JPH0655723B2 - 新規オキシム化合物およびそれを含有する医薬組成物 - Google Patents

新規オキシム化合物およびそれを含有する医薬組成物

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JPH0655723B2
JPH0655723B2 JP59075057A JP7505784A JPH0655723B2 JP H0655723 B2 JPH0655723 B2 JP H0655723B2 JP 59075057 A JP59075057 A JP 59075057A JP 7505784 A JP7505784 A JP 7505784A JP H0655723 B2 JPH0655723 B2 JP H0655723B2
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phthalazinyl
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徳二 岡崎
三郎 菅井
三彌 赤星
四郎 池上
良夫 梶原
智憲 木村
俊文 神原
泰男 内藤
隆 栗山
誠一郎 吉田
栄仁 松野
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太田製薬株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、胃腸管の潰瘍に対し抗潰瘍活性を有する新規
なオキシム化合物およびこれらの化合物を含有する胃潰
瘍、十二指腸潰瘍用医薬組成物に関するものである。
すなわち、本発明は、式 Het-X-(CH2)n-CH=N-O-R (1) 〔式中、Hetはチアゾリル、オキサゾリル、イミダゾ
リル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、
ピリジニル、N−オキシドピリジニル、ピリミジニル、
ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾイミ
ダゾリル、ナフトイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベ
ンゾオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キノ
キサリニル、イミダゾピリジニル、オキサゾロピリジニ
ル、プリニル、ピラゾロピリミジニル、ナフチリジニ
ル、キナゾリニル、フタラジニルおよびプテリジニルか
らなる群中より選ばれた基を表わし、XはSまたは を表わし、Rは水素原子または低級アルキル基または、
アラルキル基を表わし;nは1または2の数字を示す〕
で表わされる化合物ならびに、それらの化合物を有効成
分とする胃腸管の潰瘍に対する抗潰瘍剤を提供するもの
である。
上記式(1)で表わされる化合物は、本発明者らによつて
創製された新規化合物であつて、本発明者らはこの式
(1)で表わされる化合物が、胃潰瘍、十二指腸潰瘍に対
し、抗潰瘍活性を有することを見出した。本発明はかか
る知見に基づくものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
前記式(1)の化合物について説明すると、前記式(1)にお
けるHetは、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリ
ル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピ
リジニル、N−オキシドピリジニル、ピリミジニル、ピ
リダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾイミダ
ゾリル、ナフトイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベン
ゾオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キノキ
サリニル、イミダゾピリジニル、オキサゾロピリジニ
ル、プリニル、ピラゾロピリミジニル、ナフチリジニ
ル、キナゾリニル、フタラジニルおよびプテリジニル基
