JPH0650738A - 画像輪郭線検出装置 - Google Patents

画像輪郭線検出装置

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JPH0650738A
JPH0650738A JP4225328A JP22532892A JPH0650738A JP H0650738 A JPH0650738 A JP H0650738A JP 4225328 A JP4225328 A JP 4225328A JP 22532892 A JP22532892 A JP 22532892A JP H0650738 A JPH0650738 A JP H0650738A
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JP
Japan
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contour line
image
pixel
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neural network
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Application number
JP4225328A
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English (en)
Inventor
Katsuji Imai
勝次 今井
Tetsuya Yoshizaki
哲也 吉崎
Yoshiki Uchikawa
嘉樹 内川
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像に含まれるノイズに影響され難くしかも
充分な検出精度が得られる輪郭線検出装置を提供する。 【構成】 対象となる画像が持つ性質を学習によって取
り込むニューラルネットワーク22が用いられることか
ら、画像の含まれるノイズの影響が学習効果によって好
適に抑制され、しかもそのニューラルネットワーク22
に複数の出力神経細胞要素Z1 乃至Z4 が設けられてい
ることから、充分な検出精度が得られる。また、評価値
加算手段24により、ニューラルネットワーク22の出
力である輪郭線の方向に沿って微小領域A内に位置する
画素Gijに一定の評価値が与えられるとともに、その評
価値が画素Gij毎に加算される一方、輪郭線判定手段2
6により、画素Gij毎の評価値に基づいて輪郭線が存在
するか否かが画素Gij毎に判定されるので、輪郭線が容
易に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像の輪郭線を検出す
る装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像処理技術においては画像の輪郭線を
検出することが重要である。たとえば、画像処理ハンド
ブック編集委員会編「画像処理ハンドブック」の第12
章第2節に記載されているように、画像のエッジすなわ
ち輪郭線の検出は、各画素の濃淡或いは明暗に基づいて
2値化されることにより決定される場合が多い。この場
合、2値化を行うためのしきい値、たとえば黒とみなす
灰色濃度の下限値を決定することは容易ではなく、特
に、SEM画像のようにノイズによって汚された画像に
適用する場合には困難である。すなわち、同一画像内に
ある他の物体が白過ぎるために黒に近い部分の輪郭が消
滅してしまう場合や、周辺の画素に比較して輝度が著し
く異なるノイズにより輪郭の存在しない場所に輪郭が検
出される場合などがあるためである。
【0003】
【発明が解決すべき課題】これに対し、「電子情報通信
学会論文誌D−II」( Vol.J74-D-II No.5 pp.591-600 1
991 年 5月) に記載されているように、実エッジモデル
を用いて、多種多様なエッジ特徴に対してエッジ近傍の
複数画素についての濃度を計算し、エッジ特徴から濃度
パターンへの写像を求めた後、その濃度パターンからエ
ッジ特徴を得る逆写像を、ニューラルネットワークを用
いた学習により予め求め、実際の観測された画像の濃度
パターンからエッジ特徴を計測する技術が提案されてい
