JPH0648673U - 創傷被覆材 - Google Patents

創傷被覆材

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JPH0648673U
JPH0648673U JP8559692U JP8559692U JPH0648673U JP H0648673 U JPH0648673 U JP H0648673U JP 8559692 U JP8559692 U JP 8559692U JP 8559692 U JP8559692 U JP 8559692U JP H0648673 U JPH0648673 U JP H0648673U
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pressure
sensitive adhesive
adhesive layer
wound
wound dressing
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JP8559692U
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雄二 瀬戸口
唯夫 河盛
勝 浜辺
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】入浴、水仕事等により傷口が濡れることがな
く、取り替えの際に苦痛を与えずに容易に剥がすことが
でき、かつ、剥がすことにより治癒しかけた傷口を悪化
させることがない創傷被覆材。 【構成】通気性及び防水性を有する支持体の片面に粘着
剤層が設けられた創傷被覆材において、該粘着剤層表面
部に、吸水性を有するセルロース類、デンプン類、ゼラ
チン、カンテン、キチン、キトサン、カルボキシビニル
ポリマー及びポリビニルアルコールからなる群より選ば
れた少なくとも1種以上の粉体が被覆されて、非粘着部
分が形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、切り傷や擦り傷などの傷口に貼付する創傷被覆材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、創傷の治療は以下の方法で行われていた。 イ)傷口に治療薬を塗布した後、その上を包帯で覆う。 ロ)傷口に治療薬を塗布した後、その上にガーゼを載せて粘着テープで固定す る。 ハ)傷口に治療剤からなる粉体を吹きつけて傷口を乾燥し治療する方法。 ニ)ガーゼ付き片面粘着テープである救急絆創膏を用いる方法。 特に、ニ)の救急絆創膏は、傷口の上にガーゼを載せ、ガーゼを粘着テープを 固定する煩わしさがなく、切り傷、擦り傷等の治療に手軽な方法として、多方面 で利用されている。
【0003】 上記救急絆創膏については種々のタイプが提案されており、(1)特開昭60 −55956号公報には、ポリエステルフィルム支持体の中央部に滅菌パッドを 載せ、このパッド上に殺菌作用のある粉末又は微顆粒を散布し、さらにこの上に 保護綿のネットを組み合わせて一体化した救急殺菌用絆創膏が開示されている。
【0004】 また、(2)特開昭63−119764号公報には、薬剤被覆膜により薬剤を シールしたブリスター部を指で押圧して、薬剤被覆膜を破壊することにより、薬 剤をパッドに含浸させて使用する救急絆創膏が開示されている。
【0005】 さらに、(3)特開平4−25131号公報には、ゼラチン水溶液にて表面処 理された生体吸収性の合成高分子織条よりなる編、織成物を片面粘着テープ面上 に貼着した創傷被覆材が開示されている。
【0006】 しかしながら、上記(1)、(2)及び(3)はいずれも、入浴、水仕事等に より傷口が水で濡れてしまうという問題点があった。
【0007】 また、上記(1)及び(2)では、傷口から滲出した血液が凝固して、取り替 える際に、苦痛を与えたり、折角治癒しかけた傷口を悪化させる等の問題点があ った。
【0008】 さらに、上記(2)及び(3)では、傷口と接している織成物又はパッドが、 水等により濡れて傷口が乾燥せず、治癒に時間を要するという問題点があった。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、入浴、水仕 事等により傷口が濡れることがなく、取り替えの際に苦痛を与えずに容易に剥が すことができ、かつ、剥がすことにより治癒しかけた傷口を悪化させることがな い創傷被覆材を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案を以下に詳細に説明する。 本考案で使用される粘着剤は、従来公知の任意の粘着剤が使用でき、例えば、 アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコン系粘着剤、ウレタン系粘着剤等が挙 げられ、溶剤系、エマルジョン系、ホットメルト系等が使用可能である。
