JPH0651207A - 手術用顕微鏡 - Google Patents
手術用顕微鏡Info
- Publication number
- JPH0651207A JPH0651207A JP4202588A JP20258892A JPH0651207A JP H0651207 A JPH0651207 A JP H0651207A JP 4202588 A JP4202588 A JP 4202588A JP 20258892 A JP20258892 A JP 20258892A JP H0651207 A JPH0651207 A JP H0651207A
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- JP
- Japan
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- arm
- microscope
- angle
- axis
- mirror body
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 操作性が優れた架台を有する手術用顕微鏡を
提供する。 【構成】 鏡体を上下動させるための鏡体移動機構5
と、鏡体を水平面に対して傾斜させるための鏡体傾斜機
構4とを備えている。鏡体の重量を相殺するための平衡
錘り14,16と、鏡体の回転モーメントを相殺するた
めの平衡錘り14,16とを共用するようにしたもので
ある。
提供する。 【構成】 鏡体を上下動させるための鏡体移動機構5
と、鏡体を水平面に対して傾斜させるための鏡体傾斜機
構4とを備えている。鏡体の重量を相殺するための平衡
錘り14,16と、鏡体の回転モーメントを相殺するた
めの平衡錘り14,16とを共用するようにしたもので
ある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、手術用顕微鏡、特にそ
の鏡体移動機構を備えた架台に関する。
の鏡体移動機構を備えた架台に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、手術手法,手術用具の発達に伴い
マイクロサージャリーが頻繁に行われるようになってき
ている。このマイクロサージャリーには、術部を拡大観
察するために手術用顕微鏡が用いられる。一般に手術用
顕微鏡は、術部を拡大観察するための鏡体部と、この鏡
体部を術者の所望の位置や角度に移動して保持する架台
部とから構成されるが、特に脳神経外科においては、観
察位置及び観察方向を頻繁に変えることが要求されるた
め、術者が鏡体部を軽い力量で素早くしかも確実に所望
の位置や角度に移動して保持し得るように様々な工夫が
なされてきた。
マイクロサージャリーが頻繁に行われるようになってき
ている。このマイクロサージャリーには、術部を拡大観
察するために手術用顕微鏡が用いられる。一般に手術用
顕微鏡は、術部を拡大観察するための鏡体部と、この鏡
体部を術者の所望の位置や角度に移動して保持する架台
部とから構成されるが、特に脳神経外科においては、観
察位置及び観察方向を頻繁に変えることが要求されるた
め、術者が鏡体部を軽い力量で素早くしかも確実に所望
の位置や角度に移動して保持し得るように様々な工夫が
なされてきた。
【0003】例えば、特公昭53−23168号公報に
は、鏡体部の重量及び回転モーメントを平衡錘りで相殺
し、更に顕微鏡の移動機構を電磁鎖錠によって固定保持
できるようにした架台が開示されている。以下に、上記
公報(特公昭53−23168号)に記載の手術用顕微
鏡架台について図13を用いて説明する。図において、
121乃至126は電磁的に鎖錠及び解錠し得る組み込
みの制動円板を有する単軸制動軸受であって、これら
は、顕微鏡127に取り付けられているハンドル128
に配置されているスイッチ129を操作することによ
り、所属の回転軸が自由に回転し、またスイッチ129
が非作動の時は全てそれらの回転動作を鎖錠するように
構成されている。
は、鏡体部の重量及び回転モーメントを平衡錘りで相殺
し、更に顕微鏡の移動機構を電磁鎖錠によって固定保持
できるようにした架台が開示されている。以下に、上記
公報(特公昭53−23168号)に記載の手術用顕微
鏡架台について図13を用いて説明する。図において、
121乃至126は電磁的に鎖錠及び解錠し得る組み込
みの制動円板を有する単軸制動軸受であって、これら
は、顕微鏡127に取り付けられているハンドル128
に配置されているスイッチ129を操作することによ
り、所属の回転軸が自由に回転し、またスイッチ129
が非作動の時は全てそれらの回転動作を鎖錠するように
構成されている。
【0004】さらに、130は手術用顕微鏡の架台ベー
ス部、131はこの架台ベース部130に取り付けら
れ、前記単軸制動軸受121所属の回転軸となるよう
に、自由端に該単軸制動軸受121が回転可能に取付け
られている支柱である。そして、軸132のまわりに回
転可能になっており、且つ上記単軸制動軸受121に
は、単軸制動軸受122がその回転軸133が軸132
に対して垂直となるように取付けられている。
ス部、131はこの架台ベース部130に取り付けら
れ、前記単軸制動軸受121所属の回転軸となるよう
に、自由端に該単軸制動軸受121が回転可能に取付け
られている支柱である。そして、軸132のまわりに回
転可能になっており、且つ上記単軸制動軸受121に
は、単軸制動軸受122がその回転軸133が軸132
に対して垂直となるように取付けられている。
【0005】134は前記単軸制動軸受122により軸
受けされたアームであり、一端には平衡錘り135が固
定されており、他端には所属の回転軸が紙面垂直方向と
なるように単軸制動軸受123が取付けられ、更に該単
軸制動軸受123には所属の回転軸が軸136と直交す
るように単軸制動軸受124が固定されている。138
は前記単軸制動軸受124所属の回転軸となるアームで
あり、軸137のまわりに回転できるようになってい
る。さらに、単軸制動軸受125が所属する回転軸が、
軸137に対して紙面垂直方向となるように、アーム1
38に取付けられている。
受けされたアームであり、一端には平衡錘り135が固
定されており、他端には所属の回転軸が紙面垂直方向と
なるように単軸制動軸受123が取付けられ、更に該単
軸制動軸受123には所属の回転軸が軸136と直交す
るように単軸制動軸受124が固定されている。138
は前記単軸制動軸受124所属の回転軸となるアームで
あり、軸137のまわりに回転できるようになってい
る。さらに、単軸制動軸受125が所属する回転軸が、
軸137に対して紙面垂直方向となるように、アーム1
38に取付けられている。
【0006】140は、アーム141,142,14
3,144及び145により構成される平行四辺形リン
クアームであり、上記アーム141は前記単軸制動軸受
125所属の回転軸に取付けられており、軸139のま
わりに角度αを変化させるべく旋回し得るようになって
いる。アーム141,142及び143は常に相互に平
行になるので、軸139のまわりの角度αを変化させる
回動により、顕微鏡127は図示しない術者から見て角
度αの前後方向の俯仰動作可能になっている。また、ア
ーム144及び145は常にアーム138と平行になっ
ている。顕微鏡127を含む平行四辺形リンクアーム1
40の平面は、アーム138と共に軸137のまわりを
回転し、軸137のまわりの角度γが相応して変化させ
られるようになっているので、顕微鏡127は図示しな
い術者から見て角度γの左右方向の俯仰動作可能になっ
ている。
3,144及び145により構成される平行四辺形リン
クアームであり、上記アーム141は前記単軸制動軸受
125所属の回転軸に取付けられており、軸139のま
わりに角度αを変化させるべく旋回し得るようになって
いる。アーム141,142及び143は常に相互に平
行になるので、軸139のまわりの角度αを変化させる
回動により、顕微鏡127は図示しない術者から見て角
度αの前後方向の俯仰動作可能になっている。また、ア
ーム144及び145は常にアーム138と平行になっ
ている。顕微鏡127を含む平行四辺形リンクアーム1
40の平面は、アーム138と共に軸137のまわりを
回転し、軸137のまわりの角度γが相応して変化させ
られるようになっているので、顕微鏡127は図示しな
い術者から見て角度γの左右方向の俯仰動作可能になっ
ている。
【0007】また、単軸制動軸受126は所属の回転軸
がアーム143の延長方向と一致するようにアーム14
3の軸方向突出部に固定され、更にその回転軸には顕微
鏡127が固定され、該顕微鏡127は軸146まわり
の角度βを変化させるように回転可能になっている。1
47は前記アーム138の他端に取り付けられた平衡錘
りである。
がアーム143の延長方向と一致するようにアーム14
3の軸方向突出部に固定され、更にその回転軸には顕微
鏡127が固定され、該顕微鏡127は軸146まわり
の角度βを変化させるように回転可能になっている。1
47は前記アーム138の他端に取り付けられた平衡錘
りである。
【0008】以上の構成により、顕微鏡127の図示し
ない術者から見て前後方向の俯仰、即ち前記平行四辺形
リンクアーム140を含めた軸139のまわりを回転し
得る部分の重量物によって生じる回転モーメントは軸1
37に対して反対側の平行四辺形リンクアーム140を
含めた重量物によって補償され、また図示しない術者か
ら見て左右方向の俯仰、即ち軸137のまわりを回転し
得る部分の重量物によって生じる回転モーメントも軸1
37に対して反対側の平行四辺形リンクアーム140を
含めた重量物によって補償される。
ない術者から見て前後方向の俯仰、即ち前記平行四辺形
リンクアーム140を含めた軸139のまわりを回転し
得る部分の重量物によって生じる回転モーメントは軸1
37に対して反対側の平行四辺形リンクアーム140を
含めた重量物によって補償され、また図示しない術者か
ら見て左右方向の俯仰、即ち軸137のまわりを回転し
得る部分の重量物によって生じる回転モーメントも軸1
37に対して反対側の平行四辺形リンクアーム140を
含めた重量物によって補償される。
【0009】さらに、顕微鏡127及び平行四辺形リン
クアーム140を含めた軸136のまわりを回転し得る
部分の重量物によって生じる回転モーメントを、軸13
6に対して反対側の平衡錘り147によって補償し、更
にそれら全ての重量物を含めた上下動による重力、およ
び軸133のまわりの回転モーメントは平衡錘り135
によって補償される。従って、ハンドル128のスイッ
チ129を手で操作することにより、顕微鏡127を術
者の所望位置や角度に軽い力量で移動可能となり、更に
スイッチ129を非動作状態にすることにより、顕微鏡
127を調整された位置,角度で固定することができ
る。
クアーム140を含めた軸136のまわりを回転し得る
部分の重量物によって生じる回転モーメントを、軸13
6に対して反対側の平衡錘り147によって補償し、更
にそれら全ての重量物を含めた上下動による重力、およ
び軸133のまわりの回転モーメントは平衡錘り135
によって補償される。従って、ハンドル128のスイッ
チ129を手で操作することにより、顕微鏡127を術
者の所望位置や角度に軽い力量で移動可能となり、更に
