JPH0649653A - 金属被膜形成方法及びその方法を用いたプリント配線板の製法 - Google Patents

金属被膜形成方法及びその方法を用いたプリント配線板の製法

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JPH0649653A
JPH0649653A JP29895292A JP29895292A JPH0649653A JP H0649653 A JPH0649653 A JP H0649653A JP 29895292 A JP29895292 A JP 29895292A JP 29895292 A JP29895292 A JP 29895292A JP H0649653 A JPH0649653 A JP H0649653A
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silver
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JP29895292A
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Hirozou Matsunami
▲ひろ▼三 松波
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KAYOU GIKEN KOGYO KK
Original Assignee
KAYOU GIKEN KOGYO KK
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/10Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
    • H05K3/18Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using precipitation techniques to apply the conductive material
    • H05K3/181Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using precipitation techniques to apply the conductive material by electroless plating

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  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Chemically Coating (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 基材表面に密着性の良い金属被膜を簡易かつ
速やかに得るとともに、密着性の良い配線パターンを有
するプリント配線板を製造する。 【構成】 アルミニウムの表面に塩化第二スズを含有す
る活性化剤の水溶液をスプレー塗布することにより、ア
ルミニウム表面に活性化被膜を形成する。その後、硝酸
銀を含有する水溶液と、還元剤としてのホルムアルデヒ
ドを含有する水溶液をスプレー塗布することにより、鏡
面状の銀の被膜が形成される。また、予め塩化第二スズ
を含有する水溶液とホルムアルデヒドを含有する水溶液
の混合液を調製し、これをアルミニウム表面に塗布した
後、硝酸銀を含有する水溶液を塗布することによっても
銀被膜が形成される。前記スズのハロゲン化物がスズの
塩化物であることが水溶性などの点から好適である。ま
た、この被膜形成方法により、プリント配線板5が容易
に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アルミニウムなどの
金属や陶器の表面に金属被膜を形成するための金属被膜
形成方法及びその方法を用いたプリント配線板の製法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の金属被膜形成方法として
は、硝酸銀を含有する水溶液とホルムアルデヒドを含有
する水溶液とを用いた銀鏡反応を利用する方法が知られ
ている。すなわち、硝酸銀がホルムアルデヒドによって
還元され、金属被膜として銀の被膜が析出する。
【0003】また、プリント配線板はアディティブ法又
