JPH0647779Y2 - 把手付合成樹脂容器 - Google Patents

把手付合成樹脂容器

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JPH0647779Y2
JPH0647779Y2 JP1990012788U JP1278890U JPH0647779Y2 JP H0647779 Y2 JPH0647779 Y2 JP H0647779Y2 JP 1990012788 U JP1990012788 U JP 1990012788U JP 1278890 U JP1278890 U JP 1278890U JP H0647779 Y2 JPH0647779 Y2 JP H0647779Y2
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正樹 三浦
眞一 宮崎
慶通 大久保
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、把手付合成樹脂容器に関するもので、より詳
細には、容器への把手の固定が確実且つ強固に行われて
おり、内容物がフルに充填されている状態においても把
持が容易で、しかもケース内にコンパクトに収納させ得
る把手付合成樹脂容器に関する。
(従来の技術) プラスチック製の中空容器は、軽量性及び耐衝撃性に優
れていることから、各種液体に対する包装容器として広
く使用されており、就中ポリエチレンテレフタレート
(PET)を延伸ブロー成形して成る中空容器は、透明
性、ガスバリヤー性、軽量性、耐衝撃性、適度な剛性等
の組合せを有し、液体内容物を収容させるための包装容
器として広く使用されている。
この延伸ブロー成形容器の内大型のものでは、その取扱
いの容易さから把手を付けることが要望されているが、
延伸ブロー成形工程で容器と一体に把手を成形すること
は、その原理上困難であることから、延伸ブロー成形容
器に把手を付けるための提案が幾つかなされている。
例えば、把手部を予め成形し、これをブロー型中に配置
し、容器成形用プリフォームを延伸ブローして把手部と
一体化された延伸ブロー成形容器を製造する方法(特開
昭56-64948号、特開昭56-64949号及び特開昭56-74438号
公報)や、射出ユニットにより容器用バリソンを形成す
るステーション、前記バリソンを延伸ブロー成形するス
テーション、容器周囲に射出型を配置し、容器内に内圧
をかけ、別の射出ユニットにより把手を射出するステー
ション、及び把手付容器を取出すステーションをロータ
リーに配置して把手付容器を製造する方法(特開昭62-1
82044号公報)等が提案されている。
(考案が解決しようとする問題点) 容器に把手を形成する場合、容器の周囲に複数の周状溝
部を形成させると共に、この周状溝部に密着してこれを
取り巻く複数のバンド部とこのバンド部を連結し且つこ
れと一体に形成された把持部とで把手を形成することが
一般的である。しかしながら、このようなバンド部の存
在は、容器の外観特性上好ましくないと共に、容器の周
囲にバンド部を射出成形で形成することは、バリの発生
やウェルドマークの発生等成形不良を招きやすく、把手
の確実且つ強固な固定という点でも未だ十分に満足し得
るものでなかった。
従って、本考案の目的は、前述したバンドを用いること
なしに、把手が容器に強固且つ確実に固定され、外観特
性にも顕著に優れている把手付合成樹脂容器を提供する
にある。
(問題点を解決するための手段) 本考案によれば、合成樹脂のブロー成形或いは延伸ブロ
ー成形により一体に成形された首部、胴部及び閉塞底部
を備え、前記胴部の一部に最凹部が首部とほぼ同じか或
いは首部よりもやや大きい径を有するように設けられた
凹部と、凹部のほぼ中心に断面が非真円形であり且つ先
端が外方にフランジ状に拡げられた構造を有する突起部
と、該突起部の周囲に設けられた周状凹溝と、該周状凹
溝の上端及び下端から凹部に沿って夫々上方及び下方に
延びる一対の短かい凹溝とを備えた容器本体と;合成樹
脂の射出成形で一体に成形されたほぼ垂直の把持部とリ
ング状取付部と両者を連結する上下の連結部とを備え且
つ取付部が容器本体の周状凹溝内に挿入されると共に取
付部の上端及び下端から把持部に延びる凸状部が容器本
