JPH0642261B2 - 画像処理方法 - Google Patents

画像処理方法

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JPH0642261B2
JPH0642261B2 JP63112243A JP11224388A JPH0642261B2 JP H0642261 B2 JPH0642261 B2 JP H0642261B2 JP 63112243 A JP63112243 A JP 63112243A JP 11224388 A JP11224388 A JP 11224388A JP H0642261 B2 JPH0642261 B2 JP H0642261B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は画像処理方式に関するもので、無人走行車両の
制御や被観測物体の動作のリアルタイムな認識などに使
用される。
〔従来の技術〕 例えば無人走行ロボットや自動走行車両を制御する場合
には、進行路にあらかじめ表示された識別ラインや、道
路のセンターラインあるいは路肩ラインの画像をカメラ
で取り込み、リアルタイムで画像処理する必要がある。
第10図は画像による道路の認識を説明するためのもの
で、同図(a)はカメラで取り込んだ画像、同図(b)
は同図(a)のうち輝度(もしくはその変化割合など)
の高い画素を黒点で示した図である。
同図(a)に示す通り、カメラ画像1には水平線2の無
限遠方向に延びる道路3が写っており、この道路3の両
側には路肩ライン4が描かれ、中央部にはセンターライ
ン5が描かれている。ここで、道路3の路肩ライン4お
よびセンターライン5は他の部分に比べて輝度が高く、
従って同図(b)ではこれらの部分にドット4′,5′
が連続して現れることになる。このようなカメラ画像1
において、道路3の進行方向および曲り形状などを認識
するためには、同図(b)においてドット4′を結ぶ曲
線の近似直線L,L,Lなどを認識すればよい。
従来から、このような近似直線Lを求める手法として、
Hough(ハフ)変換と呼ばれる手法が知られている
(例えば米国特許第3069654号)。これを第11
図ないし第13図により説明する。第11図(a)に示
すよう、x−y座標系で示される原画像において処理対
象点P(x,y)が存在するとき、この点Pを通る
直線l(l,lなど)は無限に描くことができる。
そして、この直線l,l,…に直交し原点O(0,
0)通る直線についても、直線l,l,…ごとに1
本づつ描くことができる。ここで、原点O(0,0)を
通る直線について、直線l(l,lなど)までの長
さρ(ρ,ρなど)とし、x軸となす角をθ
(θ,θなど)とすると、この原点を通る直線の上
記ρ,θは、同図(b)のような正弦曲線(サインカー
ブ)すなわちHough曲線として表現される。ここに
おいて、原点O(0,0)と処理対象点P(x
)の距離ρmaxは、この処理対象点に関する上記の
ρ(ρ,ρ,…)の中で最も長く、 ρmax=(x +y 1/2 となり、θ=0のときにはρ=xとなる。
次に、第12図(a)のように直線L上に並ぶ3点P
〜Pについて、第11図のHough変換を適用する
と、点Pについて上記サインカーブ(Hough曲
線)は第12図(b)の点線のようになり、点Pにつ
いてのサインカーブは同図(b)の一点鎖線のようにな
り、点Pについてのサインカーブは同図(b)の二点
鎖線のようになる。ここで、同図(b)のサインカーブ
のピーク(ρ,θ)、(ρ,θ)および
(ρ,θ)は、それぞれ同図(a)の原点O(0,
0)と点P,P,Pの間の距離ρ〜ρと、x
軸とのなす角θ〜θとに対応する。
第12図(b)において、3つのHough曲線(サイ
ンカーブ)が交叉する点に着目すると、ここは座標が
(ρ,θ)となっており、これは同図(a)の直線
Lと直交する原点O(0,0)を通る直線のρ,ρ
と等しくなっている。従って、このようなサインカーブ
の交叉点を求めれば、原画像のx−y直交座標系におい
て描かれるドット(黒点)の間の曲線の近似直線(但
