JPH064553B2 - 環状ケトン類の製造方法 - Google Patents

環状ケトン類の製造方法

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JPH064553B2
JPH064553B2 JP61089225A JP8922586A JPH064553B2 JP H064553 B2 JPH064553 B2 JP H064553B2 JP 61089225 A JP61089225 A JP 61089225A JP 8922586 A JP8922586 A JP 8922586A JP H064553 B2 JPH064553 B2 JP H064553B2
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  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は環状ケトン類の改良された製造方法に関するも
のである。さらに詳しくいえば、本発明は、例えばナイ
ロンやポリエステルなどの高分子化合物、可塑剤、合成
潤滑油、その他、有機薬品の中間原料として、あるいは
溶剤などとして極めて有用な環状ケトン類を、対応する
環状オレフィン類の液相酸化により収率よく製造する方
法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、環状ケトン類、特に環構成炭素数が5〜12のシ
クロアルカノンは、各種用途の中間原料や溶剤などとし
て重要な化合物であることが知られている。
例えばシクロヘキサノンおよびシクロドデカノンからそ
れぞれ誘導されるε−カプロラクタムおよびラウリルラ
クタムは、それぞれナイロン6およびナイロン12の原
料モノマーとして重要であり、また、シクロアルカノン
を酸化して得られる各種ジカルボン酸、例えばシクロペ
ンタノンから得られるグルタル酸、シクロヘキサノンか
ら得られるアジピン酸、シクロノナノンから得られるア
ゼライン酸、シクロペンタノンの酸化二量化またはシク
ロデカノンから得られるセバシン酸、シクロヘキサノン
の酸化二量化またはシクロドデカノンから得られるドデ
カン二酸などは、各種ナイロンやポリエステル、可塑
剤、合成潤滑油、その他有機薬品の原料などとして重要
である。さらに、シクロヘキサノンは汎用溶剤として多
量に用いられており、また高純度のシクロペンタノンは
エレクトロニクス分野における特殊溶剤として近年脚光
をあびている。
ところで、脂肪族オレフィン類を酸化することにより、
対応するアルデヒド類やケトン類が得られることは、例
えばワーカー法などとしてよく知られており、また環状
オレフィン類についても、酸化して対応する環状ケトン
類を製造する試みがこれまで種々なされている。
例えば、環状オレフィン類としてシクロペンテンを用
い、これを酸化してシクロペンタノンを製造する方法に
ついて例を挙げれば、ロジウム系触媒〔「ジャーナル・
オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(J. Am. C
hem. Soc.)」第100巻、第5437ページ(19
78年)〕や、パラジウム−ヘテロポリ酸系触媒〔触媒
学会小討論会「ヘテロポリ酸およびその関連化合物の触
媒作用」第2回講演予稿集(昭和56年12月4日)〕
を用い、分子状酸素で酸化する方法が報告されている。
しかしながら、前者の方法においては、エーテル化合物
が主として生成し、また後者の方法においては反応速度
が極めて小さいという問題があり、実用的ではない。
また、パラジウム化合物と銅化合物や鉄化合物との複合
触媒を用い、アルコールの共存下に分子状酸素で液相酸
化する方法(特公昭60−330号公報)や、貴金属触
