JPH0641932Y2 - ボトル整列装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ボトル整列装置に関し、詳しくは、搬送され
てくるボトルが搬送方向に対して正逆何れの方向を向い
ている場合でも、該ボトルを同一方向に向いた状態に整
列させるボトル整列装置に関する。

〔従来の技術〕

ボトル（容器）を所定位置に整列させるための装置に、
無端の端搬送ベルトがそれぞれ配設されてなる複数の搬
送レーンを備え、その前方に、口部を搬送方向に向けて
搬送されてくるボトルを正立状態（口部を上に向けた状
態）にするためのフック（方向規制手段）を設置してな
るものがある。

上記フックは、搬送されてくるボトル毎に回動動作を繰
り返し、搬送方向に口部を向けてくるボトルに対して
は、その口部を上方に向かせ、該ボトルを底部から落下
させるべく機能し、逆に搬送方向に底部を向けてくるボ
トルに対してはそのまま底部から落下させるように機能
し、結果として搬送方向に口部又は底部を向けて搬送さ
れてくる正逆何れのボトルについても所定の落下位置に
常に上向の状態に整列させることを可能とするものであ
る。

上記ボトル整列装置は、搬送始端近傍にボトル供給領域
を有しており、該領域には、ランダムに投入されたボト
ルを上下方向にさばき、各搬送レーン毎に上記ボトルを
個別に配給する働きをする上下動可能なスイングプレー
トが各搬送レーン間にそれぞれ配設されている。

上記スイングプレートは、ボトルを効率良くさばくた
め、隣接するスイングプレート間では、それぞれの上動
及び下動が時間差をおいて、例えば交互に行われるよう
になされている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上述の如く上記スイングプレートが上下
動を行う際、隣接するスイングプレート間に位置するボ
トルがこれらスイングプレートの側面に擦れ、そのため
該ボトルの表面に汚れ、傷及びへこみ等の外傷が発生す
るという問題だあった。

本考案の目的は、投入されたボトルをスイングプレート
でさばく際に、該ボトルがスイングプレートの側面に擦
れることを起因してその表面に汚れ、傷、へこみ等の外
傷が発生することを有効に防止できるボトル整列装置を
提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、ボトル係止用ラグ３を備えた無端搬送ベルト
１がそれぞれ配設された複数の搬送レーン２が並設さ
れ、上記搬送レーン２の一端近傍のボトル供給領域に位
置する各搬送レーン２間には上下動可能なスイングプレ
ート５が配設され、且つ上記搬送レーン２の他端近傍に
は、各搬送レーン２毎に、搬送されてくるボトルの向き
を揃える方向規制手段７が配設されているボトル整列装
置において、上記各スイングプレート５の側面に近接し
て、薄板状の固定板６が配設固定されており、上記各ス
イングプレート５の上端が平面形状をなし、上記固定板
６の上端が最下動位置にあるスイングプレート５の上端
と略一致するようにしてあることを特徴とするボトル整
列装置を提供することにより、上記目的を達成したもの
である。

〔作用〕

本考案のボトル整列装置においては、スイングプレート
の側面に近接して固定板が配設されているため、各搬送
レーンに配給されたボトルが上下動を繰り返す上記スイ
ングプレートの側面に直接接触することが防止され、そ
の結果、該ボトルに外傷が発生することが防止される。

〔実施例〕 以下、図面を参照しながら、本考案の実施例を詳細に説
明する。

第１図は本考案の一実施例であるボトル整列装置の概略
を一部破断して示す正面図であり、第２図は上記第１図
におけるII-II断面図である。

本実施例のボトル整列装置は、無端搬送ベルト（Ｖベル
ト）１がそれぞれ配設された複数の搬送レーン２が並設
されているもので、上記無端搬送ベルト１の外側面には
所定の間隔をおいてボトル係止用ラグ３が取り付けられ
ている。

上記搬送レーン２は、例えば10本並設され、各搬送レー
ン２に上記無端搬送ベルト１が配設され、該無端搬送ベ
ルト１がそれぞれ図中矢印方向に回転し、その回転によ
り各レーン２毎に上記ラグ３に係止されたボトル４が、
上記搬送レーン２の右下端（一端）近傍のボトル供給領
域から、左上端（他端）へ順次搬送されるようになされ
ている 上記ボトル供給領域に位置する各搬送レーン２間には上
下動可能なスイングプレート５が配設されており、これ
らスイングプレート５の上下動により、上記供給領域に
ランダムに投入された多数のボトル４をさばき、それぞ
れ各搬送レーン２へ配給するようになされている。これ
らスイングプレート５は、第２図に示すように、回転軸
51に固定されている偏心カム52により、各スイングプレ
ート５に連設されているカムフォロア53を介して上下動
するようになされており、しかも、隣接する各偏心カム
52の間では、回転の位相を180°ずらしてあるため、隣
接する各スイングプレート５は、それぞれの上動と下動
が交互に行うようになされている。