し、第12図ではこの曲線と近似直線が一致している)
を求めることができる。
これを第13図により説明すると、まず同図(a)にお
いてx−y座標面(原画像面)にHough変換すべき
ドット(処理対象点)が多数存在し、これらは曲線上に
並んでいるとする。ここで、同図(a)中において、ド
ット間を結ぶ曲線には3本の近似直線L,L,L
を描くことができる。従って、このドットの全てについ
て第11図のようなサインカーブへの変換(Hough
変換)を実行すると、第12図(b)のようなサインカ
ーブの交叉点が3ヶ所を中心にして得られることにな
る。この交叉点の座標は、第13図(a))に示す(ρ
t1,θt1)、(ρt2,θt2)および(ρt3,θt3)であ
り、従ってこれをρ,θ,Hの座標系においてHを交叉
点の出現頻度として表わすと、同図(b)の如くにな
る。
従って、前述の第10図(b)のような道路3の路肩ラ
イン4に対応する曲線の近似直線L〜Lは、第13
図(b)におけるヒストグラムH(交叉点の出現頻度)
のピークにおけるρ,θの値によって求めることが可能
になる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前述のようなHough変換の手法は、
高速かつリアルタイムな画像処理に適用することは容易
でなかった。なぜなら、第11図においてデータとして
与えられ原画像中の処理対象点Pの座標値(x
)にもとづき、Hough曲線(サインカーブ)を
求めるために、原点から直線lまでの距離ρを求めよう
とすると、 ρ=x・sinθ+y・cosθ…(1) を実行しなければならず、例えばθを512分割にする
と三角関数の計算を1024回、乗算を1024回、加
算を512回実行しなければならない。そして、計算対
象となる原画像が例えば512×512の画素(処理対
象点)から構成されているとすると、全体の計算回数は
極めて膨大なものとなり、通常のプロセッサで処理する
と処理時間が著しく長くなってしまう。
もちろん、上記(1)式において必要とされるsinθお
よびcosθの値をROM等に格納しておき、計算所要時
間を短くすることも可能である(例えば、「実時間Ho
ugh変換プロセッサ」昭和60年電子通信学会情報シ
ステム部門全国大会、No.92あるいは「ROMを用
いたHough変換ハードウェア」昭和62年電子情報
通信学会創立70周年記念総合全国大会、No.158
7)。しかしながら、このようにすると大容量のROM
が必要となってハードウェアが大規模になるだけでな
く、またそのアクセス時間も無視できない。さらに、こ
のように三角関数のデータをROM化しても、(1)式
の計算における乗算回数は従前のままであり、加算時間
に比べて乗算時間がかなり長いことを考慮すると、根本
的な解決とはなりえない。このため、高速度で走行する
車両を画像データにもとづきリアルタイム制御したり、
高速運動する被観測物体を画像データにもとづきリアル
タイムに認識したりすることは、ほとんど不可能であっ
た。
そこで本発明は、Hough変換を適用した画像データ
の処理を、高速度でリアルタイムに実行することが可能
な画像処理方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る画像処理方法の第1の態様は、撮像手段に
よる取り込まれた原画像上の複数の処理対象点を結ぶ曲
線で、かつ撮像対象の各エッジを該画像上で近似する曲
線を分別、抽出する画像処理方法であって、以下の2つ
のステップを備えている。すなわち、まず、第1のステ
ップでは、上記処理対象点に対してHough変換を実
行することにより、これら処理対象点を通る直線群を示
す正弦曲線として表されるHough曲線と等価な近似
円であって、α−β直交座標系で描かれる近似円の円周
上の一点の座標を(α,β)とし、この円周上の次
の点の座標(αi+1,βi+1)までの回転角をεとしたと
き(但し、iは正の整数)に、 αi+1=fα(α,β,ε) βi+1=fβ(α,β,ε) となる回転運動漸化式を例えば1回転角ごとに、例えば
上記近似円の一周について順次に演算してこの漸化式で