体の短かい凹溝内に挿入されることにより容器本体に固
定された把手:とから成ることを特徴とする把手付き合
成樹脂容器が提供される。
また把手を取付けた容器本体の突起部の先端が外方にフ
ランジ状に拡げられた構造にすることにより、フランジ
状突起部によって容器本体の突起部の周状凹溝内に埋め
込まれた把手の抜けが防止されるので把手の固定におい
て好適である。
また前記突起部内の上部又は下部の少なくとも一方に液
抜き溝を設けていることは、容器洗浄時に洗浄液が突起
部内に液だまりすることを防止し、また内容物の入った
容器を使用している時に内容物が突起部内に液だまりす
ることを防止する点においてい好適である。
更にまた周状凹溝の両外側の凹部側面に補強リブを設け
ていることは容器の把手取付部分の変形防止、強化にお
いて好適である。
(作用) 本考案の容器本体は、合成樹脂のブロー成形或いは延伸
ブロー成形により一体に成形された首部、胴部及び閉塞
底部を備えている点では従来のものと同じであるが、こ
の胴部の一部に最凹部が首部とほぼ同じか、或いは首部
よりやや大きい径を有するように凹部が設けられている
こと、この凹部のほぼ中心に断面が非真円形となるよう
に突起部が設けられていること、及びこの突起部の周囲
に周状凹溝と、その周状凹溝の上端及び下端から凹部に
沿って夫々上方及び下方に延びる一対の短かい凹溝が設
けられていることが一つの特徴である。一方、本考案に
用いる把手も把持部と容器本体への取付部から成る点で
は従来のものと同じであるが、合成樹脂の射出成形で一
体に成形されたほぼ垂直の把持部とリング状取付部と両
者を連結する上下の連結部とを備え且つ取付部が容器本
体の周状凹溝内に挿入されると共に取付部の上端及び下
端から把持部に延びる凸状部が容器本体の短かい凹溝内
に挿入されている構造となることにより、容器本体の突
起部の周状凹溝内に埋め込まれた把手の取付部の抜けを
防止することができるので、容器本体への把手の固定が
行われること、更にこの突起部の先端が外方にフランジ
状に広げられた構造となることにより、容器本体への把
手の固定が確実に行なわれることが第二の特徴である。
また前記突起部内の上部又は下部の少なくとも一方に液
抜き溝を設けていることにより、突起部内に容器洗浄時
における洗浄液や内容物入り容器の使用中に内容物は液
だまりすることなく、液抜けが行われることが第三の特
徴である。また、突起部の周囲に設けられた周状凹溝の
両外側の凹部側面に補強リブを設けていることにより、
把手を通して容器にかかる応力に対して容器の変形防
止、強化が行なわれていることが第四の特徴である。
本考案では、これらの特徴が組合されて次の作用が奏さ
れる。即ち、胴部に最凹部が首部と同じ径或いはこれよ
りやや大きい径を有するように凹部を形成し、この凹部
のほぼ中心に突起部を形成するようにしたことから、バ
リソンのブロー成形乃至延伸ブロー成形に際し、前述し
た凹部や突起部が、バリソン壁から近いため、他の胴部
壁に比して肉厚の状態でとどまり、更に突起部の周囲の
周状凹溝とその周状凹溝の上端及び下端から上方及び下
方に延びる一対の短かい凹溝が設けているので、その結
果として把手を取付ける突起部や、この突起部を支持す
る凹部が変形の生じにくい強固な構造となる。またこの
突起部の周囲の周状凹溝内に把手の取付部を埋め込ませ
て挿入すると共に把持部の取付部側端部の中心部が短か
い凹溝内に挿入されていること、しかも突起部の断面形
状を非真円形状とすることにより把手の抜けが防止さ
れ、把手と容器本体との相対的回転も抑制される。更に
突起部の先端を外方に拡げてフランジ状にしたことによ
り、把手の抜けが防止され把手の固定が確実なものとな
る。特に、突起部の先端面を凹面として形成する場合に
は、フランジの外方への張出しが十分に大きなサイズで
しかも確実に行われるため、把手の抜け防止及び固定は
一層確実なものとなる。
また前記突起部内の上部又は下部の少なくとも一方に液
抜き溝を設けていることにより、容器洗浄時に洗浄液が
突起部内に少量残り液だまりすることを防止する。
また内容物を入れた容器を使用している間に、内容物の
量が減り把手の取付部を下廻るようになった時内容物が
突起部内に残りやすくなるが液抜き溝があるため液抜け
し液だまりが生じないので内容物の液だまりによる色付
きが見られず、人に不快感を与えることがない。また把
