JPH0648696U

JPH0648696U - クッション兼用防災頭巾

Info

Publication number: JPH0648696U
Application number: JP6182293U
Authority: JP
Inventors: 善浩市川
Original assignee: 岡山シンコー株式会社
Priority date: 1992-10-22
Filing date: 1993-10-22
Publication date: 1994-07-05

Abstract

(57)【要約】【目的】平常時はクッションとして使用することがで
き、災害時にはファスナーを開放するのみで直ちに防災
頭巾として使用することのできるクッション兼用防災頭
巾。【構成】頭巾部２と、その両側に取り付けられた肩当
て部３を有する防災頭巾において、頭巾部２はその外周
を閉鎖するファスナー５を備え、肩当て部３は頭巾部２
内部に折り込み可能に取り付けられる。頭巾部２と肩当
て部３の表面又は内部の少なくとも一部にアラミド繊維
シートを使用する。４はアゴ紐。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、平常時はクッションとして使用でき、火災、地震、又は火山の噴火等の災害時には人体の安全を確保するための防災頭巾となる、クッション兼用防災頭巾に関する。

【０００２】

【従来の技術】

防災頭巾は、通常の生活には全く必要とされないため、日常人目に触れるところに保管することは少なく、そのため上記のごとき災害時に緊急に必要とされるとき、直ちに取り出すことが困難であったり、また、その所在が分からなくなっている等の問題点があることが指摘されている。

【０００３】そこで、これまで、例えば実公昭６１−２６０３号公報や実開平２−１１７２号公報にみられるように、災害時には防災頭巾に転用することができるが、通常は手さげバッグや壁掛けとして使用される防災頭巾が考案された。しかし、高度のファッション性が要求される手さげバッグや壁掛け等の用途に、防災頭巾用の膨らんだ厚手の布地は不向きといわざるを得ず、いつ来るか知れぬ災害のために、長年にわたりこれらを継続的に使用し得るものか疑問無しとしない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、このような現状に鑑み、平常時はクッションとして使用することができ、災害時にはファスナーを開放するのみで直ちに防災頭巾として使用することのできるクッション兼用防災頭巾を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこで、本考案に関わるクッション兼用防災頭巾は、頭巾部と、その両側に取り付けられた肩当て部を有する防災頭巾において、頭巾部はその外周を閉鎖するファスナーを備え、肩当て部は頭巾部内部に折り込み可能に取り付けられていることを特徴とするものである。そして、上記クッション兼用防災頭巾の好ましい態様として、内側にアゴ紐を備えること、頭巾部の正面上部のファスナー内側に帽子の庇が取り付けられること、頭巾部の内側、肩当て部の内側、及び肩当て部の外側のうち１又は２以上の箇所にポケットを備えること、表面又は内部の少なくとも一部にアラミド繊維シートを使用すること、頭巾部内側に挿入可能な補助クッションを備えることが挙げられる。なお、内側にアゴ紐を備えるときは、上記ファスナーを頭巾部の正面側及び底面側のなす隅部を挟んで両開きするものとし、ファスナーを閉じたときでも上記隅部にアゴ紐の出る隙間が形成されるのが好ましい。

【０００６】

【実施例】

以下、実施例１及び実施例２を示し、本考案の具体的構成及びその作用につき詳細に説明する。

【０００７】（実施例１）本実施例のクッション兼用防災頭巾１（図１及び図２参照）は、頭巾部２、肩当て部３、及びアゴ紐４等から構成される。頭巾部２及び肩当て部３は、綿等のクッション材を難燃性のシートで挟んだキルティングを縫い合わせて製造される。

【０００８】頭巾部２の頂部２ａ及び背面２ｂは常法に従い閉鎖されており、一方、正面２ｃ及び底面２ｄには連続するファスナー５が取り付けられ、開放又は閉鎖可能となっている。肩当て部３は、その端が上記ファスナー５の内側に取り付けられ、頭巾部２の内部に完全に折り込むことができ、アゴ紐４も同様に、その端が上記ファスナー５の内側に取り付けられ、頭巾部２の内部に完全に収容することができるようになっている。

【０００９】このクッション兼用防災頭巾１をクッションとして使用するときは、肩当て部３をアゴ紐４とともに頭巾部２の内部に折り込み、ファスナー５により正面２ｃ及び底面２ｄを閉鎖する（図３参照）。防災頭巾として使用するときは、逆に、ファスナー５を開放し、頭巾部２の内部から両肩当て部３及びアゴ紐４を取り出す（図１及び図２参照）。

【００１０】上記クッション兼用防災頭巾１に使用する難燃性のシートとしては、特に限定するものではないが、火災から身を守り、落下するガラスや高速飛来物から頭部や首すじを十分に防護するために、高弾性、高強度、且つ不燃性のアラミド繊維シートが好適である。アラミド繊維シートは、キルティングの包被材として用いることもでき、また、複数枚重ね合わせてキルティングの内部に介在させることもでき、その使用態様は目的の範囲内において自由になし得るものである。

【００１１】本実施例においては、アゴ紐４の先端にマジックテープ（商品名）６を取り付け、一動作で使用者のアゴに係止できるようにしたが、他の適当な止め具を使用するか又はしなくてもよく、またゴム紐に代えることもできる。