与えられる円周上の各点の座標を求めることにより、原
画像上の複数の処理対象点のそれぞれに対応するHou
gh曲線を特定する。そして、第2のステップにおい
て、これにより特定された少なくとも2本のHough
曲線の交点から処理対象点を結ぶ曲線の近似直線を導出
することを特徴とする。
また、本発明の第2の態様のものは、次の4つのステッ
プを備えている。すなわち、まず、第1のステップで
は、原画像上の処理対象点からの初期値の座標(α
β)を求めている。
具体的に、この初期値の座標(α,β)は、処理対
象点のx−y直交座標系での座標(xp,yp)とした
とき、 α=−xsinθ′+ycosθ′ β=xcosθ′+ysinθ′ として与え、特に、θ′=0゜に限定したとき、初期値
の座標は α=y β=x となる。
次に、第2のステップにおいて、前述の回転運動漸化式
を上記初期値から1回転角ごとに順次に演算してこの漸
化式で与えられる円周上の各点の座標を求め、さらに第
3のステップで、この第2のステップの演算結果から1
つの処理対象点に対応するHough曲線を特定する。
そしてて最後に、第4のステップにおいて、上記第1な
いし第3のステップを、各処理対象点のそれぞれについ
て繰り返し、これにより特定された少なくとも2本の上
記Hough曲線の交点から処理対象点を結ぶ曲線の近
似直線を導出することを特徴としている。
〔作用〕
本発明によれば、原画像上の処理対象点の座標をHou
gh曲線で表わすための演算は、円を描くための回転運
動漸化式の演算として近似的に実行できるので、乗算お
よび三角関数計算は不要となり、従って原画像上の処理
対象点を結ぶ曲線の近似直線を少ない計算によって高速
に求めることが可能になる。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説
明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符
号を付し、重複する説明を省略する。
第1図は実施例に係る画像処理方式の一例を示すフロー
チャートである。まず、カメラで取り込んだ原画像上の
処理対象点ごとの画素信号を入力し(ステップ10
2)、エッジ検出を行なって(ステップ104)エッジ
化データを前処理部へ入力する(ステップ106)。以
上のステップ102〜106の処理は、画素信号が入力
されるごとに繰り返され、結果(エッジ化データ)は順
次に信号の前処理部に例えばディジタルデータとして送
られる。
前処理部では所定(後述)の前処理(ステップ108)
を実行、処理の終ったデータを漸化式演算部へ送ってい
く(ステップ110)。この前処理についても、エッジ
化データが与えられるごとに繰り返されることになる。
次に、Hough曲線(サインカーブ)を求めるための
回転運動漸化式の演算が、後に説明する如く例えばDD
A(Digital differential Analysis;ディジタル微
分解析)演算として実行される(ステップ112)訳で
あるが、この演算は処理すべき一画面(原画像面)の画
素信号のうち、前処理でウィンドウ外あるいは閾値以下
のものとして除かれた画素以外の全ての処理が終了する
まで継続され(ステップ114)、終了したらHoug
h曲線の交点に関て後述のフィルタリング処理(ステッ
プ116)とソーティング処理(118)が実行され、
最終的な結果として原画像上の処理対象点をつなぐ曲線
の近似直線が求められることになる。
次に、エッジ検出の手法およびエッジ化データについ
て、第2図により説明する。
いま、カメラで取り込まれた原画像が第2図(a)のよ
うになっているとし、図中の符号8で示すラインをx′
座標で取り出してみると、輝度Sをアナログ的に示せば
同図(b)のようになっている。すなわち、道路3の外
側部は輝度が低く道路3および路肩も輝度が低いが、路
肩ライン4は輝度が非常に高い。ここで、第2図(b)
のような輝度分布は、実施例では例えば256階調のデ
ィジタルデータとして認識されるが、道路の形状を正確
に認識するためには、このような輝度そのものの分布の
