JPH0648066A - ゴム指サック又はゴム手袋およびこれらの製造方法 - Google Patents
ゴム指サック又はゴム手袋およびこれらの製造方法Info
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- JPH0648066A JPH0648066A JP22092192A JP22092192A JPH0648066A JP H0648066 A JPH0648066 A JP H0648066A JP 22092192 A JP22092192 A JP 22092192A JP 22092192 A JP22092192 A JP 22092192A JP H0648066 A JPH0648066 A JP H0648066A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 表面および内面が共に非粘着性のゴム指サッ
ク又はゴム手袋、およびこのゴム指サック又はゴム手袋
を工業的に有利に製造する方法を提供する。 【構成】 本発明のゴム指サック又はゴム手袋は、表面
ゴム層および内面ゴム層の二層構造からなり、前記表面
ゴム層の外表面を微細なゴム凝集体で構成すると共に、
前記内面ゴム層の内表面に微細な凹凸を形成してなる。
また、本発明のゴム指サック又はゴム手袋の製造方法
は、表面に微細な凹凸を有する型を、高分子凝集剤を含
有しない合成ゴムラテックスからなる第1液に浸漬し、
これを乾燥することにより内面ゴム層を形成した後、こ
の内面ゴム層の表面に、高分子凝集剤を含有する合成ゴ
ムラテックスからなる第2液を塗布して表面ゴム層を形
成し、ついで該表面ゴム層を乾燥後に水洗することから
なる。
ク又はゴム手袋、およびこのゴム指サック又はゴム手袋
を工業的に有利に製造する方法を提供する。 【構成】 本発明のゴム指サック又はゴム手袋は、表面
ゴム層および内面ゴム層の二層構造からなり、前記表面
ゴム層の外表面を微細なゴム凝集体で構成すると共に、
前記内面ゴム層の内表面に微細な凹凸を形成してなる。
また、本発明のゴム指サック又はゴム手袋の製造方法
は、表面に微細な凹凸を有する型を、高分子凝集剤を含
有しない合成ゴムラテックスからなる第1液に浸漬し、
これを乾燥することにより内面ゴム層を形成した後、こ
の内面ゴム層の表面に、高分子凝集剤を含有する合成ゴ
ムラテックスからなる第2液を塗布して表面ゴム層を形
成し、ついで該表面ゴム層を乾燥後に水洗することから
なる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面および内面が共に
非粘着性のゴム指サック又はゴム手袋、およびこのゴム
指サック又はゴム手袋を工業的に有利に製造する方法に
関するものである。
非粘着性のゴム指サック又はゴム手袋、およびこのゴム
指サック又はゴム手袋を工業的に有利に製造する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、天然ゴムまたは合成ゴムから作ら
れたゴム指サック又はゴム手袋は、その表面が粘着性で
あることから、手や指に密着したり、またゴム同志が接
触する際に粘着するため、それらの取扱いがきわめて困
難であった。そこで、この問題を解決するために、内表
面については使用する型の表面に微細な凹凸を形成し、
内表面を梨地ないし砂打表面とすることにより、手や指
に対する密着性を低減していた。また、外表面の粘着性
を改良するためには、外表面にタルクや雲母などの微粉
末をまぶすことからなる粉体処理、又は塩素水に浸漬す
ることにより外表面を塩素と反応させて一部硬化した表
面となす塩素処理などの方法がとられていた。
れたゴム指サック又はゴム手袋は、その表面が粘着性で
あることから、手や指に密着したり、またゴム同志が接
触する際に粘着するため、それらの取扱いがきわめて困
難であった。そこで、この問題を解決するために、内表
面については使用する型の表面に微細な凹凸を形成し、
内表面を梨地ないし砂打表面とすることにより、手や指
に対する密着性を低減していた。また、外表面の粘着性
を改良するためには、外表面にタルクや雲母などの微粉
末をまぶすことからなる粉体処理、又は塩素水に浸漬す
