JPH064780A - 警備用熱源識別装置 - Google Patents
警備用熱源識別装置Info
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- JPH064780A JPH064780A JP18461892A JP18461892A JPH064780A JP H064780 A JPH064780 A JP H064780A JP 18461892 A JP18461892 A JP 18461892A JP 18461892 A JP18461892 A JP 18461892A JP H064780 A JPH064780 A JP H064780A
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- heat source
- infrared
- wavelength band
- signal
- array sensor
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- Burglar Alarm Systems (AREA)
- Fire-Detection Mechanisms (AREA)
- Emergency Alarm Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 単一の装置で、人体、火災その他の熱源の存
在を検知し、その熱源の種類を識別して、その種類に応
じた識別信号を警報信号とともに出力する。 【構成】 赤外線検出素子を1次元若しくは2次元状に
複数個配列して構成したアレイセンサ手段20と、ピー
ク波長を異にしかつ所定の透過波長帯域を有するバンド
パスフィルタを赤外線検出素子に対応させて配置したフ
ィルタ手段10とを設ける。熱源判定手段40で予めパ
ターン認識させてある識別対象となる複数の熱源の基準
波長帯域分布パターンと、アレイセンサ手段が検出する
ことにより得られる熱源の波長帯域分布パターンとを比
較照合し、熱源の検出及び熱源の種類の弁別を行い判定
信号を出力する。熱源信号送信手段50で熱源判定手段
40が送出する判定信号を受信し、熱源が異常である場
合には、熱源の種類を識別する識別信号を警報信号とと
もに出力する。
在を検知し、その熱源の種類を識別して、その種類に応
じた識別信号を警報信号とともに出力する。 【構成】 赤外線検出素子を1次元若しくは2次元状に
複数個配列して構成したアレイセンサ手段20と、ピー
ク波長を異にしかつ所定の透過波長帯域を有するバンド
パスフィルタを赤外線検出素子に対応させて配置したフ
ィルタ手段10とを設ける。熱源判定手段40で予めパ
ターン認識させてある識別対象となる複数の熱源の基準
波長帯域分布パターンと、アレイセンサ手段が検出する
ことにより得られる熱源の波長帯域分布パターンとを比
較照合し、熱源の検出及び熱源の種類の弁別を行い判定
信号を出力する。熱源信号送信手段50で熱源判定手段
40が送出する判定信号を受信し、熱源が異常である場
合には、熱源の種類を識別する識別信号を警報信号とと
もに出力する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、警備対象領域に異常熱
源が存在する場合、その異常熱源の検出並びに熱源の種
類の弁別を行い、警報信号(熱源の存在を知らせる信
号)とともに熱源の種類を識別する信号を出力する警備
用熱源識別装置に関するものである。
源が存在する場合、その異常熱源の検出並びに熱源の種
類の弁別を行い、警報信号(熱源の存在を知らせる信
号)とともに熱源の種類を識別する信号を出力する警備
用熱源識別装置に関するものである。
【0002】
(発明の背景)警備業務を行う業者にあっては、警備対
象における緊急事態に迅速に対応することが要求される
が、警備対象における侵入者の存在、火災発生等の緊急
事態の種類によって対応処置が異なる。このため、警備
対象内の熱源を人体検知器、火災感知器を用いて検出
し、警備対象の異常熱源が侵入者であるのか、火災であ
るのかを特定している。
象における緊急事態に迅速に対応することが要求される
が、警備対象における侵入者の存在、火災発生等の緊急
事態の種類によって対応処置が異なる。このため、警備
対象内の熱源を人体検知器、火災感知器を用いて検出
し、警備対象の異常熱源が侵入者であるのか、火災であ
るのかを特定している。
【0003】(従来技術)従来、侵入者等を検知するた
めの人体検知器として、人体から放射される赤外線量の
変化を検出する赤外線検出素子を用いたものが知られて
おり、この赤外線検出素子に焦電素子を用いたタイプの
ものが普及している。通例、この種の人体検知器には、
人体が放射する赤外線のピーク波長(約10〜12μ
m)帯域を透過する約6〜7μmカットオンフィルタ等
が装着され、可視光線や近赤外線の影響を排除してい
る。しかしながら、この人体検知器は、人体が放射する
赤外線以外であっても、約10〜12μmの波長の赤外
線を含む熱源 ── 例えば太陽光、蛍光灯、白熱灯、
火災等の熱源 ── であればその熱源の存在を検知し
て監視センタに警報を出力することになる。このため、
警備を実施している監視センタでは、警備対象に警備員
を急行させて、侵入者が犯行を行うために不正に侵入し
たものか、犯行を目的としない者が何等かの理由で警備
対象内に入ったかの確認を行う必要が生じる。また、警
備対象に設置してある火災感知器が作動し警報を受ける
と、監視センタでは、その旨を直ちに消防署に連絡する
とともに、被害の拡大を防止するため、警報ベルを鳴動
させ火災現場近くの人間を避難させたり、スプリンクラ
ーや防火扉の閉鎖といった消火用設備等の起動を行って
いる。このように、各警備会社は警備対象に人体検知器
と火災感知器を別々に設置して警備を実施しているが、
十分な警備を実施するためには、複数個の人体検知器と
火災感知器を設置しなければならず、警備用検知系装置
の複雑化を招来するという問題点があった。
めの人体検知器として、人体から放射される赤外線量の
変化を検出する赤外線検出素子を用いたものが知られて
おり、この赤外線検出素子に焦電素子を用いたタイプの
ものが普及している。通例、この種の人体検知器には、
人体が放射する赤外線のピーク波長(約10〜12μ
m)帯域を透過する約6〜7μmカットオンフィルタ等
が装着され、可視光線や近赤外線の影響を排除してい
る。しかしながら、この人体検知器は、人体が放射する
赤外線以外であっても、約10〜12μmの波長の赤外
線を含む熱源 ── 例えば太陽光、蛍光灯、白熱灯、
火災等の熱源 ── であればその熱源の存在を検知し
て監視センタに警報を出力することになる。このため、
警備を実施している監視センタでは、警備対象に警備員
を急行させて、侵入者が犯行を行うために不正に侵入し
たものか、犯行を目的としない者が何等かの理由で警備
対象内に入ったかの確認を行う必要が生じる。また、警
備対象に設置してある火災感知器が作動し警報を受ける
と、監視センタでは、その旨を直ちに消防署に連絡する
とともに、被害の拡大を防止するため、警報ベルを鳴動
させ火災現場近くの人間を避難させたり、スプリンクラ
ーや防火扉の閉鎖といった消火用設備等の起動を行って
いる。このように、各警備会社は警備対象に人体検知器
と火災感知器を別々に設置して警備を実施しているが、
十分な警備を実施するためには、複数個の人体検知器と
火災感知器を設置しなければならず、警備用検知系装置
の複雑化を招来するという問題点があった。
【0004】また、上記問題点を改善するため、人体や
火災及びその他の熱源から放射される赤外線量を温度検
出装置(放射温度計やサーモグラフィ等)によって絶対
温度を測定して、その温度によって熱源の種類を識別す
る装置が知られている。
火災及びその他の熱源から放射される赤外線量を温度検
出装置(放射温度計やサーモグラフィ等)によって絶対
温度を測定して、その温度によって熱源の種類を識別す
る装置が知られている。
【0005】しかしながら、温度検出装置として放射温
度計を用いた場合には放射温度を精度良く計測するた
めに、検出範囲をビーム状に絞ると、その分検出範囲が
スポット状に狭範囲となる;逆に、検出範囲を拡大す
ると、放射温度の計測精度が遠距離になる程悪くなる
(比較的放射温度が低い人体が近距離に存在する場合
と、比較的放射温度が高い太陽光・ろうそくの炎・火災
が遠距離において発生している場合との識別ができない
あるいは誤認識を起こし易い);更に、複数の放射温
度計素子を用いて熱源の温度測定精度を実用可能の領域
