JPH0648222B2 - トルク検出装置 - Google Patents

トルク検出装置

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JPH0648222B2
JPH0648222B2 JP61021235A JP2123586A JPH0648222B2 JP H0648222 B2 JPH0648222 B2 JP H0648222B2 JP 61021235 A JP61021235 A JP 61021235A JP 2123586 A JP2123586 A JP 2123586A JP H0648222 B2 JPH0648222 B2 JP H0648222B2
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宗勝 島田
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慎一郎 矢萩
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は磁歪式のトルク検出装置に係り、トルク検出
出力の安定化、特に軸の回転に対する出力変動の低減を
図ったトルク検出装置に関するものである。
(従来の技術) 被測定軸、例えば回転軸や固定軸などの軸にトルクを加
えた場合、軸素材の歪が軸の中心部よりも軸の表面部に
おいて大きくなることが知られている。
また、例えば、被測定軸の軸横断面に向かって時計方向
にトルクTを加えると、軸の周囲に第2図に示すように
軸方向と45度傾いた右方向に引張り応力+σが、また
45度傾いた左方向に圧縮応力−σが発生する。
一方、磁性体は応力が加わると、透磁率が変化する、い
わゆる磁歪特性を持っており、この磁性体の特性を利用
して磁性体に作用する応力を磁気的に測定することがで
きる。
すなわち、正の磁歪を有する磁性体では引張り応力方向
に透磁率が増加し、逆に負の磁歪を有する磁性体では引
張り応力方向に透磁率が減少する。
この性質を利用して回転軸や固定軸などの軸に加えられ
たトルクを検出するには、励磁コイルから発せられた磁
束を軸の表面部、すなわち大きな歪の生じる部分に集中
させることにより大きな検出出力を得ることが可能であ
る。
このようにして、例えば、鉄鋼で製作された軸の出力特
性は第7図に示すようなものが得られ、これによって、
印加されるトルクと検出出力とを対応させることにより
トルク検出が行われる。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、測定に使用される軸は、機械加工および
/または焼入れ等の熱処理によって、局部的な応力が加
わり、これらの応力によって磁壁が移動して固着された
状態になっている。そのため、第5図に示すように局部
的に透磁率の異方性をもつ分布状態になり、このままの
状態で測定すると、第3図に示すトルクT=0kgf・mの
状態での出力(以下、「零トルク」と称す。)が、軸の
回転位置による変動となって現われる。そして、この局
部的な透磁率の異方性をもつ分布状態は、測定すべきト
ルク領域では消えることなく保存されるので、第3図に
示すトルクTと出力との関係が、軸の回転位置による出
力変動となって表われ、被測定軸に対して作用するトル
クTを正確に計測することができないという問題点があ
った。
そこでこの発明は、上述した従来の問題点に着目してな
されたもので、軸の局部的な透磁率の異方性を矯正し、
軸全周にわたって透磁率を等方的な分布状態とすること
によって、被測定軸を回転状態で使用するときでも、ト
ルクの検出出力特性が軸の回転位置によって変化するこ
とのない安定したトルク出力が得られるトルク検出装置
を提供することを目的としている。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成するためのこの発明によるトルク検出
装置の構成は、磁性体からなる軸と、前記軸を磁路の一
部とする磁気回路を形成する励磁手段と、前記軸を通る
磁歪成分を検出する検出手段とを備えたトルク検出装置
において、前記軸として、当該軸表面部の透磁率の局部
異方性を応力印加により等方化した軸を用いたことを特
徴とするものである。
(実施例) 以下、この発明を図面に基づいて説明する。第1図
(a),(b)はこの発明に係るトルク検出装置の一実
施例の構成を示す正面図および側面図である。同図にお
