JPH065366B2 - スピロオキサジン系記録材料 - Google Patents

スピロオキサジン系記録材料

Info

Publication number
JPH065366B2
JPH065366B2 JP2113165A JP11316590A JPH065366B2 JP H065366 B2 JPH065366 B2 JP H065366B2 JP 2113165 A JP2113165 A JP 2113165A JP 11316590 A JP11316590 A JP 11316590A JP H065366 B2 JPH065366 B2 JP H065366B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
metal
colored
spirooxazines
chelate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2113165A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH049943A (ja
Inventor
敬 玉置
雅子 桜木
祐司 川西
隆広 関
国宏 市村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agency of Industrial Science and Technology filed Critical Agency of Industrial Science and Technology
Priority to JP2113165A priority Critical patent/JPH065366B2/ja
Publication of JPH049943A publication Critical patent/JPH049943A/ja
Publication of JPH065366B2 publication Critical patent/JPH065366B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、記録保存性及び書き込み・消去の繰り返し耐
久性に優れた記録材料に関するものである。さらに詳し
くいえば、本発明は、ホトクロミック材料であるスピロ
オキサジン類と二価金属イオン供給物質から、熱の作用
によって形成される着色キレートが、可視光によって解
離し消色することを利用した記録材料に関するものであ
る。
従来の技術 ホトクロミズムを利用した光記録方式は、高速、高密
度、及び多重記録等の特性が期待されることから、種々
のホトクロミック化合物について、光情報記録材料とし
ての応用が試みられている。しかしながら、これらの技
術には解決すべき課題が数多くある。なかでも発色と消
色の各状態の熱力学的安定性と発色と消色の繰り返し耐
久性の向上は、最も重要な課題である。
ホトクロミック化合物としては、フルギド類、スピロピ
ラン類、スピロオキサジン類、アゾベンゼン類、チオイ
ンジゴ類、あるいはジアリルエテン類等が知られており
〔例えばウィリーインターサイエンス社発行、ジー、エ
イチ、ブラウン編、「ホトクロミズム」1971年参照〕、
これらの化合物を用いた記録材料の提案が数多くある。
これらのうち、フルギド類〔エチイ、ジー、ヘラー、
「IEEEプロシーヂング」第130巻、209ページ、1983
年〕、ジアリルエテン類〔入江正浩他、ジャーナル・オ
ブ・オーガニック・ケミスリー(J.Org.Chem.)第53
巻、803ベージ、1988年〕あるいは光酸素化芳香族多環
化合物〔アール、シュミット他、ジャーナル・オブ・ア
メリカン・ケミカル・ソサイエティー(J.Am.Chem.So
c.)第102巻、2791ページ、1980年〕は、消色又は発色
あるいはその両状態の熱力学的安定性に比較的優れた化
合物である。また、スピロピラン類は光応答性の感度が
良好であることから多くの研究開発がなされている。最
近、ベンゾチアゾリン環を持つ化合物の製造〔特開昭58
-37078〕やLB膜中でのJ会合体形成の利用〔安藤栄
司、「日経ニューマテリアル」1986年6月30日
号〕、あるいは両親媒性物質の二分子膜やシクロデキス
トリンの利用等による発色体の熱安定性の向上が図られ
ている。〔例えばシーエムシー社発行、市村國宏監修、
「新・光機能性高分子の応用」1988年参照〕。また、例
えば1′,3′,3′−トリメチル-6-ニトロ-8-メトキ
シスピロ[2H-1-ベンゾピラン−2,2′−インドリ
ン]は、同(II)アセチルアセトナトとテトラヒドロフラ
ン中、微量の塩酸存在でキレートを形成することが知ら
れており、これに基づいて発色体の安定化の可能性が示
唆されている。〔大野信、「日本化学会誌」633ペー
ジ、1977年〕。しかしながら、スピロピラン類は繰り返
し耐久性に劣り、光劣化し易いことが欠点として挙げら
れる。
他方、スピロオキサジン類は、発色と消色の繰り返し耐
久性では他のホトクロミック化合物よりも格段に優れい
るものの、発色体の熱力学的安定性は小さいため暗中で