る。この技術によれば、ステップエッジだけでなく、任
意な最適なエッジモデルが用いられるため、局所情報か
らも比較的精度よくエッジ特徴が計測できる。
【0004】しかしながら、上記の技術では、輪郭線の
方向に関するニューラルネットワークの出力要素が単一
であるため、充分な精度が得られなかった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、画像に含まれる
ノイズに影響され難くしかも充分な検出精度が得られる
輪郭線検出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、画像を構成する画素
のうち予め定められた一定数の画素群から成る微小領域
にてその画像内を走査し、その微小領域内の各画素の明
暗レベルに基づいてその微小領域を通過する輪郭線の方
向をその微小領域毎にそれぞれ決定することにより、前
記画像の輪郭線を検出する装置であって、(a) 前記画像
の明暗レベルを示す値を前記画素毎に記憶する画像記憶
手段と、(b) 複数の入力神経細胞要素および複数の出力
神経細胞要素を含む神経細胞が所定の結合係数をもって
結合されることにより構成され、前記微小領域を構成す
る画素の明暗レベルを示す信号が入力させられることに
基づいてその微小領域毎にそれを通過する輪郭線の方向
を出力するニューラルネットワークと、(c) 所定の微小
領域を通過する輪郭線の方向が前記ニューラルネットワ
ークから出力された場合には、その所定の微小領域を構
成する画素のうちの輪郭線の方向に沿って位置する画素
に輪郭線存在可能性を表す評価値として一定の加算値を
与え、且つその画素毎にその評価値を蓄積する評価値加
算手段と、(d) その評価値加算手段において加算された
前記画素毎の評価値が予め定められた判定値を超えたか
否かに基づいて輪郭線が存在するか否かを画素毎に判定
する輪郭線判定手段とを、含むことにある。
【0007】
【作用】このようにすれば、微小領域を構成する画素の
明暗レベルを示す信号が入力させられることに基づいて
微小領域毎の輪郭線の方向がニューラルネットワークか
ら出力されると、評価値加算手段により、その所定の微
小領域を構成する画素のうちの輪郭線の方向に沿って位
置する画素に対して輪郭線存在可能性を表す評価値とし
て一定値が与えられ、且つその画素毎にその評価値が加
算される。そして、輪郭線判定手段により、その評価値
加算手段において加算された前記画素毎の評価値に基づ
いて輪郭線が存在するか否かが画素毎に判定される。
【0008】
【発明の効果】したがって、対象となる画像が持つ性質
を学習によって取り込むニューラルネットワークが用い
られることから、画像の含まれるノイズの影響が学習効
果によって好適に抑制され、しかもそのニューラルネッ
トワークに複数の出力神経細胞要素が設けられているこ
とから、充分な検出精度が得られる。また、評価値加算
手段により、ニューラルネットワークの出力である輪郭
線の方向に沿って位置する画素に一定の評価値が与えら
れるとともに、その評価値が画素毎に加算される一方、
輪郭線判定手段により、画素毎の評価値に基づいて輪郭
線が存在するか否かが画素毎に判定されるので、輪郭線
が容易に形成できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0010】図1は、輪郭線検出装置の機能を説明する
ブロック線図である。図において、撮像装置10は、撮
像台12上に載置されている物体14および16を撮像
し、画像記録装置18にそれらの物体14および16の
像を記録させる。撮像装置10は、たとえば光検出面に
単位素子が二次元的に多数配列されたCCD素子などの
撮像センサを結像位置に備えており、その単位素子に対
応する予め定められた数の画素毎の明暗レベルとその画
素の位置を出力することにより物体14および16を電
気的に検出し、上記画像記録装置18には、その画素毎
の明暗レベルが画素の位置に対応させて記憶されるので
ある。
【0011】上記画像記録装置18に記憶された画像に
含まれる物体14および16の輪郭線は、輪郭線検出装
置として機能する画像信号処理装置20によって検出さ
れる。この画像信号処理装置20は、図示しないCP
U、ROM、RAM、入出力インターフェースなどを含
