JPH0644594Y2 - セラミック盤 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は半導体ウェハーなどの板状物体の研磨台あるい
は定盤、ブロックゲージ等を成すセラミック盤に関する
ものである。

〔従来技術〕

従来から使用されている、例えば研磨台は金属やセラミ
ック材から成る円板状体を用い、被研磨物を載置する上
面は表面粗さが6s以下の鏡面状で平坦に仕上げたものが
使用されている。

ところが、セラミック材は難加工材であるため刻印等の
識別標識を施すことは困難であることから、研磨台は、
上面が平面をしただけの無標識ものや個別の研磨台を識
別するため上面中央にペイントや速乾性インクなどでも
って文字や記号などを記入して使用した。その他、研磨
台や、定盤、ブロックゲージ等では内周面に文字や記号
を記入したものなどがあった。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが、上記研磨台で標識が付されてないものでは被
研磨物、即ち加工物がどの研磨台で研磨加工されたもの
かが識別できない。そのため、研磨台上に加工物を接着
→ラッピング→接着はがし等の工程や研磨加工時のロッ
ト管理等をコンピュータで管理することができないとい
う不都合があった。

そのような不都合を解消するため研磨台の中央部にペイ
ントや速乾性インキなどで文字、記号等を付して使用し
ていたが、上面を修正研磨する場合や、過酷な条件での
使用中、あるいは持ち運び時においても消失してしまい
再度記入しなければならず、また、不鮮明なものとなり
易いなど光学的読取装置を利用しても完全なコンピュー
タ管理を行うことができないなど多くの不都合を有して
いた。そのほか、定盤、ブロックゲージ等においても識
別が付されていないことによる保管や取扱い管理が仕難
いという問題があった。このように、従来セラミック体
に対する実用可能な識別標識は得られていなかった。

〔問題点を解決するための手段〕

上記に鑑みて本考案は、セラミック盤に凹部を形成し、
その底面に文字や記号、バーコード等の標識を付設せし
め、凹部中には透明体を充填し、該透明体とセラミック
盤の表面を同一平面としたものである。

〔実施例〕

以下、本考案実施例を図により具体的に説明する。

第１図には本考案実施例に係るセラミック盤としての研
磨台Ｌの斜視図を示し、この研磨台Ｌはアルミナ、ジル
コニア、炭化珪素、窒化珪素などのセラミック材で作ら
れており、中央部には凹部Ｅが形成され、該凹部Ｅの底
面Ｂには文字、記号などの識別標識Ｓが付設されてい
る。

この識別標識Ｓの付施方法としては底面Ｂにメタライズ
ペーストによるスクリーン印刷、転写シールを貼着した
後、焼付けるなど種々の手段をとり得る。

上記のように底面Ｂに識別標識Ｓが付設された凹部Ｅに
は、ガラスなどの透明体Ｔが充填される。この場合、充
填された透明体Ｔの上面と研磨台Ｌの上面とは同一平面
としておくことにより凹部Ｅ中にゴミや研磨材等が入り
込み、底面Ｂに付設した識別標識Ｓの透視を妨げること
がない。

なお、上記実施例にはセラミック盤として研磨台を挙げ
たが、これに限らず、セラミック材から成る定盤、ブロ
ックゲージ、その他各種部材等に対しても同様の手段に
より標識を付設したものであってもよい。

〔考案の効果〕

叙上のように研磨台、定盤、ブロックゲージなどセラミ
ック盤に形成した凹部の底面に識別標識を付設し、透明
体を充填して構成したことから、目視による管理が容易
であり、また光学的読取り装置によって確実なる個別管
理を行うことが可能となり、セラミック盤が研磨台にあ
っては被研磨物体の生産管理、品質管理などがすべてコ
ンピュータによってコントロールすることができ、また
研磨台上面を修正研磨をしても識別標識は消失する恐れ
は全くなく、また透明体上面と研磨台上面が同一平面を
成していることからゴミや研磨材が介在するようなこと
はなく常に良好な状態で標識を読み取ることができるな
どセラミック盤の安定した標識表示を行うことが可能で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案セラミック盤としての研磨台の斜視図、
第２図は第１図におけるＡ−Ａ線断面図である。 L:研磨台、E:凹部 S:識別標識、T:透明体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】セラミック盤の表面に凹部を形成し、該凹
   部の底面に文字、記号、図面等の識別標識を施すととも
   に凹部中に透明体を充填し、かつ該透明体の表面とセラ
   ミック盤の表面とを同一平面としたことを特徴とするセ
   ラミック盤。