JPH06505742A - 環状ケテンアセタール類の精製 - Google Patents

環状ケテンアセタール類の精製

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JPH06505742A JP4507273A JP50727392A JPH06505742A JP H06505742 A JPH06505742 A JP H06505742A JP 4507273 A JP4507273 A JP 4507273A JP 50727392 A JP50727392 A JP 50727392A JP H06505742 A JPH06505742 A JP H06505742A
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マサー,ソーブハージャ チャンドラ
ジェームズ バンダービルト,ジェフリー
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は純粋な環状ケテンアセタール類の製造方法に関する。さらに詳しくは、 本発明は、2−メチレン−1,3−ジオキセパンのような安定な型の環状ケテン アセタール類を回収および精製する方法に関する。
発明の背景 合成ポリマー物質は種々の用途に広く使用されている。これらのポリマー物質の 環境分解性は、主として、ごみを埋立てて処理する場所とごみの堆積が制限され ていることが原因で近年重要になってきた。合成ポリマーは一般に生物分解性で はない。大部分の合成付加重合ポリマーの骨格中の炭素−炭素結合は、生物学的 開裂反応を余り受けないのでこれらのポリマーは一般に生物分解反応に対して極 めて抵抗性が高い。
この問題を解決する可能性がある一方法は、デンプンのような分解性物質を合成 ポリマーに混合して、フィルムのような構造体を、生きている微生物または光の 作用で分解してその構造の一体性をくずす方法であろう。しかしこの方法を行う と、実際の合成ポリマー自体は分解されずに、環境中に粒子の形態で存在してい るにすぎない。したがってそれ自体が生物分解性で環境から消失する合成ポリマ ーが強く要望されている。
低融点で低分子量のポリエステル類が生物分解性であることは知られている。ポ リマー連鎖中にエステル基のような容易に加水分解しうる基を有する合成の付加 重合ポリマーも生物分解性であることが知られている。2−メチレン−1,3− ジオキサパンのような環状ケテンアセタール類とエチレンのコポリマー類は公知 である(Baileyら、Makromol、 Chem、 Macromol 、 Symp、 、 6巻、81〜lOO頁、1986年参照)。これらのコポ リマー類は、過酸化物開始剤の存在下エチレンによって製造され、骨格(又は主 鎖)中にエステル基を有するコポリマーが得られる。これら環状ケテンアセター ル類の製造方法は公知であるが、これらの方法は、収率と転化率が低く、時間が かかりおよび/または高価であり、ならびに場合によっては、自然に分解もしく は重合する不安定な環状ケテンアセタール類が生成する。
環状ケテンアセタール類は、不安定な化合物であり、一般に自然に重合するよう になる。この重合する傾向は、生成物の純度が増大するにつれて増大する。これ らの環状ケテンアセタール類の精製法は知られているが、これらの方法は、自然 重合を防止せずかつ他の方法と比べて純度の高い環状ケテンアセタール類を生成 せずおよび/または時間がかかり高価である。
McElavin、 S、 M、とCurry、J、M、、Journal o f American ChemicalSociety、 70巻、3781 〜3786頁、1948年には、t−ブチルアルコール中のカリウムt−ブトキ シドを用いて、対応するハロゲン化環状アセタール類を脱ハロゲン化水素を行う ことによる2−メチレン−1゜3−ジオキソラン類と1. 3−ジオキサン類の 合成が記載されている。この環状ケテンアセタール類は純品で得ることは困難で あった。
というのはそのアセタールは純度が高ければ高いほど迅速に重合するからである 。