把握では十分ではない。
そこで、輝度Sを座標x′で微分(dS/dx′)して
輝度の変化割合として把握すると、第2図(c)ように
エッジが明瞭になり、これを絶対値|ds/dx′|で
示すと同図(d)のようになり、路肩ライン4のエッジ
を明瞭に認識するためのエッジ化データ(ディジタルデ
ータ)が得られる。このエッジ化データについては、次
のステップにおいて前処理が施される。
第3図は前処理を説明するためのフローチャートであ
る。
まず、第2図のようにして得られたエッジ化データが入
力され(ステップ122)が、これがあらかじめ設定さ
れたウィンドウ内のものであるか否か判定される(ステ
ップ124)。このウィンドウは、例えば第2図(a)
で符号9により示す如く設定される。ここで、ウィンド
ウ9の内側のエッジ化データであるか否かは、そのデー
タのX−Y座標面における座標値により判定でき、ウィ
ンドウ9内のエッジ化データについてのみ、次のステッ
プ126が実行される。
ステップ126では、ウィンドウ9内のエッジ化データ
が所定の閾値(スレッショルドレベル)以上であるか否
かが、例えばルックアップテーブルを用いてディジタル
的に判定される。この閾値をアナログ的に示せば、例え
ば第2図(d)で点線にて示すように設定されるので、
ステップ126で処理された後のデータは、主として原
画像中の路肩ライン4およびセンターライン5に対応し
たデータ(ディジタルデータ)となる。このため、後述
の信号処理をすべきデータが主要なもの(例えば道路の
路肩ラインやセンターラインに対応したもの)だけにな
るので、全体の処理速度を高速化できる。なお、この閾
値は可変にしてもよい。例えば、処理対象の道路が昼間
であるために全体的に明るいときは、これに応じて閾値
を高レベルにする。これに対し、朝あるいは夕方であっ
て全体的に暗いときは、全画面の平均の明るさに応じて
閾値を低レベルにすればよい。
次に、ステップ128で座標変換が行なわれる。すなわ
ち、第2図(a)に示すX−Y座標からx−y座標への
変換がなされる。以上の処理により、Hough変換の
ための前処理が終了する。
なお、第3図においてステップ124〜128の順序は
異なっていてもよい。例えば、ステップ128の座標変
換を最初に行なうようにしてもよいが、データ処理に要
する時間を考慮すると、第3図に示す順序で行なうのが
最も好ましいと考えられる。
次に、本実施例におけるHough変換の適用につい
て、第4図および第5図を参照して具体的に説明する。
第4図(a)に示す点P(x,y)についてHou
gh曲線(サインカーブ)を求めると、これが同図
(c)のようになることは、既に第11図で説明した通
りである。ところで、このようなサインカーブの軌跡が
同図(b)のような円運動の軌跡に置き換えられること
も、三角関数の定理より容易にわかる。言い換えれば、
同図(a)の点P(x,y)についてのHough
変換を実行して同図(c)のHough曲線を求めるこ
とは、同図(b)のような円運動の円周の軌跡を求める
ことと等価である。ここで、同図(b)の円は半径Rが R=ρmax=(x +y 2/1…(2) であり、円運動を点P(x,y)から開始するとす
ると、その初期値θは θ=π/2−θmax 但し、tanθmax=x/y…(3) である。
本発明者はこのような事実に着目し、第4図(b)の円
を描くに際して円運動の漸化式を適用し、第4図(a)
の点P(x,y)の同図(c)へのHough変換
を簡単に行ないうる手法を見出した。ここで、上記の円
運動の漸化式によれば、α−β直交座標系で座標
(α,β)として表わされる一点から一回転角εだ
け進んだ点の座標(αi+1,βi+1)は、iを正の整数と
するきに αi+1=fα(α,β,ε) βi+1=fβ(α,β,ε)…(4) として求められる。
この(4)式の具体的内容としては、従来からいくつか
のものが知れており、例えば回転角εを ε=2-2(rad)(但し、m=0,1,2,…)とし
たときに、 αi+1=α−2-mβ βi+1=2-mα+β…(5) あるいは αi+1=α−2-mβ βi+1=2-mα+β(1−2-m)…(6) とするものなどがある。また、より精度が高く計算が容
