JPH0641842U - 厨芥処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 厨芥を細かく粉砕することが可能で、繊維質
の厨芥も隙間に挟まることなく裁断する。 【構成】 縦溝13を内壁に形成した円筒状の固定刃14を
ケーシング３内部に配設し、この固定刃14の底部に上部
投入口15から投入された厨芥を受け止め電動機６で回転
する回転板16を設け、この回転板16の上部に厨芥を粉砕
するための回転刃19を取り付けるとともに、回転板16の
外周縁に厨芥を裁断する裁断用突起18を固定刃14下部に
突出して設けている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、厨房の生ゴミなどを粉砕する厨芥処理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の厨芥処理装置としては、ケーシング内部に設けられて電動機で 回転する回転板と、この回転板の上部に取り付けられ厨芥を粉砕するための回転 刃と、前記回転板を取り囲み内壁に縦溝が形成された円筒状の固定刃とを備え、 前記回転刃の取り付けられた回転板を電動機で回転し、回転刃と固定刃との衝撃 力により厨芥を粉砕する。

【０００３】 しかし、上記のような厨芥処理装置は、粉砕粒度をあまり細かくすることがで きず、しかもトウモロコシの皮や竹の子の皮などの繊維質の厨芥を裁断すること が困難であった。

【０００４】 このため、粉砕粒度を細かくでき、しかも繊維質の厨芥を裁断するために、例 えば、特開平２−３５９４５号のような厨芥処理装置が提案されている。この厨 芥処理装置は、回転板の直径を固定刃の内径より大きくし、回転板の外周部にコ 字状の切欠部を多数形成している。この厨芥処理装置は、厨芥が固定刃の縦溝に 沿って流下してくると、固定刃の下部で回転している回転板外周の切欠部で厨芥 を細かく裁断する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記のような特開平２−３５９４５号の厨芥処理装置は、図５に示す ように、回転板21と固定刃22の隙間に繊維質の厨芥23が挟まって回転板21の回転 を抑制し、電動機に不必要な負担をかけたり、挟まったまま残ってしまうことが ある。この回転板21と固定刃22に挟まった厨芥23を取り除くのは大変な面倒であ る。

【０００６】 本考案は、このような従来の問題点を解決するためになされたもので、厨芥を 細かく粉砕することが可能で、繊維質の厨芥も裁断することができる厨芥処理装 置を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の厨芥処理装置は、縦溝を内壁に形成した円筒状の固定刃をケーシング 内部に配設し、この固定刃の底部に上部投入口から投入された厨芥を受け止め電 動機で回転する回転板を設け、この回転板の上部に厨芥を粉砕するための粉砕具 を取り付けるとともに、回転板の外周縁に厨芥を裁断する裁断用突起を固定刃下 部に突出して設けている。

【０００８】

【作用】

前記した構成により、投入口から投入された厨芥は、まず回転刃に衝突し、回 転板の遠心力によって固定刃にたたきつけられ、さらに回転刃と固定刃とにより 粉砕される。回転刃と固定刃とによって粉砕されて固定刃と回転板との隙間や固 定刃の縦溝にそって流下する繊維質の厨芥は、回転板の外周部に設けられた裁断 用突起でさらに細かく裁断される。

【０００９】

【実施例】

以下に本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図１は本考案の厨芥処理装置の一実施例の断面図である。この図１において、 １は流し台の底板２などに設けられた厨芥処理装置であり、３はそのケーシング である。このケーシング３は円錐状の蓋体４と円筒状のケーシング本体５とから なり、それぞれはボルトとナットで互いに連結されている。

【００１０】 ケーシング本体５内部には回転駆動装置の一例である電動機６と電動機６を密 閉収納する防水用ハウジング７が設けらている。防水用ハウジング７は、ケーシ ング本体５の内周面に設けられた複数の支持板８により支持されている。なお、 ハウジング７の上面は上部カバー９で覆ってあり、この上部カバー９に貫通孔が 貫通形成され電動機の回転軸10が貫通している。なお、ケーシング３の中央壁に は排水口11が形成され、排水管12が接続している。

