JPH0641382B2 - マグネシア―ホスフェートセメント組成物 - Google Patents

マグネシア―ホスフェートセメント組成物

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JPH0641382B2
JPH0641382B2 JP21490589A JP21490589A JPH0641382B2 JP H0641382 B2 JPH0641382 B2 JP H0641382B2 JP 21490589 A JP21490589 A JP 21490589A JP 21490589 A JP21490589 A JP 21490589A JP H0641382 B2 JPH0641382 B2 JP H0641382B2
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dihydrogen phosphate
cement composition
magnesia
phosphate
magnesium oxide
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清吉 田部井
邦明 前島
栄治 三好
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は酸化マグネシウム成分とリン酸塩成分を基本成
分としこれに水を加えるだけで反応硬化するワンパツク
型のマグネシア−ホスフエートセメント組成物に関する
ものであり、更に言えば建築物、道路等に補修用セメン
ト材モルタル材または補修用コンクリート材、歯科用ま
たはその他の金属鋳込用鋳型材、耐火物材またはその表
面コーティング材に用いられるマグネシア−ホスフエー
トセメントに関するものである。
(従来の技術) 従来よりマグネシア−ホスフエート系のセメント組成物
は、短時間で高強度の硬化体をつくり、熱的な線変化率
も低く特徴あるセメント材料であることから、その機能
的な特徴セメントとして用いられていた。
前記セメント組成物において、構成薬剤の検討が種々行
われているが、次のようなことが知られている。
第3リン酸ナトリウムとリン酸2水素アンモニウムの
併用による硬化時間の影響について記載されている。
(Chemical Abstract97巻2号11
010gやChemical Abstract99巻
24号199660n)、しかし、リン酸2水素アンモ
ニウムとリン酸2水素アルカリ金属塩の併用は記載され
ていない。また、このセメント組成物より得られる硬化
体の強度を向上する検討が試みられ、例えば、 LiFの添加による硬化時間の影響について研究があ
る。(Chemical Abstract89巻9号
63775g) 主に骨材の配合による強度の変化(Chemical
Abstract101巻20号177558t) 減水剤よる水分の削減効果について報告がある。(C
hemical Abstract99巻24号199
660n) (発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来技術につき本発明者らは
検討によれば、については、第3リン酸ナトリウムは
中性塩であるため酸化マグネシアとの反応性が悪くな
り、硬化初期の強度が低く、十分な強度の発現に長時間
を要し速硬性の特徴がなくなる。同様に、リン酸1水素
アルカリ金属塩でも酸性度が低く好ましくない。
また、フツ化リチウムの使用は特定の酸化マグネシア原
料に対して選択性があり、その作用効果に非常なバラツ
キがあるのみならず、高価であり、原料的には実用的な
ものではない。
他方、マグネシアホスフエート系セメント組成物におい
て、リン酸2水素アンモニウムが使用されが微量のリン
酸1水素2アンモニウムの混在や該セメント組成物にお
けるマグネシアの塩基作用により取扱いや反応操作上ア
ンモニア臭を発生することがあり、作業環境、周辺環境
に害を与える。
本発明は、このような従来のマグネシアホスフエート系
セメント組成物の改善を図り、実用的なものを提供する
ことを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、叙上の欠点を解決すべく研究を重ねた結
果、リン酸2水素アンモニウムとリン酸2水素アルカリ
金属塩を併用が、意外にもセメント組成物の硬化体強度
が格段と向上するのみならずアンモニア臭もないことを
