JPH0645692U

JPH0645692U - 濁水処理装置

Info

Publication number: JPH0645692U
Application number: JP8216692U
Authority: JP
Inventors: 征男田中
Original assignee: Maeda Corp
Current assignee: Maeda Corp
Priority date: 1992-11-27
Filing date: 1992-11-27
Publication date: 1994-06-21

Abstract

(57)【要約】【目的】簡単な構成で濁水と凝集剤とを混合でき、濁
水処理を容易かつ確実に行うことができる濁水処理装置
を提供する。【構成】処理すべき濁水を流通させる流通管１と、こ
の流通管１の途中に介挿する凝集剤混合用管２とを備
え、この凝集剤混合用管２は、その側面に凝集剤３を導
入するための導入口４を備えているとともに、前記濁水
と凝集剤３とを混合するための撹拌羽根５を内装してい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は濁水を連続的に処理する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

土木工事においては、地盤改良、骨材製造過程、コンクリート打設面のレイタンス除去、ミキサの洗浄、等の種々の原因により濁水が発生する。そして、これらの濁水をそのまま河川等に排出すると、自然環境を悪化させることとなる。このため、排出できる排水の質は水質汚濁防止法によって厳しく規制されている。

【０００３】そこで従来は、図３に示すような濁水処理装置を設置し、排水を浄化するようにしていた。図において、処理すべき濁水は濁水槽１０に一旦収容しておき、一方、この濁水と反応して沈澱性の固形物を生成する凝集剤を凝集剤溶解槽１１に収容しておく。そして、この凝集剤溶解槽１１内の凝集剤を濁水内に投入し、充分に撹拌した後、排水するようになっている。生成した固形分は濁水槽の下流に設けられた沈澱槽（図示せず）で沈澱し、浄化された上澄み分だけが河川等に排出されるようにしていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、前記した濁水処理装置では、凝集剤溶解槽や濁水槽等の大型処理プラントが必要となるため、そのための用地が必要となるのは勿論、その設置や撤去にも多くの手間とコストがかかるという問題がある。

【０００５】本考案は前記事項に鑑みてなされたもので、簡単な構成で濁水と凝集剤とを混合することができ、濁水処理を容易かつ確実に行うことができる濁水処理装置を提供することを技術的課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本考案は前記技術的課題を解決するために、以下のような構成とした。即ち、処理すべき濁水を流通させる流通管１と、この流通管１の途中に介挿する凝集剤混合用管２とを備え、この凝集剤混合用管２は、その側面に凝集剤３を導入するための導入口４を備えているとともに、前記濁水と凝集剤３とを混合するための撹拌羽根５を内装している。

【０００７】なお、前記撹拌羽根５は、凝集剤混合用管２の内部または外部に設けられた電動機で駆動するのがよい。また、前記撹拌羽根５は前記導入口４の上流と下流に夫々設けるとより混合効果を高めることができる。

【０００８】

【作用】

濁水は流通管１の途中に介挿された凝集剤混合用管２を通過する際、導入口４から投入された凝集剤３と合流し、さらに撹拌羽根５で撹拌されて両者は完全に混合される。このように凝集剤溶解槽や濁水槽等の大型処理プラントを必要とせず、そのための用地や、設置や撤去に係る手間やコストも大幅に低減することができる。

【０００９】また、凝集剤３を連続的に混合することができるため凝集剤３の濃度や量の調整を自動化することも容易である。

【００１０】

【実施例】

本考案の実施例を図１及び図２に基づいて説明する。流通管１は鉄パイプであり、その入口側は濁水を汲み上げるポンプ（図示せず）に接続されている。また、流通管１の出口側は排泥ピット６側に開口している。この排泥ピット６は固化させた泥土６ａを沈降させるためのものである。

【００１１】前記流通管１は処理すべき濁水を流通させるためのもので、この流通管１の途中には凝集剤混合用管２が接続されている。前記流通管１と凝集剤混合用管２とは夫々の管の端部に形成されたフランジ１ａ・２ａで接続されるように構成されている。

【００１２】前記凝集剤混合用管２は前記流通管１と同一径であり、その側面に凝集剤３を導入するための導入口４が形成されている。そして、この導入口４には凝集剤３を収容するための凝集剤タンク３ａが接続され、任意の流量で凝集剤３を凝集剤混合用管２内に供給することができるようになっている。この導入口４は凝集剤混合用管２の全長の略１／２の位置に設けられている。前記凝集剤混合用管２の両端側には電動機５ａが支持腕５ｂによって凝集剤混合用管２の中心部に保持されている。そして、前記電動機５ａには前記濁水と凝集剤３とを混合するための撹拌羽根５が設けられている。この撹拌羽根５を回転させることにより水流を発生させ、濁水と凝集剤３とを激しく混合して化学反応を促進する。

【００１３】さらに、排水は前記排泥ピット６へ排出され、ここで固化成分を沈降させる。そして、オーバーフローさせた上澄みを河川等に排水する。なお、前記電動機５ａは必ずしも前記凝集剤混合用管２内に設ける必要はなく、例えば、凝集剤混合用管２外に配置して、ドライブシャフトと傘歯歯車を利用した外部駆動方式とすることも可能である。

【００１４】また、凝集剤３としては無機系と有機系とがあり、無機系では硫酸ばん土、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、消石灰、ソーダ灰等がある。また、有機系（高分子凝集剤）には陰イオン系、陽イオン系、非イオン系等があり、これらはフロック（固化成分）を大きく成長させて沈降性を向上させるとともに、スラッジの脱水性を高める効果がある。

【００１５】以上述べたように、外見上は単なる濁水移送パイプに過ぎないため、設置場所に苦慮することはなく、また、凝集剤溶解槽や濁水槽等の大型処理プラントを必要としないため、設置や撤去に係る手間やコストも大幅に低減することができる。

【００１６】また、撹拌羽根５によって強制排水をする効果も期待でき処理速度の向上を図ることもできる。

【００１７】

【考案の効果】

本考案によれば、濁水と凝集剤とを凝集剤混合用管内の撹拌羽根で撹拌するように構成したので、簡単な構成で濁水と凝集剤とを混合することができる。

【００１８】このため設置場所を問わず、濁水処理を容易かつ安価に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す要部の側面図

【図２】本考案の一実施例を示す側面図

【図３】従来の濁水処理装置を示す側面図

【符号の説明】

１・・流通管、２・・凝集剤混合用管、３・・凝集剤、４・・導入口、５・・撹拌羽根、６・・電動機。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】処理すべき濁水を流通させる流通管と、
この流通管の途中に介挿する凝集剤混合用管とを備え、
この凝集剤混合用管は、その側面に凝集剤を導入するた
めの導入口を備えているとともに、前記濁水と凝集剤と
を混合するための撹拌羽根を内装していることを特徴と
する濁水処理装置。