スイッチ129を非動作状態にすることにより、顕微鏡
127を調整された位置,角度で固定することができ
る。
【0010】また、WO/00472号公報には前述し
た平衡錘りの代わりに、前記平行四辺形リンクアーム内
部に弾性部材を設けることによって同様な効果を得る手
術用顕微鏡架台が開示されている。
た平衡錘りの代わりに、前記平行四辺形リンクアーム内
部に弾性部材を設けることによって同様な効果を得る手
術用顕微鏡架台が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
53−23168号公報に開示されている架台は、先
ず、顕微鏡127を含めた軸139まわりを回転し得る
部分の重量によって生じる回転モーメント、即ち顕微鏡
127の図示しない術者から見て前後方向の俯仰によっ
て生じる回転モーメントを軸137に対して反対側の平
行四辺形リンクアーム140を含めた重量物によって補
償する。同様に、軸137まわりを回転し得る部分の重
量によって生じる回転モーメント、即ち顕微鏡127の
図示しない術者から見て左右方向の俯仰によって生じる
回転モーメントも軸137に対して反対側の平行四辺形
リンクアーム140を含めた重量物によって補償する。
53−23168号公報に開示されている架台は、先
ず、顕微鏡127を含めた軸139まわりを回転し得る
部分の重量によって生じる回転モーメント、即ち顕微鏡
127の図示しない術者から見て前後方向の俯仰によっ
て生じる回転モーメントを軸137に対して反対側の平
行四辺形リンクアーム140を含めた重量物によって補
償する。同様に、軸137まわりを回転し得る部分の重
量によって生じる回転モーメント、即ち顕微鏡127の
図示しない術者から見て左右方向の俯仰によって生じる
回転モーメントも軸137に対して反対側の平行四辺形
リンクアーム140を含めた重量物によって補償する。
【0012】さらに、平行四辺形リンクアーム140及
び顕微鏡127を含めた軸136のまわりを回転し得る
部分の重量物によって生じる回転モーメントは、軸13
6に対して反対側の平衡錘り147によって補償され
る。更にそれら全ての重量物を含めた上下動による重力
及び軸133のまわりの回転モーメントは平衡錘り13
5によって補償される。そのため最後の平衡錘り146
等の顕微鏡127以外の重量物全体の重力及び回転モー
メントを相殺する重量が必要になるので、かなり大きく
重くなってしまう。即ち、顕微鏡127の移動時の慣性
力も大きくなってしまい、特に顕微鏡127の位置,角
度の微調整時の操作性を悪化している。また、この架台
においては鏡体の前後方向及び左右方向の俯仰によるモ
ーメントを平行四辺形リンクアーム140等の重量物に
よって相殺しているが、実際には相殺しきれない場合が
多く、平行四辺形リンクアーム140内に更に平衡錘り
を設ける必要があり、更なる操作性の悪化につながる。
び顕微鏡127を含めた軸136のまわりを回転し得る
部分の重量物によって生じる回転モーメントは、軸13
6に対して反対側の平衡錘り147によって補償され
る。更にそれら全ての重量物を含めた上下動による重力
及び軸133のまわりの回転モーメントは平衡錘り13
5によって補償される。そのため最後の平衡錘り146
等の顕微鏡127以外の重量物全体の重力及び回転モー
メントを相殺する重量が必要になるので、かなり大きく
重くなってしまう。即ち、顕微鏡127の移動時の慣性
力も大きくなってしまい、特に顕微鏡127の位置,角
度の微調整時の操作性を悪化している。また、この架台
においては鏡体の前後方向及び左右方向の俯仰によるモ
ーメントを平行四辺形リンクアーム140等の重量物に
よって相殺しているが、実際には相殺しきれない場合が
多く、平行四辺形リンクアーム140内に更に平衡錘り
を設ける必要があり、更なる操作性の悪化につながる。
【0013】また、WO/00472号公報に開示され
ている架台においては、前述の平衡錘りの代わりに、前
記平行四辺形リンクアーム内部に弾性部材を設けること
によって顕微鏡の上下動による重力を相殺しているが、
前述の鏡体部の重力を相殺するためには、弾性部材自身
をかなり強力にする必要があり、そのため該弾性部材を
平行四辺形リンクアーム内部に支持するための支点部に
生じる該弾性部材自身の摩擦抵抗等により、前記平行四
辺形リンクアームの動きを重くしており、操作性が悪化
している。
ている架台においては、前述の平衡錘りの代わりに、前
記平行四辺形リンクアーム内部に弾性部材を設けること
によって顕微鏡の上下動による重力を相殺しているが、
前述の鏡体部の重力を相殺するためには、弾性部材自身
をかなり強力にする必要があり、そのため該弾性部材を
平行四辺形リンクアーム内部に支持するための支点部に
生じる該弾性部材自身の摩擦抵抗等により、前記平行四
辺形リンクアームの動きを重くしており、操作性が悪化
している。
【0014】本発明はかかる実情に鑑み、操作性が優れ
た架台を有する手術用顕微鏡を提供することを目的とす
る。
た架台を有する手術用顕微鏡を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の手術用顕微鏡
は、鏡体を上下動させるための鏡体移動機構と、鏡体を
水平面に対して傾斜させるための鏡体傾斜機構とを備え
ているが、鏡体の重量を相殺するための平衡錘りと、鏡
体の回転モーメントを相殺するための平衡錘りとを共用
するようにしたものである。
は、鏡体を上下動させるための鏡体移動機構と、鏡体を
水平面に対して傾斜させるための鏡体傾斜機構とを備え
ているが、鏡体の重量を相殺するための平衡錘りと、鏡
体の回転モーメントを相殺するための平衡錘りとを共用
するようにしたものである。
【0016】
【作用】本発明によれば、上記のように鏡体の重量を相
殺するための平衡錘りと、鏡体の回転モーメントを相殺
するための平衡錘りとを共用して設けたことにより、術
者が顕微鏡を所望の位置,角度へ軽い力量で、素早く且
つ確実に移動させることが可能になる。
殺するための平衡錘りと、鏡体の回転モーメントを相殺
するための平衡錘りとを共用して設けたことにより、術
者が顕微鏡を所望の位置,角度へ軽い力量で、素早く且
つ確実に移動させることが可能になる。
【0017】
【実施例】以下、図1乃至図5に基づき、本発明による
手術用顕微鏡の第一実施例を説明する。図1は本発明の
手術用顕微鏡の全体構成を示しているが、図において、
1は手術用顕微鏡の架台ベース部、2は該架台ベース部
1に取り付けられ、図示しない電源ユニット等を有する
架台部、3はその一端を前記架台部2に回転軸O1 まわ
りに回動可能に取り付けられた第1アーム、4は第1ア
ーム3の他端に回転軸O 2 のまわりに回動可能に取り付
けられた平行四辺形リンクアーム支持部、5はアーム6
乃至9により構成される平行四辺形リンクアームであ
り、該アーム6,7はそれぞれ紙面に垂直な回転軸O3
及び回転軸O4 まわりに回動可能に平行四辺形リンクア
ーム支持部4に取り付けられており、該アーム6とアー
ム7及びアーム8とアーム9は常に互いに平行状態を保
つように構成されている。
手術用顕微鏡の第一実施例を説明する。図1は本発明の
手術用顕微鏡の全体構成を示しているが、図において、
1は手術用顕微鏡の架台ベース部、2は該架台ベース部
1に取り付けられ、図示しない電源ユニット等を有する
架台部、3はその一端を前記架台部2に回転軸O1 まわ
りに回動可能に取り付けられた第1アーム、4は第1ア
ーム3の他端に回転軸O 2 のまわりに回動可能に取り付
けられた平行四辺形リンクアーム支持部、5はアーム6
乃至9により構成される平行四辺形リンクアームであ
り、該アーム6,7はそれぞれ紙面に垂直な回転軸O3
及び回転軸O4 まわりに回動可能に平行四辺形リンクア
ーム支持部4に取り付けられており、該アーム6とアー
ム7及びアーム8とアーム9は常に互いに平行状態を保
つように構成されている。
【0018】また、10は対物レンズ11及び接眼レン
ズ12を有し、図示しない助手用顕微鏡や記録装置等が
取り付け可能な鏡体部であり、アーム8の延長線上に固
定されている。13は上記アーム9に一体的に取り付け
られたアーム、14はアーム13の他端に矢印15方向
に移動可能に取り付けられた平衡錘り、16はアーム1
3に対して紙面垂直方向に移動調節可能に取り付けられ
た平衡錘りである。
ズ12を有し、図示しない助手用顕微鏡や記録装置等が
取り付け可能な鏡体部であり、アーム8の延長線上に固
定されている。13は上記アーム9に一体的に取り付け
られたアーム、14はアーム13の他端に矢印15方向
に移動可能に取り付けられた平衡錘り、16はアーム1
3に対して紙面垂直方向に移動調節可能に取り付けられ
た平衡錘りである。
【0019】次に図2に従って平行四辺形リンクアーム
支持部4の構成を説明する。なお、図2は、図1におい
てこの平行四辺形リンクアーム支持部4を鏡体部10側
(図示しない術者側)から見た図である。図において、
17は平行四辺形リンクアーム5を構成するアーム6に
一体的に取り付けられた軸、18は平行四辺形リンクア
ーム5を構成するアーム7に一体的に取り付けられた軸
である。19は軸17,18が回転軸O3 及び回転軸O
4のまわりに回動可能に取り付けられたハウジングであ
り、紙面に垂直な回転軸O 5 のまわりに回動可能になる
ように平行四辺形リンクアーム支持部4に対し、ベアリ
ング20を介して取り付けられている。
支持部4の構成を説明する。なお、図2は、図1におい
てこの平行四辺形リンクアーム支持部4を鏡体部10側
(図示しない術者側)から見た図である。図において、
17は平行四辺形リンクアーム5を構成するアーム6に
一体的に取り付けられた軸、18は平行四辺形リンクア
ーム5を構成するアーム7に一体的に取り付けられた軸
である。19は軸17,18が回転軸O3 及び回転軸O
4のまわりに回動可能に取り付けられたハウジングであ
り、紙面に垂直な回転軸O 5 のまわりに回動可能になる
ように平行四辺形リンクアーム支持部4に対し、ベアリ
ング20を介して取り付けられている。
【0020】図3に従って平衡錘り14及び16の構成
を説明する。図において、21はアーム13の一端に設
けられたネジ部であり、平衡錘り14が矢印15方向に
移動調節可能となるように、平衡錘り14に設けられた
図示しないネジ部と噛み合っている。また、22は外周
にネジ部が設けられているアームであり、平衡錘り16
を両端で保持しており、該平衡錘り16及びアーム22
が矢印23方向に移動調節可能となるように、アーム1
3に設けられた図示しないネジ部と噛み合っている。
を説明する。図において、21はアーム13の一端に設
けられたネジ部であり、平衡錘り14が矢印15方向に
移動調節可能となるように、平衡錘り14に設けられた
図示しないネジ部と噛み合っている。また、22は外周
にネジ部が設けられているアームであり、平衡錘り16
を両端で保持しており、該平衡錘り16及びアーム22
が矢印23方向に移動調節可能となるように、アーム1
3に設けられた図示しないネジ部と噛み合っている。
【0021】図4及び図5に従って第1アーム3及び架
台ベース部1の構成を説明する。なお、図4(b)は、
図4(a)において第1アーム3を回転軸O1 まわりに
上方に90°回動させた状態を示し、また図5は、図4
(b)における紙面右側から図である。