【００１１】 蓋体４の内部には図２に示すような内周壁に複数の縦溝13が形成された円筒状 の固定刃14が配設されている。この固定刃14の底部の位置に蓋体４の投入口15か ら投入された厨芥を受け止める回転板16が前記電動機６の回転軸10にナット体17 により固定されて配設されている。

【００１２】 回転板16は図３の平面図に示す通り、回転板16の外周縁に４個のヒレ状の裁断 用突起18が径外方向に突出形成されている。ただし、裁断用突起18の数は４個に 限定されるものではない。この裁断用突起18は、図１に示すように固定刃14の下 部側に突出し、平面視においてこの裁断突起18と固定刃14は重なりあっている。 さらに、この回転板16の上面に粉砕具の一例である一対の回転刃19が対称に固定 ピン20によって取り付けられている。前記固定刃14の内周面と回転刃19の一端面 は対向し、回転刃19と固定刃14との間で厨芥が粉砕される。

【００１３】 次に、前記構成の作用を説明する。 厨芥処理装置のスイッチを入れると、電動機６により回転板16が回転する。厨 芥を汚水とともに投入口15からケーシング３に投入すると、投入された厨芥は、 落下して回転板16の上面で受け止められる。そして、厨芥は、まず回転刃19に衝 突して粉砕された後、回転板19の遠心力により固定刃14の内周面に打ちつけられ 、回転刃19と固定刃14の間で粉砕される。

【００１４】 トウモロコシの皮や竹の子の皮のように繊維質の厨芥は、従来のような回転刃 19と固定刃14だけでは裁断されにくい。しかし、この実施例では、固定刃14と回 転板16の隙間や、固定刃14の縦溝13にそって流下する繊維質の厨芥を回転する裁 断用突起18で裁断することができる。しかも、この裁断用突起18によって繊維質 の厨芥以外の厨芥もさらに細かく裁断することができる。この裁断用突起18は、 小さいために繊維質の厨芥がこの突起18と固定刃14の隙間に嵌まることは殆どな く、かりに挟まっても回転しているうちに簡単に外れてしまう。従って、厨芥が 固定刃14との隙間に挟まって回転板16の回転を抑制することがないので、電動機 ６に不要な負担をかけない。

【００１５】 粉砕された厨芥や汚水は、回転板16と固定刃14の隙間を通ってケーシング本体 ５の中央部の排水管12から排出される。

【００１６】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案によれば、回転板に突出して形成された裁断用突起 により、今まで裁断しずらかった繊維質の厨芥を確実に裁断することができる。 しかも、繊維質の厨芥が裁断用突起と固定刃の隙間に挟まることがほとんどなく 、電動機に負担をかけない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の厨芥処理装置の一実施例の断面図であ
る。

【図２】本考案の厨芥処理装置の固定刃の平面図であ
る。

【図３】本考案の厨芥処理装置の回転刃の平面図であ
る。

【図４】図３のＡ−Ａ線断面図である。

【図５】従来の厨芥処理装置で繊維質の厨芥を裁断する
場合の状態図である。

【符号の説明】

１ 厨芥処理装置 ３ ケーシング ６ 電動機 13 縦溝 14 固定刃 15 投入口 16 回転板 18 裁断用突起 19 回転刃

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 縦溝を内壁に形成した円筒状の固定刃を
   ケーシング内部に配設し、この固定刃の底部に上部投入
   口から投入された厨芥を受け止め電動機で回転する回転
   板を設け、この回転板の上部に厨芥を粉砕するための回
   転刃を取り付けるとともに、回転板の外周縁に厨芥を裁
   断する裁断用突起を固定刃下部に突出して設けた厨芥処
   理装置。