易なものとして本発明者が見出したものとして、 αi+1=α(1−2-2m-1)−2-mβ βi+1=2-mα+β(1−2-2m-1)…(7) あるいは αi+1=α(1−2-2m-1) +β(−2-m+ε-3m/6) βi+1=α(2-m+ε-3m/6) +β(1−2-2m-1)…(8) などを用いてもよい。
そこで、上記(7)式の漸化式を適用するとして、この
演算を具体的に説明する。
第5図はそのフローチャートである。まず、第3図に従
って前処理がされたデータを入力し(ステップ13
2)、演算のための初期値を求める(ステップ13
4)。この初期値(α,β)は、第4図にいて処理
対象点P(x,y)に対応する位置、すなわちρ
=xとなる位置(角度)θ′=0(rad)から円運
動をスタートするときは、 α=y、β=x…(9) となり、任意の角度θ′から円運動をスタートするとき
には α=−xsinθ′+ycosθ′ β=xcosθ′+ysinθ′…(10) となる。なおお、第4図(c)では初期値(α
β)を上記(9)式のように求めて、Hough曲線
を描いている。そして、この場合には初期値(α,β
)の演算が実質的に不要になる。
次に、上記のβの値を記憶した後に、(7)式により
α,βを求める。これは、(9)式ないし(10)
式で求めたα,βを(7)式に代入すれば求めるこ
とができ(ステップ136)、計算の終了ごとに結果
(β,β,β,…)を順次に記憶しておく(ステ
ップ138)。そして、円を一周するまでこの計算を一
回転角εごとに繰り返し(ステップ140)、一周した
ら原画像上の1つの処理対象点についてのHough曲
線が、上記によって記憶したβ,β,β,β
…の値とθ,θ,θ,…の値(回転角ε)より求
められる。以下、第5図に示す処理を原画像上の全ての
処理対象点について実行すると、複数のHough曲線
がρ−θ座標系で求められることになり、これらは第1
2図(b)のような交叉点を有することになる。
ここにおいて、上記漸化式(7)において、基本的には
三角関数の計算や乗算などは含まれておらず、またメモ
リテーブル(ROM)の参照なども不要であるので、演
算を容易かつ迅速に行なうことができる。そして、これ
らは円運動を行なわせるにあたって、十分な精度を有す
る(誤差が少ない)ものである。
次に、Hough変換を終了した後の近傍フィルタリン
グについて説明する。
いま、Hough曲線の交点をρ−θ平面で表現したと
きに、第6図(a)のようになったとする。なお、同図
(a)はρ−θ平面の一単位ごとで現われる交叉点のヒ
ストグラムHを、説明をわかりやすくするために等高線
で表現したものであり、本発明による交叉点のヒストグ
ラムとは必ずしも一致するものではない。また、このヒ
ストグラムについては、説明をわかりやすくするため交
叉点の数だけ着目しており、原画像における画素(処理
対象点)の濃淡データ値(輝度の変化割合)による重み
づけを行なったものではない。
ここで、同図(a)の点p1において交叉点が集中し、
その他に点p2,p3にも交叉点の集中が見られるもの
とする。ここで、点p1の近傍に着目すると、そこには
点p4,p5などにも集中が生じていることがわかる。
ところが画像処理において特に重要なのは、互いに離れ
た集中点p1〜p3を見出すことがあって、例えば点p
1は道路の路肩ラインに、点p2はセンターラインに、
そして点p3は前方のカーブした道路の路肩ラインに対
応している。これに対して、最大集中点p1の近傍の点
p4,p5などは路肩ラインの部分的な曲りなどに対応
していることが多く、画像処理上は主として雑音成分に
あたる。
そこで、このような雑音成分の影響は例えば8近傍フィ
ルタリングにより少なくされる。すなわち、第6図
(b)のような8近傍フィルタを用意し、F〜F
エリアについてHough曲線の交叉点のヒストグラム
同士を比較する。そして、中心のエリアFに対して、 F>F〜F,F〜F が成り立つときに、このエリアFのデータを検出すべ
きデータとする。具体的には、例えばF〜Fについ
