JPH0655483A - 多段アーム伸縮装置 - Google Patents

多段アーム伸縮装置

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JPH0655483A
JPH0655483A JP13049793A JP13049793A JPH0655483A JP H0655483 A JPH0655483 A JP H0655483A JP 13049793 A JP13049793 A JP 13049793A JP 13049793 A JP13049793 A JP 13049793A JP H0655483 A JPH0655483 A JP H0655483A
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JP
Japan
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stage
arm
cylindrical
rotary shaft
rotary
Prior art date
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Pending
Application number
JP13049793A
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English (en)
Inventor
Shunji Mitsui
俊二 三井
Hiroki Akiyama
浩樹 秋山
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Nitto Kohki Co Ltd
Original Assignee
Nitto Kohki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 伸縮アームを構成する複数の筒状アームの前
進・後退を同期して行えるようにし、構成を簡単にし、
全体のコンパクト化と操作の容易性を図る。 【構成】 3個の筒状アーム2a〜2cを軸方向に移動
自在に且つ相互に回転しないように順次嵌め合わせて3
段構成の伸縮アーム1を構成する。先端の筒状アームを
除いて各段の筒状アームに対応して配置された各ねじ8
a,8bを軸方向に移動自在に且つ相互に回転しないよ
うに順次嵌め合わせて2段構成の伸縮回転軸7を構成す
る。各段のねじ軸をその段の筒状アームの軸心に軸支持
部12,15で回転自在に支持させる。基端の回転軸部
材に駆動部18を接続する。2段,3段の筒状アーム
に、1段,2段の回転軸部材の回転力を直線運動に変え
て2段,3段の筒状アームを前進又は後退移動させるナ
ット14,17を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業用ロボットやその
他の装置に使用される多段アーム伸縮装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多段アームの伸縮装置は、機械装置を操
作したり物品を移動させる手段の1つとして、産業用ロ
ボットやその他の装置に使用されている。従来使用され
ている多段アーム伸縮装置の1つとして、4本の筒状ア
ームを互いに重なり合うように嵌合した伸縮アームの内
部に、3段式のボールねじを内蔵させ、そして1段目の
ボールねじに駆動源により回転するボールナットを螺合
し、また1段目のボールねじの先端に2段目のボールね
じに螺合するボールナットを、2段目のボールねじの先
端に3段目のボールねじに螺合するボールナットを設
け、そして3段目のボールねじの先端を前記伸縮アーム
の最内側に位置する筒状アームに固定したものがある。
【0003】この多段アームの伸縮装置によれば、駆動
源により1段目のボールねじに螺合しているボールナッ
トを回転させると、1段目のボールねじが伸張し、そし
て伸張しきると1段目のボールねじが前記ボールナット
とともに回転する。1段目のボールねじが回転するとそ
の先端に設けたボールナットも回転する。これにより2