で広い視野を得られるようにする場合には、複数の放射
温度検出素子からの出力を感度調整によって一定にする
必要が生じる。そのためには、一定距離に基準となる熱
源を設置して熱源の温度を一定にし、それを放射温度検
出素子で計測する必要があり、それぞれの放射温度検出
素子の感度及びオフセットレベル等の調整を行うための
基準熱源並びにその基準熱源の温度設定に用いる温度計
測装置が必要となり、放射温度計測のための操作が極め
て複雑となる;という問題点があった。
度計を用いた場合には放射温度を精度良く計測するた
めに、検出範囲をビーム状に絞ると、その分検出範囲が
スポット状に狭範囲となる;逆に、検出範囲を拡大す
ると、放射温度の計測精度が遠距離になる程悪くなる
(比較的放射温度が低い人体が近距離に存在する場合
と、比較的放射温度が高い太陽光・ろうそくの炎・火災
が遠距離において発生している場合との識別ができない
あるいは誤認識を起こし易い);更に、複数の放射温
度計素子を用いて熱源の温度測定精度を実用可能の領域
で広い視野を得られるようにする場合には、複数の放射
温度検出素子からの出力を感度調整によって一定にする
必要が生じる。そのためには、一定距離に基準となる熱
源を設置して熱源の温度を一定にし、それを放射温度検
出素子で計測する必要があり、それぞれの放射温度検出
素子の感度及びオフセットレベル等の調整を行うための
基準熱源並びにその基準熱源の温度設定に用いる温度計
測装置が必要となり、放射温度計測のための操作が極め
て複雑となる;という問題点があった。
【0006】また、温度検出装置としてサーモグラフィ
を用いた場合には、センサ部を常時アルゴンガス等によ
り冷却する必要があり、この種の装置が大型化するとと
もに、駆動時における消費電流が極めて大きくなり省力
化が図れない、という問題点があった。
を用いた場合には、センサ部を常時アルゴンガス等によ
り冷却する必要があり、この種の装置が大型化するとと
もに、駆動時における消費電流が極めて大きくなり省力
化が図れない、という問題点があった。
【0007】従って、警備対象に設置されるこの種の警
備用検知装置には、検知範囲が広い;感度が良好で
ある;熱源の種類を特定できる;常温でも使用でき
る;装置の構成が大型化しない;消費電力が少な
い;等の要件が要求される。
備用検知装置には、検知範囲が広い;感度が良好で
ある;熱源の種類を特定できる;常温でも使用でき
る;装置の構成が大型化しない;消費電力が少な
い;等の要件が要求される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、検知範囲が広く、しかも検知範囲全般にわたり感度
が良好な警備用熱源検出識別装置を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、単一の装置で、人体、火災そ
の他の熱源の存在を検知でき、その熱源の種類を識別し
て、その種類に応じた識別信号を警報信号とともに出力
する警備用熱源検出識別装置を提供することにある。
は、検知範囲が広く、しかも検知範囲全般にわたり感度
が良好な警備用熱源検出識別装置を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、単一の装置で、人体、火災そ
の他の熱源の存在を検知でき、その熱源の種類を識別し
て、その種類に応じた識別信号を警報信号とともに出力
する警備用熱源検出識別装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明に係る警備用熱源識別装置は、熱源から放射さ
れる赤外線を検出する赤外線検出素子を、1次元若しく
は2次元状に複数個配列して構成したアレイセンサ手段
と、ピーク波長を異にしかつ所定の透過波長帯域を有す
る、前記赤外線検出素子と同数のバンドパスフィルタ
を、前記赤外線検出素子に対応させて配置してなるフィ
ルタ手段と、予めパターン認識させてある識別対象とな
る複数の熱源の基準波長帯域分布パターンと、前記アレ
イセンサ手段が検出することにより得られる熱源の波長
帯域分布パターンとを比較照合し、熱源の検出及び熱源
の種類の弁別を行い判定信号を出力する熱源判定手段
と、該熱源判定手段が送出する判定信号を受信し、熱源
が異常である場合には、熱源の種類を識別する識別信号
を警報信号とともに出力する熱源信号送信手段を具備し
て成っている。
る本発明に係る警備用熱源識別装置は、熱源から放射さ
れる赤外線を検出する赤外線検出素子を、1次元若しく
は2次元状に複数個配列して構成したアレイセンサ手段
と、ピーク波長を異にしかつ所定の透過波長帯域を有す
る、前記赤外線検出素子と同数のバンドパスフィルタ
を、前記赤外線検出素子に対応させて配置してなるフィ
ルタ手段と、予めパターン認識させてある識別対象とな
る複数の熱源の基準波長帯域分布パターンと、前記アレ
イセンサ手段が検出することにより得られる熱源の波長
帯域分布パターンとを比較照合し、熱源の検出及び熱源
の種類の弁別を行い判定信号を出力する熱源判定手段
と、該熱源判定手段が送出する判定信号を受信し、熱源
が異常である場合には、熱源の種類を識別する識別信号
を警報信号とともに出力する熱源信号送信手段を具備し
て成っている。
【0010】また、上記フィルタ手段は、透過波長帯域
を異にする少なくとも2種類のバンドパスフィルタを備
え、そのうちの1種類を他の波長帯域を網羅する広帯域
バンドフィルタとして構成し、上記バンドパスフィルタ
の各々を上記アレイセンサ手段の赤外線検出素子に対応
して配置し、上記フィルタ手段の広帯域バンドパスフィ
ルタを透過した赤外線を受光する赤外線検出素子の出力
を基準として、他の波長帯域用バンドパスフィルタを透
過した赤外線を受光する赤外線検出素子の出力を整合調
整し、熱源の検出及び熱源の種類の弁別を行えるように
するとよい。
を異にする少なくとも2種類のバンドパスフィルタを備
え、そのうちの1種類を他の波長帯域を網羅する広帯域
バンドフィルタとして構成し、上記バンドパスフィルタ
の各々を上記アレイセンサ手段の赤外線検出素子に対応
して配置し、上記フィルタ手段の広帯域バンドパスフィ
ルタを透過した赤外線を受光する赤外線検出素子の出力
を基準として、他の波長帯域用バンドパスフィルタを透
過した赤外線を受光する赤外線検出素子の出力を整合調
整し、熱源の検出及び熱源の種類の弁別を行えるように
するとよい。
【0011】さらに、異なる透過波長帯域を有する少な
くとも3種類のバンドパスフィルタを付設配備した赤外
線検出素子によって単位アレイを構成し、上記アレイセ
ンサ手段を、この単位アレイを一次元又は二次元状に複
数単位配列して構成してもよい。
くとも3種類のバンドパスフィルタを付設配備した赤外
線検出素子によって単位アレイを構成し、上記アレイセ
ンサ手段を、この単位アレイを一次元又は二次元状に複
数単位配列して構成してもよい。
【0012】
【作 用】識別対象となる複数の特定波長帯域の放射発
散度分布をあらかじめ計測し、その特徴を抽出して演算
処理を行い基準となるパターンを基準波長帯域分布パタ
ーンとして記憶部に記憶させる。この基準波長帯域分布
パターンとアレイセンサ手段が検知し計算することによ
り得られる熱源の波長帯域分布パターンを比較照合し
て、熱源の検出並びに熱源の種類の弁別を行う。
散度分布をあらかじめ計測し、その特徴を抽出して演算
処理を行い基準となるパターンを基準波長帯域分布パタ
ーンとして記憶部に記憶させる。この基準波長帯域分布
パターンとアレイセンサ手段が検知し計算することによ
り得られる熱源の波長帯域分布パターンを比較照合し
て、熱源の検出並びに熱源の種類の弁別を行う。
【0013】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照しながら詳
細に説明する。図1は本発明の基本的構成を示すブロッ
ク図、図2及び図3は本発明を構成しているアレイセン
サ手段の構成例を示す斜視図である。これらの図におい
て、参照番号10はフィルタ手段であり、ピーク波長を
異にしかつ所定の透過波長帯域を有するバンドパスフィ
ルタを複数個配列して構成されている。20はアレイセ
ンサ手段であり、熱源から放射されかつ前記バンドパス
フィルタ10を透過した赤外線を検出する赤外線検出素
子を、1次元若しくは2次元状に複数配列して構成され
ている。前記フィルタ手段10は、物体から放射される
赤外線の一定の波長帯域のみを通過する、前記赤外線検
出素子と同数のバンドパスフィルタを、後述のように前
記赤外線検出素子に対応させて一次元若しくは二次元状
に配置し、前記アレイセンサ手段20に付設される。3