ることにより外表面を塩素と反応させて一部硬化した表
面となす塩素処理などの方法がとられていた。
【0003】しかしながら、粉体処理および塩素処理は
その作業がきわめて繁雑であることから、工業的にはコ
ストアップを招いて不利であり、しかも粉体処理では製
品の表面に粉体が付着した状態となり、また塩素処理で
は製品の表面に塩素が残留するため、いずれの方法にお
いても、得られた製品を半導体産業用および医療用など
の特殊用途に適用することは不可能であった。
その作業がきわめて繁雑であることから、工業的にはコ
ストアップを招いて不利であり、しかも粉体処理では製
品の表面に粉体が付着した状態となり、また塩素処理で
は製品の表面に塩素が残留するため、いずれの方法にお
いても、得られた製品を半導体産業用および医療用など
の特殊用途に適用することは不可能であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来のゴム指サック又はゴム手袋が有する問題点を解決す
るためになされたものであって、外表面および内表面が
共に非粘着性のゴム指サック又はゴム手袋、およびこの
ゴム指サック又はゴム手袋を工業的に有利に製造する方
法の提供を目的とするものである。
来のゴム指サック又はゴム手袋が有する問題点を解決す
るためになされたものであって、外表面および内表面が
共に非粘着性のゴム指サック又はゴム手袋、およびこの
ゴム指サック又はゴム手袋を工業的に有利に製造する方
法の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のゴム指サック又
はゴム手袋は、表面ゴム層および内面ゴム層の二層構造
からなり、前記表面ゴム層の外表面を微細なゴム凝集体
で構成すると共に、前記内面ゴム層の内表面に微細な凹
凸を形成してなることを特徴とする。また、本発明のゴ
ム指サック又はゴム手袋の製造方法は、表面に微細な凹
凸を有する型を、高分子凝集剤を含有しない合成ゴムラ
テックスからなる第1液に浸漬し、これを乾燥すること
により内面ゴム層を形成した後、この内面ゴム層の表面
に、高分子凝集剤を含有する合成ゴムラテックスからな
る第2液を塗布して表面ゴム層を形成し、ついで該表面
ゴム層を乾燥後に水洗することからなることを特徴とす
る。
はゴム手袋は、表面ゴム層および内面ゴム層の二層構造
からなり、前記表面ゴム層の外表面を微細なゴム凝集体
で構成すると共に、前記内面ゴム層の内表面に微細な凹
凸を形成してなることを特徴とする。また、本発明のゴ
ム指サック又はゴム手袋の製造方法は、表面に微細な凹
凸を有する型を、高分子凝集剤を含有しない合成ゴムラ
テックスからなる第1液に浸漬し、これを乾燥すること
により内面ゴム層を形成した後、この内面ゴム層の表面
に、高分子凝集剤を含有する合成ゴムラテックスからな
る第2液を塗布して表面ゴム層を形成し、ついで該表面
ゴム層を乾燥後に水洗することからなることを特徴とす
る。
【0006】このように本発明では、ゴム指サック又は
ゴム手袋を表面ゴム層および内面ゴム層の二層構造と
し、表面ゴム層を微細なゴム凝集体で構成したために、
その外表面がフロック状態、すなわちきわめて微細な凹
凸を有する状態となるので、粘着性が低下してゴム同志
が接触しても粘着しにくく、取扱性が著しく向上する。
また、ゴム指サック又はゴム手袋の内表面には微細な凹
凸を形成したため、非粘着性で指や手に密着することが
なく、指や手に対する着脱をきわめて容易に行うことが
できる。
ゴム手袋を表面ゴム層および内面ゴム層の二層構造と
し、表面ゴム層を微細なゴム凝集体で構成したために、
その外表面がフロック状態、すなわちきわめて微細な凹
凸を有する状態となるので、粘着性が低下してゴム同志
が接触しても粘着しにくく、取扱性が著しく向上する。
また、ゴム指サック又はゴム手袋の内表面には微細な凹
凸を形成したため、非粘着性で指や手に密着することが
なく、指や手に対する着脱をきわめて容易に行うことが
できる。
【0007】さらに、本発明のゴム指サック又はゴム手
袋の製造方法は、合成ゴムラテックス液を二液となす以
外は、従来の方法と同様であり、しかも従来のように粉
体処理や塩素処理を必要とすることなく、表面ゴム層の
非粘着化を達成することができるため、繁雑な工程を必