手と容器本体との相対的回転も抑制される。
更に突起部の周囲に設けられた周状凹溝の両外側の凹部
側面に補強リブを設けていることにより把手を手前また
は前方に引張ったり押し込んだりする際に容器が容易に
変形することを防止する。特に上下方向(縦方向)に延
びる補強リブは更に座屈防止にも効果がある。
また、把手の把持部及び取付部が合成樹脂の射出成形で
一体成形されているために相対的に少ない目付量で強度
の大きい把手となり、容器の外観を損なうことがなく、
容器の商品価値を高めることができる。
更に、把手の取付部が容器の中心側、即ち重心に近い位
置に位置していることから、内容液体が充填されている
状態においても把手を把持したとき、取付部や把持部に
かかるモーメントが小さく把持が容易であり、また力の
負担も小さい。把手部が容器の凹部に形成され且つ把持
部がほぼ垂直であって、取付部に連結する上下の連結部
で一体化されていることから手の挿入も容易である。
更にまた、把手の把持部が、容器胴最外面とほぼ同一面
乃至はこれより内方に設けられているため、ケース内に
コンパクトに収納させることができ、貯蔵、輸送等のス
ペースが小さくてすむという利点がある。
(実施例) 本考案の把手付合成樹脂容器について、図面に基いて説
明する。
第1図は、本考案の把手付合成樹脂容器の一実施例の側
面図であり、第2図は第1図の容器を90°回転させて示
したものである。第3図は、第2図から把手を取除いた
容器本体の側面図であり、第4図は、第3図の容器本体
を90°回転させて示す側面図である。第5図は、第1図
のA−A断面図であり、第6図は第1図のB−B断面図
である。第7図は第1図の把手のみを示す側面図であ
り、第8図は第7図の把手を90°回転させて示す側面図
である。第9図は把手の他の1例を示す側面図であり、
第10図は第9図の把手を90°回転させて示す側面図であ
る。
また第11図は、本考案における容器本体の突起部内の上
部及び下部に液抜き溝を設けている容器本体の胴部の凹
部とその周辺を示す側面図でり、第12図は第11図の容器
本体を90°回転させて示す側面図である。
第13図は、容器本体の突起部内の上部及び下部に設けて
いる液抜き溝に対応して第7図に示す把手のリング状取
付部の上部及び下部に凹状溝を設けている把手の側面図
であり、第14図は第13図の把手を90°回転させて示す側
面図である。
第15図は同様に第9図に示す把手のリング状取付部の上
部及び下部に凹状溝を設けている把手の側面図であり、
更に第16図は第15図の把手を90°回転させて示す側面図
である。また第17図は、第11図に示す突起部内の上部及
び下部に液抜き溝を設けている容器本体に、リング状取
付部の上部及び下部に凹状溝を設けている把手を取付け
た本考案の把手付合成樹脂容器の胴部、凹部とその周辺
部の側面図である。
本考案の把手は合成樹脂容器は、第1〜2図に示すよう
に全体として1で示す容器本体と全体として2で示す把
手とから成る。第3図乃至第6図において、容器本体1
は、首部3、筒状胴部4及び閉塞底部5から成ってお
り、首部3と胴部4との間には円錐台状肩部6が存在す
る。この円錐台状肩部6の下方には凹部7が設けられ
る。この凹部7は側面からみて、容器中心側に若干傾斜
して延びている上面8、ほぼ垂直に延びている側面9及
び胴側面側に若干傾斜して延びている下面10とから成っ
ており、図面に示す実施例では、円錐台状肩部6と胴部
4の高さ方向のほぼ中間との間に設けられている。凹部
側面9は、水平断面でみて最凹部が首部3とほぼ同じか
或いは首部3よりも大きい径(軸からの距離)を有する
ように、ほぼ円弧状に設けられている。
この凹部7のほぼ中心に全体として11で示す突起部が設
けられる。突起部11はその垂直横断面が非円形となるよ
うに形成されており、図面に示す実施例では長円状でで
あるが、後に詳述する把手と組合せた状態で把手の回転
を阻止し得るような形状であれば任意の形状であっても
よく、例えば、楕円、卵形、三角形、四角形、五角形或
いはその他の多角形等であってもよい。この突起部11は
凹部7及びその他の容器本体の各部分と共にブロー成形
或いは延伸ブロー成形で一体に成形されるが、外方に延
びている小間隔の筒状部12、該筒状部12の先端に位置し
且つ横断方向に寸法を増大してフランジ状をなすフラン