からなる群中より選ばれる基であり、これらの複素環式
基は置換基を有することができる。その置換基の例とし
ては1個またはそれ以上の低級アルキル基、ハロゲン原
子、低級アルコキシ基、アミノ基、ヒドロキシ基、カル
ボアルコキシ基、フエニル基、またはトリフルオロメチ
ル基等を挙げることができる。
前記一般式(1)中のXに結合する基Hetの複素環における
結合部位は各複素環ごとに可能な範囲で種々の位置をと
ることができる。たとえばピリジニルの場合においては
2−ピリジニル、3−ピリジニルまたは4−ピリジニル
のように2位、3位または4位の結合部位をとることが
できる。
前記一般式(1)中の基Het中に存在するN原子は、それ
が、N−オキシドの形態をとりうる場合にはN−オキシ
ド形態であつてもよい。
基Rにおける低級アルキル基の例としてはメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基およびシクロヘキ
シル基等を、またアラルキル基の例としてはベンジル基
およびフエネチル基等を挙げることができる。
次に本発明に係る上記式(1)の化合物の製造法について
述べる。式(1)におけるXがSである化合物(1a): Het-S-(CH2)n-CH=N-O-R (1a) 〔式中、Het、Rおよびnは式(1)において定義したとお
りの意味を有する〕は、たとえば、次の方法により製造
することができる。
製法1:式、 Het-S-M (2) 〔式中、Hetは式(1)において定義したとおりの基であ
り、Mはアルカリ金属原子を表わす〕の化合物を、式、 Y-(CH2)n-CH=N-O-R (3) 〔式中、Rおよびnは式(1)において定義したとおりの
意味を有し、Yはハロゲン原子またはトシルオキシ基を
表わす〕の化合物と反応させて式(1)の化合物を生成す
る。
製法2:式、 Het-S-(CH2)n-CH=Q (4) 〔式中、Hetおよびnは式(1)において定義したとおりの
意味を有し、−CH=Qは−CH=O又はそのアセタール型の基
を表わす〕の化合物を、式、 H2N-O-R (5) 〔式中、Rは式(1)において定義したとおりの意味を有
する〕の化合物またはその塩と反応させて式(1)の化合
物を生成する。
製法3:式、 Het-S-(CH2)n-CH=N-O-M (6) 〔式中、Het、nおよびMは式(1)又は式(2)において定
義したとおりの意味を有する〕の化合物を式、 R-Y (7) 〔式中、Rは低級アルキル基またはアラルキル基を表わ
し、Yは式(3)において定義したとおりの意味を有す
る〕の化合物と反応させて式(1)の化合物を生成する。
式(1)におけるXが である化合物(1b): 〔式中、Het、Rおよびnは式(1)において定義したとお
りの意味を有する〕は、式(1)におけるXがSである化
合物(1a)を酸化することにより製造することができ
る。その際の酸化に使用する酸化剤の例としては、過酸
たとえばm−クロロ過安息香酸、過酸化水素等が挙げら
れる。
前記式(2)の化合物はこの型の化合物を製造するため
に、従来知られている方法、たとえば、下記(1)〜(3)の
如き方法によつて行なうことができる。
(1)ジアミノ化合物たとえば2,3−ジアミノピリジンを二
硫化炭素と反応させて2−メルカピトイミダゾ〔4,5−
b〕ピリジンを生成する。
(2)ハロゲノ化合物たとえば2−ブロモチアゾールをチ
オ尿素と反応させて2−メルカプトチアゾールを生成す
る。
(3)ヒドロキシ化合物たとえば1−ヒドロキシイソキノ
リンを五硫化リンと反応させて1−メルカプトイソキノ
リンを生成する。
本発明に係る式(1)のオキシム化合物は2種の立体異性
体、即ちシン形およびアンチ形の混合物で存在する。こ
れらの各異性体の分離は、慣用の方法、たとえばカラム
クロマトグラフイーによつて行なうことができる。
上記式(1)の化合物は胃酸分泌の抑制作用および/また
は細胞保護作用等の薬理学的に有用な諸性質を有してい
る。上記の細胞保護作用は、該化合物の本来的な抗潰瘍
作用を高めることができるものである。
これらの化合物の優れた活性および低い毒性によつてこ
れらの化合物は人の胃腸管における炎症性、潰瘍性の疾
病や胃酸過多にもとづく病気の処置並びに予防に使用す