む所謂マイクロコンピュータであって、CPUは、RA
Mの一時記憶機能を利用しつつ、予めROMに記憶され
たプログラムに従って画像記録装置18に記憶された画
像信号を読み出して信号処理し、画像の輪郭線を画素毎
に決定して合成し、図示しない表示器にその輪郭線を表
示させる一方、その輪郭線を示すデータに他の処理を加
えて物体14、16の位置や寸法を決定する。上記画像
信号処理装置20は、ニューラルネットワーク22、評
価値加算手段24、輪郭線判定手段26、および輪郭線
合成手段28などを機能的に備えている。
【0012】図2は、画像においてたとえば物体14ま
たは16の輪郭線付近の画素毎の濃淡或いは明度の例を
局部的に示している。また、この図2においては、多数
の画素から構成される画像内において、所定の画素Gij
およびその周囲に隣接する画素Gi-1j-1、Gi j-1 、G
i+1j-1、Gi-1 j 、Gi+1 j 、Gi-1j+1、Gi j+1 、G
i+1j+1を含む合計9個の画素からなる微小領域Aが示さ
れている。画像内を走査させる単位としてこの微小領域
Aが用いられるとともに、この微小領域A毎に輪郭線の
方向が判定されるようになっているのである。
【0013】図1において、ニューラルネットワーク2
2は、生体の神経細胞群をモデル化したものであり、プ
ログラムによってソフト的に構成されたものでもよい
し、電子的な能動素子および受動素子の組み合わせによ
りハード的に構成されたものでもよい。このニューラル
ネットワーク22は、前記画像内を走査するための微小
領域Aを構成する9個の画素Gi-1j-1乃至Gi+1j+1と同
じ数の入力神経細胞要素Xi (本実施例ではi=1〜
9)を有する入力層30と、所定数s個の中間神経細胞
要素Yj を有する中間層32と、微小領域A毎の輪郭線
の方向を示す種類と同数の出力神経細胞要素Zk (本実
施例ではk=1〜4)を有する出力層34と、それらの
神経細胞要素間で所定の結合係数(重み)WXij を有す
る結合体(シナプス)を介して結合することにより入力
層から出力層へ向かって神経細胞要素の状態を伝達する
伝達要素(神経繊維)Dとを含む階層構造を備えてい
る。すなわち、上記9個の神経細胞要素Xi とs個の神
経細胞要素Yj との間には、所定の結合係数(重み)W
Xij を有する結合体を介して神経細胞要素Xi とYj
を結合する伝達要素DXij が設けられ、s個の神経細胞
要素Yj と4個の神経細胞要素Zk との間には、結合係
数(重み)WYjk を有する結合体を介して神経細胞要素
j とZk とを結合する伝達要素DYjk が設けられてい
る。
【0014】ニューラルネットワーク22では、たとえ
ば、入力層30の各神経細胞要素Xi から中間層32の
神経細胞要素Yj への出力値がxi であるとすると、そ
の中間層の神経細胞要素Yj からの出力値yj は次式
(1) によって表される。また、上記中間層の各神経細胞
要素Yj から出力層の神経細胞要素Zk への出力値がy
j であるとすると、その出力層の神経細胞要素Yj から
の出力値zk は次式(2)によって表される。
【0015】
【数1】
【0016】
【数2】
【0017】本実施例のニューラルネットワーク22で
は、対象となる画像が持つ性質を学習によって取り込む
ように、多種類の入力と出力との関係を予め学習した結
果得られた値が各結合係数WXij およびWYjk の値とし
て予め与えられている。その学習では、所定の結合係数
Xij およびWYjk が、たとえば次式(3) および(4)に
従って得られた重み変更量ΔWXij およびΔWYjk だけ
修正される。ここで、(3) 式および(4) 式において、E
はニューラルネットワークの出力と目標値或いは教師信
号との誤差(2乗誤差)であり、εおよびαは学習パラ
メータである。
【0018】
【数3】
【0019】
【数4】
【0020】画像信号処理装置20により微小領域Aが
1画素単位で画像内を順次移動するように制御される
と、その移動単位毎に微小領域Aを構成する9個の画素
i-1j-1、Gi j-1 、Gi+1j-1、Gi-1 j 、Gij、G
i+1 j 、Gi-1j+1、Gi j+1 、Gi+1j+1から各明暗レベ
ルを示す値がニューラルネットワーク22の入力層30
に入力されると、そのときの微小領域Aにおける輪郭線