知見し本発明を完成した。
即ち、本発明は酸化マグネシウム、リン酸2水素アンモ
ニウムおよびリン酸2水素アルカリ金属塩を基本成分と
するマグネシア−ホスフエート系セメント組成物に係る
ものである。
本発明に使用する酸化マグネシウムとしては、MgO成
分が95wt%以上のものが好ましいが、用途によって
80wt%以下でも使用でき、特に限定されるものでは
ない。
また、酸化マグネシウムの粒度は、325メツシユ篩通
過分が80wt%以上であるのが好ましいが、150メ
ツシユ篩通過分が80wt%以上でも使用できる。
また、酸化マグネシウムは後記する骨材としての使用態
様もありうることからみると、セメント成分としての微
細なものから粗粒なもので使用できるので、粒度につい
ては幅広く適用でき、特に限定の必要はない。
本発明において、特に使用しやすい酸化マグネシウム
は、酸化マグネシウム:無水リン酸2水素アンモニウ
ム:水を1.4:1.4:1.0に混合した後5以内に
硬化する性質を有するものである。
本発明は、かるマグネシアに対し、リン酸2水素アンモ
ニウムとリン酸2水素アルカリ金属塩の混合2水素塩を
用いることを特徴とするものである。
この場合、リン酸2水素アルカリ金属塩は、リン酸2水
素ナトリウムまたはリン酸2水素カリウムであり、コス
ト面からリン酸2水素ナトリウムが使用し易い。
これらの2水素リリン酸塩はセメント組成物として、酸
化マグネシウム粉体と混合したときの貯蔵安定性からみ
ると、無水物が好ましいが、特に長期保存をしないなら
ば、含水塩でもよい。
同様に、貯安定性の点で微粉末よりも粗粒がよく、好ま
しくは150メツシユ通過分が10重量%以下がよい。
本発明に係るセメント組成物において、酸化マグネシウ
ム、リン酸2水素アンモニウム及びリン酸2水素アルカ
リ金属塩の組成比は使用目的により異なるが、一般的に
は、モル比MgO/(NHPO+MH
) [式中、MはNa又は/およびKを表す]1〜10の範
囲にあり、好ましくは1.5〜7.0が良い。
その理由は、前記モル比が1未満では反応後に未反応の
リン酸塩が残存し硬化体強度が低く、熱的な安定性にも
欠ける傾向であり、10を超えると酸化マグネシウムを
骨材として用いた場合を除いて、硬化体の物性が未反応
MgO成分の性質によって大きく影響されることとなり
耐水の低下、アンモニア臭の発生、耐酸性の低下等の現
象が現れてくるからである。
又、リン酸2水素アンモニウムとリン酸2水素アルカリ
金属塩の使用比率は、アンモニウム塩1モルに対してア
ルカリ金属塩0.1〜5.0モルが高い強度が得られて
好ましく、特に0.5〜2.0モルが好ましいが、アン
モニア臭をなくすためだけの目的であれば0.1〜0.
5モル使用する。
本発明には上記基本成分の他に、組成物の硬化時間を遅
延するに足りる量の硬化遅延剤を配合することが実用上
好ましい。硬化遅延剤としては水溶性バリウム化合物、
水溶性ホウ素化合物、水溶性ホスホン酸化合物、水溶性
酢酸亜鉛の1種または2種以上を使用する。
水溶性バリウム塩としては水酸化バリウム、塩化バリウ
ム、硝酸バリウムなが使用でき、前記と同様の理由から
無水物が好ましいが、含水物でも用途によっては使用で
きる。
水溶性ホウ素化合物としては、例えば、ホウ酸、ホウ砂
等水に溶けてオルトホウ酸イオン、メタホウ酸イオンを
放出するものならんでもよい。
水溶性ホスホン酸化合物としては、例えば、ヒドロキシ
エタンジホスホン酸(ナトリウム塩)ニトリロトリスメ
チレンホスホン酸(ナトリウム塩)等が挙げられる。
水溶性酢酸亜鉛としては、例えば酢酸亜鉛2水塩がよ
い。
かかる硬化遅延剤の使用量は、セメント組成物の構成成
分や目的とする硬化時間により、異なるけれども通常、
酸化マグネシウム1モルに対して、多くとも0.1モル
までの範囲である。
本発明に係るマグネシア−ホスフエート系セメント組成
物は、かかる酸化マグネシウム、2水素リン酸塩、およ
び必要に応じて配合する硬化遅延剤の各成分より構成さ
れる混合粉体であるけれども、このセメント組成物に骨
材を、混合しておいてもよい。
骨材は用途によって任意選定することができ、例えば、
耐火材料への用途には、例えば、シリカ、アルミナ、マ
グネシア、カルシア、ジルコニア、ムライトなど、建材
や土木材への用途には例えば、硅石、硅砂、硅岩等の骨
材が挙げられ、これは用途に応じた粒度、配合で使用す
る。
また、予め骨材をセメント組成物へ配合した場合酸化マ
グネシウム粒子と2水素リン酸塩粒子の固体間反応を物