台ベース部1の構成を説明する。なお、図4(b)は、
図4(a)において第1アーム3を回転軸O1 まわりに
上方に90°回動させた状態を示し、また図5は、図4
(b)における紙面右側から図である。
【0022】図5において、24は平行四辺形リンクア
ーム支持部4側にストッパ25、架台部2側には下側に
ロックピン26、上側にスイッチ27及びそれらを保持
するアーム28をそれぞれ備えて成り、第1アーム3内
に矢印32方向にスライド移動可能に取り付けられたア
ーム制御部材、29は該アーム制御部材24の矢印32
方向のスライド移動に伴って伸縮するように、アーム2
8と架台部2との間に配置された弾性部材である。
ーム支持部4側にストッパ25、架台部2側には下側に
ロックピン26、上側にスイッチ27及びそれらを保持
するアーム28をそれぞれ備えて成り、第1アーム3内
に矢印32方向にスライド移動可能に取り付けられたア
ーム制御部材、29は該アーム制御部材24の矢印32
方向のスライド移動に伴って伸縮するように、アーム2
8と架台部2との間に配置された弾性部材である。
【0023】また、30は平行四辺形リンクアーム支持
部4内に、平行四辺形リンクアーム5が回転軸O2 のま
わりを回動した際に、ストッパ25に当たる位置に取り
付けられたストッパ、31は図4(a)において、第1
アーム3が回転軸O1 のまわりに紙面上側もしくは下側
に90°回動した際に、アーム制御部材24の矢印32
方向のスライド移動に伴って、ロックピン26が移動す
る位置に架台部2の上面に設けられたロックピン穴であ
り、ロックピン26が挿入可能な大きさを有している
が、その外周の4つの角を囲む外形線(図中、二点鎖線
により示した)は、第1アーム3を図4(b)に実線及
び破線で示す方向に長く、図4(a)に示す方向に短
い、矩形形状を有している。また、33は手術台であ
る。
部4内に、平行四辺形リンクアーム5が回転軸O2 のま
わりを回動した際に、ストッパ25に当たる位置に取り
付けられたストッパ、31は図4(a)において、第1
アーム3が回転軸O1 のまわりに紙面上側もしくは下側
に90°回動した際に、アーム制御部材24の矢印32
方向のスライド移動に伴って、ロックピン26が移動す
る位置に架台部2の上面に設けられたロックピン穴であ
り、ロックピン26が挿入可能な大きさを有している
が、その外周の4つの角を囲む外形線(図中、二点鎖線
により示した)は、第1アーム3を図4(b)に実線及
び破線で示す方向に長く、図4(a)に示す方向に短
い、矩形形状を有している。また、33は手術台であ
る。
【0024】本発明の第一実施例は上記のように構成さ
れており、次にその作用を説明する。手術前に鏡体部1
0の重さに応じて、鏡体部10による回転軸O3 まわり
のモーメントと釣り合うように、平衡錘り14を図1に
おける軸O5 (アーム13の中心軸)のまわりに回転さ
せ、矢印15方向に移動調節する。このとき生じる平衡
モーメントは、平衡錘り14及び16の合計重量によっ
て生じる。さらに、軸O5 まわりの回転モーメントと釣
り合うように、平衡錘り16を回転させ、矢印23方向
に移動調節する。このとき、平衡錘り14は軸O5 に対
して対称形であるため、該平衡錘り14によって軸O5
まわりの回転モーメントは発生しないので、平衡錘り1
6は前記鏡体部10及び平行四辺形リンクアーム5によ
る回転モーメントのアンバランスを相殺するのに必要な
大きさである。術者が手術中に観察位置を変化させるた
めに鏡体部10を上下動させると、平行四辺形リンクア
ーム5はアーム6とアーム7及びアーム8とアーム9は
それぞれ平行を保ったまま、上下動し、例えば図1にお
ける二点鎖線の位置に配置される。
れており、次にその作用を説明する。手術前に鏡体部1
0の重さに応じて、鏡体部10による回転軸O3 まわり
のモーメントと釣り合うように、平衡錘り14を図1に
おける軸O5 (アーム13の中心軸)のまわりに回転さ
せ、矢印15方向に移動調節する。このとき生じる平衡
モーメントは、平衡錘り14及び16の合計重量によっ
て生じる。さらに、軸O5 まわりの回転モーメントと釣
り合うように、平衡錘り16を回転させ、矢印23方向
に移動調節する。このとき、平衡錘り14は軸O5 に対
して対称形であるため、該平衡錘り14によって軸O5
まわりの回転モーメントは発生しないので、平衡錘り1
6は前記鏡体部10及び平行四辺形リンクアーム5によ
る回転モーメントのアンバランスを相殺するのに必要な
大きさである。術者が手術中に観察位置を変化させるた
めに鏡体部10を上下動させると、平行四辺形リンクア
ーム5はアーム6とアーム7及びアーム8とアーム9は
それぞれ平行を保ったまま、上下動し、例えば図1にお
ける二点鎖線の位置に配置される。
【0025】この場合、平衡錘り14及び16は鏡体部
10の上昇に対して反対に下降し、鏡体部10による重
力を相殺する。同様に、鏡体部10を下降させる場合
は、逆に平衡錘り14及び16は上昇し、鏡体部10に
よる重力を相殺する。次に、術者が観察方向を変化させ
るべく、鏡体部10を軸O5 のまわりに俯仰させると、
軸O5 のまわりの回転モーメントが変化するが、アーム
13に固定されている平衡錘り16も同時に軸O5 のま
わりに回動し、鏡体部10による回転モーメントの変化
に応じて反対方向に回転モーメントが生じるので、前記
回転モーメントは相殺される。
10の上昇に対して反対に下降し、鏡体部10による重
力を相殺する。同様に、鏡体部10を下降させる場合
は、逆に平衡錘り14及び16は上昇し、鏡体部10に
よる重力を相殺する。次に、術者が観察方向を変化させ
るべく、鏡体部10を軸O5 のまわりに俯仰させると、
軸O5 のまわりの回転モーメントが変化するが、アーム
13に固定されている平衡錘り16も同時に軸O5 のま
わりに回動し、鏡体部10による回転モーメントの変化
に応じて反対方向に回転モーメントが生じるので、前記
回転モーメントは相殺される。
【0026】また通常、手術用顕微鏡は術中の観察視野
の変更をよりスムーズに行えるようにするため、また鏡
体部10の移動範囲を確保するために、第1アーム3と
平行四辺形リンクアーム5等から構成される多関節アー
ムは、図4(a)に実線により示すような一直線上に配
置して使用することなく、破線により示すように互いに
ある角度を有している状態で使用する。
の変更をよりスムーズに行えるようにするため、また鏡
体部10の移動範囲を確保するために、第1アーム3と
平行四辺形リンクアーム5等から構成される多関節アー
ムは、図4(a)に実線により示すような一直線上に配
置して使用することなく、破線により示すように互いに
ある角度を有している状態で使用する。
【0027】手術用顕微鏡の架台ベース部1に対する転
倒モーメントは、第1アーム3と平行四辺形リンクアー
ム5とが図4(a)に実線により示すような一直線の状
態になった場合に最大になるが、本実施例では図4
(a)に示すように、術者が鏡体部10の位置を変化さ
せるために、第1アーム3及び平行四辺形リンクアーム
5を互いに回動させると、第1アーム3内に設けられた
アーム制御部材24のストッパ25と、平行四辺形リン
クアーム支持部4内に設けられたストッパ30とが互い
に干渉し、平行四辺形リンクアーム5の回動範囲を制限
する。そのため、第1アーム3と平行四辺形リンクアー
ム5の位置関係は、図4(a)に破線により示すよう
に、第1アーム3の中心軸O6 と平行四辺形リンクアー
ム5の中心軸O 5 が常に重なることなく、ある角度をな
す状態で使用される。従って架台ベース部1に対する転
倒モーメントは鏡体部10の通常使用範囲において、従
来の手術用顕微鏡のように、不必要に大きくなることは
ない。
倒モーメントは、第1アーム3と平行四辺形リンクアー
ム5とが図4(a)に実線により示すような一直線の状
態になった場合に最大になるが、本実施例では図4
(a)に示すように、術者が鏡体部10の位置を変化さ
せるために、第1アーム3及び平行四辺形リンクアーム
5を互いに回動させると、第1アーム3内に設けられた
アーム制御部材24のストッパ25と、平行四辺形リン
クアーム支持部4内に設けられたストッパ30とが互い
に干渉し、平行四辺形リンクアーム5の回動範囲を制限
する。そのため、第1アーム3と平行四辺形リンクアー
ム5の位置関係は、図4(a)に破線により示すよう
に、第1アーム3の中心軸O6 と平行四辺形リンクアー
ム5の中心軸O 5 が常に重なることなく、ある角度をな
す状態で使用される。従って架台ベース部1に対する転
倒モーメントは鏡体部10の通常使用範囲において、従
来の手術用顕微鏡のように、不必要に大きくなることは
ない。
【0028】また、術式や手術室のレイアウトに応じ
て、手術用顕微鏡の使用位置が限定される場合、図5に
示すように、図4(a)における第1アーム3を90°
回動させ、図4(b)に実線もしくは破線により示す状
態に配置させると、アーム制御部材24に設けられたロ
ックピン26と架台部2に設けられたロックピン穴31
の位置が一致する。このとき、アーム制御部材24に設
けられたスイッチ27を押し込むことにより、アーム制
御部材24は弾性部材29の反力に打ち勝って第1アー
ム3内を下方に移動する。
て、手術用顕微鏡の使用位置が限定される場合、図5に
示すように、図4(a)における第1アーム3を90°
回動させ、図4(b)に実線もしくは破線により示す状
態に配置させると、アーム制御部材24に設けられたロ
ックピン26と架台部2に設けられたロックピン穴31
の位置が一致する。このとき、アーム制御部材24に設
けられたスイッチ27を押し込むことにより、アーム制
御部材24は弾性部材29の反力に打ち勝って第1アー
ム3内を下方に移動する。
【0029】この動作に伴い、ロックピン26は第1ア
ーム3内のロックピン穴31に格納され、ストッパ25
は第1アーム3内に移動する。そのため平行四辺形リン
クアーム支持部4内に設けられたストッパ30は、アー
ム制御部材24に設けられたストッパ25に干渉されな
くなるので、平行四辺形リンクアーム5は回転軸O2の
まわりを回動自在になり、第1アーム3と平行四辺形リ
ンクアーム5は一直線上に配置可能になる。このとき、
図4(b)に二点鎖線により示される架台ベース部1の
外形を示す矩形の長手方向は、図4(b)に示すよう
に、第1アーム3及び平行四辺形リンクアーム5の長手
方向と一致しているので、手術用顕微鏡の架台ベース部
1に対する転倒モーメントの増加分にも対処し得る。
ーム3内のロックピン穴31に格納され、ストッパ25
は第1アーム3内に移動する。そのため平行四辺形リン
クアーム支持部4内に設けられたストッパ30は、アー
ム制御部材24に設けられたストッパ25に干渉されな
くなるので、平行四辺形リンクアーム5は回転軸O2の
まわりを回動自在になり、第1アーム3と平行四辺形リ
ンクアーム5は一直線上に配置可能になる。このとき、
図4(b)に二点鎖線により示される架台ベース部1の
外形を示す矩形の長手方向は、図4(b)に示すよう
に、第1アーム3及び平行四辺形リンクアーム5の長手
方向と一致しているので、手術用顕微鏡の架台ベース部
1に対する転倒モーメントの増加分にも対処し得る。
【0030】さらに、図4(a)において、平行四辺形
リンクアーム5を軸O6 に対して反対側に回転軸O2 の
