JPH0650857A - 分析用標準試料の作製方法 - Google Patents
分析用標準試料の作製方法Info
- Publication number
- JPH0650857A JPH0650857A JP4220971A JP22097192A JPH0650857A JP H0650857 A JPH0650857 A JP H0650857A JP 4220971 A JP4220971 A JP 4220971A JP 22097192 A JP22097192 A JP 22097192A JP H0650857 A JPH0650857 A JP H0650857A
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- Japan
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 迅速で安価な分析用標準試料の作製方法を提
供する。 【構成】 大気中加熱で爆発せず、大気圧中での融点が
1100℃以下である金属について、純度90〜99重
量%品を純度99.99重量%以上品で不純物濃度を所
定の水準になるように石英試験管内で混合、融解、水冷
する。
供する。 【構成】 大気中加熱で爆発せず、大気圧中での融点が
1100℃以下である金属について、純度90〜99重
量%品を純度99.99重量%以上品で不純物濃度を所
定の水準になるように石英試験管内で混合、融解、水冷
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発光分光分析、グロー放
電やスパーク放電等をイオン源とする質量分析及び蛍光
X線分析に用いられる固体金属分析用標準試料の作製方
法に関する。
電やスパーク放電等をイオン源とする質量分析及び蛍光
X線分析に用いられる固体金属分析用標準試料の作製方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から発光分析分光、グロー放電やス
パーク放電等をイオン源とする質量分析及び蛍光X線分
析等は、固体試料を溶液化することなく、固体のまま含
有する不純物やマリトックスを測定できる。このことか
ら多くの分野で広く用いられている分析手法である。特
に、金属精錬や金属加工の分野では、炉前分析,工程管
理及び品質管理の為の分析法として応用されている。こ
の場合、分析値の正確さや精度を高めるためには、試料
と同じ組成でありかつ含有する不純物が分析試料と同程
度の標準試料によって検出値等の補正を行う必要があ
る。しかし、標準試料は、市販されているものの種類が
少ない、含有する不純物元素が分析目的元素と違う、含
有する濃度レベルが違う等問題がある。通常、金属標準
試料は不活性ガス雰囲気や真空中で高周波炉等を用い母
合金を作製した後、更に分析目的濃度まで99.99重
量%以上の同一種の高純度金属で希釈を繰り返す。この
操作によって得られた標準試料は、化学分析によって不
純物含有料を正確に求めこれを標準値としている。
パーク放電等をイオン源とする質量分析及び蛍光X線分
析等は、固体試料を溶液化することなく、固体のまま含
有する不純物やマリトックスを測定できる。このことか
ら多くの分野で広く用いられている分析手法である。特
に、金属精錬や金属加工の分野では、炉前分析,工程管
理及び品質管理の為の分析法として応用されている。こ
の場合、分析値の正確さや精度を高めるためには、試料
と同じ組成でありかつ含有する不純物が分析試料と同程
度の標準試料によって検出値等の補正を行う必要があ
る。しかし、標準試料は、市販されているものの種類が
少ない、含有する不純物元素が分析目的元素と違う、含
有する濃度レベルが違う等問題がある。通常、金属標準
試料は不活性ガス雰囲気や真空中で高周波炉等を用い母
合金を作製した後、更に分析目的濃度まで99.99重
量%以上の同一種の高純度金属で希釈を繰り返す。この
操作によって得られた標準試料は、化学分析によって不
純物含有料を正確に求めこれを標準値としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】作製した標準試料は、
含有する不純物濃度が目的試料中のそれと同程度であ
り、かつ不純物が、標準試料中に均一に分布していなけ
ればならない。しかしながら、従来の母合金法を主体と
する標準試料作製方法では、不純物濃度の調整のために
希釈操作を数回繰り返す必要があり不純物を均一に分布
させるには熟練を要する。また、高周波炉、電気炉等設
備コストがかかる、作製に時間がかかるなど欠点があっ