そして、上記各スイングプレート５の側面近傍で上記ボ
トルの搬送を阻害しない位置に、即ち、上記各スイング
プレート５の側面に近接して、薄板状の固定板６が配設
固定されている。上記固定板６は、その上端が、最下動
位置にあるスイングプレート５の上端と略一致するよう
になされている。

また、上記搬送レーン２の左上端近傍には、各搬送レー
ン２毎に、搬送されてくるボトル４の向きを揃えるフッ
ク（方向規制手段）７が配設されている。

上記フック７は、上端で矢印方向の回動が可能に垂設さ
れ、下端にボトル４の口部に係止し、その回動に伴って
該口部を上方に持ち上げる働きをする係止部（図示せ
ず）を有している。

また、上記搬送レーン２の搬送末端の近傍下方には、該
搬送レーン２により搬送されたボトル４を収容するため
のレシーバー８がシュート81を介して配されている。上
記レシーバー８は、ボトル４をプールするとともに、プ
ールしてある該ボトル４を近設されているボトル搬出部
９に適宜供給するようになされ、該搬出部９に供給され
たボトル４は、タイミングスクリュー91により所定位置
に搬出可能になされている。

尚、図中10で示したのは、口部又は底部を搬送方向に向
けている以外の、例えば重なったり直立しているボトル
をレーン外へ排除するためのテイクオファンである。

次に、本実施例の動作を説明する。

先ず、所定の手段（図示せず）により、ボトル４が、上
記スイングプレート５に配設されているボトル供給領域
に供給される。

ランダムに供給されたボトル４は、上記スイングプレー
ト５の上下動によりさばかれ、それぞれ各搬送レーン２
に適切に配給される。

各搬送レーン２に配給された上記ボトル４は、ラグ３に
より係止されたまま左上方に搬送され、上記搬送レーン
２の左上端部に到達する。

そこでは、底部を搬送方向（左上方）に向けて搬送され
てきたボトル４は、その底部で上記フック７を押すが、
抵抗がないためそのまま該底部を下にして、図示するよ
うに正立状態でシュート81を落下し、レシーバー８にプ
ールされる。

一方、口部を搬送方向に向けて搬送されてきたボトル４
は、その口部がフック７の係止部に係止された状態で、
該フック７を押し出すため、該フック７の回動に追従し
て上記口部は上方に持ち上げられ、その結果、上記ボト
ル４は、上記のように底部を搬送方向に向けて搬送され
る場合と同様に、正立状態でシュート81を落下する。

このように、上記ボトル４は、搬送方向に口部又は底部
の何れを向けて搬送される場合であっても、常に正立状
態でレシーバー８にプールされることになる。従つて、
この整列された状態で上記ボトルを搬出部９に供給する
ことが可能となり、更にタイミングスクリュー91により
順次所定の工程に搬出することが可能となる。

本実施例においては、前記の如く、スイングプレート５
それぞれの側面に近接して固定板６が配設されているた
め、該スイングプレート５を上下動させて投入されたボ
トル４をさばく場合に、搬送レーン２内に配給されたボ
トル４は、上記スイングプレート５の側面に擦れること
がないので、該ボトル４には、汚れ、傷、へこみ等の外
傷が発生することを有効に防止できる。従って、本実施
例のボトル整列装置を使用する場合は、確実に外傷のな
いボトルを整列供給することができる。

また、上記のように不良容器の発生を防止できるため、
製品コストが低減される利点もある。更に、上記ボトル
整列装置においては、スイングプレートの掃除の頻度を
低減できる利点もある。

以上、本考案を実施例に基づいて具体的に説明したが、
本実施例にボトル整列装置は、前記実施例のものに限ら
れるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲で種
々変更可能であることはいうまでもない。

〔考案の効果〕

本考案のボトル整列装置は、投入されたボトルをスイン
グプレートでさばく際に、該ボトルがスイングプレート
の側面に擦れることに起因してその表面に汚れ、傷、へ
こみ等の外傷が発生することを有効に防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例であるボトル整列装置の概略
を一部破断して示す正面図であり、第２図は上記第１図
におけるII-II断面図である。 1;無端搬送ベルト 2;搬送レーン 3;ボトル係止用ラグ 4;ボトル 5;スイングプレート 6;固定板 7;フック（方向規制手段）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ボトル係止用ラグ３を備えた無端搬送ベル
   ト１がそれぞれ配設された複数の搬送レーン２が並設さ
   れ、 上記搬送レーン２の一端近傍のボトル供給領域に位置す
   る各搬送レーン２間には上下動可能なスイングプレート
   ５が配設され、 且つ上記搬送レーン２の他端近傍には、各搬送レーン２
   毎に、搬送されてくるボトルの向きを揃える方向規制手
   段７が配設されているボトル整列装置において、 上記各スイングプレート５の側面に近接して、薄板状の
   固定板６が配設固定されており、 上記各スイングプレート５の上端が平面形状をなし、且
   つ上記固定板６の上端が最下動位置にあるスイングプレ
   ート５の上端と略一致するようになしてある ことを特徴とするボトル整列装置。