媒の存在下に、過酸化物を用いて液相酸化する方法(特
開昭60−81139号公報)が提案されている。しか
しながら、これらの方法においては、均一系反応である
ため、触媒の分離回収が困難であり、かつその分離回収
時に副反応が起こりやすい上に、転化率や選択率につい
ても必ずしも満足しうるものではなく、その上、後者の
方法では高価な過酸化物を用いなければならないなどの
欠点を有している。さらに、パラジウム化合物とビスマ
ス化合物との複合系触媒を用いて、分子状酸素で液相酸
化する方法も開示されている(特開昭60−92234
号公報)。しかしながら、この方法においては、触媒の
分離回収は比較的容易であるものの、選択率が低いとい
う問題がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、このような従来の環状オレフィン類を酸化し
て対応する環状ケトン類を製造する方法が有する欠点を
改良し、触媒の分離回収が容易である上に、高い転化率
および選択率でもって、環状オレフィン類から環状ケト
ン類を製造する実用的な方法の提供を目的とするもので
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた
結果、触媒として過酸化水素処理された活性炭に少なく
ともパラジウムを担持させたものを用い、かつアルコー
ルの共存下に環状オレフィン類を液相酸化することによ
り、その目的を達成しうることを見出し、この知見に基
づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、環状オレフィン類を液相酸化して
環状ケトン類を製造するにあたり、触媒として過酸化水
素処理された活性炭に少なくともパラジウムを担持させ
たものを用い、アルコールの共存下に該環状オレフィン
類を液相酸化することを特徴とする環状ケトン類の製造
方法を提供するものである。
本発明方法において、原料として用いる環状オレフィン
類は、少なくとも不飽和結合1個を有する無置換または
置換基を有するものであり、好ましいものとしては、環
構成炭素数が5〜12の不飽和結合1個を有する無置換
または環上に低級アルキル基をもつシクロアルケンが挙
げられる。このようなものとしては、例えばシクロペン
テン、メチルシクロペンテン各異性体、シクロヘキセ
ン、メチルシクロヘキセン各異性体、エチルシクロヘキ
セン各異性体、シクロオクテン、シクロドデセンなど
を、原料の入手の容易さおよび得られるシクロアルカノ
ンの有用性などから、特に好ましく挙げることができ
る。
前記シクロペンテンは、エチレン生産量の4〜5重量%
副生するシクロペンタジエンの部分水添により、またシ
クロヘキセンは、シクロヘキサンの部分脱水素やクロロ
シクロヘキサンの脱塩酸などにより容易に得ることがで
きるし、メチルシクロヘキセン各異性体およびエチルシ
クロヘキセン各異性体は、それぞれトルエンおよびエチ
ルベンゼンの水添により得られるメチルシクロヘキサン
およびエチルシクロヘキサンを部分脱水素することによ
り、容易に得ることができる。また、シクロオクテンは
アセチレンの四量化により得られるシクロオクタテトラ
エンを部分水添することにより得られ、一方シクロドデ
センはブタジエンの三量化により得られるシクロドデカ
トリエンを部分水添することにより容易に得られる。
これらの環状オレフィン類は、酸化反応を阻害しない範
囲で飽和の環状アルカン類を含有していてもよい。
本発明方法においては、触媒として、過酸化水素処理さ
れた活性炭に少なくともパラジウムを担持させたものが
用いられる。活性炭を過酸化水素処理することは、本発
明の特徴の1つであり、これによって、転化率および環
状ケトン類の選択率が飛躍的に向上することは予想外の
ことであった。
活性炭の過酸化水素処理は、例えば通常0.02〜2.