ることを可能にする。たとえば、急性の、又は慢性の胃
潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎、胃酸過多症、およびその他
の種々の疾病、たとえば医薬によりひきおこされる胃炎
等はこれらの化合物を含有する医薬組成物によつて治療
することができる。
本発明に係る上記の化合物は、通常、薬学的に許容し得
る担体または稀釈剤を用いて、医薬組成物の形で提供さ
れ、該医薬組成物は、たとえば、錠剤、被覆された錠
剤、丸剤、硬質および軟質のカプセル剤、粉剤、顆粒
剤、溶液、乳液剤または懸濁液剤のような種々の剤形で
経口的にまたは非経口的に投与することができる。
錠剤、被覆された錠剤、丸剤および硬質カプセル剤など
を製造するために、式(1)の化合物またはそれらの薬学
的に許容し得る酸付加塩を薬剤的に不活性な無機または
有機の賦形剤で処理することができる。かかる賦形剤と
して、たとえば、錠剤、丸剤および硬質カプセル剤に関
しては、ラクトース、トウモロコシ殿粉またはその誘導
体、セルロースまたはその誘導体、タルク、ステアリン
酸またはその塩等を用いることができる。
軟質カプセル剤に適する賦形剤としては、たとえば、植
物油、ロウ類、半固体および液体のポリオール等があげ
られる。
溶液剤又はシロツプ剤を製造する際に適する賦形剤とし
ては、たとえば、水、ポリオール、サツカロース、転化
糖、グルコース等をあげることができる。
注射溶液剤に適する賦形剤としては、たとえば、水、ア
ルコール、ポリオール、グリセリン、植物油等があげら
れる。
坐薬に適する賦形剤としては、たとえば、天然油脂類硬
化油、ロウ類、脂肪、半固体または液体のポリオール等
をあげることができる。
更に、本発明の医薬組成物には、保存剤、溶解剤、安定
剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、風味剤あるいは
浸透圧を変えるための塩、緩衝剤、被覆剤または酸化防
止剤などを含有せしめることができる。また該組成物に
は治療上価値あるその他の物質を含有せしめることがで
きる。
上記化合物(1)の投与量は用法、患者の年令、性別その
他の条件、疾患の程度などにより適宜選択されるが、通
常、上記化合物の投与量は、1日当り体重1kg当り0.5
〜50mgとするのがよい。また、投与単位形態中に有効成
分を10〜1000mg含有せしめるのがよい。
つぎに、本発明をさらによく理解せしめるために式(1)
の化合物の製造例と薬理学的性質を具体的なデータを掲
げて説明するが、本発明はこれら各例により限定される
ものではない。
実施例1 (2−ベンゾオキサゾリルチオ)アセトアルデヒドオキ
シム 水酸化ナトリウム200mgとアセトニトリル20mの混合
物に、攪拌下に、2−メルカプトベンゾオキサゾール75
5mgおよび臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム161mgを
添加し、15分後、この反応混合物に、40%クロロアセト
アルデヒド溶液と塩酸ヒドロキシルアミンを反応させて
得られたクロロアセトアルデヒドオキシム468mgを添加
し、この混合物を10時間攪拌した。生成した塩化ナトリ
ウムを別した後、溶剤を真空下に蒸発させて得られた
残留物をクロマトグラフイー(SiO2カラム;1,2−ジク
ロロエタン:酢酸エチル=10:1)によつて精製し、つ
いで酢酸エチルおよび少量のn−ヘキサンから再結晶し
て標題の化合物847mg(81%)を得た。
融点98〜101℃。
上記実施例1における原料の2−メルカプトベンゾオキ
サゾールに代えて下記の表1の各実施例の項に示した原
料のメルカプト化合物を用いて実施例1と同様な方法に
より、下記表1中に掲げた式で示される化合物を製造し
た。
実施例7 (4−メチル−5−トリフルオロメチル−1,2,4−トリ
アゾール−3−イルチオ)アセトアルデヒドo−メチル
オキシム 水酸化ナトリウム170mgを含有する水2mおよびベン
ゼン6mの混合液に、4−メチル−5−トリフルオロ
メチル−4H−1,2,4−トリアゾリン−3(2H)−チ
オン366mgおよび臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム6