はサブトラクティブ法により製造されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この方法で
は基材表面にまず硝酸銀を含有する水溶液を塗布又は噴
霧し、次いでホルムアルデヒドを含有する水溶液を同じ
く塗布又は噴霧しただけである。そのため、基材表面に
所望とする密着性の良い金属被膜が形成されないという
問題があった。
【0005】また、プリント配線板をアディティブ法に
より製造する場合、配線パターン部分の導電性被膜を形
成するために、無電解銅メッキを行う必要があった。そ
の際、触媒の付与、所定の電解液の調製などを必要と
し、操作が煩雑である上に、工程が増えるという問題が
あった。さらに、サブトラクティブ法においても、電解
銅メッキ又は無電解銅メッキを要し、同様の問題があっ
た。
【0006】この発明はこのような従来の問題に着目し
てなされたものであって、その目的は基材表面に密着性
の良い金属被膜が簡易かつ速やかに得られる金属被覆形
成方法及びその方法を用い、操作が容易で工程を短縮で
きるプリント配線板の製法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明では基材表面にスズのハロゲン化物を
含有する水溶液を施した後、銀の化合物を含有する水溶
液と、還元剤を含有する水溶液を施すことを特徴とす
る。また、第2の発明では基材表面にスズのハロゲン化
物を含有する水溶液と還元剤を含有する水溶液の混合液
を施した後、銀の化合物を含有する水溶液を施すことを
特徴とする。さらに、第3の発明では前記第1又は第2
の発明におけるスズのハロゲン化物がスズの塩化物であ
ることを特徴とする。
【0008】第4の発明では、絶縁基板上の配線パター
ン形成部分以外の部分に、メッキレジストを形成した
後、スズのハロゲン化物を含有する水溶液を施し、次い
で銀の化合物を含有する水溶液と、還元剤を含有する水
溶液を施して導電性被膜を形成し、その後前記メッキレ
ジストを除去することを特徴とする。第5の発明では、
表面に導電層が形成された絶縁基板上に、スズのハロゲ
ン化物を含有する水溶液を施し、次いで銀の化合物を含
有する水溶液と、還元剤を含有する水溶液を施して導電
性被膜を形成した後、配線パターン形成部分にエッチン
グレジストを形成し、配線パターン形成部分以外の部分
をエッチングし、次いでエッチングレジストを除去する
ことを特徴とする。
【0009】前記基材としては、アルミニウムや鉄など
の金属、セラミック、ABS樹脂、アクリル樹脂、エポ
キシ樹脂などの樹脂、木材、プリント配線板に用いられ
る絶縁基板などが使用される。これらの基材はそのまま
使用に供することができるほか、木材などの吸水性のあ
る基材についてはその吸水性を抑えるために、予めプラ
イマーを塗布しておくのがよい。このプライマーとして
は、例えばポリエステル樹脂、アルキッド樹脂などを有
機溶剤に溶解したものがあげられる。この有機溶剤とし
ては、トルエン、キシレン、酢酸エステルなどが使用さ
れる。
【0010】スズのハロゲン化物を含有する水溶液中の
スズのハロゲン化物としては、塩化第二スズ、塩化第一
スズ、臭化第二スズ、沃化第二スズなど、又はこれらの
水和物などが使用される。この水溶液を基材に施すこと
により、基材表面に活性化被膜が形成され、この活性化
被膜が後述する金属被膜の密着性などの物性を向上させ
る。この活性化剤としてのスズのハロゲン化物の濃度
は、0.1 〜10重量%程度の範囲が好適である。スズのハ
ロゲン化物の濃度が低すぎると活性化剤としての機能が
十分に発現されず、高すぎてもそれ以上活性化剤として
の機能は向上せず、かえってコストの上昇を招きやす
い。なお、この水溶液中にはスズ以外の金属の化合物を
含有していてもよい。
【0011】このスズのハロゲン化物を含有する水溶液
は、スズのハロゲン化物の安定性などの点から塩酸水溶
液などの酸性水溶液とするのが好ましい。この場合、酸
性水溶液中の酸の濃度は、スズの濃度に対応させて決定
される。また、この水溶液の調製に際しては、予めスズ
のハロゲン化物を塩酸水溶液に溶解しておくのが良い
が、使用時に混合する場合には、硝酸水溶液や硫酸水溶
液などの別の酸性水溶液を添加するのが好ましい。
【0012】銀の化合物を含有する水溶液中の銀の化合
物としては、硝酸銀、酸化銀、塩化銀、硫酸銀などが使
用される。この水溶液中の銀の化合物の濃度は、1〜1
0重量%程度の範囲が好適である。銀の化合物の濃度が
あまり低いと銀の析出が不十分となって良好な金属被膜
