JPH0643044Y2 - 機械部品用収納箱を回転搬送する装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ネジ、ナット等の機械部品の収納箱を回転搬
送する装置に関するものである。

（従来の技術） この種の装置は、従来のものは構造がきわめて複雑であ
り、また、収納箱の回転搬送を円滑に行うことができな
かった。

（考案が解決しようとする問題点） 上記したように、従来の装置は、構造がきわめて複雑で
あるから、製作に長い時間を要し、きわめて高価となる
欠点があった。また、従来の装置は、収納箱を安定した
状態で回転できないから、収容箱内には軽量の物品を少
量しか収容することができず、また、収納箱の回転中、
収納箱内に収容した物品が落下する等の欠点があった。

本考案は、上記した従来の欠点を解決すべくしたもの
で、構造がきわめて簡単で、安価に提供でき、また、収
納箱内に多量の機械部品を収容してもその重量に充分耐
えることができ、また、収納箱の回転中、収納箱内に収
容したネジ、ナット等の機械部品が落下しない装置を得
ることを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） これを達成する手段として、本考案は、機械部品用収納
箱の幅よりも広く、かつ前後に垂直に設けられ、同一速
度で回転する２本の昇降チェーンと、各昇降チェーンの
それぞれに一定間隔で上下に一端が枢着可能に取り付け
られた２本の支杆を１組とする４組の支杆と、上記昇降
チェーンの各々上下に設けられた４個の昇降用スプロケ
ットと、上記下側の各昇降用スプロケットに連結された
連結駆動用チェーンと、上記昇降用スプロケットのいず
れか一つに同軸的に取り付けられた駆動用スプロケット
と、上記駆動用スプロケットに装架されたチェーンを介
してその駆動用スプロケットを駆動するモーターとから
成る機械部品用収納箱を回転搬送する装置において、上
記各組の支杆は同じ長さであって、その他端同士を重合
して支持部を形成し、同一方向に回転する各昇降チェー
ンに取り付けられた２組の支杆同士は、それぞれ上記支
持部の一方が、上記箱の一方の側壁を枢着可能に支持
し、他方の支持部が、他方の箱の側壁を枢着可能に支持
するように構成したものである。

（実施例） 本考案装置の具体的構成を図面に示す実施例によって詳
細に説明する。本考案装置は、図面に示すように、機械
部品用収納箱（12）の幅よりも広く、かつ前後に垂直に
設けられた２本の昇降チェーン（７）、（７′）と、各
昇降チェーン（７）、（７′）のそれぞれに一定間隔で
上下に一端が枢着可能に取着（９）された２本の支杆
（８）（８）、（８′）（８′）と、上記昇降チェーン
（７）、（７′）の各々上下に設けられた４個の昇降用
スプロケット（３）（３）、（３′）（３′）と上記下
側の各昇降用スプロケット（３）、（３′）に連結され
た連結駆動用チェーン（６）と、上記昇降用スプロケッ
ト（３）に同軸的に取り付けられた駆動用スプロケット
（２）と、上記駆動用スプロケット（２）に装架された
チェーン（５）を介してその駆動用スプロケット（２）
を駆動するモーター（１）とから成り、さらに、上記各
支杆（８）（８）（８′）（８′）は同じ長さであっ
て、その他端同士を重合してそれぞれ支持部（10）を形
成し、同一方向に回転する各昇降チェーンに取り付けら
れた２組の支杆の上記支持部（10）の一方が、上記箱
（12）の一方の側壁（12′）を枢着可能に支持（11）
し、他方の支持部（10）が、箱（12）の他方の側壁（1
2″）を枢着可能に支持（11）するようにする。なお、
連結駆動用チェーン（６）は、昇降用スプロケット
（３）、（３′）に同軸的に取り付けられたスプロケッ
ト（４）、（４′）に装架されており、なお、駆動用ス
プロケット（２）を、昇降用スプロケット（３）に同軸
的に取り付ける代りに、駆動用スプロケット（２）を、
他方の昇降用スプロケット（３′）に同軸的に取り付け
てもよい。