まわりに回動させた後、スイッチ27を開放することに
より、アーム制御部材24のアーム28は弾性部材29
の反力によって第1アーム3内を上昇し、ストッパ25
は再び平行四辺形リンクアーム支持部4内に移動する。
従って平行四辺形リンクアーム5を図4(a)における
軸O6 に対して反対側の位置でも使用可能となる。
リンクアーム5を軸O6 に対して反対側に回転軸O2 の
まわりに回動させた後、スイッチ27を開放することに
より、アーム制御部材24のアーム28は弾性部材29
の反力によって第1アーム3内を上昇し、ストッパ25
は再び平行四辺形リンクアーム支持部4内に移動する。
従って平行四辺形リンクアーム5を図4(a)における
軸O6 に対して反対側の位置でも使用可能となる。
【0031】上述のように本発明によれば、鏡体部10
の回転モーメントを相殺する平衡錘り16を、鏡体部1
0の重力を相殺する位置に配置するだけの簡単な構成で
実施できる。上記平衡錘り16を鏡体部10の重量バラ
ンスをとるための錘りとしても共用できることになる。
さらに、鏡体部10に図示しない助手用顕微鏡や撮影装
置等を取り付けたことによる鏡体部10の重量の増加に
対しても、平衡錘り14及び16をそれぞれのアーム1
3及びアーム22上で回転させるだけで、容易に調節が
行え、しかも平衡錘り14及び16は互いに近傍位置に
配置されているので、小型化が実現でき且つその調節作
業も容易に行える。
の回転モーメントを相殺する平衡錘り16を、鏡体部1
0の重力を相殺する位置に配置するだけの簡単な構成で
実施できる。上記平衡錘り16を鏡体部10の重量バラ
ンスをとるための錘りとしても共用できることになる。
さらに、鏡体部10に図示しない助手用顕微鏡や撮影装
置等を取り付けたことによる鏡体部10の重量の増加に
対しても、平衡錘り14及び16をそれぞれのアーム1
3及びアーム22上で回転させるだけで、容易に調節が
行え、しかも平衡錘り14及び16は互いに近傍位置に
配置されているので、小型化が実現でき且つその調節作
業も容易に行える。
【0032】また、従来の手術用顕微鏡においては、第
1アーム3と平行四辺形リンクアーム5は実際に必要と
しない図4(a)に実線で示すような一直線上に配置さ
れる可能性があった。そのため、手術用顕微鏡の架台ベ
ース部1に対する転倒モーメントに対処するために架台
ベース部もかなり大きくなってしまっていた。本発明に
おいては、多関節アームに上述のような回転角制御手段
が設けられているため、術者の使用範囲内での架台ベー
ス部1に対する転倒モーメントが、従来に比較して減少
し、その結果、架台ベース部1が術者の使用範囲方向に
相当する架台部2の手術台33側の大きさを縮小でき
(図4(a),(b)参照)、術空間の拡大に寄与す
る。また、架台ベース部1の縮小によって手術用顕微鏡
全体の重量を軽減でき、手術用顕微鏡の移動が楽に行え
るようになるのは勿論である。
1アーム3と平行四辺形リンクアーム5は実際に必要と
しない図4(a)に実線で示すような一直線上に配置さ
れる可能性があった。そのため、手術用顕微鏡の架台ベ
ース部1に対する転倒モーメントに対処するために架台
ベース部もかなり大きくなってしまっていた。本発明に
おいては、多関節アームに上述のような回転角制御手段
が設けられているため、術者の使用範囲内での架台ベー
ス部1に対する転倒モーメントが、従来に比較して減少
し、その結果、架台ベース部1が術者の使用範囲方向に
相当する架台部2の手術台33側の大きさを縮小でき
(図4(a),(b)参照)、術空間の拡大に寄与す
る。また、架台ベース部1の縮小によって手術用顕微鏡
全体の重量を軽減でき、手術用顕微鏡の移動が楽に行え
るようになるのは勿論である。
【0033】図6乃至図12は本発明の手術用顕微鏡の
第二実施例を示している。図6乃至図8に従って手術用
顕微鏡の全体構成を説明する。図において、40は取付
部41を介して手術室等の天井42内に、図示しない梁
によって固定された手術用顕微鏡の架台部、43は架台
部40に対して軸O7 のまわりに回動自在に取り付けら
れた第1アーム、44は第1アーム43に対して軸O8
のまわりに回動自在に取り付けられた第2アーム、45
は第2アーム44に対して軸O9 のまわりに回動自在に
取り付けられた第3アーム、46は上下動機構47を介
して第3アーム45に対して矢印48方向に、上下動可
能に取り付けられ、その他端で後述する俯仰機構50及
び鏡体保持アーム49を介して鏡体部10が、軸O12の
まわりに回転可能に、即ち図示しない術者に対して前後
方向(矢印51方向)に俯仰動作可能に且つ軸O13のま
わりに回転可能に、即ち図示しない術者に対して左右方
向(矢印52方向)に俯仰動作可能に、取り付けられて
いる第4アームである。
第二実施例を示している。図6乃至図8に従って手術用
顕微鏡の全体構成を説明する。図において、40は取付
部41を介して手術室等の天井42内に、図示しない梁
によって固定された手術用顕微鏡の架台部、43は架台
部40に対して軸O7 のまわりに回動自在に取り付けら
れた第1アーム、44は第1アーム43に対して軸O8
のまわりに回動自在に取り付けられた第2アーム、45
は第2アーム44に対して軸O9 のまわりに回動自在に
取り付けられた第3アーム、46は上下動機構47を介
して第3アーム45に対して矢印48方向に、上下動可
能に取り付けられ、その他端で後述する俯仰機構50及
び鏡体保持アーム49を介して鏡体部10が、軸O12の
まわりに回転可能に、即ち図示しない術者に対して前後
方向(矢印51方向)に俯仰動作可能に且つ軸O13のま
わりに回転可能に、即ち図示しない術者に対して左右方
向(矢印52方向)に俯仰動作可能に、取り付けられて
いる第4アームである。
【0034】53乃至55は後述する構成によって、第
4アーム46内に設けられたプーリーであり、56乃至
58並びに59乃至61は第3アーム45内に、紙面垂
直方向に互いに重なるように配置されて取り付けられた
プーリー、同様に62乃至64並びに65乃至67は第
2アーム44内に、紙面垂直方向に互いに重なるように
配置されて取り付けられたプーリー、68乃至70並び
に71乃至73は第1アーム43内に、紙面垂直方向に
互いに重なるように配置されて取り付けられたプーリ
ー、また77乃至79は架台部40内に設けられたアー
ム84に後述の構成によって一体的に取り付けられたプ
ーリーであり、これら一連のプーリーは互いに独立し
て、各々の中心軸のまわりに回動可能に取り付けられて
いる。
4アーム46内に設けられたプーリーであり、56乃至
58並びに59乃至61は第3アーム45内に、紙面垂
直方向に互いに重なるように配置されて取り付けられた
プーリー、同様に62乃至64並びに65乃至67は第
2アーム44内に、紙面垂直方向に互いに重なるように
配置されて取り付けられたプーリー、68乃至70並び
に71乃至73は第1アーム43内に、紙面垂直方向に
互いに重なるように配置されて取り付けられたプーリ
ー、また77乃至79は架台部40内に設けられたアー
ム84に後述の構成によって一体的に取り付けられたプ
ーリーであり、これら一連のプーリーは互いに独立し
て、各々の中心軸のまわりに回動可能に取り付けられて
いる。
【0035】80はアーム84に後述の俯仰機構110
を介して軸O10のまわりに回転可能に、即ち矢印81方
向に俯仰動作可能に、且つ軸O11のまわりに回転可能
に、即ち矢印82方向に俯仰動作可能に取り付けられた
平衡錘りであり、その質量は鏡体部10の質量と等価で
あり、更に所属の重心G2 と回転軸O10及びO11の交点
との位置関係は、鏡体部10の所属の重心G1 と、俯仰
機構50の所属の回転軸O12及びO13の交点との位置関
係と等価に配置されている。また、83はアーム84が
矢印85方向に上下動可能に取り付けられているガイド
棒であり、このガイド棒83に沿って上下動するアーム
84及びプーリー77乃至79を含めた平衡錘り80の
上下動部分の質量も、上下動機構47による第4アーム
46を含めた鏡体部10の上下動部分の質量と等価であ
る。
を介して軸O10のまわりに回転可能に、即ち矢印81方
向に俯仰動作可能に、且つ軸O11のまわりに回転可能
に、即ち矢印82方向に俯仰動作可能に取り付けられた
平衡錘りであり、その質量は鏡体部10の質量と等価で
あり、更に所属の重心G2 と回転軸O10及びO11の交点
との位置関係は、鏡体部10の所属の重心G1 と、俯仰
機構50の所属の回転軸O12及びO13の交点との位置関
係と等価に配置されている。また、83はアーム84が
矢印85方向に上下動可能に取り付けられているガイド
棒であり、このガイド棒83に沿って上下動するアーム
84及びプーリー77乃至79を含めた平衡錘り80の
上下動部分の質量も、上下動機構47による第4アーム
46を含めた鏡体部10の上下動部分の質量と等価であ
る。
【0036】86はプーリー53,56,59,62,
65,68,71,74及び77を介して鏡体部10と
平衡錘り80を繋ぐワイヤであり、その一端は鏡体部1
0においてP1 部に取り付けられ、他端は平衡錘り80
においてP4 部に取り付けられており、架台部40と第
1アーム43との回転軸O7 上、第1アーム43と第2
アーム44との回転軸O8 上、第2アーム44と第3ア
ーム45との回転軸O 9 上を通るように配置されてい
る。
65,68,71,74及び77を介して鏡体部10と
平衡錘り80を繋ぐワイヤであり、その一端は鏡体部1
0においてP1 部に取り付けられ、他端は平衡錘り80
においてP4 部に取り付けられており、架台部40と第
1アーム43との回転軸O7 上、第1アーム43と第2
アーム44との回転軸O8 上、第2アーム44と第3ア
ーム45との回転軸O 9 上を通るように配置されてい
る。
【0037】また、87はプーリー54,57,60,
63,66,69,72,75及び78を介して鏡体部
10と平衡錘り80を繋ぐワイヤであり、その一端は鏡
体部10において図7に示す如くP2 部に取り付けら
れ、他端は平衡錘り80において図9に示す如くP5 部
に取り付けられており、上記ワイヤ86と同様に架台部
40と第1アーム43との回転軸O7 上、第1アーム4
3と第2アーム44との回転軸O8 上、第2アーム44
と第3アーム45との回転軸O9 上を通るように配置さ
れている。
63,66,69,72,75及び78を介して鏡体部
10と平衡錘り80を繋ぐワイヤであり、その一端は鏡
体部10において図7に示す如くP2 部に取り付けら
れ、他端は平衡錘り80において図9に示す如くP5 部
に取り付けられており、上記ワイヤ86と同様に架台部
40と第1アーム43との回転軸O7 上、第1アーム4
3と第2アーム44との回転軸O8 上、第2アーム44
と第3アーム45との回転軸O9 上を通るように配置さ
れている。
【0038】さらに、88はプーリー55,58,6
1,64,67,70,73,76及び79を介して鏡
体部10とアーム84を繋ぐワイヤであり、その一端は
鏡体部10において、他端は平衡錘り80において、図
6に示す如くP6 部に取り付けられており、上記ワイヤ
86,87と同様に架台部40と第1アーム43との回
転軸O7 上、第1アーム43と第2アーム44との回転
軸O8 上、第2アーム44と第3アーム45との回転軸
O9 上を通るように配置されている。なお、軸O12及び