いて、鉄を主成分として0.2重量%の炭素を含んだニ
ッケル・クロム・モリブデン合金鋼(0.2重量%C,
JIS−SNCM420H材)からなる被測定軸(外径
17mm)1の外周には、例えばパーマロイ等の高い透磁
率を有する物質からなるヨーク4が軸1に対して所定の
間隔をおくようにして近接されている。
ヨーク4には、前記軸1を磁路の一部とする磁気回路を
形成する励磁手段としての励磁コイル2と、前記軸1を
通る磁歪成分を検出する検出手段としての検出コイル3
とが交差するように配置されている。従って、励磁コイ
ル2から発せられた磁束が軸1およびヨーク4を磁路と
して磁気回路を形成する。
そして、このトルク検出装置の構成において、例えば第
2図に示す軸1の軸横断面に向かって時計方向にトルク
Tを加える場合、軸方向と45度傾いた右方向の引張り
応力+σによる透磁率の増加と、45度傾いた左方向の
圧縮応力−σによる透磁率の減少との和を出力としてと
らえている。
そこで、第3図に示す軸1に対するトルクT=0kgf・m
の状態で現われる零トルク出力は、軸1を磁路の一部と
する磁気回路における検出コイル3を通過する磁束のバ
ランスのくずれを読み取っていることになる。
すなわち、本来は零トルク出力は零であるはずである
が、第1図(a),(b)に示すヨーク4の各磁極の加
工精度や、励磁コイル2および検出コイル3の配置の微
妙なずれと、軸1の局部的な透磁率の不均一とから零ト
ルク出力は零でなく、数ミリボルトから数十ミルボルト
の値を示す。この場合、零トルク出力が零でないこと自
体はさほど大きな問題ではないが、軸1の回転による出
力変動を生じることには問題があり、軸1の局部的な磁
気的不均一からくる出力の回転位置による変動が大きな
問題となり、測定トルクの印加時にも保存されるので好
ましくない。そこで、この発明では、上記変動要因のう
ち軸1自体の問題に絞って考えるために、前記ヨーク4
の各磁極の加工精度が高く、励磁コイル2および検出コ
イル3がバランスよく作られていて、軸1がヨーク4,
励磁コイル2および検出コイル3から無限長の距離にあ
るときの出力は零であるとする。
この場合に軸1とヨーク4の先端の磁極とを1mmの間隔
をおいて接近させて測定したとき、軸1の表面部全周に
わたって零トルク出力が零である場合には、軸表面部の
透磁率は当該軸表面部のどの位置においても等方的であ
り、例えば第4図に示すように45度方向の透磁率が等
しい形で表わすことができる。また、零トルク出力が零
でない値を示す場所がある場合には、その場所は軸1の
軸方向に対して45度傾いた右方向の透磁率μと、4
5度傾いた左方向の透磁率μとの差|μ−μ|の
大きい場所である。この場合の軸表面部の透磁率は、全
周にわたっては等方的でなく、第5図に示すように部分
的にどちらかが優勢な分布になっている。これは測定す
べきトルク領域でも消えることなく保存され、第3図に
示すトルクと出力との関係から軸1の回転位置によって
出力変動となって表われる。
そこで、第5図に示すような軸1の局部的な透磁率の異
方性を矯正し、第4図に示すような等方的な分布にすれ
ば回転変動が解消されることになる。そこで、本発明者
は第5図に示すような軸1に対して磁壁の固着エネルギ
ー以上の応力を印加し、磁壁を大きく移動させて、局部
的な透磁率の異方性を矯正し、第4図に示すような軸表
面部全周にわたって等方的な分布状態にすることによっ
て、軸1の回転位置による出力変動を解消することを見
出した。
これを具体例で説明すると、被測定軸1として、鉄を主
成分としかつ0.2重量%の炭素を含んだニッケル・ク
ロム・モリブデン合金鋼(0.2重量%C,JIS−S
NCM420H材)からなる外径17mmのものを使用
し、この軸1に対して浸炭焼入れ・焼戻しを施したの
ち、その軸横断面に向かってまず時計方向に70kgf・m
の捩りトルクを印加し、次に、前記捩りトルクを零まで
戻し、さらに反時計方向に70kgf・mの捩りトルクを印
加して、再び前記捩りトルクを零に戻した。続いて、同
様の方法で50kgf・m,次いで30kgf・mと捩りトルクを
減衰させながら反復印加した。その結果、第6図(b)
に示すように零トルク出力の回転変動が、第6図(a)
に示す初期の状態に比べて約1/4に低減することがで
きた。また、上記と同様の方法で軸1にまず100kgf・
mの捩りトルクを反復印加し、次に70kgf・m,次いで5
