JPH0642231A - 土木建築用桟接合物の接合構造 - Google Patents

土木建築用桟接合物の接合構造

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JPH0642231A
JPH0642231A JP4218424A JP21842492A JPH0642231A JP H0642231 A JPH0642231 A JP H0642231A JP 4218424 A JP4218424 A JP 4218424A JP 21842492 A JP21842492 A JP 21842492A JP H0642231 A JPH0642231 A JP H0642231A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 接合前の段階で表面処理を施すことができ、
接合終了後表面処理層の補修が一切不要である土木建築
用桟接合物の接合構造を提供する。 【構成】 円筒体や中空直方体の縦桟2と、円筒体や半
円筒体、中空直方体の横桟5と、断面が長方形や円形の
芯金とから成り、横桟の上面7に縦桟2の端部3が嵌挿
可能な透孔8を複数個設け、横桟内部の両側面10に鍔
状突起11を長さ方向に設け、横桟内部の両側面10に
芯金保持用の突起12を長さ方向に設け、横桟内部9に
芯金を挿入し、全ての透孔8に縦桟2の端部3を挿入
し、縦桟2のもう一方の端部3も横桟5の透孔8に挿入
し、縦桟2の上下を横桟5で挟んで上下の横桟5を加圧
し、縦桟の両端部3を鍔状突起11に沿って塑性変形さ
せ、最後に芯金16を引き抜く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、縦桟と横桟よりなる土
木建築用桟接合物の接合構造に関するものである。ここ
で土木建築用桟接合物とは、縦桟と横桟をそれぞれ直角
にまたは傾斜させて連結してなる桟連結体であって、建
物内部または建物外部に付設されたり、建物の敷地や公
園、運動場、工場などの用地周囲などに設置されたり、
或は道路や河川等に沿って設置されるものをいい、窓手
摺、階段手摺、バルコニー手摺、橋梁手摺等の主摺類、
窓格子、格子戸、仕切格子等の格子類、牧場、農場、花
壇、芝生、道路、河川、池、湖、沼等の仕切または防護
柵や建物外構の塀、垣根等のフェンス類を含むものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の土木建築用桟接合物の接合構造と
して、中空縦桟と横桟の連結をプレス加工による加締固
定で行うことは、特公昭55ー46250号公報で、既
に開示されている。この従来の方法は、中空縦桟の端部
外周面にフランジを一対に突設し、横桟の板部の透孔に
嵌挿した縦桟の端部を外方に拡開し、この拡開された縦
桟端部と前記フランジとの間に前記透孔の周囲の板部を
挟着して、縦桟を横桟に固着するものである。
【0003】しかしながら、このように構成された従来
の技術では、前記挟着用フランジは、ビーディング等の
プレス成形加工によって突設されるため、縦桟端部が該
加工時に傷付けられ、該部の塗装やメッキ等の表面処理
層が剥離ないしは削り取られてしまう。このように塗装
膜等の表面処理層が欠落した時には、単に製品の美的外
観体裁を害するだけでなく、外部が錆び付き腐食の原因
となり、製品の耐久寿命を縮めることになる。
【0004】前記縦桟と横桟の組立完成後、表面処理層
の欠落部分を点検し、該部に表面処理を再度施してもよ
いが、これは相当の労力と手間を要し、手摺等の製造コ
ストの低減を妨げる。
【0005】表面処理を施していない段階で、横桟と縦
桟を連結し、組立完成後に製品全体を一括して表面処理
することも考えられるが、これにはメッキ層を製品外形
に対応して拡大しなければならない等、種々の不利益が
あり、連結前の段階で縦桟等の各部材に対し個別的に表
面処理を施して置く場合と比較して、製造コストは相当
割高となる。
【0006】また、最近の技術開発の進展に伴って、鉄
製芯材の表裏両面に対腐食性が大きいステンレスやアル
ミニウム等の高級材を積層した複合金属部材が、土木建