が形成されず、あまり高いと銀の析出が円滑に行われな
いおそれがある。この水溶液に水酸化ナトリウムやアン
モニアなどのアルカリを加えておくことによって、銀の
析出反応を早めることができる。なお、この水溶液には
銀の化合物以外の金属の化合物を含んでいてもよい。
【0013】還元剤を含有する水溶液中の還元剤として
は、ホルムアルデヒド、酒石酸ナトリウムカリウム、酒
石酸リチウムアンモニウムなどが用いられる。この還元
剤は還元反応により前記銀の化合物を還元させて銀を析
出させる働きを有する。この還元剤の濃度は、前記銀の
化合物の濃度と対応させて決定されるが、 0.1〜5重量
%程度が好ましい。この濃度があまり低すぎると銀の析
出反応が確実に行われにくく、高すぎると還元反応が円
滑に行われにくくなる。
【0014】金属被膜上には色調を変えて装飾性を向上
させたり、耐久性を向上させるために、トップコート層
を設けてもよい。このトップコート層を形成するための
被膜形成剤としては、、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、
アクリル樹脂、ウレタン樹脂などを有機溶剤に溶解した
ものなどが目的に応じて使用される。有機溶剤として
は、トルエン、キシレン、酢酸エステル、n−ヘキサ
ン、ブチルアルコール、シクロヘキサンなどが使用され
る。この被膜形成剤は透明又は顔料を配合して着色した
ものであってもよい。
【0015】次に、金属被膜の形成方法について説明す
る。まず、前記のような条件下で調製されたスズのハロ
ゲン化物を含有する水溶液を基材表面に施す。このと
き、刷毛などで塗布したり、浸漬したりしてもよいが、
加圧された噴霧器(スプレーガン)を用いて噴霧する方
法が簡易で好適である。この操作により、基材表面にス
ズのハロゲン化物による活性化被膜が形成される。そし
て、所望によりその表面に水を吹き付けて基材表面を洗
浄する。
【0016】次に、基材表面に銀の化合物を含有する水
溶液及び還元剤を含有する水溶液を施す。この場合も刷
毛などで塗布してもよいが、スプレーガンを用いて噴霧
する方法が簡易である。これら銀の化合物を含有する水
溶液と還元剤を含有する水溶液とはいずれを先に施して
もよいし、また同時に施してもよい。また、両者の割合
はそれぞれの濃度によって相違するが、ほぼ同量とする
のが適当である。この操作により、銀の化合物が還元さ
れて基材表面に金属の被膜が形成される。
【0017】最後に、エアブローなどの方法や加熱など
の方法により基材表面を乾燥させる。このようにして基
材表面に全体が均一の鏡面状又は上記処理が施された部
分のみが図柄となった金属被膜が得られる。このように
して得られた金属被膜は、ピンホールがなく、密着性の
優れたものである。
【0018】このように金属被膜が形成された基材は、
プリント配線板、装飾品、蛍光灯の笠や自動車のヘッド
ランプの反射板、放電加工用の電極、その他導電性部品
などの用途に有用である。プリント配線板の製法におい
ては、この発明の被膜形成方法をアディティブ法におけ
る無電解メッキに代えて用いたり、サブトラクティブ法
における無電解メッキや電解メッキに代えて用いること
ができる。
【0019】
【作用】第1の発明においては、まず基材表面にスズの
ハロゲン化物を含有する水溶液が施されることにより、
基材表面に活性化被膜が形成される。次に、その上に銀
の化合物を含有する水溶液と、還元剤を含有する水溶液
が施される。その結果、銀の化合物が還元剤により還元
されて銀が析出し、活性化被膜上に金属被覆が形成され
る。この金属被膜は活性化被膜の働きにより基材との間
の密着性の向上が図られる。
【0020】第2の発明では、基材表面にスズのハロゲ
ン化物を含有する水溶液と還元剤を含有する水溶液の混
合液が施されて、活性化被膜が形成される。その後、銀
の化合物を含有する水溶液を施すことにより、活性化被
膜上に金属被覆が形成される。第3の発明においては、
スズのハロゲン化物がスズの塩化物であることから、活
性化剤が水に溶け易いため、取扱いが容易で基材表面へ
容易に適用される。
【0021】第4の発明では、導電性被膜形成方法をい
わゆるアディティブ法に相当するプロセスにおいて採用
することにより、薄くて均一で、密着性の良い配線パタ
ーンを有するプリント配線板が容易に得られる。第5の
発明では、いわゆるサブトラクティブ法に相当するプロ
セスにおいても同様に、薄くて均一で、密着性に優れた