段目のボールねじが伸張し、2段目のボールねじが伸張
しきると1段目のボールねじとともに回転し、その先端
に設けたボールナットも回転する。これにより3段目の
ボールねじが伸張する。そしてこの3段目のボールねじ
に固定した筒状アームを構成の一部にもつ伸縮アーム
は、前記ボールねじの伸張に応じて伸張するようになっ
ている。
【0004】また、多段アーム伸縮装置の他例として、
複数の筒状アームを互いに重なり合うように嵌合した伸
縮アームを、ワイヤーロープやチェンにより伸縮させる
構成としたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例としてあげ
た多段アーム伸縮装置のうち、前者にあっては、伸縮ア
ームを伸縮させる3段式のボールねじの伸張は、1段目
のボールねじが伸張しきって2段目のボールねじが伸張
し、この2段目のボールねじが伸張しきってから3段目
のボールねじが伸張するので、全体の重心が常に先端側
にあり、イナーシャを考えると好ましくない。また1段
目のボールねじに螺合するボールナットの回転伝達機構
が複雑であるといった問題を有している。また、後者に
あっては、伸縮アームの伸縮をワイヤーロープやチェン
で行うため、ワイヤーロープやチェンの伸びが発生し、
伸縮アームの精度の高い位置決めが困難であるといった
問題を有している。
【0006】本発明の目的は、伸縮アームを構成する複
数の筒状アームの前進・後退が同期して行え、また伸縮
の位置精度の向上が図れ、更に構成を簡単にすることが
できる多段アーム伸縮装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の構成を説明すると、次の通りである。
【0008】請求項1に記載の多段アーム伸縮装置は、
径の異なるN個(ただし、Nは3以上の整数)の筒状ア
ームが軸方向に移動自在に且つ相互に回転しないように
順次嵌め合わされて構成されたN段構成の伸縮アーム
と、少なくとも先端の前記筒状アームを除いて各段の前
記筒状アームに対応して配置された各回転軸部材が軸方
向に移動自在に且つ相互に回転しないように順次嵌め合
わされて構成された複数段構成の伸縮回転軸と、前記各
段の前記回転軸部材をその段の前記筒状アームの軸心に
回転自在に支持させる軸支持部と、前記伸縮回転軸の基
端の前記回転軸部材に回転力を与える駆動部と、N段の
前記筒状アームに設けられて(N−1)段の前記回転軸
部材の回転力を直線運動に変えて該N段の筒状アームを
前進又は後退移動させる回転運動・直線運動変換機構と
を備えていることを特徴とする。
【0009】請求項2に記載の多段アーム伸縮装置は、
径の異なるN個(ただし、Nは3以上の整数)の筒状ア
ームが軸方向に移動自在に且つ相互に回転しないように
順次嵌め合わされて構成されたN段構成の伸縮アーム
と、先端の前記筒状アームを除いて各段の前記筒状アー
ムに対応して配置された各回転軸部材が軸方向に移動自
在に且つ相互に回転しないように順次嵌め合わされて構
成された(N−1)段構成の伸縮回転軸と、前記各段の
前記回転軸部材をその段の前記筒状アームの軸心に回転
自在に支持させる軸支持部と、前記伸縮回転軸の基端の
前記回転軸部材に回転力を与える駆動部と、N段の前記
筒状アームに設けられて(N−1)段の前記回転軸部材
の回転力を直線運動に変えて該N段の筒状アームを前進
又は後退移動させる回転運動・直線運動変換機構とを備
え、前記伸縮回転軸は前記各回転軸部材が表面にねじが
刻設されたねじ軸として構成され、N段の前記筒状アー
ムに設けられる前記回転運動・直線運動変換機構は(N
−1)段の前記ねじ軸に螺合されるナットにより構成さ
れていることを特徴とする。
【0010】請求項3に記載の多段アーム伸縮装置は、
径の異なるN個(ただし、Nは3以上の整数)の筒状ア
ームが軸方向に移動自在に且つ相互に回転しないように
順次嵌め合わされて構成されたN段構成の伸縮アーム
と、先端の段とその次の段の前記筒状アームを除いた段
の前記筒状アームに対応して配置された各回転軸部材が
軸方向に移動自在に且つ相互に回転しないように順次嵌