【0011】 上記アクリル系粘着剤とは、アルキル(メタ)アクリレートを主体とする粘着 剤であって、アクリル(メタ)アクリレートと共重合可能な官能性モノマーや多 官能性モノマーとの共重合体であってもよい。
【0012】 アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチ ル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル( メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)ア クリレート等が挙げられ、アクリレートのアルキル基の炭素数は、少なくなると 凝集力が向上するが粘着性が低下し、多くなると粘着力は向上するが凝集力が低 下するので、4〜12のものが好ましい。
【0013】 官能性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ )アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジルメ タクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチルア クリルアミド等が挙げられる。
【0014】 これらの官能性モノマーを共重合しておけば、水酸化ナトリウム、水酸化カル シウムなどの金属塩、イソシアネート、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂 、アンモニウム等によって架橋し、粘着剤の凝集力を向上させることができる。
【0015】 また、多官能性モノマーは、粘着剤の凝集力を向上させるために共重合される ものであり、例えば、1,6−ヘキサングリコールジメタクリレート、テトラエ チレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、 ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジアリルフタレート、ジアリルマレート 、ジアリルアジペート、ジアリルグリコレート、トリアリルイソシアヌレート、 ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等が挙げられる。
【0016】 さらに、アルキル(メタ)アクリレートと共重合可能なビニル化合物が共重合 されてもよく、このビニル化合物としては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニト リル、スチレン、N−ビニル−2−ピロリドン等が挙げられる。
【0017】 上記アクリル系粘着剤は、アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするもの であり、他の成分は必要とする性能により適宜決定されればよいが、一般に官能 性モノマーは、粘着剤中20重量%以下共重合され、好ましくは1〜10重量% である。多官能性モノマーは、一般に0.005〜0.5重量%である。 また、ビニル化合物は、一般に50重量%以下共重合され、好ましくは40重 量%以下である。
【0018】 特に、2−エチルヘキシルアクリレートは55〜89.5重量%とN−ビニル −2−ピロリドン45〜10重量%と多官能性モノマー0.005〜0.5重量 %の共重合体が好ましい。
【0019】 また、上記アクリル系粘着剤に、粘着付与剤、充填剤等が添加されてもよい。
【0020】 上記ゴム系粘着剤は、天然ゴム、スチレン−ブタジエンラバー、ポリオイソブ チレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジ エン−スチレンブロック共重合体、スチレン−オレフィン−スチレンブロック共 重合体等のゴムを含有する粘着剤であって、一般に、ロジン、水添ロジン、ロジ ンエステル、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、石油系樹脂、クマロン樹 脂、クマロン−インデン樹脂等の粘着付与剤が添加されてなる。
【0021】 さらに、アーモンド油、オリーブ油、ツバキ油、パーシック油、ラッカセイ油 、ゴマ油、大豆油、ミンク油、トウモロコシ油、サフラワー油、ヤシ油、ヒマシ 油などのオイル、オレイン酸、流動パラフィン等が添加されてもよい。
