JPH0642434A - 内燃機関の燃料噴射弁装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射弁装置

Info

Publication number
JPH0642434A
JPH0642434A JP28020692A JP28020692A JPH0642434A JP H0642434 A JPH0642434 A JP H0642434A JP 28020692 A JP28020692 A JP 28020692A JP 28020692 A JP28020692 A JP 28020692A JP H0642434 A JPH0642434 A JP H0642434A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
air
sensor
injection valve
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP28020692A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2782028B2 (ja
Inventor
Takashige Oyama
宜茂 大山
Mamoru Fujieda
藤枝  護
Teruo Yamauchi
照夫 山内
Minoru Osuga
大須賀  稔
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP4280206A priority Critical patent/JP2782028B2/ja
Publication of JPH0642434A publication Critical patent/JPH0642434A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2782028B2 publication Critical patent/JP2782028B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンの気筒に噴射された燃料が補助空気
供給用の空気通路に流入するのを防止すると共に、空気
流による燃料噴霧の偏りの防止を図った内燃機関の燃料
噴射弁装置を提供すること。 【構成】 吸気管107に固定された噴射弁109のボ
ール弁139の下流側に空気通路142を複数個設け、
三方弁135からの空気通路136と連通する噴射弁本
体の外周面に環状に形成された空気通路137と連通さ
せ、その上下をOリング141、141´等で密閉する
構造になっており、空気通路142を通って流入した空
気はノズル部140で燃料と混合されて吐出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の制御装置に係
り、特に火花点火機関に使用するに好適な内燃機関の制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の制御装置としては、排ガ
スセンサによって余剰空気を測定し、空気過剰率1以上
で燃料噴射量を修正することにより空燃比を閉ループ制
御する方式があるが、空気過剰率1未満、すなわち、リ
ッチ域の空燃比を検出するのが困難であるため、始動、
暖機運転域、出力運転域等、空気過剰率1未満の空燃比
を適正化することができない。このため、従来において
空気過剰率1未満の制御には、開ループ制御が採用され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記開ループ
制御ではエンジンの状態変化に適応できないという問題
がある。
【0004】ここで、リッチ域の混合気の空燃比は、特
開昭54−158992号公報に開示されているセンサ
で検出できる。また、特公昭57−49860号公報に
開示されているセンサでも検出できるが、空気過剰率が
1以上のリーン域を連続動作で測定することができな
い。前者では電圧モードへの切換、後者では電流の反転
動作が必要である。原理的には、COとCO2を測定
し、その和から空燃比を求める方法もあるが、実用的な
ものがない。
【0005】一方、リッチ域の空燃比は、燃料の蒸発遅
れによって容易にリーン域に飛び込む。従って、空燃比
をリッチ域からリーン域の広い範囲にわたって制御する
にはこの範囲の空燃比を精度良く検出できるλセンサ
(空気過剰率センサ)が不可欠である。
【0006】また、リッチ域の空燃比の制御は、燃料の
蒸発遅れが大きい運転域(始動時、暖機時)を対象にし
ているので、そのための空燃比センサが実現されたとし
ても従来の閉ループ制御では、ゲインを小さくしないと
ハンチングし、制御性が向上しないという問題点があ
る。
【0007】また、単なる開ループ制御においても蒸発
に直接関連するパラメータは直接検出することができ
ず、冷却水温、吸気温で代用しているので、エンジンの
状態変化に適応できないという問題点がある。
【0008】リッチ域の空燃比の制御性の良否は、C
O,HCガスの排出量を左右するので、燃料経済性、排
気浄化性向上の大きな課題であるが、上記のような問題
点があるために現在までほとんど解決されていない。
【0009】本発明の目的は、リッチ域からリーン域の
広い範囲にわたって空燃比を精度良く検出できるλセン
サ及びこのλセンサを用いて、エンジンの状態変化に適
応して空燃比を適正に制御できる内燃機関の制御装置を
提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、拡散抵抗を有
するポーラログラフィ式空燃比センサ(リーン域で線形
な出力が得られる)において、拡散抵抗の内部に固体電
解質を介して別途定量の酸素を送り込むことによってリ
ッチ域では、送り込まれた酸素の一部はCOの酸化に消
費され、排出酸素量が減少し、逆に、リーン域では送り
込まれた酸素と拡散抵抗を通る酸素の和が排出されるの
で排出酸素量が増大し、排出酸素量は空燃比に比例する
