JPH065313A - 亜鉛−臭素電池 - Google Patents

亜鉛−臭素電池

Info

Publication number
JPH065313A
JPH065313A JP4161567A JP16156792A JPH065313A JP H065313 A JPH065313 A JP H065313A JP 4161567 A JP4161567 A JP 4161567A JP 16156792 A JP16156792 A JP 16156792A JP H065313 A JPH065313 A JP H065313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode chamber
negative electrode
electrolytic solution
zinc
positive electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4161567A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichiro Jinnai
健一郎 陣内
Hiroshi Hosono
寛 細野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meidensha Corp, Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd filed Critical Meidensha Corp
Priority to JP4161567A priority Critical patent/JPH065313A/ja
Publication of JPH065313A publication Critical patent/JPH065313A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シャントカーレントを流さないようにすると
ともに良好な亜鉛電着性が得られるようにした。 【構成】 水平位置から5°〜10°程度となる傾斜台
に亜鉛−臭素電池を構成するセル本体12を載置させ
る。セル本体12の正極室24には電解液をポンプによ
り供給し、負極室25にはセパレータ板23の微細多孔
膜23aから拡散にて電解液を補給する。補給された負
極室25の電解液はマニホールド27からタンクに戻さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は亜鉛−臭素電池に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】亜鉛−臭素電池は正極活物質に臭素、負
極活物質に亜鉛を用いた2次電池で、この電池は例えば
電力の昼と夜の需要のアンバランスを解決させるため
に、夜間の電力需要が少ない時の電力を貯蔵して、昼間
に放出させるため等に使用される。この電池に使用され
るバイポーラ電極材料としてはポリエチレンをバインダ
ーとして導電性を与えるために、カーボンブラック、グ
ラファイトをそれぞれ6:3:1の配合比で混合したカ
ーボンプラスチック電極が使用される。なお、正極電極
側表面は臭素の反応過電圧を減少させるために、カーボ
ンクロスを熱融着させている。また、電解液は電池本体
と別置きにし、充放電時ポンプで循環させるように構成
されている。
【0003】充電時に正極電極側で発生した臭素は電解
液に添加した臭素錯化剤(4級アミン)と反応し、オイ
ル状の沈澱物となり、貯蔵タンクへもどされ、放電時は
ポンプで単電池(セル)内へ送り込まれて還元される。
電解液の成分はZnBr2水溶液に液の抵抗を下げるた
めに、NH4Cl等の塩を添加するとともに負極亜鉛の
デンドライトを防止し、均一な電着を促進させるために
Pb、Sn、4級アンモニウム塩類、さらに臭素錯化剤
が加えられている。正極電極側と負極電極側の間にはセ
パレータを用い、正極電極側で発生した臭素が負極電極
側へ拡散し、亜鉛と反応して自己放電するのを抑制して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した亜鉛−臭素電
池は正負電極側とも電解液をポンプで循環させる方式を
採用しているが、最近、無停電電源装置用としてシステ
ムの簡易化、メンテナンスフリーの考えの基に、正極室
の電解液は循環させないで、負極室のみ電解液を循環さ
せる亜鉛ー臭素電池が開発された。このタイプの電池は
正極室を下側で、負極室を上側にしたセル本体を水平横
