JPH0646220B2

JPH0646220B2 - 放射線検出装置

Info

Publication number: JPH0646220B2
Application number: JP1028228A
Authority: JP
Inventors: 仲弘佐藤; 貴司山下
Original assignee: Hamamatsu Photonics KK
Current assignee: Hamamatsu Photonics KK
Priority date: 1989-02-07
Filing date: 1989-02-07
Publication date: 1994-06-15
Anticipated expiration: 2009-06-15
Also published as: JPH02206791A

Description

【発明の詳細な説明】「産業上の利用分野」本発明は、ポジトロンを利用して体内の断層イメージを
描出するポジトロンＣＴ装置等において、該当するシン
チレータへの直接の放射線だけを入射し、隣接するシン
チレータを通過した放射線は、該当するシンチレータへ
入射しないようにして分解能の高い画像を得るようにし
た放射線検出装置に関するものである。

「従来の技術」第５図および第６図は、最近提供された高解像度のポジ
トロンＣＴ装置を示すもので、リング状のガントリ(1)
と、被検体(2)を固定する寝台などの保持装置(3)とから
なる。

前記ガントリ(1)は、γ線を検出するための扇形の多数
の放射線検出用カセット(4)…をリング状に並べてなる
もので、１個の放射線検出用カセット(4)は、シンチレ
ータ(5)と光電子増倍管(6)とを対とする放射線検出器
(7)を４個並べてカセットケース(8)に収納し、これを５
重にし、また、前記ガントリ(1)の内側と外側には、シ
ールドコリメータ(9)(10)が設けられ、測定部位以外か
らの背景雑音（散乱線、単一γ線）の入射を低減すると
ともに、検出器視野を特定するために、相隣るシンチレ
ータ(5)の間にスライスコリメータ(11)が設けられてい
る。

「発明が解決しようとする課題」前記カセットケース(8)は、遮光性にすぐれ、かつ放射
線吸収係数の低い材質、例えばアルミニウムや樹脂で作
られている。

しかるに、放射線が第５図の(X)のように、シンチレー
タ(5)に略直交して直接入射して発光する場合だけのと
きには、クロストークの問題はないが、(Y)のように斜
めに入射した場合には、隣接するシンチレータ(5)を通
過し、さらにカセットケース(8)の側壁(12)(12)を通過
して該当するシンチレータ(5)で発光するおそれがあっ
た。

放射線検出器(7)のシンチレータの形状が大きい場合に
は、前記クロストークの悪影響はあまりないが、最近で
はシンチレータ(5)を１個の光電面に対して４つに分割
して設け、しかも、放射線検出用カセット(4)を５重に
してシンチレータを小さくし高解像度を得ることが要求
されているため、上述のように隣接するシンチレータ
(5)を通過し、さらにカセットケース(8)の側壁(12)(12)
を通過して該当するシンチレータ(5)へ入射して発光す
ると、放射線検出位置の分解能が劣化するという問題が
生じていた。

本発明は、一方のシンチレータに入射した放射線が隣接
する他方のシンチレータに入射しないようにするととも
に、他方のシンチレータに入射した放射線も隣接する一
方のシンチレータに入射しないようにして高解像度のイ
メージを得るための装置を提供することを目的とするも
のである。

「課題を解決するための手段」本発明は、シンチレータと光検出器からなる多数の放射
線検出器を互いに並設してガントリを構成し、このガン
トリにて被検体の断層イメージ信号を検出するＣＴ装置
において、前記複数個の放射線検出器を、放射線を通
し、光を遮ぎる性質を有する材質からなるカセットケー
スに並べて設け、このカセットケースの放射線入射面以
外の側面を放射線遮蔽物にて被覆してなることを特徴と
する放射線検出装置である。

「実施例」以下、本発明の一実施例を第１図ないし第３図に基づき
説明する。なお、第５図および第６図と同一部分は同一
符号とする。

(8)はカセットケースで、このカセットケース(8)は、γ
線を通すが遮光性のある材質、例えばアルミニウムや樹
脂からなり、全体が扇形をなし、例えば15個でリング状
を形成する。

このカセットケース(8)は、上面が開口し、また内方側
には４個の放射線検出器(7)を収納するための収納溝(1
2)が両側壁(13)と仕切り(14)とによって形成され、外方
側はブリーダ回路などの回路基板の収納部が形成されて
いる。