要とせず、工業的に有利である。しかも、本発明の方法
により得られる製品の表面には粉体や塩素の付着がまっ
たくないため、この製品を半導体産業用や医療用などの
特殊用途にそのまま適用することができる。
袋の製造方法は、合成ゴムラテックス液を二液となす以
外は、従来の方法と同様であり、しかも従来のように粉
体処理や塩素処理を必要とすることなく、表面ゴム層の
非粘着化を達成することができるため、繁雑な工程を必
要とせず、工業的に有利である。しかも、本発明の方法
により得られる製品の表面には粉体や塩素の付着がまっ
たくないため、この製品を半導体産業用や医療用などの
特殊用途にそのまま適用することができる。
【0008】以下、図を参照して本発明の構成について
詳しく説明する。図1は本発明のゴム指サック又はゴム
手袋の断面構造を示す拡大断面図である。図1におい
て、本発明のゴム指サック又はゴム手袋は、表面ゴム層
1および内面ゴム層2の二層構造からなる。表面ゴム層
1の外表面は微細なゴム凝集体3から構成されている。
このため外表面には微細な凹凸が生じることになる。ま
た、内面ゴム層2の内表面には微細な凹凸4が形成され
ている。
詳しく説明する。図1は本発明のゴム指サック又はゴム
手袋の断面構造を示す拡大断面図である。図1におい
て、本発明のゴム指サック又はゴム手袋は、表面ゴム層
1および内面ゴム層2の二層構造からなる。表面ゴム層
1の外表面は微細なゴム凝集体3から構成されている。
このため外表面には微細な凹凸が生じることになる。ま
た、内面ゴム層2の内表面には微細な凹凸4が形成され
ている。
【0009】したがって、本発明のゴム指サック又はゴ
ム手袋は、外表面および内表面が共に非粘着性となるの
で、被装着者の指や手に密着せず、着脱を容易に行うこ
とができるばかりか、ゴム同志が接触した場合にも相互
に張り付くことがなく、取扱性がきわめてすぐれてい
る。このようなゴム指サック又はゴム手袋を製造するに
は、表面に微細な凹凸を有する型を、高分子凝集剤を含
有しない合成ゴムラテックスからなる第1液に浸漬し、
これを乾燥することにより内面ゴム層を形成した後、こ
の内面ゴム層の表面に、高分子凝集剤を含有する合成ゴ
ムラテックスからなる第2液を塗布して表面ゴム層を形
成し、ついで該表面ゴム層を乾燥後に水洗することにす
ればよい。
ム手袋は、外表面および内表面が共に非粘着性となるの
で、被装着者の指や手に密着せず、着脱を容易に行うこ
とができるばかりか、ゴム同志が接触した場合にも相互
に張り付くことがなく、取扱性がきわめてすぐれてい
る。このようなゴム指サック又はゴム手袋を製造するに
は、表面に微細な凹凸を有する型を、高分子凝集剤を含
有しない合成ゴムラテックスからなる第1液に浸漬し、
これを乾燥することにより内面ゴム層を形成した後、こ
の内面ゴム層の表面に、高分子凝集剤を含有する合成ゴ
ムラテックスからなる第2液を塗布して表面ゴム層を形
成し、ついで該表面ゴム層を乾燥後に水洗することにす
ればよい。
【0010】つぎに、この製造方法の具体例について説
明する。 表面に微細な凹凸を有する型を凝固剤溶液 (凝固浴)
に浸漬する。 この型を凝固浴から引き上げて、高分子凝集剤を含有
しない合成ゴムラテックスからなる第1液に浸漬する。 第1液から型を引き上げて、30秒程度乾燥した後、必
要に応じて70℃の温水中で20秒程度洗浄処理 (リーチン
グ) し、さらに80℃で60秒程度乾燥することにより、内
面ゴム層を形成する。
明する。 表面に微細な凹凸を有する型を凝固剤溶液 (凝固浴)
に浸漬する。 この型を凝固浴から引き上げて、高分子凝集剤を含有
しない合成ゴムラテックスからなる第1液に浸漬する。 第1液から型を引き上げて、30秒程度乾燥した後、必
要に応じて70℃の温水中で20秒程度洗浄処理 (リーチン
グ) し、さらに80℃で60秒程度乾燥することにより、内
面ゴム層を形成する。
【0011】内面ゴム層を形成した型を、ゴム固形分
100重量部当り0.1〜0.8重量部の高分子凝集剤を含有
する合成ゴムラテックスからなる第2液に20秒程度浸漬
し、内面ゴム層の表面に第2液を塗布する。 第2液から型を引き上げて、80℃で10分間程度乾燥し
た後、70℃の温水中で30秒程度洗浄処理 (リーチング)