の方向を示す信号が出力される。図2の矢印はその信号
が示す方向を例示している。
【0021】図1の出力記憶手段23には、ニューラル
ネットワーク22からの4種類の出力信号、すなわち微
小領域Aを通過する輪郭線の方向が上下方向を示す信号
1ij 、左右方向を示す信号V2ij 、右斜め方向を示す
信号V3ij 、左斜め方向を示す信号V4ij のいずれかを
示す信号が供給され、順次それが記憶される。それらの
信号V1ij 、V2ij 、V3ij 、V4ij は「0」または
「1」の値である。画像内における微小領域Aの走査が
完了すると、上記出力記憶手段23には、画像内におけ
るすべての微小領域Aにおける輪郭線の方向が記憶され
ている。
【0022】評価値加算手段24は、出力記憶手段23
において記憶された信号V1ij 、V2ij 、V3ij 、V
4ij から、所定の微小領域Aを構成する9個の画素G
i-1j-1、Gi j-1 、Gi+1j-1、Gi-1 j 、Gij、G
i+1 j 、Gi-1j+1、Gi j+1 、Gi+1j+1のうちの輪郭線
の方向に沿って位置する画素Gijおよびその近傍の画素
に、予め定められた輪郭線存在可能性を表す評価値の加
算値を与えることにより、それまでに蓄積された評価値
old に替えて新たな評価値Snew を次式(5) に従って
算出する。画像を構成する画素Gij毎に評価値Sを蓄積
するための記憶場所が予めRAM内に設けられているの
である。次式(5) の行列演算式では、特定の位置(p,q)
を中心とする微小領域Aに含まれる画素Gp-1q-1、G
p q-1 、Gp+1q-1、Gp-1 q 、Gpq、Gp+1 q 、G
p-1q+1、Gp q+1 、Gp+1q+1の評価値Sp-1q-1、S
p q-1 、Sp+1q-1、Sp-1 q 、Spq、Sp+1 q 、S
p-1q+1、Sp q+1 、Sp+1q+1を算出する場合が示されて
いる。
【0023】
【数5】
【0024】たとえば、図3(a) に示すように、ニュー
ラルネットワーク22から出力された輪郭線の方向が右
斜め方向である場合には、V3pq のみが「1」であるの
で、それまでの評価値Sold p q-1 、Sold p+1q-1、S
old p-1 q 、Sold pq、Sold p+1 q 、Sold p-1q+1
old p q+1 に加算値「 0.8」、「1.0 」、「 0.8」、
「1.0 」、「 0.8」、「1.0 」、「 0.8」がそれぞれ加
算されるのである。すなわち、輪郭線の方向に沿って位
置する画素Gp+1q-1、Gpq、Gp-1q+1には、加算値「1.
0 」が加えられることにより評価値が更新される一方、
その画素に隣接する画素Gp q-1 、Gp-1 q
p+1 q 、Gp q+1 には、加算値「 0.8」が加えられる
ことにより更新されるのである。なお、図3(b) および
図3(c) は、ニューラルネットワーク22から出力され
た輪郭線の方向が左右方向および左斜め方向である場合
をそれぞれ示しており、それぞれ前式(5) に従って評価
値が加算される。
【0025】図1に戻って、その走査期間において前記
評価値加算手段24により画素Gij毎に蓄積された評価
値Sijに基づいて、輪郭線判定手段26により各画素G
ijが輪郭線を構成するものであるか否かが判断される。
すなわち、各画素Gijの評価値Sijが予め定められた判
定値、たとえば「4」以上であればその画素Gij輪郭線
を構成するものであると判定し、その判定値より小さい
場合には輪郭線を構成しないものと判定するのである。
【0026】そして、輪郭線合成手段28は、上記輪郭
線を構成する各画素にたとえば「1」を与える一方、輪
郭線を構成しない各画素に「0」を与えることにより輪
郭線を合成し、画像を構成する各画素に対応した記憶場
所を有する所定のRAM領域内に記憶させる。これによ
り、前記物体14および16の輪郭線を図示しない表示
器へ表示させることが可能となるとともに、それらの物
体14および16の位置や寸法を決定するための信号処
理手段にそれら物体14および16の輪郭線データを供
給することが可能となる。
【0027】次に、前記画像信号処理装置20の作動を
図4のフローチャートに従って説明する。先ず、ステッ
プS1では、微小領域A内の9つの画素の明暗レベルを