め合わされて構成された(N−2)段構成の伸縮回転軸
と、前記各段の前記筒状アームに設けられて前記回転軸
部材が存在する箇所ではその段の前記回転軸部材を前記
筒状アームの軸心に回転自在に支持している軸支持部
と、前記伸縮回転軸の基端の前記回転軸部材に回転力を
与える駆動部と、1段目の前記軸支持部を除いて各段の
前記軸支持部に偏心して設けられてその各段の手前の段
から与えられる回転力を直線運動に変えて1段目の前記
筒状アームを除いた各段の前記筒状アームを前進又は後
退移動させる回転運動・直線運動変換機構とを備え、前
記伸縮回転軸はスプライン軸として構成され、前記各回
転運動・直線運動変換機構には先端の段を除いた各段に
偏心して設けられていて前記スプライン軸の回転力が与
えられて回転する補助ねじ軸がねじ結合されていること
を特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1に記載の多段アーム伸縮装置は、伸縮
回転軸の基端の回転軸部材を駆動部で回転すると、該伸
縮回転軸が全体的に回転駆動される。即ち、この伸縮回
転軸の回転により該伸縮回転軸を構成している各段の回
転軸部材がそれぞれ回転駆動される。(N−1)段の回
転軸部材が回転駆動されると、N段の筒状アームに支持
されている回転運動・直線運動変換機構の作用により該
N段の筒状アームが前進又は後退移動されることにな
る。従って、この多段アーム伸縮装置は、基端を除いた
各段の筒状アームが同時に移動されて伸縮移動されるこ
とになる。このため、N段構成の伸縮アームは、全体の
重心の分散を図りつつ伸縮が行える。
【0012】請求項2に記載の多段アーム伸縮装置は、
伸縮回転軸の各回転軸部材が表面にねじが刻設されたね
じ軸として構成され、N段の筒状アームに設けられる回
転運動・直線運動変換機構が(N−1)段のねじ軸に螺
合されるナットにより構成されているので、各段の筒状
アームが同時に同じ寸法だけ移動されて伸縮されること
になる。従って、このように伸縮アームによれば、伸縮
の位置精度の向上が図れる。
【0013】請求項3に記載の多段アーム伸縮装置は、
伸縮回転軸の各回転軸部材がスプライン軸として構成さ
れ、初段を除いた各段の筒状アームに設けられている回
転運動・直線運動変換機構が手前の段に設けられてスプ
ライン軸からの回転力が与えられる補助ねじ軸にねじ結
合されているので、各段の筒状アームが同時に同じ寸法
だけ移動されて伸縮されることになる。従って、このよ
うに伸縮アームでも、伸縮の位置精度の向上が図れる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明の第1実施例を示すもの
であり、同図において、1は径の異なる3個の筒状アー
ム2a,2b,2cを軸方向に移動自在に且つ相互に回
転しないように順次内側に嵌合して構成される伸縮アー
ムである。この伸縮アーム1を構成する前記筒状アーム
2a,2b,2cはそれぞれ円筒状となっおり、最外側
に位置する筒状アーム2aを1段目、その内側に位置す
る筒状アーム2bを2段目、その内側即ち最内側に位置
する筒状アーム2cを3段目とする。1段目の筒状アー
ム2aに軸方向にガイド溝3が形成され、また2段目の
筒状アーム2bにも軸方向にガイド溝4が形成されてい
る。そして、2段目の筒状アーム2bの外壁には前記1
段目の筒状アーム2aに形成されたガイド溝3に摺動自
在に係合するガイド片5が設けられ、3段目の筒状アー
ム2cの外壁には前記2段目の筒状アーム2bに形成さ
れたガイド溝4に摺動自在に係合するガイド片6が設け
られている。これにより、各筒状アーム2a,2b,2
cは、ガイド溝3,4に係合するガイド片5,6により
回転が阻止され軸方向にのみ移動(伸縮)できるように
なっている。
【0015】7は回転軸部材としてのねじ軸8aの外周
に次の回転軸部材としての筒状のねじ軸8bを軸方向に
移動自在に且つ相互に回転しないように嵌合した2本の
ねじ軸8a、8bにより構成されている伸縮回転軸とし
ての伸縮ねじ軸である。即ち、この伸縮ねじ軸7は伸縮
