物を25℃で2時間攪
拌する。反応混合物を真空濃縮してオレンジ色の固体を
得、これを沸騰2−プロパノールとともにすりつぶして
塩化水素0.45当量との塩としてそして水0.74当量での溶
媒和物として乾燥生成物0.527gを得る。融点247〜249
℃(分解)。
実施例13 2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−5−ニトロ−
2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕イン
ダゾール−8−オール塩酸塩 ジイソプロピルエチルアミン0.85mと一緒になつた
N,N−ジメチルホルムアミド12m中の1−クロロ
−6−ヒドロキシ−4−ニトロ−9H−セレノキサンテ
ン−9−オン1.59g(0.004モル)の氷水溶液に、2−
(ジエチルアミノエチル)ヒドロラジン0.85mを加え
る。冷却浴を除去しそして混合物を25℃で2.5時間攪
拌する。反応混合物を真空濃縮してオレンジ色の固体を
得る。この固体を沸騰2−プロパノールとともにすりつ
ぶしてオレンジ色の粉末を得、これを80℃で真空乾燥
して塩化水素1.0当量を有する塩として乾燥生成物1.66
gを得る。融点255〜257℃(分解)。
実施例14 5−〔(2−アミノエチル)アミノ〕−2−〔2−(ジ
エチルアミノ)エチル〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ
〔4,3,2−cd〕インダゾール−9−オール三塩酸
塩 メチルヒドラジン4.5mとともにメタノール80m
中の2−〔2〔〔〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−
9−ヒドロキシ−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,
3,2−cd〕インダゾール−5−イル〕アミノ〕エチ
ル〕−1−H−イソインドール−1,3(2H)−ジオ
ン1.95g(0.003モル)の懸濁液を、アルゴン雰囲気中
で18時間加熱還流する。溶液を2−プロパノールから
数回真空濃縮しそして残留物をメタノールおよび2−プ
ロパノールの1:1(v/v)混合物に溶解する。この溶液に、
2−プロパノール中の塩化水素の溶液(2−プロパノー
ル10m中の塩化水素1.22g)4mを加える。淡黄
色の固体を集め、そしてメタノールおよび2−プロパノ
ールから再結晶せしめて塩化水素3当量との塩としてそ
して水0.30当量での溶媒和物として乾燥された生成物1.
724gを得る。融点>260℃。
2−〔2−〔〔〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−9
−ヒドロキシ−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,
2−cd〕インダゾール−5−イル〕アミノ〕エチル〕
−1−H−イソインドール−1,3(2H)−ジオンは
次のようにして製造される。
N,N−ジメチルホルムアミド100m中の2−〔2−
(ジエチルアミノ)エチル〕−5−ニトロ−2H−
〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾー
ル−9−オール塩酸塩4.28g(0.009モル)および20
%パラジウム付炭素0.650gの懸濁液を、大気圧下で1
3時間水素添加する。更に触媒0.25gを加えそして水素
添加を更に24時間つづける。混合物をセライト 床を
通して過しそして液を真空濃縮して暗オレンジ色〜
褐色の油4.74gを得る。この油にN−(2−ブロモエチ
ル)フタルイミド2.67g(0.011モル)を加えそして混
合物をアルゴン下110℃の油浴中で20時間加熱する。
得られた固体に、1,2−ジクロロエタン200mおよ
びジイソプロピルエチルアミン3.3mを加える。混合
物をアルゴン雰囲気中で2時間加熱還流し、更にジクロ
ロメタンでうすめそして飽和重炭酸ナトリウム水溶液で
1回洗浄する。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾
燥し、過しそして濃縮して粗製固体を得る。この固体
をジクロロメタンに溶解しそしてメタノールおよび1,
2−ジクロロエタンの1:9(v/v)溶液を使用してフロリシ
ルの小カラムを通して過する。流出液を濃縮しそして
得られた固体を熱2−プロパノールとともにすりつぶし
て乾燥した生成物1.98gを得る。融点203〜205℃。
適当に置換された7,8,9または10−ヒドロキシま
たはメトキシ1−クロロ−4−ニトロ−9H−セレノキ
サンテン−9−オンから出発して、例4に記載したと同
様な方法によつて次の2−(アミノアルキル)−5−
(アミノアルキルアミノ)−2H−〔1〕ベンゾセレニ
ノ〔4,3,2−cd〕インダゾールが製造される。
5−〔(2−アミノエチル)アミノ〕−2−〔2−(ジ
エチルアミノ)エチル〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ
〔4,3,2−cd〕インダゾール−8−オール、 2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−5−〔〔2−
〔(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕
−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕−
インダゾール−8−オール、 2−〔2−〔(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕エチ
ル〕−5−〔〔2−〔(2−ヒドロキシエチル)アミ
ノ〕エチル〕アミノ〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ
〔4,3,2−cd〕インダゾール−8−オール、 5−〔(2−アミノエチル)アミノ〕−2−〔2−(ジ
エチルアミノ)エチル〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ
〔4,3,2−cd〕インダゾール−9−オール、 2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−5−〔〔2−
〔(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕
−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕−
インダゾール−9−オール、 2−〔2−〔(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕エチ
ル〕−5−〔〔2−〔(2−ヒドロキシエチル)アミ
ノ〕エチル〕アミノ〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ
〔4,3,2−cd〕インダゾール−9−オール、 5−〔(3−アミノプロピル)アミノ〕−2−〔2−
(ジエチルアミノ)エチル〕−2H−〔1〕ベンゾセレ
ニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール−9−オール、 5−〔(アミノエチル)アミノ〕−2−〔2−(ジエチ
ルアミノ)エチル〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ
〔4,3,2−cd〕インダゾール−10−オール、 2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−5−〔〔2−
〔(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕
−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕イ
ンダゾール−10−オール、 2−〔2−〔(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕エチ
ル〕−5−〔〔2−(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕
エチル〕アミノ〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,
3,2−cd〕インダゾール−10−オール、 5−〔(2−アミノエチル)アミノ〕−2−〔2−(ジ
エチルアミノ)エチル〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ
〔4,3,2−cd〕インダゾール−7,8−ジオー
ル、 2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−5−〔〔2−
〔(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕エチル〕アミノ〕
−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕イ
ンダゾール−7,8−ジオール、 2−〔2−〔(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕エチ
ル〕−5−〔〔2−〔(2−ヒドロキシエチル)アミ
ノ〕エチル〕アミノ〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ
〔4,3,2−cd〕インダゾール−7,8−ジオー
ル、 5−〔(2−アミノエチル)アミノ〕−2−〔2−(ジ
エチルアミノ)エチル〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ
〔4,3,2−cd〕インダゾール−8,10−ジオー
ル、 2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−5

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離塩基形態で式 を有するベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾ
    ール化合物およびその薬学的に許容し得る塩。 式中、R7、R8、R9およびR10は水素またはヒドロキ
    シを示し、 R2はANR′R″〔式中Aは場合によってはヒドロキ
    シルで置換されていてもよい2〜5個の炭素原子の直鎖
    状または有枝鎖状のアルキレン鎖であり、R′および
    R″は水素または場合によってはヒドロキシルで置換さ
    れていてもよい1〜4個の炭素原子のアルキルであるか
    またはR′およびR″は一緒になって (式中nおよびmはそれぞれ2〜3の整数でありそして
    Bは直接的な結合である)を示す〕であり、そしてR5
    はニトロ、NH2またはNHR2である。
  2. 【請求項2】遊離塩基形態で式 (式中、R2およびR5は前記第1項記載の意義を有す
    る)を有する前記第1項記載のベンゾセレニノ〔4,
    3,2−cd〕−インダゾール化合物およびその薬学的
    に許容し得る塩。
  3. 【請求項3】R2がジエチルアミノエチルでありそして
    5がアミノエチルアミノである前記第2項記載の化合
    物。
  4. 【請求項4】遊離塩基形態で式 (式中、R9はヒドロキシでありそしてR2は前記第1項
    記載の意義を有す)を有する前記第1項記載のベンゾセ
    レニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール化合物および
    その薬学的に許容し得る塩。
  5. 【請求項5】遊離塩基形態で式 (式中、R9はヒドロキシでありそしてR2は前記第1項
    記載の意義を有す)を有する前記第1項記載のベンゾセ
    レニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール化合物および
    その薬学的に許容し得る塩。
  6. 【請求項6】遊離塩基形態で式 (式中、R9はヒドロキシでありそしてR2は前記第1項
    記載の意義を有す)の前記第1項記載のベンゾセレニノ
    〔4,3,2−cd〕インダゾール化合物およびその薬
    学的に許容し得る塩。
  7. 【請求項7】N,N−ジエチル−5−ニトロ−2H−
    〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾー
    ル−2−エタンアミンである前記第1項記載の化合物。
  8. 【請求項8】5−アミノ−N,N−ジエチル−2H−
    〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾー
    ル−2−エタンアミンである前記第1項記載の化合物。
  9. 【請求項9】N−〔2−〔2−(ジエチルアミノ)エチ
    ル〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−c
    d〕インダゾール−5−イル〕−1,2−エタンジアミ
    ンである前記第1項記載の化合物。
  10. 【請求項10】N,N−ジエチル−5−〔〔2−(ジエ
    チルアミノ)エチル〕アミノ〕−2H−〔1〕−ベンゾ
    セレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール−2−エタ