ようになり、リッチ域からリーン域の広い範囲にわたっ
て空燃比に対して線形な出力が得られることがわかっ
た。
【0011】そこで、本発明はこのλセンサを用いて燃
料の蒸発量を求め、燃料供給量と蒸発量との差から蒸発
の時定数を求めてエンジンの状態を把握し、これによっ
て求まる補正値を用いて燃料供給量を制御することによ
って蒸発遅れを補償するようにしたものである。そし
て、蒸発の時定数が5秒程度以上になると、燃料供給量
の影響が5秒程度残っていることになり、制御性が劣化
するため、時定数をある範囲に抑えるように必要に応じ
て燃料の補助空気で微粒化したり、電気ヒータで加熱す
るようにしたものである。
【0012】
【作用】上記構成により、燃料の揮発性が異なっていた
としても、クランキング時の初期の段階で蒸発の時定数
が自動的に求まり、これに基づいて燃料量が制御される
ので、燃料の揮発性の変化にも適応することができる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示した全体構成図
である。ここでは多気筒エンジンのうち1つのエンジン
の断面を示してある。図1において、エンジン101の
ピストン102の上下動はクランク軸103の回転運動
に変えられて動力として出される。
【0014】一方、ピストン102の動きに応じて吸気
弁104および排気弁105は開閉し、吸気管107内
の空気がシリンダ108内に吸引され、同時に噴射弁1
09より吸気弁104をめがけて燃料が噴射され、この
燃料が空気と混合されてシリンダ108内に充満し、ピ
ストン102で圧縮後、点火プラグ106により着火さ
れる。燃焼による排気は排気弁105の開弁によって排
気管110内に吐出される。排気管110には排気中の
余剰酸素濃度からエンジンに吸引され空気、燃料の比を
検出するλ(ラムダ)センサ124が集合部(図2参
照)に設置されている。
【0015】またエアクリーナ121の下流には吸気温
度を検出する吸気温センサ120(熱電対、測温抵抗体
等)、吸入空気量を瞬時に検出するエアフローセンサ1
19、絞り弁116の開度を検出する開度センサ11
8、エンジン101の冷却水温または壁温を検出する水
温センサ123及びクランク軸103の回転角度を検出
するクランク角センサ111が配置され、これらのセン
サで検出した信号は全てマイクロコンピュータを内蔵し
た制御回路112に入力され、ここでの記憶、演算動作
によって噴射弁109及び点火プラグ106に対する開
弁時期、点火時期の駆動信号が発生される。
【0016】エンジンに吸引された空気量Qaは前述の
エアフローセンサ119の出力信号より算出できるが、
図1に示したごとく、吸気管107の途上に設置した圧
力センサ115の出力信号とエンジン回転数すなわたク
ランク角センサ111の出力信号から算出することもで
きる。また吸気管107の吸気弁104の近傍には外部
より発熱量がコントロールできる発熱抵抗体132が埋
設され、ヒータ回路131でその印加電流量が制御され
ている。
【0017】ヒータ回路131は制御回路112に結線
され、上記の各センサの出力信号に基づきエンジン始動
時には多くの電流を印加せしめ、周囲が暖機状態に達し
たら徐々に電流量が減少されるように制御回路112に
よって制御されている。なお、この発熱抵抗体132に
ついては図3で詳述する。
【0018】また噴射弁109から噴射される燃料を微
粒化することがエンジン性能を向上する重要なファクタ
ーであるので、噴射弁109の下流側に補助空気を導き
その気流で微粒化を促進している。これについては図4
で説明する。
【0019】図2は図1で示したセンサ類の信号および
吸排気系の概略構成を示した図である。同図において、
エアフロメータ119と絞り弁116と一体の吸気管1
07は可とう性弾性体で形成された合成樹脂管117で
連結される。燃料はタンク125からポンプ127およ
びレギュレータ128で所定の圧力に制御されて各噴射
弁109,109′,109″及び109′′′に圧送
されている。
【0020】図3は吸気弁104の近くに埋設した発熱
抵抗体132の具体的実施例の1つを示したもので、こ
の発熱抵抗体132はヒータ回路131で電流量が制御
される。この場合、噴射弁109から噴射された燃料は
発熱抵抗体132に直接衝突するような位置に選定する
か、吸気弁104のすぐ近くに別の発熱抵抗体132′
を埋設して液膜を形成した燃料だけを蒸発させる方式の
2通りがある。
【0021】図4(a)は噴射弁109の下流に補助空
気を導く場合の構成図であって、絞り弁116の上流側
のエアフロメータ119の上下流に設けた取入口13
3,134の下流は三方弁135に連結され、この三方
弁135で空気の取入口を選択し、連結管136を介し
て噴射弁109の下流に連結されている。ここで、上下
流の取入口133,134は始動時は補助空気量もエア
フローメータ119で検出してリッチな燃料を計量さ
せ、暖機後は補助空気量はエアフローメータ119で検
出せずに希薄混合気で運転せしめるように選択される。
【0022】三方弁135は図4(b)に示すように、
熱で変形する板バネ(例えばバイメタル)のレバー13
7の先端の2個の突起部を有する弁138,138′が
低温時には開口部134を閉じ、高温になると開口部1
33を閉じ、上記エアフローメータ119の上下流の補
助空気取入口133,134の一方を選択できるように
なっている。なお、三方弁135は回転電磁弁で直接回
動せしめてコントロールしてもよい。
【0023】次に補助空気を噴射弁109の下流に導く
具体的構成について説明する。
【0024】図5はその具体的構成を示した断面構成図
である。同図において、吸気管107に固定された噴射
弁109のボール弁139の下流側に空気通路142を
複数個設け、三方弁135からの空気通路136と連通
する孔137と導通させ、その上下をOリング141,
141′等で密閉する構造になっており、空気通路14
2を通って流入した空気はノズル部140で燃料と混合