【0022】 本考案で使用される支持体としては、通気性及び防水性を有するものであって 、例えば、酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、 ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、可塑化ポリ塩化ビニル、ポリエチ レン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン等のフィルム;不織布;織布等があげ られ、これらの単層もしくは積層体が使用される。
【0023】 本考案において上記粘着剤を塗工するには、例えば、溶剤塗工法、ホットメル ト塗工法等が用いられる。溶剤塗工法の場合は、粘着剤成分を溶剤に均一に溶解 又は分散した後、支持体上に展延し溶剤を乾燥することにより、粘着剤層が得ら れる。
【0024】 上記ホットメルト塗工法の場合は、粘着剤成分を、窒素置換下、温度100〜 150℃で加熱攪拌して溶解した後、ホットメルトコーターを使用して、支持体 上に展延することにより、粘着剤層が得られる。
【0025】 粘着剤層を形成する別の方法として、溶剤塗工法又はホットメルト法により、 剥離紙上に粘着剤を一旦展延し乾燥した後、剥離紙上の粘着剤を支持体上にラミ ネートする方法が挙げられる。
【0026】 上記剥離紙としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンコート上 質紙、ポリエチレンコートグラシン紙等の片面にシリコン離型処理したものが用 いられる。
【0027】 上記粘着剤層の厚さは20〜300μmが好ましい。
【0028】 本考案に使用される粉体は、傷口から滲出する血液及び体液を吸収するために 使用され、セルロース類、デンプン類、ゼラチン、カンテン、キチン、キトサン 、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコールからなる群より選ばれた少 なくとも1種以上である。
【0029】 上記セルロース類としては、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースカ ルシウム等が挙げられる。 カルボキシメチルセルロースカルシウムは、粉体を圧縮成形した成形体が血液 及び体液を吸収することにより、崩壊し易くなる崩壊剤として使用することもで きる。
【0030】 上記デンプン類としては、トウモロコシデンプン、バレーショデンプン等が挙 げられる。
【0031】 上記粉体の粒径は大きくなると、傷口を刺激して痛みを与えるので、30メッ シュを通過するものが好ましい。
【0032】 本考案において、粘着剤層表面部で非粘着部分を形成する方法としては、例え ば図1及び図2に示すように、上記粉体3を、支持体1に設けられた粘着剤層2 表面部へ散布した後、該粉末3を軽く押圧して粘着剤層2に固定する方法が挙げ られる。
【0033】 上記粉体3は傷口と粘着剤層2とが直接接触しない程度に散布されているのが 好ましい。
【0034】 また、上記非粘着部分4は、小さくなると傷口に貼り難く、大きくなると取り 扱い難くなるので、粘着剤層2表面部の略中央部に直径5〜100mmの円形と なるように形成されるのが好ましい。
【0035】 上記粉体には、粉体の吸着性を低下させない範囲で、例えば、殺菌効果(例え ば、ヨウ素系殺菌剤「イソジン」)、止血効果(例えば、酸化亜鉛)、創傷治癒 効果(例えば、「アズレン」)等を有する薬剤が含浸もしくは混合されていても よい。
【0036】 以下に、本考案2について説明する。 本考案2で使用される粘着剤は、本考案で使用される粘着剤と同一のものであ り、本考案2で使用される粘着剤層は、上記粘着剤から本考案と同様な方法によ り形成される。
【0037】 本考案2で使用される粉体は、本考案で使用される粉体と同一のものである。
【0038】 本考案2において、粘着剤層表面部で非粘着部分を形成する方法としては、例 えば図3及び図4に示すように、粉体の板状成形体5を粘着剤層2表面部に積層 する方法であり、上記板状成形体5を粘着剤層2表面部に重ねて、該成形体5を 軽く押圧し粘着剤層2に固定する方法が挙げられる。
【0039】 上記板状成形体5の大きさは、小さくなると傷口に貼り難く、さらに吸水性が 低下し、大きくなると貼付時に違和感があると共に、皮膚の局面に沿って貼るの が難しくなるので、大きさは直径5〜100mmが好ましく、その形状は円形が 好ましい。
【0040】 上記板状成形体の厚さは、薄くなると吸収性が低下し、厚くなると貼付時に違 和感があると共に、皮膚の局面に沿って貼るのが難しくなるので、厚さは1〜3 mmが好ましい。