し、高分子凝集剤の一部ないし全部を温水中へ溶出せし
めた後、80℃で3分程度乾燥する。
100重量部当り0.1〜0.8重量部の高分子凝集剤を含有
する合成ゴムラテックスからなる第2液に20秒程度浸漬
し、内面ゴム層の表面に第2液を塗布する。 第2液から型を引き上げて、80℃で10分間程度乾燥し
た後、70℃の温水中で30秒程度洗浄処理 (リーチング)
し、高分子凝集剤の一部ないし全部を温水中へ溶出せし
めた後、80℃で3分程度乾燥する。
【0012】脱型し、所望の条件で加硫処理し、製品
となす。 上記で使用する型は、ガラス製またはセラミック製
で、表面に梨地または砂打加工により微細な凹凸が形成
されたものである。この型の表面に塗布される凝固浴と
しては、有機酸、無機酸、有機塩類および無機塩類など
を溶解した水溶液またはアルコール溶液が挙げられる。
となす。 上記で使用する型は、ガラス製またはセラミック製
で、表面に梨地または砂打加工により微細な凹凸が形成
されたものである。この型の表面に塗布される凝固浴と
しては、有機酸、無機酸、有機塩類および無機塩類など
を溶解した水溶液またはアルコール溶液が挙げられる。
【0013】上記工程で使用する第1液は、高分子凝
集剤を含有しない合成ゴムラテックスからなる。ここで
使用する合成ゴムラテックスとしては、イソプレン系ゴ
ム、ポリブタジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン系共
重合ゴム (カルボキシル変性を含む) 、アクリロニトリ
ル−ブタジエン系共重合ゴム (カルボキシル変性を含
む) 、ビニルピリジン系ゴム (スチレン−ブタジエン系
およびカルボキシル変性を含む) 、クロロプレン系ゴ
ム、アクリレート−ブタジエン系共重合ゴム、シリコー
ン系ゴム、ポリウレタン系ゴム、塩素化ポリエチレン系
ゴム、ポリブテン系ゴムおよびメチルメタクリレート−
ブタジエン系共重合ゴムなどのラテックスが挙げられ
る。
集剤を含有しない合成ゴムラテックスからなる。ここで
使用する合成ゴムラテックスとしては、イソプレン系ゴ
ム、ポリブタジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン系共
重合ゴム (カルボキシル変性を含む) 、アクリロニトリ
ル−ブタジエン系共重合ゴム (カルボキシル変性を含
む) 、ビニルピリジン系ゴム (スチレン−ブタジエン系
およびカルボキシル変性を含む) 、クロロプレン系ゴ
ム、アクリレート−ブタジエン系共重合ゴム、シリコー
ン系ゴム、ポリウレタン系ゴム、塩素化ポリエチレン系
ゴム、ポリブテン系ゴムおよびメチルメタクリレート−
ブタジエン系共重合ゴムなどのラテックスが挙げられ
る。
【0014】第1液は、使用するゴムの特性に応じて、
加硫剤、加硫促進剤、安定剤および老化防止剤などの任
意の配合剤を含有し得る。上記工程における乾燥およ
び洗浄条件は、使用するゴムの特性に応じて任意に変更
することができる。上記の工程の第2液で使用する合
成ゴムラテックスとしては、上記第1液において挙げた
ものと同様のものを使用することができる。
加硫剤、加硫促進剤、安定剤および老化防止剤などの任
意の配合剤を含有し得る。上記工程における乾燥およ
び洗浄条件は、使用するゴムの特性に応じて任意に変更
することができる。上記の工程の第2液で使用する合
成ゴムラテックスとしては、上記第1液において挙げた
ものと同様のものを使用することができる。
【0015】また、ここで使用する高分子凝集剤として
は、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルローズ・
ナトリウム塩などの弱アニオン性凝集剤、水溶性アニリ
ン樹脂塩酸塩、ポリエチレンイミン、ポリアミン、ポリ
ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、キトサン、
ヘキサメチレンジアミン・エピクロルヒドリンなどのカ
チオン性凝集剤、およびでん粉、グアーガム、ローカス
トビーンガム、ゼラチン (両性) などのノニオン性凝集
剤から選ばれた分子量数千〜数万の中重合度凝集剤、お
よびポリアクリル酸ソーダにどのアニオン性凝集剤、ア