築の分野でも使用されている。このような複合金属部材
を縦桟や横桟に使用した場合に問題となるのは、縦桟嵌
挿用の透孔を横桟の板部に設けたとき、該透孔内周面に
鉄製芯材の切断面が露出し、また、所定寸法に縦桟を切
断したとき、縦桟端面に鉄製芯材の切断面が露出してし
まうことである。そのため、縦桟や横桟の表裏両面が対
腐食性の大きいステンレスやアルミニウム等の高級材で
被覆されていても、前記露出した鉄製芯材の切断面から
錆が発生することは避けられず、この錆付き腐食が鉄製
芯材に深く進行していくことによって、、縦桟や横桟全
体の強度低下を招くことになる。
【0007】また、従来の方法では、特公平1ー139
33号公報に開示されるように、縦桟と横桟の接合に際
しては、外被体等の別部品を介在させねばならず、ま
た、加工の際には、縦桟及び横桟の形状に合わせてその
都度プレスを制作せねばならず、相当の手間と労力を要
し、製作コストも高くなる。この製作コスト低減のた
め、限られた形状の縦桟と横桟しか選択せざるを得なか
った。
【0008】また、従来の技術では、階段等傾斜のある
場所で使用する手摺等は製作不可能であった。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】したがって、本発明
の目的は、縦桟と横桟の接合の際に、それら部材表面を
傷付けてしまう恐れがないために、接合前の段階であら
かじめ表面処理を施しておくことができ、また接合終了
後表面処理層の補修が一切不要であるような土木建築用
桟接合物の接合構造を提供して、製造能率の増進とコス
トの低減を図ることである。
【0010】更に、本発明の目的は、階段等の傾斜のあ
る場所で使用する手摺等の土木建築用桟接合物の接合構
造を提供することである。
【0011】
【問題点を解決するための手段】以下、添付図面中の参
照符号を用いて説明すると、本発明の土木建築用桟接合
物の接合構造1では、円筒体、両端部3が開口した中空
の直方体などから成る縦桟2と、円筒体、底部に開口部
を設けた半円筒体、両端部6が開口した中空の直方体ま
たは底面も開口された直方体などから成る横桟5と、断
面19が長方形や円形の芯金16とからなり、横桟の上
面7に縦桟2の端部3が嵌挿可能な透孔8を複数個設
け、横桟内部の両側面10に鍔状の突起11を長さ方向
に設け、同じく横桟内部の両側面10に芯金保持用の突
起12を長さ方向に設け、横桟内部9に芯金16を挿入
し、横桟上面7の全ての透孔8に縦桟端部3を挿入し、
縦桟のもう一方の端部3も横桟の透孔8に挿入して、縦
桟2の上下を横桟5で挟み、上下の横桟5を加圧し、縦
桟の両端部3を横桟5に設けた鍔上突起11に沿って塑
性変形させて、横桟内面13と鍔11の間に挟着し、最
後に芯金16を引き抜いて縦桟2と横桟5を接合する。
【0012】また、階段の手摺など傾斜部において用い
られる土木建築用桟接合物の接合構造20では、水平面
に対して横桟5に傾斜を持たせ、この傾斜に合った形状
の透孔8を横桟5に設けて、横桟5の上下をこの傾斜に
合わせて加圧することにより縦桟2と横桟5を接合す
る。
【0013】
【作用】この土木建築用桟接合物の接合構造1では、横
桟内部9に芯金16を挿入し、縦桟の端部3を横桟の透
孔8に挿入して、縦桟2の上下を横桟5で挟み、横桟5
の両側から加圧すれば、縦桟端部3が横桟5に設けた鍔
状突起11に沿って塑性変形し、横桟の内面13と鍔状
突起11との間に挟着されて、縦桟2と横桟5が接合さ
れる。接合後は、芯金16を引き抜く。芯金16を横桟
の内部9に挿入しなくても接合は可能であるが、芯金1
6を横桟内部9に挿入することにより横桟5の変形が防
止される。
【0014】また、水平面に対して横桟5に傾斜を持た
せて、この傾斜に沿った力を横桟5に加えることによ
り、階段の手摺などの傾斜部において用いられる土木建
築用桟接合物20も容易に製作できる。
【0015】
【実施例】図1から図4に示した実施例は、縦桟2とし
て内部が中空で、両端部3が開口となった直方体の縦桟
2と、同じく内部が中空で、両端面6が開口となった横
桟5を使用した土木建築用桟接合物の接合構造の例であ
る。この実施例では、始めに横桟内部9に芯金16