理的に抑制する作用もあって好ましく、この作用は、微
細な骨材程効果があるので、適宜骨材の粒度構成をとる
ことが好ましい。
本発明に係るセメントは、従来のマグネシア−ホスフエ
ート系セメントと特に異なることなく、同様の水量をも
って水硬させることができる。
尤も、必要に応じ、水に代えて、シリカゾルの如き金属
ゾル液を用いることができる。
(作用) 本発明によればリン酸2水素アンモニウムとリン酸2水
素アルカリ金属塩を併用することにより、そのメカニズ
ムの詳細については明らかではないけれども、マグネシ
ア粒子との反応が効果的に促進されセメント組成物の硬
化体の強度が格段と向上する。
例えば、適宜配合割合を変えることにより、単独使用の
2倍の強度を得ることもできる。
又、リン酸2水素アルカリ金属塩使用量を適宜選択する
ことにより、アンモニア臭の発生を低下させ、ほとんど
無臭とすることが出来る。
(実施例) 以下、実施例を挙げて説明する。
各実施例における評価において、硬化時間とは、セメン
ト組成物に水を添加してから混練物が可塑を失うまでの
時で、指で押して判定する。
硬化体の強度とは、硬化前の混練物を40mmφ×40mm
Hの型枠に入れて硬化させ所定時間後に取り出してアー
ムスラー型強度試験機を用いて測定した圧縮強度であ
る。
実施例1〜3及び比較例1〜4 酸化マグネシウム(宇部化学工業(株)製UBE95
粉)と試薬級リン酸2水素アンモニウム及び第1表に示
す各種アルカリ金属リン酸塩を1分間混合し、更に骨材
として硅岩を配合し1分間混合して骨材配合入りのセメ
ント組成物を調整した。
次いで、この組成物に、所定量の水を加えた後、1分間
混練し放置してこの組成物の反応による硬化時間及び硬
化体の圧縮強度を測定した。混練作業中および硬化体の
アンモニア臭を嗅いで、それも記録した。
この結果は、第2表に示す。
第2表から判るように、リン酸2水素アンモニウムとリ
ン酸2水素アルカリ金属塩を併用することにより、セメ
ント組成物の硬化体の強度は格段と向上たことが明らか
である。
実施例4〜7及び比較例5〜6 実施例1〜3で使用した酸化マグネシウム、リン酸塩及
び骨材に、硬化遅延剤を加えて十分混合して骨材入りの
セメント組成物を調整した。
次いで、この組成物に所定量の水を加えた後1分間混練
し放置して同様に硬化時間及び硬化体の圧縮強度の測定
およびアンモニア臭についても調べた。
なお、各成分材料の配合量を第3表に、評価の結果は第
4表に示す。
第4表中、BoraxはNa・10HO、
デフロツクEN−30はヒドロキシエタン、ジホスホン
酸3ナトリウム塩(日本化学工業(株)製)を表す。
第4表から判るように、リン酸2水素アンモニウムとリ
ン酸2水素アルカリ金属塩を併用することにより、セメ
ント組成物の硬化体の強度は格段と向上する。
(発明の効果) 本発のマグネシア−ホスフエートセメント組成物は、従
来のものに比べて、水硬作用が効果的に行われ、その硬
化体の強度が顕著に向上するのみならず、不快なアンモ
ニニア臭を発生することもない。
従って、本発明のセメント組成物は、一般のボルトラン
ドセメントとは異なる機能的水硬作用に基づく、特殊セ
メントとして建築物、道路等の補修用コンクリート材、
歯科用又はその他の金属鋳込用鋳型材、耐火物材又はそ
の表面コーティグ材等に、使用することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化マグネシウム、リン酸2水素アンモニ
    ウムおよびリン酸2水素アルカリ金属塩を基本成分とす
    る反応型セメント組成物。
  2. 【請求項2】請求項の基本成分に硬化遅延剤を含有し
    てなる反応型セメント組成物。
  3. 【請求項3】酸化マグネシウム成分、リン酸2水素アン
    モニウム及びリン酸2水素アルカリ金属塩の成分比がM
    gO/(MH2PO4+NH4H2PO4) [式中、MはNa又は/およびKを表す。]モル比1〜
    10であり、且つMH2PO4/NH4H2PO4モル
    比が0.1〜5.0である請求項又はの反応型セメ
    ント組成物。
JP21490589A 1989-08-23 1989-08-23 マグネシア―ホスフェートセメント組成物 Expired - Lifetime JPH0641382B2 (ja)

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