されて吐出される。このとき、ノズル部140は細く絞
られておりその吐気流速が高いため、燃料は微細に微粒
化される。
【0025】同様に図6に示すような連続燃料計量方式
の燃料供給系においても、上記の補助空気導入方法が実
現できる。図7にその実施例を示している。
【0026】図7において、多点の燃料ノズル143,
143′,143″及び143′′′の先端を1つの空
気通路管136のそれぞれのノズル部144,14
4′,144″及び144′′′内に挿入している。こ
の場合、燃料ノズル143,143′,143″及び1
43′′′の下流部は大気圧となっている。また空気通
路管136は図4に示したごとくエアフローメータ11
9の上下流の取入口133,134に連結されている。
【0027】さらに、補助空気を導入するノズル部を拡
大して説明する。図8にその実施例を示している。
【0028】図8において、燃料ノズル143,14
3′の先端は、吸気管107を貫通して空気ノズル14
4,144′の上流に位置している。空気ノズル14
4,144′と燃料ノズル143,143′の間には空
間があり、隣り合う空間とは連通管145,145′,
145″で連通している。空気は空気通路136を介し
て連通管145に導入され、各空気ノズル144,14
4′に向う。燃料の微粒化を促進する目的で、燃料ノズ
ル143,143′の先端部は複数個の穴146,14
6′が設けてある。この構造において吸気管107内の
真空度が低下すると補助空気は空気通路136を介して
空気ノズル部に流入しなくなる。このような時はコンプ
レッサ(図示せず)または吸気振動を利用して補助空気
を導入することもある。
【0029】次に制御系の詳細について説明する。
【0030】コントローラ112、回転センサ111、
エアフローセンサ119、噴射弁109、ヒータ回路1
31、バッテリ122は、図9のように構成されてい
る。マイクロプロセッサであるCPU300にはそのバ
ス322を介してタイマー311、割り込み制御部30
2、回転数カウンタ301、ディジタル入力ポート30
3、アナログ入力ポート304、RAM307,ROM
308、出力回路310,309が接続されている。エ
アフローセンサ119、λセンサ124の信号は、アナ
ログ入力ポート304から取り込まれる。イグニッショ
ンスイッチ321をオンすると、バッテリ122からコ
ントローラ112に動作用の電力が供給される。なお、
RAM307には常時電力が供給されている。
【0031】イグニッションスイッチ321がオンされ
ると、ROM308にあらかじめ記憶されているプログ
ラムに従がって図10に示すメインルーチンが起動し、
初期化処理の後、冷却水温および吸気温の測定処理が実
行され、次に補正値Kの演算処理が実行される。なお、
補正値Kの演算処理については後述する。
【0032】ところで、このルーチンの途中、割込み制
御部302が動作すると、図11の割込み処理ルーチン
が実行される。これは、噴射弁109の噴射量Tをセッ
トするためのもので、その割込み応答処理の結果に基づ
き出力回路309によって噴射弁109が駆動される。
この場合、基本噴射量Tpは、圧力P(あるいは空気量
/回転数=Ga/N)と回転数Nによって定まる。
【0033】図12は燃料の蒸発遅れによる燃料供給量
の低下を補正するための補正値Kの演算処理のフローチ
ャートであり、空燃比の設定値λ0、空燃比の実測値λ
を比較し、その比較結果に応じてステップ331,33
2で最適な補正値Kが算出される。
【0034】ここで、この補正値Kの求め方を説明す
る。
【0035】まず、シリンダに供給される燃料量Gfに
対し蒸発量は液膜Mfの関数であり、時定数をτとする
と、Mf/τとなる。したがって、シリンダおよび吸気
系に残る液膜Mfの変化は、
【0036】
【数1】
【0037】となる。いま、Mf/τは、排気系に放出
され、この量は空燃比λに対しGe/λとなる。ここ
で、Geは排気量、λは空燃比である。したがって、G
e/λを測定すれば、Mf/τを知ることができる。ま
た、Mf=0の状態から、Gfを与えると、(1)式か
らMfの変化、すなわち、Ge/λを求めることができ
る。
【0038】図13に示すように、Gfをステップ的に
時刻taから増加させ、Mfは一次遅れで上昇する。こ
こで、圧縮、爆発、排気行程におけるシリンダには燃料
が供給されないので、燃料Gfのta′の変化がtaの
Mfの変化となって現れる。したがって、燃料Gfの時
間変化率は
【0039】
【数2】
【0040】となる。さらに、(1)式を書き換え
【0041】
【数3】
【0042】のごとく、1サイクル中のMfの変化を求
めることもできる。ここで、GfΔtは燃料噴射量とな
る。このような遅れは、時々刻々のGfを記録しておく
ことによって容易に補正することができる。吸気行程の
み第(1)式の蒸発が進行し、圧縮、爆発、排気行程分
遅れて、排気にその変化が現われるものと考えてもよ
い。しかし、この排気時のλの信号でGfをフィートバ
ック補正しても過渡時は十分な効果を上げることはでき
ない。しかしまた、定常時は、フィードバック制御する
ことができる。
【0043】いま、実際のエンジンの時定数τがτeの
場合、上記第(1)式は、
【0044】
【数4】
【0045】となる。すなわち、Mf/τe=Ge/λ
であり、Ge,λを測定することによって、Mf/τe
を求めることができる。
【0046】一方、図13におけるtbの時点でτ=
τ′として計算したMfと実際のτ=τeのときのMf
は変化している。ここで、時刻tbとtb+1におけるM
fの変化は、
【0047】
【数5】
【0048】であるので、t=tbにおけるMf/τe
を与えれば、τeを逆に求めることができる。被膜Mf
の初期値が与えられない場合は、t=tb+1のMf/τ
eと連立することによってMf,τeを求めることがで
きる。
【0049】実際には、燃料の蒸発遅れを補償するた
め、
【0050】
【数6】
【0051】で表される燃料量Gfが供給される。ここ
で、Gaは空気量である。従って、これを第(4)式に