0は前記アレイセンサ手段20に接続され、前記アレイ
センサ手段20が赤外線を検出したとき、その検出信号
を所定の大きさに増幅する増幅手段である。40は熱源
判定手段であり、予めパターン認識させてある識別対象
となる複数の熱源の基準波長帯域分布パターンと、前記
アレイセンサ手段20が検出することにより得られる熱
源個々の波長帯域分布パターンとを比較照合し、熱源の
検出並びに熱源の種類の弁別を行い判定信号を出力す
る。50は熱源信号送信手段であり、前記熱源判定手段
40が送出する判定信号を受信し、熱源が異常である場
合には、熱源の種別を付して警報信号を出力する。な
お、熱源信号送信手段50よりの出力は有線、無線のい
ずれによっても監視センタに送信可能である。
細に説明する。図1は本発明の基本的構成を示すブロッ
ク図、図2及び図3は本発明を構成しているアレイセン
サ手段の構成例を示す斜視図である。これらの図におい
て、参照番号10はフィルタ手段であり、ピーク波長を
異にしかつ所定の透過波長帯域を有するバンドパスフィ
ルタを複数個配列して構成されている。20はアレイセ
ンサ手段であり、熱源から放射されかつ前記バンドパス
フィルタ10を透過した赤外線を検出する赤外線検出素
子を、1次元若しくは2次元状に複数配列して構成され
ている。前記フィルタ手段10は、物体から放射される
赤外線の一定の波長帯域のみを通過する、前記赤外線検
出素子と同数のバンドパスフィルタを、後述のように前
記赤外線検出素子に対応させて一次元若しくは二次元状
に配置し、前記アレイセンサ手段20に付設される。3
0は前記アレイセンサ手段20に接続され、前記アレイ
センサ手段20が赤外線を検出したとき、その検出信号
を所定の大きさに増幅する増幅手段である。40は熱源
判定手段であり、予めパターン認識させてある識別対象
となる複数の熱源の基準波長帯域分布パターンと、前記
アレイセンサ手段20が検出することにより得られる熱
源個々の波長帯域分布パターンとを比較照合し、熱源の
検出並びに熱源の種類の弁別を行い判定信号を出力す
る。50は熱源信号送信手段であり、前記熱源判定手段
40が送出する判定信号を受信し、熱源が異常である場
合には、熱源の種別を付して警報信号を出力する。な
お、熱源信号送信手段50よりの出力は有線、無線のい
ずれによっても監視センタに送信可能である。
【0014】このうち、前記アレイセンサ手段20は、
図2に示すように、透過波長帯域を異にする前記バンド
パスフィルタを付設配備した赤外線検出素子を1次元若
しくは2次元状に配列して構成する。図2(a)は赤外
線検出素子3素子を1次元状に配列して形成したアレイ
センサ手段を、図2(b)は赤外線検出素子4素子を1
次元状に配列して形成したアレイセンサ手段を、図2
(c)は赤外線検出素子5素子を1次元状に配列して形
成したアレイセンサ手段をそれぞれ示す。また、図2
(d)は縦方向(Y−Y方向)に図2cに示す熱源識別
用の赤外線検出素子5素子を1次元状に配列するととも
に、横方向(X−X方向)には熱源方向検出用の広帯域
赤外線検出素子を配列して形成した十字型2次元アレイ
センサ手段を、図2(e)は赤外線検出素子3素子を放
射状に配列して形成した3素子2次元アレイセンサ手段
を、図2(f)は4素子を縦、横方向に配列して形成し
た4素子2次元アレイセンサ手段を示す。このうち、図
2(d)に示した十字型では、前述のように、横方向に
フィルタC(広帯域:2〜14μmを透過するバンドパ
スフィルタ)を5個並置し縦方向にフィルタA,B,
D,Eを配して、アレイセンサ手段を構成してあるた
め、横方向の視界が拡大される。このため、このアレイ
センサ手段を用いると、火災等の異常事態が発生時に、
先ず異常熱源を横方向のアレイセンサ手段で検出し、次
に機構部を回動させるなどして、縦方向のアレイセンサ
手段を当該熱源に向けて熱源の種類を識別し確認するこ
とができる。かくして、限定された数の赤外線検出素子
をアレイ化することで、センサとしての効率、機能が格
段に向上する。更に、図3に示すように、異なる透過波
長帯域を有する少なくとも3種類のバンドパスフィルタ
を付設配備した赤外線検出素子によって単位アレイを構
成し、アレイセンサ手段20を、この単位アレイを一次
元又は二次元状に複数単位配列して構成すれば、熱源の
検知が正確かつ容易になるとともに、検知範囲全般にわ
たり感度が良好な警備用熱源識別装置が得られる。図3
(a)は図2(a)に示すアレイセンサ手段を単位アレ
イとし、この単位アレイを複数1次元状に配列した多素
子1次元アレイセンサ手段を、図3(b)は図3(a)
の多素子1次元アレイセンサ手段を横方向(X−X方
向)に配列した多素子2次元アレイセンサ手段を、図3
(c)は図2(e)に示す3素子の2次元アレイセンサ
手段を単位アレイとし、この単位アレイを複数縦方向
(Y−Y方向)に配列した3素子1次元マルチアレイセ
ンサ手段を、図3(d)は図3(c)の3素子1次元マ
ルチアレイセンサ手段を横方向(X−X方向)に配列し
た3素子2次元マルチアレイセンサ手段を、図3(e)
は図2(f)に示す4素子の2次元アレイセンサ手段を
単位アレイとし、この単位アレイを複数縦方向(Y−Y
方向)に配列した4素子1次元マルチアレイセンサ手段
を、図3(f)は図3(e)の4素子1次元マルチアレ
イセンサ手段を横方向(X−X方向)に配列した4素子
2次元マルチアレイセンサ手段をそれぞれ示す。
図2に示すように、透過波長帯域を異にする前記バンド
パスフィルタを付設配備した赤外線検出素子を1次元若
しくは2次元状に配列して構成する。図2(a)は赤外
線検出素子3素子を1次元状に配列して形成したアレイ
センサ手段を、図2(b)は赤外線検出素子4素子を1
次元状に配列して形成したアレイセンサ手段を、図2
(c)は赤外線検出素子5素子を1次元状に配列して形
成したアレイセンサ手段をそれぞれ示す。また、図2
(d)は縦方向(Y−Y方向)に図2cに示す熱源識別
用の赤外線検出素子5素子を1次元状に配列するととも
に、横方向(X−X方向)には熱源方向検出用の広帯域
赤外線検出素子を配列して形成した十字型2次元アレイ
センサ手段を、図2(e)は赤外線検出素子3素子を放
射状に配列して形成した3素子2次元アレイセンサ手段
を、図2(f)は4素子を縦、横方向に配列して形成し
た4素子2次元アレイセンサ手段を示す。このうち、図
2(d)に示した十字型では、前述のように、横方向に
フィルタC(広帯域:2〜14μmを透過するバンドパ
スフィルタ)を5個並置し縦方向にフィルタA,B,
D,Eを配して、アレイセンサ手段を構成してあるた
め、横方向の視界が拡大される。このため、このアレイ
センサ手段を用いると、火災等の異常事態が発生時に、
先ず異常熱源を横方向のアレイセンサ手段で検出し、次
に機構部を回動させるなどして、縦方向のアレイセンサ
手段を当該熱源に向けて熱源の種類を識別し確認するこ
とができる。かくして、限定された数の赤外線検出素子
をアレイ化することで、センサとしての効率、機能が格
段に向上する。更に、図3に示すように、異なる透過波
長帯域を有する少なくとも3種類のバンドパスフィルタ
を付設配備した赤外線検出素子によって単位アレイを構
成し、アレイセンサ手段20を、この単位アレイを一次
元又は二次元状に複数単位配列して構成すれば、熱源の
検知が正確かつ容易になるとともに、検知範囲全般にわ
たり感度が良好な警備用熱源識別装置が得られる。図3
(a)は図2(a)に示すアレイセンサ手段を単位アレ
イとし、この単位アレイを複数1次元状に配列した多素
子1次元アレイセンサ手段を、図3(b)は図3(a)
の多素子1次元アレイセンサ手段を横方向(X−X方
向)に配列した多素子2次元アレイセンサ手段を、図3
(c)は図2(e)に示す3素子の2次元アレイセンサ
手段を単位アレイとし、この単位アレイを複数縦方向
(Y−Y方向)に配列した3素子1次元マルチアレイセ
ンサ手段を、図3(d)は図3(c)の3素子1次元マ
ルチアレイセンサ手段を横方向(X−X方向)に配列し
た3素子2次元マルチアレイセンサ手段を、図3(e)
は図2(f)に示す4素子の2次元アレイセンサ手段を
単位アレイとし、この単位アレイを複数縦方向(Y−Y
方向)に配列した4素子1次元マルチアレイセンサ手段
を、図3(f)は図3(e)の4素子1次元マルチアレ
イセンサ手段を横方向(X−X方向)に配列した4素子
2次元マルチアレイセンサ手段をそれぞれ示す。
【0015】また、前記フィルタ手段10は、透過波長
帯域を異にする少なくとも2種類のバンドパスフィルタ
を備え、そのうちの1種類を他の波長帯域を網羅する広