クリルアミドとアクリル酸ソーダとの共重合体、ポリア
クリルアミドの部分加水分解物などの弱アニオン性凝集
剤、ポリビニルイミダゾリン、ポリアルキルアミノアク
リレートあるいはメタクリレート、ポリアクリルアミド
のマンニッヒ変性物などのカチオン性凝集剤、およびポ
リアクリルアミド、ポリエチレンオキサイドなどのノオ
ニン性凝集剤から選ばれた分子量数十万〜一千万の高重
合度凝集剤が挙げられる。
は、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルローズ・
ナトリウム塩などの弱アニオン性凝集剤、水溶性アニリ
ン樹脂塩酸塩、ポリエチレンイミン、ポリアミン、ポリ
ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、キトサン、
ヘキサメチレンジアミン・エピクロルヒドリンなどのカ
チオン性凝集剤、およびでん粉、グアーガム、ローカス
トビーンガム、ゼラチン (両性) などのノニオン性凝集
剤から選ばれた分子量数千〜数万の中重合度凝集剤、お
よびポリアクリル酸ソーダにどのアニオン性凝集剤、ア
クリルアミドとアクリル酸ソーダとの共重合体、ポリア
クリルアミドの部分加水分解物などの弱アニオン性凝集
剤、ポリビニルイミダゾリン、ポリアルキルアミノアク
リレートあるいはメタクリレート、ポリアクリルアミド
のマンニッヒ変性物などのカチオン性凝集剤、およびポ
リアクリルアミド、ポリエチレンオキサイドなどのノオ
ニン性凝集剤から選ばれた分子量数十万〜一千万の高重
合度凝集剤が挙げられる。
【0016】この高分子凝集剤の合成ゴムラテックスに
対する配合量は、特定されるものではないが、ゴム固形
分 100重量部当り0.1〜3.0 重量部であればよい。上記
工程において使用する第2液は、例えば、次のように
して調製する。すなわち、ステンレス製の金網または繊
維製の濾布で濾過した高分子凝集剤をスターラーにより
暫時攪拌する。次に、第2液へ安定剤をゴム固形分100
重量部当り0.1〜1.0重量部添加する。若干時間を置い
た後、保護コロイドをゴム固形分 100重量部当り0.1〜
1.0重量部添加してさらに攪拌し、続いてゴムの特性に
応じた加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤および任意の配
合剤などを添加する。続いて、任意の高分子凝集剤をゴ
ム固形分 100重量部当り0.1〜3.0 重量部添加する。こ
のとき、ゴム粒子が凝集し、また、放置すると沈澱する
ので、さらに攪拌を続ける。すると、ゴム粒子の凝集が
壊れ、フロックが生成されるので、30分から60分攪拌し
続け、調製を完了する。
対する配合量は、特定されるものではないが、ゴム固形
分 100重量部当り0.1〜3.0 重量部であればよい。上記
工程において使用する第2液は、例えば、次のように
して調製する。すなわち、ステンレス製の金網または繊
維製の濾布で濾過した高分子凝集剤をスターラーにより
暫時攪拌する。次に、第2液へ安定剤をゴム固形分100
重量部当り0.1〜1.0重量部添加する。若干時間を置い
た後、保護コロイドをゴム固形分 100重量部当り0.1〜
1.0重量部添加してさらに攪拌し、続いてゴムの特性に
応じた加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤および任意の配
合剤などを添加する。続いて、任意の高分子凝集剤をゴ
ム固形分 100重量部当り0.1〜3.0 重量部添加する。こ
のとき、ゴム粒子が凝集し、また、放置すると沈澱する
ので、さらに攪拌を続ける。すると、ゴム粒子の凝集が
壊れ、フロックが生成されるので、30分から60分攪拌し
続け、調製を完了する。
【0017】このように、第2液に高分子凝集剤を添加
することにより、この第2液によって形成される表面ゴ
ム層には、ゴムがゲル化した微細なゴム凝集体を生じる
ため、その外表面がフロック状態、すなわちきわめて微
細な凹凸を有する状態となり、粘着性が低下してゴム同
志が接触しても粘着しにくく、取扱性が著しく向上した
ものとなる。
することにより、この第2液によって形成される表面ゴ
ム層には、ゴムがゲル化した微細なゴム凝集体を生じる