は持続せず、消色体への戻りが非常に速く、室温では数
秒以内で完了してしまう。この特性は、サングラス等の
光量調節材料としての目的には合致するため、実用化研
究が活発に展開されているが、記録材料の目的にはむし
ろマイナスの要因となるために、研究開発はほとんどな
い。
発明が解決しようとする課題 本発明は、耐久性が高く、しかも消色及び発色状態の両
方が長期にわたって安定に存在し得る、スピロオキサジ
ン類を用いた記録材料を提供することを目的としてなさ
れたものである。
課題を解決するための手段 本発明者らは、スピロオキサジン類の発色体の熱安定性
を飛躍的に向上すべく鋭意研究を重ねた結果、オキサジ
ニル酸素に隣接して配位性基を置換した該ホトクロミッ
ク誘導体が、加熱によって媒体に存在する第三物質であ
る金属イオン供給物質と安定な着色キレートを形成し、
発色状態の熱安定性が格段に増すこと、又、このキレー
トは可視光の照射で開離し安定な消色状態に戻ることを
見い出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、キレート形成能を有するスピロオ
キサジン類と、二価金属イオン供給物質を媒体中に分散
させて成る記録材料を提供するものである。
以下、本発明に詳細に説明する。
本発明におけるスピロオキサジン類としては、一般式 で示す化合物を挙げることが出来る。式中のR1は低級ア
ルコキシル基、低級アルキル基、アミノ基、又は置換基
を有するアミノ基、R2はアルキル基又はベンジル基、R3
は低級アルコキシル基、水酸基、ピペリジノメチル基、
アルキルアミノ基、置換基を有するアミノ基、アルキル
ケトン基、又はアリルケトン基である。さらに、式(1)
においてナフタリン環の代わりにキノリン環であっても
よい。このようなスピロオキサジン類は公知の方法に従
って製造できる。
該スピロオキサジン類は淡黄色あるいは黄緑色の固体と
して得られ、アセトン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
酢酸エチル、アルコール類、ジメチルスルホキシド等の
一般有機溶剤に溶ける。これらの可溶性溶剤中もしくは
バインダー樹脂膜中においては、他のスピロオキサジン
類と同様に紫外光を当てると無色の閉環型から着色した
開環型に変換し、この開環型は室温、暗所で直ちに無色
の閉環型に戻る。
本発明における二価金属イオン供給物質としては、例え
ば、ニッケル(II)、銅(II)、コバルト(II)、カドミウム
(II)などの硝酸塩、塩化物、過塩素酸化物、テトラフェ
ニルホウ素化物等が挙げられる。しかし、これらの金属
(II)イオン化合物は上記有機溶剤には難溶であるため
に、より好ましくは、これらの金属(II)イオン化合物に
一ないし二種の配位子をキレート結合させた金属(II)錯
イオン化合物を用いる。この場合の配位子としては、ア
セチルアセトン、ベンゾイルアセトン等のジケトン化合
物、あるいはN,N′−テトラメチルエチレンジアミン
やN,N′−テトラエチルエチレンジアミンなどのジア
ミン化合物が挙げられる。これらの配位子は単独もしく
は二種の混合物として、既知の方法〔例えば、福田豊
他、「Bull.Chem.Soc.Jpn.」49巻、1017頁、1976年〕に
より容易に金属(II)イオンにキレート結合し、金属(II)
錯イオン化合物を生成する。得られる金属(II)錯イオン
化合物は上記有機溶剤に可溶である。該スピロオキサジ
ン類とのキレート反応の効率は、ジケトン化合物とジア
ミン化合物の混合物を用いて得られる金属(II)錯イオン
化合物の場合に最も効果的で、ジアミン化合物単独を用
いて得られる金属(II)錯イオン化合物の場合にはやや劣
り、ジケトン化合物単独を用いて得られる金属(II)錯イ
オン化合物の場合にはほとんど起こらない。これら金属
(II)錯イオン化合物は、単独もしくは二種以上の混合物
を用いることが出来る。
本発明においけるバインダー樹脂としては、ポリビニル
酢酸、ポリメチルメタクリル酸、ポリ塩化ビニル、ポリ
スチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアミ
ドもしくはそれらの共重合体を挙げることが出来る。こ
れらの樹脂を適当な溶剤に溶解し、該ホトクロミック化
合物および該金属(II)錯イオンを混合し、樹脂膜を調製
する。溶剤としては、該金属(II)錯イオン化合物への配
位能の小さい、ジクロロエタン、アセトンが好んで用い
られる。しかし、アルコール類やジメチルスルホキシド
等の配位能の強い溶剤は、該スピロオキサジン類のキレ
ート形成を妨害するので不適当である。該ホトクロミッ
ク化合物は、樹脂1重量部に対して0.002〜0.0
1重量部が好ましい。又、該金属(II)錯イオンの添加量
は該ホトクロミック化合物1重量部にたいして1〜10
重量部、より好ましくは2〜4重量部がよい。
該スピロオキサジン類と該金属(II)錯イオン化合物をバ
インダー樹脂中に分散し、減圧乾燥すると、青色の透明
な樹脂膜が得られる。この着色は、該スピロオキサジン
類の一部が、該金属(II)錯イオン化合物とキレートを形
成するためである。着色濃度は、該スピロオキサジン類