帯域バンドフィルタとして構成し、前述のように前記バ
ンドパスフィルタの各々を前記アレイセンサ手段10の
赤外線検出素子に対応して配置し、前記フィルタ手段1
0の広帯域バンドパスフィルタを透過した赤外線を受光
する赤外線検出素子の出力を基準として、他の波長帯域
用バンドパスフィルタを透過した赤外線を受光する赤外
線検出素子の出力を整合調整し、熱源の検出及び熱源の
種類の弁別を行う。なお、図4に示す実施例では波長特
性の異なる3種類のバンドパスフィルタA(比較的短い
波長を中心に検出する透過波長帯域約3〜5μmのバン
ドパスフィルタ)、B(比較的長い波長を中心に検出す
る透過波長帯域約9〜11μmのバンドパスフィル
タ)、C(フィルタA,B透過波長帯域を全てカバーす
る透過波長帯域約2〜14μmのバンドパスフィルタ:
フィルタCは、これを基準としてセンサ固有の感度差を
是正する目的で用いる)を、また図5に示す実施例では
熱源の種類を弁別するために使用した3種類のバンドパ
スフィルタA、B、Cの他に、約6〜8μmの透過波長
帯域を有するバンドパスフィルタDを加えた例を示す。
又図4中に破線で、図示のバンドパスフィルタ特性をも
つ2種類のバンドパスフィルタA、Bを、ほぼ一定の透
過率を持つ広い透過波長帯域を有するバンドパスフィル
タCを基準として、赤外線検出素子の感度のばらつき及
び増幅手段の増幅度(ゲイン)ばらつきを修正するため
に、赤外線素子及び回路系を含んで正規化を行なった場
合のバンドパスフィルタ特性をバンドパスフィルタ
A’,B’として示してある。更に図6に、図5に示す
バンドパスフィルタ特性をもつ3種類のバンドパスフィ
ルタA、B、Dを、バンドパスフィルタCを基準とし
て、正規化を行なった場合のバンドパスフィルタ特性を
バンドパスフィルタA’,B’,D’として示す。かく
して、アレイセンサ手段通過後の広帯域熱源の各出力の
波長特性を比較して図5のようになったとすると、フィ
ルタC以外のフィルタA,B,Dのアンプ出力をフィル
タCのアンプ出力に合わせるように増幅手段のフィルタ
C以外のアンプを調整する。こうすることによって、熱
源の波長特性を測定し、フィルタ毎の出力を相互に比較
することで熱源識別を実施することができる。
帯域を異にする少なくとも2種類のバンドパスフィルタ
を備え、そのうちの1種類を他の波長帯域を網羅する広
帯域バンドフィルタとして構成し、前述のように前記バ
ンドパスフィルタの各々を前記アレイセンサ手段10の
赤外線検出素子に対応して配置し、前記フィルタ手段1
0の広帯域バンドパスフィルタを透過した赤外線を受光
する赤外線検出素子の出力を基準として、他の波長帯域
用バンドパスフィルタを透過した赤外線を受光する赤外
線検出素子の出力を整合調整し、熱源の検出及び熱源の
種類の弁別を行う。なお、図4に示す実施例では波長特
性の異なる3種類のバンドパスフィルタA(比較的短い
波長を中心に検出する透過波長帯域約3〜5μmのバン
ドパスフィルタ)、B(比較的長い波長を中心に検出す
る透過波長帯域約9〜11μmのバンドパスフィル
タ)、C(フィルタA,B透過波長帯域を全てカバーす
る透過波長帯域約2〜14μmのバンドパスフィルタ:
フィルタCは、これを基準としてセンサ固有の感度差を
是正する目的で用いる)を、また図5に示す実施例では
熱源の種類を弁別するために使用した3種類のバンドパ
スフィルタA、B、Cの他に、約6〜8μmの透過波長
帯域を有するバンドパスフィルタDを加えた例を示す。
又図4中に破線で、図示のバンドパスフィルタ特性をも
つ2種類のバンドパスフィルタA、Bを、ほぼ一定の透
過率を持つ広い透過波長帯域を有するバンドパスフィル
タCを基準として、赤外線検出素子の感度のばらつき及
び増幅手段の増幅度(ゲイン)ばらつきを修正するため
に、赤外線素子及び回路系を含んで正規化を行なった場
合のバンドパスフィルタ特性をバンドパスフィルタ
A’,B’として示してある。更に図6に、図5に示す
バンドパスフィルタ特性をもつ3種類のバンドパスフィ
ルタA、B、Dを、バンドパスフィルタCを基準とし
て、正規化を行なった場合のバンドパスフィルタ特性を
バンドパスフィルタA’,B’,D’として示す。かく
して、アレイセンサ手段通過後の広帯域熱源の各出力の
波長特性を比較して図5のようになったとすると、フィ
ルタC以外のフィルタA,B,Dのアンプ出力をフィル
タCのアンプ出力に合わせるように増幅手段のフィルタ
C以外のアンプを調整する。こうすることによって、熱
源の波長特性を測定し、フィルタ毎の出力を相互に比較
することで熱源識別を実施することができる。
【0016】更に、前記熱源判定手段40は、サンプル
アンドピークホールド部41と、スイッチ部42、A/
D変換部43、信号処理部44、記憶部45より構成さ
れている。かくして、警備対象内に存在する熱源から放
射される赤外線を前記アレイセンサ手段20が検知する
と、その検知信号は前記増幅手段30で増幅され、更に
サンプリングされ、A/D変換されて受光赤外線の変化
量、変化率を波長帯域毎に演算し、その熱源の種別が判
定される。すなわち、前記アレイセンサ手段20から送
出される検知信号の出力は、前記増幅手段30の対応す
るアンプに入力され、所定レベルに増幅されてから前記
サンプルアンドピークホールド部41に入力される。サ
ンプルアンドピークホールド部41では、信号処理部4
4から送られてくるサンプリング信号に合わせて、前記
増幅手段30からの信号を受け付け、次のサンプリング
信号が送られてくるまでの最大値を保持して、それをス
イッチ部42に出力する。スイッチ部42では、同じく
信号処理部44からのスイッチング信号で透過波長帯域
を異にするバンドパスフィルタ毎の信号を順次シリアル
変換して、A/D変換部43へ出力する。A/D変換部
43ではそれぞれのバンドパスフィルタを通過した赤外
線量に応じた出力を順次変換して信号処理部44に出力
する。前記記憶部45は、識別対象となる複数の特定の
熱源の各波長帯域における赤外線検出素子の出力値の変
化量、変化率並びに他の波長帯域における赤外線検出素
子の出力値との比率等による基準波長帯域分布パターン
を予め演算によって得て記憶している。前記信号処理部
44では、前記記憶部45に記憶されているデータ(基
準波長帯域分布パターン)と前記アレイセンサ手段10
が検出し計算することにより得られる各波長帯域におけ
る赤外線検出素子の出力値の変化量、変化率並びに他の
波長帯域における赤外線検出素子の出力値との比率等に
よる熱源のデータ(波長帯域分布パターン)とを比較照
合して熱源の検出及び熱源の種類の弁別を行い判定信号
を出力する。
アンドピークホールド部41と、スイッチ部42、A/
D変換部43、信号処理部44、記憶部45より構成さ
れている。かくして、警備対象内に存在する熱源から放
射される赤外線を前記アレイセンサ手段20が検知する
と、その検知信号は前記増幅手段30で増幅され、更に
サンプリングされ、A/D変換されて受光赤外線の変化
量、変化率を波長帯域毎に演算し、その熱源の種別が判
定される。すなわち、前記アレイセンサ手段20から送
出される検知信号の出力は、前記増幅手段30の対応す
るアンプに入力され、所定レベルに増幅されてから前記
サンプルアンドピークホールド部41に入力される。サ
ンプルアンドピークホールド部41では、信号処理部4
4から送られてくるサンプリング信号に合わせて、前記
増幅手段30からの信号を受け付け、次のサンプリング
信号が送られてくるまでの最大値を保持して、それをス
イッチ部42に出力する。スイッチ部42では、同じく
信号処理部44からのスイッチング信号で透過波長帯域
を異にするバンドパスフィルタ毎の信号を順次シリアル
変換して、A/D変換部43へ出力する。A/D変換部
43ではそれぞれのバンドパスフィルタを通過した赤外
線量に応じた出力を順次変換して信号処理部44に出力
する。前記記憶部45は、識別対象となる複数の特定の
熱源の各波長帯域における赤外線検出素子の出力値の変
化量、変化率並びに他の波長帯域における赤外線検出素
子の出力値との比率等による基準波長帯域分布パターン
を予め演算によって得て記憶している。前記信号処理部
44では、前記記憶部45に記憶されているデータ(基
準波長帯域分布パターン)と前記アレイセンサ手段10
が検出し計算することにより得られる各波長帯域におけ
る赤外線検出素子の出力値の変化量、変化率並びに他の
波長帯域における赤外線検出素子の出力値との比率等に
よる熱源のデータ(波長帯域分布パターン)とを比較照
合して熱源の検出及び熱源の種類の弁別を行い判定信号
を出力する。
【0017】(基準波長帯域分布パターンの設定)上述