次に、本考案装置の作用に就いて説明する。図面右方部
に示すように、機械部品収納箱（12）が、上下各昇降用
スプロケット（３）と（３）、（３′）と（３′）のほ
ぼ中間位置に吊り下げられている状態から、この機械部
品収納箱（12）内の機械部品を取り出すには、モーター
（１）を駆動し、駆動用スプロケット（２）を反時計方
向に回転する。駆動用スプロケット（２）が反時計方向
に回転すると、昇降用スプロケット（３）（３′）は反
時計方向に回転し、各昇降チェーン（７）（７′）は矢
印方向に同一速度で回転する。昇降チェーン（７）
（７′）が回転すると、支杆（８）（８）（８′）
（８′）の支持部（10）（10）を箱の両側壁（12′）
（12″）に枢着可能に支持（11）（11）した機械部品収
納箱（12）は、水平状態を維持したまま矢印方向に回転
し、図面左方部に示すように水平状態を維持した状態で
回転する。機械部品収納箱（12）が最下部（図示省略）
に来たら、モーター（１）の駆動を停止し、機械部品収
納箱（12）を、最下部の位置に停止させる。そして、作
業者は、この機械部品収納箱（12）から必要な機械部品
を取り出し、取り出し作業を完了する。

（考案の効果） 以上、実施例で詳述したように、本考案は、機械部品収
納箱を回転して、所要の機械部品を取り出すことができ
るので、きわめて便利である。また、機械部品収納箱
は、水平状態を保持したまま回転することができるの
で、機械部品収納箱内に収容したネジ、ナット等の機械
部品は、回転中といえども機械部品収納箱から落下する
ことがない。また、機械部品収納箱は、その両側壁を、
各支杆の他端同士を重合して形成した支持部で枢着可能
に支持されているから、機械部品収納箱内に多量の機械
部品を収容してもその重量に充分耐えることができる。
また、本考案は、構造がきわめて簡単であるから、製作
が容易で安価に提供できる等の優れた効果を有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の機械部品用収納箱を回転搬送する装置
の要部概略図を示す。 （１）……モーター、（２）……駆動用スプロケット、
（３）（３）（３′）（３′）……昇降用スプロケッ
ト、（４）（４′）……スプロケット、（５）……チェ
ーン、（６）……連結駆動用チェーン、（７）（７′）
……昇降チェーン、（８）（８）（８′）（８′）……
支杆、（９）……取着、（10）……支持部、（11）……
支持、（12）……機械部品収納箱、（12′）（12″）…
…側壁、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】機械部品用収納箱の幅よりも広く、かつ前
   後に垂直に設けられ、同一速度で回転する２本の昇降チ
   ェーンと、各昇降チェーンのそれぞれに一定間隔で上下
   に一端が枢着可能に取り付けられた２本の支杆を１組と
   する４組の支杆と、上記昇降チェーンの各々上下に設け
   られた４個の昇降用スプロケットと、上記下側の各昇降
   用スプロケットに連結された連結駆動用チェーンと、上
   記昇降用スプロケットのいずれか一つに同軸的に取り付
   けられた駆動用スプロケットと、上記駆動用スプロケッ
   トに装架されたチェーンを介してその駆動用スプロケッ
   トを駆動するモーターとから成る機械部品用収納箱を回
   転搬送する装置において、上記各組の支杆は同じ長さで
   あって、その他端同士を重合して支持部を形成し、同一
   方向に回転する各昇降チェーンに取り付けられた２組の
   支杆同士は、それぞれ上記支持部の一方が、上記箱の一
   方の側壁を枢着可能に支持し、他方の支持部が、他方の
   箱の側壁を枢着可能に支持するように構成された機械部
   品用収納箱を回転搬送する装置。