米国特許第3.431.281号には、直ちに重合することはない2−メチレン −1,3−ジオキソランが開示されている。この化合物は、2−クロロメチル− 1,3−ジオキソランを、液体アンモニアとナトリウムもしくはカリウムのごと きアルカリ金属との溶液と混合することによって製造されている。このモノマー は少なくともlO日日間貯蔵できたと開示されている。
Ta5kinenとPen t 1kainen、 Tetrahedron、  34巻、2365〜2370頁、1978年には、固体のカリウムt−ブトキ シドで塩素誘導体の脱ハロゲン化水素を行うことによる2−メチレン−1,3− ジオキサパンなどの環状ケテンアセタール類の製造法が開示されている。2−メ チレン−1,3−ジオキソランは純品の化合物として単離されなかったが(直ち に重合した)、他の反応生成物のt−ブタノールとの混合物として単離された。
多くの場合、ケテンアセタールはt−ブタノールとの混合物として収集された。
このアルコールは、ヘキサンによる共沸蒸留によって混合物から除去することが でき、その蒸留が終ってから、あまりに容易に重合するので純品の状態で単離で きないということでなければ純品のケテンアセタールを収集できるであろう。
Ba1leYら、J、Polymer 5cience (Po1y、Chem 、Ed、20巻、3021〜3030頁、1982年)には、t−ブチルアルコ ール中のカリウムt−ブトキシドを用いて対応する塩素誘導体の脱ハロゲン化水 素を行うことによる2−メチレン−1,3−ジオキサン類リマー開示されている 。
エーテルを添加して生成した沈澱を濾過によって除去した。溶媒を蒸留によって 除去し、得られた粗生成物を減圧蒸留に付して痕跡のt−ブタノールを含有する 生成物を得た。さらに金属ナトリウムからの蒸留でさらに精製して72%の収率 で2−メチレン−1,3−ジオキサン類得られ、予想外に安定であったと開示さ れている。l−へキサデセン中の水酸化カリウムと、2−クロロメチル−1,3 −ジオキサパンとを用いて2−メチレン−1,3−ジオキサパンを合成する別の 方法も開示されている。130°Cで12時間経過した後、生成物を部分減圧下 で混合物から蒸留して液体を得た。その液体を金属ナトリウム上で蒸留してさら に精製して66%の収率が得られた。
ヨーロッパ特許第095.182号には、t−ブチルアルコール中のカリウムt −ブトキシドを用いてハロゲン誘導体の脱ハロゲン化水素を行うことによる、2 −メチレン−1,3−ジオキサパンを含むいくつかの環状ケテンアセタール類の 合成が開示されている。その反応は100″Cで8時間かかった。8時間後に混 合物をエーテルで抽出した。溶媒を除去した後、残渣を減圧蒸留して、72%の 収率で生成物の2−メチレン−1,3−ジオキサパンが得られた。
Fukudaら、Tetrahedron Letters、27巻、14号、 1587〜1590頁、1986年には、t−ブチルアルコール中のカリウムt −ブトキシドによってクロロ−誘導体を脱ハロゲン化水素を行うことによる環状 ケテンアセタール類の合成が開示されている。単離ステップと精製ステップは報 告されていなかった。
2−メチレン−1,3−ジオキサパンのような環状ケテンアセタール類の製造法 と単離法は公知であるが、上記の方法は、不安定な形態のものを生成し、しかも 非常に遅くて高価であるか、または転化率と選択率が劣っている。それ故に、効 率的で有効な生物分解性合成ポリマーを製造するのに用いる純品の環状ケテンア セタール類が製造可能になることが要望されている。
発明の概要 本発明による、有機相と無機相を含有する粗生成物混合物から環状ケテンアセタ ール類を精製する方法は、(a)溶媒に溶解した環状ケテンアセタールを含有す る有機相を無機相から分離し;次いで(b)酸素が実質的に存在せず、環状ケテ ンアセタールの沸点より低い沸点を有するアミンの存在下、有機相を蒸留し、精 製された環状ケテンアセタールを回収することで構成されている。
発明の詳細な説明 本発明による、有機相と無機相を含有する粗生成物混合物から環状ケテンアセタ ール類を精製する方法は、好ましくは、溶媒に溶解した環状ケテンアセタールを 含有する有機相を無機相から分離し;環状ケテンアセタールの沸点より低い沸点 を有するアミンを有機相に添加し;次いで減圧下または不活性雰囲気下で有機相 を蒸留して精製された環状ケテンアセタールを回収することからなる方法である 。
