JPH0644514Y2 - 摺動部材 - Google Patents

摺動部材

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JPH0644514Y2
JPH0644514Y2 JP2576588U JP2576588U JPH0644514Y2 JP H0644514 Y2 JPH0644514 Y2 JP H0644514Y2 JP 2576588 U JP2576588 U JP 2576588U JP 2576588 U JP2576588 U JP 2576588U JP H0644514 Y2 JPH0644514 Y2 JP H0644514Y2
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cast
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JP2576588U
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内村  勝次
浩伸 天野
石黒  裕之
武彦 松本
▲琢▼也 伊藤
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Sintokogio Ltd
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Sintokogio Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はセラミックスと金属との複合体から成る摺動部
材に関する。
(従来技術) 近時、アルミ合金、鋳鉄等の金属母材の摺動部材にセラ
ミックスを溶射して耐摩耗層を形成した摺動部材が開発
されている。そしてこのような摺動部材の中には、母材
と耐摩耗層との熱膨張差や耐摩耗層にかかる摺動圧によ
り該耐摩耗層が剥離したり、ひび割れたりするのを防止
するため、母材と耐摩耗層との間にセラミック多孔体を
母材金属で鋳ぐるんだ緩衝層を設けるようにしたものが
ある(例えば特開昭62-126248号公報)。
(考案が解決しようとする問題点) しかし、上記のような摺動部材を現実に製造するに当た
ってはいくつかの困難な問題がある。例えばセラミック
多孔体を母材金属で鋳ぐるむ場合、通常の鋳込み方法で
は溶融金属がセラミック多孔体の空孔中に浸透しにくい
ため、ダイカスト法や溶湯鍛造法等との加圧鋳造法によ
る必要があるが、このような鋳造法は設備が大がかりで
高価になり、少量生産には向かない。
また上記緩衝層は、最適の熱膨張率を得るため母材金属
とセラミックスとの混合割合を所定範囲内に収める必要
があり、そのためにはセラミック多孔体の気孔率を制御
しなければならないが、この制御は技術的に難度が高
い。
本考案は上記のような事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的は小規模な設備により容易に製造できると
共に、摺動面を形成する耐摩耗層が熱膨張差や摺動圧に
より金属母材から剥離したり、ひび割れを起こしたりす
ることがない摺動部材を得ることにある。
(問題点を解決するための手段) 本考案は上記の目的を達成するため、母材金属に鋳ぐる
まれて緩衝層を形成するセラミックスを球状のセラミッ
クスの小片(以下、セラミックビーズと言う)で構成す
ることを要旨としている。
すなわち本考案は、金属母材とセラミックスの耐摩耗層
とから成り、該耐摩耗層の表面が摺動面に形成された摺
動部材において、前記金属母材と耐摩耗層との間に、セ
ラミックビーズを該金属母材で鋳ぐるんで成る緩衝層を
設けたことを特徴としている。
以下、本考案を実施例に基づいて詳細に説明する。
(第1実施例) 第1図ないし第5図は本考案の摺動部材を製造する一実
施例を示し、第1図は被鋳込み体の縦断面図、第2図は
同横断面図、第3図は被鋳込み体を鋳型にセットした状
態を示す縦断面図、第4図はセラミックス鋳ぐるみ体の
縦断面図、第5図は摺動部材の横断面図である。
図において、第1に、高さ70mm、外径40mm、肉厚3mmの
円筒体から成り、通気性を備えたシェル鋳型(1)の外
周面に、直径3mmで表面にあらかじめ耐熱性無機質接着
剤(日産化学製、ボンド・エックス81)(2)を薄くコ
ーティングした炭化珪素系セラミックビーズ(3)を該
接着剤(2)を介して層状(単層)に装着する。なおシ