の通り、本発明を構成する前記熱源判定手段40は、識
別対象となる複数の熱源の各波長帯域における赤外線検
出素子の出力値の変化量、変化率並びに他の波長帯域に
おける赤外線検出素子の出力値との比率等による基準波
長帯域分布パターンを予めパターン認識し、この記憶部
に記憶されている基準波長帯域分布パターンと前記アレ
イセンサ手段20が検出し計算することにより得られる
各波長帯域における赤外線検出素子の出力値の変化量、
変化率並びに他の波長帯域における赤外線検出素子の出
力値との比率等による熱源の波長帯域分布パターンとを
比較照合し、熱源の検出及び熱源の種類の弁別を行い判
定信号を出力するが、この熱源判定手段40における波
長帯域分布パターンの測定原理を、図7乃至図12並び
に数式1乃至8を用いてここで説明する。
の通り、本発明を構成する前記熱源判定手段40は、識
別対象となる複数の熱源の各波長帯域における赤外線検
出素子の出力値の変化量、変化率並びに他の波長帯域に
おける赤外線検出素子の出力値との比率等による基準波
長帯域分布パターンを予めパターン認識し、この記憶部
に記憶されている基準波長帯域分布パターンと前記アレ
イセンサ手段20が検出し計算することにより得られる
各波長帯域における赤外線検出素子の出力値の変化量、
変化率並びに他の波長帯域における赤外線検出素子の出
力値との比率等による熱源の波長帯域分布パターンとを
比較照合し、熱源の検出及び熱源の種類の弁別を行い判
定信号を出力するが、この熱源判定手段40における波
長帯域分布パターンの測定原理を、図7乃至図12並び
に数式1乃至8を用いてここで説明する。
【0018】(基準波長帯域分布パターンの設定)とこ
ろで、人体、火災等の各熱源にはそれぞれ固有温度があ
り、プランクの放射法則に示される如く、各熱源から放
射される赤外線の放射発散度と赤外線波長との間には一
定の関係がある。即ち、 Wλ : 単色放射発散度 λ : 放射される赤外線の波長 T : 黒体の絶対温度 exp: 指数関数の底 C1 : 定数 3.7402×(1/1012)(W・
cm2 ) C2 : 定数 1.43848(cm・deg) とするとき、数1の関係がある。
ろで、人体、火災等の各熱源にはそれぞれ固有温度があ
り、プランクの放射法則に示される如く、各熱源から放
射される赤外線の放射発散度と赤外線波長との間には一
定の関係がある。即ち、 Wλ : 単色放射発散度 λ : 放射される赤外線の波長 T : 黒体の絶対温度 exp: 指数関数の底 C1 : 定数 3.7402×(1/1012)(W・
cm2 ) C2 : 定数 1.43848(cm・deg) とするとき、数1の関係がある。
【数1】 従って、赤外線帯域において複数ある波長帯域の放射発
散度を計測し、特徴を抽出する演算処理及び各波長分布
のパターンの認識等を実施することにより、比較的広い
検出範囲内において異常熱源を高感度に検出し、更に熱
源の種類を識別することができる。
散度を計測し、特徴を抽出する演算処理及び各波長分布
のパターンの認識等を実施することにより、比較的広い
検出範囲内において異常熱源を高感度に検出し、更に熱
源の種類を識別することができる。
【0019】ここでは、基準となる熱源として温度校正
用のヒーターを内蔵した黒体炉を用いた場合を説明す
る。黒体炉をある一定の距離、例えば30〜60cmに
設置し、温度を変えて1,000K(727℃)、50
0K(227℃)、300K(27℃)にそれぞれ設定
した時の放射発散度と波長の関係を数式1に基づいて計
算しプロットすると図7が得られる。図7において、λ
1,λ2,λ3は、黒体炉の温度を1,000K,50
0K,300Kとしたときに放射発散度がピークとなる
ときのそれぞれの波長の値を示す。また図8に、黒体炉
の温度を1,000Kに設定した時の放射発散度と波長
の関係をプロットするとともに、黒体炉を本発明に係る
装置より所定距離(30〜60cm)離した所に設置
し、図4の特性を示す3種類のフィルタA,B,Cを透
過した赤外線のセンサ出力値を細実線で示す。更に、こ
の図8には、3種類のフィルタA,B,Cを透過した赤
外線のセンサ出力値のピーク値を最小二乗法の演算処理
により一次直線y=a1 x+b1 及び二次曲線y=c1
(xーd1 )2 +e1 で近似したものを描いてある。図
9に、図8と同様の要領で、黒体炉の温度を500Kに
設定した時の放射発散度と波長の関係をプロットすると
ともに、3種類のフィルタA,B,Cを透過した赤外線
のセンサ出力値のピーク値を最小二乗法の演算処理によ
り一次直線y=a2 x+b2 及び二次曲線y=c2 (x
ーd2 )2 +e2 で近似したものを示す。そして図10
に、図8及び図9と同様の要領で、黒体炉の温度を30
0Kに設定した時の放射発散度と波長の関係をプロット
するとともに、3種類のフィルタA,B,Cを透過した
赤外線のセンサ出力値のピーク値を最小二乗法の演算処
理により一次直線y=a3 x+b3 及び二次曲線y=c
3 (xーd3 )2 +e3 で近似したものを示す。
用のヒーターを内蔵した黒体炉を用いた場合を説明す
る。黒体炉をある一定の距離、例えば30〜60cmに
設置し、温度を変えて1,000K(727℃)、50
0K(227℃)、300K(27℃)にそれぞれ設定
した時の放射発散度と波長の関係を数式1に基づいて計
算しプロットすると図7が得られる。図7において、λ
1,λ2,λ3は、黒体炉の温度を1,000K,50
0K,300Kとしたときに放射発散度がピークとなる
ときのそれぞれの波長の値を示す。また図8に、黒体炉
の温度を1,000Kに設定した時の放射発散度と波長
の関係をプロットするとともに、黒体炉を本発明に係る
装置より所定距離(30〜60cm)離した所に設置
し、図4の特性を示す3種類のフィルタA,B,Cを透
過した赤外線のセンサ出力値を細実線で示す。更に、こ
の図8には、3種類のフィルタA,B,Cを透過した赤
外線のセンサ出力値のピーク値を最小二乗法の演算処理
により一次直線y=a1 x+b1 及び二次曲線y=c1
(xーd1 )2 +e1 で近似したものを描いてある。図
9に、図8と同様の要領で、黒体炉の温度を500Kに
設定した時の放射発散度と波長の関係をプロットすると
ともに、3種類のフィルタA,B,Cを透過した赤外線
のセンサ出力値のピーク値を最小二乗法の演算処理によ
り一次直線y=a2 x+b2 及び二次曲線y=c2 (x
ーd2 )2 +e2 で近似したものを示す。そして図10
に、図8及び図9と同様の要領で、黒体炉の温度を30
0Kに設定した時の放射発散度と波長の関係をプロット
するとともに、3種類のフィルタA,B,Cを透過した
赤外線のセンサ出力値のピーク値を最小二乗法の演算処
理により一次直線y=a3 x+b3 及び二次曲線y=c
3 (xーd3 )2 +e3 で近似したものを示す。
【0020】しかして、本発明に係る装置は、図8乃至
図10で示したそれぞれの温度1,000K,500
K,300Kにおける近似直線の傾き、a1 ,a2 ,a
3 が低温になるほどその値が正の値を示し、高温になる
ほど負の値を示す傾向があり、数2が成立することが分
かる。
図10で示したそれぞれの温度1,000K,500
K,300Kにおける近似直線の傾き、a1 ,a2 ,a
3 が低温になるほどその値が正の値を示し、高温になる
ほど負の値を示す傾向があり、数2が成立することが分
かる。
【数2】 更に、二次曲線のピークの位置、(d1 ,e1 ),(d
2 ,e2 ),(d3 ,e3 )は低温になるほどその値が
大きくなり、高温になるほど値が小さくなる傾向にあ
り、数3が成立することが分かる。
2 ,e2 ),(d3 ,e3 )は低温になるほどその値が
大きくなり、高温になるほど値が小さくなる傾向にあ
り、数3が成立することが分かる。
【数3】 そして、二次曲線の曲率、c1 ,c2 ,c3 は低温にな
るほどその値が大きくなり、高温になるほど値が小さく
なる傾向にあり、数4が成立することが分かる。
るほどその値が大きくなり、高温になるほど値が小さく
なる傾向にあり、数4が成立することが分かる。
【数4】
【0021】よって、上記数式2乃至4の3つのパラメ
ータは熱源の温度によってある一定の相関関係があるこ
とが分かる。そこで、通常の状態(定温:訳27℃程
度)における各波長帯域のセンサ出力及び検出した複数
の熱源についての各波長帯域のセンサ出力を前記熱源判
定手段40でデータを取り込むと同時に演算処理し、上
記3つのパラメータを算出し、前記記憶部45にあらか
じめ記憶させておく。
ータは熱源の温度によってある一定の相関関係があるこ
