JPH0650928A - 溶融塩中金属酸化物溶解度測定センサー - Google Patents

溶融塩中金属酸化物溶解度測定センサー

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Publication number
JPH0650928A
JPH0650928A JP4205828A JP20582892A JPH0650928A JP H0650928 A JPH0650928 A JP H0650928A JP 4205828 A JP4205828 A JP 4205828A JP 20582892 A JP20582892 A JP 20582892A JP H0650928 A JPH0650928 A JP H0650928A
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JP
Japan
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metal oxide
solubility
electrode
molten salt
sensor
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4205828A
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English (en)
Inventor
Kozo Denpo
幸三 伝宝
Tetsuo Ishizuka
哲夫 石塚
Koichi Nose
幸一 能勢
Hiroyuki Ogawa
洋之 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Testing Resistance To Weather, Investigating Materials By Mechanical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は高温の溶融塩化物中での金属酸化物
の溶解度を電気化学的に測定することを目的とするもの
である。 【構成】 モル%でY2 3 が7%超〜14%およびZ
rO2 が2%超〜7%の一種または二種を含有し残部A
2 3 ・SiO2 からなる保護管と該保護管内に充填
されたAgCl−NaCl粉と該AgCl−NaCl粉
中に浸漬されたAg極と該保護管の外部の溶融塩中に浸
漬されたPt電極とで構成され、両電極間に生じる電位
差を測定するために両電極が電気的に接続されているこ
とを特徴とする溶融塩中金属酸化物溶解度測定センサ
ー。 【効果】 本発明は溶融塩化物環境中での金属酸化物の
溶解量を電気化学的に測定するセンサーを提供し、溶融
塩中の金属酸化物の溶解量に対応する電位が長期間にわ
たって測定可能となり溶融塩環境中での腐食モニターを
可能とし、材料劣化の度合いの検知に寄与するところ大
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶融塩中に溶解する金属
酸化物量を電気化学的に測定するためのセンサーに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】金属材料が高温ガス環境中で、たとえば
Na2 SO4 やNa2 CO3 からなる溶融塩の皮膜に覆
われた場合に高温腐食と呼ばれる著しい損傷をうけるこ
とがある。この現象は火力発電用ボイラチューブ、ガス
タービン動翼部、ごみ焼却用ボイラチューブ等の高温燃
焼部で観測されている。特に、ゴミ焼却用ボイラーでは
燃焼効率アップのために燃焼温度を従来の400℃から
500℃に上昇させており従来使用されていた材料では
高温腐食が発生する。また、最近では燃焼効率アップを
目指して最高温度が700℃付近に設定されており腐食
環境は益々苛酷になりつつある。この高温腐食問題は現
象を再現することが困難で研究も材料を溶融塩環境に長
時間浸漬することにより重量変化を測定するにとどまっ
ている。
【0003】しかし、新材料を開発するという人類の使
命においては、高温腐食がいかなる機構に従って発生し
ているのかを明らかにしなければ新材料の開発は困難で
ある。通常、材料の耐食性は表面に生成する金属の酸化
物皮膜によって確保されており、この酸化物が溶解し厚
さが減少するか、局部的に破壊されると激しい腐食にい
たる。したがって、耐食性確保の観点から材料表面に生
成している酸化物の溶解度をモニターし、酸化物の健全
性を把握しておくことが重要となる。
【0004】しかし、溶融塩中の金属酸化物の溶解量を
測定する確立された手段はなくこれまではたとえば19
62年発行のJournal of Electroc
hemical Society誌、第109巻、第5
25ページに開示されているような平衡計算から推定し
ていた。このような計算では理想的な系を扱うために実
際の溶融塩腐食と合致しない点があり、実測が必要とさ
れてきた。しかし、実測にあたっては400℃以上の高
温溶融塩環境中で使用可能な装置、特に溶解度測定装置
において長時間安定して使用できるセンサーは化学的安
定性および寿命の観点から存在しなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
高温の溶融塩環境中での溶融塩中に溶解する金属酸化物
の量を電気化学的に測定することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、モル%でY2 3 が7%超〜14%およびZrO
2 が2%超〜7%の一種または二種を含有し残部Al2