アーム1の段数(この場合は3段)より1段少ない段数
(この場合は2段)で構成されている。これらねじ軸8
a、8bはいずれもボールねじとなっている。前記ねじ
軸8aの先端部には軸方向にキー9が設けられ、そして
このねじ軸8aに嵌合する筒状のねじ軸8bの内周には
軸方向に前記ねじ軸8aの先端部に設けたキー9が係合
するキー溝10が形成されており、ねじ軸8aとねじ軸
8bはキー溝10に係合するキー9により回転が阻止さ
れ軸方向にのみ移動(伸縮)できるようになっている。
【0016】前記キー溝10にあっては、図2に示すよ
うにねじ軸8bの内周に直接形成してもよく、或いは図
3に示すように軸方向にキー溝用の切欠部を形成した筒
状体11をねじ軸8b内に挿入してもよい。上記ねじ軸
8a、8bにより構成される伸縮ねじ軸7は、前記伸縮
アーム1内に、伸縮アーム1と同軸方向に配置されてお
り、ねじ軸8aの基部が1段目の筒状アーム2aの基部
内部に設けた軸支持部12により同位置で回転自在に支
持されている。13は軸支持部12の内周でねじ軸8a
を回転自在に支持している軸受である。また、2段目の
筒状アーム2bの基部内部には、前記1段目の筒状アー
ム2aの基部に設けた軸支持部12により支持されてい
るねじ軸8aに螺合するナット14と、前記ねじ軸8a
に嵌合した筒状のねじ軸8bの基部を同位置で回転自在
に支持する軸支持部15が設けてある。16は軸支持部
15の内周でねじ軸8bを回転自在に支持している軸受
である。また、3段目の筒状アーム2cの基部内部に
は、前記筒状のねじ軸8bに螺合するナット17が設け
てある。前記ねじ軸8a,8bに螺合するナット14,
17はそれぞれボールナットとなっている。
【0017】この場合、2段目の筒状アーム2bに軸支
持部15を介して支持されたナット14は、1段目の回
転軸部材としてのねじ軸8aの回転力を直線運動に変え
て該2段目の筒状アーム2bを前進又は後退移動させる
回転運動・直線運動変換機構として作用するようににな
っている。
【0018】同様に、3段目の筒状アーム2cに支持さ
れたナット17は、2段目の回転軸部材としてのねじ軸
8bの回転力を直線運動に変えて該3段目の筒状アーム
2cを前進又は後退移動させる回転運動・直線運動変換
機構として作用する用になっている。18は前記伸縮ね
じ軸7の基端のねじ軸8aを回転させる駆動部であり、
19はモータ、20,21はプーリ、22はタイミング
ベルトである。
【0019】このような第1実施例の多段アーム伸縮装
置においては、駆動部18を駆動して伸縮ねじ軸7の基
端のねじ軸8aを一方向に回転させると、ねじ軸8aに
螺合されたナット14による回転運動・直線運動変換作
用により2段目の筒状アーム2bが前進する。この2段
目の筒状アーム2bが前進すると、該筒状アーム2bに
設けた軸支持部15にその基部を支持されている筒状の
ねじ軸8bも筒状アーム2bと一体となって前進する。
同時にこの筒状のねじ軸8bは、内周に形成したキー溝
10に係合するねじ軸8aのキー9によりねじ軸8aの
回転が伝達されるので、前記2段目の筒状アーム2bと
一体となって前進しながら、ねじ軸8aと一体となって
回転する。ねじ軸8bが回転すると、ねじ軸8bに螺合
されたナット17による回転運動・直線運動変換作用に
より3段目の筒状アーム2cが前進する。また、前記伸
縮ねじ軸7の基端のねじ軸8aを上記と反対方向に回転
させると、前記と反対の動作をして、2段目と3段目の
筒状アーム2b,2cが同時に後退する。
【0020】このように、伸縮ねじ軸7の基端のねじ軸
8aを一方向に回転させると、伸縮アーム1の2段目及
び3段目の筒状のアーム2b,2cは同期して同じ寸法
だけ前進し、伸縮アーム1は伸張する。そして、前記と
反対方向に回転させると、前記2段目及び3段目の筒状
アーム2b,2cは同期して同じ寸法だけ後退し、伸縮
アーム1は縮小する。
【0021】なお、上記実施例では、伸縮アーム1を構
成する筒状アーム2a,2b,2cを円筒状としたた
め、筒状アーム2a,2b,2cの相互の回転を拘束し
軸方向のみ移動自在とするために、最外側に位置する1
