JPH0643903U - 車両用灯具のバルブソケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用灯具のバルブソケットの筒状開口部に
嵌着されるグロメットの細い透孔に太いハーネスを挿通
する作業を必要としないハーネス引出し部分のシール構
造を提供する。 【構成】 バルブソケット１の筒状開口部２に、ハーネ
ス３を予め一体成形したエラストマーのグロメット４を
嵌着し、ハーネス３の先端に取り付けてある端子５を、
バルブ６側の端子８に電気的に接続させる。 【効果】 ハーネス３はグロメット４と一体成形したも
のであるから、グロメットの細い透孔に太いグロメット
を挿通する作業を必要とせず、シール性の良好な防水シ
ール構造が得られる。また上記シール部材で組付けた状
態で成形する作業の自動化も実現可能である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車両用灯具のバルブソケットに関するもので、特にバルブソケット からハーネスが引出される部分の防水シール構造の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、車両用灯具のバルブソケットにおけるハーネス引出し部分の防水シール 構造として、図３および図４に示すシール構造が一般に知られている。

【０００３】 図３〜図４において、１はソケット本体、２はその筒状開口部、３はハーネス 、４はエラストマー成形体よりなる防水用グロメット、５はハーネス側の端子、 ６はバルブ、７はバルブのウエッジベース、８はリード線である。

【０００４】 バルブソケット組付け手順としては、まず、ハーネス３をグロメット４の透孔 ４ａに挿通させ、その先端に端子５を取り付け、その状態でグロメット４をソケ ット側の筒状開口部２に嵌着させ、それによりハーネス引出し部分のシールを構 成する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記シール構造では、筒状開口部２での防水を完全にするために、グロメット ４の透孔４ａの径寸法はハーネス３の径寸法よりも小さく設定され、適宜の締代 が与えられる。このためハーネス３を透孔４ａに挿通する作業に多大の時間と労 力とを要し、作業性が良くない。その上、ハーネス３を透孔４ａ内で摺動させな がら、グロメット４を筒状開口部２に嵌着する作業は手作業に頼らざるを得ず、 自動化が困難である。

【０００６】

【考案の目的】

本考案は、前記グロメットの細い透孔に太いハーネスを挿通する作業を必要と せずに完全なシールができ、かつシール作業の自動化を可能とする車両用灯具の バルブソケットを提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、バルブソケットの筒状開口部に嵌着されるエラストマー成形体より なるグロメットの透孔にハーネスを挿通して、ハーネス引出し部分の防水構造と する車両用灯具のバルブソケットにおいて、前記ハーネスと一体成形したグロメ ットを前記筒状開口体に嵌着する構造としたことを要旨としている。 前記ハーネスの先端に取り付ける端子は、ハーネスをグロメットと一体成形す る前後のいずれでもよい。

【０００８】

【作用】

前記ハーネスをエラストマー成形体のグロメットと一体成形した構成によれば 、ハーネスをグロメットに透孔に挿通する作業が不要となる。また、ハーネスと 透孔の間に隙間がなくなるので、完全防止構造となる。

【０００９】

【実施例】

図１および図２に、本考案の一実施例を示す。なお、図３〜図４と同一または 類似する部材には同じ符号が付されている。 即ち、１はソケット本体、２はその筒状開口部、２ａは筒状開口部内に形成さ れたストッパー部、２ｂはその上に残された空間部である。３はハーネス、４は エラストマー成形体よりなる防水用グロメットであり、ハーネス３はエラストマ ー成形体４と一体成形されたものである。５はハーネス先端に取り付けた端子、 ６はバルブ、７はバルブウエッジベース、８はリード線である。

【００１０】 前記ハーネス３をグロメット４と一体成形するには、図２に示すように、グロ メット成形型９にハーネス３を通すための溝を設け、ハーネスに引っ張り力を加 えて直線状に保持し、グロメット型内にセット後、グロメット用エラストマー材 で成形する。この際、グロメット外径は前記バルブソケット筒状開口部より若干 大きめに成形しておく。

【００１１】 上記のようにハーネス３と一体成形したグロメット４を図１に示すように、バ ルブソケットの筒状開口部２に嵌着する。なお、この場合、グロメット４の嵌着 深さ位置は、グロメットの下面を筒状開口部２の筒口開口面と一致させることで 決めることが可能であるが、さらにストッパー部２ａを設けた構成によれば、位 置決めは確実なものとなるとともに、後記する目的の空間部２ｂを残すことがで きる。即ち、グロメット４から突出するハーネス３と、それに取り付けた端子５ の全部の長さを予め一定にしておき、グロメット４の嵌着深さを定めておくこと により、グロメットの嵌着時、端子５をリード線８と正規の位置で電気的に接触 させることができるが、少し長めの場合には、図１に示すように、ハーネス３の 一部が空間部２ｂ内で屈曲して長さの調整がなされる。

【００１２】

【考案の効果】

以上、説明したように、本考案によれば、別体に構成されたグロメットの細い 透孔に太いハーネスを挿通する作業を必要とせず、シール性の良好な防水シール 構造が得られる。また、本考案によれば、上記シール部材で組付け状態で成形す る作業の自動化も実現可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す車両用灯具のバルブソ
ケットの断面図である。

【図２】ハーネスをエラストマー成形体のグロメットと
一体成形する状態のグロメット成形型の断面図である。

【図３】従来の車両用灯具のバルブソケットの断面図で
ある。

【図４】グロメットの透孔にハーネスを挿通する状態の
斜視図である。

【符号の説明】

１ バルブソケット ２ 筒状開口部 ２ａ ストッパー部 ２ｂ 空間部 ３ ハーネス ４ グロメット ４ａ 透孔 ５ 端子 ６ バルブ ７ バルブのウエッジベース ８ リード線 ９ グロメット成形型

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 バルブソケットの筒状開口部に嵌着され
   るエラストマー成形体よりなるグロメットの透孔にハー
   ネスを挿通して、ハーネス引出し部分の防水構造とする
   車両用灯具のバルブソケットにおいて、前記ハーネスと
   一体成形したグロメットを前記筒状開口体に嵌着する構
   造を特徴とする車両用灯具のバルブソケット。