て1個づつのρ−θ面での単位(要素エリア)画素を割
り当てたときに、交叉点の数が F=6、F=8、F=4、 F=2、F=14、F=10、 F=7、F=9、F=8 となったときは、F>F〜F、F〜Fが成す
るので、Fの交叉点を検出すべきデータとする。これ
に対し、 F=8、F=4、F=3、 F=14、F=10、F=7、 F=9、F=8、F=2 となったときは、F<Fであるので、Fのエリア
は検出すべきデータとしない。
以上のフィルタリング処理を行なうことにより、第6図
(a)において点p4,p5の存在に影響されることな
く、第2および第3の集中点p2,p3を検出すること
ができる。すなわち、もし上記のフィルタリングを行な
わなかったとすると、第1の集中点(最大集中点)p1
に次ぐ集中点はその近傍の点p4,p5となり、第2お
よび第3の集中点として求めたい独の集中点p2,p3
は、第4および第5の集中点となってしまい、後の信号
処理が著しく困難になってしまう。
次に、第1図でステップ118として示すソーティング
処につき、第7図により説明する。
第7図はそのフローチャートである。まず、ソーティン
グ処のために、入力用メモリMと比較メモリMM1〜M
Mn(n=1,2,3,4…)を用意し、これを初期化す
る(ステップ152)。次に、入力メモリMにデータ
を入力し(ステップ154)、この入力データが有りの
とき(ステップ156)のみステップ158,162,
166の比較を実行していく。そし、入力メモリM
方が大きい場合には、対応する比較メモリMと内容を
入れ換える(ステップ160,164,168)。する
と、最終的には比較メモリMM1〜MMnには、大きい順に
n個の入力データが保持されることになる。
これを具体的に示すと、第8図のようになる。まず、比
較メモリとして4個のメモリMM1〜MM4を用意する。そ
して、入力されるデータは “5,7,2,8,4,9,3,1,6,8”の10個
であるとする。すると、メモリMM1〜MM4に格納される
データは同図(b)に矢印で示すように変化し、最終的
には 比較メモリMM1=9 〃 MM2=8 〃 MM3=8 〃 MM4=7 の内容が格納されることになる。なお、このソーティン
グ処理はソフトウェアにより実行してもよい。以上のよ
うな一連の処理を実行することにより、本発明に係る画
像処理方式の全ステップが終了する。そして、原画像の
複数の処理対象点を結ぶ曲線の近似直線が、上記のρ,
θの値で求まることになる。
本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、各種
の変形が可能である。
例えば、第3図のステップ124に示すウィンドウの設
定は、複数のウィンドウについて行なうようにし、更に
ウィンドウが重なるときにはいずれか一方を優先的に処
理するようにしてもよい。また、ウィンドウの設定自体
は必ずしも必要ではなく、原画像の全体を対象としてH
ough変換を実行してもよい。但し、この場合には、
第2図(a)で点線Qにて示す原画像の周辺領域は雑音
成分を多く含むので、精度のよい画像処理を行なうとき
には、あらかじめこの部分を取り除いておかなければな
らない。
Hough曲線の交叉点のヒストグラムを求めるに際し
ては、輝度の変化割合(微分されたエッジ化データの
値)に関する濃淡値データを重畳することができる。例
えば、輝度の変化割合の高い処理対象点に対応するHo
ugh曲線については重み付けを大きくし、輝度の変化
割合の低いものは重み付けを小さくする。そして、これ
に対応させてHough曲線の交叉点に重み付けを行な
えば、より精度の高い画像処理が可能になる。さらに、
微分によってエッジ化データとせずに、輝度に対応する
データをそのままディジタル処理し、その後にHoug
h曲線の交叉点に輝度の重み付けをしてもよい。
回転運動漸化式の演算は、必ずしも近似円の全周(一
周)について行なうことは必須ではなく、1/2周、1
/4周あるいは1/8周などとしてもよい。例えば1/
4周の演算を0≦θ<π/2およびπ≦θ<3π/2に
ついて実行すれば、他の円周(π/2≦θ<π,3π/