3 ・SiO2 からなる保護管と該保護管内に充填され
たAgCl−NaCl粉と該AgCl−NaCl粉中に
浸漬されたAg極と該保護管の外部の溶融塩中に浸漬さ
れたPt電極とで構成され、両電極間に生じる電位差を
測定するために両電極が電気的に接続されていることを
特徴とする溶融塩中金属酸化物溶解度測定センサーであ
る。
【0007】
【作用】以下、本発明を詳細に説明する。まず本発明に
かかる酸素量測定センサーの構造の概要を図1に基づき
説明する。本発明にかかる保護管1の内部に本発明にか
かるNaCl−AgCl粉2を充填し、該粉中にAg線
3を埋め込む。該Ag電極は保護管内でその位置が変動
しないようにピストン8およびOリング9によって固定
され、さらにシールプラグ10を貫通してセンサーホル
ダー4の外部へ導かれ電気的接触を与えられる。該シー
ルプラグ10はナット12およびリング13によって固
定され該保護管本体もその位置の変動が抑えられる。該
センサーホルダー5は高温の溶融塩を収容する容器の蓋
4を介して設置されており、該電極ホルダーの本体が高
温になるのを避けるため水冷室6を有している。該水冷
室は止め金7によって固定されている。以上のように構
成された溶解度センサ−の該保護管を高温の溶融塩中に
浸漬することによって電位が得られる。
【0008】本発明の発明者らは、溶融塩中で安定性か
つ信頼性の高い溶解度センサーに関して多くの実験結果
に基づいて溶融塩環境中での溶解度の電気化学的な測定
を可能ならしめるセンサーを得た。本発明において電極
の構成材質を限定したのは次の理由による。Al2 3
・SiO2 はNa+ を電導体として通過させるので溶融
塩中に存在する酸素と結合子Na2 Oとなる。このNa
2 Oは溶融塩中にイオンとして存在するO2-と平衡する
ため熱力学的には酸素の活量を示すこととなる。
【0009】Y2 3 は溶融塩中で化学的に安定でかつ
Al2 3 ・SiO2 を安定化させる効果がある。40
0℃以上の溶融塩中ではモル%で7%を超えて添加しな
いとその効果が現れず14モル%を超えて添加してもそ
の効果は変わらない。ZrO2 は高い温度領域まで化学
的に安定でかつ入手しやすく取扱も比較的容易であるた
め保護管として採用した。400℃以上の溶融塩中では
モル%で2%を超えて添加しないとその効果が現れず7
モル%を超えて添加してもその効果は変わらない。
【0010】
【実施例】表1に示す本発明の組成を有する保護管を用
いて溶解度センサーを製作し、図2に示す測定回路を構
成し、Cr2 3 を混合させたNaCl−AgCl−C
aCO3 溶融塩中に浸漬し、336時間にわたっての電
位差計16によって電位測定を実施した。得られた電位
値から次式で示されるNernstの式を用いて溶融塩
中の溶解度に変換した。 溶解反応: Mm n = mM2+ + nO2- 電位差 : E=(RT/zF)ln[a(M2+)・P
2-] ここにEは測定される電位差、Rはガス定数、Tは温
度、Fはファラデー定数、a(M2+)は溶解した金属酸
化物の濃度に対応する値、PO2-溶融塩中での酸素イオ
ンの活量である。図3はその酸素量測定結果を示す図の
一例で、測定開始2日後から定常値を示し長時間にわた
って安定な溶解量を示した。表1に示す組成の保護管を
備えたセンサーによる測定結果はすべて図3に示す電位
変化と同様の安定な酸素量を示した。
【0011】
【表1】
【0012】
【発明の効果】本発明は溶融塩環境中での金属酸化物の
溶解量を電気化学的に測定するセンサーを提供し、溶融
塩中の金属酸化物の溶解量に対応する電位が長期間にわ
たって測定可能となり溶融塩環境中での腐食モニターを
可能とし、材料劣化の度合いの検知に寄与するところ大
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶解度センサーの構造を示す断面図、
【図2】電位測定の回路図、
【図3】測定された溶解度の時間変化を示す図である。
【符号の説明】
1 保護管 2 NaCl−AgCl粉 3 Pt電極 4 容器蓋板 5 センサーホルダー 6 水冷室 7 止め金 8 ピストン 9 Oリング 10 シールプラグ 11 ナット 12 リング 13 被覆材 14 Pt線 15 酸素センサー 16 電位差計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 洋之 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モル%でY2 3 が7%超〜14%およ
    びZrO2 が2%超〜7%の一種または二種を含有し残
    部Al2 3 ・SiO2 からなる保護管と該保護管内に
    充填されたAgCl−NaCl粉と該AgCl−NaC
    l粉中に浸漬されたAg極と該保護管の外部の溶融塩中
    に浸漬されたPt電極とで構成され、両電極間に生じる
    電位差を測定するために両電極が電気的に接続されてい
    ることを特徴とする溶融塩中金属酸化物溶解度測定セン
    サー。
JP4205828A 1992-08-03 1992-08-03 溶融塩中金属酸化物溶解度測定センサー Withdrawn JPH0650928A (ja)

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JPH0650928A true JPH0650928A (ja) 1994-02-25

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Effective date: 19991005