置きにしたものである。正極室を下側にすると比重の大
きい臭素を電極表面に沈殿させ、負極室への臭素拡散を
減少させることができるとともに、臭素の酸化還元反応
も容易になる。また、負極室での電解液の循環は亜鉛電
柝にとって良い条件であり、デンドライト成長を抑制さ
せる。無停電電源装置用の電池は使用目的から考えて数
サイクルに一度残存する電極表面の亜鉛をすべて強制的
に溶解させる完全放電はできない。従って、完全放電な
しに重点を置く必要があり、その中でもデンドライト防
止に有利な負極電解液循環システムを用いて来た。
【0005】しかし、無停電電源装置は通常100Vの
電圧で用いられるため、セル本体の積層数が70から8
0個となる。この場合、特に浮動充電のように長期間マ
ニホールド内に電解液が存在した状態で充電を継続する
と、マニホールドを通してシャントカーレント(分流電
流)が流れ、マニホールド内に亜鉛が成長し、電解液の
流れを妨害するおそれがある。このように、負極室電解
液循環方式はデンドライト抑制そのものには効果がある
が、シャントカーレント防止にはならない。
【0006】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、シャントカーレントがほとんど流れないようにす
るとともに良好な亜鉛電着性を得るようにした亜鉛−臭
素電池を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の第1発明は上
記の目的を達成するために、カーボンプラスチック電極
板間に微細多孔質膜のセパレータ板を介在させて正極室
と負極室を形成して、正極室がセパレータ板の上側に、
負極室がセパレータ板の下側に配置されるようにセル本
体を構成し、正極室は電解液循環系に接続して強制的に
電解液を循環させるとともに、正極室内への電解液入口
側を高く、出口側を低くなるようにセル本体を傾斜さ
せ、負極室には電解液をセパレータ板を介して拡散させ
るとともに電解液の流出口を傾斜させたセル本体の負極
室上部側のみに形成したことを特徴とするものである。
【0008】第2発明は前記正極室内への電解液入口側
は、その出口側に対して5°から10°の範囲で前記セ
ル本体を上方に持ち上げたことを特徴とするものであ
る。
【0009】第3発明は前記負極室の電解液流出口に連
通するセパレータ板のマニホールドにはその軸方向に円
筒状の突出体を形成したことを特徴とするものである。
【0010】第4発明は前記突出体は傾斜させたセル本
体に合わせて、その上部を斜めに切り取ったことを特徴
とするものである。
【0011】
【作用】正極室には電解液が循環され、負極室にはセパ
レータ板を介して電解液が拡散されて侵入する。一方、
セル本体が傾斜されているため、正極室内の臭素錯化物
の流れは良くなる。また、負極室内の電解液は流出口が
傾斜させたセル本体の上部から流出するため、非常にゆ
っくりとした速度で電解液のリフレッシュが行われる。
そして、マニホールド内には電解液が流れ落ちる程度な
のでシャントカーレントはほとんど流れない。
【0012】
【実施例】以下この発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0013】<実施例1>図1において、11は亜鉛−
臭素電池を構成するセル本体12を傾斜させて載置する
傾斜台で、この傾斜台11の傾斜角は水平から5°〜1
0°程度となるように構成される。13は電解液が収容
されたタンクで、このタンク13内にはセル本体12の
正極室に電解液を供給するポンプ14を設ける。15は
ポンプ14によりセル本体12の正極室に電解液を供給
するための電解液供給用パイプであり、16はセル本体
の正極室から流出される電解液をタンク13に戻すため
の返送用パイプ、17は詳細を後述する負極室の電解液
流出口に一端が接続されたパイプで、このパイプ17の
他端はタンク13に挿入されている。
【0014】セル本体12は図2に示すように対向配置
されたバイポーラ電極21,22をセパレータ板23で
上下に区画して正極室24と負極室25を形成して構成
されたものである。セパレータ板23はポリエチレン製
の微細多孔質膜23aと電解液不浸透性のフレーム23
bから構成され、フレーム23bには電解液流通路とな
るマニホールド26a,26bと電解液流出路となるマ
ニホールド(図示省略)が設けられる。
【0015】バイポーラ電極21,22はバイポーラ電
極部21a,22aとフレーム21b,22bから構成
され、フレーム21b,22bにはマニホールド26