ため、その外表面がフロック状態、すなわちきわめて微
細な凹凸を有する状態となり、粘着性が低下してゴム同
志が接触しても粘着しにくく、取扱性が著しく向上した
ものとなる。
【0018】上記工程における乾燥および洗浄条件
は、使用するゴムの特性に応じて任意に変更することが
できるが、洗浄処理 (水洗処理) は必須であり、この洗
浄処理によって高分子凝集剤の一部ないしは全部を溶出
させることにより、上記表面ゴム層の外表面のフロック
状態がさらに助長されて、非粘着性が一層改良されたも
のとなる。
は、使用するゴムの特性に応じて任意に変更することが
できるが、洗浄処理 (水洗処理) は必須であり、この洗
浄処理によって高分子凝集剤の一部ないしは全部を溶出
させることにより、上記表面ゴム層の外表面のフロック
状態がさらに助長されて、非粘着性が一層改良されたも
のとなる。
【0019】なお、上記工程における加硫条件は、使
用するゴムの特性に応じて常法により任意に選択すれば
良い。上記した本発明の方法によれば、従来のように粉
体処理や塩素処理を必要とすることなく、表面ゴム層の
非粘着化を達成することができるため、繁雑な工程を必
要とせず、工業的に有利である。
用するゴムの特性に応じて常法により任意に選択すれば
良い。上記した本発明の方法によれば、従来のように粉
体処理や塩素処理を必要とすることなく、表面ゴム層の
非粘着化を達成することができるため、繁雑な工程を必
要とせず、工業的に有利である。
【0020】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
ゴム指サック又はゴム手袋は、表面ゴム層および内面ゴ
ム層の二層構造とし、表面ゴム層の外表面を高分子凝集
剤による微細なゴム凝集体で構成したため、その外表面
がフロック状態、すなわちきわめて微細な凹凸を有する
状態となるので、粘着性が低下してゴム同志が接触して
も粘着しにくく、取扱性が著しく向上する。
ゴム指サック又はゴム手袋は、表面ゴム層および内面ゴ
ム層の二層構造とし、表面ゴム層の外表面を高分子凝集
剤による微細なゴム凝集体で構成したため、その外表面
がフロック状態、すなわちきわめて微細な凹凸を有する
状態となるので、粘着性が低下してゴム同志が接触して
も粘着しにくく、取扱性が著しく向上する。
【0021】また、ゴム指サック又はゴム手袋の内表面
には、表面に微細な凹凸を設けた型を用いることからな
る通常の方法により微細な凹凸を形成したため、非粘着
性で指や手に密着することがなく、指や手に対する着脱
をきわめて容易に行うことができる。さらに、本発明の
ゴム指サック又はゴム手袋の製造方法は、合成ゴムラテ
ックスを二液となす以外は、従来の方法と同様であり、
しかも従来のように粉体処理や塩素処理を必要とするこ
となく、表面ゴム層の非粘着化を達成することができる
ため、繁雑な工程を必要とせず、工業的に有利である。
しかも、本発明の方法により得られる製品の表面には粉
体や塩素の付着がまったくないため、この製品を半導体
産業用や医療用などの特殊用途にそのまま適用すること
が可能である。
には、表面に微細な凹凸を設けた型を用いることからな
る通常の方法により微細な凹凸を形成したため、非粘着
性で指や手に密着することがなく、指や手に対する着脱
をきわめて容易に行うことができる。さらに、本発明の
ゴム指サック又はゴム手袋の製造方法は、合成ゴムラテ
ックスを二液となす以外は、従来の方法と同様であり、
しかも従来のように粉体処理や塩素処理を必要とするこ
となく、表面ゴム層の非粘着化を達成することができる
ため、繁雑な工程を必要とせず、工業的に有利である。
しかも、本発明の方法により得られる製品の表面には粉
体や塩素の付着がまったくないため、この製品を半導体
産業用や医療用などの特殊用途にそのまま適用すること
が可能である。
【図1】本発明のゴム指サック又はゴム手袋の断面構造
を示す拡大断面図である。
を示す拡大断面図である。
1 表面ゴム層 2 内面ゴム層 3 ゴム凝集体 4 微細な凹凸
Claims (2)
- 【請求項1】 表面ゴム層および内面ゴム層の二層構造
からなり、前記表面ゴム層の外表面を微細なゴム凝集体
で構成すると共に、前記内面ゴム層の内表面に微細な凹
