JPH064182U

JPH064182U - ロータンク装置

Info

Publication number: JPH064182U
Application number: JP4552292U
Authority: JP
Inventors: 真阿原; 順子野田; 道生末木; 隆和横井; 秀雄小西; 一久築島; 英博中島; 勗鈴木; 浩宮崎; 里広鈴木; 延宣土井; 茂榊原; 一義異相
Original assignee: 株式会社イナックス
Priority date: 1992-06-30
Filing date: 1992-06-30
Publication date: 1994-01-18

Abstract

(57)【要約】【目的】ロータンクの設置高さを低くする。【構成】トイレルーム１２の床面上に加圧給水装置１
４が設置されている。この加圧給水装置１４は、シリン
ダ１６内にピストン１８を挿入設置し、水道水圧によっ
て水をシリンダ１６内に受け入れ、ピストン１８の重量
によって水を加圧して送水管３０から洋風便器１０に送
り出す。【効果】ロータンクの設置位置が低くなり、トイレル
ーム内の使用者の腰辺りのスペースが広くなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は便器に洗浄水を供給するためのロータンク装置に係り、特にロータンクを従来よりも低位置に位置させることにより、トイレルーム内の有効利用できるスペースを拡大させるロータンク装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

水洗便器ことに洋風便器に洗浄水を供給するためのロータンクは、従来、洋風便器の後部上面に位置されるか、トイレルーム内の隅部であって且つ洋風便器よりも高位の位置に設置されている。

【０００３】このロータンク内に貯留された水は、レバーハンドル等の操作によってロータンク底部の弁が開弁されると、いわゆる堰を切った如く大流量にて洋風便器に流出される。

【０００４】ところで、洋風便器の脱臭のために、脱臭剤をロータンク内の水に溶解させておき、この水中に臭気含有ガスを通し、脱臭させることがある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

洋風便器の後部上面にロータンクを設置したり、トイレルーム隅部の洋風便器よりも高位にロータンクを設置する場合には、ロータンクがトイレルーム内の中位の高さ（使用者にとって腰辺りの高さ）を占めるため、トイレルーム内の最も有効利用し易いスペースがロータンクに食われることになり、トイレルームの有効利用スペースがかなり狭いものとなっていた。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

請求項１のロータンク装置は、トイレルーム内の床面又はその近傍に設置されるロータンクと、該ロータンク内の水を加圧して便器に供給する加圧給水装置とを備えてなるものである。

【０００７】請求項２のロータンク装置は、トイレルーム内の床面又はその近傍に、筒軸方向を上下方向にして設置されるシリンダと、該シリンダ内に挿入されたピストンと、該シリンダ及びピストンで囲まれる水室内に連通された給水路及び送水路と、該給水路及び送水路にそれぞれ設けられた給水弁及び送水弁と、該水室内に水を導入するときには該給水弁を開とすると共に給水弁を閉とし、該水室内から便器に給水するときには該送水弁を開とする制御器と、を備えてなるものである。

【０００８】請求項３のロータンク装置は、トイレルーム内の床面又はその近傍に設置されており、少なくとも上面部が上下方向に変形可能な軟質材にて構成されている水室と、該軟質材を重力で押圧する重りと、該水室内に連通された給水路及び送水路と、該給水路及び送水路にそれぞれ設けられた給水弁及び送水弁と、該水室内に水を導入するときには該給水弁を開とすると共に給水弁を閉とし、該水室内から便器に給水するときには該送水弁を開とする制御器と、を備えてなるものである。

【０００９】

【作用】

本考案のロータンク装置においては、ロータンクがトイレルームの床面又はその近傍のごく低いレベルに位置されるため、トイレルーム使用者の腰辺りのトイレルームスペースが大幅に拡張される。

【００１０】請求項２、３のロータンク装置においては、給水弁を開、送水弁を閉とすると、水道水圧によって水が水室内に導入され、ピストン（請求項２の場合）又は重り（請求項３の場合）を押し上げる。規定量の水が水室内に貯まると、給水弁を閉じる。

【００１１】この状態から送水弁を開とすると、ピストン又は重りの重量によって水室内の水が便器へ送り出される。即ち、ロータンクが低い位置に設置されていても、ピストン又は重りの加圧力によって水が便器へ送り出されるのである。