た。本発明の目的は、上記事情に鑑み迅速かつ安価に分
析用標準試料作製法を提供することにある。
含有する不純物濃度が目的試料中のそれと同程度であ
り、かつ不純物が、標準試料中に均一に分布していなけ
ればならない。しかしながら、従来の母合金法を主体と
する標準試料作製方法では、不純物濃度の調整のために
希釈操作を数回繰り返す必要があり不純物を均一に分布
させるには熟練を要する。また、高周波炉、電気炉等設
備コストがかかる、作製に時間がかかるなど欠点があっ
た。本発明の目的は、上記事情に鑑み迅速かつ安価に分
析用標準試料作製法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は大気中加熱で爆発せず、大気圧下での融点
が1100℃以下である金属について、純度90〜99
重量%品を純度99.99重量%以上品で不純物濃度を
所定の水準になるように石英試験管内で混合、溶融、水
冷し得ることを特徴とする。
め、本発明は大気中加熱で爆発せず、大気圧下での融点
が1100℃以下である金属について、純度90〜99
重量%品を純度99.99重量%以上品で不純物濃度を
所定の水準になるように石英試験管内で混合、溶融、水
冷し得ることを特徴とする。
【0005】
【作用】該純度90〜99重量%品(X)と純度99.
99重量%品(Y)の混合比X/Yは1:10〜9:1
が好適である。該金属としてはNa,Ca,K,P,S
のような大気中加熱で燃焼したり水分と反応し爆発の危
険性を有するものは除外する。本発明の融解はバーナー
炎で実施すると最も良い結果が得られるが、他の加熱方
法でも差し支えない。該純度90〜99重量%品は通常
金属製錬の中間工程で得られるものや市販の99重量%
程度の金属が良い。該純度99.99重量%以上品とし
ては金属製錬の最終品として得られる精製金属や市販の
高純度金属が良い。X/Yが望ましくは1:9〜9:1
であると比較的均一な試料を1回の操作で調製できる。
また5〜10g程度の試料で行うことができ便利であ
る。該純度99重量%品と該純度99.99重量%以上
品とはどちらも化学分析によって不純物を定量しておか
なければならない。融解に当りバーナー炎としては酸素
−プロパン、空気−プロパン、酸素−水素の組み合せが
適当である。融解後、試験管を振とうして混合し、試験
管ごとに水冷すれば標準試料が得られる。特に必要な場
合は、作製した試料について化学分析を行い標準値を求
めれば良い。
99重量%品(Y)の混合比X/Yは1:10〜9:1
が好適である。該金属としてはNa,Ca,K,P,S
のような大気中加熱で燃焼したり水分と反応し爆発の危
険性を有するものは除外する。本発明の融解はバーナー
炎で実施すると最も良い結果が得られるが、他の加熱方
法でも差し支えない。該純度90〜99重量%品は通常
金属製錬の中間工程で得られるものや市販の99重量%
程度の金属が良い。該純度99.99重量%以上品とし
ては金属製錬の最終品として得られる精製金属や市販の
高純度金属が良い。X/Yが望ましくは1:9〜9:1
であると比較的均一な試料を1回の操作で調製できる。
また5〜10g程度の試料で行うことができ便利であ
る。該純度99重量%品と該純度99.99重量%以上
品とはどちらも化学分析によって不純物を定量しておか
なければならない。融解に当りバーナー炎としては酸素
−プロパン、空気−プロパン、酸素−水素の組み合せが
適当である。融解後、試験管を振とうして混合し、試験
管ごとに水冷すれば標準試料が得られる。特に必要な場
合は、作製した試料について化学分析を行い標準値を求
めれば良い。
【0006】
(実施例1)純度99重量%の金属アンチモンとして、
低純度地金及びアンチモン精錬によって産出される中間
工程品(粗金属)の分析値を表1に示す。純度99.9
9重量%以上の金属として金属アンチモン(ジョンソン
マッセー社製Puratronic)を用いた。表1中
の地金E2gを石英試験管に秤り取る。次に、その上か
ら純度の高い金属を金属の全量が10gとなるように加
える。この試験管を底部より酸素−プロパン炎バーナー
で熱し、試験管を軽く振とうしながら融解させ、10分
間加熱と振とうを続ける。次に水槽に石英管ごと漬け水
によって急冷する。固化した金属を取り出し、硝酸−塩
酸混合液にて表面を洗浄し、超純水を用いて洗浄を繰り
返し、乾燥した後、分析標準試料とした。この試料の均
一性を調査するため、底部から頭部まで4箇所切断し、
そこで得た5試料について化学分析を実施した。表2に
結果を示す。表2より十分な均一性を有することが判
る。