凸を形成してなるゴム指サック又はゴム手袋。 - 【請求項2】 表面に微細な凹凸を有する型を、高分子
凝集剤を含有しない合成ゴムラテックスからなる第1液
に浸漬し、これを乾燥することにより内面ゴム層を形成
した後、この内面ゴム層の表面に、高分子凝集剤を含有
する合成ゴムラテックスからなる第2液を塗布して表面
ゴム層を形成し、ついで該表面ゴム層を乾燥後に水洗す
ることからなるゴム指サック又はゴム手袋の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22092192A JPH0648066A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | ゴム指サック又はゴム手袋およびこれらの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22092192A JPH0648066A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | ゴム指サック又はゴム手袋およびこれらの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0648066A true JPH0648066A (ja) | 1994-02-22 |
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JP22092192A Pending JPH0648066A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | ゴム指サック又はゴム手袋およびこれらの製造方法 |
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JP (1) | JPH0648066A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09111053A (ja) * | 1995-10-20 | 1997-04-28 | Hanaki Gomme Kk | 抗菌剤を含有するゴム及び抗菌剤を含有するゴム製手袋とゴム製指サック並びにそれらの製造方法 |
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JP2002514232A (ja) * | 1996-08-12 | 2002-05-14 | タクティル・テクノロジーズ・インコーポレイテッド | S−eb−sブロックコポリマー/油水性分散液及び物品の成形におけるその使用 |
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-
1992
- 1992-07-29 JP JP22092192A patent/JPH0648066A/ja active Pending
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US7789214B2 (en) | 2000-10-17 | 2010-09-07 | Mei, Inc. | Stacker mechanisms and cassettes for banknotes and the like |
US8616360B2 (en) | 2000-10-17 | 2013-12-31 | Mei, Inc. | Lockable removable cassette |
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JP2016000821A (ja) * | 2010-06-25 | 2016-01-07 | アレジアンス、コーポレイション | 減少したアレルゲンのポテンシャルを有する加硫組成物 |
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JPWO2018116828A1 (ja) * | 2016-12-19 | 2019-10-24 | 日本ゼオン株式会社 | アクリルゴムの製造方法 |
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