【0041】 上記板状成形体は、例えば、上記粉体を金型に充填して圧縮成形することによ り得られる。
【0042】 上記粉体のうち、結晶セルロースはそれ自身にバインダー効果があり、圧縮成 形によって板状成形体を得ることができるが、それ自身にバインダー効果のない 粉体を使用する場合は、乳糖を添加するのが好ましい。
【0043】 上記粉体を圧縮成形する際に、該粉体の流動性ならびに得られる成形体の硬さ を調節するために、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステ アリン酸マグネシウム、モノステアリン酸アルミニウム、ステアリルアルコール 等が添加されてもよい。
【0044】 また、上記板状成形体には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク等の 充填剤が添加されてもよい。
【0045】 本考案2で使用される支持体は、本考案で使用される支持体と同一のものであ る。
【0046】 以下に、本考案3について説明する。 本考案3で使用される粘着剤は、本考案で使用される粘着剤と同一のものであ り、本考案3で使用される粘着剤層は、上記粘着剤から本考案と同様な方法によ り形成される。
【0047】 本考案3において、粘着剤層表面部で非粘着部分を形成する方法は、例えば図 5及び図6に示すように、粘着剤層2に凹部6を形成し、該凹部6に粉体3を充 填した後、粉体3の板状成形体5を軽く押圧して積層する方法が挙げられる。
【0048】 上記凹部6は、小さくなると粉体の充填が困難になり、大きくなると貼付時に 違和感を感じ、取扱いも困難となるので、直径5〜100mm、深さ1〜3mm が好ましく、その形状は円形が好ましい。
【0049】 上記板状成形体5は、本考案2で使用される板状成形体と同一ものであり、こ の板状成形体5は、凹部6に充填された粉体3を被覆するように積層されるのが 好ましい。
【0050】 上記凹部6に充填される粉体の粒径は、30メッシュを通過するものが好まし い。
【0051】
【作用】
本考案の創傷被覆材は、傷口から滲出した血液及び体液を粉体が吸収して膨潤 することにより、傷口に適度な圧迫感を与え、傷口を止血、乾燥させ治療するこ とができる。また、創傷被覆材の取り替え時に、傷口に接している粉体部分が剥 離するので、苦痛を与えたり、治癒しかけている傷口を悪化させることがない。
【0052】
【実施例】
以下、本考案の実施例を説明する。 (実施例1) 〔粘着剤溶液の調製〕 2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)65モル%(302.2g)と、 ビニルピロリドン(VP)35モル%(98g)をセパラブルフラスコに仕込み 、重合初期のモノマー濃度が85重量%となるように酢酸エチル70.6gを加 えた。この溶液を窒素雰囲気下、60℃に加熱し、重合開始剤である過酸化ラウ ロイル及び酢酸エチルを、逐次少量ずつ添加し32時間重合し重合物を得た。 この重合物に、ポリマー濃度が25重量%となるように酢酸エチルを加えて、 ディゾルバーにて均一に混合し粘着剤溶液を調製した。 〔創傷被覆材の調製〕 この粘着剤溶液を、厚さ40μmのシリコン処理したポリエチレンテレフタレ ートフィルム剥離材上に、乾燥後の厚さを40μmとなるように塗布し、60℃ で30分乾燥して粘着剤層を得た。 上記粘着剤層を、厚さ50μmの無可塑ポリ塩化ビニルフィルムに転写して、 粘着フィルム(5×5cm)を得た後、そのフィルムの粘着剤層表面部に80メ ッシュを通過するバレイショデンプンを散布して、その略中央部分に直径5mm の円形状の非粘着部分を有する創傷被覆材を作製した。
【0053】 〔創傷被覆材の評価〕 上記で作製した創傷被覆材を、実際に、擦り傷、切り傷等のケガをした人に貼 付して、次の項目の性能評価を行いその結果を表1に示した。 (1)傷口の止血性 5人の評価者のうち、貼付後1分以内に止血したと回答した人数を表1に示し た。
【0054】 (2)傷口の乾燥性 5人の評価者のうち、貼付後12時間経過して剥離した際に、傷口が乾燥して いたと回答した人数を表1に示した。
【0055】 (3)傷口の防水性 5人の評価者が貼付したままで水仕事、入浴を行い、傷口の濡れがなかったと 回答した人数を表1に示した。
【0056】 (4)取り替え時の痛み 5人の評価者のうち、12時間貼付して取り替える際に、全く痛みを感じなか ったと回答した人数を表1に示した。
【0057】 (5)使用感 5人の評価者のうち、既存の救急絆創膏と同等もしくはそれに勝る使用感が得 られたと回答した人数を表1に示した。