や該金属(II)錯イオン化合物の分散濃度に依存する。こ
れは、可視光照射で消色する。更にこの樹脂膜を加熱す
るが紫外光で照射すると、一般式 に示すように、開環型となった該スピロオキサジン類
の、キノイダル酸素とこれに隣接する置換基R3が、共存
する第三物質である該金属(II)錯イオン化合物と速やか
にキレートを形成し、濃青色に着色する。この着色キレ
ートの吸収スペクトルは、該スピロオキサジン類の開環
型の吸収スペクトルよりも、深色的かつ濃色的である。
生成したキレートは熱的に極めて安定で、着色体の暗所
での消色速度は、該スピロオキサジン類単独の場合と比
較して非常に遅い。例えば、ポリビニル酢酸樹脂膜中で
の着色キレートの吸収極大での吸光度が半減する時間
は、該スピロオキサジン類のみを分散した場合の約10倍
の三ケ月以上が得られている。
着色キレートは、可視光照射によって消色状態に戻る。
消色体は長期間室温暗所で保存しても、色変化は全くな
く、着色キレートの増加は認められない。ただし、可視
光照射では完全には消色状態にはもどらない。しかし、
約40℃の温水中に1分間程度浸すか、蒸気にふれると完
全に消色状態が得られる。この場合もキレート形成能は
全く失われない。
本発明のキレート形成は、該スピロオキサジン類以外の
スピロオキサジン類、例えば1,3,3-トリメチスピロ[イ
ンドリン−2,3′-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジ
ン]のように、オキサジニル酸素に隣接した第二の配位
基を持たない誘導体では全て起こらない。
該スピロオキサジン類は、溶液やバインダー樹脂膜中の
いずれにおいても元来、繰り返し耐久性の非常に良いホ
トクロミック化合物であるが、この優れた特性は、これ
らの媒体中で該金属(II)錯イオン化合物が共存してもい
ささかも損なわれることはない。
発明の効果 本発明の記録材料は、記録の書き込み及び消去の繰り返
し耐久性に優れている利点がある上に、熱及び光モード
のいずれでも記録の書き込みができるため、用途に応じ
た使い分けが可能である。本発明の記録材料は、主に記
録を比較的短時間もしくは一時的に保存する目的で、繰
り返し活用する記録材料として好適に用いることができ
る。
実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 5,5′−ジメトキシ-1,3,3-トリメチルスピロ[イン
ドリン−2,3′-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジ
ン](以下、DMSOと略記)は、5-メトキシ-1,3,3-トリ
メチル-2-メチレンインドリンと3-メチキシ-1-ニトロソ
-2-ナフトールから、メタノール中での脱水縮合反応に
より黄色結晶として得た(融点、164〜166℃)。3-メト
キシ-1-ニトロソ-2-ナフトールは、2,3-ジヒドロキシナ
フタリンをジメチル硫酸で部分的にメトキシ化して得た
白色結晶の3-メトキシ-2-ナフトール(融点、108〜109
℃)を、亜硝酸ナトリウムでニトロソ化し、赤色結晶と
して得た。
金属(II)錯イオン化合物として、Ni(C104)2のアセチル
アセトン(以下、acacと略記)及びN,N′−テトラメ
チルエチレンジアミン(以下、tmedと略記)の混合錯イ
オン化合物を製造し用いた。製造方法は、文献に従い
〔例えば、福田豊他、ブレタン・オブ・ケミカル・ソサ
エティ・オブ・ジャパン(Bull.Chem.Soc.Jpn.)49巻、10
17頁、1976年を参照〕、[Ni(acac)(tmed)]C104の赤色の
結晶粉末を得た。この錯イオン化合物は、空気中の湿気
で直ちに緑色に変色するので、乾燥デシケータ中で保存
した。
ポリビニル酢酸(以下、PVACと略記)の1,2-ジクロロエ
タン溶液(5wt%)に、上記により得られたDMSN及び[Ni
(acac)(tmed)]C104をそれぞれPVACの0.5wt%及び2.0wt
%加え、キャスト硼によってポリエステル(PET)フィル
ム上に樹脂膜を作成した。1,2-ジクロロエタン溶液を蒸
発除去した後、40℃で24時間減圧乾固し、膜厚が約100
μmの青色の樹脂膜を得た。この樹脂膜をヘアドライヤ
ーもしくは約60℃のオーブン中で約30秒間加熱し、一様
に青色に着色した樹脂膜を得た。
この樹脂膜の吸収極大の波長は620nm、その吸光度は約
1.0で、この着色は、室温暗所で非常に安定で、24時
間後もほとんど変化しなかった(添付図面参照)。実
際、着色濃度が半減するのに3ケ月以上要した。
この着色樹脂膜に、He-Neレーザ光(入=633nm、出力25
mw)で照射し記録を書き込んだ。数秒間の照射によって
照射部分における吸収極大の吸光度は0.25となり、未照
射部分の約1/4まで消色した。消色状態も極めて安定で
室温暗所で数ケ月以上ほとんど着色濃度の増加は認めら
れなかった。
紫外光の連続照射による耐光性では、500Wの超高圧水
銀灯を用いて、コーニング色ガラスフィルタ(7-51)で主
として365nmの輝線を取り出し、該ホトクロミック化合