代入すると、
【0052】
【数7】
【0053】となる。ここで、τ=τeの場合は、Mf
=τGa/tとなり、蒸発量Mf/τ=Ga/λ0とな
る。このようにして、蒸発遅れは補償される。ここで、
τとτeが異なる場合は、完全には補償されず、Mf/
τe=Ga/λとなる。また、第(4)式において、τ
が大きすぎると過補償になり、加速運転時に過濃にな
り、減速運転時に過薄になる。
【0054】しかし、次の第(8)式において、
【0055】
【数8】
【0056】未知数は、Mfとτeである。従って、前
述したステップ応答の場合と同じように、λ,Gaを与
えることによって、Mf,τeが求まる。これにより、
τ=τeとすると、補償は完全になる。そこで、第
(8)式を第(7)式に代入すると、
【0057】
【数9】
【0058】となる。これを変形すると、
【0059】
【数10】
【0060】となる。さらに変形すると、
【0061】
【数11】
【0062】となる。ここで、τeλ0>τλであれ
ば、dGa/dtのとき、λ>λ0となる。いま、第
(11)式を変形すると、
【0063】
【数12】
【0064】
【数13】
【0065】
【数14】
【0066】となり、τを修正すればτeに近付く。そ
して第(11)式で、τeλ0=τλのときλ=λ0とな
る。いま、
【0067】
【数15】
【0068】とすると、
【0069】
【数16】
【0070】となる。λ>λ0のときは、Kを増加さ
せ、λ<λ0のときは、Kを減少させる。このようにし
て、時時刻々のτを更新することができる。
【0071】一方、第(9)式において、
【0072】
【数17】
【0073】であるので、
【0074】
【数18】
【0075】となる。したがって、
【0076】
【数19】
【0077】となる。このときのτeは
【0078】
【数20】
【0079】となる。dGa/dt=0のときは、dλ
/dtの値でτeが求まる。このとき、
【0080】
【数21】
【0081】となる。τにKを乗じると、τeとなり、
このτeをτとすると、補償は完全になる。このように
して、λを測定することによって、τe,Mfが求ま
り、一方、τ→τeに補正することによって、補償も完
全になる。
【0082】このような方法によれば、補正値Kをエン
ジンの状態によって更新することができるので、燃料噴
射量の補償が完全になる。これに対して従来の方法で
は、補正値Kを冷却水温、吸気温度で一義的に定めてい
たので、冷却水通路、シリンダ壁面の付着物による蒸発
遅れの変化に対応することができず、したがって、エン
ジンの失火を防止するために燃料噴射量が濃い目に補償
され、CO,HCガスの増大を招いていた。
【0083】しかし、本発明は、着火時の空燃比が具体
的にはλ0=12〜15の範囲になるので、CO,HC
ガスは増加せず、また失火も生じない。そして、爆発行
程、排気行程で、液膜は不完全燃焼し、その一部は、排
気に持ち去られ、この分だけ第(1)式の被膜Mfは減
少する。したがって第(1)式のMf/τは、これを加
味したものとなる。しかし、この一部が圧縮終りの混合
気となる。このような場合には、λ0を例えば12以下
にしておけばよい。また、爆発、排気行程で半分の燃料
が蒸発する場合は、例えばλ0=6にセットする。この
ようにすると、圧縮行程終りのλは12に制御される。
【0084】ところで、第(1)式におけるτを短縮す
るために、エンジンおよび吸気系を強制的に電気ヒータ
で加熱する場合がある。このときは、Gfによってτが
変化する。また加熱面の温度が一定の場合は、τ=一定
となる。シリンダ、ピストンの壁面の温度がある値、例
えば、150℃になれば、蒸発速度が速くなり、電気ヒ
ータによる加熱は不要となる。いま、実質的なτeを把
握することによってヒータの電流を加減すれば、ヒータ
電流の消費を節約することができる。ちなみに従来のヒ
ータ電流は、冷却水温等で制御していたので、エンジン
の暖機状態に無関係で大量の電力を消費していた。
【0085】始動時、燃料を電気ヒータで完全に蒸発し
ておけば、クランキングの最初に着火することができ
る。そしてその後の燃焼によってシリンダ、吸気弁、ピ
ストン等が温められるが、熱容量の関係で温度は徐々に
上昇する。これに応じてτも徐々に変化する。この温度
上昇は、冷却水温の上昇速度より早いが、従来はこれを
測定することができなかった。
【0086】これに対し、本発明ではτeを測定してい
るので、間接的に温度を求めていることになり、冷却水
温で補正値を定めるのに比べて効果的である。また、潤
滑油の希釈度も少ない。
【0087】なお、燃料の一部は、噴射ノズルやインジ
ェクタから噴射され、瞬時に気化する。これは第(1)
式のMfには関係がない。この部分の燃料は補正するこ
とはない。これは、単に補正値Kをそれに見合って変更
すればよいだけである。
【0088】さて、λの検出は、上述のλセンサ124
によって行われる。排気行程において、最初は燃焼ガス
が、また終り頃にクエンチ域のHCガスが排出される。
これが完全に混合すると、平均的なλを与える。このλ
とGaとの積が蒸発燃料である。これには、爆発、排気
行程で気化した燃料も含まれる。
【0089】これに対し、初期のλ0とGaの積は、着
火時の混合気である。このλ1を求めて、補正値Kを求
めることもできる。
【0090】一方、着火可能空燃比の燃料が形成されて
も、圧縮時の温度が低い場合は点火プラグで着火するこ
とができない。このとき可燃混合気が排気系に放出され
る。この時、λセンサが過熱していると、この混合気に
着火し、アフターバーニングによって触媒が破損するの
で、ヒータの温度は900℃以下に抑えられる。
【0091】また、エンジンのクランク軸が車輪軸に接
続されていない場合あるいはシリンダ壁温が低い場合
は、燃焼速度を確保するため、λ0=11〜12にセッ
トする。このとき、排気に空気を導入し、CO,HCガ
スを酸化することもできる。その後、車輪軸に接続さ
れ、シリンダ壁温が高くなってきた場合は、λ0=14.
