JPH0648809A - 石英ガラス質断熱材 - Google Patents
石英ガラス質断熱材Info
- Publication number
- JPH0648809A JPH0648809A JP20346792A JP20346792A JPH0648809A JP H0648809 A JPH0648809 A JP H0648809A JP 20346792 A JP20346792 A JP 20346792A JP 20346792 A JP20346792 A JP 20346792A JP H0648809 A JPH0648809 A JP H0648809A
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- Japan
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- insulating material
- quartz glass
- fiber
- heat insulating
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- Nonwoven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 雰囲気を選ばず、高温で長時間使用可能な収
縮率の小さい、かつ高純度な石英ガラス質断熱材を提供
することを目的とする。 【構成】 Al濃度30〜250ppmで、残部が実質的に SiO2
である石英ガラス質繊維から成ることを特徴する石英ガ
ラス質断熱材。
縮率の小さい、かつ高純度な石英ガラス質断熱材を提供
することを目的とする。 【構成】 Al濃度30〜250ppmで、残部が実質的に SiO2
である石英ガラス質繊維から成ることを特徴する石英ガ
ラス質断熱材。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、石英管から
なる半導体など高純度かつ高温の熱処理炉の外周に配設
される断熱材として用いられる石英ガラス質断熱材に関
する。
なる半導体など高純度かつ高温の熱処理炉の外周に配設
される断熱材として用いられる石英ガラス質断熱材に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の断熱材としてシリカーア
ルミナ系繊維が知られているが半導体の高純度化に伴っ
て、半導体プロセスの熱処理炉の断熱材としては不適と
なった。 そのため最近は、半導体プロセスの熱処理炉
の断熱材として高純度石英ガラス繊維や高純度炭素繊維
が用いられていた。
ルミナ系繊維が知られているが半導体の高純度化に伴っ
て、半導体プロセスの熱処理炉の断熱材としては不適と
なった。 そのため最近は、半導体プロセスの熱処理炉
の断熱材として高純度石英ガラス繊維や高純度炭素繊維
が用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た高純度石英ガラス繊維や高純度炭素繊維は、次のよう
な問題があった。
た高純度石英ガラス繊維や高純度炭素繊維は、次のよう
な問題があった。
【0004】 石英ガラス繊維は1100℃を超える温度
で長時間使用すると、収縮や焼結が起り体積が小さくな
り断熱効果が少なくなってしまう。
で長時間使用すると、収縮や焼結が起り体積が小さくな
り断熱効果が少なくなってしまう。
【0005】 炭素繊維は減圧雰囲気もしくは還元性
雰囲気でのみしか使用できない。
雰囲気でのみしか使用できない。
【0006】そこで、雰囲気を選ばず、高温で長時間使
用可能な断熱材が要望されていた。本発明者らは、かか
る問題を解決するため鋭意検討をすすめたところ、石英
ガラス繊維にAlを拡散させることにより、高温での使用
中に微細な結晶相を生じ、そのため粘性を高めてその繊
維の収縮を著しく少なくすることを見出だした。
用可能な断熱材が要望されていた。本発明者らは、かか
る問題を解決するため鋭意検討をすすめたところ、石英
ガラス繊維にAlを拡散させることにより、高温での使用
中に微細な結晶相を生じ、そのため粘性を高めてその繊
維の収縮を著しく少なくすることを見出だした。
【0007】本発明は、かかる知見に基づいてなされた
もので、雰囲気を選ばず、高温で長時間使用可能な収縮
率の小さい、かつ高純度な石英ガラス質断熱材を提供す
ることを目的とする。
もので、雰囲気を選ばず、高温で長時間使用可能な収縮
率の小さい、かつ高純度な石英ガラス質断熱材を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の石英ガラス質断
熱材は、Al濃度30〜250ppmで、残部が実質的に SiO2で
ある石英ガラス質繊維から成ることを特徴としている。
熱材は、Al濃度30〜250ppmで、残部が実質的に SiO2で
ある石英ガラス質繊維から成ることを特徴としている。