【００１２】

【実施例】

以下図面を参照して実施例について説明する。第１図は本考案の実施例に係るロータンク装置を備えた洋風便器の側面図、第２図は加圧給水装置の縦断面図である。

【００１３】洋風便器１０に洗浄水を供給するために、該洋風便器１０の近傍のトイレルーム床面１２上に加圧給水装置１４が設置されている。この加圧給水装置１４は、筒軸方向を上下方向としたシリンダ１６内にピストン１８を内嵌させたものであり、該シリンダ１６の下端部分には給水口２０と送水口２２がそれぞれ開口されている。

【００１４】給水口２０の外側には給水弁２６が設けられ、給水管２４を介して水道水がシリンダ１６内に導入可能とされている。送水口２２の外側には送水弁２８が設けられ、送水管３０を介してシリンダ１６内の水を洋風便器１０に供給可能としている。

【００１５】この加圧給水装置１４を作動させるための洗浄スイッチ３２がトイレルームの壁面に設けられており、この洗浄スイッチ３２の操作信号が制御器３４に入力されている。シリンダ１６内の上下にそれぞれ設けられたリミットスイッチ３５、３６の検出信号も該制御器３４に入力されている。該制御器３４からは、前記給水弁２４及び送水弁２８にそれぞれ作動信号が出力されている。

【００１６】このように構成されたロータンク装置を有する洋風便器において、給水弁２４を開、送水弁２８を閉とすると、給水管２４からの給水圧によって水がシリンダ１６内に導入され、ピストン１８が上昇し、シリンダ１６内に水が貯えられる。なお、ピストン１８がリミットスイッチ３４に当接するまで上昇すると、リミットスイッチ３５からの信号に基いて制御器３４は給水弁２４を閉弁させる。

【００１７】洗浄スイッチ３２が操作されると、制御器３４は送水弁２８を開弁させる。そうすると、ピストン１８の自重によって該ピストン１８が下降し、該シリンダ１６内に貯えられていた水が送水管３０を介して洋風便器１０に供給され、該洋風便器１０の便鉢の洗浄が行なわれる。

【００１８】ピストン１８がリミットスイッチ３６に当接すると、送水弁２８が閉弁され、代わりに給水弁２４が開放される。これにより、前記と同様に、給水管２４からシリンダ１６内に水道水が導入され、ピストン１８がリミットスイッチ３５に当接するまでピストン１８が押し上げられる。

【００１９】なお、本実施例ではシリンダ１６がロータンクとして機能している。そして、このシリンダ１６がトイレルーム内の床面１２上に設置されており、トイレルーム内の使用者の腰辺りの高さのスペースにロータンクが入り込むことがなく、従ってトイレルーム内の最も頻繁に使用される腰辺りの高さのスペースが大幅に拡張される。

【００２０】第３図は本考案の別の実施例に係るロータンク装置を示す縦断面図である。ケーシング４０内に伸縮性の袋４２が配置され、この袋４２の下側に水室４４が形成されている。ケーシング４０には給水口４６と送水口４８とが設けられている。給水口４６の外側には給水弁２６が設けられ、給水管２４が接続されている。送水口４８の外側には送水弁２８が設けられ、送水管２８が接続されている。

【００２１】前記袋４２の上側には重り５０が取り付けられている。ケーシング４０内の上部及び下部にはそれぞれリミットスイッチ５２、５４が設けられている。

【００２２】この加圧給水装置において、給水弁２６が開放され、送水弁２８が閉弁されると、給水管２４を介して水が水室４４内に導入され、袋４２が上方に向って膨らみ、重り５０が押し上げられる。重り５０がリミットスイッチ５２に当接すると、給水弁２６が閉弁される。

【００２３】図示しない洗浄スイッチが操作されると、送水弁２８が開弁される。そうすると、重り５０の自重によって水室４４内の水が加圧され、送水口４８、送水管３０を介して便器（図示略）に水が供給される。

【００２４】袋４２の上部がリミットスイッチ５４に当接すると、送水弁２８が閉弁され、給水弁２６が開弁される。これにより、給水管２４を介して水道水が水室４４内に導入され、リミットスイッチ５２に重り５０が当接するまで水室４４内に水が供給される。

【００２５】第４図は本考案の別の実施例に係る加圧給水装置を示す一部断面図である。シリンダ１６の上部には油圧シリンダ６０が設けられ、そのピストンロッド６２がシリンダ１６内に挿入され、ピストン１８に連結されている。シリンダ１６の上面側には、この油圧シリンダ６０を作動させるための油圧ポンプ６４と、オイルリザーバタンク６６が設置されている。