7にセットし、3元触媒作用によってHC,CO,NO
ガスを浄化する。完全に壁温が高くなった場合は、λ0
=22程度にセットし、燃料経済性を高める。本発明に
おいては、λ0のセットは任意である。τeの変化によ
ってλ0のセットを変更することができ、これは水温等
でセット点を変えるよりはエンジンの実際の状態に最も
適合している。
【0092】また、絞り弁が全開付近においては、λ0
=11〜12の出力混合比にセットする。従来は脈動の
影響でセット点に合致することは困難であったが、本発
明ではλのフィードバック制御によってセット点に合致
させることができる。例えば、絞り弁開度に応じてλ0
をセットするようにする。これによって、円滑なトルク
の上昇が可能である。蒸発燃料が変化してもλを正しく
セットすることができる。
【0093】次に、λセンサについて説明する。
【0094】図14は本発明に用いるλセンサの実施例
を示す図である。このλセンサは排気管201に絶縁体
210を介して取り付けられる。電解質204は袋管状
でその内面には大気が導入されている。また内面には計
測電極の+側209と酸素供給電極の−側207が設け
られている。電解質204の外面は多孔質の拡散抵抗体
203を介して排ガスに連通している。この電解質20
4の外面には計測電極の−側208酸素供給電極の+側
206が設けられている。拡散抵抗体203の外側には
ガード202があり、このガード202には拡散抵抗体
203のすき間に対して充分大きな窓202aがあり、
この窓202aを排ガスが通過する。このガード202
は拡散抵抗体203からの輻射放散を防止してλセンサ
の放熱量を少なくし、電解質204の内室に設置したヒ
ータ205の容量を小さくする役目も果している。
【0095】図15は袋管状の電解質204を平面に展
開して電極の形状を示したものであり、ここでは酸素供
給電極の+側206、計測電極の−側208を示してお
り、この裏面に酸素供給電極の−側207、計測電極の
+側209が同じように設置され、それぞれ一対の電極
を構成している。
【0096】図16はλセンサの動作を説明するための
等価回路図である。図16において、電解質204の内
面には酸素供給電極の−側207、拡散抵抗体203側
(外面)には+側206が対向して設置されており、ま
た計測電極の+側209は内面に、−側208は外面に
設置されている。この酸素供給電極206,207と計
測電極208,209は交互に設置されている。今計測
電極208,209に電流Isが流れるとqsの酸素量
が拡散抵抗体より大気に排出される。
【0097】一方拡散抵抗体203には排ガス中の濃度
に比例してqeの酸素が流入し、qsとqeが釣り合う
Isが排ガスのλ値に比例している(図17のIp=
0)。この場合λ>1が測定範囲である。ここで図16
の酸素供給電極206,207に電流Ipを流すと、電
流方向がIsと逆向きであるために酸素がIpに比例し
て大気室より拡散抵抗体203に流入する。そのため、
拡散抵抗体203にはqp+qe(λ>1)が流入す
る。そこで拡散抵抗体203から大気室に排出する酸素
量qsが多くなるためIsが大きくなる。このような状
態で排ガスのλがλ<1となると排ガスより拡散抵抗体
203に流入するqeはCOとなり、qpと反応して2
CO+O2=2CO2となり、COに比例して(λに比
例)O2を消費するため、λに比例してIsが小さくな
り、λ<1でも測定できる。以上のように一定電流Ip
を流して一定量の酸素を拡散抵抗体203に供給するこ
とによりλ<1でもλを正確に測定できる。
【0098】一方、λ<1以下では排ガス中にはCOガ
スとHCガスが発生している。一般にHCガスは水性反
応で2HC+2H2O→3H2+2COとなるが高温(9
00℃以上)では熱分解によりHとCに分解する。この
場合2C+2O2=2CO2の反応はより高温にする必要
(1100℃)があり、この熱分解を防止して水性反応
のみとするには拡散抵抗体203の温度を900℃以下
にすることが有効である。
【0099】一方、電解質204は500℃以下になる
と酸素ポンプ作用が低下するために加熱温度は500〜
900℃が適当である。
【0100】図18は電解質204に設置する計測電極
と酸素供給電極の設置位置の関係に応じた実験結果を示
すグラフである。電解質203には同一面に計測電極の
+側209と酸素供給電極の−側207が設置されるた
め、電流Isは酸素供給電極の−側207にも流れる。
そのため、これら両電極をどのようにずらすかは測定性
能に影響する。図18(b)はこの場合の測定方法を図
示したものであり、ここでは電解質204の厚さをt、
電極間隔をlとしたときのI1とI2を測定した。図18
(a)はその結果を示すグラフであり、横軸はt/l、
縦軸はI1/I2で示している。図18(a)においてt
/l=1ではI1=I2となる。また、I1/I2=1の点
でt/lが大きくなるとI1/I2は大きくなり、t/l
が小さくなるとI1/I2は小さくなる。これは、t/l
が大きくなるとtに関する抵抗がlの抵抗より小さくな
り、I1≫I2となるためである。このため、t/l>
1.5であればよい。
【0101】図19は電極の取り付け構造の他の実施例
を示す図であり、このような構造にすることにより電極
の取り付けが楽になり、コストを下げることができる。
【0102】図20は、λセンサの更正方法を示すフロ
ーチャートである。同図において、時間割込ルーチンが
開始されると、まず吸入空気量が算出され、次に目標空
燃比の設定が行われる。
【0103】次に、基本燃料噴射時間T0が算出され、
続いてλセンサの目標出力値I0が算出され、この後、
スロットルスイッチがオンであれば、現在回転数がリカ
バリー回転数Nより大きいか否かが判定され、大きい場
合は減速中であることになるので燃料カットが行われ
る。次に、燃料カットによって排ガス中の酸素濃度が大
気濃度に近づくために必要な時間が経過したかどうかが
判定され、一定時間経過していれば補正係数α=Ib/
Iaが算出される。次に燃料噴射処理が行われ、割込み
ルーチンを終了する。
【0104】一方、スロットルスイッチがオンしていな
い場合や現在回転数がリカバリー回転数Nより小さい時
には燃料カットを終了し、I0=αI0を算出し、次にI
s>I0か否かを判定しIs>I0の場合は噴射時間Tを
0+γと補正し、Is<I0の場合はT0−βと補正す
る。また、Is=I0の場合はT=T0とする。
【0105】図21は拡散抵抗体203の目づまりによ