(a)を挿入する。芯金16(a)は、芯金保持用に横
桟内面の両側面10の長さ方向に設けられた突起12
と、鍔状突起11で囲まれた空間内に嵌合される。次
に、縦桟の両端部3を横桟の上面7に設けられた透孔8
に挿入して、縦桟2の上下を二本の横桟5で挟む。横桟
5に設けられた透孔8すべてについてこのような作業を
行った後、横桟5の上下を両側から加圧する。縦桟端部
3は、横桟内部9に設けられた鍔状の突起11に沿って
塑性変形し、外側に折り曲げられて横桟の内面13と鍔
状突起11の間に挟着される。この際、横桟内部9に芯
金16(a)を挿入してあるので、横桟5の変形が防止
される。このようにして縦桟2と横桟5の接合が完了す
れば、もはや芯金16(a)は不要となるので、横桟の
内部9から引き抜いて一切の作業が終了し、図1のよう
な土木建築用桟接合物の接合構造1が完成する。
【0016】図5から図7に示した実施例は、円筒体か
ら成る縦桟2と、同じく円筒体から成る横桟5を用いた
土木建築用桟接合物の接合構造の例である。この場合も
先の実施例と同じように横桟内部9に芯金16(a)を
挿入し、横桟5に設けられた透孔8に縦桟の端部3を挿
入して縦桟3の両側を二本の横桟5で挟んで加圧するこ
とによって縦桟3と横桟5が接合される。接合が終了す
れば芯金16(a)は横桟内部9から抜き取る。
【0017】図8から図10に示した実施例は、先に述
べた直方体の縦桟2と直方体の横桟5から成る土木建築
用桟接合物の接合構造であり、横桟の底面14が開口に
成った場合の実施例である。この実施例の場合には、芯
金16(a)を両側から加圧することにより縦桟2と横
桟5が接合される。
【0018】図11から図13に示した実施例では、円
筒体の縦桟2と、底面14が開口と成った半円筒体の横
桟5を使用した土木建築用桟接合物の接合構造である。
この場合も芯金16(a)を加圧することにより縦桟2
と横桟5が接合される。
【0019】図14から図16に示した実施例では、図
2から図4に示した実施例と同じく直方体の縦桟2と直
方体の横桟5を用いた土木建築用桟接合物の接合構造の
例であるが、この実施例の場合には、芯金16(b)の
上面に横桟の内部側面10に設けた二本の鍔状突起11
の間隔と同じ幅を持つような突起18を長さ方向に設け
てある。この突起18によって、二本の鍔状突起11が
同一水平面で結ばれる。この状態で横桟5に設けられた
透孔8に縦桟2を挿入し、横桟5の上下を加圧する。図
2から図4に示した実施例のように鍔と鍔の間に凹部1
5がある場合には、鍔状突起11に接している縦桟端部
3しか折り曲げられないが、この実施例では芯金16
(b)に接している縦桟端部3も折り曲げられるので、
縦桟端部全周にわたり折り曲げられて、先の実施例と比
べて引っ張り方向の強度が増す。
【0020】図17から図18に示した実施例も円筒体
の縦桟2と横桟5を用いて、長さ方向に突起18を設け
た芯金16(b)を使用して縦桟端部3を全周にわたり
折り曲げ加工できるようにした例である。
【0021】図20から図22に示した実施例は、直方
体の縦桟2と横桟5そして長さ方向に突起18を持った
芯金16(b)を使用した階段の手摺など傾斜部におい
て用いられる土木建築用桟接合物の接合構造20の例で
ある。この場合には、上下の横桟5に傾斜を持たせて、
この傾斜に沿った力を加えれば、容易に傾斜部において
用いられる土木建築用桟接合物の接合構造20が製作で
きる。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明の土木建築用桟接合
物の接合構造では、縦桟2と横桟5の接合に際して、縦
桟2や横桟5の表面を傷付けることがないので、接合後
再度表面処理を施したり、材料に対腐食性が大きい高級
建材を使用したりする必要がないので、大幅な作業能率
の増進とコストの低減が図られる。
【0023】また、従来は、先に述べたコスト的な問題
から、この種の土木建築用桟接合物のデザインは限られ
たものであったが、この接合構造では、縦桟2や横桟5
の形状やデザインを自由に選択して、縦桟2と横桟5を
接合することができる。