低純度地金及びアンチモン精錬によって産出される中間
工程品(粗金属)の分析値を表1に示す。純度99.9
9重量%以上の金属として金属アンチモン(ジョンソン
マッセー社製Puratronic)を用いた。表1中
の地金E2gを石英試験管に秤り取る。次に、その上か
ら純度の高い金属を金属の全量が10gとなるように加
える。この試験管を底部より酸素−プロパン炎バーナー
で熱し、試験管を軽く振とうしながら融解させ、10分
間加熱と振とうを続ける。次に水槽に石英管ごと漬け水
によって急冷する。固化した金属を取り出し、硝酸−塩
酸混合液にて表面を洗浄し、超純水を用いて洗浄を繰り
返し、乾燥した後、分析標準試料とした。この試料の均
一性を調査するため、底部から頭部まで4箇所切断し、
そこで得た5試料について化学分析を実施した。表2に
結果を示す。表2より十分な均一性を有することが判
る。
【0007】(実施例2)純度99重量%の金属アンチ
モンの秤り取り量1、5g、9gとした以外は全く実施
例1と同様な操作を行い得られた標準試料の化学分析値
を表3に示す。表3より混合比と化学分析値には十分な
相関があることが判る。
モンの秤り取り量1、5g、9gとした以外は全く実施
例1と同様な操作を行い得られた標準試料の化学分析値
を表3に示す。表3より混合比と化学分析値には十分な
相関があることが判る。
【0008】
【表1】
【0009】
【表2】
【0010】
【表3】
【0011】
【発明の効果】本発明によれば不純物が均一に分布して
いる分析用標準試料を簡便にかつ安価に作製できる。
いる分析用標準試料を簡便にかつ安価に作製できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 大気中加熱で爆発せず、大気圧下での融
点が1100℃以下である金属について、純度90〜9
9重量%品を純度99.99重量%以上品で不純物濃度
を所定の水準になるように石英試験管内で混合、融解、
水冷し得ることを特徴とする分析用標準試料の作製方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4220971A JPH0650857A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 分析用標準試料の作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4220971A JPH0650857A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 分析用標準試料の作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0650857A true JPH0650857A (ja) | 1994-02-25 |
Family
ID=16759436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4220971A Pending JPH0650857A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 分析用標準試料の作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0650857A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015219172A (ja) * | 2014-05-20 | 2015-12-07 | 住友金属鉱山株式会社 | カドミウム地金分析用標準試料の作製方法 |
CN110669953A (zh) * | 2019-09-06 | 2020-01-10 | 中铝洛阳铜加工有限公司 | 一种铜合金标准样品的快速制备方法 |
-
1992
- 1992-07-29 JP JP4220971A patent/JPH0650857A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015219172A (ja) * | 2014-05-20 | 2015-12-07 | 住友金属鉱山株式会社 | カドミウム地金分析用標準試料の作製方法 |
CN110669953A (zh) * | 2019-09-06 | 2020-01-10 | 中铝洛阳铜加工有限公司 | 一种铜合金标准样品的快速制备方法 |
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