る経時変化の様子を示したものである。正常の場合記号
Iaで示す出力特性となりO2≒20%ではIs=Ia
となる。ここで拡散抵抗体203が経時変化すると、O
2≒20%で記号Ibで示す特性となりα=Ib/Ia
を求めた後αI0を求めることにより正常な値に補正で
きる。この拡散抵抗体203の目づまりはO2=0(λ
=1)の場合は拡散抵抗体203を介しての酸素又はC
Oガスの出入がないため、Isを変化させない。しか
し、λ<1ではCOガスの流入が制限されるため、K<
K′となる。そのためλ<1では基本噴射時間T0より
β時間少なくする必要がある。
【0106】図22はλセンサの他の実施例を示す等価
回路図である。電極212と211とを電解質204に
取付け、拡散抵抗体203を配置したもので、図23を
用いてその動作を説明すると、電流Ipを一定時間流す
とqpの酸素量が大気室より拡散抵抗体203に流入す
る。ここで電流Ipの供給を停止してその逆方向に電流
Isを流すとqsの酸素量が拡散抵抗体203から大気
室に流入する。そこでqs≒qp+qeとなると、拡散
抵抗体203の酸素がほぼなくなり起電力Vsが発生す
る。そこで、この起電力信号で電流Isを停止して電流
Ipを流す。このようにすればIsの流れる時間(t
s)が排ガスのλに比例することになり、一対の電極で
もλを測定できる。
【0107】図24はλセンサのさらに他の実施例を示
す図である。同図において、このλセンサは排気管20
1に絶縁体210を介して保持されている。電解質20
4は板状で構成され、その両面には電極211,212
が設けられている。電極211は絶縁体210とで大気
室を構成し、電極212は拡散抵抗体203におおわれ
ている。そして、この拡散抵抗体203内にはヒータ2
05が配置されている。このように電解質204を板状
にすることにより電極の設置が容易になる。
【0108】図25はλセンサの他の実施例を示す図で
ある。板状の電解質204A,204Bにはそれぞれ電
極206,207,208,209が設けられている。
また、絶縁体210と電極206,208の間に拡散室
220が形成され、拡散抵抗を有する通路221から排
ガスが流入する構造によっている。また電極207,2
09の間は大気室を形成し、ここにはヒータ205が設
置されている。このように計測用セルの電解質204A
と酸素供給用セルの電解質204Bを設けることによ
り、電極206,207,208,209の設置がより
容易になる。
【0109】図26は始動時の燃焼状態を示す模式図で
ある。燃焼行程でシリンダ231内をピストン230が
下降すると、拡散燃焼により燃焼範囲237は燃焼ガス
で充満される。しかし、シリンダ231やピストン23
0、吸気弁234の近傍は低温のために液状燃料238
が存在し、その付近は高濃度の未燃ガスで充たされたも
のとなる。ここで、排気弁235が開くと排気管232
には図27に示すように排気弁近くの未然ガスがまず排
出されるのでλは小さいが、その後燃焼ガスが排出され
るようになるためにクランク角の増加と共にλは大きく
なる。この燃焼ガスが排出されている間はλはあまり変
化しないが、その後シリンダ231、ピストン230近
くの未然ガスが排出されるようになると、再びλは小さ
くなる。そのため、λセンサ240は実線のような出力
信号を送出する。このλセンサ240の出力を排気行程
中において単純に平均化すると点線で示した排ガス平均
値のような出力信号となる。
【0110】しかし、燃焼ガスが排出されている時の排
ガスλはこの排ガス平均値より特に始動時において大き
くなる。この燃焼ガスのλが実際の仕事に変換される空
燃比であるため、この値を使用して燃料量を制御する必
要がある。そのため、始動時は燃焼ガスが排出されてい
る時期だけ、λセンサの信号をサンプリングする必要が
ある。このサンプリングの時期は排気行程の中間(図2
7では90°付近)が好ましい。
【0111】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、エンジンの状態変化や燃料の性状の変化にかか
わらず、空燃比を精度良く検出し、かつ適正に制御でき
るため、内燃機関の排気浄化性、燃料経済性を向上させ
ることができる優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料供給量を制御する機構の実施例を示す図で
ある。
【図2】燃料供給量を制御する機構の実施例を示す図で
ある。
【図3】燃料供給量を制御する機構の実施例を示す図で
ある。
【図4】燃料供給量を制御する機構の実施例を示す図で
ある。
【図5】燃料供給量を制御する機構の実施例を示す図で
ある。
【図6】燃料供給量を制御する機構の実施例を示す図で
ある。
【図7】燃料供給量を制御する機構の実施例を示す図で
ある。
【図8】燃料供給量を制御する機構の実施例を示す図で
ある。
【図9】空燃比の補正制御を行なう手段の構成およびフ
ローチャートを示す図である。
【図10】空燃比の補正制御を行なう手段の構成および
フローチャートを示す図である。
【図11】空燃比の補正制御を行なう手段の構成および
フローチャートを示す図である。
【図12】空燃比の補正制御を行なう手段の構成および
フローチャートを示す図である。
【図13】空燃比の補正制御を行なう手段の構成および
フローチャートを示す図である。
【図14】λセンサの構成および動作原理の説明図であ
る。
【図15】λセンサの構成および動作原理の説明図であ
る。
【図16】λセンサの構成および動作原理の説明図であ
る。
【図17】λセンサの構成および動作原理の説明図であ
る。
【図18】λセンサの構成および動作原理の説明図であ
る。
【図19】λセンサの構成および動作原理の説明図であ
る。
【図20】λセンサの構成および動作原理の説明図であ
る。
【図21】λセンサの構成および動作原理の説明図であ
る。
【図22】λセンサの構成および動作原理の説明図であ
る。
【図23】λセンサの構成および動作原理の説明図であ
る。
【図24】λセンサの構成および動作原理の説明図であ
る。
【図25】λセンサの構成および動作原理の説明図であ
る。
【図26】λセンサの構成および動作原理の説明図であ
る。
【図27】λセンサの構成および動作原理の説明図であ
る。
【符号の説明】
101 エンジン 107 吸気管 109 噴射弁 111 クランク角センサ 112 制御回路 119 エアフローセンサ 120 吸気温センサ 123 水温センサ 124 λセンサ 204 固体電解質