ェル鋳型(1)の両端部外周面はセラミックビーズ
(3)を装着しないままにしておく。第2に、前記セラ
ミックビーズ(3)層の外周部に外径90mm、内径60mm、
高さ70mmの円筒状の発泡ポリスチレン(4)を巻装し、
該発泡ポリスチレン(4)の外周面に塗型(5)を施し
て被鋳込み体(6)とする(第1図参照)。なおシェル
鋳型(1)の両端部外周面には、あらかじめ厚さ5mmの
発泡ポリスチレン(4′)を巻装しておく。
第3に、前記被鋳込み体(6)を、これに発泡ポリスチ
レン製の湯道(7)を取付けた上、鋳枠(8)内にセッ
トする。
該鋳枠(8)は通気構造を有すると共に上端を開口した
内箱(9)と、該内箱(9)の側部及び底部を包囲して
該内箱(9)との間に減圧室(11)を構成した外箱(1
2)とから成っており、該外箱(12)には、一端が減圧
室(11)と連通し他端が図示しない真空ポンプと接続さ
れた管路(13)が設けられている。
このような鋳枠(8)の内箱(9)内に鋳物砂用珪砂
(AFS粒度‐100相当)(14)を充填し、図示しない振動
手段によって該珪砂(14)に流動性を付与しつつ前記被
鋳込み体(6)を、その湯口(7)の上端が内箱(9)
の上面に現出するようにして該内箱(9)内にセットす
る。
次に湯口(7)の上端を除いた鋳枠(8)の上面を酢酸
ビニール共重合体、ポリエチレン等の気密シート(15)
で密閉する。しかる後、図示しない真空ポンプを作動さ
せ、管路(13)及び減圧室(11)を介して内箱(9)内
の空気を排気し、以て内箱(9)内の圧力を大気圧より
200〜500mmHgほど低くする。これにより珪砂(14)は、
内箱(9)内にて被鋳込み体(6)を内蔵したまま真空
固化し、鋳型を形成する(第3図参照)。この状態で72
0℃のアルミ合金(16)の溶湯を湯口(7)上端より注
湯すると、被鋳込み体(6)中の発泡ポリスチレン
(4)(4′)及び接着剤(2)が燃焼気化し、これに
よって生じた空胴及び隙間に溶湯が置換的に充填され、
セラミックス鋳ぐるみ体(17)が形成される。なお接着
剤(2)の燃焼によって発生したガスは通気性のシェル
鋳型(1)を通過して珪砂(14)中に拡散するから、シ
ェル鋳型(1)に接した面、すなわち摺動面にガス孔が
生じることはなく、またセラミックビーズ(3)は溶湯
により確実に鋳ぐるまれる。第4に、所定時間経過後、
真空ポンプの作動を停止して内箱(9)内の減圧状態を
解除すると、珪砂(14)の各粒子の移動が自由になり鋳
型が崩壊するから、容易に内部の製品を取り出すことが
できる。なお、この時シェル鋳型(1)は溶湯の熱に焼
かれて保形性を失っており、容易に製品から分離され
る。第5に、このようにして得た円筒状のセラミックス
鋳ぐるみ体(17)の内周面をスチールグリッドでブラス
トして附着砂を除去する。第6に、該セラミックス鋳ぐ
るみ体(17)を90℃に加熱して内周面の水分を除去した
上、該面にAl2O3‐TiO2系のセラミックスの粉末をプラ
ズマ溶射して、厚さ100μの耐摩耗層(18)を形成す
る。第7に、該耐摩耗層(18)の表面を研磨して摺動面
を形成する。以上の諸工程を経て、アルミ合金(16)の
母材とセラミックスの耐摩耗層(18)との間にセラミッ
クスビーズ(3)を該アルミ合金(16)で鋳ぐるんで成
る緩衝層を設けた摺動部材(19)が完成する(第5図参
照)。
このようにして得た摺動部材(19)における耐摩耗層
(18)の母材に対する密着度をテストするため、該摺動
部材(19)の内周面に、炭化珪素系セラミックスを焼結
して成る円柱体を、冷却することなく500往復摺動させ
たところ、該摺動部材(19)の耐摩耗層(18)にクラッ
クが発生したり母材から剥離したりすることはなかっ
た。
(第2実施例) 第6図は本考案の摺動部材を製造する他の実施例におけ
る被鋳込み体の外観図、第7図は該被鋳込み体を基に製
造した摺動部材の断面図である。図において300mm×400
mm×10mmの平板状の発泡ポリスチレン(21)上に、直径
3mmで表面にあらかじめ第1実施例の場合と同じ耐熱性
無機質接着剤を薄くコーティングしたアルミナ系セラミ
ックビーズ(3)を、該接着剤を介して2層に装着し、
該発泡ポリスチレン(21)の露出面に塗型を施して被鋳
込み体(22)とする。しかる後、該被鋳込み体(22)
を、これに発泡ポリスチレン製の湯道(図示せず)を取
付けた上、第1実施例の場合と同様の鋳枠にセットし、
同様の手順で1,380℃の鋳鉄(23)の溶湯を注湯して、