物の1,2-ジクロロエタン溶液及びPVAC樹脂膜に照射し
た。溶液中では、着色体の可視領域の吸収極大の吸光度
が、光劣化により最初の半分にまで減少するのに、約3
時間半を用した。他方、樹脂膜では、10時間の照射によ
っても数%の減少がみられただけで、優れた耐光性を示
した。
実施例2 実施例1と同様にして得た。DMSOと[Ni(acac)(tmed)]C1
04を分散したPVACを塗布したPETフィルムに、500W高圧
水銀灯からの可視光を照射して、消色状態の透明なフィ
ルムを得た。着色キレートの吸収極大である620nmにお
ける吸光度は約0.3まで減少した。消色状態は室温暗所
で極めて安定で、半年以上着色は全く認められなかっ
た。この無色透明なフィルムに市販の感熱プリンターを
用いて印字し、青色の文字を得た。印字結果は極めて安
定で、数カ月後も明瞭に読みとることができた。
しかし、500W高圧水銀灯の可視光照射によってはこの
印字結果は完全には消去せず、He-Neレーザ照射によっ
てもとの消色状態に戻すことができた。
実施例3 実施例2と同様のPETフィルムを、約1分間蒸気にさら
すか、約40℃の温水中に浸して無色透明なフィルムを得
た。着色キレートの吸収極大である620nmにおける吸光
度はほぼ0で、完全に消色状態のフィルムが得られた。
消色状態は室温暗所で極めて安定で、半年以上着色は全
く認められなかった。この無色透明なフィルムに市販の
感熱プリンターを用いて印字し、青色の文字を得た。印
字結果は極めて安定で、数カ月後も明瞭に読みとること
ができた。
実施例4 実施例1におけるDMSOの代わりに、ホトクロミック化合
物として5′−メトキシ-1,3,3-トリメチルスピロ[イ
ンドリン−2,3′-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジ
ン](以下、MSOと略記)を用いて、PVACの樹脂膜を製
造した。
加熱により生成した着色キレートの吸収極大は602nm、
その吸光度は約0.6であった。室温で吸光度が半減する
のに約10日を要した。
着色状態からのHe-Neレーザ光による記録の書き込みは
実施例1と同様に行ない、数秒間の照射によって照射部
分における吸収極大の吸光度は0.15となり、未照射部分
の約1/4まで消色した。消色状態も極めて安定で室温暗
所で半永久的にほとんど着色濃度の増加は認められなか
った。
また、実施例2及び実施例3と同様に、消色状態から市
販の感熱プリンターによる印字によって鮮明な文字が印
刷でき、記録の保存性は良好であった。さらに、実施例
2及び実施例3の方法による記録の消去も同様に行なう
ことができた。
比較例1 DMSOのみを分散したポリビニル酢酸の樹脂膜は、紫外光
照射によるホトクロミズム反応で着色するが、加熱によ
る着色は認められなかった。着色体の吸収極大の波長は
610nmで、紫外光照射直後の吸収極大の吸光度は、約0.8
であった。室温暗中で、吸収極大の吸光度は約1分で半
減した(添付図面参照)。この値は、該金属(II)錯イオ
ン化合物を添加した場合(実施例1)の約10万分の1で
ある。
紫外光の連続照射による耐光性を、実施例1と同様に評
価したところ、約9時間で約半分が劣化した。この結果
を、実施例1と比較すれば、該金属(II)錯イオン化合物
が、耐光性を向上させていることは明らかである。な
お、該金属(II)錯イオン化合物が存在しない場合の値
は、1,3,3-トリメチルスピロ[インドリン−2,3′-
[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン](以下、SOと略
記)とほぼ同程度であった。更に比較のため、1′,
3′,3′−トリメチル-6-ニトロ−スピロ[2H-1-ベン
ゾピラン−2,2′−インドリン]について耐光性を調
べた結果、5分で光劣化あ認められた。
比較例2 実施例1におけるDMSOの代わりに、ホトクロミック化合
物としてSOを用いて、[Ni(acac)(tmed)]C104とともに分
散したPVACの樹脂膜を製造した。紫外光照射による着色
は、該Ni(II)化合物が共存しない場合と同様、ただちに
消色した。また、加熱によっては全く着色しなかった。
【図面の簡単な説明】
実施例1(実線)及び比較例1(破線)における着色体
の吸光度の経時変化を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱の作用により二価金属イオン供給物質と
    キレートを形成し可視光で解離するスピロオキサジン類
    と、該二価金属イオン供給物質を熱可塑性樹脂膜中に分
    散して成る記録材料
  2. 【請求項2】記録書き込みを可視光で行ない、消去を熱
    モードで行なう請求項1記載の記録材料
  3. 【請求項3】記録書き込みを熱モードで行ない、消去を
    可視光で行なう請求項1記載の記録材料