【0009】本発明おいて、Al濃度は50〜200ppmの範囲
にあることが最も望ましい。また残部は実質的に SiO2
であるが、不可避的不純物を1 ppm 以下(Alを除く)を
含んでいてもよい。不可避的不純物としては、Fe、Ti、
Na、K 、Cu、B などのアルカリ金属、アルカリ土類金
属、重金属が例示される。
にあることが最も望ましい。また残部は実質的に SiO2
であるが、不可避的不純物を1 ppm 以下(Alを除く)を
含んでいてもよい。不可避的不純物としては、Fe、Ti、
Na、K 、Cu、B などのアルカリ金属、アルカリ土類金
属、重金属が例示される。
【0010】本発明の石英ガラス質断熱材においては、
Al濃度が30ppm 未満だとAlによる効果はなく、30ppm を
超えると効果が現れてくる。Al濃度が50〜200ppmの範囲
で収縮率が最も小さく長時間の使用が可能となる。しか
し250ppmを超えると結晶化が進み、繊維の崩壊が起こり
粉末化するので、かえって収縮率が大きくなり、使用可
能時間が短くなる。
Al濃度が30ppm 未満だとAlによる効果はなく、30ppm を
超えると効果が現れてくる。Al濃度が50〜200ppmの範囲
で収縮率が最も小さく長時間の使用が可能となる。しか
し250ppmを超えると結晶化が進み、繊維の崩壊が起こり
粉末化するので、かえって収縮率が大きくなり、使用可
能時間が短くなる。
【0011】Alを液相中で付着させただけの状態(熱処
理前)からでも、直接断熱材として使用可能であり、熱
処理を行ったものと同様に使用できる。しかし、加熱初
期段階においてAlが雰囲気中に飛散して炉構造物を汚染
することがあるので、熱処理を行うことがより望まし
い。
理前)からでも、直接断熱材として使用可能であり、熱
処理を行ったものと同様に使用できる。しかし、加熱初
期段階においてAlが雰囲気中に飛散して炉構造物を汚染
することがあるので、熱処理を行うことがより望まし
い。
【0012】熱処理温度は、900 ℃以上、好ましくは12
00〜1600℃が好適である。これより低温のとき熱処理時
間が非常に長く必要となり好ましくない。また、これよ
り高温のとき熱処理時間を非常に短くする必要があり操
作が困難である。
00〜1600℃が好適である。これより低温のとき熱処理時
間が非常に長く必要となり好ましくない。また、これよ
り高温のとき熱処理時間を非常に短くする必要があり操
作が困難である。
【0013】熱処理時間は、処理温度によって異なり低
温ほど長時間行う必要がある。たとえば、1200℃では 3
〜10時間程度、1600℃では1分程度で、変形を起こさ
ず、Alの飛散も起こさずに石英ガラス繊維にAlを拡散さ
せることができる。
温ほど長時間行う必要がある。たとえば、1200℃では 3
〜10時間程度、1600℃では1分程度で、変形を起こさ
ず、Alの飛散も起こさずに石英ガラス繊維にAlを拡散さ
せることができる。
【0014】
【作用】石英ガラス繊維にAlを拡散させることにより、
高温での使用中に微細な結晶相を生じ粘性を高めて著し
く収縮を少なくする。
高温での使用中に微細な結晶相を生じ粘性を高めて著し
く収縮を少なくする。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0016】実施例 径φ 0.1〜30μm(平均径φ15μm)、長さ5 cm以上の
石英ガラス繊維を1g/Lの硝酸アルミニウム水溶液中に
15分浸し、これをクリーンオープン中で乾燥させ、つぎ
に、1200℃、5 時間加熱し、繊維中にAlを拡散させ、Al
濃度90ppm の石英ガラス繊維を得た。この繊維でかさ密
度0.07 gcm-3の石英ガラス質断熱材1を作製した。
石英ガラス繊維を1g/Lの硝酸アルミニウム水溶液中に
15分浸し、これをクリーンオープン中で乾燥させ、つぎ
に、1200℃、5 時間加熱し、繊維中にAlを拡散させ、Al
濃度90ppm の石英ガラス繊維を得た。この繊維でかさ密
度0.07 gcm-3の石英ガラス質断熱材1を作製した。
【0017】作製された石英ガラス質断熱材1につい
て、図1に示す炉装置Iの断熱材1に使用して1200℃、
20時間加熱した後、断熱材1の収縮率および炉装置中央
に置いたサンプル2(Al濃度10ppm の石英ガラス片)の
Al濃度を測定した。その結果を表1に示す。
て、図1に示す炉装置Iの断熱材1に使用して1200℃、
20時間加熱した後、断熱材1の収縮率および炉装置中央
に置いたサンプル2(Al濃度10ppm の石英ガラス片)の
Al濃度を測定した。その結果を表1に示す。
【0018】収縮率は、一定の重量の繊維を一定の断面
積をもった円筒容器に入れ、その高さを測定し加熱前後
比とした。
積をもった円筒容器に入れ、その高さを測定し加熱前後
比とした。
【0019】従来例 Alを拡散しない径φ 0.1〜30μm(平均径φ15μm)、
長さ5 cm以上の石英ガラス繊維で作製されたかさ密度0.