【0058】 (実施例2) 実施例1で得られた粘着剤層を厚さ50μmの無可塑ポリ塩化ビニルフィルム に転写して粘着フィルム(15×15cm)を得た後、バレイショデンプン70 重量%及び酸化亜鉛粉末30重量%の混合物からなる80メッシュを通過した粉 体を上記粘着フィルムの粘着剤層表面部に散布して、粘着剤層の略中央部に、直 径10cmの円形状の非粘着部分を有する創傷被覆材を作製した。 上記創傷被覆材につき、実施例1と同様な性能評価を行い、その結果を表1に 示した。
【0059】 (実施例3) 実施例1で得られた粘着剤層を厚さ50μmの無可塑ポリ塩化ビニルフィルム に転写して粘着フィルム(5×5cm)を得た後、微結晶セルロースの30メッ シュを通過した粉体を予圧100kg/cm2 、次いで本圧300kg/cm2 で圧縮成形した円板状成形体(厚さ1mm、直径5mm)を、上記粘着フィルム に積層して、粘着剤層表面部の略中央部に、円形状の非粘着部分を有する創傷被 覆材を作製した。 上記創傷被覆材につき、実施例1と同様な性能評価を行い、その結果を表1に 示した。
【0060】 (実施例4) 実施例1で得られた粘着剤層を厚さ50μmの無可塑ポリ塩化ビニルフィルム に転写して粘着フィルム(15×15cm)を得た後、微結晶セルロース94重 量%とヨウ素系殺菌剤「イソジン」5重量%を混ぜ60℃で30分間乾燥し、さ らにステアリン酸マグネシウム0.5重量%及びタルク0.5重量%を加えた混 合物の30メッシュを通過した粉体を予圧100kg/cm2 、次いで本圧30 0kg/cm2 で圧縮成形した円板状成形体(厚さ2mm、直径10cm)を、 上記粘着フィルムに積層して、粘着剤層表面部の略中央部に、円形状の非粘着部 分を有する創傷被覆材を作製した。 上記創傷被覆材につき、実施例1と同様な性能評価を行い、その結果を表1に 示した。
【0061】 (実施例5) 実施例1で得られた粘着剤層を厚さ50μmの無可塑ポリ塩化ビニルフィルム に転写して粘着フィルム(5×5cm)を得た後、カルボキシボニルポリマーの 80メッシュを通過した粉体を、粘着フィルムの粘着剤層に設けられた直径5m m、深さ1mmの凹部に充填した。 次に、キチン64重量%及び顆粒状乳糖35重量%を混ぜ60℃で30分間乾 燥し、さらに、ステアリン酸マグネシウム0.5重量%及びタルク0.5重量% を加えた混合物の30メッシュを通過した粉体を予圧100kg/cm2 、次い で本圧300kg/cm2 で圧縮成形した円板状成形体(厚さ1mm、直径7m m)を、上記凹部を覆うようにして粘着フィルムに積層し、粘着剤層表面部の略 中央部に、円形状の非粘着部分を有する創傷被覆材を作製した。 上記創傷被覆材につき、実施例1と同様な性能評価を行い、その結果を表1に 示した。
【0062】 (実施例6) 実施例1で得られた粘着剤層を厚さ50μmの無可塑ポリ塩化ビニルフィルム に転写して粘着フィルム(15×15cm)を得た後、微結晶セルロース60重 量%、酸化亜鉛35重量%及びヨウ素系殺菌剤「イソジン」5重量%を加えた混 合物の80メッシュを通過した粉体を、粘着フィルムの粘着剤層に設けられた直 径100mm、深さ3mmの凹部に充填した。 次に、微結晶セルロースの30メッシュを通過した粉体を、予圧100kg/ cm2 、次いで本圧300kg/cm2 で圧縮成形した円板状成形体(厚さ2m m、直径110mm)を、上記凹部を覆うようにして粘着フィルムに積層し、粘 着剤層表面部の略中央部に、円形状の非粘着部分を有する創傷被覆材を作製した 。上記創傷被覆材につき、実施例1と同様な性能評価を行い、その結果を表1に 示した。
【0063】 (実施例7) 実施例1で得られた粘着剤層を厚さ50μmの無可塑ポリ塩化ビニルフィルム に転写して粘着フィルム(5×5cm)を得た後、微結晶セルロース47重量% 、酸化亜鉛40重量%、顆粒状乳糖8重量%及びヨウ素系殺菌剤「イソジン」5 重量%を加えた混合物の80メッシュを通過した粉体を、粘着フィルムの粘着剤 層に設けられた直径5mm、深さ1mmの凹部に充填した。 次に、微結晶セルロース47重量%、酸化亜鉛35重量%、顆粒状乳糖8重量 %、崩壊剤としてカルボキシメチルセルロースカルシウム4重量%及びヨウ素系 殺菌剤「イソジン」5重量%を混ぜ、60℃で30分間乾燥し、さらに、ステア リン酸マグネシウム0.5重量%及びタルク0.5重量%を加えた混合物の30 メッシュを通過した粉体を予圧100kg/cm2 、次いで本圧300kg/c m2 で圧縮成形した円板状成形体(厚さ1mm、直径7mm)を、上記凹部を覆 うようにして粘着フィルムに積層し、粘着剤層表面部の略中央部に、円形状の非 粘着部分を有する創傷被覆材を作製した。 上記創傷被覆材につき、実施例1と同様な性能評価を行い、その結果を表1に 示した。