段目の筒状アーム2aに軸方向にガイド溝3を形成し、
また2段目の筒状アーム2bにも軸方向にガイド溝4を
形成し、そして、2段目の筒状アーム2bの外壁には前
記1段目の筒状アーム2aに形成したガイド溝3に摺動
自在に係合するガイド片5を設け、3段目の筒状アーム
2cの外壁には前記2段目の筒状アーム2bに形成した
ガイド溝4に摺動自在に係合するガイド片6が設けた構
成となっているが、かならずしもこの構成に限定される
ものではなく、図示しないが、筒状アーム2a,2b,
2cを角筒状にすれば前記ガイド溝3,4やガイド片
5,6を設ける必要はない。筒状アーム2a,2b,2
cを角筒状とすることにより、筒状アーム2a,2b,
2cの相互の回転が拘束され軸方向のみの移動(伸縮)
が可能となる。この場合、筒状アーム2a,2b,2c
の軸方向への移動を容易にするため、筒状アーム2a,
2b,2cの間にスライドガイドを設けるとよい。
【0022】また、上記実施例では、伸縮アーム1が3
個の筒状ア−ム2a,2b,2cで構成されているが、
これに限定されるものではなく、3個以上であってもよ
いことはもちろんである。筒状アームが4個以上である
場合には、最外側に位置する筒状アームは上記実施例の
1段目の筒状アーム2aと、そして最内側に位置する筒
状アームは3段目の筒状アーム2cと同様の構成とな
り、そして最外側に位置する筒状アームと最内側に位置
する筒状アームの間に位置する複数の筒状アームは、上
記実施例の2段目の筒状アーム2bと同様の構成とな
る。
【0023】また、上記実施例では、伸縮ねじ軸7が、
ねじ軸8aの外周に筒状のねじ軸8bを嵌合した2本の
ねじ軸8a,8bにより構成されているが、これに限定
されるものではなく、前記伸縮アーム1を構成する筒状
アームの個数に応じ、筒状アームの個数よりも1本少な
い本数をもって構成される。この場合、最内側のねじ軸
は上記実施例のねじ軸8aと同様の構成となり、それ以
外のねじ軸は上記実施例のねじ軸8bと同様の構成とな
る。
【0024】図4乃至図6は本発明の第2実施例を示す
ものである。図4、図5はは第2実施例の伸時の状態を
示し、図4は図面上右側部を、そして図5は図面上左側
部を示すものであって、図4と図5は、図4の一点鎖線
Aの切断部と図5の一点鎖線Bの切断部で接続され全体
を構成している。
【0025】同図において、1は径の異なる4個の筒状
アーム2a,2b,2c,2dを軸方向に移動自在に且
つ相互に回転しないように順次内側に嵌合して構成され
る伸縮アームである。この伸縮アーム1を構成する前記
筒状アーム2a,2b,2c,2dは、最外側に位置す
る筒状アーム2aを1段目、その内側に位置する筒状ア
ーム2bを2段目、その内側に位置する筒状アーム2c
を3段目、その内側即ち最内側に位置する筒状アーム2
dを4段目とする。1段目の筒状アーム2aの先端内面
には2段目の筒状アーム2bをスライドさせるためのス
ライドガイド24aが取り付けられ、2段目の筒状アー
ム2bの先端内面には3段目の筒状アーム2cをスライ
ドさせるためのスライドガイド24bが取り付けられ、
3段目の筒状アーム2cの先端内面には4段目の筒状ア
ーム2dをスライドさせるためのスライドガイド24c
が取り付けられている。
【0026】7は回転軸部材としてのスプライン軸25
aの外周に次の回転軸部材としての筒状のスプライン軸
25bを軸方向に移動自在に且つ相互に回転しないよう
に嵌合した2本のスプライン軸25a,25bにより構
成されている伸縮回転軸としての伸縮ねじ軸である。即
ち、この伸縮ねじ軸7は伸縮アーム1の段数(この場合
は4段)より2段少ない段数(この場合は2段)のスプ
ライン軸25a,25bで構成されている。これらスプ
ライン軸25a,25bはいずれもボールスプライン軸
となっている。上記スプライン軸25a,25bにより
構成される伸縮ねじ軸7は、前記伸縮アーム1内に、伸
縮アーム1と同軸方向に配置されている。
【0027】26a,26b,26c,26dは各段の
筒状アーム2a,2b,2c,2dの基部に設けられた
軸支持部、27aは軸支持部26aの中心でスプライン