とが分かる。そこで、通常の状態(定温:訳27℃程
度)における各波長帯域のセンサ出力及び検出した複数
の熱源についての各波長帯域のセンサ出力を前記熱源判
定手段40でデータを取り込むと同時に演算処理し、上
記3つのパラメータを算出し、前記記憶部45にあらか
じめ記憶させておく。
【0022】(基準波長帯域分布パターンと異常熱源の
波長帯域分布パターンとの比較)今、センサ手段20の
監視範囲で火災が発生した場合を想定する。ここでは、
フィルタ手段10が図5に示す4種類の赤外線バンドフ
ィルタにより構成されているものとする。
波長帯域分布パターンとの比較)今、センサ手段20の
監視範囲で火災が発生した場合を想定する。ここでは、
フィルタ手段10が図5に示す4種類の赤外線バンドフ
ィルタにより構成されているものとする。
【0023】火災の温度が500K(223℃)に達し
ているとすると、フィルタAを透過する赤外線量は図
8、図9に示す放射発散度の中庸を示すことになる。し
たがって、フィルタAを透過した当該赤外線はアレイセ
ンンサ手段20のフィルタAに対応する赤外線検出素子
(センサ)に入射する。その赤外線検出素子からの出力
は、さらにそれに対応する増幅手段のアンプに入力し所
定のレベルに増幅されてから、熱源判定手段40のサン
プルアンドピークホールド部41に入力される。サンプ
ルアンドピークホールド部41では、既述のように、信
号処理部44から送られてくるサンプリング信号に合わ
せて増幅手段30からの信号を受け付け、次のサンプリ
ング信号が送られてくるまでの最大値を保持し、それを
スイッチ部42に出力する。スイッチ部42では、同じ
く信号処理部44からのスイッチング信号でフィルタ毎
の信号を順次シリアル変換して、A/D変換部43へ出
力する。A/D変換部43では、フィルタA,B,C,
Dを透過した赤外線量に応じた出力をフィルタA,B,
C,Dの順で繰り返し変換して信号処理部44に出力す
る。
ているとすると、フィルタAを透過する赤外線量は図
8、図9に示す放射発散度の中庸を示すことになる。し
たがって、フィルタAを透過した当該赤外線はアレイセ
ンンサ手段20のフィルタAに対応する赤外線検出素子
(センサ)に入射する。その赤外線検出素子からの出力
は、さらにそれに対応する増幅手段のアンプに入力し所
定のレベルに増幅されてから、熱源判定手段40のサン
プルアンドピークホールド部41に入力される。サンプ
ルアンドピークホールド部41では、既述のように、信
号処理部44から送られてくるサンプリング信号に合わ
せて増幅手段30からの信号を受け付け、次のサンプリ
ング信号が送られてくるまでの最大値を保持し、それを
スイッチ部42に出力する。スイッチ部42では、同じ
く信号処理部44からのスイッチング信号でフィルタ毎
の信号を順次シリアル変換して、A/D変換部43へ出
力する。A/D変換部43では、フィルタA,B,C,
Dを透過した赤外線量に応じた出力をフィルタA,B,
C,Dの順で繰り返し変換して信号処理部44に出力す
る。
【0024】記憶部45には、既に述べたように、予め
黒体炉で測定した際の基準となるパラメータa,b,c
が演算処理されて、その値が記憶されている。すなわ
ち、黒体炉の温度が1,000K、500K、300K
の際のフィルタA,B,Dを通過したセンサの出力値を
最小二乗法によって計算し、近似直線、近似二次曲線の
パラメータa1 ,a2 ,a3 ;d1 ,d2 ,d3 ;c
1 ,c2 ,c3 を記憶しておく。即ち、信号処理部44
では、同様にA/D変換部43から送られてくる出力値
の測定データからa,d,cを計算する。信号処理部4
4には警報を出力する判定基準が記憶されている。そし
て、いずれかのセンサ出力値が所定値を越えた場合(図
11のステップ101;図11のS101)には、次の
判定基準によって熱源を識別し、警報を出力する。先
ず、パラメータa,d,cにおいて、火災のプリアラー
ム判定値a(fp),d(fp),c(fp)を数5の
ように定める(図12参照)。
黒体炉で測定した際の基準となるパラメータa,b,c
が演算処理されて、その値が記憶されている。すなわ
ち、黒体炉の温度が1,000K、500K、300K
の際のフィルタA,B,Dを通過したセンサの出力値を
最小二乗法によって計算し、近似直線、近似二次曲線の
パラメータa1 ,a2 ,a3 ;d1 ,d2 ,d3 ;c
1 ,c2 ,c3 を記憶しておく。即ち、信号処理部44
では、同様にA/D変換部43から送られてくる出力値
の測定データからa,d,cを計算する。信号処理部4
4には警報を出力する判定基準が記憶されている。そし
て、いずれかのセンサ出力値が所定値を越えた場合(図
11のステップ101;図11のS101)には、次の
判定基準によって熱源を識別し、警報を出力する。先
ず、パラメータa,d,cにおいて、火災のプリアラー
ム判定値a(fp),d(fp),c(fp)を数5の
ように定める(図12参照)。
【数5】 また、火災のアラーム判定値a(f),d(f),c
(f)を数6のように定める(図12参照)。
(f)を数6のように定める(図12参照)。
【数6】 更に、侵入者のアラーム判定値a(b),d(b),c
(b)を数7のように決める(図12参照)。
(b)を数7のように決める(図12参照)。
【数7】 そして、火災、侵入者以外の異常熱源判定値a(e),
d(e),c(e)を上記以外、即ち数8と規定する。
d(e),c(e)を上記以外、即ち数8と規定する。
【数8】 という判定基準が記憶されている。
【0025】信号処理部44での警報出力の最終判定
は、算出されたパラメータa,d,cの内のいずれか2
つが一致して上記数式5乃至8のいずれかを満たした場
合(図11のステップ103,105,107,10
9)に、当該警報を熱源信号送信手段50に出力する
(図11のステップ104,106,108,11
0)。この場合、測定データをもとに所定の演算を施
し、a,dの2つのパラメータが数式5を満足し、火災
プリアラームを示唆したが、cは数式8を満たして火
災、侵入者以外のアラームを示した。この場合は、信号
処理部44は火災プリアラームの出力を決定し、熱源信
号送信手段50に出力する(図11のステップ10
6)。プリアラームの場合は警報の扱いにはならないの
で、同じように測定アルゴリズムを繰り返していく(図
11のステッププ101)。更に、時間が経過して同じ
く測定データをもとに所定の演算を施すと、a,d,c
の全てのパラメータが数式7を満足し、火災アラームの
出力を指示し(図11のステップ104)、熱源信号送
信手段50に出力する。そして、熱源信号送信手段50
から外部装置等に火災アラームを出力する。また、図1
1のステップ101の処理を行なわずに、常時測定デー
タを最小二乗法で計算し(図11のステップ102)、
パラメータa,d,cを算出することで、絶対温度を常
時計測することができ、絶対温度の変動及び温度レベル
によって異常を検出、識別することで、異常熱源や初期
火災の検知が高感度で行える。
は、算出されたパラメータa,d,cの内のいずれか2
つが一致して上記数式5乃至8のいずれかを満たした場
合(図11のステップ103,105,107,10
9)に、当該警報を熱源信号送信手段50に出力する
(図11のステップ104,106,108,11
0)。この場合、測定データをもとに所定の演算を施
し、a,dの2つのパラメータが数式5を満足し、火災
プリアラームを示唆したが、cは数式8を満たして火
災、侵入者以外のアラームを示した。この場合は、信号
処理部44は火災プリアラームの出力を決定し、熱源信
号送信手段50に出力する(図11のステップ10
6)。プリアラームの場合は警報の扱いにはならないの
で、同じように測定アルゴリズムを繰り返していく(図
11のステッププ101)。更に、時間が経過して同じ
く測定データをもとに所定の演算を施すと、a,d,c
の全てのパラメータが数式7を満足し、火災アラームの
出力を指示し(図11のステップ104)、熱源信号送
信手段50に出力する。そして、熱源信号送信手段50
から外部装置等に火災アラームを出力する。また、図1
1のステップ101の処理を行なわずに、常時測定デー
タを最小二乗法で計算し(図11のステップ102)、
パラメータa,d,cを算出することで、絶対温度を常
時計測することができ、絶対温度の変動及び温度レベル
によって異常を検出、識別することで、異常熱源や初期
火災の検知が高感度で行える。
【0026】なお、上記測定例では、基準となるパラメ
ータa,d,cを計算するために、黒体炉の温度を1,