0kgf・m,さらに30kgf・mと測定トルク域まで減衰させ
るトルクを印加した場合の結果を第6図(c)に示す。
この場合、第6図(c)に示すように、零トルク出力の
変動が第6図(a)に示す初期の状態に比べて約1/1
0に低減しており、軸1の回転による出力変動は、ほぼ
完全に解消できた。
したがって、反復印加する捩りトルクの大きさについて
は、通常の測定範囲を超えるトルクを印加すればよい
が、特に塑性域、すなわち0.2%耐力(本実施例にお
けるニッケル・クロム・モリブデン合金鋼の場合、τ
0.2≒90kgf・mm2)を超えるような応力に相当する
捩りトルクを反復印加すると、透磁率の等方化に大きな
効果がある。
なお、反復印加する捩りトルクは、弾性域の測定トルク
範囲まで徐々に減衰させる捩りトルクの方がその効果は
大きい。
また、軸1に対する捩りトルクの反復印加だけではな
く、軸1に対する軸方向の引張りと圧縮の反復印加によ
っても、上記と同様の効果が得られる。
さらに、上述した実施例では軸1として強度の比較的大
きなニッケル・クロム・モリブデン合金鋼を用いる例を
示したが、この発明にあってはこれに限定されるもので
はなく、ニッケルやパーマロイのような高磁歪材料を用
いた場合にも、また強度の大きな各種の炭素鋼および合
金鋼よりなる軸を用いる場合にも、あるいはそれらの複
合材料よりなる被測定軸を用いる場合にも十分適用でき
る。
さらに、励磁コイル2,検出コイル3,ヨーク4におい
てもこれらを軸1と同軸的に配置する構造のものであっ
ても、また磁束を検出する従来公知の検出手段、例えば
ホール素子等のトルク検出装置にも適用可能であること
は言うまでもない。
[発明の効果] 以上説明してきたように、この発明のトルク検出装置に
よれば、磁性体からなる軸と、前記軸を磁路の一部とす
る磁気回路を形成する励磁手段と、前記軸を通る磁歪成
分を検出する検出手段とを備えたトルク検出装置におい
て、前記軸として、当該軸表面部の透磁率の局部異方性
を応力印加により等方化した軸を用いた構成としたこと
により、軸の回転による出力変動がなく極めて安定した
ものにして、軸に作用するトルクを正確に検出すること
ができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)はこの発明の一実施例によるトル
ク検出装置の構造を説明する各々正面図および側面図、
第2図は軸トルクと応力との関係を示す説明図、第3図
は軸を一回転させたときの検出出力の変動を示す特性説
明図、第4図は軸表面部の透磁率の等方的な分布状態を
示す概念的説明図、第5図は軸表面部の透磁率の局部異
方的な分布状態を示す概念的説明図、第6図(a),
(b),(c)は各々トルクを印加しない軸を用いた場
合(同図(a)の場合)、最大70kgf・mのトルクを印
加した軸を用いた場合(同図(b)の場合)、および最
大100kgf・mのトルクを印加した軸を用いた場合(同
図(c)の場合)における当該軸を一回転させたときの
零トルク出力の低減を示す説明図、第7図はトルク検出
装置において軸を一定に固定したときのトルクと出力と
の関係を示す特性説明図である。 1……軸、 2……励磁コイル(励磁手段)、 3……検出コイル(検出手段)、 4……ヨーク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 貴伸 愛知県東海市加木屋町南鹿持18 (56)参考文献 特開 昭60−244811(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性体からなる軸と、前記軸を磁路の一部
    とする磁気回路を形成する励磁手段と、前記軸を通る磁
    歪成分を検出する検出手段とを備えたトルク検出装置に
    おいて、前記軸として、当該軸表面部の透磁率の局部異
    方性を応力印加により等方化した軸を用いたことを特徴
    とするトルク検出装置。
  2. 【請求項2】応力印加は、軸に対する捩りトルクの反復
    印加によるものであることを特徴とする特許請求の範囲
    第(1)項記載のトルク検出装置。
  3. 【請求項3】応力印加は、軸に対する軸方向の引張りと
    圧縮の反復印加によるものであることを特徴とする特許
    請求の範囲第(1)項または第(2)項記載のトルク検出装
    置。
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