示す信号が画像記録装置18から読み出され、続くステ
ップS2では、それら9つの画素の明暗レベルを示す信
号がニューラルネットワーク22に入力される。これに
より、そのときの微小領域Aにおける輪郭線の方向を示
す信号がニューラルネットワーク22の出力層34から
出力される。
【0028】ステップS3では、ニューラルネットワー
ク22から出力された信号V1ij 、V2ij 、V3ij 、V
4ij から、所定の微小領域Aを構成する9個の画素G
i-1j-1、Gi j-1 、Gi+1j-1、Gi-1 j 、Gij、G
i+1 j 、Gi-1j+1、Gi j+1 、Gi+1j+1のうちの輪郭線
の方向に沿って位置する画素Gijおよびその近傍の画素
に、予め定められた輪郭線存在可能性を表す評価値の加
算値を与えることにより、それまでに蓄積された評価値
old に替えて新たな評価値Snew を前式(5) に従って
算出することにより、予めRAM内において画素毎に評
価値Sijを蓄積するために設けられている記憶場所にそ
の評価値Sijを蓄積する。
【0029】次いで、ステップS4では、微小領域Aの
画面内における走査が完了したか否かが判断される。こ
のステップS4の判断が否定された場合には、ステップ
S5において1画素分だけ微小領域Aの位置が予め定め
られた走査方向へずらされた後、前記ステップS1以下
が再び実行される。画面内における微小領域Aの走査が
完了すると、ステップS4の判断が肯定されるので、ス
テップS6において各画素Gijの輪郭線存在可能性が評
価される。すなわち、各画素Gij毎に蓄積された評価値
ijが予め設定された判定値「4」以上であるか否かに
より、その画素Gijがその位置において輪郭線を構成す
るものであるかが判定される。そして、ステップS7に
おいて、輪郭線を構成する各画素にはたとえば「1」を
与え、輪郭線を構成しない各画素には「0」を与えるこ
とにより輪郭線を合成し、画像を構成する各画素Gij
対応した記憶場所を有する所定のRAM領域内に記憶さ
せるのである。
【0030】上述のように、本実施例によれば、微小領
域Aを構成する画素の明暗レベルを示す信号が入力させ
られることに基づいてその微小領域Aの輪郭線の方向が
その微小領域A毎にニューラルネットワーク22から出
力されると、評価値加算手段24により、その所定の微
小領域Aを構成する9つの画素Gijのうちの輪郭線の方
向に沿って位置する画素およびその近傍の画素に対して
輪郭線存在可能性を表す評価値としてその位置に応じた
一定の加算値が与えられ、且つその画素Gij毎にその評
価値Sijが蓄積される。そして、輪郭線判定手段26に
より、上記評価値加算手段24において加算された画素
ij毎の評価値Sijに基づいて、輪郭線が存在するか否
かが画素Gij毎に判定される。
【0031】したがって、対象となる画像が持つ性質を
学習によって取り込むニューラルネットワーク22が用
いられることから、画像の含まれるノイズの影響が学習
効果によって好適に抑制され、しかもそのニューラルネ
ットワーク22に複数の出力神経細胞要素Z1 乃至Z4
が設けられていることから、充分な検出精度が得られ
る。また、評価値加算手段24により、ニューラルネッ
トワーク22の出力である輪郭線の方向に沿って位置す
る画素Gijの評価値として一定の加算値が与えられると
ともに、その評価値Sijが画素Gij毎に蓄積される一
方、輪郭線判定手段26により、画素Gij毎の評価値に
基づいて輪郭線が存在するか否かが画素Gij毎に判定さ
れるので、輪郭線が容易に形成される。
【0032】因に、図5は輪郭線検出の対象とする画像
例として選択された、特有のノイズにより汚されたSE
M画像(原画)を示しており、図6は、本実施例の装置
によってそのSEM画像の輪郭線を検出した結果の要部
を示している。図6に示すように、従来の装置では検出
が困難であった輪郭線部分でも鮮明な輪郭線が得られて
いる。
【0033】以上、本発明の一実施例を示す図面に基づ
いて説明したが、本発明はその他の態様においても適用
される。
【0034】たとえば、前述の実施例の微小領域Aは9
つの画素から構成されていたが、4個或いは16個の画
素によって構成されていてもよいのである。
【0035】また、前述の実施例では、ニューラルネッ
トワーク22の出力は微量領域A単位で行われているた