配線パターンを有するプリント配線板が容易に得られ
る。
【0022】
【実施例】以下にこの発明を具体化した実施例について
説明する。なお、各例における%は重量%を表す。 (実施例1)基材としてアルミニウムを表面処理するこ
となく、そのまま使用した。ハロゲン化物として塩化第
二スズを用い、濃度 0.3%となるように濃度 0.6%の塩
酸水溶液に溶解して活性化剤の水溶液を調製した。銀の
化合物として硝酸銀を用い、5%の水溶液とした。還元
剤としてホルムアルデヒドを用い、1%の水溶液とし
た。そして、各水溶液を加圧したスプレーガンで別個に
スプレー塗布できるようにした。
【0023】次に、基材表面に活性化剤の水溶液をその
全面にわたってほぼ均一にスプレー塗布した。次いで、
その上に水を同じくスプレーガンで吹き付けて洗浄し
た。その後、塩化銀の水溶液とホルムアルデヒドの水溶
液を同時に、全面にわたってスプレー塗布した。最後
に、基材表面にエアを吹き付けて乾燥させた。
【0024】このような操作により、基材表面全体に厚
さ約 0.1μmのほぼ均一な銀の被膜が形成され、鏡面状
を呈していた。この表面を電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、ピンホールのないきれいな被膜であった。
【0025】上記のようにこの実施例では、スプレー塗
布による簡単な操作で、均一な被膜が速やかに得られ
る。また、塩化第二スズを用いた活性化剤により、基材
表面に活性化被膜が形成されることから、基材に対する
銀被膜の密着性が向上する。 (実施例2)次に、この発明を具体化した別の実施例に
ついて説明する。
【0026】基材として実施例1と同様にアルミニウム
を使用した。ハロゲン化物として塩化第一スズの水和物
を用い、濃度 0.1%となるように濃度 0.3%の塩酸水溶
液に溶解して活性化剤の水溶液を調製した。銀の化合物
として酸化銀を用い、3%の水溶液とした。還元剤とし
て酒石酸ナトリウムカリウムを用い、 0.7%の水溶液と
した。
【0027】次に、まず基材表面に活性化剤の水溶液を
その全面にわたってほぼ均一にスプレー塗布した後、そ
の上に水を吹き付けた。その後、硝酸銀の水溶液をスプ
レー塗布し、続いてホルムアルデヒドの水溶液をスプレ
ー塗布した。さらに、その上に透明なトップコート層を
形成した。このトップコート層を形成する被覆剤として
は、ウレタン樹脂50%を酢酸エチルとキシレンの等量
混合物である混合溶剤50%に混合したものを使用し
た。
【0028】そして、この被覆剤をスプレー塗布した。
最後に、基材表面にエアを吹き付けて乾燥させた。この
ような操作により、基材表面全体にほぼ均一な鏡面状の
銀被膜が形成された。
【0029】上記のようにこの実施例では、活性化剤と
して塩化第一スズの水和物を用いたことにより、銀被膜
の密着性に優れるとともに、金属被膜上にトップコート
層を形成したことから、金属被膜が保護されてその耐久
性が向上する。 (実施例3)次に、この発明を具体化したさらに別の実
施例について説明する。
【0030】前記実施例1において、活性化剤の水溶液
と還元剤の水溶液を予め混合した。また、これとは別に
硝酸銀の水溶液を調製した。そして、アルミニウムの表
面に活性化剤の水溶液と還元剤の水溶液の混合液をスプ
レー塗布した。次いで、その上に硝酸銀の水溶液をスプ
レー塗布した。最後に、基材表面にエアを吹き付けて乾
燥させた。その結果、基材表面全体にほぼ均一な銀の被
膜が形成された。
【0031】上記のようにこの実施例では、予め活性化
剤の水溶液と還元剤の水溶液の混合水溶液を施した後、
硝酸銀の水溶液を施したが、このような操作でもアルミ
ニウム上に密着性の良い均一な被膜が速やかに形成され
る。 (実施例4)基材として木材を用い、その表面をプライ
マーで処理した。このプライマーとしては、ポリエステ
ル樹脂50%、キシレン30%、酢酸エチル20%の混
合物を用いた。次に、実施例1と同じ活性化剤の水溶
液、硝酸銀の水溶液、還元剤の水溶液を別個に用意し
た。そして、実施例1と同様の操作により、基材表面全
体に銀の被膜を形成させた。その結果、実施例1と同様
にピンホールのないきれいな被膜が得られた。
【0032】上記のようにこの実施例では、基材として
吸水性のある木材を用いたが、予めプライマーで表面処
理を施すことにより、基材表面に密着性の優れた均一な
銀被膜が容易に形成される。 (実施例5)次に、フルアディティブ法に対応した方法