4mgを添加し、15分攪拌後、これに、40%クロロアセト
アルデヒド溶液と塩酸o−メチルヒドロキシルアミンを
反応させて得られたクロロアセトアルデヒドo−メチル
オキシム215mgを添加し、この混合液を5時間攪拌し
た。有機層を分離して硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶剤
を真空下に蒸発させ、得られた残留物をクロマトグラフ
イー(SiO2カラム;1,2−ジクロロエタン:酢酸エチル
=10:1)によつて精製し、ついでn−ヘキサンおよび
少量の酢酸エチルから再結晶して標題の化合物420mg(8
3%)を得た。融点61〜63℃。
上記実施例7における原料の4−メチル−5−トリフル
オロメチル−4H−1,2,4−トリアゾリン−3H(2
H)−チオンに代えて下記の表2の各実施例の項に示し
た原料のメルカプト化合物を用いて実施例7と同様な方
法により、下記表2中に掲げた式に示す化合物を製造し
た。
実施例48 (2−ピリミジニルチオ)アセトアルデヒドo−ベンジ
ルオキシム 水酸化ナトリウム95mgとアセトニトリル20mの混合物
に、攪拌下に、2−メルカプトピリミジン224mgおよび
臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム64mgを添加し、15
分後、40%クロロアセトアルデヒド溶液と塩酸o−ベン
ジルヒドロキシルアミンを反応させて得られたクロロア
セトアルデヒドo−ベンジルオキシム396mgを添加し、
この混合物を17時間攪拌した。生成した塩化ナトリウム
を別し、かつその溶剤を真空下に蒸発させそして残渣
をクロマトグラフイー(SiO2カラム;1,2−ジクロロエ
タン:酢酸エチル=10:1)によつて精製し、標題の化
合物454mg(88%)を油状物として得た。
前記実施例48における原料の2−メルカプトピリミジン
に代えて下記の表3の各実施例の項に示した原料のメル
カプト化合物を用いて実施例48と同様な方法により、下
記の表3に示す式の化合物を実施例49および50において
製造した。
実施例51 3−(ベンゾイミダゾリルチオ)プロピオンアルデヒド
オキシム 2−メルカプトベンゾイミダゾールとβ−クロロプロピ
オンアルデヒドジエチルアセタールを反応させて得られ
た3−(2−ベンゾイミダゾリルチオ)プロピオンアル
デヒドジエチルアセタール560mgおよび塩酸ヒドロキシ
ルアミン278mgの混合物に12%塩酸0.6m添加し、16時
間静置した。この混合物に酢酸エチルを添加し、水洗
後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶剤を真空下に蒸発さ
せて得られた残留物をクロマトグラフイー(SiO2カラ
ム;1,2−ジクロロエタン:酢酸エチル=2:1)によ
つて精製し、ついでエタノールから再結晶して標題の化
合物369mg(84%)を得た。融点119〜122℃。
実施例52 (4,6−ジメチル−2−ピリミジニルチオ)アセトアル
デヒドo−フエネチルオキシム (4,6−ジメチル−2−ピリミジニルチオ)アセトアル
デヒドオキシム120mgをジメチルホルムアミド5mに
溶解し、攪拌下に、かつ5℃に冷却しながら60%水素化
ナトリウム27mgを少量ずつ添加した。水素の発生が止ん
だ後、反応混合物に臭化フエネチル113mgを滴下し、滴
下終了後、室温で、17時間攪拌した。この混合物に酢酸
エチルを添加し、水洗後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、
溶剤を真空下に蒸発させて得られた残留物をクロマトグ
ラフイー(SiO2カラム;1,2−ジクロロエタン)によつ
て精製し、標題の化合物37mg(20%)を油状物として得
た。
実施例53 (2−ベンゾチアゾリルスルフイニル)アセトアルデヒ
ドo−メチルオキシム (2−ベンゾチアゾリルチオ)アセトアルデヒドo−メ
チルオキシム238mg、炭酸カリウム138mgおよびジクロロ
メタン6mの混合物を0℃に冷却しながら攪拌し、つ
いでm−クロロ過安息香酸173mgを少量ずつ添加した。
1時間後、この混合物を水洗し、硫酸ナトリウム上で乾