め、方向を示す信号だけが出力されていたが、位置を示
す信号も同時に出力されていても差支えない。
【0036】また、前述の実施例において用いられたニ
ューラルネットワーク22は、図1に示す3層構造の階
層型であったが、4層以上の階層型のニューラルネット
ワークであってもよいし、相互結合型のニューラルネッ
トワークであってもよい。
【0037】また、前述の実施例の画像信号処理装置2
0では、微量領域Aは画面の全体を走査させられていた
が、物体14或いは16の輪郭線付近だけを走査させら
れても差支えない。
【0038】また、前述の実施例のニューラルネットワ
ール22の出力層34は4つの神経細胞要素Z1 乃至Z
4 から構成されていたが、輪郭線の方向をさらに細かく
表す多種類の信号が出力されるように4以上の神経細胞
要素から構成されてもよいのである。
【0039】また、前述の実施例の評価値加算手段24
において画素の評価値に加算される加算値として輪郭線
に対する位置に応じて「0.8 」、「1」が用いられてい
たが、他の値であってもよいことは勿論である。
【0040】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を説明するブロック線
図である。
【図2】図1の実施例における微小領域Aの構成を画像
内において詳しく示す図である。
【図3】図1のニューラルネットワークから出力された
微小領域Aにおける輪郭線の方向と、評価値を与えるべ
きその微小領域A内の画素とを示す図である。
【図4】図1の実施例において画像信号処理装置の作動
を説明するフローチャートである。
【図5】図1の実施例の輪郭線検出対象として選択され
たSEM画像を示す写真である。
【図6】図5のSEM画像に対して図1の実施例の装置
を用いて輪郭線を検出した結果を示す画像である。
【符号の説明】
18:画像記録装置(画像記憶手段) 20:画像信号処理装置(輪郭線検出装置) 22、ニューラルネットワーク 24:評価値加算手段 26:輪郭線判定手段 A:微小領域 Gij:画素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 勝次 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 吉崎 哲也 愛知県名古屋市昭和区花見通1−26 フォ ーブル花見101号 (72)発明者 内川 嘉樹 愛知県名古屋市天白区御幸山408番地

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を構成する画素のうち予め定められ
    た一定数の画素群から成る微小領域にて該画像内を走査
    し、該微小領域内の各画素の明暗レベルに基づいて該微
    小領域を通過する輪郭線の方向を該微小領域毎にそれぞ
    れ決定することにより、該画像の輪郭線を検出する装置
    であって、 前記画像の明暗レベルを示す値を前記画素毎に記憶する
    画像記憶手段と、 複数の入力神経細胞要素および複数の出力神経細胞要素
    を含む神経細胞が所定の結合係数をもって結合されるこ
    とにより構成され、前記微小領域を構成する画素の明暗
    レベルを示す信号がそれぞれ入力させられることに基づ
    いて該微小領域毎に該微小領域を通過する輪郭線の方向
    を出力するニューラルネットワークと、所定の微小領域
    を通過する輪郭線の方向が前記ニューラルネットワーク
    から出力された場合には、該所定の微小領域を構成する
    画素のうちの該輪郭線の方向に沿って位置する画素に輪
    郭線存在可能性を表す評価値として一定の加算値を与
    え、且つ該画素毎に該評価値を蓄積する評価値加算手段
    と、 該評価値加算手段において加算された前記画素毎の評価
    値が予め定められた判定値を超えたか否かに基づいて輪
    郭線が存在するか否かを画素毎に判定する輪郭線判定手
    段と、 を含むことを特徴とする画像輪郭線検出装置。
JP4225328A 1992-07-31 1992-07-31 画像輪郭線検出装置 Pending JPH0650738A (ja)

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