0重量%、好ましくは0.1〜1.0重量%濃度の過酸
化水素水溶液中に活性炭好ましくは粒状活性炭を浸漬
し、室温で、必要ならば室温ないし60℃程度に加温し
て、好ましくは30分〜4時間程度放置したのち、該活
性炭を乾燥することによって行われる。この際、活性炭
と過酸化水素との割合は、好ましくは活性炭1重量部に
対し、過酸化水素0.0001〜0.01重量部、さら
に好ましくは0.001〜0.005重量部の範囲で選
ばれる。
このようにして過酸化水素処理された活性炭にパラジウ
ムを担持させる方法については、特に制限はなく、従来
慣用されている方法を用いることができる。例えば、所
定濃度の塩酸酸性二塩化パラジウム水溶液中に前記の過
酸化水素処理活性炭を所定量加え、好ましくは60〜1
00℃の温度に加熱して、蒸発乾固し、次いでこのもの
を空気流通下に好ましくは50〜300℃の範囲の温度
で通常2〜8時間程度焼成することによって、本発明で
用いる活性炭に担持されたパラジウム触媒が得られる。
このようにして得られた触媒中のパラジウム担持量は、
通常0.01〜10重量%、好ましくは0.1から3重
量%の範囲にあることが望ましい。
また、本発明においては、転化率および環状ケトン類の
選択率をより向上させるために、過酸化水素処理活性炭
にパラジウムとともに他の金属元素を担持させてもよい
し、あるいは反応系に金属化合物を添加してもよい。
該活性炭に担持させるパラジウム以外の金属元素として
は、銅および鉄が好ましく、これらは1種担持させても
よいし、2種以上組み合わせて担持させてもよい。ま
た、反応系に添加する金属化合物としては、銅化合物お
よび鉄化合物が好ましく、これらは1種添加してもよい
し、2種以上組み合わせて添加してもよい。
この際、活性炭に担持させるパラジウム以外の金属元素
の量は、パラジウム1g原子あたり好ましくは0.1〜
2.0g原子、より好ましくは0.5〜10g原子の範
囲で選ばれ、また、反応系に添加される該金属化合物の
量は環状オレフィン類に対して、好ましくは0.01〜
20重量%、さらに好ましくは0.1〜10重量%の範
囲で選ばれる。
活性炭に、パラジウムとともに、他の金属元素を担持さ
せる方法については、特に制限はなく、例えば前記パラ
ジウムを担持させる方法において、二塩化パラジウムと
ともに所望の金属の塩化物を用い、前記と同様な処理を
施すことにより、パラジウムとともに所望の金属元素を
過酸化水素処理された活性炭に担持させることができ
る。
本発明方法において、反応系に好ましく添加される銅化
合物および鉄化合物については特に制限はなく、ハロゲ
ン化物、無機酸塩、有機酸塩、有機錯塩などを用いるこ
とができるが、例えば塩化第一銅、塩化第二銅、塩化第
一鉄、塩化第二鉄などの塩化物が好適である。
本発明方法においては、アルコール共存下に酸化を行う
ことが必要である。アルコールとしては、炭素数1〜2
0の脂肪族アルコール、脂環式アルコールおよびこれら
の芳香環置換アルコールが好ましく、直鎖状のものでも
分枝鎖状のものでもよいし、第一級、第二級、第三級の
いずれのものであってもよい。このようなアルコールと
しては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、
n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n
−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−
ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、ペン
チルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコ
ール、n−オクチルアルコール、2−エチルヘキシルア
ルコール、ノニルアルコールなどの脂肪族アルコール、
シクロペンチルアルコール、シクロヘキシルアルコール
などの脂環式アルコール、ベンジルアルコール、フェニ
ルエチルアルコール、フェニルプロピルアルコールなど
の芳香環置換アルコールなどを挙げることができる。
これらのアルコールはそれぞれ単独で用いてもよいし、
2種以上組み合わせて用いてもよく、また本発明の目的
を損なわない範囲で、該アルコールと相溶性のある溶
剤、例えば水や、ジオキサン、テトラヒドロフランなど
のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケ
トン類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、シ
クロヘキサンなどの脂環式炭化水素類、ベンゼン、トル
エンなどの芳香族炭化水素類などを含有していてもよ
い。
本発明方法においては、酸化剤として分子状酸素を用い
ることが好ましく、例えば、純酸素ガスや、酸素ガスを
反応に不活性な希釈剤、例えば窒素、ヘリウム、アルゴ
ンなどで希釈した混合ガス、あるいは空気などが用いら
れる。
次に、本発明の実施態様の好適な1例について説明する
と、まず、環状オレフィン類100重量部に対し、アル
コールを好ましくは10〜1000重量部および過酸化
水素処理された活性炭にパラジウムまたはパラジウムと
他の金属元素とが担持された触媒を、パラジウムが通常
0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜1重量
部の範囲になるように添加し、さらに、パラジウムのみ
を担持した触媒を用いる場合には、所望により、銅化合
物、鉄化合物、マンガン化合物などの金属化合物の中か
ら選ばれた少なくとも1種を前記したような割合で添加
する。環状オレフィン類100重量部に対するパラジウ
ムの量が0.001重量部未満では反応速度が低くて、
長い反応時間を要するので実用的でなく、一方10重量
部を超えると、その量の割には反応速度、転化率、選択
率などが向上せず、むしろ液相中に固体粉粒体が多くな
って、取り扱いにくくなるので好ましくない。
次に、分子状酸素などの酸化剤を用いて該環状オレフィ
ン類を通常室温ないし200℃、好ましくは30〜10
0℃の範囲において液相酸化を行う。反応圧力について
は、反応系が液相を保つのに必要な圧力以上であれば特
に制限はないが、通常、常圧ないし30kg/cm2・Gの
範囲で酸化が行われる。反応温度があまり低すぎると反
応速度が遅くて実用的でなく、一方200℃を超えると
副反応や溶媒の損失が増大する上に、設備が高価なもの
となる。
反応時間は、反応温度や触媒の種類および添加量などに
よって異なるが、通常10分〜24時間の範囲である。
このようにして得られた環状ケトン類は、通常用いられ
ている方法に従って、蒸留やその他の手段により単離さ
れる。また、触媒は例えばろ過、遠心分離、沈降などの
手段によって容易に分離、回収することができる。
〔実施例〕
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はこれらの例によってなんら限定されるものではな
い。なお、反応生成物の分析には、ガスクロマトグラフ
ィーを用いた。
実施例1 粒状活性炭(平均粒径0.9〜1.1mm、比表面積10
00〜1200m2/g)16gを、35%過酸化水素溶
液1mlに純水100mlを加えた水溶液中に浸漬して、室
温で1時間かきまぜたのち、湯浴上にて80℃で蒸発乾
固した。
一方、パラジウム1mg原子に相当する量の二塩化パラジ
ウムを濃塩酸20mlに溶解し、これに純水20mlを加え
て希釈した水溶液を調製し、これに前記の過酸化水素処
理した活性炭を加えて、湯浴上にて80℃で蒸発乾固し
た。このものを空気流通下に250℃で4時間焼成し、
活性炭にパラジウムが0.65重量%担持された触媒を
得た。
次に、内容積200mlのステンレス製オートクレーブ
に、前記の活性炭担持パラジウム触媒3.5g、エタノ
ール40ml、シクロペンテン6.8g(100mmol)お
よび銅0.8mg原子に相当する量の塩化第二銅(CuC
2・2H2O)を入れ、次いで酸素を9.0kg/cm2
Gまで圧入し、50℃で6時間かきまぜながら反応を行
った。
その結果、シクロペンテンの転化率は91%、シクロペ
ンタノンの選択率は81%であり、したがって、シクロ
ペンタノンの収率は74%であった。
実施例2 実施例1において、35%過酸化水素溶液の使用量を1
mlから3mlに変えた以外は、実施例1と全く同様な操作
を行ったところ、シクロペンテンの転化率は80%、シ
クロペンタノンの選択率は76%であり、したがってシ
クロペンタノンの収率は61%であった。
実施例3 実施例1において、塩化第二銅の代わりに、鉄0.8mg
原子に相当する量の塩化第二鉄(FeCl3・6H2O)