軸25aを回転自在に支持している軸受、27bは軸支
持部26bの中心でスプライン軸25bとその外周に回
り止めして嵌合されている回転ブロック28bを回転自
在に支持している軸受、27cは軸支持部26cの中心
でスプライン軸25bとその外周に回り止めして嵌合さ
れている回転ブロック28cを回転自在に支持している
軸受、29bはスプライン軸25bの基端内に支持され
ていてスプライン軸25aを嵌合させているスプライン
ナット、29cは回転ブロック28c内に支持されてい
てスプライン軸25bを嵌合させているスプラインナッ
トである。
【0028】30aはスプライン軸25aに平行する向
きで筒状アーム2aに偏心して設けられていて軸支持部
26aに軸受31aで回転自在に支持されている補助ね
じ軸、30bはスプライン軸25bに平行する向きで筒
状アーム2bに偏心して設けられていて軸支持部32b
に軸受31bで回転自在に支持されている補助ねじ軸、
30cはスプライン軸25bに平行する向きで筒状アー
ム2cに偏心して設けられていて軸支持部32cに軸受
31cで回転自在に支持されている補助ねじ軸である。
これら補助ねじ軸30a〜30cは、それぞれボールね
じにより形成されている。
【0029】33bは軸支持部26bに貫通固定されて
いて補助ねじ軸30aの先端側を螺合させている回転運
動・直線運動変換機構としてのナット、33cは軸支持
部26cに貫通固定されていて補助ねじ軸30bの先端
側を螺合させている回転運動・直線運動変換機構として
のナット、33dは軸支持部26dに貫通固定されてい
て補助ねじ軸30cの先端側を螺合させている回転運動
・直線運動変換機構としてのナットである。34a,3
5aはスプライン軸25aと補助ねじ軸30aに取り付
けられていてスプライン軸25aの回転力を補助ねじ軸
30aに伝える歯車、34b,35bは回転ブロック2
8bと補助ねじ軸30bに取り付けられていて回転ブロ
ック28bの回転力を補助ねじ軸30bに伝える歯車、
34c,35cは回転ブロック28cと補助ねじ軸30
cに取り付けられていて回転ブロック28cの回転力を
補助ねじ軸30cに伝える歯車である。36は駆動部1
8を構成するモータ19の回転力をスプライン軸25a
に伝えるカップリングである。
【0030】各段の補助ねじ軸30a〜30cは、周方
向に位置を異ならせて設けられ、2段目以降の軸支持部
26b〜26dには伸縮アーム1の収縮に伴う筒状アー
ム2b〜2dの後退移動時に各補助ねじ軸30a〜30
cが衝突しないようにする逃がし孔37がそれぞれ設け
られている。同様に、末端の軸支持部26dには伸縮ア
ーム1の収縮に伴う筒状アーム2b〜2dの後退移動時
にスプライン軸25bが衝突しないようにする逃がし孔
38が設けられている。
【0031】このような第2実施例の多段アーム伸縮装
置においては、駆動部18のモータ19を駆動して伸縮
ねじ軸7の基端のスプライン軸25aを一方向に回転さ
せると、次の段のスプライン軸25bと回転ブロック2
8b及びその次の段の回転ブロック28cが同方向に一
緒に回転駆動される。スプライン軸25aが回転する
と、歯車34a,35aを介して補助ねじ軸30aが回
転駆動され、この補助ねじ軸30aが螺合されているナ
ット33bによる回転運動・直線運動変換作用により2
段目の筒状アーム2bが前進する。また、次の段のスプ
ライン軸25bと回転ブロック28bの回転により、歯
車34b,35bを介して補助ねじ軸30bが回転駆動
され、この補助ねじ軸30bが螺合されているナット3
3cによる回転運動・直線運動変換作用により3段目の
筒状アーム2cが前進する。また、その次の段の回転ブ
ロック28cの回転により、歯車34c,35cを介し
て補助ねじ軸30cが回転駆動され、この補助ねじ軸3
0cが螺合されているナット33dによる回転運動・直
線運動変換作用により4段目の筒状アーム2dが前進す
る。このようにモータ19を回転すると、2段目,3段
目,4段目の筒状アーム2b,2c,2dが同じ寸法だ
け前進駆動され、伸縮アーム1が伸長する。また、前記
伸縮ねじ軸7の基端のスプライン軸25aを上記と反対
