JPH0652909U - 油性離型剤再生装置におけるスラッジ等の濾過装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレス加工等に使用した油性離型剤を再生す
る際、前処理した廃油よりスラッジを迅速に濾過する。 【構成】 水平円筒状をなす濾過筒７が緩速回転してい
るので、常時金網11の全面を使用してスラッジ23等を効
果的に除去することができ、また金網11が目詰まりを起
こす前に、吸出しホース24によりスラッジ23等が金網11
の周面より平均的に除去されるので、廃液を連続して迅
速に濾過することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、熱間プレス加工等に使用した油性離型剤を再生する際、前処理した 廃油よりスラッジ等を迅速に濾過する処理に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ワークを熱間プレス加工する際に使用した油性離型剤の廃液は、前処理槽にお いて撹拌加熱して脱水し、ついで濾過によりスラッジ等を除去して再生する。 この濾過作業は、従来は脱水した廃油を、単に底面にメッシュの細い濾過用の 金網を張設した瀘過器を通して、スラッジ等を除去していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、前処理した廃油中のスラッジは、プレス加工により生じた夾雑物が混 入していて粘度が高いため、金網が早期に目詰まりして頻繁に交換又は洗浄する 必要があり、また、濾過に長時間を要して再生能率が悪いという問題点があった 。 本考案は、上述の問題点を解決した濾過装置を提供することを目的としている 。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は、使用後の油性離型剤を通過させることに よりスラッジ等を濾過して再生する濾過装置であって、外周面に濾過用金網を張 設することにより、両端面中央部が開口するほぼ水平円筒状の濾過筒を形成し、 該濾過筒を駆動手段により緩速回転させるとともに、前記一方の開口部より、ス ラッジ吸出しホースを濾過筒内に挿入したことを特徴としている。

【０００５】

【作用】

本考案の装置によると、瀘過筒が緩速回転しているので、金網の全面を使用し て、スラッジ等を効果的に除去することができ、また金網が目詰まりを起こす前 に、吸出しホースにより、スラッジ等が金網の周面より平均的に除去されるので 、廃液を連続して迅速に濾過することができる。

【０００６】

【実施例】

図面は、本考案の一実施例を示すもので、図１左方の前処理槽(１)は断熱材( ２)により保温され、内部には電気ヒータ(３)と撹拌機(４)とが設置されている 。(５)はモータである。

【０００７】 図１右方の上面開口する再生油槽(６)の直上には、本考案装置のほぼ水平をな す円筒状の濾過筒(７)が、再生油槽(６)の両側方に立設された両支柱(８)上に回 転自在に枢設されている。

【０００８】 濾過筒(７)の両端面中央部には円形の開口部(９)が形成され、周面は多孔板(1 0)により覆われている。多孔板(10)の外面には、メッシュの細かい(例えば＃40) 濾過用の金網(11)が張設されている。

【０００９】 濾過筒(７)の軸線上には、中心軸(12)が貫通し、それに固着した複数の支持杆 (13)の端部が、上記多孔板(10)に固着されている。濾過筒(７)は、中心軸(12)の 両端が両支柱(８)の上端に、軸受(14)をもって枢支されている。

【００１０】 図２に示すように、中心軸(12)の一端には、公知のラチェットレンチ(15)が嵌 着され、その遊端には、一方の支柱(８)上部の横向きブラケット(16)に基端を枢 支したエアーシリンダ(17)のピストン杆(17a)の先端を係合させてある。濾過筒( ７)は、エアーシリンダ(17)の作動により矢印方向に間欠的に回転する。

【００１１】 上述の装置は、前処理槽(１)において、熱間プレス加工に使用した油性離型剤 の廃油(18)を加熱して脱水するとともに、プレス加工時に廃油(18)中に混入した 夾雑物を濾過し易いように撹拌する。

【００１２】 前処理の終わった廃油(18)は、ポンプ(20)と注入ホース(21)により、間欠回転 する濾過筒(７)内に開口部(９)より注入されて濾過され、再生油(22)は再生油槽 (６)に流下する。

【００１３】 濾過筒(７)内に残留したスラッジ(23)は、先端を開口部(９)より濾過筒(７)内 に挿入させた吸出しホース(24)により、減圧されたスラッジ槽(25)に吸い出され る。スラッジ槽(25)は上面に突出した吸気管(26)が真空ポンプ等(図示省略)に接 続されて減圧されている。 なお、上記実施例において、多孔板(10)を省略することもある。

【００１４】

【考案の効果】

本考案装置によれば、濾過筒の金網が広面積でしかも回転し、金網上に残留し たスラッジは、順次スラッジ槽中に吸引除去されるので、長時間使用しても金網 が目詰まりすることがなく、高粘度の廃液を連続して迅速に濾過することができ るので、再生能率が大幅に向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用した油性離型剤再生装置の中央縦
断正面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線に沿う一部省略拡大矢視図であ
る。

【符号の説明】

(１)前処理槽 (２)断熱材 (３)電気ヒータ (４)撹拌機 (５)モータ (６)再生油
槽 (７)濾過筒 (８)支柱 (９)開口部 (10)多孔板 (11)金網 (12)枢軸 (13)支持杆 (14)中心軸 (15)ラチェットレンチ (16)ブラケ
ット (17)エアーシリンダ (17a)ピス
トン杆 (18)廃油 (20)ポンプ (21)注入ホース (22)再生油 (23)スラッジ (24)吸出し
ホース (25)スラッジ槽 (26)吸気管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 使用後の油性離型剤を通過させることに
   より、スラッジ等を濾過して再生する濾過装置であっ
   て、外周面に濾過用金網を張設することにより、両端面
   中央部が開口するほぼ水平円筒状の濾過筒を形成し、該
   濾過筒を駆動手段により緩速回転させるとともに、前記
   一方の開口部より、スラッジ吸出しホースを濾過筒内に
   挿入したことを特徴とする油性離型剤再生装置における
   スラッジ等の濾過装置。