燥し、溶剤を真空下に蒸発させて得られた残留物をクロ
マトグラフイー(SiO2カラム;1,2−ジクロロエタン)
によつて精製し、ついで酢酸エタノールから再結晶して
標題の化合物202mg(80%)を得た。融点80〜83℃。
前記実施例53における原料の(2−ベンゾチアゾリルチ
オ)アセトアルデヒドo−メチルオキシムに代えて下記
の表4の各実施例の項に示した原料のスルフイド化合物
を用いて実施例53と同様な方法により、下記の表4の式
に示す化合物を実施例54〜56において製造した。
薬理作用 1.幽間結紮したラツトにおける胃液分泌に対する効果 本発明に係る化合物の薬理作用をシエイらによつて提案
された方法(ガストロエンテロロジイ(1945)26、90
6)に従つて試験した。この試験には体重140g前後のウ
イスター系雄性ラツトを1群4〜6匹として使用した。
24時間絶食させた後のラツトの幽門をエーテル麻酔の下
で結紮し、その直後に1%アラビアゴム懸濁液の形で供
試化合物100mg/kgまたは1%アラビアゴム液のみを十
二指腸内に投与した。4時間後にラツトを殺しそしてそ
の胃液をとり出した。胃液の容量を測定した後、そのpH
を測定した。胃液量に関しては1%アラビアゴム液投与
群を0として供試化合物の抑制率を%で求めた。pHに関
しては、各々の投与群の実測値を直接比較した。これら
の結果を下記の表5に示す。
2.抗潰瘍活性 本発明に係る化合物(1)の抗潰瘍活性をシエイ潰瘍実験
で検討した。
体重200〜230gのウイスター系雄性ラツトを1群6匹と
して48時間絶食し、エーテル麻酔下シエイら(1945年)
の方法に従つて幽門部を結紮した。18時間後にラツトを
殺し、摘出した胃を5%ホルマリン液に5分間浸漬した
後大彎に沿つて切開した。胃を伸展し、前胃部に生じた
潰瘍の程度を肉眼的に観察し、アダミら(1964年)の方
法に従い下記のような5点法により潰瘍係数をつけ平均
して対照群(1%アラビアゴム液のみを投与した群)と
比較した。供試化合物は結紮直後に1%アラビアゴム懸
濁液の形で100mg/kg十二指腸内投与した。
潰瘍係数 0;変化なし 1;出血あるいは□欄 2;1〜5個の小潰瘍(直径3mm以下) 3;5個以上の小潰瘍あるいは大潰瘍1個 4;多数の大潰瘍 5;穿孔 供試化合物として(2−ベンゾイミダゾリルスルフイニ
ル)アセトアルデヒドo−メチルオキシムを用いた。
この試験において、(2−ベンゾイミダゾリルスルフイ
ニル)アセトアルデヒドo−メチルオキシムは53%の潰
瘍抑制を示した。
3.細胞保護作用 本発明に係る化合物(1)の細胞保護作用をエタノール誘
発性の胃損傷実験で検討した。
体重120〜160gのウイスター系雄性ラツトを24時間絶食
後、5%アラビアゴム懸濁液の形で供試化合物5mg/kg
(胃酸分泌を抑制しない投与量)または5%アラビアゴ
ム液のみ(対照群)を経口投与した。30分後、このラツ
トに99.5%エタノール1mを経口投与して攻撃した。
1時間後、ラツトを殺し、胃を摘出し、生理食塩水10m
を胃内に注入した。5%ホルマリン液に5分間浸漬し
た後大彎に沿つて切開し、腺胃部に発生している損傷の
長さ(mm)を測定し、その長さの総和を損傷係数とし
た。供試化合物投与群と対照群との比較により供試化合
物のエタノール誘発性胃損傷抑制率を求めた。
供試化合物として(2−ベンゾイミダゾリルチオ)アセ
トアルデヒドオキシムおよび(2−ピリミジニルスルフ
イニル)アセトアルデヒドo−ベンジルオキシムを用い
た。
この試験において、(2−ベンゾイミダゾリルチオ)ア
セトアルデヒドオキシムは38%の、(2−ピリミジニル
スルフイニル)アセトアルデヒドo−ベンジルオキシム
は32%の胃損傷抑制を示した。
4.毒性 (2−ベンゾイミダゾリルチオ)アセトアルデヒドオキ
シムを用いて毒性試験を行つたところ、1回用量でddN
系雄性マウスに2000mg/kg(5%アラビアゴム懸濁液の
形で)まで経口投与しても72時間の観察期間中、死亡例
は認められなかつた。
製剤例 実施例A 適当な混合機中で成分1、2、4および6を十分混合す
る。この混合物に成分5の5%水溶液を加え練合し、造
粒後、乾燥する。乾燥顆粒を整粒して成分3を加え、混