2≦θ<2π)上の値はこれらから直ちに求めることが
できる。また、回転角は常に同一とすることは必ずしも
必要ではなく、一部において異ならせることも不可能で
はない。
次に、上記実施例を適用した画像処理装置の一例につい
て、簡単に説明する。
第9図はその全体構成を説明するブロック図である。図
示の通り、カメラ11で得られた画像データは、信号入
力部12から例えば256階調の画素信号(輝度信号)
としてエッジ検出部13に送られ、ここで第2図に示す
ようなエッジ化データが生成される。このエッジ化デー
タは画素における輝度の変化割合に対応しており、多値
化メモリ14で格納された後、D/A変換部15でアナ
ログデータに変換されてCRTディスプレイ16で表示
される。
一方、エッジ検出部13からのエッジ化データは前処理
部17に与えられ、ここで第3図に示す前処理が実行さ
れたのち、処理対象点ごとにエッジ化データとして、F
IFO(First−InFirst−Out)方式に従って順次にD
DA演算部18に与えられる。DDA演算部18はn個
(n:自然数)のDDA演算回路18〜18n-1を有
して構成され、ここでパイプライン処理方式に従って前
述の漸化式の演算が第5図のように実行される。すなわ
ち、DDA演算回路18〜18n-1ごとに、一回転角
ごとの漸化式の演算が実行される。そして、計算の結果
(前述のβ,β,β,…)は図示しないヒストグ
ラムメモリ(RAM)に一時的に格納されるが、このと
きには各処理対象点ごとの濃淡値データもあわせて記憶
される。このようなヒストグラムデータは、一画面につ
いての処理が終了した後、ヒストグラムメモリから近傍
フィルタ19に送られ、ここで第6図の如き8近傍フィ
ルタリング処理が実行され、次にソーティング部20で
第7図および第8図のようなソーティング処理がされ
る。
なお、上記の回路要素はVMEバス21によって相互に
接続され、これらはCPU22により所定の手順で制御
されるようになっている。また、DDA演算回路18
〜18n-1は別のVMEバス23によって近傍フィルタ
19に接続され、演算結果(アドレスデータ、濃淡値デ
ータなどからなるヒストグラムデータ)が転送されるよ
うになっている。
〔発明の効果〕
以上、説明した通り本発明によれば、原画像の処理対象
点の座標をHough曲線で表わすための演算は、円を
描くための回転運動漸化式の演算として、例えばDDA
演算により近似的に実行できるので、乗算および三角関
数計算は不要となり、従って原画像上の処理対象点を結
ぶ曲線の近似直線を少ない計算によって、メモリテーブ
ルの参照などをすることがなく求めることが可能にな
る。このため、Hough変換を適用した画像データの
処理を、高速度でリアルタイムに実行することが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る画像処理方法の全体構
成を示すフローチャート、第2図は原画像の一例と入力
された画素信号のエッジ検出を説明する図、第3図はエ
ッジ化データの前処理を説明するフローチャート、第4
図は本発明の実施例におけるHough変換を説明する
図、第5図は実施例における回転運動の漸化式の演算を
示すフローチャート、第6図は8近傍フィルタリング処
理を説明する図、第7図はソーティング処理を説明する
フローチャート、第8図はソーティング処理を具体的に
説明する図、第9図は実施例を適用した画像処理装置の
全体構成を示すブロック図、第10図は道路の認識を説
明する図、第11図ないし第13図は従来のHough
変換を説明する図である。 1……カメラ画像、2……水平線、3……道路、4……
路肩ライン、5……センターライン、11……カメラ、
12……信号入力部、13……エッジ検出部、14……
多値化メモリ、15……D/A変換部、16……CRT
ディスプレイ、17……前処理部、18……DDA演算
部、18〜18n-1……DDA演算回路、19……近
傍フィルタ、20……ソーティング部、21,23……
VMEバス、22……CPU。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原画像上の複数の処理対象点を結ぶ曲線で