O13の交点に対するP1 ,P2 ,P3 のそれぞれの位置
と、軸O10及びO11の交点に対するP4 ,P5 ,P6 の
それぞれの位置も、図6に示すように等価な位置関係に
ある。
1,64,67,70,73,76及び79を介して鏡
体部10とアーム84を繋ぐワイヤであり、その一端は
鏡体部10において、他端は平衡錘り80において、図
6に示す如くP6 部に取り付けられており、上記ワイヤ
86,87と同様に架台部40と第1アーム43との回
転軸O7 上、第1アーム43と第2アーム44との回転
軸O8 上、第2アーム44と第3アーム45との回転軸
O9 上を通るように配置されている。なお、軸O12及び
O13の交点に対するP1 ,P2 ,P3 のそれぞれの位置
と、軸O10及びO11の交点に対するP4 ,P5 ,P6 の
それぞれの位置も、図6に示すように等価な位置関係に
ある。
【0039】図7において、89はプーリー53乃至5
5を第4アーム46にワイヤ86乃至88がそれぞれ鏡
体部10の取付部P1 ,P2 ,P3 への取付角度に一致
するような向きに固定する軸であり、架台部40側のプ
ーリー77乃至79も同様の軸により、平衡錘り80の
取付部P4 ,P5 ,P6 への取付角度に一致するように
固定されている。
5を第4アーム46にワイヤ86乃至88がそれぞれ鏡
体部10の取付部P1 ,P2 ,P3 への取付角度に一致
するような向きに固定する軸であり、架台部40側のプ
ーリー77乃至79も同様の軸により、平衡錘り80の
取付部P4 ,P5 ,P6 への取付角度に一致するように
固定されている。
【0040】図8に従って俯仰機構50の構成を説明す
る。図において、49はその他端に鏡体部10が固定さ
れている鏡体保持アームであり、90は第4アーム46
に、軸O12のまわりに回動可能に取り付けられた軸、9
1は鏡体保持アーム49が軸90の回転軸O12に直交す
る軸O13のまわりに回転可能になるように、該軸90内
で回動し、且つ鏡体保持アーム49に取り付けられた軸
である。なお、俯仰機構110は俯仰機構50と同じ構
成を有しており、軸O12が軸O10に相当し、また、軸O
13が軸O11に相当する。
る。図において、49はその他端に鏡体部10が固定さ
れている鏡体保持アームであり、90は第4アーム46
に、軸O12のまわりに回動可能に取り付けられた軸、9
1は鏡体保持アーム49が軸90の回転軸O12に直交す
る軸O13のまわりに回転可能になるように、該軸90内
で回動し、且つ鏡体保持アーム49に取り付けられた軸
である。なお、俯仰機構110は俯仰機構50と同じ構
成を有しており、軸O12が軸O10に相当し、また、軸O
13が軸O11に相当する。
【0041】なお図9において、92及び93は図6に
おけるプーリー54,57,60,63,66,69,
72,75及び78並びにプーリー55,58,61,
64,67,70,73,76及び79をそれぞれ等価
に置き換えたプーリーである。
おけるプーリー54,57,60,63,66,69,
72,75及び78並びにプーリー55,58,61,
64,67,70,73,76及び79をそれぞれ等価
に置き換えたプーリーである。
【0042】図10及び図11に従って第1アーム4
3,第2アーム44及び第3アーム45により構成され
る多関節アームについて説明する。図において、111
は第1アーム43内の第2アーム44側の一端に固定さ
れ、その回転軸にギヤ94を有し、第2アーム44の相
対角度Aを検出するエンコーダ、96は第1アーム43
内に固定され、後述のエンコーダ112の出力信号に従
って、駆動部98を矢印97方向に移動させるプッシュ
プルソレノイド、99はプッシュプルソレノイド96の
駆動部98に取り付けられ、該駆動部98の上下動作に
伴って、第1アーム43内から第2アーム44内へ移動
するアーム制御部材、100は第2アーム44内におい
て、該第2アーム44が軸O8 のまわりに回動した際、
図11(b)に示すように第1アーム43と第2アーム
44がなす角度Aが、後述のある一定角度である比較角
度C以下にならないように、アーム制御部材99に対し
て干渉する位置に取り付けられたストッパである。
3,第2アーム44及び第3アーム45により構成され
る多関節アームについて説明する。図において、111
は第1アーム43内の第2アーム44側の一端に固定さ
れ、その回転軸にギヤ94を有し、第2アーム44の相
対角度Aを検出するエンコーダ、96は第1アーム43
内に固定され、後述のエンコーダ112の出力信号に従
って、駆動部98を矢印97方向に移動させるプッシュ
プルソレノイド、99はプッシュプルソレノイド96の
駆動部98に取り付けられ、該駆動部98の上下動作に
伴って、第1アーム43内から第2アーム44内へ移動
するアーム制御部材、100は第2アーム44内におい
て、該第2アーム44が軸O8 のまわりに回動した際、
図11(b)に示すように第1アーム43と第2アーム
44がなす角度Aが、後述のある一定角度である比較角
度C以下にならないように、アーム制御部材99に対し
て干渉する位置に取り付けられたストッパである。
【0043】また同様に112は第3アーム45内部の
第2アーム44側の一端に固定され、その回転軸にギヤ
101を有し、第2アーム44に取り付けられているギ
ヤ102を介して、第2アーム44及び第3アーム45
の相対角度Bを検出するエンコーダ、103は第3アー
ム45内に固定され、エンコーダ111に出力信号に従
って駆動部105を矢印104方向に移動させるプッシ
ュプルソレノイド、106はプッシュプルソレノイド1
03の駆動部105に取り付けられ、該駆動部105の
上下動作に伴って、第3アーム45内から第2アーム4
4内へ移動可能なアーム制御部材、107は第3アーム
45が軸O9 のまわりに回動した際、図11(b)に示
すように第2アーム44と第3アーム45がなす角度B
が、後述のある一定角度である比較角度C以下にならな
いように、アーム制御部材106に対して干渉する位置
に取り付けられたストッパである。
第2アーム44側の一端に固定され、その回転軸にギヤ
101を有し、第2アーム44に取り付けられているギ
ヤ102を介して、第2アーム44及び第3アーム45
の相対角度Bを検出するエンコーダ、103は第3アー
ム45内に固定され、エンコーダ111に出力信号に従
って駆動部105を矢印104方向に移動させるプッシ
ュプルソレノイド、106はプッシュプルソレノイド1
03の駆動部105に取り付けられ、該駆動部105の
上下動作に伴って、第3アーム45内から第2アーム4
4内へ移動可能なアーム制御部材、107は第3アーム
45が軸O9 のまわりに回動した際、図11(b)に示
すように第2アーム44と第3アーム45がなす角度B
が、後述のある一定角度である比較角度C以下にならな
いように、アーム制御部材106に対して干渉する位置
に取り付けられたストッパである。
【0044】図12は本発明に係る電気回路系を示すブ
ロック図で、エンコーダ111及び112とプッシュプ
ルソレノイド96及び103について説明する。108
は第1アーム43内に取り付けられているエンコーダ1
11による検出角度を、予め記憶されているある一定の
角度(後述の比較角度C)と比較演算する比較演算回
路、113は比較演算回路108の出力信号に従って、
第3アーム45内に設けられたプッシュプルソレノイド
103に駆動信号を出力するプッシュプルソレノイド駆
動回路、同様に109は第3アーム45内に取り付けら
れているエンコーダ112による検出角度を、予め記憶
されているある一定の角度(後述の比較角度C)と比較
演算する比較演算回路、114は比較演算回路109の
出力信号に従って、第1アーム43内に設けられたプッ
シュプルソレノイド96に駆動信号を出力するプッシュ
プルソレノイド駆動回路である。
ロック図で、エンコーダ111及び112とプッシュプ
ルソレノイド96及び103について説明する。108
は第1アーム43内に取り付けられているエンコーダ1
11による検出角度を、予め記憶されているある一定の
角度(後述の比較角度C)と比較演算する比較演算回
路、113は比較演算回路108の出力信号に従って、
第3アーム45内に設けられたプッシュプルソレノイド
103に駆動信号を出力するプッシュプルソレノイド駆
動回路、同様に109は第3アーム45内に取り付けら
れているエンコーダ112による検出角度を、予め記憶
されているある一定の角度(後述の比較角度C)と比較
演算する比較演算回路、114は比較演算回路109の
出力信号に従って、第1アーム43内に設けられたプッ
シュプルソレノイド96に駆動信号を出力するプッシュ
プルソレノイド駆動回路である。
【0045】本発明の第二実施例は上記のように構成さ
れており、次にその作用を説明する。術者は手術中に観
察位置を変化するために、第1アーム43,第2アーム
44及び第3アーム45をそれぞれ回転軸O7 ,O8 及
びO9 のまわりに回動させ、更に第4アーム46に設け
られている上下動機構47により鏡体部10を矢印48
方向に上下動させる。このとき、該鏡体部10と架台部
40内に設けられた平衡錘り80はワイヤ86乃至88
により、プーリー53乃至79を介して繋がれているの
で、該平衡錘り80は鏡体部10の上昇に伴い、ガイド
棒83に沿って矢印85方向に下降し、また反対に鏡体
部10の下降に伴い、矢印85方向に上昇するので、鏡
体部10及び第4アーム46を含めた上下動部の重力を
相殺する。
れており、次にその作用を説明する。術者は手術中に観
察位置を変化するために、第1アーム43,第2アーム
44及び第3アーム45をそれぞれ回転軸O7 ,O8 及
びO9 のまわりに回動させ、更に第4アーム46に設け
られている上下動機構47により鏡体部10を矢印48
方向に上下動させる。このとき、該鏡体部10と架台部
40内に設けられた平衡錘り80はワイヤ86乃至88
により、プーリー53乃至79を介して繋がれているの
で、該平衡錘り80は鏡体部10の上昇に伴い、ガイド
棒83に沿って矢印85方向に下降し、また反対に鏡体
部10の下降に伴い、矢印85方向に上昇するので、鏡
体部10及び第4アーム46を含めた上下動部の重力を
相殺する。
【0046】さらに、鏡体部10の観察方向を変化させ
るため、鏡体部10を第4アーム46に設けられた俯仰
機構50により、軸O12及びO13のまわりに回動させ、
図示しない術者に対して前後(矢印51方向)及び左右
(矢印52方向)に俯仰させる。該鏡体部10を矢印5
1方向、即ち図示しない術者に対して前後方向に俯仰さ
せる場合、鏡体部10と等価な質量を有している平衡錘
り80は、ワイヤ86乃至88により鏡体部10と等価
な位置で繋がれているので、俯仰機構110の回転軸O
10のまわりに、矢印81方向に鏡体部10に対して反対
方向の俯仰動作を行い、その回転モーメントを相殺す
る。同様に、鏡体部10を矢印52方向、即ち図示しな
い術者に対して左右方向に俯仰させる場合、鏡体部10
と等価な質量を有している平衡錘り80は、ワイヤ8
7,88により鏡体部10とそれぞれの回転軸O11及び
O13に対して等価な位置で繋がれているので、俯仰機構
110の回転軸O11のまわりに、矢印82方向に鏡体部
10に対して反対方向の俯仰動作(図中、二点鎖線の位
置)を行い、その回転モーメントを相殺する。