合したものを圧縮成型して150mgおよび180mg錠剤とす
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/495 ACJ 7431−4C 31/50 ACJ 7431−4C 31/505 ACJ 7431−4C 31/53 ACJ 7431−4C C07D 213/89 215/36 217/22 235/28 237/18 237/30 239/38 8615−4C 239/47 8615−4C 239/88 8615−4C 241/18 8615−4C 241/44 8615−4C 249/12 251/52 257/04 7433−4C 263/58 277/24 277/36 285/04 471/04 107 A 7019−4C 108 A 7019−4C 114 A 7019−4C 475/02 487/04 143 7019−4C 521/00 8314−4C (72)発明者 梶原 良夫 東京都北区赤羽南1丁目11番5―903号 (72)発明者 木村 智憲 埼玉県大宮市大字東門前1番2号 (72)発明者 神原 俊文 神奈川県横浜市戸塚区南舞岡4丁目30番23 号 (72)発明者 内藤 泰男 埼玉県川口市北園町34番32号 マンシヨン ナカムラ4E (72)発明者 栗山 隆 東京都墨田区墨田1丁目1番18号 (72)発明者 吉田 誠一郎 東京都小平市仲町80番地 (72)発明者 松野 栄仁 東京都板橋区大山町54番地5号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1): Het−X−(CH−CH=N−O−R (1) 〔式中、Hetはチアゾリル、オキサゾリル、イミダゾ
    リル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、
    ピリジニル、N−オキシドピリジニル、ピリミジニル、
    ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾイミ
    ダゾリル、ナフトイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベ
    ンゾオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キノ
    キサリニル、イミダゾピリジニル、オキサゾロピリジニ
    ル、プリニル、ピラゾロピリミジニル、ナフチリジニ
    ル、キナゾリニル、フタラジニルおよびプテリジニルか
    らなる群中より選ばれた基を表わし、XはSまたは を表わし、Rは水素原子、低級アルキル基またはアラル
    キル基を表わし、nは、1または2の数字を示す〕で表
    わされるオキシム化合物。
  2. 【請求項2】式(1): Het−X−(CH−CH=N−O−R (1) 〔式中、Hetはチアゾリル、オキサゾリル、イミダゾ
    リル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、
    ピリジニル、N−オキシドピリジニル、ピリミジニル、
    ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾイミ
    ダゾリル、ナフトイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベ
    ンゾオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キノ
    キサリニル、イミダゾピリジニル、オキサゾロピリジニ
    ル、プリニル、ピラゾロピリミジニル、ナフチリジニ
    ル、キナゾリニル、フタラジニルおよびプテリジニルか
    らなる群中より選ばれた基を表わし、XはSまたは を表わし、Rは水素原子、低級アルキル基またはアラル
    キル基を表わし、nは、1または2の数字を示す〕で表
    わされるオキシム化合物を活性成分として含有すること
    を特徴とする胃潰瘍、十二指腸潰瘍用医薬組成物。
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