セラミックス鋳ぐるみ体(図示せず)を得た。そして該
セラミックス鋳ぐるみ体を第1実施例の場合と同様の手
順で加工して、鋳鉄(23)の母材とセラミックスの耐摩
耗層(25)との間にセラミックスビーズ(3)を該鋳鉄
(23)で鋳ぐるんで成る緩衝層を設けた摺動部材(24)
を得た(第7図参照)。但し、プラズマ溶射によって形
成する耐摩耗層(5)の厚さは150μとした。
上記摺動部材(24)における耐摩耗層(25)の母材に対
する密着度をテストするため、80℃に加熱後20℃に冷却
するという熱サイクルを繰返したところ、5,000サイク
ルでは耐摩耗層(25)にクラックや剥離が生じなかっ
た。
なお実施例では、摺動部材の耐摩耗層を形成するセラミ
ックビーズの直径は3mmにされているが、これに限定さ
れるものではない。また該ビーズの層は第1実施例では
単層、第2実施例では二層にされているが、これに限定
されるものではない。更に実施例では、セラミックビー
ズとして炭化珪素系又はアルミナ系のものを使用した
が、この他ジルコニア系、窒化珪素系、サイアロン系
等、耐熱性のあるものなら何でもよい。また実施例で
は、母材金属としてアルミナ合金又は鋳鉄を使用した
が、この他のマグネシウム合金、黄銅など摺動特性の良
いものなら何でもよい。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案の摺動部材は、
金属母材と耐摩耗層との間位置にセラミックビーズと母
材金属から成る緩衝層を鋳込み成形により設けた構成に
なっており、該緩衝層の熱膨張率は金属母材のそれと耐
摩耗層のそれとの中間的なものになっている。その結
果、金属母材と耐摩耗層との熱膨張差が緩和され、耐摩
耗層の剥離が防止される。
また前記緩衝層はセラミックビーズを母材金属で鋳ぐる
んで成る比較的硬いものであり、かつ該セラミックビー
ズには負荷応力を均一に分散する効果があるため、該緩
衝層上に形成された耐摩耗層が摺動圧によりひび割れす
ることもない。
しかも本考案では、前記緩衝層を通常の重力鋳造法で鋳
込み成形するため、加圧鋳造法による場合よりも小規模
な設備により摺動部材を製造することができ、少量生産
の場合に好都合である。
また本考案の摺動部材を製造するに当っては、セラミッ
クビーズの大きさ、ビーズ間の間隔、ビーズ層の厚さ等
を任意に変更調節することにより、緩衝層における母材
金属のセラミックスとの混合割合を容易に制御できるか
ら、最適の熱膨張率を選択して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図は本考案の摺動部材を製造する一実
施例に関し、第6図及び第7図は本考案の摺動部材を製
造する他の実施例に関する。すなわち第1図は被鋳込み
体の縦断面図、第2図は同横断面図、第3図は被鋳込み
体を鋳型にセットした状態を示す縦断面図、第4図はセ
ラミックス鋳ぐるみ体の縦断面図、第5図は摺動部材の
横断面図、第6図は被鋳込み体の外観図、第7図は摺動
部材の断面図である。 (2):接着剤、(3):セラミックビーズ (4)(21):発泡ポリスチレン、(6)(22):被鋳
込み体 (8):鋳枠、(16)(23):鋳込み金属 (18)(25):耐摩耗層、(19)(24):摺動部材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属母材とセラミックスの耐摩耗層とから
    成り、該耐摩耗層の表面が摺動面に形成された摺動部材
    において、前記金属母材と耐摩耗層との間に、セラミッ
    クビーズを該金属母材で鋳ぐるんで成る緩衝層を設けた
    ことを特徴とする摺動部材。
JP2576588U 1988-02-26 1988-02-26 摺動部材 Expired - Lifetime JPH0644514Y2 (ja)

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JP2576588U JPH0644514Y2 (ja) 1988-02-26 1988-02-26 摺動部材

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JPH01128952U JPH01128952U (ja) 1989-09-01
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