JP2113165A 1990-04-27 1990-04-27 スピロオキサジン系記録材料 Expired - Lifetime JPH065366B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2113165A JPH065366B2 (ja) 1990-04-27 1990-04-27 スピロオキサジン系記録材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2113165A JPH065366B2 (ja) 1990-04-27 1990-04-27 スピロオキサジン系記録材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH049943A JPH049943A (ja) 1992-01-14
JPH065366B2 true JPH065366B2 (ja) 1994-01-19

Family

ID=14605202

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2113165A Expired - Lifetime JPH065366B2 (ja) 1990-04-27 1990-04-27 スピロオキサジン系記録材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH065366B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5206045B2 (ja) * 2008-03-17 2013-06-12 株式会社リコー フォトクロミック組成物、画像表示媒体および画像形成装置並びに画像消去装置
JP5206046B2 (ja) * 2008-03-17 2013-06-12 株式会社リコー フォトクロミック組成物、画像表示媒体および画像形成装置並びに画像消去装置
JP5459528B2 (ja) * 2008-09-02 2014-04-02 株式会社リコー フォトクロミック組成物、画像表示媒体及び画像形成装置
JP5645045B2 (ja) * 2008-09-02 2014-12-24 株式会社リコー フォトクロミック組成物、画像表示媒体および画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH049943A (ja) 1992-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7202006B2 (en) Protective layer for reimageable medium
US7229740B2 (en) Reimageable paper
JP4473772B2 (ja) 画像再形成可能な媒体
CA2504995C (en) Method for forming temporary image
EP1591830A2 (en) Reimageable medium
US7655366B2 (en) Inkless reimageable printing paper and method
US7645558B2 (en) Inkless reimageable printing paper and method
JPS6324245A (ja) 光学記録材料
CA2063611A1 (en) Metal chelate compound and optical recording medium using it
JPS59122577A (ja) フオトクロミツク感光性組成物
JPH065366B2 (ja) スピロオキサジン系記録材料
US20080311493A1 (en) Inkless reimageable printing paper and method
KR0152089B1 (ko) 금속 킬레이트 화합물 및 그것을 이용한 광학적 기록 매체
Oda New developments in the stabilization of photochromic dyes: counter-ion effects on the light fatigue resistance of spiropyrans
JPH0625343B2 (ja) フォトクロミック材料
JPH0269739A (ja) 光学記録素子
EP0629512A2 (en) Reusable heat-sensitive colour imaging material
US3714187A (en) Spiro(indoline-2,2'-2h'-chromene)photochromic compounds
JPH01226387A (ja) 感熱記録材料とその記録方法
JPH03174488A (ja) 安定化されたホトクロミック組成物
JPH09124654A (ja) 逆フォトクロミック化合物及びこれを用いた可逆性記録媒体、並びに、可逆性記録方法
Seto Photochromic dyes
JPH0517272B2 (ja)
KR100257893B1 (ko) 유기광기록매체
JPS6163838A (ja) 可逆的記録材料

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term