000K、500K、300K、としたが、黒体炉の温
度はこれに限定されるわけではなく、例えば600K、
450K、300Kとしてもよいこと勿論である。ま
た、設定温度を3点ではなく、さらに増やすことによっ
て、警報を細かく区分して出力するようにしてもよい。
ータa,d,cを計算するために、黒体炉の温度を1,
000K、500K、300K、としたが、黒体炉の温
度はこれに限定されるわけではなく、例えば600K、
450K、300Kとしてもよいこと勿論である。ま
た、設定温度を3点ではなく、さらに増やすことによっ
て、警報を細かく区分して出力するようにしてもよい。
【発明の効果】本発明は、上述の通り構成されているの
で、次に記載する効果を奏する。 (1)熱源から放射される赤外線を検出する赤外線検出
素子を、1次元若しくは2次元状に複数個配列して構成
したアレイセンサ手段と、ピーク波長を異にしかつ所定
の透過波長帯域を有する、赤外線検出素子と同数のバン
ドパスフィルタを、赤外線検出素子に対応させて配置し
てなるフィルタ手段とを備えているので、検知範囲が広
く、しかも検知範囲全般にわたり感度が良好な警備用熱
源検出識別装置が得られる。 (2)予めパターン認識させてある識別対象となる複数
の熱源の基準波長帯域分布パターンと、アレイセンサ手
段が検出することにより得られる熱源の波長帯域分布パ
ターンとを比較照合し、熱源の検出及び熱源の種類の弁
別を行い判定信号を出力する構成となっているので、あ
らかじめパターン認識してある各種熱源(例えば、火
災、人体等)以外の熱源によって誤報を送出するという
ことを回避でき、個々の異常熱源(火災、侵入者等)の
みを的確に検出する信頼性が高い警備装置が得られると
ともに、異常熱源の種類を識別し警報出力とともにその
種類に応じた識別信号を送出するため汎用性の高いセン
サとしても利用できる(例えば、侵入者検知用センサ、
火災感知用センサとして兼用でき、侵入者検知器、、火
災感知器を個々に設置する必要がなく、警備用検知系装
置の機器の総数を減少させ、警備装置の構築を極めて容
易かつ迅速に行なうことができる)。
で、次に記載する効果を奏する。 (1)熱源から放射される赤外線を検出する赤外線検出
素子を、1次元若しくは2次元状に複数個配列して構成
したアレイセンサ手段と、ピーク波長を異にしかつ所定
の透過波長帯域を有する、赤外線検出素子と同数のバン
ドパスフィルタを、赤外線検出素子に対応させて配置し
てなるフィルタ手段とを備えているので、検知範囲が広
く、しかも検知範囲全般にわたり感度が良好な警備用熱
源検出識別装置が得られる。 (2)予めパターン認識させてある識別対象となる複数
の熱源の基準波長帯域分布パターンと、アレイセンサ手
段が検出することにより得られる熱源の波長帯域分布パ
ターンとを比較照合し、熱源の検出及び熱源の種類の弁
別を行い判定信号を出力する構成となっているので、あ
らかじめパターン認識してある各種熱源(例えば、火
災、人体等)以外の熱源によって誤報を送出するという
ことを回避でき、個々の異常熱源(火災、侵入者等)の
みを的確に検出する信頼性が高い警備装置が得られると
ともに、異常熱源の種類を識別し警報出力とともにその
種類に応じた識別信号を送出するため汎用性の高いセン
サとしても利用できる(例えば、侵入者検知用センサ、
火災感知用センサとして兼用でき、侵入者検知器、、火
災感知器を個々に設置する必要がなく、警備用検知系装
置の機器の総数を減少させ、警備装置の構築を極めて容
易かつ迅速に行なうことができる)。
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を構成している、アレイセンサ手段及び
アレイセンサ手段に付設されるフィルタ手段を示す斜視
図である。
アレイセンサ手段に付設されるフィルタ手段を示す斜視
図である。
【図3】本発明を構成している、アレイセンサ手段及び
アレイセンサ手段に付設されるフィルタ手段の他の例を
示す斜視図である。
アレイセンサ手段に付設されるフィルタ手段の他の例を
示す斜視図である。
【図4】本発明を構成するフィルタ手段のバンドパスフ
ィルタ3種の波長特性を示す図である。
ィルタ3種の波長特性を示す図である。
【図5】他のフィルタ手段のバンドパスフィルタ4種の
波長特性を示す図である。
波長特性を示す図である。
【図6】図5に示すバンドパスフィルタ特性をもつ3種
類のバンドパスフィルタA、B、Dを、バンドパスフィ
ルタCを基準として、正規化を行なった場合の波長特性
を示す図である。
類のバンドパスフィルタA、B、Dを、バンドパスフィ
ルタCを基準として、正規化を行なった場合の波長特性
を示す図である。
【図7】黒体が1,000K、500K、300Kのと
きの単色放射発散度と波長の関係をプロットした図であ
る。
きの単色放射発散度と波長の関係をプロットした図であ
る。
【図8】黒体の温度を1,000Kに設定した時の放射
発散度と波長の関係をプロットするとともに、黒体を本
発明に係る装置より所定距離離した所に設置し、図4の
特性を示す3種類のフィルタA,B,Cを透過した赤外
線のセンサ出力値と、3種類のフィルタA,B,Cを透
過した赤外線のセンサ出力値のピーク値を最小二乗法の
演算処理により一次直線y=a1 x+b1 及び二次曲線
y=c1 (xーd1 )2 +e1 で近似したものを描いた
図である。
発散度と波長の関係をプロットするとともに、黒体を本
発明に係る装置より所定距離離した所に設置し、図4の
特性を示す3種類のフィルタA,B,Cを透過した赤外
線のセンサ出力値と、3種類のフィルタA,B,Cを透
過した赤外線のセンサ出力値のピーク値を最小二乗法の
演算処理により一次直線y=a1 x+b1 及び二次曲線
y=c1 (xーd1 )2 +e1 で近似したものを描いた
図である。
【図9】黒体炉の温度を500Kに設定した時の放射発
散度と波長の関係をプロットするとともに、3種類のフ
ィルタA,B,Cを透過した赤外線のセンサ出力値のピ
ーク値を最小二乗法の演算処理により一次直線y=a2
x+b2 及び二次曲線y=c2 (xーd2 )2 +e2 で
近似したものを示す図である。
散度と波長の関係をプロットするとともに、3種類のフ
ィルタA,B,Cを透過した赤外線のセンサ出力値のピ
ーク値を最小二乗法の演算処理により一次直線y=a2
x+b2 及び二次曲線y=c2 (xーd2 )2 +e2 で
近似したものを示す図である。
【図10】黒体炉の温度を300Kに設定した時の放射
発散度と波長の関係をプロットするとともに、3種類の
フィルタA,B,Cを透過した赤外線のセンサ出力値の
ピーク値を最小二乗法の演算処理により一次直線y=a
3 x+b3 及び二次曲線y=c3 (xーd3 )2 +e3
で近似したものを示す図である。
発散度と波長の関係をプロットするとともに、3種類の
フィルタA,B,Cを透過した赤外線のセンサ出力値の
ピーク値を最小二乗法の演算処理により一次直線y=a
3 x+b3 及び二次曲線y=c3 (xーd3 )2 +e3
で近似したものを示す図である。
【図11】本発明を用いて熱源の検出及び熱源の種類の
弁別・判定の処理を行うときのフローチャートである。
弁別・判定の処理を行うときのフローチャートである。
【図12】パラメータの一つであるパラメータaの警報
出力の判定基準を示す図である。
出力の判定基準を示す図である。
10 フィルタ手段 20 アレイセンサ手段 30 増幅手段 40 熱源判定手段 44 信号処理部 45 記憶部 50 熱源信号送信手段
Claims (5)
- 【請求項1】 熱源から放射される赤外線を検出する赤
外線検出素子を、1次元若しくは2次元状に複数個配列
して構成したアレイセンサ手段と、 ピーク波長を異にしかつ所定の透過波長帯域を有する、
前記赤外線検出素子と同数のバンドパスフィルタを、前
記赤外線検出素子に対応させて配置してなるフィルタ手
段と、 予めパターン認識させてある識別対象となる複数の熱源
の基準波長帯域分布パターンと、前記アレイセンサ手段
が検出することにより得られる熱源の波長帯域分布パタ
ーンとを比較照合し、熱源の検出及び熱源の種類の弁別
を行い判定信号を出力する熱源判定手段と、 該熱源判定手段が送出する判定信号を受信し、熱源が異
常である場合には、熱源の種類を識別する識別信号を警
報信号とともに出力する熱源信号送信手段を具備して成
る警備用熱源識別装置。 - 【請求項2】 前記熱源判定手段は、識別対象となる複
数の熱源の各波長帯域における赤外線検出素子の出力値
の変化量、変化率並びに他の波長帯域における赤外線検
出素子の出力値との比率等による基準波長帯域分布パタ