ジ状部13及びフランジ状部のところで閉じている先端面
14からなっており、その内部は中空である。また突起部
の先端面14は凹面として形成することにより突起部11の
成形時に、明確でしかも十分に横断方向に膨出したフラ
ンジ13を形成される。
また、突起部11の付け根面15は凹部側面9の最も径(軸
からの距離)の小さい部分16よりも軸心側に段差17を介
して設けられており、かくして突起部11の筒状部12の下
端と凹部7との間には、把手をより強固に固定するため
の周状凹溝18が形成されている。更に周状凹溝18の上端
及び下端から夫々上方及び下方に延びる短かい凹溝19が
形成されていて周状凹溝18と共に把手をより強固に固定
できるようにしている。更に周状凹溝18の両外側の凹部
側面9に、上下方向(縦方向)に延びる補強リブ20が左
右1本づつ形成されている。図では縦方向に左右夫々1
本づつ形成されているが、夫々1本に限定されるもので
はなく複数本設けることもできる。また図示していない
が、円周方向(横方向)に延びる補強リブ20を1本にま
たは複数本設けることもできる。補強リブ20は把手を手
前に引張ったり、前方に押しこんだりする際、また把手
をつかんで容器を持上げる際等把手を通して容器にかか
る応力に対して容器が容易に変形しないように容器を強
化する。縦方向の補強リブ20はまた容器座屈の防止にも
効果がある。
また第11図及び第12図に示すように突起部11内の上部及
び下部には、筒状部12の先端のフランジ部13を含めた突
起部11内に容器洗浄時の突起部11内に洗浄液が液だまり
しないように、また容器に内容物を入れて使用中内容物
が減って突起物11を下廻るようになっても、突起部11内
に内容物が残留して液だまりしないように液抜き溝31を
設けている。液抜き溝31は、筒状部12に、筒状部12の先
端の上部中央部及び下部中央部から、夫々周状凹溝18の
上部中央部及び下部中央部を横切るように溝として設け
られている。この液抜き溝31は、図では突起部11内の上
部及び下部に設けているが、上部のみに設けることも下
部のみに設けることもできる。この液抜き溝31の寸法
は、例えば下部にある場合を例にとると、溝の幅は下幅
(底の幅)で1.5乃至5mm程度のもので溝の上幅は溝の下
幅(底の幅)よりやゝ広くなっている。また液抜き溝31
は、液抜きが良好に行われるように(液だまりを生じな
いように)筒状部12の先端から周状凹溝18の下縁部に向
って斜めに下側に傾斜している。上部に設ける場合も倒
立して見れば下部の場合とほゞ同様である。
本考案の容器における把手を示す第7図及び第8図にお
いて、この把手2は合成樹脂の射出成形で一体に成形さ
れた把持部21と取付部22から成っている。把持部21は、
滑り止め用の凸部23と凹部24とが小間隔で交互に内側に
配置されているほぼ垂直な部分25、上方の連結部を示す
上方曲率部26、下方の連結部を示す下方曲率部27、及び
これらの結合する上方隅部28と下方隅部29とから成り、
これらの連結部に相当する曲率部26,27を介して取付部2
2と連続され、全体として第8図に示す形状を形成して
いる。取付部22は、第7図に示す通り、把持部21を含む
面に対してほぼ直角の面内に位置するようにリングを形
成しており、取付部22のリングは容器本体突起部11の筒
状部12と相似形でしかも筒状部12の外周寸法とほぼ等し
い内周寸法を有し突起部11の周囲の周状凹溝18に隙間な
く埋め込んで挿入される寸法を有する。また取付部22の
上下端の中心部から把持部21の上方曲率部26及び下方曲
率部27に向って延びる短かい凸状部30が設けられてい
る。
また第13図乃至第16図に示すように、把手のリング状取
付部22の上部中央部及び下部中央部には、容器本体の突
起部11内の上部中央部及び下部中央部に設けている液抜
き溝31に対応して凹状溝32を設けている。この凹状溝32
に液抜き溝31が丁度隙間なく埋め込んで挿入できるよう
になっている。かくして把手のリング状取付部22は、凹
状溝31を設けていることにより容器本体の突起部11の周
囲の周状凹溝18に隙間なく埋め込んで挿入形成すること
ができる。
把手のリング状取付部22に設けている凹状溝32は、図で
は上部及び下部に設けているが、前記液抜き溝31に対応