本発明には、溶媒に溶解した環状ケテンアセタールを含有する有機相を分離し、 次いでアミンの存在下、酸素が実質的に存在していない状態で蒸留することによ って、2−メチレン−1,3−ジオキサパンのような環状ケテンアセタール類を 単離し、精製する改良方法が含まれる。この方法によれば、純粋な環状ケテンア セタールが分解もしくは重合することなく単離される。またこの方法は、著しく 簡単な方法であり、生成物を金属ナトリウム上で追加の蒸留を行う必要がない。
環状ケテンアセタール類は、非反応性アルコール(環状ケテンアセタールに対し て非反応性)中の水酸化化合物の存在下でハロゲン化環状ケテンアセタールの脱 ハロゲン化水素を行うことによって粗製の形で製造するのが好ましい。
環状ケテンアセタール類のこの好ましい製造方法は、高温において、前記高温で 前記水酸化化合物を溶解しつる非反応性アル′コール中で、ハロゲン化環状ケテ ンアセタールと、アルカリ金属水酸化物類、アルカリ土類金属水酸化物類および それらの混合物から選択した水酸化化合物とを、前記アルコール溶液中の水酸化 化合物の濃度が水酸化化合物とアルコールの合計量に対して20〜80重量%に なるようにして反応させて、環状ケテンアセタールを製造することを含む方法で ある。環状ケテンアセタール類のこの好ましい製造方法は、より好ましくは、高 温において、2−クロロメチル−1,3−ジオキセパンと、アルカリ金属水酸化 物、アルカリ土類金属水酸化物およびそれらの混合物から選択される水酸化化合 物の2−ブタノールによる溶液とを、2−ブタノール中で、水酸化化合物の濃度 が水酸化化合物と2−ブタノールの合計量に対して20〜80重量%になるよう にして反応させることからなる方法である。
本発明の方法で精製される環状ケテンアセタール類は好ましくは下記一般式: (式中、nは2〜4であり、R1及びR1は各々独立して水素、1〜8個の炭素 原子を育するアルキル基またアリール基である)で表される。好ましい環状ケテ ンアセタール類は、2−メチレン−55−ジメチル−1,3−ジオキモパン:2 −メチレン−5−ジメチル−1,3−ジオキソラン;2−メチレン−5−ジメチ ル−1,3−ジオキサン;4−n−へキシル−2−メチレン−1,3−ジオキソ ラン;4−n−オクチル−2−メチレン−1,3−ジオキソラン;4−n−デシ ル−2−メチレン−1,3−ジオキソラン;2−フェニル−4−メチレン−1, 3−ジオキソラン;シス−およびトランス−4,7−シメチルー2−メチレン− 1,3−ジオキセバン;5゜6−ベンゾ−2−メチレン−1,3−ジオキモパン ;2−メチレン−4−フェニル−1,3−ジオキソランならびに2−メチレン− 1゜3−ジオキセパンからなる群から選択され、2−メチレン−1,3−ジオキ セパンが最も好ましい。環状ケテンアセタール類を製造するのに用いられる好ま しいハロゲン化環状ケテンアセタール類は、2−クロロメチル−1,3−ジオキ セバンのごとき対応するクロロメチル化合物である。
ハロゲン化環状ケテンアセタールは、ハロアセトアルデヒドジアルキルアセター ルと、2〜4個の炭素原子を有するジオールとの反応によって製造するのが好ま しい。好ましいハロゲン化環状ケテンアセタールは、クロロアセトアルデヒドジ メチルアセタールと1゜4−ブタンジオールとを酸触媒の存在下で反応させて製 造される2−クロロメチル−1,3−ジオキセパンである。
ハロゲン化環状ケテンアセタールの製造に用いられる酸触媒には、塩酸、硫酸、 p−トルエンスルホン酸のような酸性化合物が含まれる。その酸としては酸性イ オン交換樹脂中のものが好ましい。適切な酸性イオン交換樹脂の例としては、A MBERLYST15とDOWEX50があ・ リ、それぞれRohm & H aas社とDow Chemica1社で製造され、AldrichChemi cals社が市販している。好ましい触媒は、粒径が50〜100乾燥メツシユ の微粉末形態のイオン交換樹脂である。