によるプリント配線板の製法について説明する。
【0033】図1(a)に示すような絶縁基板1にプレ
ス加工によりスルーホール2を穴明け形成する(図1
(b)参照)。絶縁基板1としては、紙基材エポキシ樹
脂、ガラス布基材エポキシ樹脂、紙基材フェノール樹脂
などが用いられる。次いで、図1(c)に示すように、
スクリーン印刷法により、スルーホール2と配線パター
ン形成部分以外の部分に絶縁性のエポキシ樹脂からなる
メッキレジスト3を形成する。続いて、図1(d)に示
すように、前記実施例1と同様にしてスズの導電性被膜
4を形成する。
【0034】すなわち、塩化第二スズを用い、濃度 0.3
%となるように濃度 0.6%の塩酸水溶液に溶解して活性
化剤の水溶液を調製した。銀の化合物として硝酸銀を用
い、5%の水溶液とした。還元剤としてホルムアルデヒ
ドを用い、1%の水溶液とした。
【0035】次に、絶縁基板1表面に活性化剤の水溶液
をスプレー塗布した。次いで、その上に水を同じくスプ
レーガンで吹き付けて洗浄した。その後、硝酸銀の水溶
液とホルムアルデヒドの水溶液を同時に、スプレー塗布
した。最後に、基板1表面にエアを吹き付けて乾燥させ
た。
【0036】このような操作により、基板1表面のメッ
キレジスト3以外の部分に厚さ約 0.1μmのほぼ均一な
銀の被膜4が形成され、この被膜4は鏡面状を呈し、ピ
ンホールのないきれいなものであった。
【0037】このようにしてプリント配線板5が製造さ
れる。このプリント配線板5は、スプレー塗布による簡
単な操作で、均一なパターンの導電性被膜4が容易かつ
速やかに得られる。従って、従来の触媒付与工程や所定
の電解液の調整工程が不要となる。また、塩化第二スズ
を用いた活性化剤により、基板表面に活性化被膜が形成
されることから、基板1に対する被膜4の密着性が優れ
ている。 (実施例6)次に、部分アディティブ法に相当する方法
によるプリント配線板の製法について説明する。
【0038】図2(a)に示すような絶縁基板1上に導
電層としての銅箔6が形成された銅張積層板に対し、N
C多軸ボール盤でスルーホール2を穴明け形成する(図
2(b)参照)。次に、図2(c)に示すように、配線
パターン形成部分にエッチングレジスト7を形成した
後、図2(d)に示すように、エッチングレジスト7以
外の部分をエッチング処理する。続いて、図2(e)に
示すように、エッチングレジスト7を除去した後、図2
(f)に示すように、パターン以外の部分にメッキレジ
スト3を形成する。そして、図2(g)に示すように、
前記実施例2と同様にしてスズの導電性被膜4を形成す
る。
【0039】すなわち、塩化第一スズの水和物を用い、
濃度 0.1%となるように濃度 0.3%の塩酸水溶液に溶解
して活性化剤の水溶液を調製した。銀の化合物として酸
化銀を用い、3%の水溶液とした。還元剤として酒石酸
ナトリウムカリウムを用い、0.7%の水溶液とした。
【0040】次に、まず基板1表面に活性化剤の水溶液
をスプレー塗布した後、その上に水を吹き付けた。その
後、酸化銀の水溶液をスプレー塗布し、続いてホルムア
ルデヒドの水溶液をスプレー塗布した。最後に、基板1
表面にエアを吹き付けて乾燥させた。このような操作に
より、基板1の銅箔6上にほぼ均一な鏡面状の導電性被
膜4が形成された。このようにして、プリント配線板5
が得られる。
【0041】このプリント配線板5における導電性被膜
4は、活性化剤として塩化第一スズの水和物を用いたこ
とにより、銅箔6に対する密着性に優れる。 (実施例7)次に、サブトラクティブ法に相当する方法
によるプリント配線板の製法について説明する。
【0042】図3(a)に示すような基板1上に導電層
としての銅箔6を設けた銅張積層板に対し、NC多軸ボ
ール盤でスルーホール2を穴明け形成する(図3(b)
参照)。次に、図3(c)に示すように、前記実施例1
と同様にしてスズの導電性被膜4を形成する。その結
果、基板1の銅箔6上に厚さ約 0.1μmのほぼ均一な銀
の被膜4が形成された。
【0043】次に、図3(d)に示すように、基板1上
に感光性のドライフィルムを貼付け、配線パターンの部
分に露光してエッチングレジスト7を形成した後、図3
(e)に示すように、エッチングレジスト7以外の部分
をエッチング処理する。続いて、図3(f)に示すよう
に、エッチングレジスト7を除去した後、その部分にソ
ルダーレジスト8を形成する。このようにして、プリン
ト配線板5が得られる。
【0044】なお、この発明は前記各実施例に限定され
るものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば
以下のように構成を任意に変更して具体化してもよい。 (イ)プリント配線板5の製法において、片面基板に適
用すること。 (ロ)スルーホール2のない基板に適用すること。 (ハ)サブトラクティブ法又は部分アディティブ法にお
いて、導電層としての銅箔6に代えて、この発明の金属
被膜を形成すること。 (ニ)被膜4の厚さを目的に応じて厚くしたりして、適
宜調整すること。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、以下のような優れた効果を奏する。すなわち、第1
の発明によれば、基材表面に密着性の良い金属被膜が簡
易に、しかも速やかに得られる。第2の発明では、スズ
のハロゲン化物を含有する水溶液と還元剤を含有する水
溶液を予め混合して、これを基材表面に施した後、銀塩
を含有する水溶液を施しても、密着性の良い金属被膜が
容易に得られる。第3の発明によれば、前記スズのハロ
ゲン化物がスズの塩化物であることにより、活性化剤の
水溶液が水溶性に優れ、取扱いや保存性が良く、基材表
面に容易に施される。
【0046】さらには、第4及び第5の発明では、プリ
ント配線板が容易に、しかも短縮された工程にて得られ
るという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明を具体化した実施例5の絶縁
基板を示す断面図、(b)はスルーホールを形成した基
板を示す断面図、(c)はメッキレジストを形成した状
態を示す断面図、(d)は銀の導電性被膜を形成した状
態を示す断面図である。
【図2】(a)は実施例6の銅張り積層板を示す断面
図、(b)はスルーホールを形成した基板を示す断面
図、(c)はエッチングレジストを形成した状態を示す
断面図、(d)はエッチングした状態を示す断面図、
(e)はエッチングレジストを除去した状態を示す断面
図、(f)はメッキレジストを形成した状態を示す断面
図、(g)は銀の導電性被膜を形成した状態を示す断面
図である。
【図3】(a)は実施例7の銅張り積層板を示す断面
図、(b)はスルーホールを形成した基板を示す断面
図、(c)は銀の導電性被膜を形成した状態を示す断面
図、(d)はエッチングレジストを形成した状態を示す
断面図、(e)はエッチングした状態を示す断面図、
(f)はソルダーレジストを形成した状態を示す断面図
である。
【符号の説明】
1…絶縁基板、3…メッキレジスト、4…導電性被膜、
5…プリント配線板、6…導電層としての銅箔、7…エ
ッチングレジスト。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面にスズのハロゲン化物を含有す
    る水溶液を施した後、銀の化合物を含有する水溶液と、
    還元剤を含有する水溶液を施すことを特徴とする金属被
    膜形成方法。
  2. 【請求項2】 基材表面にスズのハロゲン化物を含有す
    る水溶液と還元剤を含有する水溶液の混合液を施した
    後、銀の化合物を含有する水溶液を施すことを特徴とす
    る金属被膜形成方法。
  3. 【請求項3】 前記スズのハロゲン化物がスズの塩化物
    であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    金属被膜形成方法。
  4. 【請求項4】 絶縁基板上の配線パターン形成部分以外
    の部分に、メッキレジストを形成した後、スズのハロゲ
    ン化物を含有する水溶液を施し、次いで銀の化合物を含
    有する水溶液と、還元剤を含有する水溶液を施して導電
    性被膜を形成し、その後前記メッキレジストを除去する
    ことを特徴とするプリント配線板の製法。
  5. 【請求項5】 表面に導電層が形成された絶縁基板上
    に、スズのハロゲン化物を含有する水溶液を施し、次い
    で銀の化合物を含有する水溶液と、還元剤を含有する水
    溶液を施して導電性被膜を形成した後、配線パターン形
    成部分にエッチングレジストを形成し、配線パターン形
    成部分以外の部分をエッチングし、次いでエッチングレ
    ジストを除去することを特徴とするプリント配線板の製
    法。
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