a,26bが設けられる。なお、バイポーラ電極部21
a,22bは例えばポリエチレン40〜45wt%、カ
ーボンブラック75〜10wt%、グラファイト45〜
55wt%の配合比で構成される。
【0016】上記のように構成された実施例において、
セル本体12は図1に示すように傾斜台11に載置さ
れ、正極室24が上側で、負極室25が下側となる。正
極室24にはタンク13の電解液がポンプ14によりパ
イプ15からマニホールド26aを通して供給される。
正極室24の電解液はマニホールド26bからパイプ1
6を通してタンク13に戻される。このように正極室2
4は電解液の入口と出口の2つのマニホールド26a,
26bを持ち、ポンプ14で電解液は循環される。ま
た、セル本体12は水平位置から5°〜10°の角度で
正極室24の電解液入口のマニホールド26a側が上方
に持ち上げられた構造(図1では傾斜台11で行う)に
なっているため、臭素錯化物の流れは良くなる。なお、
負極室25にはセパレータ板23の微細多孔質膜23a
を通しての拡散で電解液が補給される。負極室25内に
電解液が充満されると、ポンプ14の圧力や充電時の亜
鉛濃度が減少したときの濃度差等で負極室25内の電解
液はチャンネル部31bからマニホールドを通してタン
ク13に徐々に流れ込む。
【0017】負極室25のチャンネル部31bは負極室
25の上部に形成させたため、負極室25に電解液が完
全に充満された後に電解液はチャンネル部31bからマ
ニホールドに流れ出す。セル本体12を水平状態に配置
すると、負極室25内の電解液が充満されないうちに流
出してしまうおそれがあるため、上述のようにセル本体
12を傾斜させて配置した。
【0018】上述のように負極室25からは電解液が徐
々に少しづつマニホールドを通してタンク13に戻され
るため、負極室25内の電解液は極めてゆっくりした速
度で液のリフレッシュが行われることになる。そして、
マニホールド内は電解液が流れ落ちる程度であるため、
シャントカーレントは著しく減少する。なお、電解液の
リフレッシュは負極室25内の液濃度を均一化し、亜鉛
電着を良好にする。
【0019】<実施例2>次に、上記実施例1で構成し
たセル本体12を5セル用いて亜鉛−臭素電池を構成し
て実験を行った。この場合におけるセルの電極面積を8
00cm2とし、また電解液の正極液量を4リットルと
したときのサイクル試験を行った。図3は実施例2の電
池の定常状態での充放電特性図で、この図3の充放電特
性は充電20mA/cm2で2時間(40mAh/c
2)、放電20mA/cm2で1V/セルまで放電した
ときのもので温度は無制限である。図3に示す点線の特
性曲線は正極室の電解液を静止させ、負極室の電解液を
循環させたときのものであり、実線の特性曲線は実施例
2の電池のものである。実施例2の電池は正極室の電解
液静止の電池に比較して多少内部抵抗が大きいため図3
のような特性曲線になる。これは亜鉛側の過電圧増加が
ポンプ循環の時より大きくなったためである。しかし、
これによる電圧降下はシステム構成上、大きな影響は与
えない。
【0020】図4は実施例2の電池を100サイクルま
で繰り返した時のエネルギー効率の変化を示すサイクル
特性図で、この図4から100サイクル終了まで効率低
下は見られず、亜鉛電析も円滑に行われている。なお、
実施例2では5セルという少数のセルのため、シャント
カーレントの影響は現れてこないので、シャントカーレ
ント防止の影響を見るにはセル数を増加させる必要があ
る。
【0021】<実施例3>上記実施例1および2の電池
の構成上、セパレータ板23の膜23aの厚みは重要で
ある。負極室は正極室からの拡散供給を受けるため、膜
23aは薄い方が拡散供給が多く、また、マニホールド
を通しての電解液のリフレッシュ効果をあげる意味もあ
る。無停電電源用電池の場合、電池は浮動充電されるた
め、膜23aが薄くなったことによる亜鉛の自己放電増
加は単に浮動充電電流を大きくすればよい。実施例2で
は膜23aを1.0mmとしたが、電解液のリフレッシ
ュ効果が小さいため、多少内部抵抗が増加した。そこで
膜厚を0.6mmと0.3mmのものを作製して内部抵
抗がどのように変化するかを検討して見た。
【0022】図5は膜厚に対する充放電電圧の変化を示
す特性曲線図で、この図5から膜厚が薄くなるほど、内
部抵抗が低下して充放電電圧の改善が見られる。膜厚
0.3mmの場合には負極室電解液の循環タイプとほと
んど内部抵抗は同じである。但し、膜厚0.3mmの場
合、自己放電による温度上昇があったため、膜厚は0.