方向に回転させると、前記と反対の動作をして、2段目
と3段目と4段目の筒状アーム2b,2c,2dが同時
に同寸法だけ後退し、伸縮アーム1が収縮する。
【0032】このように、伸縮ねじ軸7の基端のスプラ
イン軸25aを一方向に回転させると、伸縮アーム1の
2段目,3段目及び4段目の筒状アーム2b,2c,2
dは同期して同じ寸法だけ前進し、伸縮アーム1は伸張
する。そして、前記と反対方向に回転させると、2段
目,3段目及び4段目の筒状アーム2b,2c,2dは
同期して同じ寸法だけ後退し、伸縮アーム1は縮小す
る。なお、この実施例でも、筒状アームの段数は4段に
限定されるものではなく、3段以上であればその段数は
限定されるものではない。
【0033】特に、この第2実施例の構造にすると、補
助ねじ軸が偏心して軸支持部に設けられ、これら補助ね
じ軸が次の段の軸支持部に設けられているナットに螺合
されているので、第1実施例のようにガイド溝やガイド
片を設けなくても隣接する筒状アームの回り止めをする
ことができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、下
記のような優れた効果を得ることができる。
【0035】請求項1に記載の多段アーム伸縮装置で
は、伸縮回転軸の基端の回転軸部材を駆動部で回転する
と、この伸縮回転軸を構成している各段の回転軸部材が
それぞれ回転駆動され、(N−1)段の回転軸部材の回
転駆動により、N段の筒状アームに支持されている回転
運動・直線運動変換機構の作用により該N段の筒状アー
ムが前進又は後退移動される構造になっているので、基
端を除いた各段の筒状アームが同時に移動して伸縮移動
することができ、このためN段構成の伸縮アームを全体
の重心の分散を図りつつ伸縮させることができる。これ
により、特定の箇所に負荷が集中することを阻止するこ
とができるとともに、伸縮アームの伸張・後退時間が短
縮し、これにより作業能率の向上を図ることができ、更
には構成が簡単なので全体のコンパクト化及び操作の容
易性を図ることができる。
【0036】請求項2に記載の多段アーム伸縮装置で
は、伸縮回転軸の各回転軸部材が表面にねじが刻設され
たねじ軸として構成され、N段の筒状アームに設けられ
る回転運動・直線運動変換機構が(N−1)段のねじ軸
に螺合されるナットにより構成されているので、各段の
筒状アームが同時に同じ寸法だけ移動されて伸縮される
ことになり、このため伸縮の位置精度の向上を図ること
ができる。
【0037】請求項3に記載の多段アーム伸縮装置で
は、伸縮回転軸の各回転軸部材がスプライン軸として構
成され、初段を除いた各段の筒状アームに設けられてい
る回転運動・直線運動変換機構が手前の段に設けられて
スプライン軸からの回転力が与えられる補助ねじ軸にね
じ結合されているので、各段の筒状アームが同時に同じ
寸法だけ移動されて伸縮されることになり、このためこ
の発明でも、伸縮の位置精度の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す縦断側面図。
【図2】伸縮ねじ軸のキーとキー溝を示す拡大断面図。
【図3】伸縮ねじ軸のキーとキー溝の他例を示す拡大断
面図。
【図4】本発明の第2実施例の伸時の状態における右側
部を示す縦断側面図。
【図5】本発明の第2実施例の伸時の状態における左側
部を示す縦断側面図。
【図6】本発明の第2実施例の縮時の状態を示す縦断側
面図。
【符号の説明】
1 伸縮アーム 2a〜2d 筒状アーム 3,4 ガイド溝 5,6 ガイド片 7 伸縮ねじ軸 8a,8b ねじ軸 9 キー 10 キー溝 12 軸支持部 14 ナット(回転運動・直線運動変換
機構) 15 軸支持部 17 ナット(回転運動・直線運動変換
機構) 18 駆動部 19 モータ 23a,23b 25a,25b スプライン軸 26a〜26d 軸支持部 27a〜27c 軸受 28b,28c 回転ブロック 29b,29c スプラインナット 30a〜30c 補助ねじ軸 31a〜31c 軸受 32b,32c 軸支持部 33b〜33d ナット(回転運動・直線運動変換機