るため、鏡体部10を第4アーム46に設けられた俯仰
機構50により、軸O12及びO13のまわりに回動させ、
図示しない術者に対して前後(矢印51方向)及び左右
(矢印52方向)に俯仰させる。該鏡体部10を矢印5
1方向、即ち図示しない術者に対して前後方向に俯仰さ
せる場合、鏡体部10と等価な質量を有している平衡錘
り80は、ワイヤ86乃至88により鏡体部10と等価
な位置で繋がれているので、俯仰機構110の回転軸O
10のまわりに、矢印81方向に鏡体部10に対して反対
方向の俯仰動作を行い、その回転モーメントを相殺す
る。同様に、鏡体部10を矢印52方向、即ち図示しな
い術者に対して左右方向に俯仰させる場合、鏡体部10
と等価な質量を有している平衡錘り80は、ワイヤ8
7,88により鏡体部10とそれぞれの回転軸O11及び
O13に対して等価な位置で繋がれているので、俯仰機構
110の回転軸O11のまわりに、矢印82方向に鏡体部
10に対して反対方向の俯仰動作(図中、二点鎖線の位
置)を行い、その回転モーメントを相殺する。
【0047】通常、手術用顕微鏡は手術中の観察視野の
変更をよりスムーズに行えるようにするため、また鏡体
部10の移動範囲を確保するために、第1アーム43,
第2アーム44及び第3アーム45から構成される多関
節アームを、図11(a)に示すような一直線上に配置
して使用することなく、図11(b)により示すように
互いにある角度A,Bを有した状態に配置して使用す
る。
変更をよりスムーズに行えるようにするため、また鏡体
部10の移動範囲を確保するために、第1アーム43,
第2アーム44及び第3アーム45から構成される多関
節アームを、図11(a)に示すような一直線上に配置
して使用することなく、図11(b)により示すように
互いにある角度A,Bを有した状態に配置して使用す
る。
【0048】本第二実施例においては、図10におい
て、第1アーム43に取り付けられたエンコーダ111
によって第1アーム43及び第2アーム44の相対角度
Aを検出し、またエンコーダ112によって第2アーム
44及び第3アーム45の相対角度Bを検出する。比較
演算回路108に予めインプットされている第1アーム
43及び第2アーム44の相対角度Aがある一定角度
(例えば30°で、以下比較角度という)以下に減少
し、且つ角度Bが比較演算回路108に予めインプット
されている比較角度C以上の場合、比較演算回路108
によりプッシュプルソレノイド駆動回路113に出力信
号が送られ、更に該プッシュプルソレノイド駆動回路1
13によって第1アーム43内に設けられたプッシュプ
ルソレノイド103に駆動信号を送り、該プッシュプル
ソレノイド103がON状態になる。従って、プッシュ
プルソレノイド103に取り付けられたアーム制御部材
106は、図10に破線に示す位置に移動配置され、第
2アーム44内に設けられたストッパ107との干渉に
より、該第2アーム44と第3アーム45のなす角度B
が、図11(a)に示すような0になることなく、即ち
第2アーム44及び第3アーム45が一直線上に配置さ
れることがない状態になる。
て、第1アーム43に取り付けられたエンコーダ111
によって第1アーム43及び第2アーム44の相対角度
Aを検出し、またエンコーダ112によって第2アーム
44及び第3アーム45の相対角度Bを検出する。比較
演算回路108に予めインプットされている第1アーム
43及び第2アーム44の相対角度Aがある一定角度
(例えば30°で、以下比較角度という)以下に減少
し、且つ角度Bが比較演算回路108に予めインプット
されている比較角度C以上の場合、比較演算回路108
によりプッシュプルソレノイド駆動回路113に出力信
号が送られ、更に該プッシュプルソレノイド駆動回路1
13によって第1アーム43内に設けられたプッシュプ
ルソレノイド103に駆動信号を送り、該プッシュプル
ソレノイド103がON状態になる。従って、プッシュ
プルソレノイド103に取り付けられたアーム制御部材
106は、図10に破線に示す位置に移動配置され、第
2アーム44内に設けられたストッパ107との干渉に
より、該第2アーム44と第3アーム45のなす角度B
が、図11(a)に示すような0になることなく、即ち
第2アーム44及び第3アーム45が一直線上に配置さ
れることがない状態になる。
【0049】次に、上記とは逆に角度Aが比較角度C以
上であり、且つ角度Bが比較角度C以下に減少した場
合、同様に比較演算回路109によりプッシュプルソレ
ノイド駆動回路114に出力信号が送られ、更に該プッ
シュプルソレノイド駆動回路114によって第1アーム
43内に設けられたプッシュプルソレノイド96に駆動
信号を送り、該プッシュプルソレノイド96がON状態
になる。従って、プッシュプルソレノイド96に取り付
けられたアーム制御部材99は、図10に破線で示す位
置に移動・配置され、第2アーム44内に設けられたス
トッパ100との干渉により、該第1アーム43と第2
アーム44のなす角度Aが、図11(a)に示すような
0になることなく、即ち第1アーム43及び第2アーム
44が一直線上に配置されることがない状態になる。
上であり、且つ角度Bが比較角度C以下に減少した場
合、同様に比較演算回路109によりプッシュプルソレ
ノイド駆動回路114に出力信号が送られ、更に該プッ
シュプルソレノイド駆動回路114によって第1アーム
43内に設けられたプッシュプルソレノイド96に駆動
信号を送り、該プッシュプルソレノイド96がON状態
になる。従って、プッシュプルソレノイド96に取り付
けられたアーム制御部材99は、図10に破線で示す位
置に移動・配置され、第2アーム44内に設けられたス
トッパ100との干渉により、該第1アーム43と第2
アーム44のなす角度Aが、図11(a)に示すような
0になることなく、即ち第1アーム43及び第2アーム
44が一直線上に配置されることがない状態になる。
【0050】なお、上記比較角度Cは、角度Aがそれぞ
れその値にまで減少した時の多関節アームの状態におい
て、アーム制御部材99とストッパ100が、またアー
ム制御部材106とストッパ107が、図10において
紙面上方から見たときに、互いに重ならないような位置
に配置されるような必要最低限以上の角度を有してい
る。
れその値にまで減少した時の多関節アームの状態におい
て、アーム制御部材99とストッパ100が、またアー
ム制御部材106とストッパ107が、図10において
紙面上方から見たときに、互いに重ならないような位置
に配置されるような必要最低限以上の角度を有してい
る。
【0051】また、角度A,B共に比較角度C以上の場
合は、比較演算回路108及び109から出力信号が出
力されないので、プッシュプルソレノイド113及び1
14は共にOFF状態であり、その結果多関節アームは
自由に回動可能な状態になっている。さらに、同時に角
度A,Bが比較角度C以下に減少した場合は、比較演算
回路108及び109からの出力信号に従ってプッシュ
プルソレノイド113及び114は共にON状態にな
る。従ってプッシュプルソレノイド96及び103に取
り付けられたアーム制御部材99及び106が、図10
に破線で示す位置、即ち第2アーム44内に移動配置さ
れ、該第2アーム44内に設けられたストッパ100及
び107との干渉により第1アーム43,第2アーム4
4及び第3アーム45が一直線上に配置されることがな
い状態になる。
合は、比較演算回路108及び109から出力信号が出
力されないので、プッシュプルソレノイド113及び1
14は共にOFF状態であり、その結果多関節アームは
自由に回動可能な状態になっている。さらに、同時に角
度A,Bが比較角度C以下に減少した場合は、比較演算
回路108及び109からの出力信号に従ってプッシュ
プルソレノイド113及び114は共にON状態にな
る。従ってプッシュプルソレノイド96及び103に取
り付けられたアーム制御部材99及び106が、図10
に破線で示す位置、即ち第2アーム44内に移動配置さ
れ、該第2アーム44内に設けられたストッパ100及
び107との干渉により第1アーム43,第2アーム4
4及び第3アーム45が一直線上に配置されることがな
い状態になる。
【0052】第4アーム46に重量センサを取り付け、
鏡体部10へのユニットの付加による重さの変化に応じ
て、自動的に比較角度Cを変化させることも容易に可能
である。また、第1アーム43と第2アーム44の比較
角度と、第2アーム44と第3アーム45の比較角度を
変えてアームの回動範囲に優先度をつけることも可能で
ある。
鏡体部10へのユニットの付加による重さの変化に応じ
て、自動的に比較角度Cを変化させることも容易に可能
である。また、第1アーム43と第2アーム44の比較
角度と、第2アーム44と第3アーム45の比較角度を
変えてアームの回動範囲に優先度をつけることも可能で
ある。
【0053】上記のように、鏡体部10による重力及び
回転モーメントを相殺するために、該鏡体部10と等価
な平衡錘り80を3本のワイヤで等価な位置に繋ぐだけ
の簡単な構造で実施できるので、如何なるタイプの手術
用顕微鏡架台、例えば平行四辺形リンクアーム,カウン
ターバランス式,天井懸架式又はフロアスタンド式等の
何れに対しても実施可能である。また、多関節アームを
含めた重量物による架台部40の天井42への取付位置
に対する回転モーメントは、第1アーム43,第2アー
ム44及び第3アーム45から構成される多関節アーム
が一直線の状態になった場合に最大になるが、多関節ア
ームは上述のように回転角制御が設けられているため、
術者の使用範囲内での架台部40に対する回転モーメン
トが従来と比較して減少する。その結果、図6において
架台部40は図示しない梁によって手術室の天井内部に
固定されているが、該梁に作用する応力も従来と比較し
て軽減され、そのため梁の規模が縮小される。
回転モーメントを相殺するために、該鏡体部10と等価
な平衡錘り80を3本のワイヤで等価な位置に繋ぐだけ
の簡単な構造で実施できるので、如何なるタイプの手術
用顕微鏡架台、例えば平行四辺形リンクアーム,カウン
ターバランス式,天井懸架式又はフロアスタンド式等の
何れに対しても実施可能である。また、多関節アームを
含めた重量物による架台部40の天井42への取付位置
に対する回転モーメントは、第1アーム43,第2アー
ム44及び第3アーム45から構成される多関節アーム
が一直線の状態になった場合に最大になるが、多関節ア
ームは上述のように回転角制御が設けられているため、
術者の使用範囲内での架台部40に対する回転モーメン
トが従来と比較して減少する。その結果、図6において
架台部40は図示しない梁によって手術室の天井内部に
固定されているが、該梁に作用する応力も従来と比較し
て軽減され、そのため梁の規模が縮小される。
【0054】手術室の天井内部には、手術用顕微鏡以外
にも無影灯や空調設備等が取り付けられているので、そ
れらの据え付けに対しての制限も減少され、また逆に手
術用顕微鏡自体の据え付けに対しての制限も減少され
る。さらに、フロアタイプ(第一実施例のようなタイ
プ)に用いた場合では、更にバランスウェイトが架台内
に収納されていることにより、ウェイトのための作動空
間がなくなることにもなり、より一層手術室において手
術用顕微鏡による専有スペースが少なくて済むことにな