環状ケテンアセタールは、どんな方法にしろ製造されたならば、有機相を取出し 、その有機相を、減圧下、アミンの存在下で分別蒸留することによって精製され る。
この精製法はさらに具体的に述べると、(a)溶媒に溶解した環状ケテンアセタ ールを含有する有機相を無機相から分離し二次いで (b)前記環状ケテンアセタールの沸点より低い沸点を有するアミンを添加し; 次いで (C)減圧下もしくは不活性の雰囲気下のごとき実質的に酸素が存在しない雰囲 気下で、前記混合物を蒸留し、精製された環状ケテンアセタールを回収する; ことを含んで構成されている。
有機相を無機相から一旦分離したならば、無機相は、水好ましくは蒸留水に溶解 することが好ましい。しかし、この水は、存在するすべての塩と塩基を溶解する ために相分離を行う前に無機相に添加する方が好ましい。添加される蒸留水の量 は、環状ケテンアセタールが脱ハロゲン化水素反応の好ましい方法にしたがって 製造されるときに、反応ポット中に生成する塩と存在する過剰の塩基をすべて溶 解するのに充分な量でなければならない。蒸留水の量は、反応に使用される塩基 の100重量部当り100〜300重量部の範囲である。
さらに好ましくは塩基100重量部当り150〜250重量部であり、塩基10 0重量部当り200〜225重量部が最も好ましい。
有機相中に存在する溶媒または有機相を溶解するのに用いる溶媒は、好ましくは 、環状ケテンアセタールより沸点が低い溶媒であるか、またはこのような溶媒を 含有している。この溶媒は、6〜lO個の炭素原子を育するアルケン類、6〜8 個の炭素原子を有する環状脂肪族炭化水素類、および芳香族脂肪族炭化水素類か ら選択するのが好ましい。前記低沸点溶媒としては、トルエンおよびキシレンか ら選択することが一層好ましいが、トルエンが最も好ましい。相分離を行う前に 追加量の有機溶媒を有機相に添加することが好ましい。
この溶媒は、環状ケテンアセタールを製造した後、有機相中に存在する溶媒と同 一もしくは異なっていてもよい。
有機相を溶解するために用いられる溶媒が環状ケテンアセタールより沸点が低い 溶媒を含有している場合、蒸留する前に追加の高沸点の溶媒化合物を添加するこ とが好ましい。また環状ケテンアセタールは、この高沸点化合物に可溶性である 。この高沸点化合物は、10〜14個の炭素原子を有するアルカン類および14 〜16個の炭素原子を有するアルケン類から選択することが好ましいが、最も好 ましい高沸点化合物はl−へキサデセンである。蒸留中、混合物中に存在する高 沸点化合物の量は好ましくは粗反応混合物100重量部当り5〜50重量部であ る。更に好ましくは100重量部当り10〜30重量部であり、粗反応混合物1 00重量部当り15〜20重量部が最も好ましい。
本発明に従って、混合物の蒸留中に存在する全溶媒の量は、好ましくは環状ケテ ンアセタール100重量部当り50〜300重量部であり、さらに好ましくは1 00重量部当り100〜250重量部であり、環状ケテンアセタール100重量 部当り125〜175重量部が最も好ましい。
有機相を溶解するために本発明の方法に用いられる溶媒は、環状ケテンアセター ルに対して適正な溶解性をもっていなければならない。しかしこれらの溶媒は環 状ケテンアセタールと反応してはならず、および低沸点溶媒は分別蒸留で容易に 分離できるはずである。
蒸留前に混合物に添加されるアミンは、環状ケテンアセタールによる酸触媒反応 を防止する。このアミンは、相分離を行った後、有機相に加えることが好ましい 。アミンの量は、粗反応混合物の100重量部当り2〜20重量部の範囲が好ま しい。粗反応混合物100重量部当り5〜15重量部が一層好ましく、該混合物 100重量部当り8〜12重量部が最も好ましい。
本発明の方法において蒸留の際に用いられるアミンは、沸点が環状ケテンアセタ ール化合物より低い方が好ましいが、周囲条件下で急速に蒸発するほどに揮発性 であってはならない。このアミンは沸点の範囲が50〜120℃のものが好まし く、55〜100℃のものがさらに好ましく、85〜95℃のものが最も好まし い。本発明の蒸発ステップで使用されるアミンは、ジエチレンアミン、ジ−エチ ル−プロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン 、2−ブチルアミンおよびトリエチルアミンから選択するのが好ましく、トリエ チルアミンが最も好ましい。