して上部のみに設けることも下部のみに設けることもで
きる。この凹状溝32の寸法は、液抜き溝31の寸法と対応
するものであるが、リング状取付部22の下部にある場合
を例にとると、溝の幅は下幅(底の幅)で2乃至6mm程
度のもので、溝の上幅は溝の下幅(底の幅)よりやゝ広
くなっている。また凹状溝32は、リング状取付部12の下
部中央部を溝切りしているが容器本体の中心方向に向け
て下方に向けて傾斜している。上部に設ける場合も倒立
して見れば下部の場合とほゞ同様である。
この容器本体1と把手2とが組合された状態を説明する
ための第1図において、容器本体1の突起部11の周囲の
周状凹溝18内に把手のリング状取付部22が埋め込まれて
挿入され、また周状凹溝18の上下端から上下方向に伸び
る短かい凹溝19にリング状取付部22に続く短かい凸状部
30が挿入され、且つ突起部11の先端が広げられてフラン
ジ状部13となることにより係合されて、容器本体1への
把手2の固定が行われる。また突起部11、周状凹溝18及
び取付部22が非真円形になっていること、更に短かい凹
溝19に凸状部30が挿入されることから容器本体と把手と
の間の回転も有効に防止される。
第9図及び第10図は、把手の取付部22のリング状が第7
図及び第8図と異なる八角形状リングの一例である。当
然のことながら突起部の断面形状、周状凹溝等の形状は
取付部の八角状リングに相応した形状のものとなる。
更に第11図及び第12図に示す通り容器本体の突起部11内
の上部及び下部に設けている液抜き溝31は、第13図乃至
第16図に示すようなリング状取付部22の上部及び下部に
凹状溝32を有する把手の凹状溝32に隙間なく埋め込んで
挿入される。これにより容器本体の突起部11内に設けて
いる液抜き溝31が突起部11内(特にその筒状部12の先端
にたまりやすい)に液のたまらないように有効に働く。
また容器本体と把手との間の回転も有効に防止される。
本考案の把手付合成樹脂容器は、次のような方法で製造
される。予め把手を射出成形により製造し、この把手を
ブロー金型内にインサートし、且つブロー金型中で容器
本体用プリフォームをブロー成形乃至延伸ブロー成形す
る方法(インサートブロー成形法)か、或いは予めブロ
ー金型中で容器本体用プリフォームをブロー成形乃至延
伸ブロー成形して容器本体を製造し、この容器本体を射
出用金型内にインサートし且つ把手用樹脂を射出成形す
る方法(インサート射出成形法)で製造される。
また本考案の把手付合成樹脂容器は、次のような材料で
製造される。
容器本体を構成する樹脂としては、ブロー成形可能な樹
脂、特に延伸により分子配向可能な熱可塑性樹脂であれ
ば任意のものを用いることができる。このような樹脂と
して、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチ
レンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル;ポリカ
ーボネート類;アクリル−ブタジエン−スチレン共重合
体(ABS樹脂);ポリアセタール樹脂;ナイロン6、ナ
イロン66、それらの共重合ナイロン等のナイロン類;ポ
リメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;アイソタク
ティック・ポリプロピレン;ポリスチレン等を挙げるこ
とができる。一方、把手形成用の樹脂は、容器本体形成
用の樹脂と同一でも、異っていてもよく、上に例示した
以外の樹脂としては、低−、中−、或いは高−密度ポリ
エチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−
ブテン−1共重合体、スチレン−ブタジエン熱可塑性エ
ラストマー等を挙げることができる。把手成形用樹脂に
は、各種着色剤、充填剤等を配合し得ることは当然であ
る。
実施例1. 第18図及び第19図は、夫々第13図及び第14図における把
手のリング状取付部の下部の一部拡大図を示す。第18図
において凹状溝32の下幅(底幅)の端を通る垂直線と上
幅の端と下端の端とを結ぶ線との角度をθ′°、また下
幅の長さをWmm、また第19図において凹状溝32の水平よ
り下方へ傾く傾斜角をθ°とする。
ほゞ第13図及び第14図に示す形状のものでリング状取付
部の下部のみに凹状溝32を設けている把手(材質ポリプ