ーンを予めパターン認識している記憶部と、該記憶部に
記憶されている基準波長帯域分布パターンと前記アレイ
センサ手段が検出し計算することにより得られる各波長
帯域における赤外線検出素子の出力値の変化量、変化率
並びに他の波長帯域における赤外線検出素子の出力値と
の比率等による熱源の波長帯域分布パターンとを比較照
合し、熱源の検出及び熱源の種類の弁別を行い判定信号
を出力する信号処理部を有している請求項1記載の警備
用熱源識別装置。 - 【請求項3】 前記フィルタ手段は、透過波長帯域を異
にする少なくとも2種類のバンドパスフィルタを備え、
そのうちの1種類を他の波長帯域を網羅する広帯域バン
ドフィルタとして構成し、前記バンドパスフィルタの各
々を前記アレイセンサ手段の赤外線検出素子に対応して
配置し、 前記フィルタ手段の広帯域バンドパスフィルタを透過し
た赤外線を受光する赤外線検出素子の出力を基準とし
て、他の波長帯域用バンドパスフィルタを透過した赤外
線を受光する赤外線検出素子の出力を整合調整し、熱源
の検出及び熱源の種類の弁別を行う請求項2記載の警備
用熱源識別装置。 - 【請求項4】 異なる透過波長帯域を有する少なくとも
3種類のバンドパスフィルタを付設配備した赤外線検出
素子によって単位アレイを構成し、前記アレイセンサ手
段が、この単位アレイを一次元又は二次元状に複数単位
配列して構成されている請求項2記載の警備用熱源識別
装置。 - 【請求項5】 熱源から放射される赤外線を検出する赤
外線検出素子を、1次元若しくは2次元状に複数個配列
して構成したアレイセンサ手段と、 ピーク波長を異にしかつ所定の透過波長帯域を有する、
前記赤外線検出素子と同数のバンドパスフィルタを、前
記赤外線検出素子に対応させて配置してなるフィルタ手
段と、 前記アレイセンサ手段に接続され、前記アレイセンサ手
段が赤外線を検出したとき、その検出信号を増幅する増
幅手段と、 予めパターン認識させてある識別対象となる複数の熱源
の基準波長帯域分布パターンと、前記アレイセンサ手段
が検出することにより得られる熱源の波長帯域分布パタ
ーンとを比較照合し、熱源の検出及び熱源の種類の弁別
を行い判定信号を出力する熱源判定手段と、 該熱源判定手段が送出する判定信号を受信し、熱源が異
常である場合には、熱源の種類を識別する識別信号を警
報信号とともに出力する熱源信号送信手段を具備して成
る警備用熱源識別装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18461892A JP3174973B2 (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | 警備用熱源識別装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18461892A JP3174973B2 (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | 警備用熱源識別装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH064780A true JPH064780A (ja) | 1994-01-14 |
JP3174973B2 JP3174973B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=16156386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18461892A Expired - Fee Related JP3174973B2 (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | 警備用熱源識別装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3174973B2 (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10283579A (ja) * | 1997-03-31 | 1998-10-23 | Nohmi Bosai Ltd | 異常警報装置 |
JP2001175967A (ja) * | 1999-12-17 | 2001-06-29 | Hochiki Corp | 炎検知器 |
JP2002083387A (ja) * | 2000-09-07 | 2002-03-22 | Matsushita Electric Works Ltd | 照明システム |
JP2005127920A (ja) * | 2003-10-24 | 2005-05-19 | Non-Destructive Inspection Co Ltd | 電磁波パルスによる板厚推定方法及び板厚推定装置 |
KR100743237B1 (ko) * | 2006-02-03 | 2007-07-27 | 주식회사 창성에이스산업 | 점검장치를 구비한 휴대형 화재 및 방범 감지기 |
KR101255083B1 (ko) * | 2011-10-12 | 2013-04-15 | 주식회사 에스원 | 열선 감지 장치 및 그 방법 |
KR101284829B1 (ko) * | 2011-10-12 | 2013-07-10 | 주식회사 에스원 | 탁상형 방범 장치 및 그 방법 |
KR20210052693A (ko) * | 2019-10-30 | 2021-05-11 | 주식회사 에이유이 | 감도 개선을 위한 알고리즘을 포함하는 pir 센서 |
US11933673B2 (en) | 2018-02-19 | 2024-03-19 | Ihi Corporation | Heat source detection device |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7870990B2 (en) | 2005-04-29 | 2011-01-18 | Sukhvinder Singh Dhanjal | Cleaning a hot soldering iron tip using dry melamine sponge |
CN105869337B (zh) * | 2016-06-08 | 2019-01-25 | 宁德师范学院 | 一种基于微环境的火灾预警系统 |
-
1992
- 1992-06-19 JP JP18461892A patent/JP3174973B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2001175967A (ja) * | 1999-12-17 | 2001-06-29 | Hochiki Corp | 炎検知器 |
JP2002083387A (ja) * | 2000-09-07 | 2002-03-22 | Matsushita Electric Works Ltd | 照明システム |
JP2005127920A (ja) * | 2003-10-24 | 2005-05-19 | Non-Destructive Inspection Co Ltd | 電磁波パルスによる板厚推定方法及び板厚推定装置 |
KR100743237B1 (ko) * | 2006-02-03 | 2007-07-27 | 주식회사 창성에이스산업 | 점검장치를 구비한 휴대형 화재 및 방범 감지기 |
KR101255083B1 (ko) * | 2011-10-12 | 2013-04-15 | 주식회사 에스원 | 열선 감지 장치 및 그 방법 |
KR101284829B1 (ko) * | 2011-10-12 | 2013-07-10 | 주식회사 에스원 | 탁상형 방범 장치 및 그 방법 |
US11933673B2 (en) | 2018-02-19 | 2024-03-19 | Ihi Corporation | Heat source detection device |
KR20210052693A (ko) * | 2019-10-30 | 2021-05-11 | 주식회사 에이유이 | 감도 개선을 위한 알고리즘을 포함하는 pir 센서 |
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---|---|
JP3174973B2 (ja) | 2001-06-11 |
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