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月18日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 内燃機関の燃料噴射弁装置
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の燃料噴射弁
装置に係り、特に火花点火機関に使用するに好適な内燃
機関の燃料噴射弁装置に関する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の内燃機関の燃料噴射弁装
置としては、実開昭59-131575号公報に記載された発明
がある。この燃料噴射弁装置は空気−燃料噴射口の方へ
広がる錐面に形成された通路に空気通路を開口するよう
に構成されている(図7)。そのため、空気流速が最大
となるのは、空気通路の出口である。この空気通路の出
口で燃料と衝突し、燃料を微粒化する。燃料は、空気と
衝突後、通路が円錐状に形成されているために、その流
速が下降し、広がりながら空気−燃料噴射口から噴射さ
れる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明は、エンジンの気筒に噴射された燃
料が補助空気供給用の空気通路に流入するのを防止する
と共に、空気流による燃料噴霧の偏りの防止を図った内
燃機関の燃料噴射弁装置を提供することを目的とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の内燃機関の燃料
噴射弁装置は、エンジンの運転状態に応じてエンジンの
気筒に燃料を噴射する内燃機関の燃料噴射弁装置におい
て、噴射弁本体の外周面と該噴射弁本体を吸気管に取り
付ける取付部材との間に環状に形成された空気通路と、
燃料供給路を開閉する弁体と燃料を噴射するノズル部と
を連通する燃料通路の軸線に対してほぼ対称にかつ該軸
線の前記弁体側とのなす角度が90度より小さくなるよ
うにその一端が前記燃料通路に連通し、他端が前記環状
空気通路に連通するように形成された複数の空気通路と
を有し、前記環状空気通路を介して前記燃料通路に燃料
を微粒化するための補助空気を供給するように構成した
ことを特徴とするものである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【作用】上記構成の内燃機関の燃料噴射弁装置において
は、噴射弁本体の外周面と該噴射弁本体を吸気管に取り
付ける取付部材との間に補助空気供給用の空気通路を環
状に形成するように構成されているので燃料噴射弁を吸
気管に取り付ける際に穴合わせが容易になる。また燃料
供給路を開閉する弁体と燃料を噴射するノズル部とを連
通する燃料通路の軸線に対してほぼ対称にかつ該軸線の
前記弁体側とのなす角度が90度より小さくなるように
その一端が前記燃料通路に連通し、他端が前記環状空気
通路に連通するように複数の空気通路を形成するように
したので燃料の空気通路への流入が防止されると共に、
燃料噴射の偏りを防止することができる。更に、燃料噴
射の偏りを防止することができるので噴射された燃料の
周囲に空気層ができ、燃料の壁面付着が少なくなる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0111
【補正方法】変更
【補正内容】
【0111】
【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば、噴
射弁本体の外周面と該噴射弁本体を吸気管に取り付ける
取付部材との間に環状に形成された空気通路と、燃料供
給路を開閉する弁体と燃料を噴射するノズル部とを連通
する燃料通路の軸線に対してほぼ対称にかつ該軸線の前
記弁体側とのなす角度が90度より小さくなるようにそ
の一端が前記燃料通路に連通し、他端が前記環状空気通
路に連通するように形成された複数の空気通路とを有
し、前記環状空気通路を介して前記燃料通路に燃料を微
粒化するための補助空気を供給するように構成したの
で、上記複数の空気通路の配置を自由に構成でき、設計
の自由度が大きくなる。また間欠的に噴射される燃料が
上記複数の空気通路に流入せず、噴霧の噴出状態が安定
する。更に燃料流に対して空気が対称に衝突し、かつ燃
料流に対して空気流が鋭角的に衝突するため燃料流が偏
らず、微粒化が良好となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大須賀 稔 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リーン領域からリッチ領域まで連続的に
    空燃比を測定するλセンサと、このλセンタの出力信号
    によって燃料の蒸発遅れに起因する燃料供給量の補正値
    を求め、この補正値によって燃料供給量を制御する制御
    手段とを具備したことを特徴とする内燃機関の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 λセンサは中間領域に面する固体電解質
    の表面に交互に配置された酸素送り込み用電極、排出用
    電極を備えていることを特徴とする請求項1に記載の内
    燃機関の制御装置。
JP4280206A 1992-10-19 1992-10-19 内燃機関の燃料噴射弁装置 Expired - Lifetime JP2782028B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4280206A JP2782028B2 (ja) 1992-10-19 1992-10-19 内燃機関の燃料噴射弁装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4280206A JP2782028B2 (ja) 1992-10-19 1992-10-19 内燃機関の燃料噴射弁装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP58223939A Division JP2511395B2 (ja) 1983-11-28 1983-11-28 内燃機関の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0642434A true JPH0642434A (ja) 1994-02-15