ロピレン)を射出成形により製造し、この把手をブロー
金型内にインサートし、ブロー金型中で容器本体用プリ
フォーム(材質PET)をブロー成形しほゞ第1図及び第
2図に示す形状のもので、突起部11内の下部に液抜き溝
31を設けている本考案の把手付合成樹脂容器(容量1.8
l)を製造する。
この容器について、醤油を容器の把手下部辺まで入れ
て、倒立し突起部11内の液だまりを観察したが、液だま
りは見られなかった。また約1ケ月間毎日醤油を繰返し
使用したが突起部11内に液だまりは見られず、外観は良
好であった。
比較としてほゞ第1図及び第2図に示す形状で容器本体
の突起部11内に液抜き溝31を設けていない(即ち把手の
リング状取付部に凹状溝32を設けていない)把手付合成
樹脂容器に同様に醤油を入れて観察したが、倒立で突起
部11内に僅かな液だまり(色付き)が見られた。約1ケ
月の使用では突起部11内の液だまりの濃縮により色付き
が濃く目立つようになった。
(考案の効果) 本考案によれば、容器本体の胴部の一部に最凹部が首部
とほぼ同じか或いは首部よりもやや大きい径を有するよ
うに凹部を設けたこと、この凹部の中心に断面が非真円
形となるように突起部を設けたこと;突起部の周囲に周
状凹溝を設けたこと;周状凹溝の上下端から夫々上方及
び下方に延びる一対の短かい凹溝を設けたこと;把手の
把持部及び取付部を合成樹脂の射出成形で一体成形し、
取付部を突起部と相似形のリングとしたこと;及び取付
部が周状溝内に挿入されると共に取付部の上端及び下端
から把持部に延びる凸状部が容器本体の短かい凹溝内に
挿入されること、更にこの突起部の先端を外方にフンラ
ジ状に広げられた構造としたことが組合されて次の効果
が奏される。
即ち、胴部に最凹部が首部と同じ径或いはこれよりやや
大きい径を有するように凹部を形成し、この凹部のほぼ
中心に突起部を形成するようにしたことからバリソンの
ブロー成形乃至延伸ブロー成形に際し、前述した凹部や
突起部が、バリソン壁から近いため、他の胴部壁に比し
て肉厚の状態でとどまり、更に突起部の周囲の周状凹溝
とその周状凹溝の上端及び下端から上方及び下方に延び
る一対の短かい凹溝が設けているので、その結果として
把手を取付ける突起部や、この突起部を支持する凹部が
変形の生じにくい強固な構造となる。またこの突起部の
周囲の周状凹溝及び短かい凹溝に、把手の取付部を埋め
込ませて挿入していること、しかも突起部の断面形状を
非真円形状とすることにより把手の抜けが防止され、把
手と容器本体との相対的回転も抑制される。更に突起部
の先端を外方に拡げてフランジ状にしたことにより、把
手の抜けが防止され把手の固定が確実なものとなる。特
に、突起部の先端面を凹面として形成する場合には、フ
ランジの外方への張出しが十分に大きさサイズでしかも
確実に行われるため、把手の抜け防止及び固定は一層確
実なものとなる。
また前記突起部内の上部又は下部の少なくとも一方に液
抜き溝を設けていることにより、容器洗浄に洗浄液が突
起部内に液だまりすることを防止し、また容器に内容物
を入れて使用中に内容物が突起部内に液だまりすること
を防止し、液だまりによる色つきを防止できるので人に
不快感を与えない。また把手と容器本体との相対的回転
も抑制される。
更に突起部の周囲に設けられた周状凹溝の両外側の凹部
側面に補強リブを設けていることにより把手を通して容
器にかかる応力に対して容器の変形を防止する。また縦
方向の補強リブは座屈防止にも効果がある。
また、把手の把持部及び取付部が一体形成されているた
めに、相対的に少ない目付量で強度の大きい把手とな
り、容器の外観を損うことがなく、容器の商品価値を高
めることができる。
更に、把手の取付部が容器の中心側、即ち重心に近い位
置に位置していることから、内容液体が充填されている
状態においても把手を把持したとき、取付部や把持部に
かかるモーメントが小さく把持が容易であり、また力の
負担も小さい。把手が容器の凹部に形成され且つ把持部
がほぼ垂直であって取付部と連結で一体成形されている
ことから、手の挿入も容易である。
更にまた、把手の把持部が、容器胴最外面とほぼ同一面
乃至はこれより内方に設けられているため、ケース内に
コンパクトに収納させることができ、貯蔵、輸送等のス