本発明の蒸留工程には、減圧下もしくは不活性雰囲気下での粗生成物の分別蒸留 が含まれる。粗混合物と、数個の沸騰チップとを入れた蒸留ポットは、O1de rshawカラムに接続することが好ましい。
次に、真空ポンプによって圧力を低下させる。好ましい圧力は水銀柱で30〜8 0m+mであり、より好ましい圧力は45℃〜75℃であり、最も好ましいのは 65−である。純品の成分が集まり始めたならばティクオフ百分率(perce nt take−off)が5〜30%変動するが、5%が最も好ましい。
下記の実施例は、本発明を例示するために記載するものであり、本発明の妥当な 適用範囲を限定するものではない。
寒!■ 例1:2−クロロメチル−1,3−ジオキセパンの製造クロロアセトアルデヒド ジメチルアセタール(Aldrichカタログ第C1940−6号)500g、  1. 4−ブタンジオール(Aldrichカタログ第88.480−7号) 360g、およびDowex50樹脂(Aldrichカタログ第21、749 −2号)10gを、温度計、機械式撹拌機、8インチ(30,32an )のP en 5tateカラムおよび蒸留ヘッドを備えた1000−の三つロ丸底フラ スコ中に入れた。得られた混合物を窒素雰囲気下115°Cに加熱し、メタノー ルを連続して取出して、集めた量を重量をはかって測定した。反応は留出物から 採取した試料を、ジメチルシリコンカラムを備え、温度範囲が50″C〜250 ’Cのガスクロマトグラフで分析することによって監視した。化学量論的量のメ タノールが集まったときに反応を停止した。得られた粗反応混合物を濾過してイ オン交換樹脂を除去した。上記粗混合物を、部分減圧下、O1dershawカ ラムで分別蒸留することによって生成物の2−クロロメチル−1,3−ジオキセ パンを単離した。55+n+eHgで105℃にて沸騰する両分を集めた。化学 構造を元素分析とプロトンNMRで確認した。
元素分析結果: CHOC1 計算値(%)48 7.33 21.34 23.3実測値(%)47.2 7 .58 22,64 22.57プロトンNMR: 1.71〜1.34ppm 多重線(−0CHICH1CH,CH2O−)、3.46〜3、48pI1m二 重線(−CIICI)、3.66〜2.96ppm 2セツトの三重線(−0C H!−;2セツト、4プロトン) 、4.83〜4.87ppm三重線(CIC H,CH(Of))。
KOH62,5gと2−ブタノール47gを、温度計、還流冷却器、圧力放出付 加漏斗および機械式撹拌機を備えたILの四つ口丸底フラスコに入れた。その混 合物を、KOHのベレットがすべて溶解するまで125℃に加熱した。例1に記 載の方法を用いて合成した2−クロロメチル−1,3−ジオキセパン37.5  gを添加漏斗を使用して滴下して加えた。添加を終ってから、2時間反応を続け た。熱をきって蒸留水toogとトルエン50gを反応混合物に添加した。有機 相を分離漏斗で分離した。反応混合物から採取した試料をガスクロマトグラフに かけたところ、2−クロロメチル−1,3−ジオキセパンが完全に転化したこと を示し、2−メチレン−1,3−ジオキセパンの粗収率は72%と測定された。
例3 KOH270g、 2−ブタノール180gおよび2−クロロメチル−1゜3− ジオキセパン150 gを使用して例1を繰返した。有機相を207gのトルエ ンに溶解し、無機相を蒸留水400 gに溶解した。反応を終った時、62.9 %の粗収率が測定された。
例2と例3から集めた有機相619gを、1−へキサデセン100gおよびトリ エチルアミン56gと混合した。得られた混合物を、部分減圧下、O1ders hawカラムで分別蒸留に付した。63m+++HHにおいて78°Cで沸騰す る画分を収集した。全収率は72%であった。画分の47%は99+%の純品で あり、残りの部分には痕跡の2−ブタノールが入っていた。生成物の化学構造は プロトンNMRとC−13NMRで確認した。