【００１２】（実施例２）本実施例のクッション兼用防災頭巾１１（図４及び図５参照）は、上記実施例１と同様に、頭巾部１２、肩当て部１３、及びアゴ紐１４を備え、頭巾部１２の頂部１２ａ及び背面１２ｂが常法により閉鎖されている。一方、本実施例では、頭巾部１２の正面１２ｃ及び底面１２ｄに、独立したファスナー１５ａ及び１５ｂが正面１２ｃ及び底面１２ｄのなす隅部を挟んで両開きするように取り付けられ、正面１２ｃ又は底面１２ｄを開放又は閉鎖可能とするとともに、両ファスナー１５ａ及び１５ｂを閉鎖したときでも、上記隅部にアゴ紐１４が外に出るだけの隙間が形成されるようになっている。このアゴ紐１４は、適宜結ぶなどして手下げ用紐あるいは引っ掛け用の紐として利用できる。なお、１６はファスナーのスナップである。

【００１３】また、このクッション兼用防災頭巾１１においては、頭巾部正面１２ｃの上部のファスナー１５ａの内側に帽子の庇１７が取り付けられ、肩当て部１３の内側に２個のポケット１８が形成される。庇１７は火炎又は落下するガラス等から顔面をより有効に保護し、ポケット１８はこれにメモや電池等を入れ非常時に携帯するためのものである。さらに、このクッション兼用防災頭巾１１には補助クッション１９（図６参照）が付属しており、クッション兼用防災頭巾１１をクッションとして使用するときは、必要に応じ頭巾部１２の内部に挿入しクッション性を高めることができる。

【００１４】なお、上記実施例２においては、頭巾部１２の正面１２ｃ及び底面１２ｄに独立したファスナー１５ａ及び１５ｂを設けたが、正面１２ｃ及び底面１２ｄを開放又は閉鎖し、且つ正面１２ｃ及び底面１２ｄのなす隅部を挟んで両開きするファスナーはこれに限らず、例えば、正面１２ｃと底面１２ｄに連続するファスナーを設け、スナップ付き開閉具を２つ付けて両開き可能としたものでもよい。また、実施例２においては、ポケット１８を肩当て部１３の内側に形成したが、他の箇所に形成してよいことはいうまでもない。

【００１５】

【考案の効果】

本考案によれば、平常時は家庭又は学校等においてクッションとして使用することができ、災害時にはファスナーを開放するのみで直ちに防災頭巾として使用することのできるクッション兼用防災頭巾を得ることができる。そして、防災頭巾に適する膨らんだ厚手の布地はクッション用としても適しており、クッションに要求されるファッション性が損なわれる恐れは全くない。

【００１６】本考案のクッション兼用防災頭巾において、その表面又は内部の少なくとも一部にアラミド繊維シートを使用するときは、アラミド繊維シートの高弾性、高強度、及び不燃性という特性により、火災から身を守り、落下するガラスや高速飛来物から頭部や首すじを防護する防災頭巾の性能を一層高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例１に関わるクッション兼用防災
頭巾の正面側斜視図である。

【図２】同背面側斜視図である。

【図３】本考案の実施例１に関わるクッション兼用防災
頭巾をクッションとして使用するときの斜視図である。

【図４】本考案の実施例２に関わるクッション兼用防災
頭巾の正面側斜視図である。

【図５】本考案の実施例２に関わるクッション兼用防災
頭巾のファスナーを閉鎖し、隙間からアゴ紐を出したと
きの様子を示す斜視図である。

【図６】本考案の実施例２に関わるクッション兼用防災
頭巾に付属の補助クッションを挿入する様子を説明する
斜視図である。

【符号の説明】

１、１１クッション兼用防災頭巾２、１２頭巾部３、１３肩当て部４、１４アゴ紐５、１５ａ、１５ｂファスナー１７帽子の庇１８ポケット１９補助クッション

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】頭巾部と、その両側に取り付けられた肩
当て部を有する防災頭巾において、頭巾部はその外周を
閉鎖するファスナーを備え、肩当て部は頭巾部内部に折
り込み可能に取り付けられていることを特徴とするクッ
ション兼用防災頭巾。
【請求項２】内側にアゴ紐を備えることを特徴とする
請求項１に記載のクッション兼用防災頭巾。
【請求項３】上記ファスナーは頭巾部の正面側及び底
面側に備えられ、正面側及び底面側のなす隅部を挟んで
両開きするもので、該ファスナーを閉鎖したとき上記隅
部にアゴ紐の出る隙間が形成されることを特徴とする請
求項２に記載のクッション兼用防災頭巾。
【請求項４】頭巾部の正面上部のファスナー内側に帽
子の庇が取り付けられていることを特徴とする請求項１
〜３のいずれかに記載のクッション兼用防災頭巾。
【請求項５】頭巾部の内側、肩当て部の内側、及び肩
当て部の外側のうち１又は２以上の箇所に、ポケットを
備えることを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載
のクッション兼用防災頭巾。
【請求項６】表面又は内部の少なくとも一部にアラミ
ド繊維シートを使用したことを特徴とする請求項１〜５
に記載のクッション兼用防災頭巾。
【請求項７】頭巾部内側に挿入可能な補助クッション
を備えることを特徴とする請求項１〜６のいずれかに記
載のクッション兼用防災頭巾。