6mmのものが最適と考えられる。なお、膜厚0.3m
mのものは製造が多少むずかしくなる面もある。
【0023】<実施例4>次に実施例1のセル本体12
を多数積層したときのシャントカーレントの影響を調べ
て見た。この実施例4における電池は電極面積800c
2で75セルを直列接続し、電解液を20リットル
(正極)用いた。この電池で、充電を20mA/cm2
で2時間行い。その後は2mA/cm2で1ケ月充電を
行った後、放電を20mA/cm2で5Vまで行った。
このサイクルを10回繰り返したが、放電特性に変化は
見られなかった。これにより実施例4における電池はシ
ャントカーレント防止に有効であることが示された。
【0024】上記実施例のように構成すると次のような
効果が得られる。正極液のみポンプで循環させ、負極液
は微細多孔質膜を通して拡散で補給される。負極室内に
液が満たされた後はポンプの圧力か、負極液のZn2+
オン濃度変化により、負極液は負極室から流出し、正極
タンク内に戻される。これにより負極室の液は絶えずリ
フレッシュされ、亜鉛濃度は均一化され、良好な亜鉛電
着性が与えられる。
【0025】また、負極側のマニホールドは、負極室内
より追い出された液がゆっくりとした速度で断続的に流
出する。このため、積層した各セル間で液がつながる確
率は小さくシャントカーレントはほとんど流れない利点
がある。
【0026】さらに、充電時生成する臭素錯化物は比重
が大きい(約3程度)ため、セル本体を完全に水平配置
した場合、セル本体内にそれが滞溜してしまうことがあ
る。このため、セル本体を正極側電解液入口側において
5°〜10°の範囲で上方に持ち上げることで滞溜を防
止するとともに負極室内の空気を抜くことができる。上
述のように5°〜10°の範囲でセル本体を上方に持ち
上げた側に負極室の電解液流出口を設けると、負極室内
に電解液が満たされた後に、電解液を流出させることが
できる。
【0027】次に上記実施例にさらに改良を加えてシャ
ントカーレントがほとんど流れないようにした実施例に
ついて述べる。
【0028】<実施例5>図6Aはセパレータ板23の
平面図、図6Bは図6AのB部の拡大図、図6Cは図6
BのC−C線断面図で、図6Aにおいて、セパレータ板
23は微細多孔質膜23aとフレーム23bから構成さ
れ、フレーム23bの三隅には正極電解液用のマニホー
ルド26a,26b(26aは入口側、26bは出口
側)と負極室から流出される電解液流出口のマニホール
ド27が穿設される。30はマイクロチャンネル部、3
1aは正極用のチャンネル部、31bは負極用のチャン
ネル部である。負極室側のマニホールド27には図6
B,Cに示すように、マニホールド27の軸方向の一方
に円筒状の突出体32が形成される。
【0029】図7Aはバイポーラ電極の平面図、図7B
は図7AのB−B線断線図で、21a(22a)はバイ
ポーラ電極部、21b(22b)はフレーム、35a,
35bはセパレータ板23のマニホールド26a,26
bに連通される正極電解液用マニホールド(35aは入
口側、35bは出口側)、36は負極室から流出される
電解液のマニホールド27に連通されるマニホールドで
ある。
【0030】上記のように構成したセパレータ板23を
バイポーラ電極21,22で挾んでセル本体12を構成
すると、負極室25内の電解液はチャンネル部31bを
通ってマニホールド27と突出体32で形成される凹部
37に次第に溜まって行く。その後、電解液が突出体3
2の上部に達すると、電解液は突出体32の全周から下
部のバイポーラ電極21のマニホールド36に落下して
行く。これにより、電解液の単位面積あたりの流出量は
減少し、セル本体間でのリークの確率は減少する。
【0031】なお、セル本体12は正極室24の電解液
入口側がその出口側に対して高くなるように傾斜されて
いるため、負極室25の電解液の流出口も高い位置にあ
る。この結果、図6Cに示す凹部37の部分はチャンネ
ル部31bに連通する連通部38より電解液の溜まるの
が遅くなり、前記連通部38から先に電解液が流出する
おそれがある。そこで、図8に示すよう円筒状の突出体
32の上部を斜めに切り取って、その傾斜角をセル本体