る。
にも無影灯や空調設備等が取り付けられているので、そ
れらの据え付けに対しての制限も減少され、また逆に手
術用顕微鏡自体の据え付けに対しての制限も減少され
る。さらに、フロアタイプ(第一実施例のようなタイ
プ)に用いた場合では、更にバランスウェイトが架台内
に収納されていることにより、ウェイトのための作動空
間がなくなることにもなり、より一層手術室において手
術用顕微鏡による専有スペースが少なくて済むことにな
る。
【0055】
【発明の効果】上述したように本発明の手術用顕微鏡に
よれば、顕微鏡部の上下動による重量を相殺するための
平衡錘りと、俯仰機構による回転モーメントを相殺する
ための平衡錘りとを共用したことにより、該平衡錘りの
重量を軽減してその慣性力を最小限に抑えることがで
き、その結果術者は顕微鏡部を所望の位置,角度へ軽い
力量で、素早く且つ確実に移動させることが可能になる
のみならず、該顕微鏡部の位置,角度の微調整も容易に
行うことができる。
よれば、顕微鏡部の上下動による重量を相殺するための
平衡錘りと、俯仰機構による回転モーメントを相殺する
ための平衡錘りとを共用したことにより、該平衡錘りの
重量を軽減してその慣性力を最小限に抑えることがで
き、その結果術者は顕微鏡部を所望の位置,角度へ軽い
力量で、素早く且つ確実に移動させることが可能になる
のみならず、該顕微鏡部の位置,角度の微調整も容易に
行うことができる。
【図1】本発明の手術用顕微鏡の第一実施例の全体構成
図である。
図である。
【図2】本発明の手術用顕微鏡における平行四辺形リン
クアームと第1アームの取付状態を示す図である。
クアームと第1アームの取付状態を示す図である。
【図3】本発明の手術用顕微鏡に係る平衡錘りの構成図
である。
である。
【図4】本発明の手術用顕微鏡に係る上記第1アームの
構成図である。
構成図である。
【図5】本発明の手術用顕微鏡に係る上記第1アームの
構成図である。
構成図である。
【図6】本発明の手術用顕微鏡の第二実施例による全体
構成図である。
構成図である。
【図7】本発明の手術用顕微鏡の第二実施例に係る鏡体
部の拡大図である。
部の拡大図である。
【図8】本発明の手術用顕微鏡の第二実施例に係る俯仰
機構の構成図である。
機構の構成図である。
【図9】本発明の手術用顕微鏡の第二実施例における鏡
体部の俯仰動作に伴う平衡錘りの俯仰状態を示す図であ
る。
体部の俯仰動作に伴う平衡錘りの俯仰状態を示す図であ
る。
【図10】本発明の手術用顕微鏡の第二実施例に係る多
関節アームの構成図である。
関節アームの構成図である。
【図11】本発明の手術用顕微鏡の第二実施例に係る多
関節アームの構成図である。
関節アームの構成図である。
【図12】本発明の手術用顕微鏡の第二実施例に係る電
気系のブロック図である。
気系のブロック図である。
【図13】従来の手術用顕微鏡架台の構成図である。
1 架台ベース部 2 架台部 3 第1アーム 4 平行四辺形リンクアーム支持部 5 平行四辺形リンクアーム 6,7,8,9 アーム 10 鏡体部 11 対物レンズ 12 接眼レンズ 13 アーム 14,16 平衡錘り 19 ハウジング 20 ベアリング 22 アーム 24 アーム制御部材 25,30 ストッパ 26 ロックピン 27 スイッチ 28 アーム 33 手術台 40 架台部 43 第1アーム 44 第2アーム 45 第3アーム 46 第4アーム 47 上下動機構 49 鏡体保持アーム 50 俯仰機構 51,52,53 プーリー 54,55,56 プーリー 57,58,59 プーリー 60,61,62 プーリー 63,64,65 プーリー 66,67,78 プーリー 69,70,71 プーリー 72,73,74 プーリー 75,76,77 プーリー 78,79 プーリー 80 平衡錘り 83 ガイド棒 84 アーム 86,87,88 ワイヤ 89,90,91 軸 92,93 プーリー 96,103 プッシュプルソレノイド 98,105 駆動部 99,106 アーム制御部材 108,109 比較演算回路 110 俯仰機構 111,112 エンコーダ 113,114 プッシュプルソレノイド駆動回路
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】さらに、平行四辺形リンクアーム140及
び顕微鏡127を含めた軸136のまわりを回転し得る
部分の重量物によって生じる回転モーメントは、軸13
6に対して反対側の平衡錘り147によって補償され
る。更にそれら全ての重量物を含めた上下動による重力
及び軸133のまわりの回転モーメントは平衡錘り13
5によって補償される。そのため最後の平衡錘り135
は平衡錘り147等の顕微鏡127以外の重量物全体の
重力及び回転モーメントを相殺する重量が必要になるの
で、かなり大きく重くなってしまう。即ち、顕微鏡12
7の移動時の慣性力も大きくなってしまい、特に顕微鏡
127の位置,角度の微調整時の操作性を悪化してい
る。また、この架台においては鏡体の前後方向及び左右
方向の俯仰によるモーメントを平行四辺形リンクアーム
140等の重量物によって相殺しているが、実際には相
殺しきれない場合が多く、平行四辺形リンクアーム14
0内に更に平衡錘りを設ける必要があり、更なる操作性
の悪化につながる。
び顕微鏡127を含めた軸136のまわりを回転し得る
部分の重量物によって生じる回転モーメントは、軸13
6に対して反対側の平衡錘り147によって補償され
る。更にそれら全ての重量物を含めた上下動による重力
及び軸133のまわりの回転モーメントは平衡錘り13
5によって補償される。そのため最後の平衡錘り135
は平衡錘り147等の顕微鏡127以外の重量物全体の
重力及び回転モーメントを相殺する重量が必要になるの
で、かなり大きく重くなってしまう。即ち、顕微鏡12
7の移動時の慣性力も大きくなってしまい、特に顕微鏡
127の位置,角度の微調整時の操作性を悪化してい
る。また、この架台においては鏡体の前後方向及び左右
方向の俯仰によるモーメントを平行四辺形リンクアーム
140等の重量物によって相殺しているが、実際には相
殺しきれない場合が多く、平行四辺形リンクアーム14
0内に更に平衡錘りを設ける必要があり、更なる操作性
の悪化につながる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】また、WO/00472号公報に開示され
ている架台においては、前述の平衡錘りの代わりに、前
記平行四辺形リンクアーム内部に弾性部材を設けること
によって顕微鏡の上下動による重力を相殺しているが、
前述の鏡体部の重力を相殺するためには、弾性部材自身
をかなり強力にする必要があり、そのため該弾性部材を
平行四辺形リンクアーム内部に支持するための支点部に
生じる摩擦抵抗や該弾性部材にガススプリングを用いる
ことによって、その摺動面における自身の摩擦抵抗等に
より、前記平行四辺形リンクアームの動きを重くしてお
り、操作性が悪化している。
ている架台においては、前述の平衡錘りの代わりに、前
記平行四辺形リンクアーム内部に弾性部材を設けること
によって顕微鏡の上下動による重力を相殺しているが、
前述の鏡体部の重力を相殺するためには、弾性部材自身
をかなり強力にする必要があり、そのため該弾性部材を
平行四辺形リンクアーム内部に支持するための支点部に
生じる摩擦抵抗や該弾性部材にガススプリングを用いる
ことによって、その摺動面における自身の摩擦抵抗等に
より、前記平行四辺形リンクアームの動きを重くしてお
り、操作性が悪化している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】図4及び図5に従って第1アーム3及び架
台ベース部1の構成を説明する。なお、図4(b)は、
図4(a)において第1アーム3を回転軸O1 まわりに
上方に90°回動させた状態を示し、また図5は、図4
(b)における紙面右側から見た図である。
台ベース部1の構成を説明する。なお、図4(b)は、
図4(a)において第1アーム3を回転軸O1 まわりに
上方に90°回動させた状態を示し、また図5は、図4
(b)における紙面右側から見た図である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】また、30は平行四辺形リンクアーム支持
部4内に、平行四辺形リンクアーム5が回転軸O2 のま
わりを回動した際に、ストッパ25に当たる位置に取り
付けられたストッパ、31は図4(a)において、第1
アーム3が回転軸O1 のまわりに紙面上側もしくは下側
に90°回動した際に、アーム制御部材24の矢印32
方向のスライド移動に伴って、ロックピン26が移動す
る位置に架台部2の上面に設けられたロックピン穴であ
り、ロックピン26が挿入可能な大きさを有している。
また前記架台ベース部1は図4(a),(b)に示すよ
うにH型を有しているが、その外周の4つの角を囲む外
形線(図中、二点鎖線により示した)は、第1アーム3
を図4(b)に実線及び破線で示す方向に長く、図4
(a)に示す方向に短い、矩形形状を有している。ま
た、33は手術台である。
部4内に、平行四辺形リンクアーム5が回転軸O2 のま
わりを回動した際に、ストッパ25に当たる位置に取り
付けられたストッパ、31は図4(a)において、第1
アーム3が回転軸O1 のまわりに紙面上側もしくは下側
に90°回動した際に、アーム制御部材24の矢印32
方向のスライド移動に伴って、ロックピン26が移動す
る位置に架台部2の上面に設けられたロックピン穴であ
り、ロックピン26が挿入可能な大きさを有している。
また前記架台ベース部1は図4(a),(b)に示すよ
うにH型を有しているが、その外周の4つの角を囲む外
形線(図中、二点鎖線により示した)は、第1アーム3
を図4(b)に実線及び破線で示す方向に長く、図4
(a)に示す方向に短い、矩形形状を有している。ま
た、33は手術台である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】また、従来の手術用顕微鏡においては、第
1アーム3と平行四辺形リンクアーム5は実際に必要と
しない図4(a)に実線で示すような一直線上に配置さ
れる可能性があった。そのため、手術用顕微鏡の架台ベ
ース部1に対する転倒モーメントに対処するために架台
ベース部もかなり大きくなってしまっていた。本発明に
おいては、多関節アームに上述のような回転角制御手段
が設けられているため、術者の使用範囲内での架台ベー
ス部1に対する転倒モーメントが、従来に比較して減少
し、その結果、架台ベース部1が術者の使用範囲方向に
相当する手術台33側の大きさを縮小でき(図4
(a),(b)参照)、術空間の拡大に寄与する。ま
た、架台ベース部1の縮小によって手術用顕微鏡全体の
重量を軽減でき、手術用顕微鏡の移動が楽に行えるよう
になるのは勿論である。
1アーム3と平行四辺形リンクアーム5は実際に必要と
しない図4(a)に実線で示すような一直線上に配置さ
れる可能性があった。そのため、手術用顕微鏡の架台ベ
ース部1に対する転倒モーメントに対処するために架台
ベース部もかなり大きくなってしまっていた。本発明に
おいては、多関節アームに上述のような回転角制御手段
が設けられているため、術者の使用範囲内での架台ベー
ス部1に対する転倒モーメントが、従来に比較して減少