15 gcm-3の石英ガラス質断熱材断熱材について、実施例
1の場合と同様にし、断熱材の収縮率およびサンプルの
Al濃度を実施例1の場合と同じ条件で測定した。その測
定結果を表1に示す。
長さ5 cm以上の石英ガラス繊維で作製されたかさ密度0.
15 gcm-3の石英ガラス質断熱材断熱材について、実施例
1の場合と同様にし、断熱材の収縮率およびサンプルの
Al濃度を実施例1の場合と同じ条件で測定した。その測
定結果を表1に示す。
【0020】比較例1〜7 硝酸アルミニウム水溶液の濃度を変えた以外は、実施例
1の場合と同様にし、Al濃度の異なった石英ガラス繊維
を得た。これらの繊維で表2に示すようなAl濃度の異な
った石英ガラス質断熱材を7個作製した。
1の場合と同様にし、Al濃度の異なった石英ガラス繊維
を得た。これらの繊維で表2に示すようなAl濃度の異な
った石英ガラス質断熱材を7個作製した。
【0021】作製された7個の石英ガラス質断熱材につ
いて、収縮率を実施例1の場合と同じ条件で測定した。
これらの測定結果を表2に示す。
いて、収縮率を実施例1の場合と同じ条件で測定した。
これらの測定結果を表2に示す。
【0022】
【表1】
【表2】 表1から明らかなように、実施例1の石英ガラス質断熱
材の収縮率は、従来例のものに比べて著しく小さい。ま
たサンプルのAl濃度が変らない、つまり断熱材はAl飛散
を起こしていない。
材の収縮率は、従来例のものに比べて著しく小さい。ま
たサンプルのAl濃度が変らない、つまり断熱材はAl飛散
を起こしていない。
【0023】表2から明らかなように、比較例1のAl濃
度20PPM の場合はAlの効果はなく、比較例2の30ppm か
らAlの効果がみられ、比較例6の250ppmまでの範囲で収
縮率が小さい。そして比較例7の300ppmになると収縮率
が大きくなっている。
度20PPM の場合はAlの効果はなく、比較例2の30ppm か
らAlの効果がみられ、比較例6の250ppmまでの範囲で収
縮率が小さい。そして比較例7の300ppmになると収縮率
が大きくなっている。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、雰
囲気を選ばず、高温で長時間使用可能な収縮率の小さい
断熱材を得ることが可能となった。
囲気を選ばず、高温で長時間使用可能な収縮率の小さい
断熱材を得ることが可能となった。
【図1】断熱材の収縮率およびAl飛散の測定に用いた炉
装置を模式的に示す断面図である。
装置を模式的に示す断面図である。
I…炉装置、1…石英ガラス質断熱材、2…サンプル、
3…石英ガラス炉芯管、4…発熱体、5…耐火物
3…石英ガラス炉芯管、4…発熱体、5…耐火物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 研司 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社開発研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 Al濃度30〜250ppmで、残部が実質的に S
iO2 である石英ガラス質繊維から成ることを特徴する石
英ガラス質断熱材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20346792A JP3260429B2 (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | 石英ガラス質断熱材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20346792A JP3260429B2 (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | 石英ガラス質断熱材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0648809A true JPH0648809A (ja) | 1994-02-22 |
JP3260429B2 JP3260429B2 (ja) | 2002-02-25 |
Family
ID=16474619
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20346792A Expired - Fee Related JP3260429B2 (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | 石英ガラス質断熱材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3260429B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002277054A (ja) * | 2000-03-30 | 2002-09-25 | Toshiba Ceramics Co Ltd | 流体加熱装置 |
CN108129157A (zh) * | 2018-01-02 | 2018-06-08 | 江西嘉捷信达新材料科技有限公司 | 石英纤维增强的石英材料及其制备方法 |
-
1992
- 1992-07-30 JP JP20346792A patent/JP3260429B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002277054A (ja) * | 2000-03-30 | 2002-09-25 | Toshiba Ceramics Co Ltd | 流体加熱装置 |
CN108129157A (zh) * | 2018-01-02 | 2018-06-08 | 江西嘉捷信达新材料科技有限公司 | 石英纤维增强的石英材料及其制备方法 |
Also Published As
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---|---|
JP3260429B2 (ja) | 2002-02-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20011204 |
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