を用いる以外は、実施例1と全く同様にしてシクロペン
テンの酸化を行った。
その結果、シクロペンテンの転化率は76%、シクロペ
ンタノンの選択率は78%であり、したがってシクロペ
ンタノンの収率は59%であった。
実施例4 実施例1において、エタノールの代わりに、プロパノー
ルを用いる以外は、実施例1と同様にしてシクロペンテ
ンの酸化を行ったところ、シクロペンテンの転化率は7
6%、シクロペンタノンの選択率は77%、シクロペン
タノンの収率は58%であった。
比較例1 実施例1において、粒状活性炭に過酸化水素処理を施さ
ないこと以外は、実施例1と全く同様にしてシクロペン
テンの酸化を行ったところ、シクロペンテンの転化率は
51%、シクロペンタノンの選択率は59%であり、し
たがってシクロペンタノンの収率は30%であった。
比較例2 実施例1において、エタノールの代わりにシクロヘキサ
ン40mlを用いる以外は、実施例1と全く同様にして、
シクロペンテンの酸化を行ったところ、シクロペンテン
の転化率は30%、シクロペンタノンの選択率は60%
であり、したがってシクロペンタノンの収率は18%で
あった。
実施例5 粒状活性炭16gを35%過酸化水素溶液1mlに純水1
00mlを加えた溶液に浸漬し、室温で1時間かきまぜた
のち、湯浴上にて80℃で蒸発乾固した。一方、パラジ
ウム1mg原子相当量の二塩化パラジウムと銅2mg原子相
当量の塩化第二銅を濃塩酸(35%)20mlに溶解し、
これに純水20mlを加えて希釈した水溶液を調製し、こ
の水溶液中に前記の過酸化水素処理活性炭を加えて湯浴
上にて80℃で蒸発乾固した。次いで、このものを空気
流通下に、250℃で4時間焼成して活性炭担持触媒を
得た。
次に、内容積200mlのステンレス製オートクレーブ
に、前記の担持触媒8ml、エタノール40ml、シクロペ
ンテン6.8g(100mmol)を入れたのち、酸素を
9.0kg/cm2・Gまで圧入し、50℃で6時間かきま
ぜながら酸化反応を行った。
その結果、シクロペンテンの転化率は89%、シクロペ
ンタノンの選択率は83%、シクロペンタノンの収率は
74%であった。
比較例3 実施例5において、粒状活性炭に過酸化水素処理を施さ
ないこと以外は、実施例5と全く同様にしてシクロペン
テンの酸化反応を行ったところ、シクロペンテンの転化
率は78%、シクロペンタノンの選択率は77、シクロ
ペンタノンの収率は60%であった。
以上の結果を別表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の環状ケトン類の製造方法によると、環状オレフ
ィン類から、高い転化率と選択率でもって対応する環状
ケトン類が得られる上に、触媒の分離回収が容易である
し、また得られる環状ケトン類は、例えばナイロンやポ
リエステルなどの高分子化合物、可塑剤、合成潤滑油、
その他有機薬品の中間原料として、あるいは溶剤などと
して極めて有用な化合物であって、本発明方法は実用的
価値の高い方法といえる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状オレフィン類を液相酸化して環状ケト
    ン類を製造するにあたり、触媒として過酸化水素処理さ
    れた活性炭に少なくともパラジウムを担持させたものを
    用い、アルコールの共存下に該環状オレフィン類を液相
    酸化することを特徴とする環状ケトン類の製造方法。
  2. 【請求項2】環状オレフィン類が環構成炭素数5〜12
    の不飽和結合1個を有するシクロアルケンである特許請
    求の範囲第1項記載の環状ケトン類の製造方法。
  3. 【請求項3】シクロアルケンがシクロペンテンである特
    許請求の範囲第2項記載の環状ケトン類の製造方法。
  4. 【請求項4】触媒が、過酸化水素処理された活性炭にパ
    ラジウムと、銅および鉄の中から選ばれた少なくとも1
    種とを担持させたものである特許請求の範囲第1項、第
    2項または第3項記載の環状ケトン類の製造方法。
  5. 【請求項5】酸化剤が分子状酸素である特許請求の範囲
    第1項、第2項、第3項または第4項記載の環状ケトン
    類の製造方法。
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