【００２６】シリンダ１６内に水が満たされている状態において洗浄スイッチ（図示略）が操作されると、油圧ポンプ６４が作動し、オイルリザーバタンク６６内のオイルを油圧シリンダ６０の上部に供給する。また、これと同時に、送水弁２８を開放させる。そうすると、ピストン１８がシリンダ１６内の水を押圧して送水管３０から便器（図示略）に洗浄水を供給する。

【００２７】ピストン１８がリミットスイッチ３６に当接すると、油圧ポンプ６４が停止されると共に、送水弁２８が閉弁され、給水弁２６が開弁される。これにより、給水管２４から水道水がシリンダ１６内に導入され、その水圧によってピストン１８が押し上げられる。また、油圧ピストン６６の上部のオイルはオイルリザーバタンク６６に戻される。ピストン１８がリミットスイッチ３５に当接するまで上昇すると、給水弁２６が閉弁される。

【００２８】第３図及び第４図に示した加圧給水装置を用いることによっても、前記第１、２図の実施例と同様に、トイレルーム内の使用者腰辺りの高さのスペースを拡張することができる。

【００２９】第４図の実施例では油圧シリンダ機構によって洗浄水を加圧給水するようにしているが、油圧シリンダ機構以外の各種の加圧駆動機構を採用しても良い。

【００３０】また、上記実施例では、いずれも加圧給水装置をトイレルームの床面１２上に設置しているが、床面１２の床下側にこのような加圧給水装置を設置しても良い。また、床面１２から多少上方に加圧給水装置を設置しても良い。

【００３１】

【考案の効果】

以上の通り、本考案のロータンク装置によると、トイレルーム内の腰辺りのスペースにロータンクが入り込むことがなく、トイレルーム内の最も頻繁に使用される使用者腰辺りの高さのスペースが大きなものとなる。従って、トイレルーム内の床面積が同一であっても、トイレルーム内を広く使用することが可能となる。

【００３２】なお、請求項２、３のロータンク装置にあっては、水を確実に加圧して洋風便器等の便器に供給することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係るロータンク装置を備えた
洋風便器の側面図である。

【図２】加圧給水装置１４の縦断面図である。

【図３】別の実施例に係る加圧給水装置を示す縦断面図
である。

【図４】更に別の実施例に係る加圧給水装置を示す一部
断面図である。

【符号の説明】

１０洋風便器１２トイレルーム床面１４加圧給水装置１６シリンダ１８ピストン２４給水管２６給水弁２８送水弁３０送水管３４制御器３５，３６リミットスイッチ４２袋５０重り５２，５４リミットスイッチ６０油圧シリンダ６４油圧ポンプ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者横井隆和愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地株式会社イナックス内 (72)考案者小西秀雄愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地株式会社イナックス内 (72)考案者築島一久愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地株式会社イナックス内 (72)考案者中島英博愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地株式会社イナックス内 (72)考案者鈴木勗愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地株式会社イナックス内 (72)考案者宮崎浩愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地株式会社イナックス内 (72)考案者鈴木里広愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地株式会社イナックス内 (72)考案者土井延宣愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地株式会社イナックス内 (72)考案者榊原茂愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地株式会社イナックス内 (72)考案者異相一義愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地株式会社イナックス内

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】トイレルーム内の床面又はその近傍に設
置されるロータンクと、該ロータンク内の水を加圧して
便器に供給する加圧給水装置とを備えてなるロータンク
装置。
【請求項２】トイレルーム内の床面又はその近傍に、
筒軸方向を上下方向にして設置されるシリンダと、該シリンダ内に挿入されたピストンと、該シリンダ及びピストンで囲まれる水室内に連通された
給水路及び送水路と、該給水路及び送水路にそれぞれ設けられた給水弁及び送
水弁と、該水室内に水を導入するときには該給水弁を開とすると
共に給水弁を閉とし、該水室内から便器に給水するとき
には該送水弁を開とする制御器と、を備えてなるロータンク装置。
【請求項３】トイレルーム内の床面又はその近傍に設
置されており、少なくとも上面部が上下方向に変形可能
な軟質材にて構成されている水室と、該軟質材を重力で押圧する重りと、該水室内に連通され
た給水路及び送水路と、該給水路及び送水路にそれぞれ設けられた給水弁及び送
水弁と、該水室内に水を導入するときには該給水弁を開とすると
共に給水弁を閉とし、該水室内から便器に給水するとき
には該送水弁を開とする制御器と、を備えてなるロータ
ンク装置。