し、その結果、架台ベース部1が術者の使用範囲方向に
相当する手術台33側の大きさを縮小でき(図4
(a),(b)参照)、術空間の拡大に寄与する。ま
た、架台ベース部1の縮小によって手術用顕微鏡全体の
重量を軽減でき、手術用顕微鏡の移動が楽に行えるよう
になるのは勿論である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】また同様に112は第3アーム45内部の
第2アーム44側の一端に固定され、その回転軸にギヤ
101を有し、第2アーム44に取り付けられているギ
ヤ102を介して、第2アーム44及び第3アーム45
の相対角度Bを検出するエンコーダ、103は第3アー
ム45内に固定され、エンコーダ111の出力信号に従
って駆動部105を矢印104方向に移動させるプッシ
ュプルソレノイド、106はプッシュプルソレノイド1
03の駆動部105に取り付けられ、該駆動部105の
上下動作に伴って、第3アーム45内から第2アーム4
4内へ移動可能なアーム制御部材、107は第3アーム
45が軸O9 のまわりに回動した際、図11(b)に示
すように第2アーム44と第3アーム45がなす角度B
が、後述のある一定角度である比較角度C以下にならな
いように、アーム制御部材106に対して干渉する位置
に取り付けられたストッパである。
第2アーム44側の一端に固定され、その回転軸にギヤ
101を有し、第2アーム44に取り付けられているギ
ヤ102を介して、第2アーム44及び第3アーム45
の相対角度Bを検出するエンコーダ、103は第3アー
ム45内に固定され、エンコーダ111の出力信号に従
って駆動部105を矢印104方向に移動させるプッシ
ュプルソレノイド、106はプッシュプルソレノイド1
03の駆動部105に取り付けられ、該駆動部105の
上下動作に伴って、第3アーム45内から第2アーム4
4内へ移動可能なアーム制御部材、107は第3アーム
45が軸O9 のまわりに回動した際、図11(b)に示
すように第2アーム44と第3アーム45がなす角度B
が、後述のある一定角度である比較角度C以下にならな
いように、アーム制御部材106に対して干渉する位置
に取り付けられたストッパである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】本第二実施例においては、図10におい
て、第1アーム43に取り付けられたエンコーダ111
によって第1アーム43及び第2アーム44の相対角度
Aを検出し、またエンコーダ112によって第2アーム
44及び第3アーム45の相対角度Bを検出する。比較
演算回路108に予めインプットされている第1アーム
43及び第2アーム44の相対角度Aがある一定角度
(例えば30°で、以下比較角度という)以下に減少
し、且つ角度Bが比較演算回路109に予めインプット
されている比較角度C以上の場合、比較演算回路108
によりプッシュプルソレノイド駆動回路113に出力信
号が送られ、更に該プッシュプルソレノイド駆動回路1
13によって第1アーム45内に設けられたプッシュプ
ルソレノイド103に駆動信号を送り、該プッシュプル
ソレノイド103がON状態になる。従って、プッシュ
プルソレノイド103に取り付けられたアーム制御部材
106は、図10に破線に示す位置に移動配置され、第
2アーム44内に設けられたストッパ107との干渉に
より、該第2アーム44と第3アーム45のなす角度B
が、図11(a)に示すような0になることなく、即ち
第2アーム44及び第3アーム45が一直線上に配置さ
れることがない状態になる。
て、第1アーム43に取り付けられたエンコーダ111
によって第1アーム43及び第2アーム44の相対角度
Aを検出し、またエンコーダ112によって第2アーム
44及び第3アーム45の相対角度Bを検出する。比較
演算回路108に予めインプットされている第1アーム
43及び第2アーム44の相対角度Aがある一定角度
(例えば30°で、以下比較角度という)以下に減少
し、且つ角度Bが比較演算回路109に予めインプット
されている比較角度C以上の場合、比較演算回路108
によりプッシュプルソレノイド駆動回路113に出力信
号が送られ、更に該プッシュプルソレノイド駆動回路1
13によって第1アーム45内に設けられたプッシュプ
ルソレノイド103に駆動信号を送り、該プッシュプル
ソレノイド103がON状態になる。従って、プッシュ
プルソレノイド103に取り付けられたアーム制御部材
106は、図10に破線に示す位置に移動配置され、第
2アーム44内に設けられたストッパ107との干渉に
より、該第2アーム44と第3アーム45のなす角度B
が、図11(a)に示すような0になることなく、即ち
第2アーム44及び第3アーム45が一直線上に配置さ
れることがない状態になる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】なお、上記比較角度Cは、角度A,Bがそ
れぞれその値にまで減少した時の多関節アームの状態に
おいて、アーム制御部材99とストッパ100が、また
アーム制御部材106とストッパ107が、図10にお
いて紙面上方から見たときに、互いに重ならないような
位置に配置されるような必要最低限以上の角度を有して
いる。 ─────────────────────────────────────────────────────
れぞれその値にまで減少した時の多関節アームの状態に
おいて、アーム制御部材99とストッパ100が、また
アーム制御部材106とストッパ107が、図10にお
いて紙面上方から見たときに、互いに重ならないような
位置に配置されるような必要最低限以上の角度を有して
いる。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】本第二実施例においては、図10におい
て、第1アーム43に取り付けられたエンコーダ111
によって第1アーム43及び第2アーム44の相対角度
Aを検出し、またエンコーダ112によって第2アーム
44及び第3アーム45の相対角度Bを検出する。比較
演算回路108に予めインプットされている第1アーム
43及び第2アーム44の相対角度Aがある一定角度
(例えば30°で、以下比較角度という)以下に減少
し、且つ角度Bが比較演算回路109に予めインプット
されている比較角度C以上の場合、比較演算回路108
によりプッシュプルソレノイド駆動回路113に出力信
号が送られ、更に該プッシュプルソレノイド駆動回路1
13によって第3アーム45内に設けられたプッシュプ
ルソレノイド103に駆動信号を送り、該プッシュプル
ソレノイド103がON状態になる。従って、プッシュ
プルソレノイド103に取り付けられたアーム制御部材
106は、図10に破線に示す位置に移動配置され、第
2アーム44内に設けられたストッパ107との干渉に
より、該第2アーム44と第3アーム45のなす角度B
が、図11(a)に示すような0になることなく、即ち
第2アーム44及び第3アーム45が一直線上に配置さ
れることがない状態になる。
て、第1アーム43に取り付けられたエンコーダ111
によって第1アーム43及び第2アーム44の相対角度
Aを検出し、またエンコーダ112によって第2アーム
44及び第3アーム45の相対角度Bを検出する。比較
演算回路108に予めインプットされている第1アーム
43及び第2アーム44の相対角度Aがある一定角度
(例えば30°で、以下比較角度という)以下に減少
し、且つ角度Bが比較演算回路109に予めインプット
されている比較角度C以上の場合、比較演算回路108
によりプッシュプルソレノイド駆動回路113に出力信
号が送られ、更に該プッシュプルソレノイド駆動回路1
13によって第3アーム45内に設けられたプッシュプ
ルソレノイド103に駆動信号を送り、該プッシュプル
ソレノイド103がON状態になる。従って、プッシュ
プルソレノイド103に取り付けられたアーム制御部材
106は、図10に破線に示す位置に移動配置され、第
2アーム44内に設けられたストッパ107との干渉に
より、該第2アーム44と第3アーム45のなす角度B
が、図11(a)に示すような0になることなく、即ち
第2アーム44及び第3アーム45が一直線上に配置さ
れることがない状態になる。
Claims (1)
- 【請求項1】 鏡体を上下動させるための鏡体移動機構
と、鏡体を水平面に対して傾斜させるための鏡体傾斜機
構とを備えた手術用顕微鏡において、鏡体の重量を相殺
するための平衡錘りと、鏡体の回転モーメントを相殺す
るための平衡錘りとを共用するようにしたことを特徴と
する手術用顕微鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4202588A JPH0651207A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 手術用顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4202588A JPH0651207A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 手術用顕微鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0651207A true JPH0651207A (ja) | 1994-02-25 |
Family
ID=16459974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4202588A Pending JPH0651207A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 手術用顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0651207A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005237734A (ja) * | 2004-02-27 | 2005-09-08 | Konan Medical Inc | 耳鼻科診察設備用の顕微鏡アーム |
JP2008528108A (ja) * | 2005-01-20 | 2008-07-31 | ニューロネティクス、インク. | 関節動作式アーム |
-
1992
- 1992-07-29 JP JP4202588A patent/JPH0651207A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005237734A (ja) * | 2004-02-27 | 2005-09-08 | Konan Medical Inc | 耳鼻科診察設備用の顕微鏡アーム |
JP4486381B2 (ja) * | 2004-02-27 | 2010-06-23 | 株式会社コーナン・メディカル | 耳鼻科診察設備用の顕微鏡アーム |
JP2008528108A (ja) * | 2005-01-20 | 2008-07-31 | ニューロネティクス、インク. | 関節動作式アーム |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010227 |