例5(比較例) KOH270gと2−ブタノール180gを、温度計、還流冷却器、圧力放出付 加漏斗および機械式撹拌機を備えた2Lの三つ口丸底フラスコに入れた。得られ た混合物を、すべてのKOHペレットが溶解するまで125℃に加熱した。例1 に記載の方法を用いて合成した2−クロロメチル−1,3−ジオキセパン150 gを添加漏斗を用いて滴下して添加した。添加を完了してから、反応を2時間続 けさせた。
粗反応混合物から得た有機相を濾過して固形分を除去した。同じ手順で別のバッ チを製造した。2つのバッチから得た液体(458,7g )を、アンモニアと 2−ブタノールを蒸留することによって内部を予め洗浄したO1dershaw カラムを用い、減圧下、分別蒸留に付した。
39〜40m+aHgにて、35〜58℃の温度範囲で沸騰するいくつかの画分 を集めた。ガスクロマトグラフィーはこれらの両分中に2−ブタノールとともに 2−メチレン−1,3−ジオキセパンが存在することを示した。所望の生成物だ けを含有する画分は全く単離できなかった。
例6(比較例) 過剰の塩基が存在している反応ポットから直接、環状ケテンアセタール化合物を 留出させる試みを行った。例5に記載の製造手順によって、反応を4バツチ実施 した。各場合、2時間の反応時間の後、還流冷却器を蒸留ヘッドと取替え、留出 する液体相を収集した。液体が留出しな(なったとき、l−へキサデセン(27 7g )を添加し、蒸留を再び続けた。ポット中の残留液体を、ロータリーエバ ポレーションで固形分から取出した。ガスクロマトグラフィーは、2−ブタノー ルと2−メチレン−1,3−ジオキセパンの混合物が存在することを示した。純 品の成分は全く集められなかった。収集した粗製液体675gを減圧下で分別蒸 留に付した。純品の成分の単離には全く成功しなかった。沸点が30℃〜60℃ の範囲で、圧力が27肺〜130mugの両分を集めた。全画分が所望の生成物 を10%未満しか含存していないことがガスクロマトグラフィーによって分かっ た。この集めた画分は、その後いくつかの高沸点成分が存在することを示したが 、所望の生成物に関連するピークは消失していた。
例7(比較例) KOH180gとエタノール120gを、機械式撹拌機、還流冷却器および温度 計を備えた1 000mLの三つ口丸底フラスコに入れた。混合物を100℃に 加熱し、2−クロロメチル−1,3−ジオキセパン90gを反応混合物に滴下し て加えた。反応を1時間続けさせた。加熱を停止し、蒸留水150mjを反応混 合物に添加した。無機相を蒸留水に溶解させることによって、有機相162gが 単離された。混合物を減圧下で分別蒸留に付した。純品の成分は全く単離されな かった。粘稠なペーストが蒸留ポット内に発生し始めて重合が起こっているこに O8180gとエタノール120gを、機械式撹拌機、還流冷却器および温度計 を備えた10100Oの三つ口丸底フラスコに添加した。得られた混合物を90 ℃に加熱し、2−クロロメチル−1,3−ジオキセパン99.97 gを反応混 合物中に滴下して加えた。反応は1時間続けさせた。GCは、一種の高沸点成分 とともに所望の生成物が生成したことを示した。加熱を停止し、蒸留水1OOr nlを混合物に添加した。
有機相48.5 gが分離した。上記有機相を、苛性溶液で予め洗浄したIL丸 底蒸留フラスコ中で、1−へキサデセン188gと混合した。
その蒸留カラムはまず水酸化アンモニウムと次いでエタールを蒸留することに内 部を洗浄した。このカラムによって粗生成物の分別蒸留を行ったが所望の生成物 は得られなかった。固形残渣がフラスコ内に生成しはじめたので、蒸留を中止し た。GCはフラスコ内には所望生成物が存在しないことを示した。
例9(比較例) 例8に記載の反応を繰返した。蒸留水150rnlを、反応を1時間行ってから 添加したところ、有機相が分離した。濾過して単離した有機相168gを、l− へキサデセン121gおよびKOH119gと混合した。GCは、エタノール、 2−メチレン−1,3−ジオキセパン、l−へキサデセンおよび一つの副生物が 存在することを示した。その混合物を減圧下で分別蒸留に付した。エタノールが 最初に留出した成分であった。しかし、エタノールがなくなると直ちにいくつも の高沸点物質が生成した。2−メチレン−1,3−ジオキセパンは単離できなか った。生成物は蒸留ポット中で反応した。