    ンアミンである前記第1項記載の化合物。
  11. 【請求項11】N−〔2−〔2−(ジエチルアミノ)エ
    チル〕−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−c
    d〕インダゾール−5−イル〕−1,3−プロパンジア
    ミンである前記第1項記載の化合物。
  12. 【請求項12】5−〔(2−アミノエチル)アミノ〕−
    2−〔2−(1−ピロリジニル)エチル〕−2H−
    〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾー
    ルである前記第1項記載の化合物。
  13. 【請求項13】2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕
    −5−ニトロ−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,
    2−cd〕インダゾール−9−オールである前記第1項
    記載の化合物。
  14. 【請求項14】2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕
    −5−ニトロ−2H−〔1〕ベンゾセレニノ〔4,3,
    2−cd〕インダゾール−8−オールである前記第1項
    記載の化合物。
  15. 【請求項15】5−〔(2−アミノエチル)アミノ〕−
    2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−2H−〔1〕
    ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール−9
    −オールである前記第1項記載の化合物。
  16. 【請求項16】5−〔(2−アミノエチル)アミノ〕−
    2−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−2H−〔1〕
    ベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾール−8
    −オールである前記第1項記載の化合物。
  17. 【請求項17】遊離塩基形態で式 〔式中、R7、R8、R9およびR10は水素またはヒドロ
    キシを示し、 R2はANR′R″〔式中Aは場合によってはヒドロキ
    シルで置換されていてもよい2〜5個の炭素原子の直鎖
    状または有枝鎖状のアルキレン鎖であり、R′および
    R″は水素または場合によってはヒドロキシルで置換さ
    れていてもよい1〜4個の炭素原子のアルキルであるか
    またはR′およびR″は一緒になって (式中nおよびmはそれぞれ2〜3の整数でありそして
    Bは直接的な結合である)を示す〕であり、そしてR5
    はニトロ、NH2またはNHR2である〕 を有するベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾ
    ール化合物およびその薬学的に許容し得る塩を製造する
    にあたり、 1−クロロ−4−ニトロ−9H−セレノキサンテン−9
    −オンおよびR2−置換ヒドラジンを反応せしめてR5
    ニトロである前記の化合物を形成させそしてもし必要な
    らば該化合物を還元によってR5がNH2である前記の化
    合物に変換せしめそして更にもし必要ならば場合によっ
    ては感受性基を保護基で保護した後式XR2(式中Xは
    塩素または臭素でありそしてR2は前記の意義を有す)
    を有するハロアルキルアミンによるアルキル化によって
    またはアルデヒドまたはアセタール、ケトンまたはケタ
    ールと反応せしめそして得られたシッフ塩基を還元する
    ことによってR5がNH2である前記化合物をR5がNH
    2である前記の化合物に変換せしめそして遊離塩基ま
    たは酸付加塩の形態の生成物を単離することからなる方
    法。
  18. 【請求項18】構造式 (式中R2、R7〜R10は前記第17項記載の意義を有す
    る) を有する化合物を還元せしめることによって遊離塩基形
    態で構造式 (式中R2、R7〜R10は前記第17項記載の意義を有す
    る) を有するベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾ
    ール化合物を製造する前記第17項記載の方法。
  19. 【請求項19】遊離塩基形態で式 〔式中、R7、R8、R9およびR10は水素またはヒドロ
    キシを示し、 R2はANR′R″〔式中Aは場合によってはヒドロキ
    シルで置換されていてもよい2〜5個の炭素原子の直鎖
    状または有枝鎖状のアルキレン鎖であり、R′および
    R″は水素または場合によってはヒドロキシルで置換さ
    れていてもよい1〜4個の炭素原子のアルキルであるか
    またはR′およびR″は一緒になって (式中nおよびmはそれぞれ2〜3の整数でありそして
    Bは直接的な結合である)を示す〕であり、そしてR5
    はニトロ、NH2またはNHR2である。〕 を有するベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾ
    ール化合物またはその薬学的に許容し得る塩と薬学的に
    許容し得る担体とからなる微生物感染症治療剤。
  20. 【請求項20】遊離塩基形態で式 〔式中、R7、R8、R9およびR10は水素またはヒドロ
    キシを示し、 R2はANR′R″〔式中Aは場合によってはヒドロキ
    シルで置換されていてもよい2〜5個の炭素原子の直鎖
    状または有枝鎖状のアルキレン鎖であり、R′および
    R″は水素または場合によってはヒドロキシルで置換さ
    れていてもよい1〜4個の炭素原子のアルキルであるか
    またはR′およびR″は一緒になって (式中nおよびmはそれぞれ2〜3の整数でありそして
    Bは直接的な結合である)を示す〕であり、そしてR5
    はニトロ、NH2またはNHR2である〕 を有するベンゾセレニノ〔4,3,2−cd〕インダゾ
    ール化合物またはその薬学的に許容し得る塩と薬学的に
    許容し得る担体とからなる抗腫瘍剤。
  21. 【請求項21】白血病治療剤である前記第20項記載の
    抗腫瘍剤。
  22. 【請求項22】充実性腫瘍治療剤である前記第20項記
    載の抗腫瘍剤。
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