構) 34a〜34c 歯車 35a〜35c 歯車

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 径の異なるN個(ただし、Nは3以上の
    整数)の筒状アームが軸方向に移動自在に且つ相互に回
    転しないように順次嵌め合わされて構成されたN段構成
    の伸縮アームと、少なくとも先端の前記筒状アームを除
    いて各段の前記筒状アームに対応して配置された各回転
    軸部材が軸方向に移動自在に且つ相互に回転しないよう
    に順次嵌め合わされて構成された複数段構成の伸縮回転
    軸と、前記各段の前記回転軸部材をその段の前記筒状ア
    ームの軸心に回転自在に支持させる軸支持部と、前記伸
    縮回転軸の基端の前記回転軸部材に回転力を与える駆動
    部と、N段の前記筒状アームに設けられて(N−1)段
    の前記回転軸部材の回転力を直線運動に変えて該N段の
    筒状アームを前進又は後退移動させる回転運動・直線運
    動変換機構とを備えていることを特徴とする多段アーム
    伸縮装置。
  2. 【請求項2】 径の異なるN個(ただし、Nは3以上の
    整数)の筒状アームが軸方向に移動自在に且つ相互に回
    転しないように順次嵌め合わされて構成されたN段構成
    の伸縮アームと、先端の前記筒状アームを除いて各段の
    前記筒状アームに対応して配置された各回転軸部材が軸
    方向に移動自在に且つ相互に回転しないように順次嵌め
    合わされて構成された(N−1)段構成の伸縮回転軸
    と、前記各段の前記回転軸部材をその段の前記筒状アー
    ムの軸心に回転自在に支持させる軸支持部と、前記伸縮
    回転軸の基端の前記回転軸部材に回転力を与える駆動部
    と、N段の前記筒状アームに設けられて(N−1)段の
    前記回転軸部材の回転力を直線運動に変えて該N段の筒
    状アームを前進又は後退移動させる回転運動・直線運動
    変換機構とを備え、前記伸縮回転軸は前記各回転軸部材
    が表面にねじが刻設されたねじ軸として構成され、N段
    の前記筒状アームに設けられる前記回転運動・直線運動
    変換機構は(N−1)段の前記ねじ軸に螺合されるナッ
    トにより構成されていることを特徴とする多段アーム伸
    縮装置。
  3. 【請求項3】 径の異なるN個(ただし、Nは3以上の
    整数)の筒状アームが軸方向に移動自在に且つ相互に回
    転しないように順次嵌め合わされて構成されたN段構成
    の伸縮アームと、先端の段とその次の段の前記筒状アー
    ムを除いた段の前記筒状アームに対応して配置された各
    回転軸部材が軸方向に移動自在に且つ相互に回転しない
    ように順次嵌め合わされて構成された(N−2)段構成
    の伸縮回転軸と、前記各段の前記筒状アームに設けられ
    て前記回転軸部材が存在する箇所ではその段の前記回転
    軸部材を前記筒状アームの軸心に回転自在に支持してい
    る軸支持部と、前記伸縮回転軸の基端の前記回転軸部材
    に回転力を与える駆動部と、1段目の前記軸支持部を除
    いて各段の前記軸支持部に偏心して設けられてその各段
    の手前の段から与えられる回転力を直線運動に変えて1
    段目の前記筒状アームを除いた各段の前記筒状アームを
    前進又は後退移動させる回転運動・直線運動変換機構と
    を備え、前記伸縮回転軸はスプライン軸として構成さ
    れ、前記各回転運動・直線運動変換機構には先端の段を
    除いた各段に偏心して設けられていて前記スプライン軸
    の回転力が与えられて回転する補助ねじ軸がねじ結合さ
    れていることを特徴とする多段アーム伸縮装置。
JP13049793A 1992-06-09 1993-06-01 多段アーム伸縮装置 Pending JPH0655483A (ja)

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