【0024】更に、水平面に対して横桟5に傾斜を持た
せ、横桟5の上下をこの傾斜に合わせて加圧することに
より階段の手摺等の傾斜部で使用される土木建築用桟接
合物も容易に製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る土木建築用桟接合物の
接合構造の組立図である。
【図2】該土木建築用桟接合物の接合構造の接合前の要
部縦断面図である。
【図3】該土木建築用桟接合物の接合構造の接合後の要
部縦断面図である。
【図4】図3のAーA線断面図である。
【図5】本発明の別の実施例に係る土木建築用桟接合物
の接合構造の接合前の要部縦断面図である。
【図6】該土木建築用桟接合物の接合構造の接合後の要
部縦断面図である。
【図7】図6のBーB線断面図である。
【図8】本発明の別の実施例に係る土木建築用桟接合物
の接合構造の接合前の要部縦断面図である。
【図9】該土木建築用桟接合物の接合構造の接合後の要
部縦断面図である。
【図10】図9のCーC線断面図である。
【図11】本発明の別の実施例に係る土木建築用桟接合
物の接合構造の接合前の要部縦断面図である。
【図12】該土木建築用桟接合物の接合構造の接合後の
要部縦断面図である。
【図13】図12のDーD線断面図である。
【図14】本発明の別の実施例に係る土木建築用桟接合
物の接合構造の接合前の要部縦断面図である。
【図15】該土木建築用桟接合物の接合構造の接合後の
要部縦断面図である。
【図16】図15のEーE線断面図である。
【図17】本発明の別の実施例に係る土木建築用桟接合
物の接合構造の接合前の要部縦断面図である。
【図18】該土木建築用桟接合物の接合構造の接合後の
要部縦断面図である。
【図19】図18のFーF線断面図である。
【図20】本発明の別の実施例に係る階段の手摺など傾
斜部において用いられる土木建築用桟接合物の接合構造
の組立図である。
【図21】該土木建築用桟接合物の接合構造の接合後の
要部縦断面図である。
【図22】図21のGーG線断面図である。
【符号の説明】
1 土木建築用桟接合物の接合構造本体 2 縦桟本体 3 縦桟端部 4 縦桟端部の開口部 5 横桟本体 6 横桟端部開口部 7 横桟の上面 8 透孔 9 横桟の内部 10 横桟の内部側面 11 鍔状の突起 12 芯金保持用の突起 13 横桟内面 14 横桟底部開口部 15 鍔と鍔の間の凹部 16(a)芯金本体 16(b)芯金本体 17 芯金の上面 18 芯金の突起 19 芯金の切断面 20 傾斜を持った土木建築用桟接合物の接合構造
本体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒体又は両端部4が開口した中空の直
    方体などから成る縦桟2と、円筒体、底部14に開口部
    を設けた半円筒体、両端部6が開口した中空の直方体ま
    たは底面14も開口した直方体などから成る横桟5と、
    断面19が長方形や円形の芯金16とから成り、横桟の
    上面7に縦桟2の端部3が嵌挿可能な透孔8を複数個設
    け、横桟内部の両側面10に鍔状の突起11を長さ方向
    に設け、同じく横桟内部の両側面10に芯金保持用の突
    起12を長さ方向に設け、横桟内部9に芯金16を挿入
    し、横桟上面7の全ての透孔8に縦桟2の端部3を挿入
    し、縦桟2のもう一方の端部3も横桟5の透孔8に挿入
    して、縦桟2の上下を横桟5で挟み、上下の横桟5を加
    圧し、縦桟の両端部3を横桟5に設けた鍔状突起11に
    沿って塑性変形させて、横桟内面13と鍔11の間に挟
    着し、最後に芯金16を引き抜いて縦桟2と横桟5を接
    合する土木建築用桟接合物の接合構造。
  2. 【請求項2】 水平面に対して横桟5に傾斜を持たせ、
    この傾斜に合った形状の透孔8を横桟5に設けて、横桟
    5の上下をこの傾斜に合わせて加圧することにより縦桟
    2と横桟5を接合する階段などの傾斜部において用いら
    れる土木建築用桟接合物の接合構造。
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