本発明を、その好ましい実施態様を特に参照して詳細に説明したが、本発明の妥 当な適用範囲から逸脱することなく変形を実施することができることは言うまで もない。
補正書の翻訳文提出書 (特許法第184条の8) 平成5年と月73日

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.有機相と無機相を含有する粗生成物混合物から環状ケテンアセタール類を精 製する方法であって、 (a)溶媒に溶解した環状ケテンアセタールを含有する有機相を無機相から分離 し;次いで (b)実質的に酸素が存在せず、環状ケテンアセタールの沸点より低い沸点を有 するアミンの存在下にて有機相を蒸留することによって、精製された環状ケテン アセタールを回収する;ことを含んでなる環状ケテンアセタール類の精製方法。
  2. 2.前記環状ケテンアセタールが下記−般式:▲数式、化学式、表等があります ▼ (式中、nは2〜4であり、R1及びR2は各々独立して水素、1〜8個の炭素 原子を有するアルキル基またはアリール基である)で表される請求の範囲第1項 記載の方法。
  3. 3.前記環状ケテンアセタールが、2−メチレン−5−ジメチル−1,3−ジオ キセパン;2−メチレン−5−ジメチル−1,3−ジオキソラン;2−メチレン −5−ジメチル−1,3−ジオキサン;4−n−ヘキシル−2−メチレン−1, 3−ジオキンラン;4−n−オクチル−2−メチレン−1,3−ジオキンラン; 4−n−デシル−2−メチレン−1,3−ジオキンラン;2−フェニル−4−メ チレン−1,3−ジオキンラン;シス−およびトランス−4,7−ジメチル−2 −メチレン−1,3−ジオキセパン;5,6−ベンゾ−2−メチレン−1,3− ジオキセパン;2−メチレン−4−フェニル−1,3−ジオキンラン;ならびに 2−メチレン1,3−ジオキセパンからなる群から選択される請求の範囲第2項 記載の方法。
  4. 4.前記環状ケテンアセタールが2−メチレン−1,3−ジオキセパンである請 求の範囲第3項記載の方法。
  5. 5.アミンが工程(a)の後添加され、蒸留中、粗反応混合物100重量部当り 2〜20重量部の量で存在し、50℃〜120℃の範囲の沸点を有するアミンか ら選択される請求の範囲第1項記載の方法。
  6. 6.アミンが、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、 イソブチルアミン、t−ブチルアミン、sec−ブチルアミンおよびトリエチル アミンから選択される請求の範囲第5項記載の方法。
  7. 7.前記アミンがトリエチルアミンである請求の範囲第6項記載の方法。
  8. 8.溶媒が、環状ケテンアセタールが可溶性の、10〜14個の炭素原子を含有 するアルカン類と14〜16個の炭素原子を含有するアルケン類から選択される 高沸点化合物を含有する請求の範囲第1項記載の方法。
  9. 9.高沸点化合物が、粗反応混合物100重量部当り5〜50重量部の量で、蒸 留中、混合物中に存在する1−ヘキサデセンである請求の範囲第8項記載の方法 。
  10. 10.混合物中の溶媒が環状ケテンアセタールより低い沸点を有する溶媒も含有 している請求の範囲第8項記載の方法。
  11. 11.低沸点溶媒が相分離の前に添加され、かつ6〜10個の炭素原子を有する アルケン類、6〜8個の炭素原子を有する環状脂肪族炭化水素類および芳香族脂 肪族炭化水素から選択される請求の範囲第10項記載の方法。
  12. 12.前記溶媒がトルエンである請求の範囲第11項記載の方法。
  13. 13.存在している溶媒と同じかまたは異なる有機溶媒の追加量が、相分離の前 に有機相に添加される請求の範囲第1項記載の方法。
  14. 14.混合物の蒸留中に存在する溶媒の量が、環状ケテンアセタール100重量 部当り50〜300重量部である請求の範囲第1項記載の方法。
  15. 15.存在するすべての塩と塩基を溶解するために、充分な量の水を、相分離の 前に、無機相に添加する請求の範囲第1項記載の方法。
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