前記両側壁(13)と仕切り(14)とは、中心線(15)と平行と
なるように中心に向うに従って肉薄とした３角形をな
し、また、両側壁(13)と前壁(16)には遮光のための段部
が形成されている。

また、前記カセットケース(8)内に収納した放射線検出
器(7)は、カバー(17)で被覆される。

このカバー(17)の３方の周辺には、前記カセットケース
(8)の段部に係合する段部が形成されている。

前記カセットケース(8)の先端外側部であって、シンチ
レータ(5)の側部に位置して放射線遮蔽物(18)が被覆さ
れる。

すなわち、前記カセットケース(8)において、シンチレ
ータ(5)への放射線入射前壁(16)を除いた両側壁(13)(1
3)と底板(19)およびカバー(17)に、タングステン、鉛ま
たはこれらの合金からなる厚さ１mm程度の放射線遮蔽物
(18)が貼着される。

なお、一例として、放射線検出用カセット(4)を、15個
リング状にならべ、かつ５層に積み重ねて使用する場合
には、相隣るカセット同士の接触部分における一方のカ
セットだけに放射線遮蔽物(18)を貼着するようにしても
よい。

つぎに、第３図および第４図は、ホルダー型の放射線検
出器(7a)の例を示している。すなわち、放射線を通すが
遮光性を有する円筒形の筒形ケース(8a)内に、シンチレ
ータ(5)、光電子増倍管(6)、ソケット等を内蔵して放射
線検出器(7a)を構成し、これをベース(20)にホルダー(2
1)(22)で支持してなるものにおいて、前記筒形ケース(8
a)の先端部であって、放射線入射前壁(16a)を除いた外
周に放射線遮蔽物(18a)を設けたものである。

このホルダー型の放射線検出器(7a)は、単体で使用する
こともできるとともに、複数個を装置に組付けて使用す
ることもできる。

「発明の効果」本発明は上述のように構成したので、放射線が一方のシ
ンチレータに対して斜めに入射した場合、放射線遮蔽物
で吸収され、隣接する他方のシンチレータまで到達する
ことがほとんどない。したがって、信号の質が良くなっ
て視野周辺の分解能の劣化や画像構成時における画像の
ぼけを最小限に抑えることができ、装置の性能を向上さ
せる。

また、カセットケース単位で放射線入射面以外の側面
を、放射線遮蔽物にて被覆するようにしたので、放射線
遮蔽物の被覆工程が容易であり、特に、本発明は、装置
の小型化、高解像度化される場合に極めて有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による放射線検出装置の第１実施例を示
すカバーを除いた正面図、第２図は同上装置の５層の側
面図、第３図は本発明の他の例を示す１部切欠いた側面
図、第４図は同上正面図、第５図はガントリの一部の拡
大図、第６図は断面図である。 (1)……ガントリ、(2)……被検体、(3)……保持装置、
(4)……放射線検出用カセット、(5)……シンチレータ、
(6)……光電子増倍管、(7)，(7a)……放射線検出器、
(8)……カセットケース、(8a)……筒形ケース、(9)，(1
0)……シールドコリメータ、(11)……スライスコリメー
タ、(12)……収納溝、(13)……両側壁、(14)……仕切、
(15)……中心線、(16)，(16a)……前壁、(17)……カバ
ー、(18)，(18a)……放射線遮蔽物、(19)……底板、(2
0)……ベース、(21)，(22)……ホルダー。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】シンチレータと光検出器からなる多数の放
射線検出器を互いに並設してガントリを構成し、このガ
ントリにて被検体の断層イメージ信号を検出するＣＴ装
置において、前記複数個の放射線検出器を、放射線を通
し、光を遮ぎる性質を有する材質からなるカセットケー
スに並べて設け、このカセットケースの放射線入射面以
外の側面を放射線遮蔽物にて被覆してなることを特徴と
する放射線検出装置。
【請求項２】放射線を通し、光を遮ぎる性質を有する筒
形ケースに、シンチレータ、光電子増倍管を収納してホ
ルダーにて保持してなるホルダー型放射線検出器におい
て、前記筒形ケースのシンチレータ被覆部分であって放
射線入射面以外の外周を放射線遮蔽物で被覆してなるこ
とを特徴とする放射線検出装置。