12の傾斜角に合わせて5°から10°の角度に形成す
る。このように突出体32を形成することにより、凹部
37と連通体38に溜まる電解液はほぼ同じになりセル
本体12における負極室25からの電解液を均一にマニ
ホールドから流出することができる。
【0032】<実施例6>上記実施例5のように構成し
たセル本体と70セル積層してバイポーラ型電池を製作
してシャントカーレントの影響を調べた。次にこの電池
を1年間浮動充電を続けた場合の特性を示す。なお、電
池の電極面積は800cm2で、20mA/cm2で3時
間充電し、浮動充電を20mA/cm2で行った。1カ
月おきに40mA/cm2,1V/セルまで放電し、放
電終了後は再度充電、浮遊充電を行った。図9に、1カ
月おきの放電容量特性を、従来型電池とこの実施例によ
るマニホールドを持った電池で調べた結果を示す。図9
から従来型電池の場合には3カ月あたりから徐々に容量
が低下してくる特性になっている。これは亜鉛のマニホ
ールドへの成長が生じ、マニホールドを閉塞すること
で、負極室25の電解液のリフレッシュ効果が低下する
ためである。一方、この実施例による電池では1年に亘
り放電容量に変化が認められない。これはマニホールド
に設けた円筒状の突出体の全周より電解液の流出が行わ
れ、セル本体間での電解液のつながりがほとんど生じな
いからである。
【0033】そこで、上記実施例6で使用された電池を
1年後に解体して亜鉛の電着状態を調べた。その結果、
上述した理由のように従来型電池の場合には、電極から
マニホールドへ向かってマニホールドに電析亜鉛の成長
が見られ、電析状態もモス状となり、良くない。一方、
この実施例による電池の場合には良好な電着状態を示
し、電析亜鉛の成長も見られない。
【0034】上記実施例5のように構成することによ
り、シャントカーレントを減少させることができる。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
負極室内の電解液が絶えずリフレッシュされるように、
ゆっくりした速度で断続的に流出されるようにしたの
で、亜鉛濃度は均一化され、良好な亜鉛電着性が与えら
れるとともに各セル本体間で電解液がつながる確率が極
めて小さく、シャントカーレントはほとんど流れない利
点がある。また、この発明によれば、セル本体を傾斜さ
せることにより、臭素錯化物の滞溜を防止することがで
きる。さらに、この発明によれば、負極室の電解液をほ
ぼ均一にマニホールドに流出させることにより、シャン
トカーレントを一層減少させることができる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す亜鉛−臭素電池の概
略構成説明図。
【図2】図1に亜鉛−臭素電池のセル本体の構成説明
図。
【図3】実施例2の電池の定常状態での充放電特性図。
【図4】実施例2の電池のサイクル特性図。
【図5】セパレータ板の微細多孔質膜の膜厚に対する充
放電電圧の変化を示す特性曲線図。
【図6】セパレータ板を示すもので、Aは平面図、Bは
B部の拡大図、CはBのC−C線断面図。
【図7】バイポーラ電極を示すもので、Aは平面図、B
はB−B線断面図。
【図8】セパレータ板のマニホールドの異なる実施例を
示す断面図。
【図9】放電容量特性図。
【符号の説明】
11…傾斜台 12…セル本体 13…タンク 14…ポンプ 15…電解液供給用パイプ 16…電解液返送用パイプ 17…パイプ 24…正極室 25…負極室 27…マニホールド 37…円筒状の突出体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボンプラスチック電極板間に微細多
    孔質膜のセパレータ板を介在させて正極室と負極室を形
    成して、正極室がセパレータ板の上側に、負極室がセパ
    レータ板の下側に配置されるようにセル本体を構成し、
    正極室は電解液循環系に接続して強制的に電解液を循環
    させるとともに、正極室内への電解液入口側を高く、出
    口側を低くなるようにセル本体を傾斜させ、負極室には
    電解液をセパレータ板を介して拡散させるとともに電解