【0064】 (実施例8) 実施例1で得られた粘着剤層を厚さ50μmの無可塑ポリ塩化ビニルフィルム に転写して粘着フィルム(5×5cm)を得た後、微結晶セルロース47重量% 、酸化亜鉛40重量%、顆粒状乳糖8重量%及びヨウ素系殺菌剤「イソジン」5 重量%を加えた混合物の80メッシュを通過した粉体を、粘着フィルムの粘着剤 層に設けられた直径100mm、深さ3mmの凹部に充填した。 次に、微結晶セルロース47重量%、酸化亜鉛35重量%、顆粒状乳糖8重量 %、崩壊剤としてカルボキシメチルセルロースカルシウム4重量%及びヨウ素系 殺菌剤「イソジン」5重量%を混ぜ、60℃で30分間乾燥し、さらに、ステア リン酸マグネシウム0.5重量%及びタルク0.5重量%を加えた混合物の30 メッシュを通過した粉体を予圧300kg/cm2 、次いで本圧600kg/c m2 で圧縮成形した円板状成形体(厚さ2mm、直径110mm)を、上記凹部 を覆うようにして粘着フィルムに積層し、粘着剤層表面部の略中央部に、円形状 の非粘着部分を有する創傷被覆材を作製した。 上記創傷被覆材につき、実施例1と同様な性能評価を行い、その結果を表1に 示した。
【0065】 (比較例1) ガーゼ付き救急絆創膏(祐徳薬品社製「伸縮カット絆」)を傷口に貼付して、 実施例1と同様な性能評価を行い、その結果を表1に示した。
【0066】 (比較例2) 傷口にくっつかないように特殊加工したパッド付き救急絆創膏(ジョンソン& ジョンソン社製「バンドエイド」)を傷口に貼付して、実施例1と同様な性能評 価を行い、その結果を表1に示した。
【0067】 (比較例3) 実施例6で使用した粉体を傷口に付着させた後、実施例1と同様な性能評価を 行い、その結果を表1に示した。
【0068】 (比較例4) 傷口を消毒後、傷口に通気吸水性のガーゼを当て、それを包帯で覆った状態で 、実施例1と同様な性能評価を行い、その結果を表1に示した。
【0069】
【表1】
【0070】
【考案の効果】
本考案の創傷被覆材は、以上の構成となされているので、傷口へ貼付すること により、速やかに傷口を止血し乾燥する、さらに、防水性の支持体の使用により 、傷口を乾燥した状態に保ち治療することができる。 また、本考案の創傷被覆材は、取り替える際に、血液及び体液を吸収した粉体 が剥離するので、苦痛を与えたり、傷口を悪化させることがない。 本考案2及び3の創傷被覆材は、血液及び体液の吸収量を増加することができ るので、大きな擦り傷や切り傷に好適に使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の創傷被覆材の一実施例を示す平面図で
ある。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本考案2の創傷被覆材の一実施例を示す平面図
である。
【図4】図4のB−B断面図である。
【図5】本考案3の創傷被覆材の一実施例を示す平面図
である。
【図6】図5のC−C断面図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 粘着剤層 3 粉体 4 非粘着部分 5 板状成形体 6 凹部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】通気性及び防水性を有する支持体の片面に
    粘着剤層が設けられた創傷被覆材において、該粘着剤層
    表面部に、吸水性を有するセルロース類、デンプン類、
    ゼラチン、カンテン、キチン、キトサン、カルボキシビ
    ニルポリマー及びポリビニルアルコールからなる群より
    選ばれた少なくとも1種以上の粉体が被覆されて、非粘
    着部分が形成されていることを特徴とする創傷被覆材。
  2. 【請求項2】通気性及び防水性を有する支持体の片面に
    粘着剤層が設けられた創傷被覆材において、該粘着剤層
    表面部に請求項1記載の粉体から成形された板状成形体
    が積層されて、非粘着部分が形成されていることを特徴
    とする創傷被覆材。
  3. 【請求項3】通気性及び防水性を有する支持体の片面に
    粘着剤層が設けられた創傷被覆材において、該粘着剤層
    に凹部が設けられ、該凹部に請求項1記載の粉体が充填
    され、さらに該粉体上に請求項1記載の粉体から成形さ
    れた板状成形体が積層されて、粘着剤層表面部に非粘着
    部分が形成されていることを特徴とする創傷被覆材。
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