    あって、撮像対象の各エッジを該画像上で近似する曲線
    を分別、抽出する画像処理方法において、 前記処理対象点に対してHough変換を実行すること
    により、該処理対象点を通る直線群を示す正弦曲線とし
    て表されるHough曲線と等価な近似円であって、α
    −β直交座標系で描かれる該近似円の円周上の一点の座
    標を(α,β)とし、前記円周上の次の点の座標
    (αi+1,βi+1)までの回転角をεとしたとき(但し、
    iは正の整数)に、 αi+1=fα(α,β,ε) βi+1=fβ(α,β,ε) となる回転運動漸化式も1もしくは複数の前記回転角ご
    とに、前記近似円の一周もしくは自然数分の一周につい
    て順次に演算して上記漸化式で与えられた円周上の各点
    の座標を求めることにより、前記原画像上の複数の処理
    対象点のそれぞれに対応するHough曲線を特定する
    第1のステップと、 前記第1のステップより特定された少なくとも2本の前
    記Hough曲線の交点から前記処理対象点を結ぶ曲線
    の近似直線を導出する第2のステップと、 を備えることを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】原画像上の複数の処理対象点を結ぶ曲線で
    あって、撮像対象の各エッジを該画像上で近似する曲線
    を分別、抽出する画像処理方法において、 前記処理対象点に対してHough変換を実行すること
    により、該処理対象点を通る直線群を示す正弦曲線とし
    て表されるHough曲線と等価な近似円であって、α
    −β直交座標系で描かれる該近似円の円周上の初期値の
    座標(α,β)を、 該処理対象点のx−y直交座標系での座標を(x,y
    )としたとき、 α=−xsinθ′+ycosθ′ β=xcosθ′+ysinθ′ として与える第1のステップと、 前記α−β直交座標系で描かれる近似円の円周上の一点
    の座標を(α,β)とし、前記円周上の次の点の座
    標(αi+1,βi+1)までの回転角をεとしたとき(但
    し、iは正の整数)に、 前記各処理対象点ごとに αi+1=fα(α,β,ε) βi+1=fβ(α,β,ε) となる回転運動漸化式を、前記第1のステップの初期値
    から1回転角ごとに順次に演算して上記漸化式で与えら
    れた円周上の各点の座標を求める第2のステップと、 前記第2のステップの演算結果から前記処理対象点に対
    応する前記Hough曲線を特定する第3のステップ
    と、 前記第1ないし第3のステップを前記処理対象点ごとに
    繰り返し、これにより特定された少なくとも2本の前記
    Hough曲線の交点から前記処理対象点を結ぶ曲線の
    近似直線を導出する第4のステップと を備えたことを特徴とする画像処理方法。
  3. 【請求項3】前記第1のステップは、前記処理対象点の
    x−y直交座標系での座標を(x,y)としたと
    き、 α=y β=x としてα−β直交座標系における前記初期値の座標(α
    ,β)を与えるステップである請求項2記載の画像
    処理方法。
  4. 【請求項4】前記第2のステップは、前記回転角をε=
    -mとしたときに、 αi+1=α(1−2-2m-1)−2-mβ βi+1=2-mα+β(1−2-2m-1) なる漸化式を演算するステップである請求項2記載の画
    像処理方法。
  5. 【請求項5】前記第3のステップは、前記処理対象点の
    前記原画像における輝度もしくはその変化割合にもとづ
    く濃淡値データによって重み付けをされたHough曲
    線を求めるステップであり、前記第4のステップが前記
    濃淡値データによって重み付けをされた前記近似直線を
    導出するステップである請求項2記載の画像処理方法。
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