JPH0642074Y2 - 強制換気装置を備えた障子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、強制換気装置を備えた障子に関する。

〔従来の技術〕

障子を構成する上框を中空形状とし、その内部にファン
を設けて室内の空気を室外に強制排気できるようにした
強制換気装置を備えた障子が知られている。

〔考案が解決しようとする課題〕

かかる障子においては、上框より室内の空気をスムーズ
に室外に排気するには上框の室外縦板に排気口を形成す
れば良いが、このようにすると排気口より雨水が框内に
浸入し易くなり、上框の上横板に排気口を形成すれば雨
水が上框内に浸入し難くなるが、その反面、排気口より
排出した空気が上枠に衝突するからスムーズに室外に排
気できない。

そこで、本考案は前述の課題を解決できるようにした強
制換気装置を備えた障子を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段及び作用〕

上框の上横板に排気口を形成し、導風板を上框上部に上
下摺動自在に設け、この導風板をバネで上方位置に揺動
付勢した障子であり、これによって、上框の上部より室
内の空気を導風板に沿ってスムーズに室外に排気でき
る。

〔実施例〕

第１図に示すように、窓枠１内に障子２が装着され、該
窓枠１の上枠３は横板４と上レール５と室外側垂下片６
で下向凹部７を有し、障子２の上框８は上レール５に沿
って走行自在となっている。

前記障子２の上框８は框本体９と蓋10で中空形状とな
り、その框本体９は上横板11と室外縦板12と下横板13で
断面コ字状の長尺材となり、その下横材13の開口端に蓋
10の下部が上下揺動自在に連結され、上框８内にファン
14が設けられ、蓋10に形成した吸込口15より室内の空気
を吸引して上横板11に形成した排気口16より室外に排気
するようにしてある。

実施例においては、上横板11上に補助上框17が設けら
れ、この補助上框17は横板18と室内縦板19と室外縦板20
で上向コ字状となり、その横板18に補助排気口21が前記
排気口16と連続して形成してある。

前記排気口16は上枠１の下向凹部７と対向し、室内縦板
19の下部に鉤形片22が形成されて取付凹部23を形成し、
この取付凹部23に導風板24の基部24aが上下揺動自在に
設けてある。

該導風板24は略Ｃ字状に弯曲し、その先部24bは基部24a
より室外側に位置して前記排気口16の上部室内側を導風
板24で覆うようにしてあり、さらに導風板24はバネ25で
先端側が補助上框17より上方に突出した上方位置に揺動
付勢され、バネ25に抗して下方に揺動できるようにして
ある。

すなわち、第２図のように導風板24は補助排気口21より
も長くなり、横板18の補助排気口21と隣接した位置にブ
ラケット26がボルト止めされ、このブラケット26にバネ
25が支軸27で設けてあり、そのバネ25の一端25aが導風
板24に当接し、他端25bがブラケット26に当接してい
る。

しかして、ファン14で吸引した室内の空気は排気口16、
補助排気口21より排出されて導風板24に衝突し、導風板
24に沿って向きが略90度変換されながら室外側に流れ、
上枠３の室外垂下片６と室外縦板20との間から室外に排
出されるので、スムーズに排気できる。

また、補助上框17の室外縦板20の内面には室内側に向け
て弯曲突出したガイド片20aが一体形成され、このガイ
ド片20aで空気の流れをよりスムーズとしている。

また、導風板24はバネ25に抗して下方に揺動できるの
で、障子２を窓枠１内に装着する場合には、第３図のよ
うに導風板24を上枠３の横板４に押しつけて下方に揺動
させながら障子２をけんどん式に装着できる。

なお、上框８内にはファン14に沿って上下空気ガイド3
0,31が設けられてファン14で室内の空気を効率良く吸い
込んで室外側に洩れることなく排気口16より吐出できる
ようにしてある。

以上の実施例では、補助上框17を設けたが、この補助上
框17を上框８と一体としても良く、この場合には横板18
が上横板18と一体となるから補助排気口21は不要とな
る。

〔考案の効果〕

上框８の上横板に排気口を形成したので、排気口より雨
水が上框８内に浸入し難くできる。

上框８の上部に導風板24を、上框８の上端部より突出し
た上方位置にバネ25で揺動付勢して設けたので、上框８
の排気口より排出した空気は導風板24に衝突して導風板
24に沿って向きを変えながら室外側に流れて室外に排出
されるので、上框８の上部より室内の空気をスムーズに
室外に排気できる。

導風板24はバネ25に抗して下方に揺動できるので、障子
を窓枠にけんどん式に装着する時に導風板24が上枠に当
って下方に揺動するから、導風板24が邪魔にならずに障
子を窓枠にけんどん式に装着できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は縦断面図、第２
図は導風板取付部の斜視図、第３図は障子装着状態の説
明図である。 １は窓枠、２は障子、３は上枠、８は上框、14はファ
ン、16は排気口、24は導通板、25はバネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中空形状の上框８内にファン14を設け、そ
   の上框８の上横板に排気口を形成して室内の空気を上框
   ８の上部より排気するようにし、前記上框８の上部に導
   風板24を、上框８の上端部より突出した上方位置と下方
   位置とに亘って上下揺動自在に設け、該導風板24をバネ
   25で上方位置に付勢保持したことを特徴とする強制換気
   装置を備えた障子。