    液の流出口を傾斜させたセル本体の負極室上部側のみに
    形成したことを特徴とする亜鉛−臭素電池。
  2. 【請求項2】前記正極室内への電解液入口側は、その出
    口側に対して5°から10°の範囲で前記セル本体を上
    方に持ち上げたことを特徴とする請求項1に記載の亜鉛
    ー臭素電池。
  3. 【請求項3】前記負極室の電解液流出口に連通するセパ
    レータ板のマニホールドにはその軸方向に円筒状の突出
    体を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の
    亜鉛ー臭素電池。
  4. 【請求項4】前記突出体は傾斜させたセル本体に合わせ
    て、その上部を斜めに切り取ったことを特徴とする請求
    項3に記載の亜鉛ー臭素電池。
JP4161567A 1992-06-22 1992-06-22 亜鉛−臭素電池 Pending JPH065313A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4161567A JPH065313A (ja) 1992-06-22 1992-06-22 亜鉛−臭素電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4161567A JPH065313A (ja) 1992-06-22 1992-06-22 亜鉛−臭素電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH065313A true JPH065313A (ja) 1994-01-14

Family

ID=15737570

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4161567A Pending JPH065313A (ja) 1992-06-22 1992-06-22 亜鉛−臭素電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH065313A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8632921B2 (en) Electrochemical cell with diffuser
CA1244078A (en) Metal-halogen secondary battery
CA1222281A (en) Secondary battery having the separator
JPH11506863A (ja) 電極の活性度を回復させる方法
JPH0574909B2 (ja)
JPH0534784B2 (ja)
JPH065313A (ja) 亜鉛−臭素電池
JP2853271B2 (ja) 電解液静止型亜鉛―臭素電池
JPH0527233B2 (ja)
JP2967634B2 (ja) 亜鉛−臭素電池
US4677039A (en) Zinc-bromine battery
EP0171285A2 (en) Method of operating zinc bromide electrolyte secondary battery
TWI849639B (zh) 氧化還原液流電池以及其電解液
JPH0821404B2 (ja) 二次電池
JPH0610635Y2 (ja) 亜鉛−臭素電池
JPS628469A (ja) 回転型亜鉛−臭素電池
JP3307048B2 (ja) 亜鉛−臭素電池の運転方法
JP4406959B2 (ja) 密閉形鉛蓄電池
EP0186204A2 (en) Zinc-bromine battery
JP2505007Y2 (ja) 電解液循環型積層電池
TW202414875A (zh) 氧化還原液流電池以及其電解液
JPH03147279A (ja) 亜鉛―臭素電池
JPH02270270A (ja) 亜鉛―臭素電池の運転方法
WO2002029914A1 (en) Charging/floating process for zinc-bromine batteries
JPS62271373A (ja) 電解液循環式金属−ハロゲン電池