ペースが小さくてすむという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の把手付合成樹脂容器の側面図であ
り、第2図は、第1図の容器を90°回転させて示す側面
図であり、第3図は、第1図の容器本体のみを示す側面
図であり、第4図は、第3図の容器本体を90°回転させ
て示す側面図であり、第5図は、第1図のA−A断面図
であり、第6図は、第1図のB−B断面図であり、第7
図は、第1図の把手のみを示す側面図であり、第8図
は、第7図の把手を90°回転させて示す側面図であり、
第9図は、把手の他の1例を示す側面図であり、第10図
は第9図の把手を90°回転させて示す側面図である。 第11図は、突起部内の上部及び下部に液抜き溝を設けて
いる容器本体の胴部の凹部とその周辺を示す側面図であ
り、第12図は第11図の容器本体を90°回転させて示す側
面図である。 第13図は、第7図の把手のリング状取付部に凹状溝を設
けている把手の側面図であり、第14図は第13図の把手を
90°回転させて示す側面図である。 第15図は、第9図の把手のリング状取付部に凹状溝を設
けている把手の側面図であり、第16図は第15図の把手を
90°回転させて示す側面図である。 第17図は、突起部内の上部及び下部に液抜き溝を有する
本考案の把手付合成樹脂容器の1例の容器の胴部凹部と
その周辺部の側面図である。 第18図及び第19図は、夫々第13図及び第14図における把
手のリング状取付部の下部の一部拡大図を示す。 図において、 1……容器本体、2……把手、3……首部、4……胴
部、5……底部、6……円錐台状肩部、7……凹部、9
……凹部側面、11……突起部、13……フランジ状部、14
……先端部、18……周状凹溝、19……凹溝、20……補強
リブ、21……把持部、22……取付部(リング状)、30…
…凸状部、31……液抜き溝、32……凹状溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭64−53031(JP,U) 実開 昭63−147429(JP,U) 実開 昭63−62337(JP,U) 実開 平3−102433(JP,U) 実開 昭61−62808(JP,U) 実開 昭64−53031(JP,U) 実開 平2−99735(JP,U)

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂のブロー成形或いは延伸ブロー成
    形により一体に成形された首部、胴部及び閉塞底部を備
    え、前記胴部の一部に最凹部が首部とほぼ同じか或いは
    首部よりもやや大きい径を有するように設けられた凹部
    と、凹部のほぼ中心に断面が非真円形であり且つ先端が
    外方にフランジ状に拡げられた構造を有する突起部と、
    該突起部の周囲に設けられた周状凹溝と、該周状凹溝の
    上端及び下端から凹部に沿って夫々上方及び下方に延び
    る一対の短かい凹溝とを備えた容器本体と;合成樹脂の
    射出成形で一体に成形されたほぼ垂直の把持部とリング
    状取付部と両者を連結する上下の連結部とを備え且つ取
    付部が容器本体の周状凹溝内に挿入されると共に取付部
    の上端及び下端から把持部に延びる凸状部が容器本体の
    短かい凹溝内に挿入されることにより容器本体に固定さ
    れた把手: とから成ることを特徴とする把手付き合成樹脂容器。
  2. 【請求項2】前記突起部内の上部又は下部の少なくとも
    一方に液抜き溝を設けている請求項第1項記載の把手付
    合成樹脂容器。
  3. 【請求項3】周状凹溝の両外側の凹部側面に補強リブを
    設けている請求項第1項及び第2項記載の把手付合成樹
    脂容器。
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JP12362989 1989-10-24
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JPH0630674Y2 (ja) * 1987-09-25 1994-08-17 株式会社吉野工業所 合成樹脂製の把手付壜

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