JP2782028B2 JP2782028B2 (ja) 1998-07-30

Family

ID=17621796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4280206A Expired - Lifetime JP2782028B2 (ja) 1992-10-19 1992-10-19 内燃機関の燃料噴射弁装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2782028B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5562840U (ja) * 1978-10-23 1980-04-28
JPS55125969U (ja) * 1979-02-27 1980-09-06
JPS57102559A (en) * 1980-12-18 1982-06-25 Toyota Motor Corp Mounting system for fuel supply injector
JPS57146048A (en) * 1981-03-04 1982-09-09 Nippon Carbureter Co Ltd Fuel injection device
JPS58114878U (ja) * 1982-02-01 1983-08-05 トヨタ自動車株式会社 エアアシスト式燃料噴射弁装置
JPS5964476U (ja) * 1982-10-20 1984-04-27 マツダ株式会社 燃料噴射式エンジンのエアブリ−ド装置
JPS60116837A (ja) * 1983-11-28 1985-06-24 Hitachi Ltd 内燃機関の制御装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5562840U (ja) * 1978-10-23 1980-04-28
JPS55125969U (ja) * 1979-02-27 1980-09-06
JPS57102559A (en) * 1980-12-18 1982-06-25 Toyota Motor Corp Mounting system for fuel supply injector
JPS57146048A (en) * 1981-03-04 1982-09-09 Nippon Carbureter Co Ltd Fuel injection device
JPS58114878U (ja) * 1982-02-01 1983-08-05 トヨタ自動車株式会社 エアアシスト式燃料噴射弁装置
JPS5964476U (ja) * 1982-10-20 1984-04-27 マツダ株式会社 燃料噴射式エンジンのエアブリ−ド装置
JPS60116837A (ja) * 1983-11-28 1985-06-24 Hitachi Ltd 内燃機関の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2782028B2 (ja) 1998-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100381690C (zh) 用于内燃机的NOx排放量估算方法
US5617720A (en) Method for controlling the fuel supply for an internal combustion engine with a heatable catalytic converter
EP1568876B1 (en) Gas mixture temperature estimation apparatus for internal combustion engine
US6718960B2 (en) Diagnostic apparatus for gas mixture supply apparatus and diagnostic method thereof
EP1811159A1 (en) Method of controlling engine using heated exhaust gas sensor
US4753204A (en) Air-fuel ratio control system for internal combustion engines
JPS62247142A (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
US4765298A (en) Air-fuel ratio control system for internal combustion engines
US6877487B2 (en) Method, device and computer program for operating an internal combustion engine, and internal combustion engine
US5492107A (en) Air fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine
JP2511395B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPH0642434A (ja) 内燃機関の燃料噴射弁装置
JPH0754689A (ja) エンジンの燃料噴射制御装置
CN105189991B (zh) 内燃发动机的控制装置
JP2000192835A (ja) 1に等しいλに対して所定の間隔を有する運転における内燃機関の燃料/空気混合物組成の決定方法
JP2572975Y2 (ja) 内燃機関の蒸発燃料制御装置
JPS63295832A (ja) 電子制御燃料噴射式内燃機関の空燃比制御装置
EP0262956B1 (en) Air-fuel ratio control system for internal combustion engines
JP2535007B2 (ja) エンジンの空燃比制御装置
JPH1073041A (ja) 空燃比検出装置及び空燃比制御装置
JP2579908B2 (ja) エンジンのスロツトル弁制御装置
JP3617714B2 (ja) 筒内噴射式燃料制御装置
JP3751507B2 (ja) 空燃比センサの活性判定装置
JPS6138336B2 (ja)
JPS63195359A (ja) 内燃機関の制御装置